JP2013215019A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御性のよい車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】レゾルバ20Aで検出したモータ回転数検出値LMa及び車輪速センサ13Aで検出した車輪回転数検出値LWaに基づいて求めた第一リングギヤ回転数換算値LRbと、レゾルバ20Bで検出したモータ回転数検出値RMa及び車輪速センサ13Bで検出した車輪回転数検出値RWaに基づいて求めた第二リングギヤ回転数換算値RRbと、の差異が所定値以上のときに、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bに基づく制御を禁止、又は、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bの異常を検知する。
【選択図】図13

Description

本発明は、左車輪を駆動する左車輪駆動装置と右車輪を駆動する右車輪駆動装置とを備える車両用駆動装置に関する。
特許文献1には、車両の左車輪を駆動する第1電動機と、第1電動機と左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1遊星歯車式変速機と、を有する左車輪駆動装置と、車両の右車輪を駆動する第2電動機と、第2電動機と右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2遊星歯車式変速機と、を有する右車輪駆動装置と、を備える車両用駆動装置が記載されている。第1及び第2遊星歯車式変速機は、サンギヤにそれぞれ第1及び第2電動機が接続され、プラネタリキャリアにそれぞれ左車輪及び右車輪が接続され、リングギヤ同士が互いに連結されている。また、車両用駆動装置には、連結されたリングギヤを解放又は締結することによりリングギヤの回転を制動するブレーキ手段が設けられている。
このように構成された車両用駆動装置において、ブレーキ手段を締結することで、発進時に発進アシスト制御を行うことが記載されており、さらに、発進後はブレーキ手段を開放した状態で、第1及び第2電動機の発生トルクが反対方向となるようにトルク制御を行うことで、外乱等により車両にヨーモーメントが加わったときでも、このヨーモーメントに対向するモーメントが発生し、直進安定性や旋回安定性が向上することが記載されている。
また、特許文献2には、車輪を駆動軸を介して電気モータで駆動するとともに、駆動軸と電気モータとの間をクラッチにより遮断・接続する駆動車両において、電気モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出手段と駆動軸の回転速度を検出する駆動軸回転速度検出手段とで検出された電気モータと駆動軸との回転速度差が所定値より小さいときにクラッチを接続することで、クラッチの接続ショックを防止する技術が開示されている。
しかしながら、この特許文献1に記載の車両用駆動装置では、モータ回転速度検出手段と駆動軸回転速度検出手段との何れか一方が故障した場合の対応について、何ら記載されていない。
一方、特許文献3には、車輪の回転速度を検出する車輪速センサと、動力伝達系の回転速度を検出する車速センサとを備えた自動車において、両センサのどちらか一方が検出した値と他方が検出した値が実質的に大きな差があるときに両センサの何れかが故障であると判断する技術が開示されている。
特許第3138799号公報 特開2002−160541号公報 特開昭63−23650号公報
近年では、省エネルギー化及び燃費向上の要請、快適性向上の要請等が強くなっており、特許文献1に記載の車両用駆動装置においても、制御性について改善の余地があった。特に、ブレーキ手段がリングギヤを開放した場合、リングギヤ、サンギヤ(電動機)、プラネタリキャリア(車輪)が同時に回転することがあるが、このときの制御については全く記載がされていない。
この場合、特許文献2や3の技術を適用し、モータ回転速度検出手段及び/又は駆動軸回転速度検出手段で検出した電動機の回転数及び/又は車輪の回転数に応じて様々な制御を行うことが考えられる。その際に、両手段の何れかが故障であると判断した場合であっても、的確な制御が継続されることが望ましい。その点、特許文献3に記載の技術では、両センサの何れかが故障であると判断した後の制御について何ら開示されておらず、制御性について改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、制御性のよい車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における車両3)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ21A、21B、プラネタリキャリア23A、23B、リングギヤ24A、24B)を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
を備え、
前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における第一リングギヤ回転数換算値LRb)と、
前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)及び前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における第二リングギヤ回転数換算値RRb)と、
の差異が所定値以上のときに、前記第1乃至第4回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第1乃至第4回転状態量検出手段の異常を検知する
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加えて
解放状態又は締結状態に切替可能とされ、締結状態で前記第3回転要素の回転を規制する回転規制手段(例えば、後述の実施形態における油圧ブレーキ60A、60B)と、
前記回転規制手段を解放状態又は締結状態に制御する回転規制手段制御装置(例えば、後述の実施形態における制御装置8)と、
を備え、
該回転規制手段制御装置が前記回転規制手段を解放状態に制御する状態で、前記差異が前記所定値以上のときに、前記第1乃至前記第4回転状態量検出値に基づいて前記締結状態に制御することを禁止、又は、前記第1乃至第4回転状態量検出手段の異常を検知する
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて
前記第3回転要素の回転状態量を、前記第一第3回転要素回転状態量換算値と、前記第二第3回転要素回転状態量換算値と、に基づいて算出し、
前記差異が前記所定値以上のときに、前記算出を禁止する
ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、
車両(例えば、後述の実施形態における車両3)の左車輪(例えば、後述の実施形態における左車輪LWr)を駆動する第1電動機(例えば、後述の実施形態における第1電動機2A)と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機(例えば、後述の実施形態における第1遊星歯車式減速機12A)と、を有する左車輪駆動装置と、
前記車両の右車輪(例えば、後述の実施形態における右車輪RWr)を駆動する第2電動機(例えば、後述の実施形態における第2電動機2B)と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機(例えば、後述の実施形態における第2遊星歯車式減速機12B)と、を有する右車輪駆動装置と、
を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)であって、
前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ21A、21B、プラネタリキャリア23A、23B、リングギヤ24A、24B)を有し、
前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
前記車両用駆動装置は、
前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20A)と、
前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13A)と、
前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態におけるレゾルバ20B)と、
前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段(例えば、後述の実施形態における車輪速センサ13B)と、
前記第3回転要素の一方向の回転を許容し、逆方向の回転を規制する一方向回転規制手段(例えば、後述の実施形態における一方向クラッチ50)と、
を備え、
