JP2013215705A - 塗膜形成装置及び塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来とは異なる方向へ塗料の吐出することが可能な塗膜形成装置等を提供する。
【解決手段】 塗布ガン100では、回転部103の底部103aは、吐出部101の第1の吐出開口101に対向して配置され、回転部103の側部103bは、底部103から第1の吐出開口101側に向かって形成される。第2の吐出開口107は、側部103bの外表面から内部まで貫通するように、また、回転軸Jに対して垂直に形成される。隣接する第2の吐出開口107は、互いに直交するように形成される。第2の吐出開口107は、回転軸Jに対して垂直に形成されているため、塗料も、回転軸Jに対して垂直方向へ吐出される。回転部103が回転しているため、塗料は、回転軸Jを中心に放射状に吐出される。これにより、塗布ガン100を用いることによって、第1の吐出開口101aにおける塗料の吐出方向に対して、ほぼ垂直の方向へ吐出することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塗膜を形成する塗膜形成装置に関し、特に従来とは異なる方向へ塗料の吐出するものに関する。
従来の塗膜形成装置であるエアースプレーガン1について図11を参照して説明する(例えば、特許文献1を参照)。エアースプレーガン1は、ガン本体2の前端に、塗料流路3をなす塗料ノズル4と、この塗料ノズル4との間に環状の空気流路5を形成する空気キャップ6とを具える。ガン本体2は、本例では、前後にのびる胴部2Aの後端側に、把部2Bを有し、かつ前端側に、前記塗料ノズル4と空気キャップ6とを着脱自在に装着しうる前端部2Cを有するピストル状に形成される。
このガン本体2には、例えば前記把部2Bの下端に設ける空気取入口7から流入する圧縮空気を、該ガン本体2の内部を通って前記空気流路5に導く空気導入路8が形成される。又前記把部2Bには、前記空気導入路8を、引き金9の操作によって開閉する周知構造の空気開閉弁10が配されている。これにより、塗料ノズル4の先端の開口部4aから前方(矢印A81方向)へ放射状に塗料を吐出する。
特開2011−125769号公報
しかしながら、上記従来のエアースプレーガン1には、以下に示すような課題があった。すなわち、エアースプレーガン1は、圧縮空気の噴出方向に沿って、塗料を前方へ吐出するものである。よって、例えば、図12に示すような開口部91aを有する空間の開口部91aの側面S91に塗料を塗布することは難しい。なぜなら、開口部91aの側面S91は、エアースプレーガン1による塗料の吐出方向に対して、ほぼ垂直方向に存在するからである。
このような前方向にしか塗料を吐出できないエアースプレーガン1を用いて開口部91aの側面S91に塗料を塗布しようとすると、側面S91だけなく、例えば、塗料を塗布する必要がない前面S93にも塗料を塗布することになる。
そこで、側面S91に塗料を塗布する場合には、塗装をする者がハケを用いて手で塗装することも多い。しかし、手で塗料を塗布仕様とすると、前面S93にハケが接触する等の原因で塗布ムラが生じやすく、適切に塗料を塗布できない、という改善すべき点があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、従来とは異なる方向へ塗料の吐出を行うことができる塗膜形成装置等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面は、
液体を第1の吐出開口から吐出する液体吐出部と、
吐出された前記液体を受容するとともに、回転軸を中心に回転する液体受容部と、
前記液体受容部を前記回転軸を中心に回転させる回転駆動部とを備え、
前記液体受容部は、
前記第1の吐出開口に対向して位置するとともに、前記回転軸に交差する底部を有する、
塗膜形成装置である。
これにより、回転軸と交差する方向へ液体を吐出することができる。したがって、第1の吐出開口からの液体の吐出だけでは液体を塗布できなかった方向へも、液体を吐出することができ、液体による塗膜を形成することができる。
又、本発明の第2の側面は、
前記液体受容部は、
前記底部から前記第1の吐出開口側に向かって形成される側部を更に有する、
本発明の第1の側面の塗膜形成装置である。
