JP2013211417A - 積層型圧電素子および圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム - Google Patents

積層型圧電素子および圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム Download PDF

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Abstract

【課題】 外部電極と導電性接合材との境界面に平行に働く振動(横振動)による機械的応力を抑制することのできる積層型圧電素子および圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システムを提供する。
【解決手段】 本発明の積層型圧電素子1は、圧電体層3および内部電極層5が積層された積層体7と、積層体7の側面に取り付けられた外部電極9とを含み、外部電極9の端部には湾曲した凹面91が設けられているとともに、凹面91上に外部端子11を接合する導電性接合材13が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、XYテーブルの精密位置決め装置等に用いられる積層型圧電素子および圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システムに関するものである。
積層型圧電素子として、圧電体層および内部電極層が積層された積層体と、積層体の側面に取り付けられた外部電極とを含む構成のものが知られている。そして、積層型圧電素子を外部電源に接続するために、例えば外部電極の端部にはリード線が導電性接合材(はんだ)で接合される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−123750号公報
上記の積層型圧電素子は、駆動時に矩形波の電圧を印加することで、立ち上がりの急激な振動であって外部電極と導電性接合材との境界面に平行に働く横振動が加わるので、導電性接合材が外部電極から剥がれるおそれがあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は外部電極と導電性接合材との境界面に平行に働く振動(横振動)による機械的応力を抑制することのできる積層型圧電素子および圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システムを提供することである。
本発明の積層型圧電素子は、圧電体層および内部電極層が積層された積層体と、前記積層体の側面に取り付けられた外部電極とを含み、該外部電極の端部には湾曲した凹面が設けられているとともに、該凹面上に外部端子を接合する導電性接合材が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記凹面には突起または凹みが設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記突起または凹みが、前記外部電極の長手方向に延びる突条または溝であることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記凹面と前記導電性接合材との間に、前記外部電極の端部の表面を形成する成分および前記導電性接合材を形成する成分を含む中間層があることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、断面で見て、前記導電性接合材は前記凹面の端よりも高く盛り上がっていることを特徴とするものである。
本発明の圧電アクチュエータは、積層型圧電素子と、該積層型圧電素子を内部に収容するケースとを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の噴射装置は、噴射孔を有する容器と、請求項1に記載の積層型圧電素子とを備え、前記容器内に蓄えられた流体が前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から吐出されることを特徴とするものである。
そして、本発明の燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する請求項7に記載の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えたこと特徴とするものである。
本発明の積層型圧電素子によれば、外部電極の端部には湾曲した凹面が設けられ、この凹面にリード線を接合するための導電性接合材が設けられているので、外部電極と導電性接合材との境界の端から延びる延長線の向きと横振動の向きとが合わないため、導電性接合材を剥がれにくくすることができ、積層型圧電素子を長期間安定して駆動させることができる。
(a)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の一例を示す概略側面図であり、(b)は(a)に示すA−A線で切断した断面図である。 本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例の要部を示す断面図である。 本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例の要部を示す断面図である。 本発明の圧電アクチュエータを示す概略断面図である。 本発明の噴射装置の実施の形態の一例を示す概略的な断面図である。 本発明の燃料噴射システムの実施の形態の一例を示す概略的なブロック図である。
