JP6314735B2 - 回転霧化式塗装装置のベルカップ - Google Patents

回転霧化式塗装装置のベルカップ Download PDF

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Description

本発明は、回転霧化式塗装装置のベルカップに関するものである。
回転霧化式塗装装置において、塗料に含まれるアルミフレークや雲母フレークなどの光輝性顔料がベルカップ表面を摩耗させる傾向がある。そのため、ベルカップの表面に珪素ドープ非晶質炭素被膜などの耐摩耗被膜を形成することが行われている(特許文献1)。
特開2001−353455号公報
しかしながら、ベルカップの表面に耐摩耗被膜を形成すると、耐摩耗被膜のメッキ工程などベルカップの製造工程が増加し、コストアップにつながるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、耐摩耗被膜などを形成することなくベルカップ表面の摩耗を抑制できる回転霧化式塗装装置のベルカップを提供することである。
本発明は、ベルカップ本体の塗料拡散面のうち基端部側の第1範囲を、回転軸とのなす角度が0°を超え5°未満の第1塗料拡散面で構成し、第1塗料拡散面に連続し、ベルカップ本体の先端縁までの第2範囲を、回転軸に向かう凸状の曲面で構成する。そして、前記ベルハブの通孔の先端部に、当該通孔から前記第1塗料拡散面に向かって滑らかに漸近するスカート部を形成するか、又は、前記ベルカップ本体を金属材料により形成するとともに前記第1塗料拡散面にリング部材を埋設することによって上記課題を解決する。
本発明に係るベルカップは、フィードチューブから塗料が吐出される第1塗料拡散面が回転軸に対して0°を超え5°未満の角度とされているので、当該第1塗料拡散面に沿う遠心力成分が著しく小さい。このため、第1塗料拡散面に塗料の液溜りが生じ、これにより塗料に含まれる光輝性顔料が第1塗料拡散面に衝突したり擦れたりすることでベルカップ表面が摩耗するのを抑制することができる。
本発明に係るベルカップの一実施の形態を適用した回転霧化式静電塗装装置の先端部を示す断面図である。 図1のベルカップ本体を示す断面図である。 図1のベルハブ及びスペーサを示す断面図である。 図3のIV部の拡大断面図である。 本発明に係るベルカップの他の実施の形態を適用した回転霧化式静電塗装装置の先端部を示す断面図である。 図5のリング部材を示す斜視図である。 図5のVII部の拡大断面図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るベルカップ3の一実施の形態を適用した回転霧化式塗装装置1の先端部を示す断面図、図2はベルカップ本体30を示す断面図、図3はベルハブ40及びスペーサ50を示す断面図、図4は図3のIV部の拡大断面図である。以下において、ベルカップ本体30、ベルハブ40及びスペーサ50を含めてベルカップ3と総称する。回転霧化式塗装装置に用いられるベルカップ3は、霧化頭又は噴霧頭とも称されるが、本明細書ではベルカップ3という。最初に図1を参照して回転霧化式塗装装置1の一例を説明する。また、ベルカップ3の基端側とは、回転霧化式塗装装置1の中空シャフト13側をいい、これに対してベルカップ3の先端側とは被塗物側をいうものとする。なお、本発明に係るベルカップ3は、以下に説明する構造の回転霧化式塗装装置1にのみ限定されず、その他の構造の回転霧化式塗装装置にも適用することができる。
図1に示す回転霧化式塗装装置1は、静電印加式塗装装置であって、電気絶縁性材料から形成されたハウジング11と、このハウジング11内に設けられた、エアーモータ12によって回転する中空シャフト13とを有する。中空シャフト13の先端には、塗料を噴霧するベルカップ3が、そのねじ部35(図2参照)を図1に示す中空シャフト13のねじ部21にねじ締結することにより固定され、中空シャフト13とともに回転駆動する。また、中空シャフト13の中心孔には、塗料供給装置14から供給される塗料や洗浄シンナーをベルカップ3へ供給する非回転の中空状のフィードチューブ15が配置されている。なおベルカップ3の背面外周は、ハウジング11の先端によって覆われている。