これにより、液体の吐出方向を制御することができる。
又、本発明の第3の側面は、
前記液体受容部は、
前記側部に形成される第2の吐出開口を更に有する、
本発明の第2の側面の塗膜形成装置である。
これにより、液体の吐出量を制御することができる。
又、本発明の第4の側面は、
前記第2の吐出開口は、
前記回転軸に対して垂直に形成されている、
本発明の第3の側面の塗膜形成装置である。
これにより、液体を回転軸に対して垂直方向へ吐出することができる。
又、本発明の第5の側面は、
前記底部は、
前記第1の吐出開口側の面が凹状である、
本発明の第1から第4のいずれかの側面の塗膜形成装置である。
これにより、回転部の底部において液体を受容する際の衝撃を緩和することができる。
又、本発明の第6の側面は、
前記回転駆動部は、
空気圧により駆動する、
本発明の第1から第5のいずれかの側面の塗膜形成装置である。
これにより、有機性の液体等、引火性がある液体であっても、安全に液体を吐出することができる。
又、本発明の第7の側面は、
使用者が把持する把持部を更に備えた、
本発明の第1から第6のいずれかの側面の塗膜形成装置である。
これにより、使用者が手に把持するいわゆるガンタイプの塗膜形成装置を提供することができる。
又、本発明の第8の側面は、
少なくとも前記液体受容部の前記側部に対向して設けられた遮蔽体と、前記遮蔽体を前記回転軸の周囲に固定する固定板とを有する吐出方向規制手段を更に備えた、
本発明の第1から第7のいずれかの側面の塗膜形成装置である。
これにより、液体の吐出方向を所望の方向に規制することができる。
又、本発明の第9の側面は、
液体を吐出し、吐出した液体により塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
液体を第1の吐出開口から吐出させる工程と、
吐出された前記液体を、回転軸を中心に回転する液体受容部であって、前記第1の吐出開口に対向して位置するとともに、前記回転軸に交差する底部を有する液体受容部で受容し、
前記液体受容部の表面に沿って液体を吐出させる工程とを備えた、
塗膜形成方法である。
これにより、第1の吐出開口からの液体の吐出だけでは液体を塗布できなかった方向へも、液体を吐出することができ、液体による塗膜を形成することができる。
以上のような本発明によれば、従来とは異なる方向へ塗料の吐出を行うことができる。
本発明に係る塗膜形成装置の一実施例である塗布ガン100の正面図である。 塗布ガン100の左側面を示す図である。 (a)塗布ガン100の回転部103の断面を示す図である。(b)塗布ガン100の回転部103を回転軸部105側から見た状態を示す図である。 (a)塗布ガン100の動作を説明するための図である。(b)塗布ガン100の動作を説明するための図である。 (a)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。(b)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 (a)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。(b)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。(c)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 (a)塗布ガン100の動作を説明するための図である。(b)本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 本発明に係る塗膜形成装置のその他の実施例を示す図である。 従来の塗膜形成装置を示す図である。 従来の塗膜形成装置を示す図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
(塗布ガン100の全体構成)
本発明に係る塗膜形成装置の一実施例である塗布ガン100は、塗膜形成する対象物に塗料を吐出し、対象物の表面に塗膜を形成する装置である。塗布ガン100の全体構成について図1、図2を用いて説明する。図1は、塗布ガン100の正面図を示している。図2は、塗布ガン100の左側面図を示している。
