JP2013209444A - 発泡性熱可塑性樹脂粒子、その製造方法、その製造装置及び熱可塑性樹脂発泡成形体とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】押出機内で食い込み変動が生じ難い加熱溶融発泡成形用の発泡性熱可塑性樹脂粒子の提供。
【解決手段】粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子。樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子。樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、ポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂発泡成形体を製造するのに好適に使用され、発泡倍数が高く、発泡倍数のバラツキも少ない発泡成形体を得ることが可能な発泡性熱可塑性樹脂粒子、その製造方法、その製造装置及び熱可塑性樹脂発泡成形体とその製造方法に関する。
ポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂発泡成形体を製造する際に使用する発泡性熱可塑性樹脂粒子(発泡ビーズとも称される)としては、これまで球状〜真球状のものが広く提供されている。
一方、球状〜真球状以外の形状を持った樹脂粒子に関して、例えば、特許文献1〜3に開示された技術が提案されている。
一方、球状〜真球状以外の形状を持った樹脂粒子に関して、例えば、特許文献1〜3に開示された技術が提案されている。
特許文献1には、懸濁重合法によって得られるポリマー粒子であって、粒子の長軸方向と直交する方向からそれぞれ光を照射して得られる投影二次元図の長径(L)と短径(D)との比(L/D)が1.3以上であり、平均粒子径が300μm以上である非球状粒子が開示されている。
特許文献2には、6本の線条部を有する発泡性異形樹脂粒子であって、各線条部は軸線を中心にして60°の角度で放射線状に広がっており、軸線に対して相対する2本の線条部においては、一方の線条部の長さが、もう一方の線条部の長さの1.5〜3倍であることを特徴とする発泡性異形樹脂粒子が開示されている。
特許文献3には、良好な透水性を有するプロピレン系樹脂発泡成型体の製造方法であって、プロピレン系樹脂発泡粒子の示差走査熱量測定によって得られるDSC曲線(発泡粒子2〜6mgを示差走査熱量計によって、10℃/min.で220℃まで昇温したときに得られるDSC曲線)にプロピレン系樹脂の固有ピークとともに、該固有ピークよりも高温側に高温ピークが現れる結晶構造を有し、その体積をV〔mm3〕、表面積をS〔mm2〕としたときのS/(6V2/3)の値が1〜3であって、高温ピーク熱量が5〜30J/g、且つ嵩密度が0.012〜0.2g/cm3であるプロピレン系樹脂発泡粒子を、内圧付与の処理を施すことなく型内に充填して該発泡粒子の融点−30℃〜同融点+10℃の温度範囲にて加熱し二次発泡せしめることを特徴とする連通した空隙を有するプロピレン系樹脂発泡成型体の製造方法が開示されている。
熱可塑性樹脂の押出成形等において、原料となる熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給する際に、球状〜真球状の樹脂粒子を用いた場合、食い込み変動が生じ易く、押出機から溶融樹脂を安定した押出ができない場合がある。
押出発泡成形体の製造分野、特に、懸濁重合法又はシード重合法によってポリスチレン系樹脂粒子を製造し、その後発泡剤を含浸させる所謂重合含浸法によって製造された発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給し、加熱溶融後に押し出すことで、該樹脂粒子に含まれる発泡剤により発泡させて押出発泡成形体を得る押出発泡成形において、原料となる熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給する際に、球状〜真球状の樹脂粒子を用いた場合、食い込み変動が生じ易く、押出機から溶融樹脂を安定した押出ができない場合がある。
特許文献1に開示された技術は、前述したような樹脂粒子の形状に起因する従来技術の課題に対し、ある程度有効であると考えられる。
しかしながら、特許文献1に開示された非球状粒子は、楕円形〜長楕円形をなしており、これを押出機に供給して押出発泡を継続して行う場合、押出機内で食い込み変動を生じる可能性があった。
押出発泡成形体の製造分野、特に、懸濁重合法又はシード重合法によってポリスチレン系樹脂粒子を製造し、その後発泡剤を含浸させる所謂重合含浸法によって製造された発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給し、加熱溶融後に押し出すことで、該樹脂粒子に含まれる発泡剤により発泡させて押出発泡成形体を得る押出発泡成形において、原料となる熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給する際に、球状〜真球状の樹脂粒子を用いた場合、食い込み変動が生じ易く、押出機から溶融樹脂を安定した押出ができない場合がある。
特許文献1に開示された技術は、前述したような樹脂粒子の形状に起因する従来技術の課題に対し、ある程度有効であると考えられる。
しかしながら、特許文献1に開示された非球状粒子は、楕円形〜長楕円形をなしており、これを押出機に供給して押出発泡を継続して行う場合、押出機内で食い込み変動を生じる可能性があった。
特許文献2,3に開示された従来技術は、いずれも透水性を有する発泡成形体を得るための技術であって、得られる発泡成形体は空隙があり、強度が低いため、高強度の発泡成形体を製造する目的には使用し難い。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、押出機内で食い込み変動が生じ難く、高強度の発泡成形体を製造可能な発泡性熱可塑性樹脂粒子、その製造方法、その製造装置、予備発泡粒子及び発泡成形体の提供を課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供する。
また本発明は、粒子表面に1〜2個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、安息角が25°〜45°の範囲内であり、且つ粒子径の変動係数(CV値)が20%以下であることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、発泡性熱可塑性樹脂粒子が中実構造であることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内であることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、平均粒子径が0.5〜10mmの範囲内であることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る溶融押出法によって製造されたものであることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、熱可塑性樹脂に炭素数6以下の炭化水素からなる発泡剤が1〜20質量%含有されたことが好ましい。