以下、本発明の積層型圧電素子の実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の一例を示す概略側面図であり、図1(b)は図1(a)に示すA−A線で切断した断面図である。
図1に示すように、本例の積層型圧電素子1は、圧電体層3および内部電極層5が積層された積層体7と、積層体7の側面に取り付けられた外部電極9とを含み、外部電極9の端部には湾曲した凹面91が設けられているとともに、凹面91上に外部端子11を接合する導電性接合材13が設けられている。
積層型圧電素子1を構成する積層体7は、例えば縦4〜7mm、横4〜7mm、高さ20〜60mm程度の直方体状に形成されている。なお、図1は四角柱形状の積層体7を表したものであるが、積層体7としては例えば六角柱形状や八角柱形状などであってもよい。
積層体1を構成する複数の圧電体層3は、圧電特性を有する圧電磁器(圧電セラミックス)からなり、当該圧電磁器は平均粒径が例えば1.6〜2.8μmに形成されたものである。圧電磁器としては、例えばPbZrO−PbTiO(チタン酸ジルコン酸鉛)等からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。
また、内部電極層5は、例えば銀、銀−パラジウム合金、銀−白金、銅などで形成され
たものであり、正極と負極(もしくはグランド極)とがそれぞれ積層体7の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。この構成により、積層方向に隣り合う内部電極層3同士の間に挟まれた圧電体層3に駆動電圧を印加するものである。
なお、積層体7には、応力を緩和するための層(例えば内部電極層5として機能しない金属層)等が含まれていてもよい。
そして、積層体7の4つの側面のうち、内部電極層5の正極のみが導出された側面および負極(もしくはグランド極)のみが導出された側面には、それぞれ外部電極9が取り付けられている。この内部電極層5と電気的に接続されるように取り付けられた外部電極9は、銀、銅、ステンレス(SUS)、鉄、リン青銅などからなる板状体または棒状体であり、直接内部電極層5と電気的に接続されてもよく、銀とガラスからなるペーストを塗布して焼き付けて形成された導体層を介して内部電極層5と電気的に接続されてもよい。
そして、外部電極9の端部には湾曲した凹面91が設けられているとともに、凹面91上に外部端子11を接合する導電性接合材13が設けられている。
導電性接合材13としては、例えばAgを含む材料で、例えば銀−銅−スズはんだ等が用いられる。導電性接合材13はPbを含有していてもよい。また、外部端子11はステンレス(SUS)、リン青銅などの抵抗値の低い金属からなり、線やピン形状のものであればよい。
図1に示す外部電極9は、積層体7に接合された部位の幅に比べて端部が幅広の板状になっていて、かつこの端部が湾曲するように折り曲げられることで、凹面91が設けられたものである。このように、板状の端部が折り曲げられて曲面が形成されたことによって凹面91が設けられていてもよいが、平坦な端部の一方の主面にくぼみが設けられてこのくぼみの内壁が湾曲した凹面91になっているような構成であってもよい。
積層型圧電素子1には、積層体7の積層方向に伸縮する縦振動が発生すると同時に、積層方向と垂直な方向にも伸縮して横振動が発生する。このとき、積層体7の側面に取り付けられた外部電極9の端部には、導電性接合材13の界面に横振動が発生して、導電性接合材13が外部電極9から剥がれやすくなる。ここで、外部電極9の端部には湾曲した凹面91が設けられているとともに、凹面91上に外部端子11を接合する導電性接合材13が設けられていることで、外部電極9と導電性接合材13との境界の端から延びる延長線の向きと横振動の向きとが合わないため、導電性接合材13を剥がれにくくすることができ、積層型圧電素子を長期間安定して駆動させることができる。
なお、湾曲した凹面91の曲率半径は例えば0.1〜100mm、好ましくは1〜50mmである。また、端部が折り曲げられて曲面が形成されている場合において、凹面91の端から延びる延長線の仮想平坦面(端部が平坦であるとした場合の面)に対する傾斜角度は1°〜179°、好ましくは10°〜170°であるのがよい。
また、図2に示すように、外部電極9の凹面91には突起または凹み(図2では突起92)があることが好ましい。凹面91に突起92または凹みがあることで、導電性接合材13における外部電極9との界面近傍領域に剥がれによる亀裂が生じた場合に、凹面91とのなす角度が連続的に変化するので、機械的応力が分散されやすく、クラックが進展しにくい。さらに、アンカー効果により、外部電極9と導電性接合材13との接合強度を高くできる。
外部電極9の凹面に設けられた突起92または凹みは、凹面91に対する傾斜角度が大
きいものであればよく、例えば5°〜175°の傾斜角度を有しているものである。好ましくは20°〜160°であればよい。また、突起92または凹みの大きさや深さは、横振動の最大振幅より小さく、外部電極9の表面粗さRaより大きい必要があり、その大きさや深さは、例えば0.002〜3mm、特に0.01〜2mmが好ましい。突起92または凹みは、2個以上設けられるのが効果的であり、長手方向に複数配置されるのが好ましい。