前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値LMa)及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値LWa)に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における第一リングギヤ回転数換算値LRb)が、前記第3回転要素の前記逆方向の回転を示す領域にあるとき、前記第2回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第2回転状態量検出手段の異常を検知し、
前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態におけるモータ回転数検出値RMa)及び前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値(例えば、後述の実施形態における車輪回転数検出値RWa)に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値(例えば、後述の実施形態における第二リングギヤ回転数換算値RRb)が、前記第3回転要素の前記逆方向の回転を示す領域にあるとき、前記第4回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第4回転状態量検出手段の異常を検知する
ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第1変速機の第3回転要素と第2変速機の第3回転要素とが互いに連結されているので、第1乃至第4回転検出量検出手段が正常であれば、第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値及び第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値と、第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値及び第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値と、は等しくなる。
したがって、第一第3回転要素回転状態量換算値と、第二第3回転要素回転状態量換算値と、の差異が所定値以上のときに、第1乃至第4回転検出量検出手段の何れかに異常が発生したこと検知し、第1乃至第4回転検出量検出手段に基づく制御を禁止することにより、不適正な制御の実行を防止することが可能となる。
請求項2の発明によれば、回転規制手段制御装置が回転規制手段を解放状態に制御する状態で、第一第3回転要素回転状態量換算値と、第二第3回転要素回転状態量換算値と、の差異が所定値以上のときに、第1乃至第4回転状態量検出値に基づいて回転規制手段を締結状態に制御することを禁止する。
したがって、第1乃至第4回転状態量検出値の何れかが異常であることに起因する回転規制手段の誤制御を防止することができる。特に、第2回転状態量又は第4回転状態量が大きいときに、回転規制手段が締結状態に誤制御されて、第1回転状態量又は第3回転状態量が急激の増加し、第1電動機又は第2電動機が過回転となることを防止可能である。
請求項3の発明によれば、第3回転要素の回転状態量を、第一第3回転要素回転状態量換算値と、第二第3回転要素回転状態量換算値と、に基づいて算出するので、より正確に第3回転要素の回転状態量を得ることが可能であり、第3回転要素の回転状態量を用いる諸制御の精度、堅牢性を向上させることができる。
また、第一第3回転要素回転状態量換算値と、第二第3回転要素回転状態量換算値と、の差異が所定値以上のときには、上記第3回転要素の回転状態量の算出を禁止するので、第3回転要素の回転状態量を用いる諸制御の誤制御を防止可能である。
請求項4の発明によれば、一方向回転規制手段によって、第3回転要素の逆方向の回転が規制されるので、第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値及び第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値が、第3回転要素の逆方向の回転を示す領域にあるとき、第2回転状態量検出手段の異常を検知し、第2回転状態量検出手段に基づく制御を禁止することにより、不適正な制御の実行を防止することが可能となる。
また、第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値及び第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値が、第3回転要素の逆方向の回転を示す領域にあるとき、第4回転状態量検出手段の異常を検知し、第4回転状態量検出手段に基づく制御を禁止することにより、不適正な制御の実行を防止することが可能となる。
本発明に係る車両用駆動装置を搭載可能な車両の一実施形態であるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。 後輪駆動装置の一実施形態の縦断面図である。 図2に示す後輪駆動装置の部分拡大図である。 車両状態における前輪駆動装置と後輪駆動装置との関係を電動機の作動状態とあわせて記載した表である。 停車中の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進低車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進中車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 減速回生時の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進高車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 後進時の後輪駆動装置の速度共線図である。 車両走行におけるタイミングチャートである。 (a)は、リングフリー状態で電動機を目標トルクに制御する場合における後輪駆動装置の速度共線図であり、(b)は、リングフリー状態で電動機を目標回転数に制御する場合における後輪駆動装置の速度共線図である。 リングフリー状態における後輪駆動装置の速度共線図である。 車輪速センサ13Bが断線故障した場合の後輪駆動装置の速度共線図である。 レゾルバ20Bが断線故障した場合の後輪駆動装置の速度共線図である。 車輪速センサ13Aが断線故障した場合の後輪駆動装置の速度共線図である。 レゾルバ20Aが断線故障した場合の後輪駆動装置の速度共線図である。
先ず、本発明に係る車両用駆動装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
本発明に係る車両用駆動装置は、電動機を車軸駆動用の駆動源とするものであり、例えば、図1に示すような駆動システムの車両に用いられる。以下の説明では車両用駆動装置を後輪駆動用として用いる場合を例に説明するが、前輪駆動用に用いてもよい。
図1に示す車両3は、内燃機関4と電動機5とが直列に接続された駆動装置6(以下、前輪駆動装置と呼ぶ。)を車両前部に有するハイブリッド車両であり、この前輪駆動装置6の動力がトランスミッション7を介して前輪Wfに伝達される一方で、この前輪駆動装置6と別に車両後部に設けられた駆動装置1(以下、後輪駆動装置と呼ぶ。)の動力が後輪Wr(RWr、LWr)に伝達されるようになっている。前輪駆動装置6の電動機5と後輪Wr側の後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bとは、バッテリ9に接続され、バッテリ9からの電力供給と、バッテリ9へのエネルギー回生が可能となっている。符号8は、車両全体の各種制御をするための制御装置である。
図2は、後輪駆動装置1の全体の縦断面図を示すものであり、同図において、10A、10Bは、車両3の後輪Wr側の左右の車軸であり、車幅方向に同軸上に配置されている。後輪駆動装置1の減速機ケース11は全体が略円筒状に形成され、その内部には、車軸駆動用の第1及び第2電動機2A、2Bと、この第1及び第2電動機2A、2Bの駆動回転を減速する第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとが、車軸10A、10Bと同軸上に配置されている。この第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aは左後輪LWrを駆動する左車輪駆動装置として機能し、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは右後輪RWrを駆動する右車輪駆動装置として機能し、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aと第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bとは、減速機ケース11内で車幅方向に左右対称に配置されている。後輪Wrには、左後輪LWr、右後輪RWrの回転数を検出する車輪速センサ13A、13Bが設けられている。この車輪速センサ13A、13Bは、本発明の第2、第4回転状態量検出手段として機能する。
