JP2013209460A - 樹脂反応生成物、およびそれを含む成形体 - Google Patents

樹脂反応生成物、およびそれを含む成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】衝撃強度と靭性に優れる成形体を与えることができる樹脂反応生成物、およびそれを含む成形体を提供する。
【解決手段】不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる樹脂反応生成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、衝撃強度と靭性に優れる成形体を与えることができる樹脂反応生成物、およびそれを含む成形体に関するものである。
ポリオレフィンは、剛性や耐衝撃性などの機械的強度と加工性を兼ね備えた材料であり、自動車用や家電機器の部品から包装用フィルムなど、幅広い用途に利用されている。そして、近年は、製品の軽量化などの要望から、ポリオレフィンの発泡体が利用されており、例えば、特許文献1には、ポリプロピレン系樹脂0〜99.5重量%、ポリエチレン系樹脂0〜60重量%及び無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂0.5〜100重量%を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が記載されている。
特開2003−82142号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体に用いられるポリオレフィン系樹脂組成物については、その樹脂組成物を成形体にしたときに、成形体の衝撃強度と靭性が未だ満足できるものではなく、更なる改良が求められていた。
本発明の課題は、衝撃強度と靭性に優れる成形体を与えることができる樹脂反応生成物、およびそれを含む成形体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる樹脂反応生成物に係るものである。
また、本発明は、上記の樹脂反応生成物を含む成形体に係るものである。
本発明によれば、衝撃強度と靭性に優れる成形体が得られる。
本発明の樹脂反応生成物は、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる。
本発明におけるポリオレフィンとは、オレフィン重合体であり、例えば、プロピレン重合体、エチレン重合体、4−メチルペンテン−1重合体が挙げられる。エチレン重合体としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−ブテン−1−共重合体、エチレン−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体が挙げられる。ポリオレフィンのうち、好ましくは、プロピレン重合体である。
プロピレン重合体とは、プロピレン単独重合体又はプロピレンと他のモノマーとの共重合体をいう。これらは単独で使用してもよく、2種以上をブレンドして使用してもよい。前記共重合体としては、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、プロピレン単独重合体成分又はプロピレンに由来する構造単位を主要な構造単位とする重合体成分(以下、「重合体成分(I)」と記載することがある。)と、エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、プロピレンとの共重合体成分(以下、「重合体成分(II)」と記載することがある。)とからなる重合材料等が挙げられる。
プロピレン重合体は、樹脂反応生成物の引張強度と耐衝撃性のバランスの観点から、13C−NMRで測定されるアイソタクチック・ペンタッド分率(以下、「[mmmm]分率」と記載する。)が0.97以上であることが好ましく、0.98以上であることがより好ましい。ここでいう[mmmm]分率とは、A.ZambelliらによってMacromolecules、1973年、6号,925ページ〜926ページに発表されている方法、すなわち13C−NMRを使用して測定される結晶性ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただし、NMR吸収ピークの帰属に関しては、その後発刊されたMacromolecules、1975年、8号、687ページ〜689ページに基づいて行うものである。[mmmm]分率の理論的な上限値は1.00である。[mmmm]分率が1.00に近いほど、プロピレン重合体は高い立体規則性を示す分子構造を有する。
また、プロピレン重合体が上記ランダム共重合体、又は重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料の場合には、[mmmm]分率は、共重合体中のプロピレン単位の連鎖について測定される値を用いる。
プロピレン重合体の230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(以下、「MFR」と記載する。)は、得られる成形体の引張強度と耐衝撃性のバランス、樹脂反応生成物の成形加工性の観点から、0.05〜500g/10分であることが好ましく、1〜120g/10分であることがより好ましく、1〜80g/10分であることが更に好ましく、5〜50g/10分であることが特に好ましい。
プロピレン重合体がプロピレンと他のモノマーとの共重合体であって、ランダム共重合体である場合、上記ランダム共重合体としては、例えば、プロピレンに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位とからなるランダム共重合体;プロピレンに由来する構造単位と、炭素数4以上のα−オレフィンに由来する構造単位とからなるランダム共重合体;プロピレンに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位と、炭素数4以上のα−オレフィンに由来する構造単位とからなるランダム共重合体が挙げられる。