また、突起92または凹みが、外部電極9の長手方向に延びる突条または溝であることが好ましい。駆動時には、積層体7で生じた熱が外部電極9に伝達されて高温になり、さらに接合している導電性接合材13に伝達される。外部電極9と導電性接合材13とは熱伝導率が違うので、温度差による熱膨張差により、外部電極9と導電性接合材13との境界に熱応力が発生して、導電性接合材13が界面からはがれやすくなる。ここで、突条または溝が長手方向に同じ形で伸びているので、断面形状が同じで、積層体7から伝わる熱が外部電極9の端の方へ伝わりやすい為、外部電極9と導電性接合材13との界面の温度分布を均一にすることができ、導電性接合材13の界面近傍での亀裂の発生を防ぐことができる。突条または溝の長手方向の長さは、外部電極9の表面との接触長さと振幅の関係から表面粗さRaより大きいほうがよい。例えば0.1〜20mm、特に0.3〜10mmが好ましい。
さらに、積層体7の側面に設けられた一対の外部電極9は、それぞれ凹面91が外側に向いているのが好ましい。一対の外部電極9の凹面91が互いに内側で対向せずに外側に向いていることで、熱を放射させやすく、高温になることを抑制することができる。
また、図3に示すように、凹面91と導電性接合材13との間に、外部電極9の端部の表面を形成する成分および導電性接合材13を形成する成分を含む中間層93があることが好ましい。
中間層93は、外部端子11を導電性接合材13で接合する際に所定の出力でレーザーを照射して局所的に加熱することで形成される。この中間層93は、レーザーで加熱される際に、凹面91中の金属成分および導電性接合材13中の金属成分(例えばAg)が相互拡散して形成されるため、凹面91および導電性接合材13間に傾斜したAgの分布のものとなる量。
中間層93に含まれるAgの含有量は5%以上がよく、10%以上が好ましい。また、中間層93の成分は、凹面91と導電性接合材13との接合部の断面を研磨して、ICP分析装置(例えば波長分散型X線分析装置(日本電子製JXA−8100)を用いて倍率1000倍〜2万倍の画像を測定することで確認することができる。
外部電極9と導電性接合材13との間にこれらと同じ金属を含んだ層があると、導電性接合材13から外部電極9にかけて熱容量の急激な変化がなくなるので、熱がこもりにくくなり、導電性接合材13の端が欠けにくくなるので、導電性接合材13がさらに外れなくなる。
さらに、図1(b)、図2および図3に示すように、図1(a)に示すA−Aの断面で見て、導電性接合材13は凹面91の端(断面で見た凹面91の開口)よりも高く盛り上がっていることが好ましい。
これにより、導電性接合材13が薄くならず、外部端子11が凹面91の端に偏って接合されたとしても強度が維持でき、振動に対して強くなる。
一対の外部電極9にそれぞれ接続した外部端子11から外部電極9および内部電極層5を介して圧電体層3に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、圧電体層3を分極することによって、積層型圧電素子1が完成する。この積層型圧電素子1は、外部電極と外部の電源とを接続して、内部電極層5を介して圧電体層3に駆動電圧を印加することにより、各圧電体層3を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。これにより、例えばエンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として機能させることが可能となる。
次に、本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の例について説明する。図4は、本発明の圧電アクチュエータの一例を示す概略断面図であり、図4に示す例の圧電アクチュエータは積層型圧電素子1をケース10に収容してなるものである。
ケース10は、例えばSUS304やSUS316Lなどの金属材料で形成されたもので、このようなケース10にて積層型圧電素子1が封止されているため、腐食性のガス中や、水中等で使用することができる。また、内部電極層5のイオンマイグレーションを防止するために、不活性ガスを用いて封止してもよい。この場合は、酸素が不足するため、圧電体層3の酸素空孔が発生しやすくなるが、本発明の積層型圧電素子1を用いることで、ケース10内の密閉された空間においても樹脂から有効的に酸素を供給することができ、圧電体層3中に酸素空孔が発生するのを抑制することができる。
次に、本発明の噴射装置の実施の形態の例について説明する。図5は、本発明の噴射装置の実施の形態の一例を示す概略断面図である。
図5に示すように、本例の噴射装置19は、一端に噴射孔21を有する収納容器(容器)23の内部に上記の例の積層型圧電素子1が収納されている。
収納容器23内には、噴射孔21を開閉することができるニードルバルブ25が配設されている。噴射孔21には流体通路27がニードルバルブ25の動きに応じて連通可能になるように配設されている。この流体通路27は外部の流体供給源に連結され、流体通路27に常時高圧で流体が供給されている。従って、ニードルバルブ25が噴射孔21を開放すると、流体通路27に供給されていた流体が外部または隣接する容器、例えば内燃機関の燃料室(図示せず)に、噴射孔21から吐出されるように構成されている。