減速機ケース11の左右両端側内部には、それぞれ第1及び第2電動機2A、2Bのステータ14A、14Bが固定され、このステータ14A、14Bの内周側に環状のロータ15A、15Bが回転可能に配置されている。ロータ15A、15Bの内周部には車軸10A、10Bの外周を囲繞する円筒軸16A、16Bが結合され、この円筒軸16A、16Bが車軸10A、10Bと同軸で相対回転可能となるように減速機ケース11の端部壁17A、17Bと中間壁18A、18Bとに軸受19A、19Bを介して支持されている。また、円筒軸16A、16Bの一端側の外周であって減速機ケース11の端部壁17A、17Bには、ロータ15A、15Bの回転位置情報を第1及び第2電動機2A、2Bの制御コントローラ(図示せず)にフィードバックするためのレゾルバ20A、20Bが設けられている。このレゾルバ20A、20Bは、本発明の第1、第3回転状態量検出手段として機能する。
また、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bは、サンギヤ21A、21Bと、このサンギヤ21A、21Bに噛合される複数のプラネタリギヤ22A、22Bと、これらのプラネタリギヤ22A、22Bを支持するプラネタリキャリア23A、23Bと、プラネタリギヤ22A、22Bの外周側に噛合されるリングギヤ24A、24Bと、を備え、サンギヤ21A、21Bから第1及び第2電動機2A、2Bの駆動力が入力され、減速された駆動力がプラネタリキャリア23A、23Bを通して出力されるようになっている。
サンギヤ21A、21Bは円筒軸16A、16Bに一体に形成されている。また、プラネタリギヤ22A、22Bは、例えば図3に示すように、サンギヤ21A、21Bに直接噛合される大径の第1ピニオン26A、26Bと、この第1ピニオン26A、26Bよりも小径の第2ピニオン27A、27Bを有する2連ピニオンであり、これらの第1ピニオン26A、26Bと第2ピニオン27A、27Bとが同軸にかつ軸方向にオフセットした状態で一体に形成されている。このプラネタリギヤ22A、22Bはプラネタリキャリア23A、23Bに支持され、プラネタリキャリア23A、23Bは、軸方向内側端部が径方向内側に伸びて車軸10A、10Bにスプライン嵌合され一体回転可能に支持されるとともに、軸受33A、33Bを介して中間壁18A、18Bに支持されている。
なお、中間壁18A、18Bは第1及び第2電動機2A、2Bを収容する電動機収容空間と第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bを収容する減速機空間とを隔て、外径側から内径側に互いの軸方向間隔が広がるように屈曲して構成されている。そして、中間壁18A、18Bの内径側、且つ、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12B側にはプラネタリキャリア23A、23Bを支持する軸受33A、33Bが配置されるとともに中間壁18A、18Bの外径側、且つ、第1及び第2電動機2A、2B側にはステータ14A、14B用のバスリング41A、41Bが配置されている(図2参照)。
リングギヤ24A、24Bは、その内周面が小径の第2ピニオン27A、27Bに噛合されるギヤ部28A、28Bと、ギヤ部28A、28Bより小径で減速機ケース11の中間位置で互いに対向配置される小径部29A、29Bと、ギヤ部28A、28Bの軸方向内側端部と小径部29A、29Bの軸方向外側端部を径方向に連結する連結部30A、30Bとを備えて構成されている。この実施形態の場合、リングギヤ24A、24Bの最大半径は、第1ピニオン26A、26Bの車軸10A、10Bの中心からの最大距離よりも小さくなるように設定されている。小径部29A、29Bは、それぞれ後述する一方向クラッチ50のインナーレース51とスプライン嵌合し、リングギヤ24A、24Bは一方向クラッチ50のインナーレース51と一体回転するように構成されている。
ところで、減速機ケース11とリングギヤ24A、24Bの間には円筒状の空間部が確保され、その空間部内に、解放状態又は締結状態とされ、締結状態でリングギヤ24A、24Bの回転を規制する回転規制手段としての油圧ブレーキ60A、60Bが、第1ピニオン26A、26Bと径方向でオーバーラップし、第2ピニオン27A、27Bと軸方向でオーバーラップして配置されている。油圧ブレーキ60A、60Bは、減速機ケース11の内径側で軸方向に伸びる筒状の外径側支持部34の内周面にスプライン嵌合された複数の固定プレート35A、35Bと、リングギヤ24A、24Bの外周面にスプライン嵌合された複数の回転プレート36A、36Bが軸方向に交互に配置され、これらのプレート35A、35B,36A、36Bが環状のピストン37A、37Bによって締結及び解放操作されるようになっている。ピストン37A、37Bは、減速機ケース11の中間位置から内径側に延設された左右分割壁39と、左右分割壁39によって連結された外径側支持部34と内径側支持部40間に形成された環状のシリンダ室38A、38Bに進退自在に収容されており、シリンダ室38A、38Bへの高圧オイルの導入によってピストン37A、37Bを前進させ、シリンダ室38A、38Bからオイルを排出することによってピストン37A、37Bを後退させる。なお、油圧ブレーキ60A、60Bは電動オイルポンプ70に接続されている(図1参照)。
また、さらに詳細には、ピストン37A、37Bは、軸方向前後に第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bを有し、これらのピストン壁63A、63B,64A、64Bが円筒状の内周壁65A、65Bによって連結されている。したがって、第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bの間には径方向外側に開口する環状空間が形成されているが、この環状空間は、シリンダ室38A、38Bの外壁内周面に固定された仕切部材66A、66Bによって軸方向左右に仕切られている。減速機ケース11の左右分割壁39と第2ピストン壁64A、64Bの間は高圧オイルが直接導入される第1作動室S1とされ、仕切部材66A、66Bと第1ピストン壁63A、63Bの間は、内周壁65A、65Bに形成された貫通孔を通して第1作動室S1と導通する第2作動室S2とされている。第2ピストン壁64A、64Bと仕切部材66A、66Bの間は大気圧に導通している。
この油圧ブレーキ60A、60Bでは、第1作動室S1と第2作動室S2に不図示の油圧回路からオイルが導入され、第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bに作用するオイルの圧力によって固定プレート35A、35Bと回転プレート36A、36Bを相互に押し付けが可能である。したがって、軸方向左右の第1,第2ピストン壁63A、63B,64A、64Bによって大きな受圧面積を稼ぐことができるため、ピストン37A、37Bの径方向の面積を抑えたまま固定プレート35A、35Bと回転プレート36A、36Bに対する大きな押し付け力を得ることができる。
この油圧ブレーキ60A、60Bの場合、固定プレート35A、35Bが減速機ケース11から伸びる外径側支持部34に支持される一方で、回転プレート36A、36Bがリングギヤ24A、24Bに支持されているため、両プレート35A、35B,36A、36Bがピストン37A、37Bによって押し付けられると、両プレート35A、35B,36A、36B間の摩擦締結によってリングギヤ24A、24Bに制動力が作用し固定(ロック)され、その状態からピストン37A、37Bによる締結が解放されると、リングギヤ24A、24Bの自由な回転が許容される。
即ち、油圧ブレーキ60A、60Bは、締結時にリングギヤ24A、24Bをロックして、第1及び第2電動機2A、2Bと後輪Wrとの動力伝達経路を動力伝達可能な接続状態とし、解放時にリングギヤ24A、24Bの回転を許容して、第1及び第2電動機2A、2Bと後輪Wrとの動力伝達経路を動力伝達不能な遮断状態とする。