図1に示すように、塗布ガン100は、吐出部101、回転部103、回転軸部105、第2の吐出開口107、及び回転駆動部109を有している。また、塗布ガン100は、把持部G及びトリガーTを有している。
吐出部101は、塗料送出チューブLTを介して塗料を外部より取得し、取得した塗料を先端の第1の吐出開口101aから吐出する手段である。ここで、吐出部101は、塗料を回転軸部105の回転軸Jとほぼ並行に吐出させる。なお、塗料送出チューブLTは、把持部Gの先端に設けられる塗料用ニップルGnに接続され、図示されない外部貯蔵槽等から所定圧で塗料を送出している。
又、吐出部101は、トリガーTの矢印A11方向への回動動作に従って、第1の吐出開口101aから塗料を吐出及び吐出停止を調整する手段である。又、トリガーTは、利用者により調整される矢印A11方向における回動角の大きさに応じて、吐出部101aからの塗料の吐出量を調節することが可能である。
次に、回転部103は、吐出部101の第1の吐出開口101aから吐出された塗料を受容する手段であり、金属製の部材、望ましくはアルミや真鍮等の軟質の金属を切削加工することにより形成される。回転部103は、回転軸部105に接続されている。図2に示すように、回転部103は、回転軸部105の回転軸Jを中心に、図中矢印A21方向へ、回転軸部105と一体となって回転する。
次に、図3(a)に、回転部103の、回転軸部105の回転軸Jによる断面図を、図3(b)に、回転部103を回転軸部105側から見た状態を、それぞれ示す。
図3(a)に示すように、回転部103は、底部103a(図2も参照)及び側部103b(図1も参照)を有している。回転部103は、底部103a及び側部103bによって形成される、一端が開放された円筒形状を有している。
ここで、底部103aは、回転軸Jに直交する円盤形状を有している。側部103bは、回転軸Jに平行で、底部103aに対応した円筒形状を有している。
又、底部103aは、吐出部101の第1の吐出開口101aに対向して配置される。また、側部103bは、底部103から第1の吐出開口101a側に向かって形成される。これら底部103a及び側部103bの内部表面S1及びS3によって、回転部103の内部に外形円柱形状の受容空間103sが形成される。受容空間103sは、第1の吐出開口101aから吐出された塗料を回転部103の内部に一時的に蓄積するための空間である。
次に、図3(a)に示すように、第2の吐出開口107は、側部103bの外表面から受容空間103sまで貫通する貫通孔として形成される。また、第2の吐出開口107は、回転軸Jに対して垂直に形成される。塗布ガン100では、隣接する第2の吐出開口107は、上記平面上において更に互いに直交するように形成されている。なお、図3(b)に示すように、第2の吐出開口107は、回転部103の側部103bの等角度をなす4カ所にそれぞれ形成される。回転部103を用いた塗料の吐出については、後述する。
図1に戻って、回転軸部105は、回転部103の底部103aの中心に固定されている。これにより、回転軸部105を回転させることにより、回転部103を回転させることができる。回転軸部105は、チャック109aを介して回転駆動部109に脱着自在に接続されている。
回転駆動部109は、一例として空気圧により動作する空気圧モータにより実現され、回転軸部105に軸周りの回転駆動力を与える手段である。本実施の形態においては回転駆動部109に空気圧モータを用いることによって、スプレーガンの使用環境において予期される、電気式モータで発生し得る火花、スパーク等の発生に起因する不具合を除去することを可能としている。これは特に、有機溶剤系の塗料を液体として用いた場合に有効である。
回転駆動部109は、金属又は合成樹脂製の接続部Cによって、吐出部101の上部に固定されている。回転駆動部109は、空気送出チューブATを介して圧縮空気を取得し、オンオフや回転数を制御するスイッチAcの制御に基づき取得した圧縮空気により、回転軸部105と同軸接続されるローター等の機械的手段(図示省略)を駆動させ回転力を発生し、回転軸部105を回転させる。
なお、空気送出チューブATは、回転駆動部109の先端に設けられる空気用ニップルAnに接続される。又、回転駆動部109内の機構を動作させた圧縮空気は、圧縮空気の取得経路と独立した排出経路(図示省略)を経て、スイッチAcの後端に開口された排出口Axから外部へ排出される。
