JP2014079890A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットプリンタが画像形成出力を実行する場合において、消費電力を低減させること。
【解決手段】ヘッドドライバに入力される電圧の電圧値が、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同一若しくは略同一となるように、定電圧電源から出力される電圧を使用環境に応じて変圧してからヘッドドライバに出力する。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関し、特に、画像形成装置における省エネルギー制御に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
上述したプリンタや複写機においては、インクを記録媒体に噴射させることにより印刷を行うインクジェットプリンタが広く用いられている。このようなインクジェットプリンタは、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドとを備えている。そして、このようなインクジェットプリンタが記録媒体上に印刷を行う場合には、同キャリッジを記録媒体に対して主走査方向に移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインク滴を吐出することにより、キャリッジの1回の主走査方向への移動で1ライン分若しくは複数ライン分の画像を形成し、記録媒体上において主走査方向に直行する方向に対する次以降のラインについても同様にして画像を形成するといった動作を順次繰り返し行うことにより印刷を行うようになっている。
このようなインクジェットプリンタは、その記録ヘッドのノズル毎に、インク滴を吐出するための運動エネルギーを発生させる圧電素子を備え、その圧電素子をアクチュエータとしているものがある。そして、このようなインクジェットプリンタは、画像形成を行う際には、その圧電素子に選択的に電圧を印加することによりその圧電素子を機械的に変形させて、各ノズルに通じる夫々のインク室に圧力を発生させ、各ノズルからインク滴を吐出するようになっている。
これらの各圧電素子にはドライバ回路により構成されるヘッドドライバが接続されており、そのヘッドドライバから駆動電圧が印加されることにより、各圧電素子が駆動するようになっている。このヘッドドライバは、複数のトランジスタにより構成されたプッシュプル回路となっており、ヘッド制御部により生成されたデジタル信号である駆動波形データがD/A(Degital/Analog)変換されたアナログ信号である駆動波形が入力された場合に、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同じか若しくはそれよりも高い電圧値の電圧を供給することができる定電圧電源から電力供給を受けることにより、入力された駆動波形に応じた駆動電圧を各圧電素子に印加するようになっている。従って、上記のようなインクジェットプリンタにおいては、ヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形は、ヘッドドライバに入力された駆動波形により決定されることになる。
ところで、このようなインクジェットプリンタが吐出するインク液は、使用環境の変化、例えば、温度や湿度の変化により、その粘性や体積等の物理的な特性が変化する。そのため、このようなインクジェットプリンタにおいては、このような使用環境の変化に伴うインク液の物理的特性の変化に対する対策を取らずに印刷を行うと、使用環境が異なる度に吐出するインク滴の形状や量、吐出速度等の吐出特性が変化してしまい、印刷品質が安定しないものとなってしまう。
そこで、このようなインクジェットプリンタにおいては、ヘッドドライバに入力する駆動波形を使用環境に応じて変化させることにより、ヘッドドライバから圧電素子に印加される駆動電圧の電圧波形を変化させ、使用環境の変化によるインク液の物理的特性の変化をその電圧波形の変化により相殺する技術が提案され既に知られている(例えば特許文献1)。従って、このようなインクジェットプリンタにおいては、使用環境の変化に伴ってインク液の物理的特性が変化しても吐出特性に変化が生じないため、印刷品質を一定に保つことが可能となっている。
このようなインクジェットプリンタは、上述したように、定電圧電源から供給される電力により、ヘッドドライバに入力された駆動波形に応じた駆動電圧を各圧電素子に印加するようになっている。そのため、このようなインクジェットプリンタにおいては、ヘッドドライバから圧電素子に印加される駆動電圧の電圧波形が、上述したように使用環境に応じて変化しても、定電圧電源からヘッドドライバに供給される電圧値は常に一定となる。
従って、このようなインクジェットプリンタが画像形成出力を実行する場合、定電圧電源がヘッドドライバに供給する電圧の電圧値と、ヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の最大電圧値とが一致するような使用環境以外においては、その両者の電圧値の間に差が生じてしまうことになり、ここで生じた電圧値の差が、ヘッドドライバを構成するトランジスタにおいて熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。例えば、定電圧電源がヘッドドライバに出力する電圧の電圧値が40V、ヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の最大電圧値が25Vとすると、その差である15V分がヘッドドライバを構成するトランジスタにおいて熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、インクジェットプリンタが画像形成出力を実行する場合において、消費電力を低減させることを目的とする。
上記課題を解決するために、印加された電圧に応じてインク滴を吐出するインク吐出部からインク滴を吐出することにより画像形成出力を実行する画像形成装置であって、外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから出力する変圧部と、前記インク吐出部への電圧の印加態様を決定する駆動波形に基づき、前記変圧部から出力された電圧を前記インク吐出部に印加する駆動電圧印加部と、前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記駆動波形を決定する駆動波形決定部と、前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記変圧部を制御するための前記制御信号を前記変圧部に出力する変圧制御部と、を備えることを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、印加された電圧に応じてインク滴を吐出するインク吐出部からインク滴を吐出することにより画像形成出力を実行させるための画像形成方法であって、外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから出力し、前記インク吐出部への電圧の印加態様を決定する駆動波形に基づき、変圧されてから出力された電圧を前記インク吐出部に印加し、前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記駆動波形を決定し、前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記制御信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、インクジェットプリンタが画像形成出力を実行する場合において、消費電力を低減させることができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置を左側面から見たときの断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置を上方から見たときの透過図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成及び機能構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る駆動波形テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るヘッドドライバを構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。 本発明の実施形態に係るヘッドドライバを構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。 本発明の実施形態に係るヘッドドライバを構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置がバッテリーを備える場合のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る駆動波形テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリンタドライバの操作画面の表示例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリンタドライバの操作画面の表示例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置が画像形成出力を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像形成装置が、DC/DCコンバータにおいて変圧された電圧を主走査モータ及び副走査モータに出力するためのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置が、DC/DCコンバータにおいて変圧された電圧を、帯電ローラを帯電させるために出力するためのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る駆動波形テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成装置として、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドとを備え、キャリッジを記録媒体に対して一定の方向(以下、「主走査方向」とする)に移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインク滴を吐出することにより、キャリッジの1回の主走査方向への移動で1ライン分若しくは複数ライン分の画像を形成し、記録媒体上において主走査方向に直行する方向(以下、「副走査方向」とする)に対する次以降のラインについても同様にして画像を形成するといった動作を順次繰り返し行うことにより印刷を行うインクジェットプリンタを例として説明する。尚、本実施形態に係る画像形成装置は、入力された印刷データに基づいてCMYK(Cyan Mgenta Yellow Key Plate)の描画情報を生成し、生成された描画情報に基づいて画像形成出力を実行する。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、その記録ヘッドのノズル毎に、インク滴を吐出するための運動エネルギーを発生させる圧電素子を備え、その圧電素子をアクチュエータとしている。そして、このような本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成を行う際には、その圧電素子に選択的に電圧を印加することによりその圧電素子を機械的に変形させて、各ノズルに通じる夫々のインク室に圧力を発生させ、各ノズルからインク滴を吐出するようになっている。
尚、これらの各圧電素子にはドライバ回路により構成されるヘッドドライバが接続されており、そのヘッドドライバから駆動電圧が印加されることにより、各圧電素子が駆動するようになっている。このヘッドドライバは、複数のトランジスタにより構成されたプッシュプル回路となっており、ヘッド制御部により生成されたデジタル信号である駆動波形データがD/A(Degital/Analog)変換されたアナログ信号である駆動波形が入力された場合に、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同じか若しくはそれよりも高い電圧値の電圧を出力することができる定電圧電源から電力供給を受けることにより、入力された駆動波形に応じた駆動電圧を各圧電素子に印加するようになっている。従って、本実施形態に係る画像形成装置においては、ヘッドドライバが圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形は、ヘッドドライバに入力された駆動波形により決定されることになる。
さらに、本実施形態に係る画像形成装置は、ヘッドドライバに入力する駆動波形を使用環境に応じて変化させることにより、ヘッドドライバから圧電素子に印加される駆動電圧の電圧波形を変化させ、使用環境の変化によるインク液の物理的特性の変化をその電圧波形の変化により相殺するようになっている。従って、本実施形態に係る画像形成装置においては、使用環境の変化に伴ってインク液の物理的特性が変化しても、吐出するインク滴の形状や量、吐出速度等の吐出特性に変化が生じないため、印刷品質を一定に保つことが可能となっている。