また、軸方向で対向するリングギヤ24A、24Bの連結部30A、30B間にも空間部が確保され、その空間部内に、リングギヤ24A、24Bに対し一方向の動力のみを伝達し他方向の動力を遮断する一方向クラッチ50が配置されている。一方向クラッチ50は、インナーレース51とアウターレース52との間に多数のスプラグ53を介在させたものであって、そのインナーレース51がスプライン嵌合によりリングギヤ24A、24Bの小径部29A、29Bと一体回転するように構成されている。すなわち、リングギヤ24Aとリングギヤ24Bとは、インナーレース51によって一体回転可能に互いに連結されている。またアウターレース52は、内径側支持部40により位置決めされるとともに、回り止めされている。一方向クラッチ50は、車両3が第1及び第2電動機2A、2Bの動力で前進する際に係合してリングギヤ24A、24Bの回転をロックするように構成されている。より具体的に説明すると、一方向クラッチ50は、第1及び第2電動機2A、2B側の順方向(車両3を前進させる際の回転方向)のトルクが後輪Wr側に入力されるときに係合状態となるとともに第1及び第2電動機2A、2B側の逆方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときに非係合状態となり、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに非係合状態となるとともに後輪Wr側の逆方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに係合状態となる。言い換えると、一方向クラッチ50は、非係合時に第1及び第2電動機2A、2Bの逆方向のトルクによるリングギヤ24A、24Bの一方向の回転を許容し、係合時に第1及び第2電動機2A、2Bの順方向のトルクによるリングギヤ24A、24Bの逆方向の回転を規制している。なお、逆方向のトルクとは、逆方向の回転を増加させる方向のトルク、又は、順方向の回転を減少させる方向のトルクをさす。
このように本実施形態の後輪駆動装置1では、第1及び第2電動機2A、2Bと後輪Wrとの動力伝達経路上に一方向クラッチ50と油圧ブレーキ60A、60Bとが並列に設けられている。なお、油圧ブレーキ60A、60Bは2つ設ける必要はなく、一方にのみ油圧ブレーキを設け、他方の空間をブリーザ室として用いてもよい。
ここで、制御装置8(図1参照)は、車両全体の各種制御をするための制御装置であり、制御装置8には車輪速センサ値、第1及び第2電動機2A、2Bのモータ回転数センサ値、操舵角、アクセルペダル開度AP、シフトポジション、バッテリ9における充電状態SOC、油温などが入力される一方、制御装置8からは、内燃機関4を制御する信号、第1及び第2電動機2A、2Bを制御する信号、油圧ブレーキ60A、60Bを制御する信号、電動オイルポンプ70を制御する制御信号などが出力される。
即ち、制御装置8は、第1及び第2電動機2A、2Bを制御する電動機制御装置としての機能や、油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態又は締結状態に制御する回転規制手段制御装置としての機能を、少なくとも備えている。
図4は、各車両状態における前輪駆動装置6と後輪駆動装置1との関係を第1及び第2電動機2A、2Bの作動状態とあわせて記載したものである。図中、フロントユニットは前輪駆動装置6、リアユニットは後輪駆動装置1、リアモータは第1及び第2電動機2A、2B、OWCは一方向クラッチ50、BRKは油圧ブレーキ60A、60Bを表わす。また、図5〜図10、図12〜図17は後輪駆動装置1の各状態における速度共線図を表わし、LMOTは第1電動機2A、RMOTは第2電動機2B、左側のS、C、PGはそれぞれ第1電動機2Aに連結された第1遊星歯車式減速機12Aのサンギヤ21A、第1遊星歯車式減速機12Aのプラネタリキャリア23A、第2遊星歯車式減速機12Bのプラネタリギヤ22B、右側のS、C、PGはそれぞれ第2遊星歯車式減速機12Bのサンギヤ21B、第2遊星歯車式減速機12Bのプラネタリキャリア23B、第1遊星歯車式減速機12Aのプラネタリギヤ22A、Rは第1及び2遊星歯車式減速機12A、12Bのリングギヤ24A、24B、BRKは油圧ブレーキ60A、60B、OWCは一方向クラッチ50を表わす。以下の説明において第1及び第2電動機2A、2Bによる車両前進時のサンギヤ21A、21Bの回転方向を順方向とする。また、図中、停車中の状態から上方が順方向の回転、下方が逆方向の回転であり、矢印は、上向きが順方向のトルクを表し、下向きが逆方向のトルクを表す。
停車中は、前輪駆動装置6も後輪駆動装置1も駆動していない。従って、図5に示すように、後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bは停止しており、車軸10A、10Bも停止しているため、いずれの要素にもトルクは作用していない。このとき、油圧ブレーキ60A、60Bは解放(OFF)している。また、一方向クラッチ50は、第1及び第2電動機2A、2Bが非駆動のため係合していない(OFF)。
そして、キーポジションをONにした後、EV発進、EVクルーズなどモータ効率のよい前進低車速時は、後輪駆動装置1による後輪駆動となる。図6に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bが順方向に回転するように力行駆動すると、サンギヤ21A、21Bには順方向のトルクが付加される。このとき、前述したように一方向クラッチ50が係合しリングギヤ24A、24Bがロックされる。これによりプラネタリキャリア23A、23Bは順方向に回転し前進走行がなされる。なお、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bからの走行抵抗が逆方向に作用している。このように車両3の発進時には、キーポジションをONにして第1及び第2電動機2A、2Bのトルクをあげることで、一方向クラッチ50が機械的に係合してリングギヤ24A、24Bがロックされる。
このとき、油圧ブレーキ60A、60Bを弱締結状態に制御する。なお、弱締結とは、動力伝達可能であるが、油圧ブレーキ60A、60Bの締結状態の締結力に対し弱い締結力で締結している状態をいう。第1及び第2電動機2A、2Bの順方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときには一方向クラッチ50が係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達可能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bも弱締結状態とし第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで、第1及び第2電動機2A、2B側からの順方向のトルクの入力が一時的に低下して一方向クラッチ50が非係合状態となった場合にも、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とで動力伝達不能になることを抑制できる。また、後述する減速回生への移行時に第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態とするための回転数制御が不要となる。一方向クラッチ50が係合状態のときの油圧ブレーキ60A、60Bの締結力を一方向クラッチ50が非係合状態のときの油圧ブレーキ60A、60Bの締結力よりも弱くすることにより、油圧ブレーキ60A、60Bの締結のための消費エネルギーが低減される。
前進低車速走行から車速があがりエンジン効率のよい前進中車速走行に至ると、後輪駆動装置1による後輪駆動から前輪駆動装置6による前輪駆動となる。図7に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bの力行駆動が停止すると、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行しようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このときも、油圧ブレーキ60A、60Bを弱締結状態に制御する。
図6又は図7の状態から第1及び第2電動機2A、2Bを回生駆動しようすると、図8に示すように、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行を続けようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このとき、油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態(ON)に制御する。従って、リングギヤ24A、24Bがロックされるとともに第1及び第2電動機2A、2Bには逆方向の回生制動トルクが作用し、第1及び第2電動機2A、2Bで減速回生がなされる。このように、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときには一方向クラッチ50は非係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達不能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bを締結させ、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで動力伝達可能な状態に保つことができ、この状態で第1及び第2電動機2A、2Bを回生駆動状態に制御することにより、車両3のエネルギーを回生することができる。
続いて加速時には、前輪駆動装置6と後輪駆動装置1の四輪駆動となり、後輪駆動装置1は、図6に示す前進低車速時と同じ状態となる。
