JP2013214577A - 配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強化繊維を含む絶縁層から当該強化繊維が突き出すことを抑制する。
【解決手段】第1面及びその反対側の第2面を有するコア基板20を用意することと、少なくとも強化繊維織物を含む第1絶縁層11と、第1絶縁層11よりも上層に形成され、第1絶縁層11を構成する第1樹脂よりもガラス転移温度が高い第2樹脂を含む第2絶縁層12と、からなる多層構成層13aを用意することと、コア基板20の第1面F1上に第1導体パターンを形成することと、コア基板20の第1面F2上及び第1導体パターン上に第1絶縁層11が形成されるように、コア基板20の第1面F1上に多層構成層13aを積層することと、を有する配線板の製造方法である。多層構成層13aをコア基板20上に積層する際の加熱温度を第2樹脂のガラス転移温度よりも低く、第1樹脂のガラス転移温度よりも高くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線板及びその製造方法に関する。
第1絶縁層(21)と、第1絶縁層(21)の表面に積み重ねられる第2絶縁層(22)とを備え、第1絶縁層(21)にはガラス繊維クロス(23)が埋め込まれている配線板が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−34197号公報
しかしながら、このようなコア基板上に補強用のプレプレグ層が積層されている配線板においては、ガラス繊維クロス(23)を構成するガラス繊維が第2絶縁層(22)に突き出すことが考えられる。その結果、多層配線板の表面の平滑性を損ない、配線層との密着性が低下することが考えられる。
また、このように樹脂中に強化繊維が含まれている場合には、当該樹脂の流動性が低下する。また、そのような繊維の突き出しを抑制するため、ガラス繊維クロス(23)が含まれる第1絶縁層(21)の硬化度を高めることがある。このような場合、下層に位置する基板上の導体パターン(13)間への樹脂の入り込み性(充填性)が悪化し、当該樹脂にボイドが発生することが考えられる。このような不具合は、近年の配線パターンの微細化に伴い、配線間の間隔が縮小される状況にあって、ますます顕著になりつつある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、強化繊維を含む絶縁層から当該強化繊維が突き出すことを抑制する。また、本発明は、強化繊維を含む絶縁層より下層の基板上に形成される配線層間への樹脂の充填性を高めることを可能にする。
本発明の第1の観点に係る配線板の製造方法は、
第1面及びその反対側の第2面を有するコア基板を用意することと、
少なくとも強化繊維織物を含む第1絶縁層と、前記第1絶縁層よりも上層に形成され、前記第1絶縁層を構成する第1樹脂よりもガラス転移温度が高い第2樹脂を含む第2絶縁層と、からなる多層構成層を用意することと、
前記コア基板の第1面上に第1導体パターンを形成することと、
前記コア基板の第1面上及び前記第1導体パターン上に前記第1絶縁層が形成されるように、前記コア基板の第1面上に前記多層構成層を積層することと、
を有する配線板の製造方法であって、
前記多層構成層を前記コア基板上に積層する際の加熱温度を、前記第2樹脂のガラス転移温度よりも低く、かつ、前記第1樹脂のガラス転移温度よりも高くする、
ことを特徴とする。
前記第1絶縁層の厚さが40〜60μmであり、前記第2絶縁層の厚さが3〜5μmであることが好ましい。
前記第1絶縁層が、前記強化繊維織物に前記第1樹脂が半硬化状態で含浸されてなるプリプレグであることが好ましい。
前記強化繊維織物は、平織りの織物であり、かつ、当該織物を構成する繊維が扁平に開繊されていることが好ましい。
前記第1樹脂と前記第2樹脂が同種の樹脂から構成されることが好ましい。
前記第1樹脂の最低溶融粘度が8000ポイズ未満であることが好ましい。
前記第1樹脂に含まれる極性基の体積密度が、前記第2樹脂に含まれる極性基の体積密度よりも小さいことが好ましい。
前記多層構成層を前記コア基板の第2面上にも形成することが好ましい。
本発明の第2の観点に係る配線板は、
第1面及びその反対側の第2面を有するコア基板と、
前記コア基板の第1面上に形成されている第1導体パターンと、
強化繊維織物を含み、前記コア基板の第1面上及び前記第1導体パターン上に形成されている第1絶縁層と、
前記第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に積層され、前記第1絶縁層を構成する第1樹脂よりもガラス転移温度が高い第2樹脂を含む第2絶縁層と、からなる多層構成層と、