このように構成された画像形成装置において、本実施形態に係る要旨の一つは、ヘッドドライバに入力される電圧の電圧値が、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同一若しくは略同一となるように、定電圧電源から出力される電圧を使用環境に応じて変圧してからヘッドドライバに出力することにある。ここで、上述したように、圧電素子が必要とする駆動電圧は、使用環境に応じて変化するため、その結果、駆動電圧の最大電圧値も使用環境に応じて変化することになる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置によれば、使用環境が変化しても、定電圧電源から出力される電圧がその使用環境の変化に応じて変圧されるため、ヘッドドライバに入力される電圧の電圧値と、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差をどの使用環境においても0若しくは小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。以下、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の内部構成及び機構部について説明する。尚、以下の図面においては、排紙トレイ3が配置されている側を画像形成装置1の正面としている。図1は、本実施形態に係る画像形成装置1を左側面から見たときの断面図である。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1を上方から見たときの透過図である。尚、図1、図2において、お互いに同様の符号を付す構成については、同一または相当部を示すものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、給紙トレイ2、排紙トレイ3、キャリッジ支持棒31、ステー32、キャリッジ33、用紙積載部41、用紙42、給紙コロ43、分離パッド44、ガイド部材45、カウンタローラ46、搬送ガイド部材47、押さえ部材48、先端加圧コロ49、搬送ベルト51、搬送ローラ52、テンションローラ53、帯電ローラ56、記録時ガイド部材57、分離爪61、排紙ローラ62、排紙コロ63、両面ユニット71、手差しトレイ72、用紙検知センサ95により構成されている。
また、図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、カートリッジ装填部4、インクカートリッジ10、フレーム21、ワイヤハーネス22、供給ポンプユニット24、係止部材25、インク供給チューブ36、待機時維持回復機構81、記録時維持回復機構88、用紙検知センサ96により構成されている。
インクカートリッジ10は、インクカートリッジ10k、インクカートリッジ10c、インクカートリッジ10m、インクカートリッジ10yにより構成され、フレーム21は、左フレーム21A、右フレーム21B、背面フレーム21Cにより構成され、キャリッジ33は、記録ヘッド34、サブタンク35により構成され、待機時維持回復機構81は、キャップ82、ワイパーブレード83、空吐出受け84により構成されている。また、記録時維持回復機構88は、空吐出受け89を含む。
さらに、記録ヘッド34は、液滴吐出34k、液滴吐出34c、液滴吐出34m、液滴吐出34yにより構成され、サブタンク35は、サブタンク35k、サブタンク35c、サブタンク35m、サブタンク35yにより構成され、キャップ82は、キャップ82k、キャップ82c、キャップ82m、キャップ82yにより構成され、記録時維持回復機構88は、空吐出受け89k、空吐出受け89c、空吐出受け89m、空吐出受け89yにより構成されている。
以下では、図1及び図2を参照して、用紙に対する記録動作に関する部分と、用紙の搬送動作に関する部分とに分けて、本実施形態に係る画像形成装置1の内部構成及び機構部について説明する。
まず、本実施形態に係る画像形成装置1の用紙に対する記録動作に関する部分について説明する。カートリッジ装填部4には、イエローのインクカートリッジ10y、シアンのインクカートリッジ10c、マゼンタのインクカートリッジ10m、ブラックのインクカートリッジ10kの4色のインクカートリッジが装着されており、各色のインクが補充供給される。
キャリッジ支持棒31は、左フレーム21Aと右フレーム21Bに水平に横架したガイド部材であり、キャリッジ33を図2に示すキャリッジ主走査方向に摺動自在に保持する。キャリッジ33は、キャリッジ支持棒31とステー32により図2に示す主走査方向に摺動自在に保持され、図示しない主走査モータにより図示しない主走査ベルトを介して移動走査する。また、キャリッジ33は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための記録ヘッド34を備えている。さらに、記録ヘッド34は、各色独立に液滴吐出ヘッド34y、34c、34m、34kの4個の液滴吐出ヘッドからなる。尚、記録ヘッド34は、各色の液滴を吐出する4個のノズル列を有する1個の液滴吐出ヘッドを備えるように構成されていても良い。
これら4個の液滴吐出ヘッドは、それぞれ、図2に示すキャリッジ走査方向と垂直をなす向きに配置されている。また、これら4個の液滴吐出ヘッドは、図2に示すキャリッジ主走査方向と平行に配列され、液滴吐出方向を下方に向けて装着されている。
本実施形態に係る記録ヘッド34を構成する液滴吐出ヘッドはインクジェットヘッドであり、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段を備えたもの等が使用される。
本実施形態に係る記録ヘッド34を構成する液滴吐出ヘッドには、その圧力発生手段として圧電素子が採用されており、その圧電素子は、印加される電圧によって体積が変化する素子であって、インク滴吐出時には狙いの滴サイズや吐出速度でインク滴を吐出するために、後述するヘッドドライバ400から駆動電圧と呼ばれる電圧が印加される。
本実施形態に係る画像形成装置1は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを全て同時に駆動させる以外に、時間的に分割して駆動させることができる。そのため、画像形成装置1が、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを全て同時に駆動させる場合に生じる、各液滴吐出ヘッド間のクロストークの影響による記録品位の低下や、一時的に大電流が必要になることによる電源の大容量化等の問題を、各液滴吐出ヘッドを時間的に分割して駆動させることにより避けることができる。
この記録ヘッド34は、図示しないドライバICを備え、図3に示す制御部200との間でワイヤハーネス22を介して接続されている。そして、ドライバICが図3に示す制御部からワイヤハーネス22を介して信号を受け取り、受け取った信号に基づいて図示しないモータを制御することにより、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドは駆動される。
また、キャリッジ33は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドにインクを供給するためのサブタンク35を搭載している。尚、サブタンク35は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの色に対応するように、サブタンク35k、サブタンク35c、サブタンク35m、サブタンク35yの4個のサブタンクからなる。
各色のサブタンク35には、インク供給チューブ36を介して、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10からインクが補充供給される。尚、このカートリッジ装填部4には、インクカートリッジ10内のインクを、インク供給チューブ36を介してサブタンク35に送液するための供給ポンプユニット24が設けられている。また、インク供給チューブ36は、画像形成装置1の内部における這い回しの途中で、背面フレーム21Cに固定されている係止部材25にて保持されている。
待機時維持回復機構81は、非記録中、若しくは待機中に、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズルの状態を維持し、若しくは回復する。待機時維持回復機構81は、本実施形態においては、図2に示すように向かって右側の非印字領域に備えられている。この待機時維持回復機構81は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズル面をキャピングするためのキャップ82と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、乾燥等により増粘した余計な記録液を排出するための空吐出受け84とを備えている。
尚、キャップ82は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドに対応するように、キャップ82c、82m、82y、82kの4個のキャップからなり、これら4個のキャップは、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドと同じ幅で同じ方向に配列されている。
また、待機時維持回復機構81には、キャップ82で記録ヘッド34の各ノズル面をキャッピングした状態で、各ノズル内から増粘した記録液や気泡を吸い取るための図示しない吸引ポンプが備えられている。
そして、この待機時維持回復機構81による維持回復動作で発生する記録液の廃液、キャップ82に排出されたインク、空吐出受け84に空吐出されたインクは、図示しない廃液タンクに排出されて収容される。また、ワイパーブレード83に付着したインクは、図示しないワイパークリーナで除去されて上記廃液タンクに排出される。
このような構成とすることにより、本実施形態に係る画像形成装置1は、待機時や動作停止時等に各液滴吐出ヘッドのノズルの吸引や保湿が行われるので、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッド内のインク乾燥や気泡による吐出不良を防止することができ、安定した吐出性能を維持することができる。
記録時維持回復機構88は、記録開始時や記録中に、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズルの状態を維持し、若しくは回復する。記録時維持回復機構88は、本実施形態においては、図2に示すように向かって左側の非印字領域に備えられている。この記録時維持回復機構88は、乾燥等により増粘した余計な記録液を排出するための空吐出受け89からなる。尚、空吐出受け89は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドに対応するように、空吐出受け89c、89m、89y、89kの4個の空吐出受けからなり、これら4個の空吐出受けは、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドと同じ幅で同じ方向に配列されている。
このような構成とすることにより、本実施形態に係る画像形成装置1の記録開始時や記録中において、キャリッジ33が記録時維持回復機構88に適宜移動して、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドが空吐出受け89に気泡や余計な記録液を排出することができる。従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、記録中においても、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの安定した吐出性能を維持することができる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の用紙の搬送動作に関する部分について説明する。給紙トレイ2は、画像形成装置1が記録対象とする用紙42を用紙積載部41の上に積載することにより格納する。
画像形成装置1は、用紙積載部41に積載されている用紙42から1枚ずつ用紙を分離して給紙するために、給紙コロ43及び分離パッド44から構成される図示しない給紙部を備える。そして、図1に示すように、給紙コロ43は用紙積載部41の略先端上部に配置され、分離パッド44は給紙コロ43に対向する位置に配置されている。尚、分離パッド44は摩擦係数の大きな材質からなる。
画像形成装置1は、分離された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48と、搬送ベルト51とを図1に示す位置に備える。
搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて構成されている。搬送ベルト51は、図3に示す副走査モータ700により図示しない副走査ベルトを介して搬送ローラ52が回転駆動することにより、図2に示すベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
この搬送ベルト51は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、ETFE(Ethylene tetrafluoroethylene)ピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層とを有している。
そして、画像形成装置1は、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を図1に示す位置に備えている。帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。尚、搬送ローラ52はアースの役割を果たすアースローラとしても機能し、搬送ベルト51の裏層と接触するように配置されている。
このような構成により、画像形成装置1は、給紙部で分離された用紙42を搬送ベルト51に静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置まで搬送することができる。
また、図1に示すように、搬送ベルト51の上部裏側には、記録ヘッド34による記録領域に対応するように記録時ガイド部材57が配置されている。この記録時ガイド部材57は、記録ヘッド34による記録面に対して平行に配置されており、さらに、搬送ベルト51を支持する2つのローラ(搬送ローラ52とテンションローラ53)の接線よりも記録ヘッド34側に突出するように配置されている。このような構成により、搬送ベルト51は、記録ヘッド34による記録領域に対応する領域において、高精度な平面性を維持するようになっている。
さらに、画像形成装置1は、記録ヘッド34により記録された用紙42を排紙するために、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62と、排紙コロ63と、排紙トレイ3とからなる図示しない排紙部を備える。そして、画像形成装置1は、図1に示す位置に、分離爪61、排紙ローラ62、排紙コロ63、排紙トレイ3が配置されている。また、排紙ローラ62と排紙コロ63との間から、排紙トレイ3までの高さは、排紙トレイ3にストックできる用紙の枚数を多くするためにある程度高くなっている。