前進高車速時には、前輪駆動装置6による前輪駆動となるが、このとき第1及び第2電動機2A、2Bを停止させ油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御する。一方向クラッチ50は、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるので非係合状態となり、油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御することでリングギヤ24A、24Bは回転し始める。
図9に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bが力行駆動を停止すると、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行しようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このとき、サンギヤ21A、21Bには、サンギヤ21A、21B及び第1及び第2電動機2A、2Bの回転損失が抵抗として入力され、リングギヤ24A、24Bにはリングギヤ24A、24Bの回転損失が発生する。
油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御することで、リングギヤ24A、24Bの自由な回転が許容され(以下、リングフリー状態と呼ぶ。)、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とが遮断状態となって動力伝達不能な状態となる。従って、第1及び第2電動機2A、2Bの連れ回りが防止され、前輪駆動装置6による高車速時に第1及び第2電動機2A、2Bが過回転となるのが防止される。以上では、リングフリー状態のときに第1及び第2電動機2A、2Bを停止させたが、リングフリー状態で第1及び第2電動機2A、2Bを駆動してもよい(以下、単にリングフリー制御と呼ぶ。)。リングフリー制御については後述する。
後進時には、図10に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bを逆力行駆動すると、サンギヤ21A、21Bには逆方向のトルクが付加される。このとき、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。
このとき油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態(ON)に制御する。従って、リングギヤ24A、24Bがロックされて、プラネタリキャリア23A、23Bは逆方向に回転し後進走行がなされる。なお、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bからの走行抵抗が順方向に作用している。このように、第1及び第2電動機2A、2B側の逆方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときには一方向クラッチ50は非係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達不能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bを締結させ、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで動力伝達可能に保つことができ、第1及び第2電動機2A、2Bのトルクによって車両3を後進させることができる。
このように後輪駆動装置1は、車両の走行状態、言い換えると、第1及び第2電動機2A、2Bの回転方向が順方向か逆方向か、及び第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側の何れから動力が入力されるかに応じて、油圧ブレーキ60A、60Bの締結・解放が制御され、さらに油圧ブレーキ60A、60Bの締結時であっても締結力が調整される。
図11は、車両が停車中の状態からEV発進→EV加速→ENG加速→減速回生→中速ENGクルーズ→ENG+EV加速→高速ENGクルーズ→減速回生→停車→後進→停車に至る際の電動オイルポンプ70(EOP)と、一方向クラッチ50(OWC)、油圧ブレーキ60A、60B(BRK)のタイミングチャートである。
先ず、キーポジションをONにしてシフトがPレンジからDレンジに変更され、アクセルペダルが踏まれるまでは、一方向クラッチ50は非係合(OFF)、油圧ブレーキ60A、60Bは解放(OFF)状態を維持する。そこから、アクセルペダルが踏まれると後輪駆動(RWD)で後輪駆動装置1によるEV発進、EV加速がなされる。このとき、一方向クラッチ50が係合(ON)し、油圧ブレーキ60A、60Bは弱締結状態となる。そして、車速が低車速域から中車速域に至って後輪駆動から前輪駆動になると内燃機関4によるENG走行(FWD)がなされる。このとき、一方向クラッチ50が非係合(OFF)となり、油圧ブレーキ60A、60Bはそのままの状態(弱締結状態)を維持する。そして、ブレーキが踏まれるなど減速回生時には、一方向クラッチ50が非係合(OFF)のまま、油圧ブレーキ60A、60Bが締結状態(ON)となる。内燃機関4による中速クルーズ中は、上述のENG走行と同様の状態となる。続いて、さらにアクセルペダルが踏まれて前輪駆動から四輪駆動(AWD)になると、再び一方向クラッチ50が係合(ON)する。そして、車速が中車速域から高車速域に至ると、再び内燃機関4によるENG走行(FWD)がなされる。このとき、一方向クラッチ50が非係合(OFF)となり、油圧ブレーキ60A、60Bが解放状態(OFF)となり、第1及び第2電動機2A、2Bに駆動要求がない場合には第1及び第2電動機2A、2Bを停止させ、駆動要求がある場合には後述するリングフリー制御を行う。そして、減速回生時には、上述した減速回生時と同様の状態となる。そして、車両が停止すると、一方向クラッチ50は非係合(OFF)、油圧ブレーキ60A、60Bは解放(OFF)状態となる。
続いて、後進走行時には、一方向クラッチ50は非係合(OFF)のまま、油圧ブレーキ60A、60Bが締結状態(ON)となる。そして、車両が停止すると、一方向クラッチ50は非係合(OFF)、油圧ブレーキ60A、60Bは解放(OFF)状態となる。
続いて、リングフリー制御について説明する。
リングフリー制御は、一方向クラッチ50が非係合状態で且つ油圧ブレーキ60A、60Bが解放状態、言い換えると連結されたリングギヤ24A、24Bの自由な回転が許容される状態(リングフリー状態)における第1及び第2電動機2A、2Bの駆動制御であり、目標ヨーモーメント(目標左右差トルク)を発生させるために第1及び第2電動機2A、2Bに目標トルクを発生させたり(目標トルク制御)、第1及び/又は第2電動機2A、2Bを目標回転数に制御したり(目標回転数制御)、リングギヤ24A、24Bの回転数を取得したり(リングギヤ回転数取得制御)する。なお、以下の説明では、回転状態量として回転数(r/min)を用いるが、回転数(r/min)に限らず角速度(rad/s)等の他の回転状態量を用いてもよい。同様に、トルク状態量としてモータトルク(N・m)を用いるが、モータトルクと相関のあるモータ電流(A)等の他のトルク状態量を用いてもよい。
<目標トルク制御>
リングフリー状態では、上記したように第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とが遮断状態となって動力伝達不能な状態になるが、第1電動機2Aに順方向又は逆方向のトルクが発生するように且つ第2電動機2Bに第1電動機2Aと絶対値が等しく反対方向(逆方向又は順方向)のトルクが発生するように制御することによって、第1及び第2電動機2A、2Bに回転数変動を生じさせずに左後輪LWrと右後輪RWrとに左右差トルクを発生させて所期のヨーモーメントを発生させることは可能である。
例えば車両3に時計回りのヨーモーメントMを発生させる場合を例に、図12(a)を参照しながら具体的に説明する。第1電動機2Aに順方向の第1モータベーストルクTM1が発生するようにトルク制御を行うことで、サンギヤ21Aには順方向の第1モータベーストルクTM1が作用する。このとき、図9と同様に、プラネタリキャリア23Aには車軸10Aから前進走行しようとする順方向のトルク(図示せず)が作用している。従って、第1遊星歯車式減速機12Aにおいては、プラネタリキャリア23Aが支点となり、力点であるサンギヤ21Aに順方向の第1モータベーストルクTM1が作用したことで、作用点であるリングギヤ24A、24Bに逆方向の第1モータベーストルク分配力TM1′が作用する。なお、図12及び以降の図において、前述の各回転要素に定常的に加わる損失等によるベクトルも図示省略している。
一方、第2電動機2Bに逆方向の第2モータベーストルクTM2が発生するようにトルク制御を行うことで、サンギヤ21Bには逆方向の第2モータベーストルクTM2が作用する。このとき、図9と同様に、プラネタリキャリア23Bには車軸10Bから前進走行しようとする順方向のトルク(図示せず)が作用している。従って、第2遊星歯車式減速機12Bにおいては、プラネタリキャリア23Bが支点となり、力点であるサンギヤ21Bに逆方向の第2モータベーストルクTM2が作用したことで、作用点であるリングギヤ24A、24Bに順方向の第2モータベーストルク分配力TM2′が作用する。