を有する配線板であって、
前記第2樹脂のガラス転移温度が、前記第1樹脂のガラス転移温度よりも高い、
ことを特徴とする。
前記第1絶縁層の厚さが40〜60μmであり、前記第2絶縁層の厚さが3〜5μmであることが好ましい。
前記第1絶縁層が、前記強化繊維織物に前記第1樹脂が半硬化状態で含浸されてなるプリプレグであることが好ましい。
前記強化繊維織物は、平織りの織物であり、かつ、当該織物を構成する繊維が扁平に開繊されていることが好ましい。
前記第1樹脂と前記第2樹脂が同種の樹脂から構成されることが好ましい。
前記第1樹脂の最低溶融粘度が8000ポイズ未満であることが好ましい。
前記第1樹脂に含まれる極性基の体積密度が、前記第2樹脂に含まれる極性基の体積密度よりも小さいことが好ましい。
前記多層構成層が前記コア基板の第2面上にも形成されていることが好ましい。
本発明の第1実施形態に係る配線板を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る配線板の製造工程を示すフローチャートである。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図1に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の第2実施形態に係る配線板を示す断面図である。
以下に説明する実施形態の技術は、強化繊維を含む絶縁層から当該強化繊維が突き出すことを抑制する。また、以下に説明する実施形態の技術は、強化繊維を含む絶縁層より下層の基板上に形成される配線層間への樹脂の充填性を高めることを可能にする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図中、矢印Z1、Z2は、それぞれ配線板の主面(表裏面)の法線方向に相当する配線板の積層方向(又は配線板の厚み方向)を指す。一方、矢印X1、X2及びY1、Y2は、それぞれ積層方向に直交する方向(又は各層の側方)を指す。配線板の主面は、X−Y平面となる。また、配線板の側面は、X−Z平面又はY−Z平面となる。積層方向において、配線板のコアに近い側を下層、コアから遠い側を上層という。
以下の実施形態において、導体層は、一乃至複数の導体パターンで構成される層である。導体層は、電気回路を構成する導体パターン、例えば配線(グランドも含む)、パッド、又はランド等を含む場合もあれば、電気回路を構成しない面状の導体パターン等を含む場合もある。
開口部には、孔及び溝のほか、切欠及び切れ目等も含まれる。
開口部内に形成される導体のうち、ビアホール内に形成される導体をビア導体といい、スルーホール内に形成される導体をスルーホール導体といい、開口部に充填された導体をフィルド導体という。
ランドは、孔(ビアホール又はスルーホール等)の上又は縁部に形成される導体であり、少なくとも一部が孔内の導体(ビア導体又はスルーホール導体等)と一体的に形成される。
めっきには、電解めっき又は無電解めっき等の湿式めっきのほか、PVD(Physical Vapor Deposition)又はCVD(Chemical Vapor Deposition)等の乾式めっきも含まれる。
<第1実施形態>
本実施形態に係る配線板100は、例えば図1に示されるようなプリント配線板である。
図1に示すように、配線板100は、コア基板20と、層間絶縁層13a、13b、導体層24a、24b、30a、30bと、ビア導体23と、最表層に形成されたソルダーレジスト層26a、26bと、を有する。層間絶縁層13aは、いずれも、内層(コア基板20側)から順に積層されたプリプレグ11と、このプリプレグ11上に積層された硬化層12とからなる。
コア基板20は、第1面F1(Z1側)及びその反対側の第2面F2(Z2側)を有し、スルーホール導体23は、コア基板20を貫通している。コア基板20、スルーホール導体23、及び導体層24a、24bは、コア部に相当する。また、コア基板20の第1面F1上には、層間絶縁層13a及びこの層間絶縁層13aを挟むように配置された導体層24a、29aが形成され、コア基板20の第2面F2上には、層間絶縁層13b及びこの層間絶縁層13bを挟むように配置された導体層24b、29bが形成されている。
コア基板20には、当該コア基板20を貫通する貫通孔21(図3B参照)が形成されている。スルーホール導体23は、フィルド導体であり、貫通孔21に導体が充填されて構成されている。コア基板20の第1面F1上に形成される導体層24aとコア基板20の第2面F2上に形成される導体層24bとは、スルーホール導体23を介して、互いに電気的に接続されている。