回転霧化式塗装装置1は、高圧電源16からの印加によって帯電した塗料粒子を、被塗物との間に形成された静電界に沿って飛行させて当該被塗物に塗着させるものである。被塗物は、図1の左側に所定のガン距離を隔てて存在し、塗装台車や塗装ハンガを介して接地されている。高圧印加方式としては、図1に示すように高圧電源16をハウジング11内に設け、導電性材料で構成された中空シャフト13を介して、同じく導電性材料で構成されたベルカップ本体30に印加する内部印加型を採用することができる。またこれに代えて、ベルカップ本体30を電気絶縁性材料で構成した場合は、高圧電源が接続された放電電極をベルカップ30の周囲に設け、ベルカップ本体30から飛び出した塗粒に印加する外部印加型の回転霧化式静電塗装装置も採用することができる。
また回転霧化式塗装装置1は、ベルカップ本体30の背面側からシェーピングエアーと称される空気流をエアー吐出口17から吐出し、ベルカップ本体30により微粒化された塗料粒子を、ベルカップ本体30の前方に位置する被塗物に向かう方向に偏向させる。このため、ハウジング11の一部に、エアー供給装置18に接続されたエアー通路19が形成されるとともに、ハウジング11の先端に当該エアー通路19が連通する環状のエアー通路20が形成されている。そして、環状のエアー通路20に連通するエアー吐出口17が、ハウジング11の先端円周面に沿って所定間隔で複数個形成されている。このエアー吐出口17から吹き出されるシェーピングエアーの流量や吹き出し角度を調節することにより、ベルカップ本体30の先端から接線方向に飛び出した塗料粒子の飛行方向、すなわち塗装パターンを制御することができる。また、塗料粒子には上述した静電界による力以外にも、このシェーピングエアーによる運動量が与えられることになる。なお、図1に示すシェーピングエアーのエアー吹出口17は環状に一列設けたが、シェーピングエアーの吹き出し角度を調整するために複数列設けてもよい。
フィードチューブ15の先端は、中空シャフト13の先端から露出し、ベルカップ本体30の内面に向けて延在している。このフィードチューブ15には、塗料供給装置14から塗料又は洗浄シンナーが供給され、その先端からベルカップ本体30の塗料拡散面31へ供給される。なお、洗浄シンナーは、ベルカップ本体30の塗料拡散面31及び後述するベルハブ40を洗浄するための洗浄液(有機溶剤系塗料の場合には有機溶剤、水系塗料の場合は水)であり、本例の回転霧化式塗装装置1を、色替え操作を必要とする上塗り塗装工程や中塗り塗装工程に適用した場合に、塗料の色替え時の洗浄用として供給されるものである。したがって、色替え操作が不要な塗装工程、たとえば単一種の中塗り塗料のみを塗装する中塗り塗装工程などにあっては、塗料のみがフィードチューブ15に供給されることもある。色替え操作は、塗料供給装置14に含まれる図示しないカラーチェンジバルブなどの色替弁ユニットにより行われる。
本例のベルカップ本体30は、導電性材料、たとえばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス合金その他の金属材料で構成されている。ただし、上述した外部印加型の回転霧化式静電塗装装置に適用されるベルカップ本体30においては、硬質の樹脂材料から構成してもよい。本例のベルカップ本体30は、略カップ形状をなし、カップ状の内面の塗料拡散面31、カップ状の外面32と、内面の先端に位置する塗料が放出される先端縁33と、を有する。塗料拡散面31の構成については後述する。