ここで、第1モータベーストルクTM1と第2モータベーストルクTM2は、絶対値の等しい反対方向のトルクなので、リングギヤ24A、24Bに作用する逆方向の第1モータベーストルク分配力TM1′と順方向の第2モータベーストルク分配力TM2′は互いに打ち消しあう(相殺)。従って、第1モータベーストルクTM1と第2モータベーストルクTM2は回転変動に寄与せず、サンギヤ21A、21Bとリングギヤ24A、24Bはそれぞれの回転状態が維持される。このとき、プラネタリキャリア23Aには、第1モータベーストルクTM1に第1遊星歯車式減速機12Aの減速比を掛け合わせた順方向の左後輪トルクTT1が作用するとともに、プラネタリキャリア23Bには、第2モータベーストルクTM2に第2遊星歯車式減速機12Bの減速比を掛け合わせた逆方向の右後輪トルクTT2が作用する。
第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの減速比は等しいので、左右後輪トルクTT1、TT2は絶対値の等しい反対方向のトルクとなり、これにより左右後輪トルクTT1、TT2の差(TT1−TT2)に応じた時計回りのヨーモーメントMが安定的に発生することとなる。
第1及び第2電動機2A、2Bを目標トルク制御する際の目標モータベーストルクは、車両3の目標ヨーモーメントに基づいて求められる。この目標モータベーストルクの求め方について以下の式を用いて説明する。
左後輪LWrの左後輪目標トルクをWTT1、右後輪RWrの右後輪目標トルクをWTT2、左右後輪LWr、RWrの合計目標トルク(左後輪トルクと右後輪トルクとの和)をTRT、左右後輪LWr、RWrの目標トルク差(左後輪トルクと右後輪トルクとの差)をΔTTとしたとき、下記(1)、(2)式が成立する。
WTT1+WTT2=TRT (1)
WTT1−WTT2=ΔTT (2)
なお、ΔTTは、目標ヨーモーメント(時計回りを正)をYMT、車輪半径をr、トレッド幅(左右後輪LWr、RWr間距離)をTrとすると、以下の(3)式で表される。
ΔTT=2・r・YMT/Tr (3)
ここで、リングフリー状態では第1及び第2電動機2A、2Bによる同一方向のトルクは、後輪Wrに伝達されないため、左右後輪LWr、RWrの合計目標トルクTRTは零である。従って、左右後輪LWr、RWrの目標トルクWTT1、WTT2が上記(1)、(2)式から一義的に決まる。
即ち、WWT1=−WTT2=ΔTT/2 (4)
また、左後輪LWrに連結される第1電動機2Aの目標モータベーストルクをTTM1、右後輪RWrに連結される第2電動機2Bの目標モータベーストルクをTTM2としたとき、左右の第1及び第2電動機2A、2Bの目標モータベーストルクTTM1、TTM2は、以下の(5)、(6)式から導かれる。
TTM1=(1/Ratio)・WTT1 (5)
TTM2=(1/Ratio)・WTT2 (6)
なお、Ratioは、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの減速比である。
上記(4)〜(6)式から左右の第1及び第2電動機2A、2Bの目標モータベーストルクTTM1、TTM2は、以下の(7)、(8)式で表される。
TTM1=(1/Ratio)・ΔTT/2 (7)
TTM2=−(1/Ratio)・ΔTT/2 (8)
従って、車両3の目標ヨーモーメントYMTに基づいて左右後輪LWr、RWrの目標トルク差ΔTTを求め、該目標トルク差ΔTTの半分のトルクを第1遊星歯車式減速機12Aの減速比で除した値を、目標トルク制御する第1及び第2電動機2A、2Bの目標モータベーストルクTTM1、TTM2とすることで、所期のヨーモーメントを発生させることができる。
<目標回転数制御>
リングフリー状態、すなわち一方向クラッチ50が非係合状態で且つ油圧ブレーキ60A、60Bが解放状態においては、第1及び第2電動機2A、2Bから同一方向のトルクを発生させても連結されたリングギヤ24A、24Bがロックされておらず、また前述のモータトルク分配力の相殺も生じないため、後輪Wrにトルクは伝達されず、サンギヤ21A、21B(第1及び第2電動機2A、2B)とリングギヤ24A、24Bの回転数変動が生じるのみである。
この場合、第1及び第2電動機2A、2Bに絶対値の等しい同一方向の回転制御トルクを発生させることで、回転制御トルクを後輪Wrに伝達せずに第1及び/又は第2電動機2A、2Bを所期の回転数に制御することができる。
例えば第1及び第2電動機2A、2Bの回転数を下げる場合を例に、図12(b)を参照しながら具体的に説明する。第1電動機2Aに逆方向の第1回転制御トルクSM1が発生するようにトルク制御を行うことで、サンギヤ21Aには逆方向の第1回転制御トルクSM1が作用する。このとき、図9と同様に、プラネタリキャリア23Aには車軸10Aから前進走行しようとする順方向のトルク(図示せず)が作用している。従って、第1遊星歯車式減速機12Aにおいては、プラネタリキャリア23Aが支点となり、力点であるサンギヤ21Aに逆方向の第1回転制御トルクSM1が作用したことで、作用点であるリングギヤ24A、24Bに順方向の第1回転制御トルク分配力SM1′が作用する。
同様に、第2電動機2Bに逆方向の第2回転制御トルクSM2が発生するようにトルク制御を行うことで、サンギヤ21Bには逆方向の第2回転制御トルクSM2が作用する。このとき、図9と同様に、プラネタリキャリア23Bには車軸10Bから前進走行しようとする順方向のトルク(図示せず)が作用している。従って、第2遊星歯車式減速機12Bにおいては、プラネタリキャリア23Bが支点となり、力点であるサンギヤ21Bに逆方向の第2回転制御トルクSM2が作用したことで、作用点であるリングギヤ24A、24Bに順方向の第2回転制御トルク分配力SM2′が作用する。
ここで、第1及び第2回転制御トルクSM1、SM2は絶対値の等しい同一方向のトルクなので、リングギヤ24A、24Bに作用する第1及び第2回転制御トルク分配力SM1′、SM2′も、絶対値の等しい同一方向のトルクとなり、第1及び第2回転制御トルク分配力SM1′、SM2′は、リングギヤ24A、24Bの回転数を上げる方向に作用する。このとき、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bには、第1及び第2回転制御トルクSM1、SM2に釣り合うトルクが存在しないため、プラネタリキャリア23A、23Bには、第1及び第2回転制御トルクSM1、SM2による左右後輪トルクが発生しない。従って、第1及び第2回転制御トルクSM1、SM2は、回転変動にのみ寄与し、第1及び第2電動機2A、2Bの回転数並びにサンギヤ21A、21Bの回転数を下げるとともに、第1及び第2回転制御トルク分配力SM1′、SM2′は、リングギヤ24A、24Bの回転数を上げる。このように第1及び第2回転制御トルクSM1、SM2を適宜発生させることによって、第1及び第2電動機2A、2Bを任意の目標回転数に制御することができ、やがて第1及び第2電動機2A、2Bがモータ目標回転数になる。
なお、後輪駆動装置1は、リングギヤ24A、24Bが連結されているため、第1電動機2Aのモータ目標回転数と第2電動機2Bのモータ目標回転数を同時に満足するように制御することはできない場合があり、その場合には、何れか一方の電動機のモータ目標回転数を満足するように一方の電動機を目標回転数制御することとなる。
なお、詳述はしないが、リングフリー状態において、目標ヨーモーメントを発生させるために第1及び第2電動機2A、2Bに目標トルクを発生させる目標トルク制御と、第1及び/又は第2電動機2A、2Bを目標回転数に制御する目標回転数制御と、を同時に行うことで、所期のヨーモーメントを発生させつつ第1及び/又は第2電動機2A、2Bを所期の回転数に制御することも可能である。
続いて、本発明の特徴である異常検知制御について説明する。なお、以下の説明では、回転状態量として回転数(r/min)を用いるが、回転数(r/min)に限らず角速度(rad/s)等の他の回転状態量を用いてもよい。
<異常検知制御>
異常検知制御は、上述したリングフリー状態において、レゾルバ20Aで検出したモータ回転数検出値LMa(第1回転状態量検出値)及び車輪速センサ13Aで検出した車輪回転数検出値LWa(第2回転状態量検出値)に基づいて求めた第一リングギヤ回転数換算値LRbと、レゾルバ20Bで検出したモータ回転数検出値RMa(第3回転状態量検出値)及び車輪速センサ13Bで検出した車輪回転数検出値LWa(第4回転状態量検出値)に基づいて求めた第二リングギヤ回転数換算値RRbと、の差異が所定値以上のときに、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bに基づく制御を禁止、又は、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bの異常を検知する制御である。