コア基板20は、例えば芯材を樹脂含浸してなる。芯材(ここでは、FR−5材)は、例えばガラス繊維の布にエポキシ樹脂を含浸させて熱硬化処理し、さらに板状に成形することで得られる。ただしこれに限定されず、コア基板20の材料は任意である。
スルホール導体23の形状は、例えばコア基板20の第1面F及び第2面S(図3A参照)から中央部に向かって縮径されるつづみ型の円柱である。また、スルホール導体23の平面形状(X−Y平面)は例えば真円である。しかしこれに限定されず、スルホール導体23の形状は任意である。
層間絶縁層13a、13bには、それぞれビア導体30a、30bが形成されている。これらビア導体は、いずれもフィルド導体であり、各層間絶縁層を貫通する各ビアホールに導体が充填されてなる。ビア導体30a、30bの形状はそれぞれ、例えばコア基板20に向かって縮径されるようにテーパしたテーパ円柱(円錐台)であり、その平面形状(X−Y平面)は例えば真円である。しかしこれに限定されず、ビア導体30a、30bの形状は任意である。
層間絶縁層13a、13bを構成するプリプレグ11は、寸法安定性、小径加工性、耐熱性が良好であることから、例えば熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂から構成される。プリプレグ11には、エポキシ樹脂以外に、ビスマレイミドトリアジン樹脂から構成されてもよく、さらには熱可塑性樹脂から構成されてもよい。
プリプレグ11は、ガラスクロス、アラミド繊維、ガラス繊維などの強化繊維織物11aに上述したようにポリイミド樹脂を浸み込ませて半硬化処理したものである。このうち、ガラスクロスは安価であるため、好ましく用いられる。ガラスクロスは、例えばEガラス、Sガラスなどからなるものが使用可能である。ここで、強化繊維織物11aは、最終的に得られる配線板100の薄厚化、小型化を図る観点から、プリプレグ11の厚さをできるだけ薄くする、例えば、35〜60μm、好ましくは40〜50とする観点から、特には限定されないが、平織り(図3E参照)とすることが好ましい。平織り以外には、斜文織りや綾織りを挙げることができる。また、織物を構成する繊維は、扁平に開繊されていることがよい。このとき、たて糸とよこ糸とで構成される隙間が小さくなり、層間絶縁層の剛性が向上する。
プリプレグ11は、例えば、強化繊維織物11aにマトリックス樹脂としての熱硬化性樹脂などを有機溶剤で希釈したワニスを含浸した後、乾燥炉にて有機溶剤を揮発させ、熱硬化性樹脂をBステージ状態(半硬化状態)まで硬化させることによって作成することができる。
プリプレグ11へのレーザによるIVH(Interstitial Via Hole)加工の方法としては、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、又はエキシマレーザなどによる方法が適宜使用できる。また加熱加圧、レーザによるIVH加工の前後で、プリプレグ11の保護、または加工性向上等のために有機フィルム等をプリプレグ11に張り合わせて用いても良い。この際の有機フィルムとしてはポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルム)、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)等が使用できる。強度や耐熱性に優れることから、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を使用することが好ましい。
また、プリプレグ11に金属箔を少なくともその片面に張り合わせて金属箔付きプリプレグとしてもよく、その作成には、プリプレグに金属箔を加熱接着する方法、又は、強化繊維織物11aと金属箔に同時にワニスを塗工する方法等が使用できる。
また、層間絶縁層13a、13bにそれぞれ含まれる硬化層12は、例えば熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂からフィルム状に構成される。このように、硬化層12を構成する樹脂材料は、プリプレグ11を構成する樹脂材料と同種のものを使用することにより、両者の親和性、密着性が高められることから好ましい。また、このように硬化層12とプリプレグ11に同種の樹脂を使用する場合において、一方の熱硬化性樹脂のガラス転移温度Tg(後述する樹脂の硬化度の指標となるもの)を他方の熱硬化性樹脂のガラス転移温度Tgよりも高くするには、例えば、一方の熱硬化性樹脂のみを予備的に加熱してある程度硬化を促進させておく方法などを採用することができる。