上記ランダム共重合体を構成する炭素数4以上のα−オレフィンは、好ましくは、炭素数4〜10のα−オレフィンであり、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンである。
プロピレンに由来する構造単位と、炭素数4以上のα−オレフィンに由来する構造単位とからなるランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−1−オクテンランダム共重合体、プロピレン−1−デセンランダム共重合体等が挙げられる。
プロピレンに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位と、炭素数4以上のα−オレフィンに由来する構造単位とからなるランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−デセンランダム共重合体等が挙げられる。
ランダム共重合体中のエチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンに由来する構造単位の含有量は、0.1〜40重量%であることが好ましく、0.1〜30重量%であることがより好ましく、2〜15重量%であることが更に好ましい。そして、プロピレンに由来する構造単位の含有量は99.9〜60重量%であることが好ましく、99.9〜70重量%であることがより好ましく、98〜85重量%であることが更に好ましい(但し、ランダム共重合体の全重量を100重量%とする。)。
上記重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料を構成する重合体成分(I)が、プロピレンに由来する構造単位を主要な構造単位とする重合体成分である場合、例えば、エチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する構造単位と、プロピレンに由来する構造単位とからなるプロピレン共重合体成分が挙げられる。
プロピレンに由来する構造単位を主要な構造単位とする重合体成分を構成する、エチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する構造単位の含有量は、0.01重量%以上20重量%未満である(但し、重合体成分(I)の重量を100重量%とする)。
炭素数4〜10のα−オレフィンとしては、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンであり、より好ましくは、1−ブテンである。
プロピレンに由来する構造単位を主要な構造単位とする重合体成分としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分等が挙げられる。
重合体成分(I)としては、好ましくは、プロピレン単独重合体成分、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分またはプロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分である。
上記重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料を構成する重合体成分(II)としては、好ましくは、エチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する構造単位と、プロピレンに由来する構造単位とからなる共重合体成分である。
重合体成分(II)を構成するエチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する単位の含有量は、好ましくは、20〜80重量%であり、より好ましくは、20〜60重量%であり、更に好ましくは、30〜60重量%である(但し、重合体成分(II)の重量を100重量%とする)。
重合体成分(II)を構成する炭素数4〜10のα−オレフィンとしては、例えば、前記重合体成分(I)を構成する炭素数4〜10のα−オレフィンと同様のα−オレフィンが挙げられる。
重合体成分(II)としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−デセン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−1−デセン共重合体成分等が挙げられ、好ましくは、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分またはプロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分であり、より好ましくは、プロピレン−エチレン共重合体成分である。
重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料の重合体成分(II)の含有量は1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、10〜40重量%であることが更に好ましく、10〜30重量%であることが特に好ましい(但し、重合材料の重量を100重量%とする)。
重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料の重合体成分(I)がプロピレン単独重合体成分の場合、該重合材料としては、例えば、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン)−(プロピレン−1−デセン)共重合材料等が挙げられる。
