JP2013211155A - リチウムイオン二次電池用セパレータ及び、それを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレータ及び、それを用いたリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高温でも結着強度が強い袋状のセパレータ及び、それを用いた安全なリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】融点もしくはガラス転移温度が200℃以上の樹脂からなる耐熱多孔質層と、融点もしくはガラス転移温度が160℃未満のポリオレフィン樹脂からなるポリオレフィン多孔質層と、を有する多層セパレータを、その端部において、前記ポリオレフィン多孔質層を互いに対向させ、その対向した前記ポリオレフィン多孔質層を熱融着し接合部41とすることで、袋状セパレータ40とし、接合部41は、前記ポリオレフィン多孔質層のポリオレフィン樹脂が前記耐熱多孔質層内に染みこんでいるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用セパレータ及び、それを用いたリチウムイオン二次電池に関する。
昨今、電気自動車や自然エネルギーを活かしたスマートグリッドなどによる省エネルギー社会を目指した発展が望ましい。その中で、二次電池は蓄電装置として大きな役割を持つ。特に、リチウムイオン二次電池は、容量・出力ともに優れ、システムの小型化に貢献しうる。
特に、上記のような目的のリチウムイオン二次電池は、大容量化が求められていて、大容量化と安全との両立が課題となっている。リチウムイオン二次電池は、正極及び、負極及び、セパレータ、電解質からなり、特にセパレータは、正極と負極の両電極間での短絡を防ぐという意味で、信頼性に大きく寄与する。また、リチウムイオン二次電池は、100℃近辺を一つの基準温度としている場合が多く、100℃近辺の設定された温度付近で、セパレータとして用いている、ポリオレフィン製の多孔質膜の孔が閉じ、リチウムイオン二次電池がシャットダウンされるよう設計され、さらに安全な設計となっている。
さらに温度が上昇してしまった場合、セパレータの収縮開始温度に達することで、収縮が発生し、信頼性を損ねてしまう場合があるが、特許文献1のように、セパレータを袋状にすることで、積層された電極間にずれが生じても短絡が起きる可能性を防止した技術が知られている。このような袋状構造は、一般にポリオレフィン樹脂の熱融解を利用し、端部を接合することで得られているが、特許文献1では、さらに、温度特性の異なるセパレータを2つの独立した袋状セパレータに収納することで、さらに安全な構成としている。
今後、さらに電池容量や容積の大きいリチウムイオン二次電池へ発展した場合、電池特性のみならず、更なる信頼性が要求され、特にセパレータへの高温での要求は高い。しかしながら、既存のセパレータにさらに高温での信頼性を高める場合は、耐熱性の高い樹脂組成のセパレータを用いる必要があるものの、耐熱性の高い樹脂を使用すると融点もしくはガラス転移温度が高くなってしまうため、熱融着温度も高くなり、通常行われる200℃程度未満の温度での熱融着が困難になり袋状セパレータ端部の接合部の接合強度が弱くなってしまう。
特開2001−35472号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、融点もしくはガラス転移温度が200℃以上である樹脂からなる耐熱多孔質層を有する多層膜のセパレータを用いた袋状セパレータとして、収縮による短絡防止と接合強度を向上させた、より高信頼性のリチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明に係る袋状セパレータは、融点もしくはガラス転移温度が200℃以上である樹脂からなる耐熱多孔質層と、少なくとも一層以上の融点もしくはガラス転移温度が160℃未満のポリオレフィン樹脂からなるポリオレフィン多孔質層と、を有する多層セパレータを、その端部においてポリオレフィン多孔質層を互いに対向させ、その対向したポリオレフィン多孔質層を熱融着し接合部を形成することで袋状となり、前記接合部は、前記耐熱多孔質層内に前記ポリオレフィン樹脂が染みこんでいることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータである。
この構成によれば、ポリオレフィン層とポリオレフィン層を熱融着させることで、耐熱収縮機能が高く200℃以上の熱融着を必要とする耐熱多孔質層を有していてもセパレータを袋状とすることができ、高温環境におけるセパレータの収縮を抑え、また、ポリオレフィン樹脂が耐熱多孔質層内に入り込むことで、アンカー効果が得られ、接着部の接合強度を増すことができる。このようにして、高温でもセパレータの収縮による短絡防止と接合強度に優れた高信頼性リチウムイオン二次電池用セパレータを得ることができる。