なお、硬化層12の厚さは、例えば3〜5μmであることがよい。硬化層12は、極性基を多くし、粗化され易い(粗化工程において粗化液で溶解され易い)ようにするとともに、さらにこのように3〜5μmと可能な限り薄くすることで、層間絶縁層13a、13bの表面に形成する配線層(導体層)や、層間絶縁層13a、13bの上層に積層する層間絶縁層との密着性を高めるためにも使用される。硬化層12には、過マンガン酸やクロム酸等の粗化液に溶解し易い成分と、当該粗化液に溶解し難い成分との両方が含まれる。
本実施形態では、硬化層12の硬化度(ここでは、「ガラス転移温度Tg」を指標とする。)は、プリプレグ11を構成する樹脂の硬化度(同様に、「ガラス転移温度Tg」を指標とする。)よりも高いものを使用する。すなわち、硬化層12に使用される樹脂の硬化度(ガラス転移温度Tg)が、プリプレグ11に使用される樹脂の硬化度(ガラス転移温度Tg)よりも高くなるように各樹脂材料が選定される。プリプレグ11及び硬化層12が、このような関係を満たすかぎり、それぞれに使用する樹脂材料は任意に組み合わせることができる。硬化層12は、このように硬化度を高めることにより、コア基板20上に層間絶縁層13a、13bを積層して加熱処理を行った場合に、下層のプリプレグ11からの樹脂のブリードアウト(流出)も抑制することができる。これにより、コア基板20の一方側の表面上に積層する樹脂層の厚さを厚くする、例えば、100〜110μmの厚さとすることが可能となる。なお、硬化層12の樹脂の最低溶融粘度は測定することができない。
本実施形態では、プリプレグ11に対し、硬化層12をラミネートなどで積層しておき、予め2層構成の層間絶縁層13a、13bを作成しておいてから、コア基板20上にラミネートなどで積層し、さらに半硬化状態のプリプレグ11を完全硬化させるための加熱処理を行う。プリプレグ11を構成する樹脂の硬化度(ガラス転移温度Tg)を、ラミネート時の加熱温度以上に設定することで温度上昇時に樹脂がフローしないようにすることができる。
本実施形態では、上述したように、硬化層12に使用される樹脂の硬化度が、プリプレグ11を構成する樹脂の硬化度よりも高く設定される。この場合、プリプレグ11のガラス転移温度Tgは、例えば190℃以下、その最低溶融粘度は、例えば8000ポイズ未満であることがよい。
これにより、プリプレグ11の、配線パターンを埋める樹脂部分の硬化度が小さくなり、コア基板20の表面の配線密度(L/S)が高い場合に配線間を完全に当該樹脂で埋め込むことで、当該配線間に噛み込み易いボイドの発生が効果的に抑制されるようになる。なお、硬化層12は、ガラスクロスなどの強化繊維織物11aが存在すると、樹脂の流動性が悪くなるとともに、フィルム状にするために樹脂の使用量も少なくなり、配線間への樹脂の充填性が低下するので、これらの要因も上述したように、最低溶融粘度の低い樹脂(8000ポイズ未満)を使用する動機になる。
さらに、本実施形態では、プリプレグ11上の硬化層12の存在によって、プリプレグ11中に含まれる強化繊維織物11aから上方側(硬化層12が積層される側)に当該強化繊維織物11aを構成する繊維が突き出すことが防止される。このような突き出しは、プリプレグ11を加熱処理したときに生じることが多い。そしてこの突き出しによって、層間絶縁層13a、13b上において、配線層(導体層)との密着性が低下するようになる。しかし、本実施形態によれば、このような密着性の低下を効果的に防止することができる。
配線板100の最上層には、複数の半田ボール43aが配置されており、半田ボール43aは、それぞれ、配線板100に搭載される図示しない半導体素子(MPU、DRAMなど)のパッドに電気的に接続される。
ビア導体30a、30bは、それぞれ、例えば銅箔などの金属箔、銅の無電解めっき膜、及び銅の電解めっきからなる複数の金属層(図示せず)を介して層間絶縁層13a、13bに形成されたビアホール21内に配置されている。
半田ボール43aは、ソルダーレジスト層26a、26bの開口部(SRO)44a、44b内において、半田パッド38a、38b上に配置されている(図3K参照)。半田ボール43aと、半田パッド38a、38bとの間には、ニッケルめっき層41a(下層側)と、金めっき層42a(上層側)とが形成されている(図3L参照)。
以下、本実施形態に係る配線板100の製造方法の一例について、図2のフローチャート、及び図3A〜図3Lを参照しながら説明する。
<配線板100の製造プロセス>