ベルカップ本体30の基端側の中央であって、フィードチューブ15の先端近傍には、ベルハブ40が取り付けられている。このベルハブ40は、金属などの導電性材料でも樹脂などの電気絶縁性材料でも構成することができるが、樹脂材料で構成することがより好ましい。本例のベルハブ40は、図3に示すねじ部46を図2に示すベルカップ本体30の基端内面に形成されたねじ部34にネジ締結することで固定され、ベルカップ本体30及び中空シャフト13とともに回転する。ただし、ベルハブ40を中空シャフト14の先端に装着してもよいし、フィードチューブ15の先端に装着して非回転に構成してもよい。
また、ベルカップ本体30が正面視において回転中心軸CLを中心とする円形であることから、ベルハブ40も正面視において円形とされている。そして、ベルハブ40の外周部には所定間隔をもって複数の通孔41が形成され、フィードチューブ15の先端から供給された塗料又は洗浄シンナーは、ベルハブ40の通孔41を通過してベルカップ本体30の塗料拡散面31へ導かれ、先端縁33の全周から飛散することになる。
本例のベルハブ40は、スペーサ50を介在させた状態でベルカップ本体30の基端部にネジ締結により固定される。スペーサ50は、図3に示すように環状凸部51を有し、この環状凸部51がベルカップ本体30の基端部に形成された環状凸部36に当接することで、スペーサ50はベルハブ40とベルカップ本体30の基端部との間に挟持される。なお、スペーサ50は、金属などの導電性材料でも樹脂などの電気絶縁性材料でも構成することができる。また、スペーサ50は、必要に応じて省略してもよい。
次に、本例のベルカップ本体30の塗料拡散面31とベルハブ40の構成について説明する。
図2は、図1に示すベルカップ本体30の単体の拡大断面図であり、本例のベルカップ本体30は、中空シャフト13の回転中心軸CL廻りに回転対称とされた塗料拡散面31を有する。この塗料拡散面31は、ベルカップ本体30の内面の基端側、具体的には塗料が吐出する通孔41が対面する位置を始点とし、ベルカップ本体30の内面の先端縁33の位置を終点とする連続した曲面で構成されている。なお、これら始点および終点なる用語は、フィードチューブ15から吐出される塗料の流動方向に沿って表現した趣旨であり、塗料拡散面31の両端が、通孔41の位置とベルカップ本体30の内面の先端縁33とで定義される意味である。
特に本例の塗料拡散面31は、通孔41に対面する始点を含む基端部までの第1範囲31Aは、回転中心軸CLに対して0°を超え5°未満の曲面で構成される一方で、この第1範囲31Aに連続する、ベルカップ本体30の先端縁33までの第2範囲31Bは、回転中心軸CLに向かう凸状の曲面で構成されている。第1範囲31Aの塗料拡散面を第1塗料拡散面31A、第2範囲31Bの塗料拡散面を第2塗料拡散面31Bともいう。第1範囲の第1塗料拡散面31Aの曲面は、図2に示すように中空シャフト14の回転中心軸CLを含む任意平面の断面において、第1塗料拡散面31Aを通る直線L1と回転中心軸CLとのなす角度αが、0°<α<5°となる、先端側に向かって拡開する円錐台の側面形状と成されている。
なお、第1塗料拡散面31Aを通る直線L1と回転中心軸CLとのなす角度αが0°であると、第1塗料拡散面31Aに吐出された塗料や洗浄用シンナがベルカップ本体30の回転による遠心力によって第2塗料拡散面31Bへ流れ難い。また、第1塗料拡散面31Aを通る直線L1と回転中心軸CLとのなす角度αが0°未満であると、すなわち、基端側に向かって拡開する円錐台の側面形状であると、第1塗料拡散面31Aに吐出された塗料や洗浄用シンナがベルカップ30の回転による遠心力によってベルカップ本体30の基端部に向かって逆に流れることになる。一方、第1塗料拡散面31Aを通る直線L1と回転中心軸CLとのなす角度αが5°以上であると、以下に説明する塗料溜りの効果が得難い。したがって、第1塗料拡散面31Aを通る直線L1と回転中心軸CLとのなす角度αは0°<α<5°であることが好ましい。