また、上記ポリオレフィン樹脂は、上記耐熱多孔質層の前記ポリオレフィン多孔質層とは反対側の面にまで染み出していることが望ましい。
この構成によれば、さらに強い接合強度を得ることができる。
さらに、上記接合部は、その外側を更にポリオレフィン樹脂からなる別のポリオレフィン多孔質層で挟んで接合されていることが望ましい。
この構成によれば、ポリオレフィン樹脂が耐熱多孔質層を介して、両面に積層されることで、より強い密着が図られる。そのような構造により、接着部はアンカー効果により、更に接合強度が増加することで、よりリチウムイオン二次電池の信頼性を向上することができる。
さらに前記耐熱多孔質層は、ポリイミド、またはポリアミドイミドから選ばれる有機樹脂、または、酸化アルミニウム、または酸化珪素等から選ばれる無機粒子、もしくはセルロースの不織布からなることが望ましい。
この構成によれば、ポリイミド、またはポリアミドイミドから選ばれる有機樹脂、または、酸化アルミニウム、または酸化珪素から選ばれる無機粒子、もしくはセルロースの不織布の融点またはガラス転移温度は、いずれも200℃以上であり、良好な耐熱多孔質層を得ることができる。
また、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、電解質と、上述したリチウムイオン二次電池用セパレータと、を備えることを特徴としている。
この様な構成によれば、収縮による短絡防止と接合強度を向上させた、より信頼性が高いリチウムイオン二次電池を得ることができる。
また、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、電解質と、上述のリチウムイオン二次電池用セパレータと、を備え、前記リチウムイオン二次電池用セパレータは、負極のみを袋状セパレータ内部に収納してなることが望ましい。
本発明によれば、収縮による短絡防止と接合強度を向上させた、より信頼性が高いリチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本実施形態のリチウムイオン2次電池を模式的に示す図である。 本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータの構成例を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータを構成するポリオレフィン多孔質層上に耐熱多孔質層形成した積層構造を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータの接合部の構造を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータの接合部の別の構造を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータに負極を収容した際の構造を示す模式図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握されうる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
図2は、本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータの構成例を示す概略断面図である。
本実施形態の袋状セパレータ40として、熱融着することで形成した接合部41を隣り合う2辺に形成し、袋状としたものを挙げる。
また、図3は、本実施形態のリチウムイオン2次電池用セパレータを構成するシート状セパレータ50の概略断面図を示す。
このシート状セパレータ50は、ポリオレフィン多孔質層62上に耐熱多孔質層61を形成した積層構造を示すシート状セパレータの概略断面図である。
このシート状セパレータ50を1枚用意し、2つに折り曲げて図1に示す様な袋状セパレータ40にすることができる。
このとき、シート状セパレータ50は、ポリオレフィン多孔質層62を互いに対向させるように折り曲げ、シート状セパレータ50同士の端部を熱融着により接合させ袋状セパレータ40を作製する。
もちろんシート状セパレータ50を2枚用意し、ポリオレフィン多孔質層62を互いに対向させ、熱融着によりシート状セパレータ50同士を接合させ袋状セパレータ40としても良い。
このように、熱融着により接合した接合部41は、図4に示す様な断面構造となる。
上述した様にシート状セパレータ50をポリオレフィン多孔質層62同士が互いに対向するようにし、例えば熱を加えながらプレスすることで熱融着し、ポリオレフィン多孔質層62同士が溶け合い接合する。ここで図4上では、2つのポリオレフィン多孔質層62は界面を持って接合している図を示したが、もちろん界面が見えない程度に一体となって接合されていても良い。
ポリオレフィン多孔質層62には、融点もしくはガラス転移温度が160℃未満の樹脂を用いることができる。具体的にはメルトダウン特性を利用し熱融着させ袋状とするため、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなるポリオレフィン系樹脂が好ましい。
