JP6302628B2 - 駆動装置及び駆動装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源と被駆動部との動力伝達経路上に、断接手段と一方向動力伝達手段とが並列に設けられた駆動装置及び駆動装置の制御方法に関する。
特許文献1には、車両の左車輪を駆動する第1電動機と、第1電動機と左車輪との動力伝達経路上に設けられた第1遊星歯車式変速機と、を有する左車輪駆動装置と、車両の右車輪を駆動する第2電動機と、第2電動機と右車輪との動力伝達経路上に設けられた第2遊星歯車式変速機と、を有する右車輪駆動装置と、を備える車両用駆動装置が記載されている。第1及び第2遊星歯車式変速機は、サンギヤにそれぞれ第1及び第2電動機が接続され、プラネタリキャリアにそれぞれ左車輪及び右車輪が接続され、リングギヤ同士が互いに連結されている。また、連結されたリングギヤには、リングギヤを解放又は締結することによりリングギヤの回転を制動するブレーキ手段と、電動機側の一方向の回転動力が車輪側に入力されるときに係合状態となるとともに、電動機側の他方向の回転動力が車輪側に入力されるときに非係合状態となり、車輪側の一方向の回転動力が電動機側に入力されるときに非係合状態となるとともに、車輪側の他方向の回転動力が電動機側に入力されるときに係合状態となる一方向クラッチと、が設けられている。
一方向クラッチは、アウターレースと、インナーレースと、それらの間に介在するスプラグと、を備え、アウターレースとインナーレースとの相対回転移動に伴ってスプラグの傾斜角が変化することで一方向クラッチの係合状態が変化し、それに応じて一方向クラッチのトルク伝達容量が変化する。特許文献1では、アウターレースが固定なので、インナーレースに連結される電動機の一方向の回転動力によるインナーレースの一方向の回転移動により、スプラグの傾斜角が大きくなり、それに応じて一方向クラッチのトルク伝達容量が増加する。一方、電動機の一方向の回転動力が減少すると、スプラグの傾斜角が小さくなり、それに応じて一方向クラッチのトルク伝達容量が減少し、やがて非係合状態となる。
特開2010−235051号公報
ここで、一方向クラッチとブレーキ手段とが電動機と車輪の動力伝達経路上に並列に設けられている場合、一方向クラッチが係合した係合状態でブレーキ手段を締結した後、ブレーキ手段を締結状態から解放状態に制御するとき、一方向クラッチのスプラグの傾斜が一挙に解消されて異音が発生する虞があることが分かった。
一方向クラッチのみが電動機と車輪の動力伝達経路上に設けられている場合には、電動機の回転動力に応じて一方向クラッチの係合状態、すなわちスプラグの傾斜角が連続的に変化する。即ち、電動機の一方向の回転動力が大きくなるとスプラグの傾斜角が大きくなって一方向クラッチが強い係合状態となり、電動機の一方向の回転動力が小さくなるとスプラグの傾斜角が小さくなってやがて略零になると一方向クラッチが非係合状態となるため、一方向クラッチのスプラグの傾斜が一挙に解消されるようなことがない。
しかしながら、上記したように、一方向クラッチとブレーキ手段とが電動機と車輪の動力伝達経路上に並列に設けられている場合には、一方向クラッチが係合した係合状態でブレーキ手段を並列的に締結することで、一方向クラッチのスプラグの傾斜角が電動機の回転動力によらず維持されてしまい、その状態からブレーキ手段を解放に制御してしまうと、異音が発生する虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、断接手段を締結状態から解放状態に制御するときにおける、異音の発生を抑制可能な駆動装置及び駆動装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
輸送機関(例えば、後述の実施形態の車両3)を推進するための被駆動部(例えば、後述の実施形態の後輪Wr)と、
該被駆動部を駆動する駆動源(例えば、後述の実施形態の第1及び第2電動機2A、2B)と、
前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に設けられ、解放状態又は締結状態にすることにより駆動源側と被駆動部側とを遮断状態又は接続状態にする断接手段(例えば、後述の実施形態の油圧ブレーキ60A、60B)と、
前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に前記断接手段と並列に設けられ、駆動源側の一方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに係合状態となるとともに、駆動源側の他方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに非係合状態となり、被駆動部側の一方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに非係合状態となるとともに、被駆動部側の他方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに係合状態となる一方向動力伝達手段(例えば、後述の実施形態の一方向クラッチ50)と、
前記駆動源の発生する回転動力を制御する駆動源制御装置(例えば、後述の実施形態の制御装置8)と、
前記断接手段を制御する断接手段制御装置(例えば、後述の実施形態の制御装置8)と、
を備える駆動装置(例えば、後述の実施形態の後輪駆動装置1)であって、
前記断接手段制御装置が、前記断接手段を締結状態から解放状態に制御するときに、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記駆動源制御装置は、前記駆動源から前記一方向の所定の大きさの回転動力を発生させるよう制御することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力は、前記駆動源と前記一方向動力伝達手段との動力伝達経路上に存在する部材間の微小間隙を詰めるために必要な最小回転動力よりも大きくなるように設定されることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力は、前記輸送機関を移動させるために必要な最小回転動力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を完了した後に、前記駆動源制御装置は、前記所定の大きさの回転動力の発生を停止することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加えて、
前記駆動源制御装置が、前記所定の大きさの回転動力を発生するときの回転動力の増加速度よりも前記所定の大きさの回転動力の発生を停止するときの回転動力の減少速度の方が小さくなるように制御することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記輸送機関は、前記輸送機関の移動に伴って生じる移動騒音を取得する騒音取得手段を備え、
前記移動騒音が所定未満のときに、前記駆動源制御装置は、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記所定の大きさの回転動力を発生させるとともに、前記移動騒音が所定以上のときに、前記所定の大きさの回転動力を発生させないことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の構成に加えて、
前記騒音取得手段は、前記輸送機関の移動速度に基づいて移動騒音を取得することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記被駆動部は、前記輸送機関の進行方向に対し左右に配置される左被駆動部(例えば、後述の実施形態の左後輪LWr)及び右被駆動部(例えば、後述の実施形態の右後輪RWr)を含み、