以上の構成において、塗布ガン100は本発明の塗膜形成装置に相当する。又、吐出部101は本発明の液体吐出部に、回転部103は本発明の液体受容部に、回転駆動部109は本発明の回転駆動部に、把持部Gは本発明の把持部に、それぞれ相当する。又、第1の吐出開口101aは本発明の第1の吐出開口に、第2の吐出開口107は本発明の第1の吐出開口に、それぞれ相当する。
以上の構成を有する本発明の実施の形態の塗布ガン100の動作以下に説明するとともに、これにより、本発明の塗膜形成方法の一実施の形態について説明を行う。
(塗布ガン100による塗料の吐出動作)
本実施の形態の塗布ガン100における、回転部103を用いた塗料の吐出について、図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。はじめに、吐出部101から塗料を吐出する前に、回転駆動部109を動作させ、回転軸部105を介して回転部103を回転させておく。
次に、トリガーTの操作により、塗料用チューブLT(図1参照)を介して、塗料を吐出部101へ提供する。図3(a)に示すように、吐出部101は、第1の吐出開口101aから回転部103の底部103aに向かって、矢印A31方向へ、取得した塗料を吐出する。
吐出された塗料の多くは、回転部103の底部103aに当たる。このとき、底部103aに当たった塗料は、回転部103の回転による遠心力により、回転軸Jを中心に外側に向かって、底部103aの平面状の表面S1に沿って矢印A33方向へ移動する。
さらに、底部103aの表面S1を移動した塗料は、遠心力により、側部103bの内表面S3に沿って、矢印A35方向へ移動する。側部103bの内表面S3に沿って移動した塗料は、その一部は第2の吐出開口107を介して矢印A39方向へ導かれ、回転部103の外部へと吐出される。又、塗料の残りは、内表面S3に沿って更に移動し、回転部103の開放端である受容空間103sの終端から矢印A40方向へ吐出する。
第2の吐出開口107は、回転軸Jに対して垂直に形成されているため、塗料も、回転軸Jに対して垂直方向(矢印A39方向)へ吐出される。また、回転部103が矢印A21方向(図3(b)参照)へ回転しているため、塗料は、回転軸Jを中心に全周に向かって放射状に吐出される。
同様に、受容空間103sの開放端から漏出した塗料も、回転部103の回転により、遠心力で全周に向かって放射状に吐出される。このとき、矢印A40方向として示される塗料の吐出方向は、内表面S3上に沿った塗料の移動方向と、遠心力の作用する回転軸Jを中心とする放射方向との合成となる。
これにより、塗布ガン100を用いることによって、吐出部101からの塗料の吐出方向(矢印A31方向)に対して、ほぼ垂直の方向(矢印A39方向及び矢印A40方向)へ、塗料を吐出することができる。
したがって、図8(a)に示すような、吐出部101が吐出方向A31(図3(a)参照)へ塗料を吐出するだけでは塗膜を形成できなかったような空間、例えば開口部91aの側面S91に対しても、容易に塗膜を形成することが可能となる。
又、塗布ガン100においては、回転駆動部109により回転部103の回転数を調整することにより、吐出する塗料の粒径の大きさを調節することが可能となっている。回転数を大きくするほど粒径は小さくなり、塗料の粘度、品質等に応じて所望の回転数を設定するようにする。
しかしながら、一例としては、50,000〜60,000RPM程度、又はそれ以上の回転数とすることが望ましく、これにより、吐出する塗料が霧状になり、均一厚みの高品質な塗膜を形成することが可能となる。
更に、塗布ガン100においては、回転部103を、アルミや真鍮といった軟質の金属部材により構成したことで、以下の効果を奏する。すなわち、回転部103は高速回転するため、鉄等の比較的硬質な金属を用いた場合、回転自体又は回転部103が塗工対象物と接触することで火花を生じさせる場合があり、これは特に有機溶剤系の塗料を用いた場合に不具合を招く恐れがある。
これに対し、アルミや真鍮等の軟質金属を用いることで、かかる火花の発生を抑制し、前述の不具合を未然に防ぐことが可能となる。ただし、回転部103の材料はこれに限定されるものではなく、使用環境に応じて、合成樹脂、木材等の任意の材料を用いてもよい。