第2範囲の第2塗料拡散面31Bの曲面は、回転中心軸CLに向かう凸状の曲面であって、回転中心軸CLとその接線とのなす角度が、ベルカップ本体30の先端縁33に向かうにしたがって徐々に大きくなる曲面とされている。なお、第1塗料拡散面31Aと第2塗料拡散面31Bとの境界部分は滑らかに変化する曲面とされている。
一方、ベルハブ40は、図3に示すように各通孔41の出口である先端部に、当該通孔41から第1塗料拡散面31Aに向かって滑らかに漸近するスカート部42が形成されている。このスカート部42によって通孔41から吐出する塗料が第1塗料拡散面31Aに衝突するのを緩和する。また、ベルハブ40の内面のうち、回転中心軸CLを含む、フィードチューブ15の先端に対面する中央部の内面は、ベルカップ本体30の基端方向に向かう凹状曲面43とされている。一方、ベルハブ40の内面のうち外周部は、この凹状曲面43に連続し、ベルカップ本体30の基端方向に向かう凸状曲面44とされている。この凹状曲面43及び凸状曲面44により、フィードチューブ15から吐出した塗料の流れ方向が変わることで減速することになる。これにより、通孔41に達した際の塗料の流速が制限され、第1塗料拡散面31Aに衝突するエネルギが小さくなる。
なお、ベルハブ40の中央には複数の洗浄孔45が形成されている。この洗浄孔45は、ベルハブ40の内面に複数の開口を有し、ベルハブ40の外面において一つの開口とされている。すなわち、各洗浄孔45は回転中心軸CLに向かって傾斜する孔、換言すればベルカップ3の先端に向かって縮径方向に傾斜する孔とされている。本例の洗浄孔45は、ベルカップ本体30及びベルハブ40の外面を洗浄用シンナにより洗浄する際に用いられ、ベルカップ3の回転速度を低速とした状態でフィードチューブ15から洗浄用シンナを供給すると、ベルハブ40の内面に吐出された洗浄用シンナには大きな遠心力が作用しない。このため、当該洗浄用シンナの一部は洗浄孔45を介してベルハブ40の外面に至り、当該ベルハブ40の外面を洗浄することができる。ただし、塗料を塗布する際のようにベルカップ3を高速で回転させると、その遠心力と洗浄孔45の逆傾斜により、ベルハブ40の内面に吐出された塗料が洗浄孔45からベルハブ40の外面に至ることはない。
次に作用を説明する。
図1に示す状態でエアーモータ12を駆動して中空シャフト13を、たとえば40,000rpmの高速回転させながらフィードチューブ15から塗料を供給すると、この塗料はベルハブ40の内面の中央に吐出されたのち、ベルカップ本体30の高速回転による遠心力によって、凹状曲面43から凸状曲面44に沿って流れたのち複数の通孔41に至る。この凹状曲面43及び凸状曲面44により、フィードチューブ15から吐出した塗料の流れ方向が変わり塗料の流れが減速する。これにより、通孔41に達した際の塗料の流速が制限され、第1塗料拡散面31Aに衝突するエネルギが小さくなる。
各通孔41に至った塗料は、通孔41を通過したのち、スカート部42によってベルカップ本体30の第1塗料拡散面31Aに滑らかに流れる。これにより、アルミフレークや雲母フレークなどの光輝性顔料を含む塗料がベルカップ本体30の第1塗料拡散面31Aへ大きなエネルギをもって衝突することが抑制される。
また、第1塗料拡散面31Aは、回転中心軸CLに対して5°未満といった略平行の円錐台側面で構成されているので、第1塗料拡散面31Aに至った塗料に作用する遠心力のうち、ベルカップ3の先端方向に向かう速度成分(すなわち第1塗料拡散面31Aに沿う方向の速度成分)は極めて小さい。これにより、第1塗料拡散面31Aには他の第2塗料拡散面31Bに比べて厚膜の液溜りが生じる。たとえば、3〜50,000rpm程度の高速で回転する場合であっても、第1塗料拡散面31Aに生じる液膜は10μm〜100μmに保つことができる。典型的な光輝性顔料の厚さが0.5μm〜1.5μmの範囲であるから、塗料吐出開始時においては光輝性顔料が第1塗料拡散面31Aに衝突することは避けられないものの、これに続く光輝性顔料は第1塗料拡散面31Aに生じた液溜りの中に流入する。その結果、光輝性顔料の衝突エネルギーが液溜りで吸収されることになる。