前記駆動源は、前記左被駆動部及び右被駆動部を別個独立に駆動する左駆動源(例えば、後述の実施形態の第1電動機2A)及び右駆動源(例えば、後述の実施形態の第2電動機2B)を含み、
該左駆動源と該左被駆動部との動力伝達経路上に3つの回転要素を有する左差動装置(例えば、後述の実施形態の第1遊星歯車式減速機12A)と、
該右駆動源と該右被駆動部との動力伝達経路上に3つの回転要素を有する右差動装置(例えば、後述の実施形態の第2遊星歯車式減速機12B)と、を備え、
該左差動装置及び該右差動装置の第1回転要素(例えば、後述の実施形態のサンギヤ21A、21B)は、それぞれ該左駆動源及び該右駆動源に機械的に接続され、
該左差動装置及び該右差動装置の第2回転要素(例えば、後述の実施形態のプラネタリキャリア23A、23B)は、それぞれ該左被駆動部及び該右被駆動部に機械的に接続され、
該左差動装置及び該右差動装置の第3回転要素(例えば、後述の実施形態のリングギヤ24A、24B)は、互いに一体回転可能に機械的に連結され、
前記断接手段及び前記一方向動力伝達手段は、前記互いに連結された第3回転要素に設けられることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力を前記左駆動源及び前記右駆動源から発生させることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の構成に加えて、
前記左駆動源から発生させる回転動力と、前記右駆動源から発生させる回転動力とを、略同じ大きさとなるように制御することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力を前記左駆動源及び前記右駆動源の何れか一方のみから発生させることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記駆動源は、電動機であることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記輸送機関は車両であり、
前記被駆動部は車輪であることを特徴とする。
上記の目的を達成するために、請求項14に記載の発明は、
輸送機関(例えば、後述の実施形態の車両3)を推進するための被駆動部(例えば、後述の実施形態の後輪Wr)と、
該被駆動部を駆動する駆動源(例えば、後述の実施形態の第1及び第2電動機2A、2B)と、
前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に設けられ、解放状態又は締結状態にすることにより駆動源側と被駆動部側とを遮断状態又は接続状態にする断接手段(例えば、後述の実施形態の油圧ブレーキ60A、60B)と、
前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に前記断接手段と並列に設けられ、駆動源側の一方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに係合状態となるとともに、駆動源側の他方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに非係合状態となり、被駆動部側の一方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに非係合状態となるとともに、被駆動部側の他方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに係合状態となる一方向動力伝達手段(例えば、後述の実施形態の一方向クラッチ50)と、
前記駆動源の発生する回転動力を制御する駆動源制御装置(例えば、後述の実施形態の制御装置8)と、
前記断接手段を制御する断接手段制御装置(例えば、後述の実施形態の制御装置8)と、
を備える駆動装置(例えば、後述の実施形態の後輪駆動装置1)の制御方法であって、
前記断接手段制御装置が前記断接手段を締結状態から解放状態に制御するときに、
前記駆動源制御装置が、前記駆動源から前記一方向の所定の回転動力を発生させる第1ステップと、
前記一方向の所定の大きさの回転動力を発生させた状態で、前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を開始する第2ステップと、を含むことを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の構成に加えて、
前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を完了する第3ステップと、
前記駆動源制御装置が、前記所定の回転動力の発生を停止する第4ステップと、をさらに含み、
該第3ステップの後、該第4ステップが行われることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、請求項14又は15に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力は、前記駆動源と前記一方向動力伝達手段との動力伝達経路上に存在する部材間の微小間隙を詰めるために必要な最小回転動力よりも大きくなるように設定されることを特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、請求項14〜16のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記所定の大きさの回転動力は、前記輸送機関を移動させるために必要な最小回転動力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、請求項15に記載の構成に加えて、
前記駆動源制御装置が、前記第1ステップにおける前記所定の大きさの回転動力を発生するときの回転動力の増加速度よりも前記第4ステップにおける前記所定の大きさの回転動力の発生を停止するときの回転動力の減少速度の方が小さくなるように制御することを特徴とする。
また、請求項19に記載の発明は、請求項14〜18のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記輸送機関は、前記輸送機関の移動に伴って生じる移動騒音を取得する騒音取得手段を備え、
前記移動騒音が所定未満のときに、前記駆動源制御装置は、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記所定の大きさの回転動力を発生させるとともに、前記移動騒音が所定以上のときに、前記所定の大きさの回転動力を発生させないことを特徴とする。
また、請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の構成に加えて、
前記騒音取得手段は、前記輸送機関の移動速度に基づいて移動騒音を取得することを特徴とする。
請求項1及び14に記載の発明によれば、断接手段を締結状態から解放状態に制御することにより一方向動力伝達手段のスプラグの傾斜が解消されるが、この際に駆動源から一方向の所定の大きさの回転動力を発生させるよう制御することで、一方向動力伝達手段のスプラグの傾斜角が一挙に解消されることに起因する異音の発生を抑制することができる。
請求項2及び16に記載の発明によれば、確実に異音の発生を防止できる。
請求項3及び17に記載の発明によれば、異音発生の防止に伴って、輸送機関が動いてしまうことを防止できる。
請求項4及び15に記載の発明によれば、断接手段の解放よりも電動機の所定の大きさの回転動力の減少が早くなることを確実に防止できる。