一方、耐熱多孔質層61には、融点もしくはガラス転移温度が200℃以上のものを用いることができる。具体的にはポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアラミド等の耐熱樹脂や、セルロースの不織布、金属酸化物からなる無機粒子等が例示される。ここで金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化珪素が安定性の面からも好ましい。
このとき、袋状セパレータを作製するときの熱融着の設定温度は、160℃から200℃(たとえば180℃)に設定することができ、接合部41のガラス転移温度が200℃以上である樹脂からなる耐熱多孔質層61の、多孔状態は維持され、接合部の接合強度に寄与する。また、160℃を超えるような高温においても、耐熱多孔質層61は骨格として維持可能であり、高温での接合部41の接合強度は高いまま維持される。
この接合部41は、耐熱多孔質層61と、ポリオレフィン多孔質層62とで構成される。熱融着をした後でも、耐熱多孔質層61は骨格として働き、接合部の接合強度を高めることができる。また、ポリオレフィン多孔質層62中のポリオレフィン樹脂が熱融着時に耐熱多孔質層61へ染み込むことにより、アンカー効果が得られ、接合部41の接合強度は増す。さらに染み込み量が増えるに従い、よりアンカー効果が増加し、接合強度は更に増加する。特にこの染み込み量は接合部の厚みに対し1/10以上が好ましい。したがって、その染み込み量は、上記ポリオレフィン樹脂が、上記耐熱多孔質層の前記ポリオレフィン多孔質層とは反対側の面にまで染み出していてもよい。この様な形態を取ることで更に接合強度に優れた袋状セパレータとすることができる。
これまで、図4に示す様な袋状セパレータについて説明してきたが、別の形態として、ポリオレフィン多孔質層62を互いに対向させ、外側を耐熱多孔質層とし一体に接合した袋状セパレータ40に対し、その接合部41に別途ポリオレフィン樹脂のフィルムをその接合部の外側の面上に形成し、さらに熱融着を施した図5に示す形態としても良い。このようにポリオレフィン樹脂からなる別のポリオレフィン多孔質層62を上述した接合部の外側から接合することで、耐熱多孔質層を骨格として上下で一体化されるため、さらに接着強度を増すことができる。
一般に、ポリオレフィン系樹脂の多孔質膜は、延伸法を用いて作成され、延伸方向への収縮が顕著となる。収縮方向に対して略垂直に延びる袋状セパレータの折り返し部分となる辺を接合部分となる辺として設定すると、その辺に略垂直に収縮力が働き、板状の電極の一辺へ均等に力がかかるため、セパレータの収縮が最大限抑制されるため、より信頼性が向上される。また、セパレータの延伸方向が2軸であり、軸が直角である場合は、収縮も略垂直な関係の2方向成分となる。この場合は、図6に示すとおり、電極タブ(引き出し電極)72取り出し部分を除く、袋状のセパレータの全ての辺を折り返し辺または、熱融着辺とすることで、電極を収容した袋状セパレータ80とし、それをリチウムイオン二次電池に適応することでリチウムイオン二次電池の安全をさらに向上させることができる。
(リチウムイオン二次電池)
図1に、本実施形態のリチウムイオン二次電池10の断面を模式的に示す。
本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、リチウムイオンを吸蔵放出する材料(正極活物質,負極活物質)を含む正極20および負極30と、リチウムイオン伝導性を有する電解質と、正極と負極との間にあって電解質を保持する袋状の袋状セパレータ40と、を含み、その袋状セパレータ40は接合部41で接合され袋状となっている。したがって袋状セパレータ40は図示されていないが、上述した様に耐熱多孔質層を有するポリオレフィン膜からなっている。
本実施形態のリチウムイオン二次電池の電極は、集電体22、32の両面に活物質層21、31を形成した構造をとっている。具体的には、正極20は、正極集電体22の両面に正極活物質層21を備えて構成されており、負極30は、負極集電体32の両面に負極活物質層31を備えて構成されている。
また活物質層21、31は活物質材料と、バインダーと、導電助剤とを含む塗料を集電体に塗布することによって形成することができる。バインダーには、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを用いることができる。これらバインダーを溶解させる溶媒には、N−メチルピロリドン(NMP)、純水などを用いることができる。導電助剤には、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛などを用いることができる。集電体は、リチウムイオン二次電池に使用されている各種公知の金属箔を用いることができる。具体的には、負極集電体32としては銅箔が、正極集電体22としてはアルミニウム箔が例示される。