また、ニードルバルブ25の上端部は、他の部位よりも径の大きなピストン部31であり、このピストン部31はシリンダ状の収納容器23の内壁と摺動するようになっている。そして、収納容器23内には、上述した例の本発明の積層型圧電素子1が収納されている。
このような噴射装置19では、積層型圧電素子1が電圧を印加されて伸長すると、ピストン31が押圧され、ニードルバルブ25が噴射孔21に通じる流体通路27を閉塞し、流体の供給が停止される。また、電圧の印加が停止されると積層型圧電素子1が収縮し、皿バネ33がピストン31を押し返し、流体通路27が開放され噴射孔21が流体通路27と連通して、噴射孔21から流体の噴射が行なわれるようになっている。
なお、積層型圧電素子1に電圧を印加することによって流体通路27を開放し、電圧の印加を停止することによって流体通路27を閉鎖するように構成してもよい。
また、本例の噴射装置19は、噴射孔21を有する容器23と、上記の例の積層型圧電素子1とを備え、容器23内に充填された流体を積層型圧電素子1の駆動により噴射孔21から吐出させるように構成されていてもよい。すなわち、積層型圧電素子1が必ずしも
容器23の内部にある必要はなく、積層型圧電素子1の駆動によって容器23の内部に流体の噴射を制御するための圧力が加わるように構成されていればよい。なお、本例の噴射装置19において、流体とは、燃料,インク等の他、導電性ペースト等の種々の液体および気体が含まれる。本例の噴射装置19を用いることによって、流体の流量および噴出タイミングを長期にわたって安定して制御することができる。
上記の例の積層型圧電素子1を採用した本例の噴射装置19を内燃機関に用いれば、従来の噴射装置に比べてエンジン等の内燃機関の燃焼室に燃料をより長い期間にわたって安定して精度よく噴射させることができる。
次に、本発明の燃料噴射システムの実施の形態の例について説明する。図6は、本発明の燃料噴射システムの実施の形態の一例を示す概略図である。
図6に示すように、本例の燃料噴射システム35は、高圧流体としての高圧燃料を蓄えるコモンレール37と、このコモンレール37に蓄えられた高圧流体を噴射する複数の上記の例の噴射装置19と、コモンレール37に高圧流体を供給する圧力ポンプ39と、噴射装置19に駆動信号を与える噴射制御ユニット41とを備えている。
噴射制御ユニット41は、外部情報または外部からの信号に基づいて高圧流体の噴射の量およびタイミングを制御する。例えば、エンジンの燃料噴射に本例の燃料噴射システム35を用いた場合であれば、エンジンの燃焼室内の状況をセンサ等で感知しながら燃料噴射の量およびタイミングを制御することができる。圧力ポンプ39は、燃料タンク43から流体燃料を高圧でコモンレール37に供給する役割を果たす。例えばエンジンの燃料噴射システム35の場合には1000〜2000気圧(約101MPa〜約203MPa)程度、好ましくは1500〜1700気圧(約152MPa〜約172MPa)程度の高圧にしてコモンレール37に流体燃料を送り込む。コモンレール37では、圧力ポンプ39から送られてきた高圧燃料を蓄え、噴射装置19に適宜送り込む。噴射装置19は、前述したように噴射孔21から一定の流体を外部または隣接する容器に噴射する。例えば、燃料を噴射供給する対象がエンジンの場合には、高圧燃料を噴射孔21からエンジンの燃焼室内に霧状に噴射する。
なお、本発明は、上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何ら差し支えない。例えば、積層型圧電素子1における外部電極9は、上記の例では積層体7の対向する2つの側面に1つずつ形成したが、2つの外部電極9を積層体7の隣り合う側面に形成してもよいし、積層体7の同一の側面に形成してもよい。また、積層体7の積層方向に直交する方向における断面の形状は、上記の実施の形態の例である四角形状以外に、六角形状や八角形状等の多角形状、円形状、あるいは直線と円弧とを組み合わせた形状であっても構わない。
本例の積層型圧電素子1は、例えば、圧電駆動素子(圧電アクチュエータ),圧力センサ素子および圧電回路素子等に用いられる。駆動素子としては、例えば、自動車エンジンの燃料噴射装置,インクジェットのような液体噴射装置,XYテーブルの精密位置決め装置、光学装置のような精密位置決め装置,振動防止装置が挙げられる。センサ素子としては、例えば、燃焼圧センサ,ノックセンサ,加速度センサ,荷重センサ,超音波センサ,感圧センサおよびヨーレートセンサが挙げられる。また、回路素子としては、例えば、圧電ジャイロ,圧電スイッチ,圧電トランスおよび圧電ブレーカーが挙げられる。
本発明の実施例の一例としての積層型圧電素子を以下のようにして作製した。
まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末、バインダー及び可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法で厚み150μmの圧電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。
このセラミックグリーンシートの片面に、銀−パラジウム合金(銀95質量%−パラジウム5質量%)にバインダーを加えて作製した内部電極となる導電性ペーストを、スクリーン印刷法により印刷したセラミックグリーンシートを300枚積層し、その上下に内部電極層となる導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートを15枚ずつ積層して、積層成形体を作製した。