請求項5及び18に記載の発明によれば、減少速度が大きいと、結局スプラグの傾斜の解消が一度に生じてしまうことになるが、一方で、増加側はまだ断接手段が締結しているので、増加速度は大きいほどよい。
請求項6及び19に記載の発明によれば、相対的に異音が目立ちにくい状況であれば異音対策を省略することで、異音対策のために消費するエネルギーを低減できる。
請求項7及び20に記載の発明によれば、移動速度は他の制御に用いる目的で検出していることが多く、騒音取得のための装置の追加が不要となる。
請求項8に記載の発明によれば、左右駆動源を別個独立に有することで、輸送機関の旋回方向において自由度の高い運動制御ができる。また、左差動装置及び右差動装置の第3回転要素を左右連結することによって、断接手段及び一方向動力伝達手段を左右で共用化できる。
請求項9及び10に記載の発明によれば、第3回転要素の傾きを抑制でき、回転動力を発生させない差動装置における要素間のガタツキを抑制できる。
請求項11に記載の発明によれば、制御を簡素化することができる。
請求項12に記載の発明によれば、排出ガス量を低減できる。
請求項13に記載の発明によれば、電動車両、ハイブリッド車両等に適用できる。
本発明に係る駆動装置を搭載可能な車両の一実施形態であるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。 後輪駆動装置の一実施形態の縦断面図である。 図2に示す後輪駆動装置の部分拡大図である。 車両状態における前輪駆動装置と後輪駆動装置との関係を電動機の作動状態とあわせて記載した表である。 停車中の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進低車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進中車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 減速回生時の後輪駆動装置の速度共線図である。 前進高車速時の後輪駆動装置の速度共線図である。 後進時の後輪駆動装置の速度共線図である。 ブレーキ解放時制御を説明するタイミングチャートである。
先ず、本発明に係る駆動装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、駆動装置としては、車両、航空機、船舶等の輸送機器に用いることができるものであるが、以下の実施形態では、車両に用いた場合を例に説明する。
本実施形態の車両用駆動装置は、電動機を車軸駆動用の駆動源とするものであり、例えば、図1に示すような駆動システムの車両に用いられる。以下の説明では車両用駆動装置を後輪駆動用として用いる場合を例に説明するが、前輪駆動用に用いてもよい。
図1に示す車両3は、内燃機関4と電動機5とが直列に接続された駆動装置6(以下、前輪駆動装置と呼ぶ。)を車両前部に有するハイブリッド車両であり、この前輪駆動装置6の動力がトランスミッション7を介して前輪Wfに伝達される一方で、この前輪駆動装置6と別に車両後部に設けられた駆動装置1(以下、後輪駆動装置と呼ぶ。)の動力が後輪Wr(RWr、LWr)に伝達されるようになっている。前輪駆動装置6の電動機5と後輪Wr側の後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bとは、バッテリ9に接続され、バッテリ9からの電力供給と、バッテリ9へのエネルギー回生が可能となっている。符号8は、車両全体の各種制御をするための制御装置である。
図2は、後輪駆動装置1の全体の縦断面図を示すものであり、同図において、10A、10Bは、車両3の後輪Wr側の左右の車軸であり、車幅方向に同軸上に配置されている。後輪駆動装置1の減速機ケース11は全体が略円筒状に形成され、その内部には、車軸駆動用の第1及び第2電動機2A、2Bと、この第1及び第2電動機2A、2Bの駆動回転を減速する第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとが、車軸10A、10Bと同軸上に配置されている。この第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aは左後輪LWrを駆動する左車輪駆動装置として機能し、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは右後輪RWrを駆動する右車輪駆動装置として機能し、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aと第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bとは、減速機ケース11内で車幅方向に左右対称に配置されている。
減速機ケース11の左右両端側内部には、それぞれ第1及び第2電動機2A、2Bのステータ14A、14Bが固定され、このステータ14A、14Bの内周側に環状のロータ15A、15Bが回転可能に配置されている。ロータ15A、15Bの内周部には車軸10A、10Bの外周を囲繞する円筒軸16A、16Bが結合され、この円筒軸16A、16Bが車軸10A、10Bと同軸で相対回転可能となるように減速機ケース11の端部壁17A、17Bと中間壁18A、18Bとに軸受19A、19Bを介して支持されている。また、円筒軸16A、16Bの一端側の外周であって減速機ケース11の端部壁17A、17Bには、ロータ15A、15Bの回転位置情報を第1及び第2電動機2A、2Bの制御コントローラ(図示せず)にフィードバックするためのレゾルバ20A、20Bが設けられている。
また、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bは、サンギヤ21A、21Bと、このサンギヤ21A、21Bに噛合される複数のプラネタリギヤ22A、22Bと、これらのプラネタリギヤ22A、22Bを支持するプラネタリキャリア23A、23Bと、プラネタリギヤ22A、22Bの外周側に噛合されるリングギヤ24A、24Bと、を備え、サンギヤ21A、21Bから第1及び第2電動機2A、2Bの駆動力が入力され、減速された駆動力がプラネタリキャリア23A、23Bを通して出力されるようになっている。
サンギヤ21A、21Bは円筒軸16A、16Bに一体に形成されている。また、プラネタリギヤ22A、22Bは、例えば図3に示すように、サンギヤ21A、21Bに直接噛合される大径の第1ピニオン26A、26Bと、この第1ピニオン26A、26Bよりも小径の第2ピニオン27A、27Bを有する2連ピニオンであり、これらの第1ピニオン26A、26Bと第2ピニオン27A、27Bとが同軸にかつ軸方向にオフセットした状態で一体に形成されている。このプラネタリギヤ22A、22Bはプラネタリキャリア23A、23Bに支持され、プラネタリキャリア23A、23Bは、軸方向内側端部が径方向内側に伸びて車軸10A、10Bにスプライン嵌合され一体回転可能に支持されるとともに、軸受33A、33Bを介して中間壁18A、18Bに支持されている。
なお、中間壁18A、18Bは第1及び第2電動機2A、2Bを収容する電動機収容空間と第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bを収容する減速機空間とを隔て、外径側から内径側に互いの軸方向間隔が広がるように屈曲して構成されている。そして、中間壁18A、18Bの内径側、且つ、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12B側にはプラネタリキャリア23A、23Bを支持する軸受33A、33Bが配置されるとともに中間壁18A、18Bの外径側、且つ、第1及び第2電動機2A、2B側にはステータ14A、14B用のバスリング41A、41Bが配置されている(図2参照)。