又、塗布ガン100においては、回転駆動部109を空気圧で動作させる構成としたが、特に排出口Axを回転駆動部109の後方に設けたことにより、排出空気が吐出された塗料の流れを乱すことなく、安定した塗膜の形成を実現している。
(その他の実施の形態)
以上説明したように、本発明は、液体の吐出だけでは液体を塗布できなかった方向へも液体を吐出して、塗膜を形成することが可能となる効果を奏するが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下に例示する構成であってもよい。
(1.回転部の側面の形状)
前述の実施の形態においては、回転部103の内表面S3は、回転軸Jに対して平行に形成するとしたが、本発明の液体受容部は、底部と側部から形成される受容空間中に塗料を移動させるように形成されているものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図4(a)に示すように、回転軸Jに対して、内表面S1から回転部103の開口端に向かって開くように傾斜して、外形円錐台形状の受容空間103sを形成するようにしてもよい。
これにより、内表面S3における塗料の移動方向は、回転軸Jの回転による遠心力の影響を直接受けることとなり、第2の吐出開口107及び回転部103の開口端へ向かう塗料の吐出効率を高めることが可能となる。
なお、回転部103の開口端の近傍の厚みは、本例示の構成及び前述の実施の形態のいずれにおいても、一定厚み以上確保することが望ましい。上述のように回転部103は高速回転するため、高速で流動する塗料によって内表面S3が摩耗し、回転部103の縁部にバリや欠けといった形状の歪みが生ずることで塗料の吐出方向が不安定になる恐れがある。これに対し、開口端の厚みを確保することで、かかる歪みを低減することが可能となる。
(2.第2の吐出開口の配置)
前述の実施の形態においては、第2の吐出開口107は、回転軸Jに対して垂直に形成するとしたが、本発明の吐出開口は、塗料を吐出方向に対して交差する方向へ吐出ように形成されているものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図5(a)に示すように、回転軸Jに対して、回転軸部105側に傾斜するように第2の吐出開口207を形成するようにしてもよい。
これにより、吐出部101から吐出された塗料を、矢印A33方向、矢印A35方向、矢印A237方向を介して、回転軸部105側に向かって矢印A239方向へ放射状に吐出することができる。
従って、例えば、図8(b)に示すように、上記第2の吐出開口207を有する塗布ガン200の挿入口から手前側に広がる空間R7が存在したとしても、塗料を空間R7へ吐出することができる。よって、塗布ガン200を用いれば、空間R7に対しても塗膜を形成することができる。
さらに、第2の吐出開口107は、図1等には、回転軸Jに対して直交する一の平面上に配置されるものとして示したが、直交する2以上の平面上に配置されてもよい。要するに、回転部130の表面上において、回転軸Jの延伸方向に沿って任意のレイアウトで複数配列する構成としてもよい。
(3.回転部の底部の形状)
前述の実施の形態においては、回転部103の底部103aは円盤形状とし、底部103aの内面S1は平面形状としたが、本発明の液体受容部は、吐出部101から吐出された塗料を受けるものであれば、例示のものに限定されない。
例えば、図5(b)に示すように、底部403の内面S41を凹状に湾曲して形成するようにしてもよい。これにより、吐出部101から吐出された塗料が内面S41へあたる際の衝撃を小さくし、内面S41から内面S3までなめらかに塗料を導くことが可能となるとともに、吐出部101から吐出された塗料が回転部103にて反跳することを軽減し、塗布を意図しない場所に塗料が飛び散ることを軽減することが可能となる。
(4.回転部の形状)
前述の実施の形態においては、回転部103の壁面により形成される受容空間は、底部103aによって閉じられている方の内径が、他方の開放されている内径よりも小さくなる、外形円錐台形状としたが、本発明の液体受容部の形状は、塗料を受容できるものであれば、例示のものに限定されない。
例えば、図6(a)に示すように、底部103aによって閉じられている方の内径が、他方の開放されている内径よりも小さくなる、外形角錐台形状の受容空間を有する回転部303としてもよい。具体的には、円盤状の内面S1に代えて方形の内面S31を有し、内面S31の各辺に接する台形の内面S33が受容空間を形成している。