両面ユニット71は、画像形成装置1の背面部に脱着自在に装着されている。両面ユニット71は、搬送ベルト51の逆方向回転により用紙42を取り込んで表裏を反転させて、再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。尚、本実施形態において、両面ユニット71の上面は手差しトレイ72として構成されている。
上記の内部構成及び機構部の他、本実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースや、ユーザが画像形成装置1を直接操作し、若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェースを備える。
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、SD(Secure Digital)メモリーカード等の外部記憶媒体から情報を受け取るためのインタフェースや、ネットワーク経由で外部から情報を受け取るためのネットワークインタフェースを備える。
さらに、画像形成装置1の内部後方側にはホスト装置との間でデータを送受信するためのUSB(Universal Serial Bus)などの通信回路部(インタフェース)が設けられるとともに、画像形成装置全体の制御を司る制御部を構成する制御回路基板が設けられている。制御部については、図3を参照して後述する。
このように構成された画像形成装置1において、上記給紙部により給紙トレイ2から1枚ずつ分離された用紙42は、ガイド45により略鉛直上方に案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド部材47で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向が転換されて給紙される。
このとき、帯電ローラ56は、図3に示すAC(Alternaiting Current)バイアス供給部210からプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように交番する電圧が印加される。これにより、搬送ベルト51は、図2に示すベルト搬送方向(副走査方向)に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電する。このプラスとマイナスが交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に静電吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42は図2に示すベルト搬送方向(副走査方向)に搬送される。
そして、画像形成装置1は、記録時ガイド部材57が配置されている位置において、給紙された用紙42を停止させ、描画情報に基づいてキャリッジ33をキャリッジ支持棒31に沿って走査させながら記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを駆動させることにより給紙された用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録する。画像形成装置1は、1行分の記録が終了したら、給紙された用紙42を所定量搬送して、次の行の記録を行う。そして、画像形成装置1は、図3に示す制御部200において記録終了信号を受信するか、給紙された用紙42の後端が記録領域を通過したことを知らせる信号を受信することにより、記録動作を終了して用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
画像形成装置1が記録動作を終了すると、キャリッジ33はホームポジションに移動する。そして、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドは、空吐出受け84に余計な記録液を排出し、キャップ82でキャッピングされ、キャッピングされた状態で吸引ポンプによって吸引されることにより、各液滴吐出ヘッドのノズル内から余計な記録液や気泡が排出される。
次に、図3を参照して本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成及び機能構成を説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成及び機能構成を模式的に示すブロック図である。尚、図3においては、電気的接続を実線の矢印で示している。また、図3において、図1又は図2と同様の符号を付す構成については、同一または相当部を示すものとし、詳細な説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、キャリッジ33、搬送ベルト51、帯電ローラ56、プリンタドライバ100、制御部200、操作パネル300、ヘッドドライバ400、主走査モータ500、リニアエンコーダ600、副走査モータ700、ホイールエンコーダ800により構成されている。
プリンタドライバ100は、PC(Personal Computer)等の情報処理端末や、イメージスキャナ等の画像読取装置、デジタルカメラ等の撮像装置等のホスト装置において印刷データを生成する。
制御部200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、NVRAM(Non Volatile RAM)204、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)205、I/O(Input/Output)206、ホストI/F(Interface)207、ヘッド制御部208、主走査モータ駆動部209、ACバイアス供給部210、副走査モータ駆動部211を備える。
CPU201は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。即ち、CPU201は、用紙の搬送動作及び記録ヘッドの移動動作に関する制御を行う。ROM202は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM203は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU201が情報を処理する際の作業領域として用いられる。NVRAM204は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
このようなハードウェア構成において、ROM202やNVRAM204若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM203に読み出され、CPU201がRAM203にロードされたプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
ASIC205は、画像形成装置1全体を制御する各種インタフェースや、画像処理回路、画像データの入出力を制御する回路を内蔵し、CPU201によって制御される。即ち、ASIC205は、画像データに対する各種信号処理、データの並び替え処理等を行う画像処理やその他画像形成装置1全体を制御するための入出力信号を処理する。
I/O206は、リニアエンコーダ600及びホイールエンコーダ800からの検出パルス、用紙検知センサ95及び用紙検知センサ96やその他の各種センサからの検知信号を制御部200に入力する。ホストI/F207は、上記ホスト装置とネットワークやUSBケーブル等を介してデータの送受信を行う。リニアエンコーダ600はキャリッジ33の主走査方向の位置を検知し、ホイールエンコーダ800は搬送ベルト51の副走査方向の位置を検知する
尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、用紙検知センサ95及び用紙検知センサ96による用紙つまりの検知の他に、リニアエンコーダ600及びホイールエンコーダ800により用紙つまりを検知することができる。即ち、例えば、キャリッジ33が用紙に引っ掛かることにより用紙の詰まりが発生した場合には、リニアエンコーダ600による検出パルスのずれにより用紙詰まりを検知することができる。また、例えば、用紙が画像形成装置1の内部構造に引っ掛かって、搬送ベルト51の動きに影響を与えることにより用紙の詰まりが発生した場合には、ホイールエンコーダ800による検出パルスのずれにより用紙つまりを検知することができる。
ヘッド制御部208は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを駆動するための駆動波形を生成すると共に、各液滴吐出ヘッドの圧力発生手段を選択駆動させる画像データ及びそれに伴う各種データをヘッドドライバ400に出力する。主走査モータ駆動部209は主走査モータ500を駆動させる。ACバイアス供給部210は帯電ローラにACバイアスを供給する。副走査モータ駆動部211は副走査モータ700を駆動させる。
操作パネル300は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。また、操作パネル300は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し、若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェースでもある。即ち、操作パネル300は、ユーザによる操作を受けるための画像を表示する機能を含む。
ヘッドドライバ400は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて、ヘッド制御部208の図示しない駆動波形生成部から与えられる1つの駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形に応じた駆動電圧を選択的に記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの圧力発生手段に対して印加することで記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを駆動する。
尚、上述したヘッド制御部208の駆動波形生成部は、ROM202に格納されている駆動パルスのパターンデータに基づいてデジタル信号である駆動波形データを生成し、生成した駆動波形データをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、生成した駆動波形データをD/A変換してアナログ信号である駆動波形をヘッドドライバ400に対して出力する。
また、ヘッドドライバ400は、複数のトランジスタにより構成されたプッシュプル回路となっており、アナログ信号である駆動波形が入力された場合に、定電圧電源から電力供給を受けることにより、入力された駆動波形に応じた駆動電圧を各圧電素子に印加するようになっている。尚、この定電圧電源は、圧電素子が必要とする駆動電圧の想定される最大電圧値と同じか若しくはそれよりも高い電圧値の電圧を出力するように設計されている。
尚、ヘッドドライバ400は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、レベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで、駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの圧力発生手段に印加する。
主走査モータ500は、主走査モータ駆動部209からの信号に従い、図示しない主走査ベルトを介してキャリッジ33をキャリッジ支持棒31に沿って移動走査させる。副走査モータ700は、副走査モータ駆動部211からの信号に従い、図示しない副走査ベルトを介して搬送ローラ52を回転駆動させることにより、搬送ベルト51を図2に示すベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動させる。
このような構成とすることにより、本実施形態に係る画像形成装置1において、CPU201は、ホストI/F207が受信した受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッド制御部208に転送し、ヘッド制御部208から所要のタイミングでヘッドドライバ400に画像データや駆動波形を出力する。
尚、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM202にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバ100で画像データをビットマップデータに展開して制御部200に転送するようにしても良い。図3における説明では、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、プリンタドライバで行われるようにしている。
次に、本実施形態に係るヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係るヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形の一例を示す図である。図4に示すように、駆動電圧には主に、印字電圧、空吐出電圧、微駆動電圧の3種類がある。尚、本実施形態に係るヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形は、図4に示す電圧波形以外にもあり、これらの駆動電圧の電圧波形は、ヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力される駆動波形がD/A変換される前の駆動波形データとしてROM202に予め格納されている。
印字電圧とは、画像形成装置1が、記録ヘッド34から記録媒体上にインク滴を吐出することにより、画像形成出力を実行する際の駆動電圧であり、図4(a)に示されている。空吐出電圧とは、画像形成装置1が、記録ヘッド34から記録媒体外のメンテナンスユニット等にインク滴を吐出することにより、記録ヘッド34のノズルメンテナンスを実行する際の駆動電圧であり、図4(b)に示されている。尚、空吐出は、ノズル内のインクが長時間大気に触れた状態で乾燥し、正常な吐出ができなくってしまった場合や、電源遮断状態から電源供給が開始された際、インクカートリッジの交換が行われた際などに行わる。微駆動電圧とは、ノズル内のインクの乾燥を防止するための維持動作としてインク滴を吐出しない程度に圧電素子を駆動させる際の駆動電圧であり、図4(c)に示されている。