リングギヤ24A、24Bは、その内周面が小径の第2ピニオン27A、27Bに噛合されるギヤ部28A、28Bと、ギヤ部28A、28Bより小径で減速機ケース11の中間位置で互いに対向配置される小径部29A、29Bと、ギヤ部28A、28Bの軸方向内側端部と小径部29A、29Bの軸方向外側端部を径方向に連結する連結部30A、30Bとを備えて構成されている。この実施形態の場合、リングギヤ24A、24Bの最大半径は、第1ピニオン26A、26Bの車軸10A、10Bの中心からの最大距離よりも小さくなるように設定されている。小径部29A、29Bは、それぞれ後述する一方向クラッチ50のインナーレース51とスプライン嵌合し、リングギヤ24A、24Bは一方向クラッチ50のインナーレース51と一体回転するように構成されている。
ところで、減速機ケース11とリングギヤ24A、24Bの間には円筒状の空間部が確保され、その空間部内に、リングギヤ24A、24Bに対する制動手段を構成する油圧ブレーキ60A、60Bが第1ピニオン26A、26Bと径方向でオーバーラップし、第2ピニオン27A、27Bと軸方向でオーバーラップして配置されている。油圧ブレーキ60A、60Bは、減速機ケース11の内径側で軸方向に伸びる筒状の外径側支持部34の内周面にスプライン嵌合された複数の固定プレート35A、35Bと、リングギヤ24A、24Bの外周面にスプライン嵌合された複数の回転プレート36A、36Bが軸方向に交互に配置され、これらのプレート35A、35B,36A、36Bが環状のピストン37A、37Bによって締結及び解放操作されるようになっている。ピストン37A、37Bは、減速機ケース11の中間位置から内径側に延設された左右分割壁39と、左右分割壁39によって連結された外径側支持部34と内径側支持部40間に形成された環状のシリンダ室38A、38Bに進退自在に収容されており、シリンダ室38A、38Bへの高圧オイルの導入によってピストン37A、37Bを前進させ、シリンダ室38A、38Bからオイルを排出することによってピストン37A、37Bを後退させる。なお、油圧ブレーキ60A、60Bは電動オイルポンプ70に接続されている(図1参照)。
また、さらに詳細には、ピストン37A、37Bは、軸方向前後に第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bを有し、これらのピストン壁63A、63B,64A、64Bが円筒状の内周壁65A、65Bによって連結されている。したがって、第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bの間には径方向外側に開口する環状空間が形成されているが、この環状空間は、シリンダ室38A、38Bの外壁内周面に固定された仕切部材66A、66Bによって軸方向左右に仕切られている。減速機ケース11の左右分割壁39と第2ピストン壁64A、64Bの間は高圧オイルが直接導入される第1作動室S1とされ、仕切部材66A、66Bと第1ピストン壁63A、63Bの間は、内周壁65A、65Bに形成された貫通孔を通して第1作動室S1と導通する第2作動室S2とされている。第2ピストン壁64A、64Bと仕切部材66A、66Bの間は大気圧に導通している。
この油圧ブレーキ60A、60Bでは、第1作動室S1と第2作動室S2に不図示の油圧回路からオイルが導入され、第1ピストン壁63A、63Bと第2ピストン壁64A、64Bに作用するオイルの圧力によって固定プレート35A、35Bと回転プレート36A、36Bを相互に押し付けが可能である。したがって、軸方向左右の第1,第2ピストン壁63A、63B,64A、64Bによって大きな受圧面積を稼ぐことができるため、ピストン37A、37Bの径方向の面積を抑えたまま固定プレート35A、35Bと回転プレート36A、36Bに対する大きな押し付け力を得ることができる。
この油圧ブレーキ60A、60Bの場合、固定プレート35A、35Bが減速機ケース11から伸びる外径側支持部34に支持される一方で、回転プレート36A、36Bがリングギヤ24A、24Bに支持されているため、両プレート35A、35B,36A、36Bがピストン37A、37Bによって押し付けられると、両プレート35A、35B,36A、36B間の摩擦締結によってリングギヤ24A、24Bに制動力が作用し固定(ロック)され、その状態からピストン37A、37Bによる締結が解放されると、リングギヤ24A、24Bの自由な回転が許容される。
また、軸方向で対向するリングギヤ24A、24Bの連結部30A、30B間にも空間部が確保され、その空間部内に、リングギヤ24A、24Bに対し一方向の動力のみを伝達し他方向の動力を遮断する一方向クラッチ50が配置されている。一方向クラッチ50は、インナーレース51とアウターレース52との間に多数のスプラグ53を介在させたものであって、そのインナーレース51がスプライン嵌合によりリングギヤ24A、24Bの小径部29A、29Bと一体回転するように構成されている。またアウターレース52は、内径側支持部40により位置決めされるとともに、回り止めされている。インナーレース51に連結される第1及び第2電動機2A、2Bの一方向のトルクを増加させることにより、スプラグ53の傾斜角が大きくなり、それに応じて一方向クラッチ50のトルク伝達容量が増加する。一方、第1及び第2電動機2A、2Bの一方向のトルクを減少させることにより、スプラグ53の傾斜角が小さくなり、それに応じて一方向クラッチ50のトルク伝達容量が減少し、やがて非係合状態となる。一方向クラッチ50は、車両3が第1及び第2電動機2A、2Bの動力で前進する際に係合してリングギヤ24A、24Bの回転をロックするように構成されている。より具体的に説明すると、一方向クラッチ50は、第1及び第2電動機2A、2B側の順方向(車両3を前進させる際の回転方向)のトルクが後輪Wr側に入力されるときに係合状態となるとともに第1及び第2電動機2A、2B側の逆方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときに非係合状態となり、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに非係合状態となるとともに後輪Wr側の逆方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに係合状態となる。言い換えると、一方向クラッチ50は、非係合時に第1及び第2電動機2A、2Bの逆方向のトルクによるリングギヤ24A、24Bの一方向の回転を許容し、係合時に第1及び第2電動機2A、2Bの順方向のトルクによるリングギヤ24A、24Bの逆方向の回転を規制している。なお、逆方向のトルクとは、逆方向の回転を増加させる方向のトルク、又は、順方向の回転を減少させる方向のトルクをさす。
このように本実施形態の後輪駆動装置1では、第1及び第2電動機2A、2Bと後輪Wrとの動力伝達経路上に一方向クラッチ50と油圧ブレーキ60A、60Bとが並列に設けられている。なお、油圧ブレーキ60A、60Bは2つ設ける必要はなく、一方にのみ油圧ブレーキを設け、他方の空間をブリーザ室として用いてもよい。
ここで、制御装置8(図1参照)は、車両全体の各種制御をするための制御装置であり、制御装置8には車輪速センサ値、第1及び第2電動機2A、2Bのモータ回転数センサ値、操舵角、アクセルペダル開度AP、シフトポジション、バッテリ9における充電状態(SOC)、油温などが入力される一方、制御装置8からは、内燃機関4を制御する信号、第1及び第2電動機2A、2Bを制御する信号、電動オイルポンプ70を制御する制御信号などが出力される。