また、重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料の重合体成分(I)がプロピレンに由来する構造単位を主要な構造単位とする重合体成分の場合、重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料としては、例えば、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−デセン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−デセン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−デセン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−デセン)共重合材料、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合材料、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−デセン)共重合材料、(プロピレン−1−オクテン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合材料、(プロピレン−1−オクテン)−(プロピレン−1−デセン)共重合材料等が挙げられる。
重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料として、好ましくは、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体材料、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体材料、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体材料または(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体材料であり、より好ましくは、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体材料である。
重合体成分(I)の135℃テトラリン中で測定される極限粘度([η])は、0.1〜5dl/gであり、好ましくは、0.3〜4dl/gであり、より好ましくは、0.5〜3dl/gである。
重合体成分(II)の135℃テトラリン中で測定される極限粘度([η]II)は1〜20dl/gであり、好ましくは、1〜10dl/gであり、より好ましくは、2〜7dl/gである。
また、重合体成分(I)の極限粘度([η])に対する重合体成分(II)の極限粘度([η]II)の比([η]II/[η])は、好ましくは、1〜20であり、より好ましくは、2〜10であり、更に好ましくは、2〜9である。
なお、本発明における極限粘度(単位:dl/g)は、以下の方法によって、テトラリンを溶媒として用いて、温度135℃で測定される値である。
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1dl/g、0.2dl/g及び0.5dl/gの3点について還元粘度を測定する。極限粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求められる。
プロピレン重合体が重合体成分(I)と重合体成分(II)とを多段で重合させて得られる重合材料である場合、前段の重合槽から一部抜き出した重合体から重合体成分(I)又は重合体成分(II)の極限粘度を求め、この極限粘度の値と各成分の含有量と重合材料の全体の極限粘度を用いて残りの成分の極限粘度を算出する。
また、重合体成分(I)と重合体成分(II)とからなる重合材料が、重合体成分(I)が前段の重合工程で得られ、重合体成分(II)が後段の工程で得られる多段重合法によって製造される重合材料である場合、重合体成分(I)及び重合体成分(II)の含有量、極限粘度([η]Total、[η]、[η]II)の測定及び算出の手順は、以下のとおりである。なお、極限粘度([η]Total)は、重合材料の全体の極限粘度を示す。
前段の重合工程で得た重合体成分(I)の極限粘度([η])、後段の重合工程後の最終重合材料(成分(I)と成分(II))の前記の方法で測定した極限粘度([η]Total)、最終重合材料に含有される重合体成分(II)の含有量から、重合体成分(II)の極限粘度[η]IIを、下記式から計算する。
[η]II=([η]Total−[η]×F)/FII
[η]Total:後段重合工程後の最終重合材料の極限粘度(dl/g)
[η]:前段重合工程後に重合槽より抜き出した重合体の極限粘度(dl/
g)
:重合材料の全体に対する重合体成分(I)の重量比
II:重合材料の全体に対する重合体成分(II)の重量比
尚、F、FIIは重合時の物質収支から求める。
重合材料の全体に対する重合体成分(II)の重量比(FII)、および、重合材料中の重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)II)は、重合材料の13C−NMRスペクトルから、Kakugoらの報告(Macromolecules 1982、15、1150−1152)に基づいて求めることが出来る。
また、上記の13C−NMRスペクトルから重合体成分(II)の重量比(FII)を求める方法以外に、重合材料の全体に対する重合体成分(II)の重量比(FII)は、重合体成分(I)と重合材料の全体の結晶融解熱量をそれぞれ測定し、次式を用いて計算により求めることもできる。結晶融解熱量は、示差走査型熱分析(DSC)により測定できる。
II=1−(ΔHf)Total/(ΔHf)
(ΔHf)Total:重合材料の全体の融解熱量(cal/g)
(ΔHf):重合体成分(I)の融解熱量(cal/g)
重合材料中の重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)II)を求める方法として、上記の13C−NMRスペクトルから重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)II)を求める方法以外にも、赤外線吸収スペクトル法により重合材料の全体のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)Total)を測定し、次式を用いて計算により求めることができる。