図13に示すように、レゾルバ20A、20B及び車輪速センサ13A、13Bが正常に機能している場合、リングフリー状態では、レゾルバ20Aで検出したモータ回転数検出値LMa及び車輪速センサ13Aで検出した車輪回転数検出値LWaに基づいて求めたリングギヤ24Aの回転数である第一リングギヤ回転数換算値LRbと、レゾルバ20Bで検出したモータ回転数検出値RMa及び車輪速センサ13Bで検出した車輪回転数検出値RWaに基づいて求めたリングギヤ24Bの回転数である第二リングギヤ回転数換算値RRbと、はリングギヤ24A、24Bが互いに連結されているので一致する(LRb=RRb)。ここで、第一リングギヤ回転数換算値LRbは、モータ回転数検出値LMa及び車輪回転数検出値LWaと、第1遊星歯車式減速機12Aの減速比と、に基づいて算出され、第二リングギヤ回転数換算値RRbは、モータ回転数検出値RMa及び車輪回転数検出値RWaと、第2遊星歯車式減速機12Bの減速比と、に基づいて算出される。なお、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bのリングギヤ24A、24Bは互いに連結されて常時同一回転状態であるため、図5〜10及び12においては単一のRを用いて表したが、図13においては説明の都合でリングギヤ24A、24Bをそれぞれ別の二つのRを用いて表している。後述する図14〜図17においても同じである。
これに対し、レゾルバ20A、20B及び車輪速センサ13A、13B等のセンサが断線等により故障した場合、故障したセンサからは通常の回転数よりも、低い回転数(零回転を含む)が信号として送られる。
例えば、車輪速センサ13Bが断線故障した場合、図14に示すように、車輪回転数検出値RWaは地絡する(RWa=0)。このとき、モータ回転数検出値RMa及び車輪回転数検出値RWaに基づいて求めた第二リングギヤ回転数換算値RRbは、リングギヤ23Bの逆方向の回転を示す負の値となる(RRb<0)。ここで、第二リングギヤ回転数換算値RRbは、モータ回転数検出値LMa及び車輪回転数検出値LWaに基づいて求めた正常な値である第一リングギヤ回転数換算値LRbよりも小さく(RRb<LRb)、異常な値であることがわかる。また、一方向クラッチ50は、リングギヤ23A、23Bの逆方向の回転を規制するように構成されているので、リングギヤ23A、23Bの回転数が負の値となることは有り得ず、このことからも、第二リングギヤ回転数換算値RRbが異常な値であることがわかる。
また、レゾルバ20Bが断線故障した場合、図15に示すように、モータ回転数検出値RMaは地絡する(RMa=0)。このとき、モータ回転数検出値RMa及び車輪回転数検出値RWaに基づいて求めた第二リングギヤ回転数換算値RRbは、モータ回転数検出値LMa及び車輪回転数検出値LWaに基づいて求めた正常な値である第一リングギヤ回転数換算値LRbよりも大きく(RRb>LRb)、異常な値であることがわかる。
車輪速センサ13Aが断線故障した場合、図16に示すように、車輪回転数検出値LWaは地絡する(LWa=0)。このとき、モータ回転数検出値LMa及び車輪回転数検出値LWaに基づいて求めた第一リングギヤ回転数換算値LRbは、リングギヤ23Aの逆方向の回転を示す負の値となる(LRb<0)。ここで、第一リングギヤ回転数換算値LRbは、モータ回転数検出値RMa及び車輪回転数検出値RWaに基づいて求めた正常な値である第二リングギヤ回転数換算値RRbよりも小さく(LRb<RRb)、異常な値であることがわかる。また、一方向クラッチ50は、リングギヤ24A、24Bの逆方向の回転を規制するように構成されているので、リングギヤ24A、24Bの回転数が負の値となることは有り得ず、このことからも、第一リングギヤ回転数換算値LRbが異常な値であることがわかる。
また、レゾルバ20Aが断線故障した場合、図17に示すように、モータ回転数検出値LMaは地絡する(LMa=0)。このとき、モータ回転数検出値LMa及び車輪回転数検出値LWaに基づいて求めた第一リングギヤ回転数換算値LRbは、モータ回転数検出値RMa及び車輪回転数検出値RWaに基づいて求めた正常な値である第二リングギヤ回転数換算値RRbよりも大きく(LRb>RRb)、異常な値であることがわかる。
このように、車輪速センサ13A、13B及びレゾルバ20A、20Bの何れかが故障した場合は、第一リングギヤ回転数換算値LRbと第二リングギヤ回転数換算値RRbとの差異が所定値以上となる。
特に、車輪速センサ13Aが故障した場合は、第一リングギヤ回転数換算値LRbが負の値となってリングギヤ23Aの逆方向の回転を示し(LRb<0)、車輪速センサ13Bが故障した場合は、第二リングギヤ回転数換算値RRbが負の値となってリングギヤ23Bの逆方向の回転を示す(RRb<0)。
そこで、本発明の異常検知制御では、第一リングギヤ回転数換算値LRbと、第二リングギヤ回転数換算値RRbと、の差異が事前に設定した所定値以上のときに、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bの何れかに異常が発生したことを検知して、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bに基づく制御を禁止する。これにより、異常が発生したレゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bに基づく不適正な制御の実行を防止できる。
また、第一リングギヤ回転数換算値LRbが、リングギヤ24Aの逆方向の回転を示す領域にあるとき(LRb<0)、車輪速センサ13Aの異常を検知し、車輪速センサ13Aに基づく制御を禁止し、第二リングギヤ回転数換算値RRbが、リングギヤ24Bの逆方向の回転を示す領域にあるとき(RRb<0)、車輪速センサ13Bの異常を検知し、車輪速センサ13Bに基づく制御を禁止する。これにより、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bに基づく不適正な制御の実行を防止することが可能となる。
また、第一リングギヤ回転数換算値LRbと、第二リングギヤ回転数換算値RRbと、の差異が事前に設定した所定値以上のとき、制御装置8が、モータ回転数検出値LMa、RMa及び車輪回転数検出値LWa、RWaに基づいて油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態に制御することを禁止する。これにより、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bの何れかが異常であることに起因する油圧ブレーキ60A、60Bの誤制御を防止することができる。
特に、左後輪LWrの回転数又は右後輪RWrの回転数が大きいときに、油圧ブレーキ60A、60Bが締結状態に誤制御されると、左後輪LWr又は右後輪RWrと第1又は第2電動機2A、2Bとが動力伝達可能な状態となり、第1又は第2電動機2A、2Bの回転数が急激の増加することがあるので、本発明の構成は、第1又は第2電動機2A、2Bの過回転を防止するために特に有効である。
また、第一リングギヤ回転数換算値LRbと、第二リングギヤ回転数換算値RRbと、の差異が事前に設定した所定値より小さいときには、レゾルバ20A、20B、車輪速センサ13A、13Bの何れも正常である(図13参照。)と判断し、リングギヤ24A、24Bの回転数を、第一リングギヤ回転数換算値LRbと第二リングギヤ回転数換算値RRbとに基づいて算出する。ここで、理論上、第一及び第二リングギヤ回転数換算値LRb、RRbは等しい値となるが、実際上、左右の動力伝達経路の捩れ差や、バックラッシュ差等により、第一及び第二リングギヤ回転数換算値LRb、RRbが異なる場合があるので、第一リングギヤ回転数換算値LRbと第二リングギヤ回転数換算値RRbとの平均値に基づいて、リングギヤ回転数換算値Rbを求め{Rb=(LRb+RRb)/2}、当該リングギヤ回転数換算値Rbを連結されたリングギヤ24A、24Bの回転数として取得する。したがって、より正確にリングギヤ24A、24Bの回転数を得ることが可能であり、リングギヤ24A、24Bの回転数を用いる諸制御の精度、堅牢性を向上させることができる。
一方、第一リングギヤ回転数換算値LRbと第二リングギヤ回転数換算値RRbとの差異が事前に設定した所定値以上のときには、第一リングギヤ回転数換算値LRb及び第二リングギヤ回転数換算値RRbのどちらかが異常な値であるので、上述したリングギヤ24A、24Bの回転数の算出を禁止して、リングギヤ24A、24Bの回転数を用いる諸制御の誤制御を防止する。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