作製した正極と負極どちらかの電極は、袋状のセパレータに挿入される。この時、セパレータは、メルトダウン特性を利用し熱融着させ袋状とするため、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなるポリオレフィン系樹脂層と、耐熱多孔質層を積層した2層以上のいわゆる多孔膜を用いることができる。耐熱多孔質層としては、多孔構造を有するポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド等の樹脂からなる耐熱樹脂層や、セルロースの不織布層、金属酸化物からなる無機粒子層などが例示される。ここで金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化珪素が好ましい。
その後、正極と負極は、積層又は巻回され、電池要素として図示しないが外装体の中に挿入される。正極、負極、セパレータを積層した電池要素を封入する外装体は特に制限はなく、アルミニウムやステンレス製の缶、アルミニウムラミネート製の外装袋を適宜選択することができる。ここで、アルミラミネートフィルムは、一般に内側の熱融着層としてポリプロピレンを用いていることが多いが、セルが高温となった場合は、このポリプロピレン層も溶け、アルミラミネートのアルミ層を介して短絡する場合もある。そのため、アルミラミネート製の外層体を用いた場合には、積層体の最外層の電極を袋状セパレータに収納すれば、アルミラミネート層を介しての短絡防止につながる。したがって上記電池要素は、その最外層の電極が負極である場合には、負極を袋状セパレータへ挿入することが望ましい。
この外装体の中に電池要素を挿入した後、電解質が加えられる。電解質は、非水電解液、ゲル状の電解質、無機物あるいは有機物の固体電解質を広く用いることができる。例えば、非水電解液は溶媒と塩を含む物を用いることができ、これは適宜添加物を含んでいてもよい。
非水電解液の溶媒には、リチウムイオン伝導性のある溶媒が望ましい。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状炭酸エステルを単体または適宜組み合わせて使用することができる。電気伝導度を高くし、かつ適切な粘度を有する電解液を得るため、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジフルオロカーボネート(FEC)等を併用してもよい。非水電解液中の塩には、LiPF、LiBF、LiClOなどを用いることができる。
電解質を加えた後、所定の電流量にて初回充電を行い、リチウムイオン二次電池を得ることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
〔袋状セパレータの作成〕
24μmの多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーターにポリアミドイミド層を塗布、抽出することで、ポリプロピレンフィルムのポリオレフィン多孔質層上に耐熱多孔質層を有するセパレータを得た。得られたポリプロピレンフィルム(PP)/ポリアミドイミド層(PAI)のセパレータの膜厚は27μmであり、耐熱多孔質層の厚さは、3μmであることを確認した。その後、ポリアミドイミド層が外側になるように一辺を折り返し、他辺のうち一辺を残し、ポリオレフィン樹脂の多孔質層層とポリオレフィン樹脂の多孔質層を接触するようにし、インパルスシーラーを用いて約180℃にて熱融着させ袋状のセパレータを得た。接合部の厚さを測定したところ、40μmであり、接合部について、接合面に対し垂直方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、合計6μmの厚さの耐熱多孔質層に対して、ポリオレフィン樹脂の耐熱多孔質層への染み込み深さは4μmであることが確認できた。つまり各耐熱多孔質層には2μmずつ染みこんでいることを確認した。また、得られた接合部分を切り出し、小型卓上試験機(株式会社 島津製作所 製小型卓上試験機 EZ Test)を用い、剥離試験を行い、単位接着辺長さあたり結着強度を求めた。結果を表1に示す。
〔電池電極の作成〕
(正極)
正極活物質として、NCM(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)と、導電助剤としてカーボンブラック及び黒鉛、バインダーとしてPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、を用い正極を作成した。NCMについては、平均粒径(D50)で5μmのものを使用した。NCMを85g、カーボンブラックを5g、黒鉛を5gの混合比率とした。これにPVDFのN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)溶液(50g、10wt%)を加えて混合し、塗料165gを作成した。この塗料を集電体であるアルミニウム箔(厚み20μm)にドクターブレード法で塗布後、90℃で乾燥し、圧延した。