(Cα´)II=(Cα´)Total/FII
(Cα´)Total:重合材料の全体のコモノマーに由来する単位の含有量(重量%)
(Cα´)II:重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量(重量%)
本発明に用いるポリオレフィンは、当業者に公知の方法、例えば、「エンサイクロペデイア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジィ」(ENCYCLOPEDIA OF POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY)6巻、275頁(1967年刊)および11巻、597頁(1969年刊)〔ジョン・ウィリ・アンド・サンズ社(JohnWiley & SONS.Inc.)〕に記載の方法で製造することができる。
本発明における不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンとは、ポリオレフィンを不飽和カルボン酸無水物により変性することによって得られる。
不飽和カルボン酸無水物は、ラジカル重合性を有する不飽和カルボン酸無水物である。具体例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸の無水物を挙げることができる。この中でも好ましくは、マレイン酸の無水物(無水マレイン酸)である。これらは、単独で用いてもよく、また二種類以上を用いてもよい。
不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンは、過酸化物存在下、不飽和カルボン酸無水物とポリオレフィンとを反応させることにより製造され、例えば、特開2004−197068号公報に記載されている。具体的な反応方法としては、溶液法、すなわち有機溶媒中で反応させる方法や、溶融法、すなわち押出機、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー及びバンバリーミキサーで行なう方法が挙げられ、工程の簡単な溶融法であることが好ましく、押出機を用いた溶融法であることがより好ましい。また、過酸化物存在下、不飽和カルボン酸無水物とポリオレフィンとを反応させる際に、芳香族ビニル単量体を併用しても構わない。芳香族ビニル単量体としては、以下のものが例示できる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。
本発明におけるポリロタキサンとは、環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に貫かれ、環状分子が直鎖状分子を包接してなる擬ポリロタキサンの両末端(直鎖状分子の両末端)に、環状分子が直鎖状分子から遊離しないようにブロック基を配置した分子をいう。
直鎖状分子は、環状分子に包接され、非共有結合的に環状分子と一体化することができる、高分子であればよい。
ここで、「直鎖状分子」の「直鎖」は、実質的に「直鎖」であることを意味する。即ち、回転子である環状分子が回転可能、あるいは直鎖状分子上で環状分子が摺動又は移動可能であれば、直鎖状分子は分岐鎖を有していてもよい。また、「直鎖」の長さは、直鎖状分子上で環状分子が摺動又は移動可能であれば、その長さに特に制限はない。
また、「直鎖状分子」の「直鎖」は、ポリロタキサン材料との関係で、相対的に決まる。即ち、架橋構造を一部に有する材料の場合、直鎖状分子は、材料中においてごく一部である場合もあり得る。ごく一部であっても、上記のように、直鎖状分子上で環状分子が摺動又は移動可能であれば、その長さに特に制限はない。
直鎖状分子としては、親水性ポリマー及び疎水性ポリマーのいずれも使用することができる。親水性ポリマーとしては、例えばポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/又はこれらの共重合体等が挙げることができ;疎水性ポリマーとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、及びその他オレフィン系単量体との共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル− 酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。この他に、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体なども使用することができる。
これらのうち、ポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンが好ましい。特にポリエチレングリコールであるのが好ましい。
直鎖状分子は、その両末端に反応基を有するのが好ましい。反応基を有することにより、ブロック基と容易に反応することができる。反応基は、用いるブロック基に依存するが、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基等を挙げることができる。
ブロック基は、環状分子が直鎖状分子により串刺し状になった形態を保持する基であれば、特に限定されず、いかなる基を用いてもよい。このような基として、例えば「嵩高さ」を有する基及び/又は「イオン性」を有する基等を挙げることができる。ここで、「基」というのは、分子基及び高分子基を含めた種々の基を意味する。即ち、「嵩高さ」を有する基として、模式的に、球形で表される基であっても、側壁のように表される固体支持体であってもよい。また、「イオン性」を有する基の「イオン性」と、環状分子の有する「イオン性」とが影響しあうことにより、例えば反発しあうことにより、環状分子が直鎖状分子により串刺し状になった形態を保持することができる。