即ち、制御装置8は、第1及び第2電動機2A、2Bを制御する電動機制御装置としての機能と、断接手段としての油圧ブレーキ60A、60Bの締結状態と解放状態とを制御する断接手段制御装置としての機能を、少なくとも備えている。
図4は、各車両状態における前輪駆動装置6と後輪駆動装置1との関係を第1及び第2電動機2A、2Bの作動状態とあわせて記載したものである。図中、フロントユニットは前輪駆動装置6、リアユニットは後輪駆動装置1、リアモータは第1及び第2電動機2A、2B、OWCは一方向クラッチ50、BRKは油圧ブレーキ60A、60Bを表わす。また、図5〜図10は後輪駆動装置1の各状態における速度共線図を表わし、LMOTは第1電動機2A、RMOTは第2電動機2B、左側のS、Cはそれぞれ第1電動機2Aに連結された第1遊星歯車式減速機12Aのサンギヤ21A、第1遊星歯車式減速機12Aのプラネタリキャリア23A、右側のS、Cはそれぞれ第2遊星歯車式減速機12Bのサンギヤ21B、第2遊星歯車式減速機12Bのプラネタリキャリア23B、Rは第1及び2遊星歯車式減速機12A、12Bのリングギヤ24A、24B、BRKは油圧ブレーキ60A、60B、OWCは一方向クラッチ50を表わす。以下の説明において第1及び第2電動機2A、2Bによる車両前進時のサンギヤ21A、21Bの回転方向を順方向とする。また、図中、停車中の状態から上方が順方向の回転、下方が逆方向の回転であり、矢印は、上向きが順方向のトルクを表し、下向きが逆方向のトルクを表す。
停車中は、前輪駆動装置6も後輪駆動装置1も駆動していない。従って、図5に示すように、後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bは停止しており、車軸10A、10Bも停止しているため、いずれの要素にもトルクは作用していない。このとき、油圧ブレーキ60A、60Bは解放(OFF)している。また、一方向クラッチ50は、第1及び第2電動機2A、2Bが非駆動のため係合していない(OFF)。
そして、キーポジションをONにした後、EV発進、EVクルーズなどモータ効率のよい前進低車速時は、後輪駆動装置1による後輪駆動となる。図6に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bが順方向に回転するように力行駆動すると、サンギヤ21A、21Bには順方向のトルクが付加される。このとき、前述したように一方向クラッチ50が係合しリングギヤ24A、24Bがロックされる。これによりプラネタリキャリア23A、23Bは順方向に回転し前進走行がなされる。なお、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bからの走行抵抗が逆方向に作用している。このように車両3の発進時には、キーポジションをONにして第1及び第2電動機2A、2Bのトルクをあげることで、一方向クラッチ50が機械的に係合してリングギヤ24A、24Bがロックされる。
このとき、油圧ブレーキ60A、60Bを弱締結状態に制御する。なお、弱締結とは、動力伝達可能であるが、油圧ブレーキ60A、60Bの締結状態の締結力に対し弱い締結力で締結している状態をいう。第1及び第2電動機2A、2Bの順方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときには一方向クラッチ50が係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達可能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bも弱締結状態とし第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで、第1及び第2電動機2A、2B側からの順方向のトルクの入力が一時的に低下して一方向クラッチ50が非係合状態となった場合にも、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とで動力伝達不能になることを抑制できる。また、後述する減速回生への移行時に第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態とするための回転数制御が不要となる。一方向クラッチ50が係合状態のときの油圧ブレーキ60A、60Bの締結力を一方向クラッチ50が非係合状態のときの油圧ブレーキ60A、60Bの締結力よりも弱くすることにより、油圧ブレーキ60A、60Bの締結のための消費エネルギーが低減される。
前進低車速走行から車速があがりエンジン効率のよい前進中車速走行に至ると、後輪駆動装置1による後輪駆動から前輪駆動装置6による前輪駆動となる。図7に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bの力行駆動が停止すると、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行しようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このときも、油圧ブレーキ60A、60Bを弱締結状態に制御する。
図6又は図7の状態から第1及び第2電動機2A、2Bを回生駆動しようすると、図8に示すように、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行を続けようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このとき、油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態(ON)に制御する。従って、リングギヤ24A、24Bがロックされるとともに第1及び第2電動機2A、2Bには逆方向の回生制動トルクが作用し、第1及び第2電動機2A、2Bで減速回生がなされる。このように、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときには一方向クラッチ50は非係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達不能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bを締結させ、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで動力伝達可能な状態に保つことができ、この状態で第1及び第2電動機2A、2Bを回生駆動状態に制御することにより、車両3のエネルギーを回生することができる。
続いて加速時には、前輪駆動装置6と後輪駆動装置1の四輪駆動となり、後輪駆動装置1は、図6に示す前進低車速時と同じ状態となる。
前進高車速時には、前輪駆動装置6による前輪駆動となるが、このとき第1及び第2電動機2A、2Bを停止させ油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御する。一方向クラッチ50は、後輪Wr側の順方向のトルクが第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるので非係合状態となり、油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御することでリングギヤ24A、24Bは回転し始める。
図9に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bが力行駆動を停止すると、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bから前進走行しようとする順方向のトルクが作用するので、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。このとき、サンギヤ21A、21Bには、サンギヤ21A、21B及び第1及び第2電動機2A、2Bの回転損失が抵抗として入力され、リングギヤ24A、24Bにはリングギヤ24A、24Bの回転損失が発生する。