これにより、第2の吐出開口107が内面S33同士の稜上に位置することとなり、回転部103内において、第2の吐出開口107に対して塗料をより速やかに導くことが可能となる。
(5.回転部の形状)
前述の実施の形態においては、回転部103は、その外形が、一端が開放された円筒形状としたが、塗料を受容できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、図6(b)及び図6(c)に示すように、回転部503を一端が開放された角柱形状としてもよい。具体的には、外形方形の側面503a及び503bの組合せにより回転部503が形成されている。この場合も、上記3.の場合と同様、外形角錐台形状の受容空間を有することとなり、第2の吐出開口107に対して塗料をより速やかに導くことが可能となる。更に、回転部103より容易に加工できるという効果を奏する。
(6.回転部の第1の吐出開口の数)
前述の実施の形態においては、回転部103の第1の吐出開口101aは、回転軸Jの近傍に一つ配置されるとしたが、例示のものに限定されない。例えば、図7における、回転部103手前の断面に示すように、複数の第1の吐出開口101aを配置し、複数配置した第1の吐出開口101aから同一の塗料を吐出するようにしてもよい。
また、複数配置した第1の吐出開口101aのそれぞれから異なる塗料を吐出するようにしてもよい。これにより、例えば、塗膜を形成する空間に合わせて、複数の塗料を混合させることができる。
(7.塗布ガンの形状)
前述の実施の形態においては、塗布ガン100は把持部Gを有し、使用者が手に保持しながら使用するものとしたが、例示のものに限定されない。例えば、把持部Gを有さない構成として、塗装ロボットの先端に取り付けるようにしてもよい。
(8.吐出方向規制手段の付加)
前述の実施の形態においては、塗布ガン100は、回転部103の回転により、回転軸Jを中心とした平面上、360°全周に渡って塗料が吐出するものとしたが、例示のものに限定されない。例えば、図9及び図10に示す、吐出方向規制手段を更に備えた構成とし、回転軸Jより上向きに塗料が吐出されるようにしてもよい。
吐出方向規制手段は、具体的には、回転部103の下方に位置する遮蔽体111と、遮蔽体111に固定され、かつ、回転軸Jに対して図中A21方向で回動自在な状態で回転駆動部109に装着された固定板112を備える。
遮蔽体111は、金属又は合成樹脂製であって、一定の重みを有する断面半円形状の柱状の部材で、図中一点鎖線の輪郭に沿って空洞を形成する内側が回転軸部105と対向している。又、固定板112の表面には、吐出部101との干渉を避けるための円弧状のスリット112aが設けられている。
これにより、利用者が把持部Tを操作し、回転軸J周りに塗布ガン100の姿勢を傾けた場合でも、固定板122が回動することにより遮蔽体111は常に回転部103に対し鉛直下方に位置することとなる。したがって、図7(a)に示す開口部91aの側面S91の上方に対して、選択的に塗膜を形成することが可能となる。
又、遮蔽体111は第1の吐出開口101aから吐出され、かつ回転部103の受容空間103sから溢れた塗料の受け皿としても機能し、塗装作業中に意図しない箇所に塗料が飛び散るのを防ぐことができる効果を奏する。
なお、上記の説明においては、固定板112は回転駆動部109に回動自在に装着されるとしたが、使用環境に応じて、任意の角度で固定した態様としてもよい。
(9.第1の吐出開口からの塗料の吐出)
前述の実施の形態においては、第1の吐出開孔101a及び回転部103の開放端からの塗料のみを放射状に吐出するとしたが、塗料を吐出するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、塗料のみを放射状に吐出するようにしてもよい。また、塗料と空気とを混合し、スプレー状に吐出するようにしてもよい。
(10.その他)
前述の実施の形態においては、本発明の液体受容部は、回転部103により例示された、底部103a及び側部103bを備え、内側に液体受容部103sを形成する構成として説明を行ったが、本発明は、液体吐出部から吐出される液体の方向を、回転軸Jに対して任意角を成すように変更できるものであれば、例示のものに限定されない。