第1塗料拡散面31Aを通過した塗料は第2塗料拡散面31Bに導かれる。本例の第2塗料拡散面31Bは、上述したとおり回転中心軸CLに向かう凸状の曲面であって、回転中心軸CLとその接線とのなす角度が、ベルカップ本体30の先端縁33に向かうにしたがって徐々に大きくなる曲面とされている。これにより、個々の光輝性顔料の重心が第2塗料拡散面31Bに接触したとしても、光輝性顔料の先端が第2塗料拡散面31Bを摩耗させることがない。
なお、ベルハブ40を樹脂材料で構成すれば、フィードチューブ15から吐出された塗料がベルハブ40の内面に衝突した際のエネルギを樹脂材料の弾性により吸収することができる。第1塗料拡散面31Aに作用する遠心力による光輝性顔料の衝突速度に比べると、フィードチューブ15からの供給液圧による塗料の速度は比較的に小さいため、樹脂製ベルブでも十分に耐えることができる。
《他の実施の形態》
図5は、本発明に係るベルカップ3の他の実施の形態を適用した回転霧化式静電塗装装置1の先端部を示す断面図、図6は図5のリング部材60を示す斜視図である。なお、図1〜図4に示す第1の実施の形態に係る部材と共通する部材には同一の符号を付し、その説明をここに準用する。
図5及び図6に示す実施形態のベルカップ3は、第1塗料拡散面31Aにリング部材60が着脱可能に埋設されている点が図1に示す第1の実施の形態と相違する。本例のリング部材60は、ダイヤモンドライクカーボンDLCをコーティングした金属材料、樹脂材料又はゴム材料により構成することができる。本例のリング部材60は、第1塗料拡散面31Aのうちの、少なくともベルハブ40の通孔41の先端部が相対する位置を含んだ位置に埋設され、リング部材60の表面と第1塗料拡散面31Aの表面とが面一になるように埋設されている。本例のリング部材60は、図6に示すように一箇所に切り込み部61が形成され、これによりリング部材60を強く摘まむと縮径し、放すと自己弾性により原形に戻る。リング部材60をベルカップ本体30に装着する場合には、リング部材60を強く摘まんで縮径させた状態でベルカップ本体30に形成した環状凹部37に嵌合させる。またリング部材60を取り外す場合には、同様にして縮径させて取り外せばよい。
このようにしたベルカップ3にあっては、塗料に含まれる光輝性顔料が最も強く衝突する位置に着脱可能なリング部材60を埋設しているので、摩耗の程度が大きい場合にはリング部材60のみを交換すればよく、ベルカップ本体30を交換する必要がなくなる。
また、リング部材60をゴム材料や弾性樹脂材料などの弾性材料から構成すれば、図7に示すように、ベルカップ本体30の高速回転による遠心力が作用した場合に当該リング部材60が圧縮される。これにより、ベルカップ本体30の環状凹部37と圧縮されたリング部材60の部分に凹状の液溜り溝62が生じるので、ここに一定量の塗料が溜り、光輝性顔料の衝突エネルギの吸収効果がさらに大きくなる。なお、ベルカップ本体30の回転速度を低下すればリング部材60は元の形状に復元するので、洗浄用シンナを用いた洗浄性には何ら悪影響を及ぼさない。
また、図5に示す実施の形態では、第1塗料拡散面31Aと第2塗料拡散面31Bとの境界部分を非連続な曲面としている。すなわち、第1塗料拡散面31Aの終端から第2塗料拡散面31Bの始端に移行する面は、その角度が急激に変化する曲面とされている。このように構成することで第1塗料拡散面31Aの長さを充分に設定することができるので、この第1塗料拡散面31Aに生じる液溜り量が増加し、光輝性顔料の衝突エネルギの吸収効果がさらに大きくなる。なお、図5に示すベルカップ本体30にリング部材60を埋設する構成と、リング部材60を弾性材料とする構成と、第1塗料拡散面31Aと第2塗料拡散面31Bとの境界部分を非連続な曲面とする構成とは、それぞれ独立して採用することができる。