まず、図2のステップS11では、図3Aに示されるように、補強材に樹脂が含浸されてなるコア基板20を準備する。コア基板20の第1面F上及び第2面S上には銅箔22がラミネートなどにより形成されている。コア基板20の厚さは、例えば0.1〜0.4mmである。補強材としては、例えばガラスクロス、アラミド繊維、ガラス繊維などが使用できる。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂などが使用できる。さらに、樹脂中には、水酸化物からなる粒子が含有されている。水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物が挙げられる。水酸化物は熱で分解されることで水が生成する。このため、水酸化物は、コア基板を構成する材料から熱を奪うことが可能であると考えられる。すなわち、コア基板が水酸化物を含むことで、レーザでの加工性が向上すると推測される。
次に、銅箔22の表面に、NaOH(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を含む水溶液を施し、黒化浴(酸化浴)による黒化処理を施す。
続いて、図2のステップS12では、図3Bに示されるように、コア基板20の第1面F(上面)側及び第2面S(下面)側からCOレーザを照射してコア基板20を貫通する貫通孔21を形成する。具体的には、COレーザを用い、コア基板20の第1面F側及び第2面S側から、交互にレーザを照射することで、第1面F側及び第2面S側からそれぞれ穿孔された孔をコア基板20の厚さ方向の中央部で連通させ、貫通孔21を形成する。
続いて、図2のステップS12では、コア基板20を、所定濃度の過マンガン酸を含む溶液に浸漬し、デスミア処理を行う。このとき、コア基板20の重量減少度が1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下であるように処理することがよい。コア基板20は、ガラスクロス等の強化材に樹脂が含浸されて成り、デスミア処理で樹脂を溶解すると、貫通孔内にはガラスクロスが突き出すことになるが、コア基板20の重量減少度がこのような範囲の場合、ガラスクロスの突き出しが抑制され、貫通孔内にめっきを充填する際にボイドが残ることが防止される。その後、コア基板20の表面に、パラジウム触媒を付与する。
続いて、図3Cに示されるように、無電解めっき液にコア基板20を浸漬し、コア基板20の第1面F上、第2面S上及び貫通孔21の内壁に無電解めっき膜22を形成する。無電解めっき膜22を形成する材料としては、銅、ニッケルなどが挙げられる。この無電解めっき膜22をシード層として、無電解めっき膜22上に電解めっき膜23を形成する。貫通孔21は、電解めっき膜23で充填される。
続いて、図3Dを参照して、基板表面の電解めっき膜23に所定パターンのエッチングレジストを形成し、エッチングレジストの非形成部の無電解めっき膜22、電解めっき膜23、及び銅箔を除去する。その後、エッチングレジストを除去することにより、コア基板20の第1面F上に第1導体(導体層)24aが、コア基板20の第2面S上に第2導体(導体層)24bが形成される。これら第1導体24aと第2導体24bとは、貫通孔21内の電解めっき膜23(スルーホール導体)により互いに電気的に接続される。
続いて、図2のステップS14では、図3Eに示されるように、コア基板20の両面F、S上に、それぞれ、コア基板20側から、プリプレグ11及び硬化層12の2層構成の層間絶縁層13a、13bをラミネートで積層する。その後、図3Fを参照して、このプリプレグ11を所定温度まで加熱して半硬化状態から完全硬化状態とする。このとき、2層構成の層間絶縁層13a、13bをコア基板20に積層する際の加熱温度は、硬化層12を構成する樹脂の硬化度(ガラス転移温度Tg)よりも低くなるように、かつ、プリプレグ11を構成する樹脂の硬化度(ガラス転移温度Tg)よりも高くなるようにする。
続いて、図2のステップS15では、図3Gに示されるように、COガスレーザを用い、層間絶縁層13a、13bにそれぞれバイアホール用の開口部26c、26dを形成する。さらに、過マンガン酸塩などの酸化剤等に基板を浸漬し、デスミア処理を行う。
続いて、図2のステップS16では、図3Hを参照して、層間絶縁層13a、13bの表面にパラジウムなどの触媒を付与し、無電解めっき液に基板を浸漬させることにより、無電解めっき膜を形成する。その後、無電解めっき膜上にめっきレジストを形成する。次いで、めっきレジストから露出する無電解めっき膜上に、電解めっき膜を形成する。その後、モノエタノールアミンを含む溶液を用いてめっきレジストを除去する。電解めっき膜間の無電解めっき膜をエッチングで除去することで、層間絶縁層13a、13b上に導体層27a、27b及びビア導体28a、28bを形成する。次いで、導体層27a、27bの表面にSnめっきを施し、SnCu層を形成する。このSnCu層上にシランカップリング剤を塗布する。