尚、画像形成装置1が記録ヘッド34からインク滴を吐出する際、圧電素子の急峻な体積増減が駆動力となってインク滴を吐出するが、ノズル内のインク液面を一度引き込んでから押し出す動作を行うことで、より効率的にインク滴を吐出することが可能となっている。このような場合、駆動電圧の駆動波形は、電圧低下から転じて電圧上昇させる動作となるため、基準となる中間電位から電圧の上下を開始するのが効率的であり、事前に中間電位までスルーアップし、ヘッド駆動完了後には0電位へスルーダウンする必要がある。また、駆動電圧の基準電位は、通常、駆動の種類(印字、空吐出、微駆動)で異なるため、スルーアップ及びスルーダウン時の電圧波形も各駆動で異なることになる。
このように、ヘッドドライバ400が圧電素子に駆動電圧を印加するには、ヘッド制御部208がヘッドドライバ400に駆動波形を入力する必要がある。即ち、ヘッドドライバ400は、ヘッド制御部208から入力された駆動波形に応じた駆動電圧を圧電素子に印加するようになっている。
また、本実施形態に係るヘッドドライバ400は、画像形成出力を実行する際に、温度や湿度等の使用環境に応じて圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形を変化させるように構成されている。なぜならば、記録ヘッド34から吐出するインク液は、使用環境の変化、例えば、温度や湿度の変化により、その粘性や体積等の物理的な特性が変化するため、画像形成装置が、このような使用環境の変化に伴うインク液の物理的特性の変化に対する対策を取らずに画像形成出力を実行すると、使用環境が異なる度に吐出するインク滴の形状や量、吐出速度が変化してしまい、印刷品質が安定しないものとなってしまう。
そのため、本実施形態に係る画像形成装置1は、ヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力する駆動波形を使用環境に応じて変化させることにより、ヘッドドライバ400から圧電素子に印加される駆動電圧の電圧波形を変化させ、使用環境の変化によるインク液の物理的特性の変化をその電圧波形の変化により相殺するようになっている。従って、本実施形態に係る画像形成装置1においては、使用環境の変化に伴ってインク液の物理的特性が変化しても吐出するインク滴の形状や量、吐出速度等の吐出特性に変化が生じないため、印刷品質を一定に保つことが可能となっている。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1においては、圧電素子が必要とする駆動電圧の電圧波形は使用環境に応じて変化することになる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置1が、ヘッドドライバ400から圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形を使用環境の変化に応じて変化させる例について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形の一例を示す図である。
尚、本実施形態に係るヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形は、図5に示す電圧波形以外にもあり、これらの駆動電圧の電圧波形は、ヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力される駆動波形がD/A変換される前の駆動波形データとして使用環境毎に定められており、駆動波形テーブルとしてROM202に格納されている。即ち、ここで駆動波形テーブルとは、図6に示すように、使用環境毎に駆動波形データが対応付けられているテーブルのことである。尚、図6は、本実施形態に係る駆動波形テーブルのデータ構造の一例を示す図である。従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、使用環境を取得することができれば、上記駆動波形テーブルを参照することにより、取得した使用環境に対応する駆動波形データを取得することが可能となる。
また、駆動波形テーブルには、図6に示すように、使用環境毎に駆動波形データが定められているのみならず、使用環境毎にその駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値が定められている。即ち、図6に示す駆動波形テーブルには、圧電素子が使用環境毎に必要とする駆動電圧における最大電圧値が定められている。従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、使用環境を取得することができれば、上記駆動波形テーブルを参照することにより、取得した使用環境に対応する最大電圧値を取得することが可能となる。この駆動波形テーブルに定められている最大電圧値は、後述するように、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値を表している。尚、図示しないが、駆動波形テーブルは、インク滴の形状や量、吐出速度、インク液の色等の吐出特性毎にROM202に格納されている。
図5に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、使用環境が異なってもインク滴の形状や量、吐出速度等の吐出特性が同一となるように、使用環境に応じてヘッドドライバ400から圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形を変化させるように構成されている。尚、このとき、ヘッドドライバ400は、定電圧電源から電力供給を受けることにより圧電素子に駆動電圧を印加するようになっている。そのため、ヘッドドライバ400から圧電素子に印加される駆動電圧の電圧波形が使用環境に応じて変化しても、定電圧電源からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値は常に一定となる。
従って、このような構成では、定電圧電源がヘッドドライバ400に供給する電圧の電圧値とヘッドドライバ400が圧電素子に印加する駆動電圧の最大電圧値とが一致するような使用環境以外においては、図5に示すように、その両者の電圧値の間に差が生じてしまうことになり、ここで生じた電圧値の差が、ヘッドドライバ400を構成するトランジスタにおいて熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。例えば、定電圧電源の出力することが可能な電圧の電圧値が40V、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値が25Vとすると、その差である15V分がヘッドドライバ400を構成するトランジスタにおいて熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置1おいては、ヘッドドライバ400に入力される電圧の電圧値が、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同一若しくは略同一となるように、定電圧電源から出力される電圧を使用環境に応じて変圧してからヘッドドライバ400に出力するように構成されている。ここで、上述したように、圧電素子が必要とする駆動電圧は、使用環境に応じて変化するため、その結果、駆動電圧の最大電圧値も使用環境に応じて変化することになる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、使用環境が変化しても、定電圧電源から出力される電圧がその使用環境の変化に応じて変圧されるため、ヘッドドライバ400に入力される電圧の電圧値と、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差をどの使用環境においても0若しくは小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1が画像形成出力を実行する際の、ヘッドドライバ400を構成する回路への駆動波形の入力及びその回路から圧電素子への駆動電圧の出力について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係るヘッドドライバ400を構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。尚、図7においては、Trはトランジスタを、Rは抵抗を表す。図7に示すように、本実施形態に係るヘッドドライバ400は、変圧部400A及び駆動電圧印加部400Bにより構成されている。また、変圧部400Aは、DC/DCコンバータ401、抵抗R1、抵抗回路402を含み、駆動電圧印加部400Bは、Tr1、Tr2、Tr3、Tr4を含み、それぞれが図7に示すように接続されている。
図7に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1が画像形成出力を実行する際には、ヘッド制御部208からヘッドドライバ400に駆動波形が入力されると、即ち、ヘッド制御部208からヘッドドライバ400に電流が流れると、Tr1のベース−エミッタ間に電流が流れて、コレクタ−エミッタ間にも電流が流れ、Tr1がONとなる。Tr1がONになると、Tr2のベース−エミッタ間に電流が流れて、そのコレクタ−エミッタ間にも電流が流れ、Tr2がONとなる。尚、このとき、Tr3及びTr4のベース−エミッタ間に電流が流れることはないので、そのコレクト−エミッタ間にも電流が流れず、Tr3及びTr4はOFFとなっている。
Tr2がONになると、Tr4がOFFであるため、圧電素子37に電流が流れ、即ち、圧電素子37に駆動電圧が印加されることになる。尚、Tr2のコレクタ−エミッタ間に流れる電流は、定電圧電源Vccから出力されて、DC/DCコンバータ401により変圧された電流が供給されることになり、圧電素子37に印加される駆動電圧の電圧値の最大値は、このDC/DCコンバータ401において変圧された電圧値により決定される。
また、DC/DCコンバータ401にはTr2だけではなく、抵抗R1を介して抵抗回路402にも接続されており、R1を通った電流は抵抗回路402にも流れることになる。ここで、抵抗回路402は、ASIC205から入力される制御信号により抵抗値が変化する回路のことである。従って、DC/DCコンバータ401から出力された電圧は、抵抗回路402と抵抗R1とにより分圧されてフィードバック端子403に入力されることになる。ここで、フィードバック端子403は、抵抗R1と抵抗回路402との間の地点404における電圧をDC/DCコンバータ401に入力するための端子であり、DC/DCコンバータ401は、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値に応じて、出力する電圧値を調整するようになっている。
従って、抵抗回路402と抵抗R1とにより分圧されてフィードバック端子403に入力される電圧の電圧値を変えることで、換言すると、抵抗回路402の抵抗値を変えることで、DC/DCコンバータ401の出力電圧を変えることが可能となる。具体的には、DC/DCコンバータ401は、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値が小さくなると、出力する電圧の電圧値が高くなるように調整し、反対に、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値が大きくなると、出力する電圧の電圧値が小さくなるように調整する。これは、一般的なDC/DCコンバータ401が、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値を一定に保つように、出力する電圧の電圧値を調整するという性質を利用したものである。
尚、フィードバック端子403に入力される電圧は抵抗回路402とR1とにより分圧されていることを考慮すると、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値が小さくなるということは、抵抗回路402の抵抗値が小さくなるということであり、フィードバック端子403から入力された電圧の電圧値が大きくなるということは、抵抗回路402の抵抗値が大きくなるということである。
このように構成された本実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成出力を実行する際にはまず、図10を参照して後述する方法により使用環境を測定して、ROM202に格納されている図6において説明した駆動波形テーブルを参照し、測定した使用環境に対応する駆動波形データ及びその駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値を取得する。そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、取得した駆動波形データをD/A変換した駆動波形をヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力すると共に、取得した最大電圧値に基づいてASIC205から抵抗回路402に制御信号を入力することにより、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と一致するように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されている。尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と一致しない場合にはその両者の値がより近い値となるように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されている。即ち、本実施形態においては、ASIC205が、駆動波形決定部、変圧制御部として機能する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成出力を実行する際に、抵抗回路402の抵抗値を使用環境に応じて変化させることにより、定電圧電源Vccから出力された電圧を圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と一致するようにDC/DCコンバータ401において変圧することが可能となる。