ブロック基としては、2,4−ジニトロフェニル基、3,5−ジニトロフェニル基等のジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類及びピレン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。より具体的には、環状分子としてα−シクロデキストリン、及び直鎖状分子としてポリエチレングリコールを用いる場合であっても、ブロック基としてシクロデキストリン類、2,4−ジニトロフェニル基、3,5−ジニトロフェニル基等のジニトロフェニル基類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類及びピレン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。
環状分子は、置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよく、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよく、不飽和カルボン酸無水物基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有する。
不飽和カルボン酸無水物基と反応して共有結合を形成しうる官能基は、例えば、水酸基、アミノ基等が挙げられ、好ましくは、水酸基である。
擬ポリロタキサンの調製の際、直鎖状分子で串刺し状に貫かれる環状分子の量を制御するのが好ましい。少なくとも2個の環状分子を直鎖状分子で串刺し状に貫き、少なくとも2個の環状分子が直鎖状分子を包接してなるのが好ましい。また、環状分子が直鎖状分子上に最大限に存在することができる量、即ち最大包接量を1とした場合、環状分子の量は、最大包接量の0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の値で存在するのが好ましい。
ポリロタキサンは、好ましくはシクロデキストリン類、特にα−シクロデキストリンが、ポリエチレングリコールを包接する擬ポリロタキサンにブロック基(アダマンタン基、ジニトロフェニル基等)を配置したポリロタキサンである。
本発明における樹脂反応生成物とは、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとを混合し、双方を反応させることにより得ることができる。前記樹脂反応生成物は、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとの反応生成物の他に、未反応の不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィン、および/または不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンを含有していても構わない。
不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとの混合比(重量比)は、好ましくは、99.9/0.1〜50/50であり、より好ましくは、99.5/0.5〜80/20であり、更に好ましくは、99/1〜85/15である。
不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとの反応方法は、従来公知の方法及び装置を用いて行うことができる。具体的な反応方法としては、溶液法、すなわち有機溶媒中で混合し反応させる方法や、溶融法、すなわち単軸又は二軸以上の押出機、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー及びバンバリーミキサーで行なう方法が挙げられ、工程の簡単な溶融法であることが好ましく、押出機を用いた溶融法を採用することがより好ましい。
上記の溶融混練の温度は、180℃〜350℃であることが好ましい。より好ましくは、180℃〜320℃であり、更に好ましくは、180℃〜300℃である。
本発明である樹脂反応生成物に対して、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、その他の樹脂やゴム、添加剤、及び、無機充填剤等を添加しても良い。
その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合)樹脂、AAS(特殊アクリルゴム/アクリロニトリル/スチレン共重合)樹脂、ACS(アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合)樹脂、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
前記炭素数4以上のα−オレフィンは、好ましくは、炭素数4〜10のα−オレフィンである。具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、環状構造を有するα−オレフィン等が挙げられ、好ましくはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
上記の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、アンチブロッキング剤等が挙げられる。
上記の無機充填剤としては、粉末状、フレーク状、顆粒状、繊維形状等を有する無機充填材が挙げられ、具体的には、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、けい砂、カーボンブラック、酸化チタン、水酸化マグネシウム、ゼオライト、モリブデン、けいそう土、セリサイト、シラス、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸ソーダ、ベントナイト、黒鉛等が例示できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。このうちタルクを