上記中空シャフト13が本発明に係る回転軸に相当する。
1…回転霧化式塗装装置
11…ハウジング
12…エアーモータ
13…中空シャフト
14…塗料供給装置
15…フィードチューブ
16…高圧電源
17…エアー吐出口
18…エアー供給装置
19,20…エアー通路
21…ねじ部
3…ベルカップ
30…ベルカップ本体
31…塗料拡散面
31A…第1範囲(第1塗料拡散面)
31B…第2範囲(第2塗料拡散面)
32…外面
33…先端縁(塗料拡散面の終点)
34,35…ねじ部
36…環状凸部
37…環状凹部
40…ベルハブ
41…通孔
42…スカート部
43…凹状曲面
44…凸状曲面
45…洗浄孔
46…ねじ部
50…スペーサ
51…環状凸部
60…リング部材
61…切り込み部
62…液溜り溝
CL…回転中心軸

Claims (6)

  1. 中心にフィードチューブが挿入された、回転霧化式塗装装置の回転軸の先端部に装着され、その内面の塗料拡散面に前記フィードチューブから塗料が吐出されるベルカップ本体と、
    前記ベルカップ本体の基端中央に装着され、その内面に前記フィードチューブから前記塗料が吐出され、その外周部に設けられた複数の通孔を介して前記塗料を前記ベルカップ本体の塗料拡散面の基端部に導くベルハブと、を備えるベルカップにおいて、
    前記塗料拡散面のうち前記ベルカップ本体の基端部側の第1範囲は、前記回転軸とのなす角度が0°を超え5°未満の第1塗料拡散面で構成され、
    前記第1塗料拡散面に連続し、前記ベルカップ本体の先端縁までの第2範囲は、前記回転軸に向かう凸状の曲面で構成され
    前記ベルハブの通孔の先端部に、当該通孔から前記第1塗料拡散面に向かって滑らかに漸近するスカート部が形成されている回転霧化式塗装装置のベルカップ。
  2. 中心にフィードチューブが挿入された、回転霧化式塗装装置の回転軸の先端部に装着され、その内面の塗料拡散面に前記フィードチューブから塗料が吐出されるベルカップ本体と、
    前記ベルカップ本体の基端中央に装着され、その内面に前記フィードチューブから前記塗料が吐出され、その外周部に設けられた複数の通孔を介して前記塗料を前記ベルカップ本体の塗料拡散面の基端部に導くベルハブと、を備えるベルカップにおいて、
    前記塗料拡散面のうち前記ベルカップ本体の基端部側の第1範囲は、前記回転軸とのなす角度が0°を超え5°未満の第1塗料拡散面で構成され、
    前記第1塗料拡散面に連続し、前記ベルカップ本体の先端縁までの第2範囲は、前記回転軸に向かう凸状の曲面で構成され
    前記ベルカップ本体は金属材料により形成され、前記第1塗料拡散面にリング部材が埋設されている回転霧化式塗装装置のベルカップ。
  3. 前記リング部材は、着脱可能に埋設されている請求項に記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
  4. 前記リング部材は、弾性材料から構成されている請求項2又は3に記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
  5. 前記ベルハブの内面は、
    前記フィードチューブの先端に対面する前記ベルハブの内面の中央部に形成された、前記ベルカップ本体の基端方向に向かう凹状曲面と、
    前記凹状曲面に連続し、前記ベルハブの内面の外周部に形成された、前記ベルカップ本体の基端方向に向かう凸状曲面と、を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
  6. 前記ベルハブは、樹脂材料により形成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
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