このように構成された画像形成装置1において、本実施形態に係る要旨の一つは、ヘッドドライバ400において、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値に応じて抵抗回路402の抵抗値を変化させることによりDC/DCコンバータ401から出力される電圧を変圧することにある。従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、ヘッドドライバ400において、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値と、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値、即ち、ヘッドドライバ400から圧電素子37に印加される駆動電圧の最大電圧値との差を0に若しくは小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。
より具体的には、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、温度や湿度等の使用環境が変化して、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値が変化しても、即ち、ヘッドドライバ400から圧電素子37に印加される駆動電圧の最大電圧値が変化しても、抵抗回路402の抵抗値を変化させることにより、DC/DCコンバータ401から出される電圧の電圧値を、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値と一致するように変圧することが可能となる。尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と一致しない場合にはその両者の値がより近い値となるように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されている。従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値と、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差を0に若しくは小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。
次に、本実施形態に係る抵抗回路402の具体的な構成例について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係るヘッドドライバ400を構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。尚、図8においては、図7と同様に、Trはトランジスタを、Rは抵抗を表す。
図8に示すように、本実施形態に係る抵抗回路402は、R2、R3、R4、Tr5、Tr6、Tr7により構成されており、ASIC205から入力される制御信号により、Tr5、Tr6、Tr7のON/OFFを夫々独立に切り替えることが可能なように構成されている。尚、R2はTr5のコレクタに接続され、R3はTr6のコレクタに接続され、R4はTr7のコレクタに接続されている。
従って、Tr5、Tr6、Tr7のいずれかでもONになると、DC/DCコンバータ401から出力された電流は、ONになっているトランジスタのコレクタに接続されている抵抗を介して接地されることになる。そのため、Tr5、Tr6、Tr7のうちONとなるトランジスタの数が増えれば増えるほど、抵抗回路402の抵抗値は低下し、地点404における電圧値は低下することになる。また、R2、R3、R4がそれぞれ異なる抵抗値であれば、最も高い抵抗値の抵抗が接続されているトランジスタのみをONにすれば、抵抗回路402の抵抗値が最大となり、地点404における電圧値を最大にすることができる。さらに、Tr5、Tr6、Tr7のON/OFFを任意に切り替えることにより、R2、R3、R4の任意の組み合わせが可能となり、抵抗回路402の抵抗値はその組み合わせに応じた抵抗値となり、それに応じて地点404における電圧値が決定されることになる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、ASIC205から入力された制御信号により、Tr5、Tr6、Tr7のON/OFFを切り替えることで、地点404における電圧値を変化させることが可能となる。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、ASIC205が制御により、Tr5、Tr6、Tr7のON/OFFを切り替えることで、フィードバック端子403に入力される電圧の電圧値を変化させることが可能となり、その結果、DC/DCコンバータ401が出力する電圧を変圧することが可能となる。
尚、図8において、抵抗回路402に含まれる抵抗は、全て同じ抵抗値であっても良いし、夫々異なる抵抗値であっても良い。いずれにしても、それらの組み合わせ方に応じて、地点404における電圧値を決定することが可能となる。但し、抵抗回路402に含まれる抵抗が夫々異なる抵抗値である場合には、それらの組み合わせ方によって、抵抗回路402の抵抗値を細かく設定することが可能となるので、DC/DCコンバータ401の出力電圧をより細かく調整して変圧させることが可能となる。従って、このように、抵抗回路402に含まれる抵抗が夫々異なる抵抗値となるように構成されている場合には、本実施形態に係る画像形成装置1は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値により近い電圧値の電圧をDC/DCコンバータ401から出力することが可能となるので、より多くの消費電力を低減させることが可能となる。
また、図8においては、抵抗回路402が、R2、R3、R4の3つの抵抗を含むように構成されている例について説明したが、もっと多くの抵抗を含むように構成されていても良いし、もっと少なくても良い。但し、抵抗回路402を構成する抵抗の個数が増えるほど、抵抗回路402の抵抗値を細かく設定することが可能となるので、DC/DCコンバータ401の出力電圧をより細かく調整して変圧させることが可能となる。従って、このように、抵抗回路402がより多くの抵抗を含むように構成されている場合には、本実施形態に係る画像形成装置1は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値により近い電圧値の電圧をDC/DCコンバータ401から出力することが可能となるので、さらに多くの消費電力を低減させることが可能となる。
このように、図8においては、抵抗回路402が、抵抗とトランジスタとの組み合わせにより構成されており、ASIC205の制御により各トランジスタのON/OFFを夫々独立に切り替えることが可能なように構成されている例について説明したが、図8とは異なり、抵抗回路402が、デジタルポテンショメータにより構成されている例について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係るヘッドドライバ400を構成する回路の回路図に、画像形成出力が実行される際の各トランジスタの状態を記した図である。尚、図9においては、図7及び図8と同様に、Trはトランジスタを、Rは抵抗を表す。
図9に示すように、本実施形態に係る抵抗回路402は、デジタルポテンショメータにより構成されており、ASIC205から入力される制御信号により、デジタルポテンショメータの抵抗値を変化させることが可能なように構成されている。ここで、デジタルポテンショメータとは、ASIC205において設定されたデジタル値が制御信号として入力されることにより抵抗値が変化する抵抗器であり、例えば、I2C(Inter−Integrated Circuit)バス規格による制御が可能で、ASIC205と、クロック及びデータの2本のバス配線405で接続され、ASIC205側からデジタル値を設定して制御信号として入力するとそれに応じた抵抗値が設定される。
このようなデジタルポテンショメータにより構成されている抵抗回路402は、図8において説明した、抵抗とトランジスタとの組み合わせにより構成されている場合よりも、より細かく抵抗値を設定することができる。従って、抵抗回路402がデジタルポテンショメータにより構成されている場合には、本実施形態に係る画像形成装置1は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値により近い電圧値の電圧をDC/DCコンバータ401から出力することが可能となるので、さらに多くの消費電力を低減させることが可能となる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1が、使用環境を測定するための構成について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。図10に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU201にサーミスタ212が接続されており、このサーミスタ212により画像形成装置1の機体内の温度や湿度等の周辺環境、即ち、使用環境を測定するようになっている。このような構成とすることにより、本実施形態に係る画像形成装置1は、使用環境を取得することが可能となり、ROM202に格納されている図6において説明した駆動波形テーブルを参照して、取得した使用環境に対応する駆動波形データ及びその駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値を取得するようになっている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1がバッテリーを備える場合の構成について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る画像形成装置1がバッテリーを備える場合のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。尚、図11においては、電気的信号の流れを実線の矢印で示し、電流の流れを破線の矢印で示している。本実施形態に係る画像形成装置1は、図11に示すように、バッテリーを備えるように構成されている場合、PSU(Power Supply Unit)101、バッテリー102、充電回路103、切替回路104を有する。
PSU101は、商用電源や家庭用電源である交流電源1000から交流電流を受電し、受電した交流電流を直流電流にAC/DC(Alternating Current/Direct Current)変換して各部品に供給する。バッテリー102は、充電を行うことにより電気を蓄えて繰り返し使用することが出来る電池である。本実施形態に係るバッテリー102は、鉛蓄電池等、物質自身が持つ化学的なエネルギーを化学反応によって直流電流に変換する化学電池であっても良いし、電気二重層コンデンサ等、静電容量により電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子であるコンデンサであっても良い。尚、化学電池においては、化学エネルギーを電気エネルギーに変換することを放電とし、放電時とは逆方向に電流を流すことで、電気エネルギーを化学エネルギーに変換することを充電とする。また、コンデンサにおいては、蓄積された電荷を電気エネルギーとして取り出すことを放電とし、放電時とは逆方向に電流を流すことで、コンデンサに電荷を蓄積することを充電とする。
充電回路103は、PSU101から供給される直流電流の一部をバッテリー102に供給してバッテリー102を充電するための回路である。切替回路104は、PSU101とバッテリー102とを切り替えて電力消費部900に電力を供給するための回路である。従って、切替回路104の切り替えにより、電力消費部900には、PSU101から電力が供給される場合と、バッテリー102から電力が供給される場合とがある。電力消費部900は、電力を消費する機構部である、制御部200、操作パネル300、ヘッドドライバ400等を含む。従って、電力消費部900に含まれる各機構部は、PSU101若しくはバッテリー102から電力が供給されることによりその機能を発揮することが可能となる。
また、切替回路104は、PSU101から電力消費部900に電力を供給している場合には、PSU101から切替回路104へ送信される信号に基づいて、PSU101から電力が供給されていることを知らせるための切替信号をASIC205に送信することで、ASIC205は、PSU101から電力が供給されていることを検知することができる。
一方、切替回路104は、バッテリー102から電力消費部900に電力を供給している場合には、バッテリー102から切替回路104へ送信される信号に基づいて、バッテリー102から電力が供給されていることを知らせるための切替信号をASIC205に送信することで、ASIC205は、バッテリー102から電力が供給されていることを検知することができる。さらに、切替回路104は、バッテリー102から電力消費部900に電力を供給している場合には、バッテリー102の残量を検知して、バッテリー102から電力が供給されていることを知らせるための切替信号にバッテリー残量を示すための情報を含めて、ASIC205に送信することで、ASIC205は、バッテリー102のバッテリー残量を検知することができる。
そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、ASIC205においてPSU101とバッテリー102とのどちらから電力供給を受けているかを判断して、PSU101から電力供給を受けていると判断した場合には通常モードで画像形成出力を実行し、バッテリー102から電力供給を受けていると判断した場合には省エネモードで画像形成出力を実行するように構成されている。
ここで、通常モードとは、本実施形態に係る画像形成装置1が、定電圧電源Vccから出力された電圧をDC/DCコンバータ401により変圧しないでそのままヘッドドライバ400に出力して画像形成出力を実行する状態のことである。尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、通常モードにおいて画像形成出力を実行する場合にはまず、ROM202に格納されている図6に示す駆動波形テーブルを参照して、図10において説明した方法で測定した使用環境に対応する駆動波形データを取得する。そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、取得した駆動波形データをD/A変換した駆動波形をヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力すると共に、定電圧電源Vccから出力された電圧をDC/DCコンバータ401において変圧しないでそのままヘッドドライバ400に出力するようになっている。