次に、所定の大きさとなるようにダイシングソーマシンで積層成形体を切断した後、積層成形体を乾燥させ、焼成して積層体を作製した。焼成は、800℃の温度を90分保持した後、1000℃で200分間焼成した。積層成形体は直方体状であり、その大きさは端面が縦5mm、横5mmであり、高さが35mmであった。
次に、銀粉末にガラス,バインダーおよび可塑剤を添加して作製した銀ガラスペーストを積層体の側面に印刷し、700℃で焼き付けを行ない、内部電極層と電気的に接続された導体層を形成した。そして、銀−銅−スズはんだからなる導電性接合材を用いて金属製の外部端子を溶接した外部電極を、導体層の表面に取り付け、本発明の積層型圧電素子の実施例の試料(試料番号1)を作製した。
なお、試料番号1は、直径0.5mm長さ40mmの棒状の端部に幅5mm、長さ7mm、曲率半径5mmの湾曲した凹面を有するSUS製の外部電極を用いた。凹面の端から延びる延長線の仮想平坦面に対する傾斜角度は20°であった。また、リード線はレーザーで局所的に加熱溶接した。
また、試料番号2として、幅5mm、長さ7mm、曲率半径5mmの湾曲した凹面に、傾斜角度30°幅1mm長さ5mmの突条を形成し、この突条に厚み30μmのNiメッキ処理をして、レーザーで局所的に加熱溶接して、銀の拡散によるNiとCuの反応した中間相を形成したSUS製の外部電極を用いた。なお、中間層の確認は、A−A面の断面をEPMA分析装置でAg、Ni、Cuの濃度マッピング分析より、突条に接する部位に、厚み30μmのAg拡散による中間層を確認した。
一方、比較例の試料(試料番号3)として、銀−銅−スズはんだを用い、端部は幅5mm、長さ7mmの平坦な面としたSUS製の外部電極を用いた。またリード線は、はんだごてではんだ付けした。
試料番号1〜3の積層型圧電素子においてを、外部端子を介して外部電極に3kV/mmの直流電界を15分間印加して、圧電体層の分極処理を行なった。
その後、これら試料番号1〜3の積層型圧電素子に、それぞれ150℃の雰囲気下で、電圧200V、周波数1KHz、Duty50の矩形波で駆動し続ける連続駆動試験を行なった。1×10回まで連続駆動して耐久性試験を行なった。
上記試験の結果、本発明の実施例の積層型圧電素子(試料番号1、2)では、1×10回まで連続駆動しても正常に駆動し、A−A断面において導電性接合材と外部電極の端部との間にクラックや亀裂はなかった。
これに対し、比較例の積層型圧電素子(試料番号3)は、5×10サイクル駆動後に
導電性接合材であるはんだが剥がれて、駆動しなくなった。
1・・・積層型圧電素子
3・・・圧電体層
5・・・内部電極層
7・・・積層体
9・・・外部電極
11・・・外部端子
13・・・導電性接合材
15・・・界面の端
91・・・凹面
92・・・突起
93・・・中間層
10・・・ケース
19・・・噴射装置
21・・・噴射孔
23・・・収納容器(容器)
25・・・ニードルバルブ
27・・・流体通路
29・・・シリンダ
31・・・ピストン
33・・・皿バネ
35・・・燃料噴射システム
37・・・コモンレール
39・・・圧力ポンプ
41・・・噴射制御ユニット
43・・・燃料タンク

Claims (8)

  1. 圧電体層および内部電極層が積層された積層体と、前記積層体の側面に取り付けられた外部電極とを含み、該外部電極の端部には湾曲した凹面が設けられているとともに、該凹面上に外部端子を接合する導電性接合材が設けられていることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記凹面には突起または凹みが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記突起または凹みが、前記外部電極の長手方向に延びる突条または溝であることを特徴とする請求項2に記載の積層型圧電素子。
  4. 前記凹面と前記導電性接合材との間に、前記外部電極の端部の表面を形成する成分および前記導電性接合材を形成する成分を含む中間層があることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  5. 断面で見て、前記導電性接合材は前記凹面の端よりも高く盛り上がっていることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  6. 請求項1に記載の積層型圧電素子と、該積層型圧電素子を内部に収容するケースとを備えていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  7. 噴射孔を有する容器と、請求項1に記載の積層型圧電素子とを備え、前記容器内に蓄えられた流体が前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から吐出されることを特徴とする噴射装置。
  8. 高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する請求項7に記載の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えたことを特徴とする燃料噴射システム。
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