この工程によれば、エッチング液により導体パターンの表面を粗化する場合と比較して、導体パターンの体積が減少することがほとんどないため、高密度な導体パターンの形成が容易となる。さらに、導体パターンの平坦性も確保されるため、信号の伝送特性の劣化が抑制される。
続いて、図2のステップS17では、図3Jに示されるように、基板の両面にソルダーレジスト層26a、26bを形成する。次いで、図3Kに示されるように、ソルダーレジスト層26a、26bの所定部位にレーザなどで開口部44a、44bを形成する。ここでは、開口部44a、44bから露出する導体層29a、29b及びビア導体30a、30bの上面が半田パッド38a、38bとして機能する。
続いて、図3Lを参照して、半田パッド38a、38b上にニッケルめっき層を形成し、さらにニッケルめっき層上に金めっき層を形成する。ニッケル−金層の代わりに、ニッケルーパラジウムー金層を形成することもできる。その後、開口部44a、44b内に半田ボールを搭載し、リフローを行うことで、第1面F1(上面)側に半田ボール43aを、第2面F2(裏面)側に半田ボール43bを形成し、配線板100(プリント配線板)が完成する。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、強化繊維織物を含む層間絶縁層13a、13b上にソルダーレジスト層26a、26bが設けられた。しかしながら、本実施形態のように、図4に示すとおり、層間絶縁層13a、13bとソルダーレジスト層26a、26bとの間に、別の層間絶縁層11c、11dを設けることもできる。それ以外の構成は、共通する箇所は同一又は対応する符号を付して説明を省略する。
この場合、高密度な導体パターンを容易に形成できるようにするために、層間絶縁層11c、11dには、強化繊維織物が含まれないことが好ましい。また、配線板の厚みを低減する観点から、層間絶縁層11c、11dの厚みt2は、層間絶縁層13a、13bの厚みt1よりも小さい(t2<t1)ことが好ましい。
本発明に係る配線板の製造方法は、上述した実施形態に限られず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形することが可能である。以下に本発明に係る変形例の一例について説明する。
上記実施形態では、配線板100を層間絶縁層が片側1層構成のものとしたが、本発明の技術思想は、片側2層以上のビルドアップ層を有する、いわゆる多層ビルドアップ基板にも適用することができることは勿論である。この場合、例えば、層間絶縁層13a、13bは、コア基板20上に直接形成されることは必須ではなく、コア基板20上に積層された別の層間絶縁層を介して当該別の層間絶縁層上に積層されていてもよい。
上記実施形態では、プリプレグ11に含ませる強化繊維は、織物の形態、詳しくは平織りの織物とした。これに限られず、強化繊維は、フィラー状、フェルト状、その他の織組織(例えば、斜文織りや綾織り)であってもよい。
上記実施形態では、配線板100を、コア基板20の片面に単層の層間絶縁層、2層の導体層が形成されたプリント配線板とした。これに限られず、配線板100は、例えばコア基板を有するビルドアップ多層積層配線板であってもよい。また、配線板100は、例えば両面リジッド配線板、フレキシブル配線板又はフレックスリジッド配線板であってもよい。さらに、配線板100において、本発明の技術思想の範囲において、導体層及び絶縁層の寸法、層数等は、任意に変更することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、「請求項」に記載されている発明や「発明を実施するための形態」に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
11 プリプレグ
12 硬化層
11a 強化繊維織物
13a、13b 層間絶縁層
20 コア基板
21 貫通孔
22 無電解めっき膜(銅箔)
23 電解めっき膜(スルーホール導体)
24a、24b、29a、29b 導体層
26a、26b ソルダーレジスト層
30a、31a ビア導体
38a、38b 半田パッド
26c、26d、44a、44b 開口部
43a、43b 半田ボール
100 配線板