本発明である樹脂反応生成物を含む成形体は、本発明である樹脂反応生成物を成形して得られる成形体であり、好ましくは、射出成形法により製造した射出成形体である。射出成形法としては、例えば、一般的な射出成形法、射出発泡成形法、超臨界射出発泡成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、ガスアシスト射出成形法、サンドイッチ成形法、サンドイッチ発泡成形法、インサート・アウトサート成形法等の方法が挙げられる。
本発明である樹脂反応生成物を含む成形体の用途としては、例えば、各種自動車材料、家電材料、家具等が挙げられる。
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて説明する。なお、発明の詳細な説明及び実施例及び比較例における各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)メルトフロ−レ−ト(MFR、単位:g/10分)
JIS−K−7210に規定された方法に従って、測定した。特に断りのない限り、測
定温度230℃で、荷重2.16kgで測定した。
(2)無水マレイン酸変性ポリプロピレン中のマレイン酸含量(単位:重量%)
無水マレイン酸変性ポリプロピレンのペレットを熱プレスにより厚さ100μmのフィルムを作成した。この作成したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収から無水マレイン酸含量を定量した。
(3)破断点伸び(単位:%)
ASTM D1822−Lに準拠した方法で測定を行った。温度230℃、圧力35Kgf/cm2、3分間の熱プレス成形より作成した厚み0.5mmのプレスシートから試験片を作成し、シングルコラム型引張圧縮試験機STA−1225(エー・アンド・デイ)を用いて測定した。
(4)アイゾット衝撃強度(単位:KJ/m
JIS−K−7110に準拠し、温度230℃、圧力35Kgf/cm2、3分間の熱プレス成形より作成した厚み3.0mmのプレスシート成形後にノッチ加工を行った試験片作成し、23℃におけるアイゾット衝撃強度を測定した。
[水酸基含有ポリロタキサン]
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社製「セルムスーパーポリマーA1000」(化学名;修飾ポリロタキサン−グラフト−ポリカプロラクトン、CAS No.;928045−45−8)を用いた。
(製法例1)無水マレイン酸変性ポリプロピレン
特開2004−197068号公報の実施例1記載の方法により、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを得た。無水マレイン酸ポリプロピレンのMFRは125(g/10分)であり、無水マレイン酸含量は0.3重量%であった。
[実施例1]
無水マレイン酸変性ポリプロピレン69.3g(99重量%)と水酸基含有ポリロタキサン0.7g(1重量%)をラボプラストミル(東洋精機製ラボプラストミル 30C150、ミキサーR−100H)を用いて、設定温度180℃、回転速度100rpm、窒素雰囲気下の条件で5分間溶融混練して樹脂反応生成物を得た。得られた樹脂反応生成物のアイゾット衝撃強度、及び、破断点伸びの値を表1に示す。
[実施例2]
無水マレイン酸変性ポリプロピレン66.5g(95重量%)と水酸基含有ポリロタキサン3.5g(5重量%)を用いたこと以外は、実施例1記載の方法と同様にして樹脂反応生成物を得た。この樹脂反応生成物のアイゾット衝撃強度と破断点伸びの値を表1に示す。
[比較例1]
水酸基含有ポリロタキサンを用いず、無水マレイン酸変性ポリプロピレン70.0g(100重量%)を用いたこと以外は、実施例1記載の方法と同様にして無水マレイン酸変性ポリプロピレンの溶融混練物を得た。この溶融混練物のアイゾット衝撃強度と破断点伸びの値を表1に示す。
[比較例2]
ホモポリプロピレン(住友化学製ノーブレン、グレード:U501E1、MFR=120g/10分)を70g(100重量%)を用いたこと以外は、実施例1記載の方法と同様にしてホモポリプロピレンの溶融混練物を得た。この溶融混練物のアイゾット衝撃強度と破断点伸びの値を表1に示す。
[比較例3]
ホモポリプロピレン(住友化学製ノーブレン、グレード:U501E1、MFR=120g/10分)を66.5g(95重量%)と水酸基含有ポリロタキサン3.5g(5重量%)を用いたこと以外は、実施例1記載の方法と同様にしてホモポリプロピレンと水酸基含有ポリロタキサンの溶融混練物を得た。この溶融混練物のアイゾット衝撃強度と破断点伸びの値を表1に示す。
[比較例4]
ホモポリプロピレン(住友化学製ノーブレン、グレード:U501E1、MFR=120g/10分)を63g(90重量%)と水酸基含有ポリロタキサン7g(10重量%)を用いたこと以外は、実施例1記載の方法と同様にしてホモポリプロピレンと水酸基含有ポリロタキサンの溶融混練物を得た。この溶融混練物のアイゾット衝撃強度と破断点伸びの値を表1に示す。
Figure 2013209460
本発明の要件を満足する実施例1及び2は、要件を満たさない比較例1〜4に比べ、アイゾット衝撃強度と破断点伸びに優れることが分かる。

Claims (3)

  1. 不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、不飽和カルボン酸無水物から誘導される官能基と反応して共有結合を形成しうる官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる樹脂反応生成物。
  2. 請求項1記載のポリオレフィンがプロピレン重合体である請求項1に記載の樹脂反応生成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂反応生成物を含む成形体。
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