油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態に制御することで、リングギヤ24A、24Bの自由な回転が許容され、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とが遮断状態となって動力伝達不能な状態となる。従って、第1及び第2電動機2A、2Bの連れ回りが防止され、前輪駆動装置6による高車速時に第1及び第2電動機2A、2Bが過回転となるのが防止される。
後進時には、図10に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bを逆力行駆動すると、サンギヤ21A、21Bには逆方向のトルクが付加される。このとき、前述したように一方向クラッチ50が非係合状態となる。
このとき油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態に制御する。従って、リングギヤ24A、24Bがロックされて、プラネタリキャリア23A、23Bは逆方向に回転し後進走行がなされる。なお、プラネタリキャリア23A、23Bには車軸10A、10Bからの走行抵抗が順方向に作用している。このように、第1及び第2電動機2A、2B側の逆方向のトルクが後輪Wr側に入力されるときには一方向クラッチ50は非係合状態となり、一方向クラッチ50のみで動力伝達不能であるが、一方向クラッチ50と並列に設けられた油圧ブレーキ60A、60Bを締結させ、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とを接続状態としておくことで動力伝達可能に保つことができ、第1及び第2電動機2A、2Bのトルクによって車両3を後進させることができる。
このように後輪駆動装置1は、車両の走行状態、言い換えると、第1及び第2電動機2A、2Bの回転方向が順方向か逆方向か、及び第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側のいずれから動力が入力されるかに応じて、油圧ブレーキ60A、60Bの締結・解放が制御され、さらに油圧ブレーキ60A、60Bの締結時であっても締結力が調整される。
ここで、上記した前進低車速時には一方向クラッチ50が係合するとともに油圧ブレーキ60A、60Bが弱締結状態となっており、一方向クラッチ50のスプラグ53は傾斜した状態となる。前進低車速走行(図6)から車両を停車(図5)する際に、第1及び第2電動機2A、2Bの順方向のトルクが次第に減少して略零となると本来一方向クラッチ50が非係合状態となるはずであるが、並列的に油圧ブレーキ60A、60Bの弱締結状態が維持されると一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜は解消されない。この状態で、油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態から解放状態に制御すると、一方向クラッチ50のスプラグ53が傾斜した状態からスプラグ53の傾斜が一挙に解消されて異音が発生する虞がある。このような状況は、前進低車速走行(図6)から車両を停車(図5)する場合に限らず、前進低車速走行(図6)から減速回生(図8)後、車両を停車(図5)する場合等にも見られる。
そのため、制御装置8は、一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜が維持された状態において油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態から解放状態に制御するとき、以下で説明するブレーキ解放時制御を行う。
<ブレーキ解放時制御>
ブレーキ解放時制御は、図11に示すように、ブレーキ解放指令の入力時点(時間T0)から実際に油圧ブレーキ60A、60Bの解放を開始する時点(時間T2)までの間に所定の遅らせ時間(T2−T0)を確保し、その間に第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方により順方向にプリセットトルクを入力する。そしてプリセットトルクを付加したままの状態で、所定の遅らせ時間(T2−T0)が経過した時点で、電動オイルポンプ70(EOP)を駆動状態(停止不許可)から停止状態(停止許可)にすることで、油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態(ON)から解放状態(OFF)に制御する。プリセットトルクは、例えば、ブレーキ解放指令の入力時点(時間T0)から次第に大きくなって時間T1で所定トルクPTとなり、時間T1から油圧ブレーキ60A、60Bの解放を開始する時点(時間T2)を越えて時間T3まで所定トルクPTを維持し、時間T3から次第に小さくなって時間T4で略零となるように制御される。なお、プリセットトルクは、ブレーキ解放指令の入力時(時間T0)から第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方により新たに発生させるトルクに限らず、ブレーキ解放指令の入力時点(時間T0)で既に発生していたトルクを利用してもよい。
このようにブレーキ解放時制御は、油圧ブレーキ60A、60Bを締結状態から解放状態に制御するときに、第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方から順方向のプリセットトルクを発生させるステップと、この順方向のプリセットトルクを発生させた状態で、油圧ブレーキ60A、60Bの解放を開始するステップと、を含んでいる。即ち、ブレーキ解放時制御は、油圧ブレーキ60A、60Bにより維持されていた一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜を、第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方のプリセットトルクにより一時的に維持し、油圧ブレーキ60A、60Bの解放後にプリセットトルクの減少に連動させて緩やかに一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜を解消させる制御である。
所定トルクPTは、第1及び第2電動機2A、2Bと一方向クラッチ50との動力伝達経路上に存在する部材間の微小間隙(バックラッシュ)を詰めるために必要な最小トルクよりも大きくなるように設定される。バックラッシュを詰めるために必要な最小トルクより小さければプリセットトルクが一方向クラッチ50に伝達されず、異音の発生を抑制することができない。一方で、所定トルクPTは、車両3を移動させるために必要な最小トルクよりも小さくなるように設定される。これにより、異音発生の防止に伴って、車両3が動いてしまうことを防止できる。
また、油圧ブレーキ60A、60Bの解放を完了した後に、制御装置8は、プリセットトルクの発生を停止することにより、油圧ブレーキ60A、60Bの解放よりもプリセットトルクの減少が早くなることを確実に防止できる。なお、図11では油圧ブレーキ60A、60Bの解放開始から解放完了が瞬時に完了する場合を例示したが、所定時間かけて解放してもよく、この場合も油圧ブレーキ60A、60Bの解放を完了した後に、制御装置8は、プリセットトルクの発生を停止することが好ましい。また、プリセットトルクを発生するときのトルク増加速度(PT/(T1−T0))よりもプリセットトルクの発生を停止するときのトルク減少速度(PT/(T4−T3))の方が小さくなるように制御することが好ましい。減少速度が大きいと、結局スプラグ53の傾斜の解消が一度に生じてしまう虞がある。一方で、増加側はまだ油圧ブレーキ60A、60Bが締結しているので、増加速度は大きいほどよい。なお、トルク減少速度を異音が発生しないように制御する限り、トルク増加速度とトルク減少速度を同じにしてもよく、トルク増加速度をトルク減少速度よりも大きくしてもよい。