また、省エネモードとは、本実施形態に係る画像形成装置1が、定電圧電源Vccから出力された電圧をDC/DCコンバータ401により使用環境に応じて変圧してからヘッドドライバ400に出力して画像形成出力を実行する状態のことである。従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、省エネモードで画像形成出力を実行した場合には、通常モードで実行した場合よりも消費電力が低減されることになる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力供給を受けている場合、ASIC205においてバッテリー102のバッテリー残量を検知することにより省エネレベル1と省エネレベル2とのどちらの省エネレベルで画像形成出力を実行するのかを判断する。ここで、省エネレベルとは、本実施形態に係る画像形成装置1が省エネモードに設定されている状態における消費電力の低減度合いにより設定される状態のことであり、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る駆動波形テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
上述したように本実施形態に係る画像形成装置1がバッテリーを備えるように構成されている場合、図12に示すように、ROM202には駆動波形テーブルが所定のバッテリー残量毎に、例えば、バッテリー残量100%及び75%について夫々個別に格納されておいる。そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102からの電力供給により画像形成出力を実行する場合、そのときのバッテリー残量に応じた駆動波形テーブルに基づいて駆動することになる。
即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されている場合、バッテリー残量が75%以上100%以下である場合には、バッテリー残量100%における駆動波形テーブルに基づいて画像形成出力を実行する。このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されていて、そのバッテリー残量が75%以上100%以下である場合には、バッテリー残量100%における駆動波形テーブルに基づいて画像形成出力を実行するために省エネレベル1に設定される。
一方、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されている場合、バッテリー残量が75%未満である場合には、バッテリー残量75%における駆動波形テーブルに基づいて画像形成出力を実行する。このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されていて、そのバッテリー残量が75%未満である場合には、バッテリー残量75%における駆動波形テーブルに基づいて画像形成出力を実行するために省エネレベル2に設定される。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、ASIC205においてバッテリー102のバッテリー残量が75%以上であることを検知して、省エネレベル1で画像形成出力を実行すると判断した場合には、ROM202に格納している図12に示した駆動波形テーブルのうち、省エネレベル1における駆動波形テーブルを参照するようになっている。一方、本実施形態に係る画像形成装置1は、ASIC205においてバッテリー102のバッテリー残量が75%未満であることを検知して、省エネレベル2で画像形成出力を実行すると判断した場合には、ROM202に格納している図12に示した駆動波形テーブルのうち、省エネレベル2における駆動波形テーブルを参照するようになっている。
そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、サーミスタ212により測定した使用環境に対応する駆動波形データ及びその駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値を、各省エネレベルにおいて参照している駆動波形テーブルから取得する。その上で、本実施形態に係る画像形成装置1は、取得した駆動波形データをD/A変換した駆動波形をヘッド制御部208からヘッドドライバ400に入力すると共に、取得した最大電圧値に基づいてASIC205から抵抗回路402に制御信号を入力することにより、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と同一になるように若しくはより近い値となるように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されている。
尚、本実施形態においては、省エネレベル1における駆動波形テーブルには、図6に示した駆動波形テーブルと同様に、各駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値として、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値が定められている。例えば、ある使用環境Aにおける圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値が30Vである場合、省エネレベル1における駆動波形テーブルにおいては、その使用環境Aに対応する最大電圧値は30Vとして定められている。そのため、本実施形態に係る画像形成装置1は、上記使用環境Aで省エネレベル1において画像形成出力を実行する場合、定電圧電源Vccから出力される電圧(例えば、37V)をDC/DCコンバータ401において30Vになるように変圧してからヘッドドライバ400に出力するための制御信号を、ASIC205から抵抗回路402に入力することになる
一方、省エネレベル2における駆動波形テーブルには、省エネレベル1における駆動波形テーブルと同一の駆動波形データが定められているが、各駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値として、圧電素子37が本来必要とする駆動電圧の最大電圧値未満となる電圧値が定められている。例えば、ある使用環境Aにおける圧電素子37が本来必要とする駆動電圧の最大電圧値が30Vである場合、省エネレベル2における駆動波形テーブルにおいては、その使用環境Aに対応する最大電圧値は25Vとして定められている。そのため、本実施形態に係る画像形成装置1は、省エネレベル2において画像形成出力を実行する場合には、定電圧電源Vccから出力される電圧(例えば、37V)をDC/DCコンバータ401において25Vになるように変圧してからヘッドドライバ400に出力するための制御信号を、ASIC205から抵抗回路402に入力することになる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と一致するように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されていることを考慮すると、省エネレベル1において画像形成出力を実行した場合には、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値と一致するため、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値と、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差を0にすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、駆動波形テーブルから取得した最大電圧値と一致しない場合であっても、その両者の値がより近い値となるように、抵抗回路402の抵抗値を設定するように構成されているので、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値と、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差を小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。
一方、本実施形態に係る画像形成装置1は、上記構成を考慮すると、省エネレベル2において画像形成出力を実行した場合には、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値よりも小さくなるため、省エネレベル1において画像形成出力を実行した場合よりも消費電力を低減させることが可能となるが、画像品質が低下してしまうことになる。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置1が、バッテリー残量に応じて省エネレベル1及び2の2種類の省エネレベルに設定される理由について説明する。通常、バッテリー102には有限の電気容量が蓄えられているのみであるため、バッテリー102の放電時間を長くするためには、画像形成装置1における消費電力を低減させることが必要となる。そのため、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されている場合には、上記省エネモードに設定されて画像形成出力を実行することにより消費電力を低減するようになっている。
また、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値が、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値よりも小さくなるようにすれば、さらに消費電力を低減させることが可能となるが、このような場合には、上述したように画像品質が低下してしまうことになる。ところが、状況によっては画像品質に対しての要求が低い若しくは無い場合等、画像品質を犠牲にして消費電力の低減を優先させた方が良い場合がある。
従って、このような場合には、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値が、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値よりも小さくなるようにすれば、画像品質を低下させる代わりに、消費電力の低減を優先させることが可能となり、バッテリー102の放電時間をより長くすることが可能となる。尚、本実施形態に係る画像形成装置1が画像形成出力を実行する際、図5に示したように、圧電素子37が最大電圧値を必要とするのは全駆動電圧のうち一瞬であるため、仮に、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値が、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値よりも小さくても、画像品質への影響は限定的なものとなるため、画像品質の低下はわずかなものとなるにすぎない。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、画像品質とバッテリー102の放電時間とのバランスを考慮した場合、バッテリー102のバッテリー残量に応じて、省エネレベルを切り替えることが有効となる。このような理由により、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー残量に応じて複数の省エネレベルが設定されるように構成されている。
尚、図12に示した、省エネレベル1における駆動波形テーブルと省エネレベル2に示した駆動波形テーブルとをまとめて、図18に示すような1つの駆動波形テーブルとして構成されていても良い。図18には、省エネレベル1における最大電圧値と省エネレベル2における最大電圧値とが、1つの駆動波形テーブルにおいて各駆動波形データ毎に定められている。また、本実施形態においては、省エネレベル1及び省エネレベル2の2段階から省エネレベルが設定される例について説明するが、省エネレベルを切り替える際のバッテリー残量の基準値をもっと細かく設定することにより、もっと多くの段階から省エネレベルが設定されるように構成されていても良い。このような構成の場合、省エネレベルが高くなるほど各駆動波形データの最大電圧値が小さくなるように定められるため、より画像品質は低下するが、省エネ効率は高くなる。即ち、このような構成の場合、省エネ効率が高くなる省エネレベルに設定されるほど、駆動波形テーブルにより定められる最大電圧値が小さくなるため、画像品質が低下することになる。
上記においては、本実施形態に係る画像形成装置1は、バッテリー102から電力が供給されている場合には省エネモードにおいて画像形成出力を実行し、PSU101から電力が供給されている場合には通常モードにおいて画像形成出力を実行する例について説明したが、入力された印刷ジョブに含まれるモード設定情報に基づいて、省エネモードか通常モードのどちらで画像形成出力を実行するのを決定するように構成されていても良い。尚、本実施形態においては、上記印刷ジョブは、本実施形態に係る画像形成装置1に接続されているPC(Personal Cpmputer)等の外部装置や画像形成装置1にインストールされているプリンタドライバへのユーザ操作により生成されて入力される。
そこで、プリンタドライバがユーザ操作により上記印刷ジョブを生成する際に、ユーザが操作するPC等の外部装置や画像形成装置1に表示される上記プリンタドライバの操作画面について、図13及び図14を参照して説明する。図13及び図14は、本実施形態に係るプリンタドライバの操作画面の表示例を示す図である。図13に示すように、本実施形態に係るプリンタドライバの操作画面には、「省エネ優先印刷(S)」が選択可能なように設けられている。そして、本実施形態に係るプリンタドライバは、ユーザ操作により「省エネ優先印刷(S)」に対応するチェックボックスにチェックが入れられと、省エネモードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報が含まれるように印刷ジョブを生成するようになっている。