(負極)
負極活物質として天然黒鉛を45g、導電助剤としてカーボンブラックを2.5g、をドライミックス(乾式粉体混合)した後に、バインダーとしてPVDF溶液22.5gを加え負極用の塗料を作成した。この塗料を集電体である銅箔(厚み16μm)にドクターブレード法で塗布後、乾燥(90℃)、圧延した。
〔リチウムイオン二次電池の作成〕
得られた正極、負極を所定の寸法に切断した。正極、負極には、外部引き出し端子を溶接するために塗料(活物質+導電助剤+バインダー)を塗布しない部分を設けた。袋状のセパレータに一枚ずつ負極を収納した。その後、袋状セパレータに収納された負極と正極とをこの順序で交互に積層した。このとき、リチウムイオン二次電池の容量が4Ahになるように積層した。正極、負極には、それぞれ、外部引き出し端子としてアルミニウム箔(幅10mm、長さ40mm、厚み100μm)、ニッケル箔(幅10mm、長さ40mm、厚み100μm)を超音波溶接した。この外部引き出し端子に、ポリプロピレン(PP)を巻き付け熱接着させた。
正極、負極、セパレータを積層した電池要素を、アルミニウムラミネート材料からなり、その構成は、PET(12μm)/Al(40μm)/PP(50μm)である外装体に収容した。外装体の中に電池要素を入れた後、電解液としてエチレンカーボンネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=30:70体積%)にLiPFを1M(mol/L)に溶解させたものを添加し、外装体を真空密封し、リチウムイオン二次電池を作成した。リチウムイオン二次電池は、封止後、200mA(0.05C)にて10時間初回充電した。得られたリチウムイオン二次電池の、初期の平均放電容量は約4Ahであった。
〔ホットオーブン試験〕
ホットオーブン試験の条件は、開始温度25℃、昇温速度5℃/分、上限温度160℃とし、その後2時間保持とした。得られたリチウムイオン二次電池を10個4.2Vまで充電し、ホットオーブンへ投入した。実施例1のリチウムイオン二次電池の場合、昇温中に正極と負極の短絡が発生したものはなかった。その後、160℃にて2時間保持したところ、短絡した電池は発生しなかった。
(実施例2)
〔袋状セパレータの作成〕
実施例1と同様に耐熱セパレータを作成した。その後、ポリアミドイミド層が外側になるように一辺を折り返し、ポリオレフィン樹脂の多孔質層層とポリオレフィン樹脂の多孔質層を接触するようにした。また、厚さ16μmの所定の大きさのポリオレフィンのフィルムを接合部につき二枚となるように所定数用意した。接合部とする領域にて、ポリイミド層の外側から、用意した二枚一組のポリオレフィンのフィルムを用いはさんだ後、インパルスシーラーを用いて熱融着させ袋状のセパレータを得た。このとき、接合部におけるポリオレフィン樹脂の耐熱多孔質層への染み込み深さが、1μm以下となるようにした。その後、接合部のサンプルを取り出し、ポリオレフィン染み込み量と、結着強度を評価した。結果を表1に示す。
〔リチウムイオン二次電池の作成〕
実施例2の袋状セパレータを用いたほかは、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池の初期容量は4Ahであった。
〔ホットオーブン試験〕
実施例1と同様に、ホットオーブン試験を行った。10個中2個のリチウムイオン二次電池が、160℃に保持している途中で短絡した。結果を表1に示す。
(実施例3)
〔袋状セパレータの作成〕
実施例1と同様に耐熱セパレータを作成した。その後、ポリオレフィン層が内側になるように一辺を折り返し、ポリプロピレンフィルムのポリオレフィン層とポリオレフィン層を接触するようにした。また、厚さ16μmの所定の大きさのポリオレフィンのフィルムを接合部につき二枚となるように所定数用意した。接合部とする領域にて、ポリイミド層の外側から、用意した二枚一組のポリオレフィンのフィルムを用いはさんだ後、インパルスシーラーを用いて熱融着させ袋状のセパレータを得た。このとき、接合部におけるポリオレフィン樹脂の耐熱多孔質層への染み込み深さが、6μmとなるようにした。この時、ポリオレフィン樹脂が、耐熱多孔質層であるポリアミドイミド層のポリオレフィン層とは反対側の面にまで染み出していることを確認した。その後、実施例1と同様に接合部のサンプルを取り出し、ポリオレフィン樹脂の耐熱多孔質層への染み込み深さと、結着強度を評価した。結果を表1に示す。
〔リチウムイオン二次電池の作成〕
実施例3の袋状セパレータを用いたほかは、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池の初期容量は4Ahであった。
〔ホットオーブン試験〕
実施例1と同様に、ホットオーブン試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
〔シャットダウン特性の良い袋状セパレータの作成〕