また、上述の実施形態においては、第1、第3回転状態量としてのモータ回転数検出値LMa、RMaをレゾルバ20A、20Bによって検出し、第2、第4回転状態量としての車輪回転数検出値LWa、RWaを車輪速センサ13A、13Bによって検出するとした。しかしながら、本発明は上記構成に限定されず、第1、第3回転状態量を、リングフリー制御時において第1、第2電動機2A、2Bと同回転する部位(例えば第1、第2遊星歯車式減速機12A、12Bのサンギヤ21A、21B)の回転数や、リングフリー制御時において第1、第2電動機2A、2Bに対して一定比率で回転する部位の回転数としてもよく、第2、第4回転状態量を、リングフリー制御時において左右車輪LWr、RWrと同回転する部位(例えば第1、第2遊星歯車式減速機12A、12Bのプラネタリキャリア23A、23B)の回転数や、リングフリー制御時において左右車輪LWr、RWrに対して一定比率で回転する部位の回転数としてもよい。このように構成した場合、各々の検出部位には、回転数が検出可能となるように適宜センサが配置される。
また、リングギヤ24A、24Bにそれぞれ油圧ブレーキ60A、60Bを設ける必要はなく、連結されたリングギヤ24A、24Bに少なくとも1つの油圧ブレーキと1つの一方向クラッチが設けられていればよい。
また、回転規制手段として油圧ブレーキを例示したが、これに限らず機械式、電磁式等任意に選択できる。
また、サンギヤ21A、21Bに第1及び第2電動機2A、2Bを接続し、リングギヤ同士を互いに連結したが、これに限らずサンギヤ同士を互いに連結し、リングギヤに第1及び第2電動機を接続してもよい。
また、前輪駆動装置は、内燃機関を用いずに電動機を唯一の駆動源とするものでもよい。
1 後輪駆動装置(車両用駆動装置)
2A 第1電動機
2B 第2電動機
3 車両
8 制御装置(回転規制手段制御装置)
12A 第1遊星歯車式減速機(第1変速機)
12B 第2遊星歯車式減速機(第2変速機)
13A 車輪速センサ(第2回転状態量検出手段)
13B 車輪速センサ(第4回転状態量検出手段)
20A レゾルバ(第1回転状態量検出手段)
20B レゾルバ(第3回転状態量検出手段)
21A、21B サンギヤ(第1回転要素)
23A、23B プラネタリキャリア(第2回転要素)
24A、24B リングギヤ(第3回転要素)
50 一方向クラッチ(一方向回転規制手段)
60A、60B 油圧ブレーキ(回転規制手段)
LWr 左後輪(左車輪)
RWr 左後輪(右車輪)
LMa モータ回転数検出値(第1回転状態量検出値)
RMa モータ回転数検出値(第3回転状態量検出値)
LWa 車輪回転数検出値(第2回転状態量検出値)
RWa 車輪回転数検出値(第4回転状態量検出値)
LRb 第一リングギヤ回転数換算値(第一第3回転要素回転状態量換算値)
RRb 第二リングギヤ回転数換算値(第二第3回転要素回転状態量換算値)
Rb リングギヤ回転数換算値

Claims (4)

  1. 車両の左車輪を駆動する第1電動機と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機と、を有する左車輪駆動装置と、
    前記車両の右車輪を駆動する第2電動機と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機と、を有する右車輪駆動装置と、
    を備える車両用駆動装置であって、
    前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素を有し、
    前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
    前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
    前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
    前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
    前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
    前記車両用駆動装置は、
    前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段と、
    前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段と、
    前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段と、
    前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段と、
    を備え、
    前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値と、
    前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値及び前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値と、
    の差異が所定値以上のときに、前記第1乃至第4回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第1乃至第4回転状態量検出手段の異常を検知する
    ことを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 解放状態又は締結状態に切替可能とされ、締結状態で前記第3回転要素の回転を規制する回転規制手段と、
    前記回転規制手段を解放状態又は締結状態に制御する回転規制手段制御装置と、
    を備え、
    該回転規制手段制御装置が前記回転規制手段を解放状態に制御する状態で、前記差異が前記所定値以上のときに、前記第1乃至前記第4回転状態量検出値に基づいて前記締結状態に制御することを禁止、又は、前記第1乃至第4回転状態量検出手段の異常を検知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記第3回転要素の回転状態量を、前記第一第3回転要素回転状態量換算値と、前記第二第3回転要素回転状態量換算値と、に基づいて算出し、
    前記差異が前記所定値以上のときに、前記算出を禁止する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
  4. 車両の左車輪を駆動する第1電動機と、前記第1電動機と前記左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1変速機と、を有する左車輪駆動装置と、
    前記車両の右車輪を駆動する第2電動機と、前記第2電動機と前記右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2変速機と、を有する右車輪駆動装置と、
    を備える車両用駆動装置であって、
    前記第1及び第2変速機は、それぞれ第1乃至第3回転要素を有し、
    前記第1変速機の前記第1回転要素に前記第1電動機が接続され、
    前記第2変速機の前記第1回転要素に前記第2電動機が接続され、
    前記第1変速機の前記第2回転要素に前記左車輪が接続され、
    前記第2変速機の前記第2回転要素に前記右車輪が接続され、
    前記第1変速機の前記第3回転要素と前記第2変速機の前記第3回転要素とが互いに連結され、
    前記車両用駆動装置は、
    前記第1電動機の回転状態量又は前記第1変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第1回転状態量を検出可能に設置された第1回転状態量検出手段と、
    前記左車輪の回転状態量又は前記第1変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第2回転状態量を検出可能に設置された第2回転状態量検出手段と、
    前記第2電動機の回転状態量又は前記第2変速機の前記第1回転要素の回転状態量である第3回転状態量を検出可能に設置された第3回転状態量検出手段と、
    前記右車輪の回転状態量又は前記第2変速機の前記第2回転要素の回転状態量である第4回転状態量を検出可能に設置された第4回転状態量検出手段と、
    前記第3回転要素の一方向の回転を許容し、逆方向の回転を規制する一方向回転規制手段と、
    を備え、
    前記第1回転状態量検出手段で検出した第1回転状態量検出値及び前記第2回転状態量検出手段で検出した第2回転状態量検出値に基づいて求めた第一第3回転要素回転状態量換算値が、前記第3回転要素の前記逆方向の回転を示す領域にあるとき、前記第2回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第2回転状態量検出手段の異常を検知し、
    前記第3回転状態量検出手段で検出した第3回転状態量検出値及び前記第4回転状態量検出手段で検出した第4回転状態量検出値に基づいて求めた第二第3回転要素回転状態量換算値が、前記第3回転要素の前記逆方向の回転を示す領域にあるとき、前記第4回転状態量検出手段に基づく制御を禁止、又は、前記第4回転状態量検出手段の異常を検知する
    ことを特徴とする車両用駆動装置。
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