また、図14に示すように、本実施形態に係るプリンタドライバの操作画面には、バッテリー駆動に関する設定が可能なように「省エネ印刷モード移行」から「する」か「しない」かが選択可能なように設けられており、「省エネ印刷モードに移行するバッテリー残量」から「70%(約300枚)」か「50%(約200枚)」か「30%(約100枚)」かが選択可能なように設けられている。このようにして設けられている「省エネ印刷モード移行」は、バッテリー駆動で画像形成出力を実行する場合に、通常モードから省エネモードに移行するか否かを設定するための項目であり、「省エネ印刷モードに移行するバッテリー残量」は、バッテリー駆動で画像形成出力を実行する場合に、通常モードから省エネモードに移行する際のバッテリー残量を設定するための項目である。
図13及び図14に示したように、本実施形態に係るプリンタドライバはユーザ操作により、上記印刷ジョブを生成して入力することができるようになっている。従って、ユーザは、PC等の外部装置にインストールされているプリンタドライバを操作するようにすれば、画像形成装置1を直接操作しなくても印刷ジョブを入力することが可能となり、遠隔での設定が可能となる。
即ち、このような構成の場合、本実施形態に係る画像形成装置1は、入力された印刷ジョブに、省エネモードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報が含まれている場合には、PSU101とバッテリー102とのどちらから電力が供給されているかにかかわらず省エネモードにおいて画像形成出力を実行する。一方、本実施形態に係る画像形成装置1は、入力された印刷ジョブに、通常モードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報が含まれている場合には、PSU101から電力が供給されている場合には、通常モードにおいて画像形成出力を実行し、バッテリー102から電力が供給されている場合には、省エネモードにおいて画像形成出力を実行する。
このように構成された画像形成装置1が画像形成出力を実行する際の処理について、図15を参照して説明する。図15は、本実施形態に係る画像形成装置1が画像形成出力を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。図15に示すように、本実施懈怠に係る画像形成装置1が画像形成出力を実行する際にはまず、印刷ジョブの入力を受け付け(S1501)、ASIC205は、入力された印刷ジョブに含まれるモード設定情報を解析して、そのモード設定情報が、省エネモードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報か、通常モードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報かを判定する(S1502)。
ASIC205は、S1502の処理における判定の結果、モード設定情報が省エネモードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報であると判定した場合には(S1502/YES)、電力消費部900にはバッテリー102から電力が供給されているのかPSU101から電力が供給されているのかを判定する(S1503)。そして、ASIC205は、S1503の処理における判定の結果、電力消費部900にはPSU101から電力が供給されていると判定した場合には(S1503/NO)、画像形成装置1を省エネレベル1に設定する(S1505)。
一方、ASIC205は、S1503の処理における判定の結果、電力消費部900にはバッテリー102から電力が供給されていると判定した場合には(S1503/YES)、バッテリー102のバッテリー残量が75%以上であるか否かを判定する(S1504)。ASIC205は、S1504の処理における判定の結果、バッテリー102のバッテリー残量が75%未満であると判定した場合には(S1504/NO)、画像形成装置1を省エネレベル2に設定する(S1506)。一方、ASIC205は、S1504の処理における判定の結果、バッテリー102のバッテリー残量が75%以上であると判定した場合には(S1504/YES)、画像形成装置1を省エネレベル1に設定する(S1505)。
また、ASIC205は、S1502の処理における判定の結果、モード設定情報が通常モードで画像形成出力を実行させるためのモード設定情報であると判定した場合には(S1502/NO)、電力消費部900にはバッテリー102から電力が供給されているのかPSU101から電力が供給されているのかを判定する(S1507)。ASIC205は、S1507の処理における判定の結果、電力消費部900にはPSU101から電力が供給されていると判定した場合には(S1507/NO)、画像形成装置1を通常モードに設定する(S1508)。
ASIC205が画像形成装置1を通常モードに設定すると、CPU201は、サーミスタ212により使用環境を測定してASIC205に通知する(S1509)。ASIC205は、使用環境を取得すると、図6に示したようなROM202に格納されている駆動波形テーブルを参照して、取得した使用環境に対応する駆動波形データを取得する(S1510)。そして、ヘッド制御部208は、ASIC205が取得した駆動波形データをD/A変換した駆動波形をヘッドドライバ400に入力する(S1510)。ヘッドドライバ400は、ヘッド制御部208から駆動波形が入力されると、定電圧電源Vccから出力された電圧により、入力された駆動波形に基づいて圧電素子37に駆動電圧を印加する(S1515)。このようにして本実施形態に係る画像形成装置1は、通常モードにおいて画像形成出力を実行する。
一方、ASIC205は、S1507の処理における判定の結果、電力消費部900にはバッテリー102から電力が供給されていると判定した場合には(S1507/YES)、S1504と同様の処理を行う。
ASIC205が画像形成装置1のモード若しくは省エネレベルを設定し終えると(S1505、S1506、S1508)、CPU201は、サーミスタ212により使用環境を測定してASIC205に通知する(S1512)。ASIC205は、使用環境を取得すると、図12に示したようなROM202に格納されている駆動波形テーブルのうち、画像形成装置1が設定されている省エネレベルにおける駆動波形テーブルを参照して、取得した使用環境に対応する駆動波形データ及び最大電圧値を取得する(S1513)。
ASIC205は、駆動波形データ及び最大電圧値を取得すると、取得した最大電圧値に基づいて、DC/DCコンバータ401が出力する電圧の電圧値を決定するための制御信号を抵抗回路402に入力し、また、ヘッド制御部208は、ASIC205が取得した駆動波形データをD/A変換した駆動波形をヘッドドライバ400に入力する(S1514)。そして、ヘッドドライバ400は、ヘッド制御部208から駆動波形が入力されると、定電圧電源Vccから出力されてDC/DCコンバータ401で変圧された電圧により、入力された駆動波形に基づいて圧電素子37に駆動電圧を印加する(S1515)。このようにして本実施形態に係る画像形成装置1は、省エネモードにおいて画像形成出力を実行する。
尚、上述したように、本実施形態においては、省エネレベル1における駆動波形テーブルには、各駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値として、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値が定められているが、省エネレベル2における駆動波形テーブルには、各駆動波形データによる駆動電圧における最大電圧値として、圧電素子37が本来必要とする駆動電圧の最大電圧値未満となる電圧値が定められている。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、省エネレベル1において画像形成出力を実行した場合には、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値と略同一となるが、省エネレベル2において画像形成出力を実行した場合には、DC/DCコンバータ401からヘッドドライバ400に出力される電圧の電圧値は、圧電素子37が必要とする駆動電圧の最大電圧値よりも小さくなるため、省エネレベル1において画像形成出力を実行した場合よりも消費電力を低減させることが可能となるが、画像品質が低下することになる。
図15において説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1は、PSU101から電力が供給されている場合に、通常モードと省エネモードとのどちらにおいて画像形成出力を実行するのかを印刷ジョブに含まれるモード設定情報に基づいて判断することができ、また、バッテリー102から電力が供給されている場合に、バッテリー102のバッテリー残量により省エネレベルを設定することができる。従って、本実施形態に係る画像形成装置1は、ユーザの希望やバッテリーの使用状況に臨機応変に対応することができ、画像品質やバッテリー駆動時間によるユーザに対する利便性と消費電力の低減効果とのバランスをとることが可能となる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を主走査モータ500及び副走査モータ700に出力するように構成されている。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1が、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を主走査モータ500及び副走査モータ700に出力するための構成について、図16を参照して説明する。
図16は、本実施形態に係る画像形成装置1が、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を主走査モータ500及び副走査モータ700に出力するためのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。図16に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧は、駆動電圧印加部400Bだけではなく、主走査モータ500及び副走査モータ700にも出力されるように構成されている。
一般的な画像形成装置においては、通常、定電圧電源Vccは、ヘッドドライバ400だけではなく他の駆動部、例えば、主走査モータ500や副走査モータ700、ACバイアス供給部210にも共通して電力を供給するように構成されているため、定電圧電源Vccが出力することができる電圧の電圧値は、それらの駆動部が必要とする電圧のうち、最も高い電圧値を必要とする駆動部に合わせて調整されている。従って、このような構成の場合、上記定電圧電源Vccにより電力が供給されるほとんどの駆動部には、その駆動部が必要とする電圧値よりも高い電圧値の電圧が印加されることになり、その両者の電圧値の差が熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。
そのため、上記のような一般的な画像形成装置においては、ASIC205から主走査モータ駆動部及び副走査モータ駆動部に出力されるPWM(Pulse width modulation)信号の幅や強度を調節することによりモータの速度やトルクを落とすことで消費電力の低減を実現するように構成されている。尚、PWM信号は、用紙サイズや用紙種毎に定められて、PWM信号テーブルとしてROM202に格納されている。従って、このような構成の場合、通常モードでの印刷を行う場合と省エネモードで印刷を行う場合とで、それぞれ個別にPWM信号テーブルをROM202に格納しなければならず、ROM202の記憶容量を無駄に使用してしまうことになる。また、このような構成の場合、PWM信号による速度調節とトルク調節しかできないため、消費電力の低減効果は限定的なものとなる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置1は、上述したように、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を主走査モータ500及び副走査モータ700に出力するように構成されているため、一般的な画像形成装置に比べて、主走査モータ500及び副走査モータ700に印加される電圧値と、それらが実際に必要とする電圧値との差が小さくなり、その分、消費電力を低減することが可能となる。
尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧は、定電圧電源Vccから出力された電圧が圧電素子37に合わせて変圧された電圧であり、必ずしも主走査モータ500及び副走査モータ700が必要とする電圧ではないことがあるため、定電圧電源Vccから出力される電圧の電圧値が変化しても、常に同じPWM信号テーブルを用いて画像形成出力を実行すると、著しく速度が低下したり、トルク不足になったりすることが想定される。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1は、基準となるPWM信号テーブルと、電圧値毎に補正値が定められている補正値テーブルをROM202に格納しておき、DC/DCコンバータ401から出力される電圧値に応じた補正値を上記補正値テーブルから取得し、取得した補正値を、基準となるPWM信号テーブルのPWM信号にかけることにより、上記のような不具合が生じないようになっている。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、基準となるPWM信号テーブルと、電圧値毎に補正値が定められている補正値テーブルのみをROM202に格納するように構成されているので、一般的な画像形成装置がモード毎にPWM信号テーブルを格納することに比べると、ROM202の使用容量を低減することが可能となる。
尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、主走査モータ500及び副走査モータ700が必要とする電圧値と所定値以上異なる場合、例えば、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が35Vで、主走査モータ500及び副走査モータ700が必要とする電圧値が25Vである場合、その両者間の差の10V分が熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまう可能性がある。そのため、このような場合を想定して、本実施形態に係る画像形成装置1は、出力電圧値の異なる2個の定電圧電源(例えば、37V電源と24V電源)を用意しておき、上記のように所定値以上異なる場合には、定電圧電源を切り替えるように構成されていても良い。このような構成とすることにより、より消費電力を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を、帯電ローラ56を帯電させるために出力するように構成されている。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1が、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を、帯電ローラ56を帯電させるために出力するための構成について、図17を参照して説明する。
図17は、本実施形態に係る画像形成装置1が、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を、帯電ローラ56を帯電させるために出力するためのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。図16に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧は、駆動電圧印加部400Bだけではなく、ACバイアス供給部210に備えられている昇圧トランス213にも出力されるように構成されている。
図16において説明したのと同様に、一般的な画像形成装置においては、通常、定電圧電源Vccは、ヘッドドライバ400だけではなく他の駆動部、例えば、主走査モータ500や副走査モータ700、ACバイアス供給部210にも共通して電力を供給するように構成されているため、定電圧電源Vccが出力することができる電圧の電圧値は、それらの駆動部が必要とする電圧のうち、最も高い電圧値を必要とする駆動部に合わせて調整されている。
そして、上記のような一般的な画像形成装置が用紙を搬送する際にはまず、定電圧電源Vccから出力される電圧を昇圧トランス213に出力することにより昇圧トランス213において2kV程度の高圧電圧を生成して、昇圧トランス213からプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように上記高圧電圧を帯電ローラに印加する。そして、画像形成装置は、プラスとマイナスとが交互に帯電している帯電ローラを回転駆動しながら搬送ベルトに接触させて副走査方向にプラスとマイナスとを所定の幅で帯状に交互に帯電させ、このような帯電により用紙を吸着して用紙を搬送するように構成されている。
従って、このような構成の場合、昇圧トランス213が必要とする電圧値と、上記定電圧電源Vccにより出力される電圧値との差が熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまうことになる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置1は、上述したように、DC/DCコンバータ401において変圧された電圧を昇圧トランス213に出力するように構成されているため、一般的な画像形成装置に比べて、昇圧トランス213に印加される電圧値と、昇圧トランス213が実際に必要とする電圧値との差が小さくなり、その分、消費電力を低減することが可能となる。
尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧は、定電圧電源Vccから出力された電圧が圧電素子37に合わせて変圧された電圧であるため、必ずしも昇圧トランス213が必要とする電圧ではない場合があり、このような場合には、帯電ローラ56に印加される電圧の電圧値が低下してしまい、搬送ベルト51による用紙の吸着力が低下して、ジャムが発生することが想定される。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1は、プラスとマイナイスとの帯電幅を小さくすることで吸着力の低下を防ぐことが可能となっている。
尚、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が、昇圧トランス213が必要とする電圧値と所定値以上異なる場合、例えば、DC/DCコンバータ401から出力される電圧の電圧値が35Vで、昇圧トランス213が必要とする電圧値が25Vである場合、その両者間の差の10V分が熱の発生として消費されてしまい、電力が無駄に消費されてしまう可能性がある。そのため、このような場合を想定して、本実施形態に係る画像形成装置1は、出力電圧値の異なる2個の定電圧電源(例えば、37V電源と24V電源)を用意しておき、上記のように所定値以上異なる場合には、定電圧電源を切り替えるように構成されていても良い。このような構成とすることにより、より消費電力を低減させることが可能となる。
以上、説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1においては、ヘッドドライバ400に入力される電圧の電圧値が、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値と同一若しくは略同一となるように、定電圧電源Vccから出力される電圧を使用環境に応じて変圧してからヘッドドライバ400に出力するように構成されていることを特徴とする。ここで、上述したように、圧電素子が必要とする駆動電圧は、使用環境に応じて変化するため、その結果、駆動電圧の最大電圧値も使用環境に応じて変化することになる。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、使用環境が変化しても、定電圧電源Vccから出力される電圧がその使用環境の変化に応じて変圧されるため、ヘッドドライバ400に入力される電圧の電圧値と、圧電素子が必要とする駆動電圧の最大電圧値との差をどの使用環境においても0若しくは小さくすることが可能となり、消費電力を低減させることが可能となる。
尚、上記の説明においては、駆動電圧印加部400Bに含まれる抵抗R1は、単体の抵抗として説明したが、抵抗R1の代わりに、抵抗回路402と同様に抵抗回路であっても良い。また、このように、抵抗R1の代わりに抵抗回路が採用されて構成されている場合、ASIC205からの制御信号により、抵抗回路402と同様にその抵抗値が変化するように構成されていても良い。このような構成とすることで、抵抗回路402抵抗値と、抵抗R1に相当する抵抗回路の抵抗値との両方を同時に変化させることが可能となるため、その結果、フィードバック端子403に入力される電圧の電圧値をより細かく設定することが可能となる。
尚、上記で説明したように、本実施形態においては、インクジェットプリンタについて説明しているが、特にこれに限られることは無く、本実施形態に係る記録ヘッド34を備えたコピーやファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)であっても適用可能である。
1 インクジェットプリンタ
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 カートリッジ装填部
10 インクカートリッジ
21 フレーム
22 ハーネス
24 供給ポンプユニット
25 係止部材
31 キャリッジ支持棒
32 ステー
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 サブタンク
36 インク供給チューブ
41 用紙積載部
42 用紙
43 給紙コロ
44 分離パッド
45 ガイド部材
46 カウンタローラ
47 搬送ガイド部材
48 押さえ部材
49 加圧コロ
51 搬送ベルト
52 搬送ローラ
53 テンションローラ
57 記録時ガイド部材
61 分離爪
62 排紙ローラ
63 排紙コロ
64 排紙ガイド
65 ガイド外円部
66 シャフト
67 軸
68 ガイド
69 折り曲がり部分
71 両面ユニット
72 手差しトレイ
73 給紙ガイド
74 折れ曲がり解消ガイド
81 待機時維持回復機構
82 キャップ
83 ワイパーブレード
84 空吐出受け
88 記録時回復機構
89 空吐出受け
90 ガイド
91 移動溝
92 通常位置
93 上昇位置
94 ギア
95 用紙検知センサ
96 用紙検知センサ
100 プリンタドライバ
101 PSU
102 バッテリー
103 充電回路
104 切替回路
200 制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 NVRAM
205 ASIC
206 I/O
207 ホストI/F
208 ヘッド制御部
209 主走査モータ駆動部
210 ACバイアス供給部
211 副走査モータ駆動部
212 サーミスタ
213 昇圧トランス
300 操作パネル
400 ヘッドドライバ
400A 変圧部
400B 駆動電圧印加部
500 主走査モータ
600 リニアエンコーダ
700 副走査モータ
800 ホイールエンコーダ
900 電力消費部
1000 交流電源
特開2007−55188号公報

Claims (10)

  1. 印加された電圧に応じてインク滴を吐出するインク吐出部からインク滴を吐出することにより画像形成出力を実行する画像形成装置であって、
    外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから出力する変圧部と、
    前記インク吐出部への電圧の印加態様を決定する駆動波形に基づき、前記変圧部から出力された電圧を前記インク吐出部に印加する駆動電圧印加部と、
    前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記駆動波形を決定する駆動波形決定部と、
    前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記変圧部を制御するための前記制御信号を前記変圧部に出力する変圧制御部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記変圧部は、前記変圧部から出力された電圧を分圧するための複数の抵抗回路のうち少なくともいずれかの抵抗回路の抵抗値を入力された前記制御信号に従って決定し、前記変圧部から出力された電圧を抵抗値が決定された前記複数の抵抗回路において分圧した電圧の電圧値に応じて前記外部から供給された電圧を変圧することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変圧部は、入力された前記制御信号に従って前記複数の抵抗回路のうち少なくともいずれかの抵抗回路における互いに並列に接続された複数の抵抗の接続態様を切り替えることにより、前記複数の抵抗回路のうち少なくともいずれかの抵抗回路の抵抗値を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記変圧部は、入力された前記制御信号に従って前記複数の抵抗回路の少なくともいずれかの抵抗回路におけるポテンショメータの抵抗値を決定することにより、前記複数の抵抗回路のうち少なくともいずれかの抵抗回路の抵抗値を決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記変圧制御部は、前記外部から供給される電圧がバッテリーから供給される電圧である場合に、前記制御信号を前記変圧部に出力することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記変圧制御部は、前記外部から供給される電圧がバッテリーから供給される電圧である場合に、前記バッテリーのバッテリー残量に応じて前記変圧部を制御するための前記制御信号を前記変圧部に対して出力することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記変圧制御部は、前記外部から供給される電圧がバッテリーから供給される電圧である場合に、前記バッテリーのバッテリー残量が所定量以下である場合の前記インク吐出部に印加される電圧の最大電圧値が、前記バッテリーのバッテリー残量が前記所定量を超えている場合の前記インク吐出部に印加される電圧の最大電圧値よりも小さくなるように、前記変圧部を制御するための前記制御信号を前記変圧部に出力することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記変圧部は、外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから、各駆動部を駆動させるための各モータの駆動電圧として出力することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記変圧部は、外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから、用紙を搬送する搬送ローラを帯電させるための帯電ローラを帯電させるために出力することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 印加された電圧に応じてインク滴を吐出するインク吐出部からインク滴を吐出することにより画像形成出力を実行させるための画像形成方法であって、
    外部から供給された電圧を、入力される制御信号に従って変圧してから出力し、
    前記インク吐出部への電圧の印加態様を決定する駆動波形に基づき、変圧されてから出力された電圧を前記インク吐出部に印加し、
    前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記駆動波形を決定し、
    前記インク吐出部の周囲の環境に応じて前記制御信号を出力することを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019001034A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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