なお、上記したブレーキ解放時制御の例は、前進低車速走行(図6)から車両を停車(図5)する際を例に説明したが、これに限らず、車両の走行中であっても適用することができる。例えば、前進低車速走行(図6)から前進中車速走行(図7)を経て前進高車速走行(図9)に至る場合、前進低車速時には一方向クラッチ50が係合するとともに油圧ブレーキ60A、60Bが弱締結状態となっており、一方向クラッチ50のスプラグ53が傾斜した状態となる。続いて、前進中車速時には、本来一方向クラッチ50が非係合状態となるはずであるが、並列的に油圧ブレーキ60A、60Bが弱締結状態となっており、一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜は解放されない。そして、前進高車速時に、油圧ブレーキ60A、60Bが解放されるがこのときにブレーキ解放時制御を行うことで、一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜が一挙に解消されることに起因する異音の発生を抑制することができる。停車時の異音の影響に比べて、走行時には異音の影響がそれほど大きくない場合もあり、異音の影響が無視できるような場合にはブレーキ解放時制御を省略することができる。
制御装置8は、車両3の移動に伴って生じる移動騒音を取得する集音マイク等の騒音取得手段により移動騒音を取得し、移動騒音が所定未満のときに、油圧ブレーキ60A、60Bの解放を開始する時点で、上記したブレーキ解放時制御を実行するとともに、移動騒音が所定以上のときに、ブレーキ解放時制御を実行しないようにしてもよい。相対的に異音が目立ちにくい状況であれば異音対策を省略することで、ブレーキ解放時制御を実行するために消費するエネルギーを低減できる。また、騒音取得手段は、車両3の移動速度に基づいて移動騒音を取得することが好ましい。移動速度は他の制御に用いる目的で速度センサ等により検出していることが多く、騒音取得のための装置の追加が不要となる。
プリセットトルクは、第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方から発生させていればよく、第1及び第2電動機2A、2Bの両方から発生させても、いずれか一方からのみ発生させてもよい。例えば、第1電動機2Aから発生させるトルクと、第2電動機2Bから発生させるトルクとを、略同じ大きさとなるように制御する、即ち両トルクを足し合わせて所定トルクPTを得ることで、互いに連結されたリングギヤ24A、24Bの傾きを抑制でき、いずれか一方からのみ発生させる場合に比べて第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bにおける要素間のガタツキを抑制できる。一方で、第1及び第2電動機2A、2Bのいずれか一方からのみからプリセットトルクを発生させる場合、両方から発生させる場合に比べて制御を簡素化することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、一方向クラッチ50が係合した係合状態で並列的に油圧ブレーキ60A、60Bを締結した締結状態から油圧ブレーキ60A、60Bを解放状態にすると一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜が一挙に解消される虞があるが、この際に第1及び第2電動機2A、2Bの少なくとも一方から順方向の所定の大きさの回転動力を発生させるよう制御することで、一方向クラッチ50のスプラグ53の傾斜が一挙に解消されることが防止され、これにより異音の発生を抑制することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、リングギヤ24A、24Bにそれぞれ油圧ブレーキ60A、60Bを設ける必要はなく、連結されたリングギヤ24A、24Bに少なくとも1つの油圧ブレーキ等の断接手段と1つの一方向クラッチ等の一方向動力伝達手段が設けられていればよい。
また、断接手段として油圧ブレーキを例示したが、これに限らず機械式、電磁式等任意に選択できる。
また、サンギヤ21A、21Bに第1及び第2電動機2A、2Bを接続し、リングギヤ同士を互いに連結したが、これに限らずサンギヤ同士を互いに連結し、リングギヤに第1及び第2電動機を接続してもよい。
また、断接手段と一方向動力伝達手段は、3要素を有する差動装置の一要素に配置される場合に限らず、回転体と回転体との単純な動力伝達部に配置されるものであってもよい。
また、駆動源は2つある必要はなく、1つの駆動源により被駆動部を駆動する機構でもよい。
また、前輪駆動装置は、内燃機関を用いずに電動機を唯一の駆動源とするものでもよい。
また、駆動源として、電動機の代わりに、内燃機関等他の駆動力発生装置を用いてもよい。
1 後輪駆動装置(駆動装置)
2A 第1電動機(左駆動源)
2B 第2電動機(右駆動源)
3 車両(輸送機関)
8 制御装置(駆動源制御装置、断接手段制御装置)
12A 第1遊星歯車式減速機(左差動装置)
12B 第2遊星歯車式減速機(右差動装置)
21A、21B サンギヤ(第1回転要素)
23A、23B プラネタリキャリア(第2回転要素)
24A、24B リングギヤ(第3回転要素)
50 一方向クラッチ(一方向動力伝達手段)
60A、60B 油圧ブレーキ(断接手段)
LWr 左後輪(左被駆動部)
RWr 右後輪(右被駆動部)

Claims (20)

  1. 輸送機関を推進するための被駆動部と、
    該被駆動部を駆動する駆動源と、
    前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に設けられ、解放状態又は締結状態にすることにより駆動源側と被駆動部側とを遮断状態又は接続状態にする断接手段と、
    前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に前記断接手段と並列に設けられ、駆動源側の一方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに係合状態となるとともに、駆動源側の他方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに非係合状態となり、被駆動部側の一方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに非係合状態となるとともに、被駆動部側の他方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに係合状態となる一方向動力伝達手段と、
    前記駆動源の発生する回転動力を制御する駆動源制御装置と、
    前記断接手段を制御する断接手段制御装置と、
    を備える駆動装置であって、