例えば、側部103bを省略して、円盤状の底部103aのみから形成される構成としてもよい。この場合、第1の吐出開口101aから吐出された塗料は、高速回転する底部103aの表面で回転軸Jに対して放射状に反跳することで、回転軸Jに対して略直角に塗料を吐出する。ただし、一定長の側部103bを有するほうが、塗料の吐出方向をより精密に調製でき、好適である。
又、側部103bには第2の吐出開口を設けず、回転部103の開口端から塗料を直接吐出させる構成としてもよい。さらに、第2の吐出開口は、側部103b上の貫通孔であるとしたが、回転部103の開口端に達するスリット状の構成を有するものとしてもよい。更に、第2の吐出開口は、図3(b)又は図4(b)の側面図に示す方向において、回転部103の回転方向に沿って斜行して形成されていてもよい。
これらの構成によっても、回転部103からの塗料の吐出量や吐出方向を調整することができ、より高品位な塗膜を得ることが可能となる。
又、回転駆動部109は空気圧で動作させる構成としたが、電動機等の任意の周知の技術的手段を用いてもよい。
更に、前述の実施の形態においては、本発明の塗膜形成装置は、塗料を吐出させる塗布ガン100を例としたが、本発明は、液体を吐出するものであれば、例示のものに限定されない。塗料の他に、医薬品その他薬品、殺虫剤、凍結防止剤等の薬剤又は真水等を用いることができる。一例として医療用アルコールを用いた場合は、既製のスプレーガンでは届かない箇所の消毒を行うことが可能となる。
要するに、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内であれば、以上説明したものを含め、上記実施の形態に種々の変更を加えたものとして実施してもよい。
本発明に係る塗膜形成装置は、例えば、さび止め防止用塗料を用いた船体のさび止め処理において有用である。
100 塗布ガン
101 吐出部
101a 第1の吐出開口
103 回転部
103a 底部
103b 側部
105 回転軸部
107 第2の吐出開口
109 回転駆動部
G 把持部
T トリガー

Claims (9)

  1. 液体を第1の吐出開口から吐出する液体吐出部と、
    吐出された前記液体を受容するとともに、回転軸を中心に回転する液体受容部と、
    前記液体受容部を前記回転軸を中心に回転させる回転駆動部とを備え、
    前記液体受容部は、
    前記第1の吐出開口に対向して位置するとともに、前記回転軸に交差する底部を有する、
    塗膜形成装置。
  2. 前記液体受容部は、
    前記底部から前記第1の吐出開口側に向かって形成される側部を更に有する、
    請求項1に記載の塗膜形成装置。
  3. 前記液体受容部は、
    前記側部に形成される第2の吐出開口を更に有する、
    請求項2に記載の塗膜形成装置。
  4. 前記第2の吐出開口は、
    前記回転軸に対して垂直に形成されている、
    請求項3に記載の塗膜形成装置。
  5. 前記底部は、
    前記第1の吐出開口側の面が凹状である、
    請求項1から4のいずれかに記載の塗膜形成装置。
  6. 前記回転駆動部は、
    空気圧により駆動する、
    請求項1から5のいずれかに記載の塗膜形成装置。
  7. 使用者が把持する把持部を更に備えた、
    請求項1から6のいずれかに記載の塗膜形成装置。
  8. 少なくとも前記液体受容部の前記側部に対向して設けられた遮蔽体と、前記遮蔽体を前記回転軸の周囲に固定する固定板とを有する吐出方向規制手段を更に備えた、
    請求項1から7のいずれかに記載の塗膜形成装置。
  9. 液体を吐出し、吐出した液体により塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
    液体を第1の吐出開口から吐出させる工程と、
    吐出された前記液体を、回転軸を中心に回転する液体受容部であって、前記第1の吐出開口に対向して位置するとともに、前記回転軸に交差する底部を有する液体受容部で受容し、
    前記液体受容部の表面に沿って液体を吐出させる工程とを備えた、
    塗膜形成方法。
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