24μmの多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーターを用いた。一辺を折り返し、他辺のうち一辺を残し、ポリオレフィン層とポリオレフィン層を接触するようにした。その後、インパルスシーラーを用いて熱融着させ袋状のセパレータを得た。実施例1と同様に接合部のサンプルを取り出し、結着強度を評価した。結果を表1に示す。
〔メルトダウン特性の良い袋状セパレータの作成〕
ポリアミドイミドをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗布し、抽出することで、PETフィルム上に耐熱多孔質層を得た。その後、PETフィルムから耐熱多孔質層をはがし、ポリアミドイミドの多孔質セパレータを得た。その後、一辺を折り返し、端部同士をインパルスシーラーを用いて熱融着させ、袋状セパレータをえた。この時のインパルスシーラーの温度は約200℃の設定であった。実施例1と同様に接合部のサンプルを取り出し、結着強度を評価した。結果を表1に示す。
〔リチウムイオン二次電池の作成〕
上述したように比較例1として準備した2つの袋状セパレータを重ねて用い、特許文献1のように、シャットダウン特性のよいセパレータを内側に、メルトダウン特性の良いセパレータを外側にして、電極を収納したほかは、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池の初期容量は4Ahであった。
〔ホットオーブン試験〕
実施例1と同様に、ホットオーブン試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
〔シャットダウン特性の良い袋状セパレータの作成〕
24μmの多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーターを用いた。一辺を折り返し、他辺のうち一辺を残し、ポリオレフィン層とポリオレフィン層を接触するようにした。その後、インパルスシーラーを用いて熱融着させ袋状のセパレータを得た。実施例1と同様に接合部のサンプルを取り出し、結着強度を評価した。
〔リチウムイオン二次電池の作成〕
比較例2の袋状セパレータを用いたほかは、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池の初期容量は4Ahであった。
〔ホットオーブン試験〕
実施例1と同様に、ホットオーブン試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2013211155
本発明は、耐熱有する袋状セパレータを用いることで、信頼性の高いリチウムイオン二次電池を得ることができ、リチウムイオン二次電池の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
10 袋状セパレータを有するリチウムイオン二次電池
20 リチウムイオン二次電池の正極
21 正極活物質層
22 正極集電体
30 リチウムイオン二次電池の負極
31 負極活物質層
32 負極集電体
40 袋状のセパレータ
50 シート状セパレータ
61 耐熱多孔質層
62 ポリオレフィン多孔質層

Claims (5)

  1. 融点もしくはガラス転移温度が200℃以上の樹脂からなる耐熱多孔質層と、
    融点もしくはガラス転移温度が160℃未満のポリオレフィン樹脂からなるポリオレフィン多孔質層と、
    を有する多層セパレータを、
    その端部において、前記ポリオレフィン多孔質層を互いに対向させ、その対向した前記ポリオレフィン多孔質層を熱融着し接合部とすることで、袋状セパレータとし、
    前記接合部は、前記ポリオレフィン多孔質層のポリオレフィン樹脂が前記耐熱多孔質層内に染みこんでいることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂は、前記耐熱多孔質層の前記ポリオレフィン多孔質層とは反対側の面にまで染み出していることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  3. 前記リチウムイオン二次電池用セパレータは、その外側を更にポリオレフィン樹脂からなる別のポリオレフィン多孔質層で挟んで接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  4. 前記耐熱多孔質層は、ポリイミド、またはポリアミドイミドから選ばれる有機樹脂、または、酸化アルミニウム、または酸化珪素から選ばれる無機粒子、もしくはセルロースの不織布からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  5. 正極と、負極と、電解質と、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータと、を備えるリチウムイオン二次電池。
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