    前記断接手段制御装置が、前記断接手段を締結状態から解放状態に制御するときに、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記駆動源制御装置は、前記駆動源から前記一方向の所定の大きさの回転動力を発生させるよう制御することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記所定の大きさの回転動力は、前記駆動源と前記一方向動力伝達手段との動力伝達経路上に存在する部材間の微小間隙を詰めるために必要な最小回転動力よりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記所定の大きさの回転動力は、前記輸送機関を移動させるために必要な最小回転動力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動装置。
  4. 前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を完了した後に、前記駆動源制御装置は、前記所定の大きさの回転動力の発生を停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動装置。
  5. 前記駆動源制御装置が、前記所定の大きさの回転動力を発生するときの回転動力の増加速度よりも前記所定の大きさの回転動力の発生を停止するときの回転動力の減少速度の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
  6. 前記輸送機関は、前記輸送機関の移動に伴って生じる移動騒音を取得する騒音取得手段を備え、
    前記移動騒音が所定未満のときに、前記駆動源制御装置は、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記所定の大きさの回転動力を発生させるとともに、前記移動騒音が所定以上のときに、前記所定の大きさの回転動力を発生させないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の駆動装置。
  7. 前記騒音取得手段は、前記輸送機関の移動速度に基づいて移動騒音を取得することを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
  8. 前記被駆動部は、前記輸送機関の進行方向に対し左右に配置される左被駆動部及び右被駆動部を含み、
    前記駆動源は、前記左被駆動部及び右被駆動部を別個独立に駆動する左駆動源及び右駆動源を含み、
    該左駆動源と該左被駆動部との動力伝達経路上に3つの回転要素を有する左差動装置と、
    該右駆動源と該右被駆動部との動力伝達経路上に3つの回転要素を有する右差動装置と、を備え、
    該左差動装置及び該右差動装置の第1回転要素は、それぞれ該左駆動源及び該右駆動源に機械的に接続され、
    該左差動装置及び該右差動装置の第2回転要素は、それぞれ該左被駆動部及び該右被駆動部に機械的に接続され、
    該左差動装置及び該右差動装置の第3回転要素は、互いに一体回転可能に機械的に連結され、
    前記断接手段及び前記一方向動力伝達手段は、前記互いに連結された第3回転要素に設けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動装置。
  9. 前記所定の大きさの回転動力を前記左駆動源及び前記右駆動源から発生させることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
  10. 前記左駆動源から発生させる回転動力と、前記右駆動源から発生させる回転動力とを、略同じ大きさとなるように制御することを特徴とする請求項9に記載の駆動装置。
  11. 前記所定の大きさの回転動力を前記左駆動源及び前記右駆動源の何れか一方のみから発生させることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
  12. 前記駆動源は、電動機であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の駆動装置。
  13. 前記輸送機関は車両であり、
    前記被駆動部は車輪であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の駆動装置。
  14. 輸送機関を推進するための被駆動部と、
    該被駆動部を駆動する駆動源と、
    前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に設けられ、解放状態又は締結状態にすることにより駆動源側と被駆動部側とを遮断状態又は接続状態にする断接手段と、
    前記駆動源と前記被駆動部との動力伝達経路上に前記断接手段と並列に設けられ、駆動源側の一方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに係合状態となるとともに、駆動源側の他方向の回転動力が被駆動部側に入力されるときに非係合状態となり、被駆動部側の一方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに非係合状態となるとともに、被駆動部側の他方向の回転動力が駆動源側に入力されるときに係合状態となる一方向動力伝達手段と、
    前記駆動源の発生する回転動力を制御する駆動源制御装置と、
    前記断接手段を制御する断接手段制御装置と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記断接手段制御装置が前記断接手段を締結状態から解放状態に制御するときに、
    前記駆動源制御装置が、前記駆動源から前記一方向の所定の回転動力を発生させる第1ステップと、
    前記一方向の所定の大きさの回転動力を発生させた状態で、前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を開始する第2ステップと、を含むことを特徴とする駆動装置の制御方法。
  15. 前記断接手段制御装置が、前記断接手段の解放を完了する第3ステップと、
    前記駆動源制御装置が、前記所定の回転動力の発生を停止する第4ステップと、をさらに含み、
    該第3ステップの後、該第4ステップが行われることを特徴とする請求項14に記載の駆動装置の制御方法。
  16. 前記所定の大きさの回転動力は、前記駆動源と前記一方向動力伝達手段との動力伝達経路上に存在する部材間の微小間隙を詰めるために必要な最小回転動力よりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項14又は15に記載の駆動装置の制御方法。
  17. 前記所定の大きさの回転動力は、前記輸送機関を移動させるために必要な最小回転動力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の駆動装置の制御方法。
  18. 前記駆動源制御装置が、前記第1ステップにおける前記所定の大きさの回転動力を発生するときの回転動力の増加速度よりも前記第4ステップにおける前記所定の大きさの回転動力の発生を停止するときの回転動力の減少速度の方が小さくなるように制御することを特徴とする請求項15に記載の駆動装置の制御方法。
  19. 前記輸送機関は、前記輸送機関の移動に伴って生じる移動騒音を取得する騒音取得手段を備え、
    前記移動騒音が所定未満のときに、前記駆動源制御装置は、前記断接手段の解放を開始する時点で、前記所定の大きさの回転動力を発生させるとともに、前記移動騒音が所定以上のときに、前記所定の大きさの回転動力を発生させないことを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の駆動装置の制御方法。
  20. 前記騒音取得手段は、前記輸送機関の移動速度に基づいて移動騒音を取得することを特徴とする請求項19に記載の駆動装置の制御方法。
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