F1、F 第1面
F2、S 第2面

Claims (16)

  1. 第1面及びその反対側の第2面を有するコア基板を用意することと、
    少なくとも強化繊維織物を含む第1絶縁層と、前記第1絶縁層よりも上層に形成され、前記第1絶縁層を構成する第1樹脂よりもガラス転移温度が高い第2樹脂を含む第2絶縁層と、からなる多層構成層を用意することと、
    前記コア基板の第1面上に第1導体パターンを形成することと、
    前記コア基板の第1面上及び前記第1導体パターン上に前記第1絶縁層が形成されるように、前記コア基板の第1面上に前記多層構成層を積層することと、
    を有する配線板の製造方法であって、
    前記多層構成層を前記コア基板上に積層する際の加熱温度を、前記第2樹脂のガラス転移温度よりも低く、かつ、前記第1樹脂のガラス転移温度よりも高くする、
    ことを特徴とする配線板の製造方法。
  2. 前記第1絶縁層の厚さが40〜60μmであり、前記第2絶縁層の厚さが3〜5μmであることを特徴とする請求項1に記載の配線板の製造方法。
  3. 前記第1絶縁層が、前記強化繊維織物に前記第1樹脂が半硬化状態で含浸されてなるプリプレグであることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線板の製造方法。
  4. 前記強化繊維織物は、平織りの織物であり、かつ、当該織物を構成する繊維が扁平に開繊されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  5. 前記第1樹脂と前記第2樹脂が同種の樹脂から構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  6. 前記第1樹脂の最低溶融粘度が8000ポイズ未満であることを特徴とする 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  7. 前記第1樹脂に含まれる極性基の体積密度が、前記第2樹脂に含まれる極性基の体積密度よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  8. 前記多層構成層を前記コア基板の第2面上にも形成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  9. 第1面及びその反対側の第2面を有するコア基板と、
    前記コア基板の第1面上に形成されている第1導体パターンと、
    強化繊維織物を含み、前記コア基板の第1面上及び前記第1導体パターン上に形成されている第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に積層され、前記第1絶縁層を構成する第1樹脂よりもガラス転移温度が高い第2樹脂を含む第2絶縁層と、からなる多層構成層と、
    を有する配線板であって、
    前記第2樹脂のガラス転移温度が、前記第1樹脂のガラス転移温度よりも高いことを特徴とする配線板。
  10. 前記第1絶縁層の厚さが40〜60μmであり、前記第2絶縁層の厚さが3〜5μmであることを特徴とする請求項9に記載の配線板。
  11. 前記第1絶縁層が、前記強化繊維織物に前記第1樹脂が半硬化状態で含浸されてなるプリプレグであることを特徴とする請求項9又は10に記載の配線板。
  12. 前記強化繊維織物は、平織りの織物であり、かつ、当該織物を構成する繊維が扁平に開繊されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の配線板。
  13. 前記第1樹脂と前記第2樹脂が同種の樹脂から構成されることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の配線板。
  14. 請求項9乃至13のいずれか1項に記載の配線板において、
    前記第1樹脂の最低溶融粘度が8000ポイズ未満であることを特徴とする配線板。
  15. 前記第1樹脂に含まれる極性基の体積密度が、前記第2樹脂に含まれる極性基の体積密度よりも小さいことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の配線板。
  16. 前記多層構成層が前記コア基板の第2面上にも形成されていることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の配線板。
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