また本発明は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子と、発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である非発泡性熱可塑性樹脂粒子とが混合されたことを特徴とする加熱溶融発泡成形用の発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供する。
また本発明は、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法を提供する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜2個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、安息角が25°〜45°の範囲内であり、且つ粒子径の変動係数(CV値)が20%以下である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、発泡性熱可塑性樹脂粒子が中実構造である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、平均粒子径が0.5〜10mmの範囲内である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、熱可塑性樹脂に炭素数6以下の炭化水素からなる発泡剤が1〜20質量%含有された発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、前記溶融押出法によって発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造した後、この発泡性熱可塑性樹脂粒子に、発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である非発泡性熱可塑性樹脂粒子を混合する工程を含むことが好ましい。
また本発明は、樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、前記ダイが、非円形の小孔を有していることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置を提供する。
また本発明は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱発泡させて予備発泡粒子とし、該予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、加熱して型内発泡成形して熱可塑性樹脂発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法を提供する。
また本発明は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給し、加熱溶融して押出発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法を提供する。
また本発明は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子を射出成形機に供給し、加熱溶融して射出発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法を提供する。
また本発明は、前記熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法によって製造された熱可塑性樹脂発泡成形体を提供する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有するものなので、従来の重合含浸法によって得られた真球に近い球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子と比べ、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る構成としたことによって、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく製造することができる。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置は、樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、前記ダイが、非円形の小孔を有している構成としたものなので、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく製造することができる。
(発泡性熱可塑性樹脂粒子)
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、発泡剤が含有された熱可塑性樹脂粒子であって、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴としている。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、発泡剤が含有された熱可塑性樹脂粒子であって、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴としている。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の形状は、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する非球状を成していればよく、凹部や凸部以外の部分の形状は特に限定されない。また、凹部や凸部の形状についても形状や大きさは特に限定されない。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、凹部又は凸部の個数は1〜2個であることが特に好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、凹部又は凸部の個数は1〜2個であることが特に好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の形状の具体例として、例えば図3(a)〜(c)に示す形状が挙げられる。
図3(a)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30aは、略球状を成す本体の一部が凹み、その周辺が膨出して略ハート形の形状であり、粒子表面に1つの凹部と2つの凸部を有している。
図3(b)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30bは、長球状を成す本体の一部が大きく凹み、その周囲に突起が形成されて略V字状の形状であり、粒子表面に1つの凹部と2つの凸部を有している。
図3(c)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30cは、略球状を成す本体の一部が突出して略キノコ形の形状であり、粒子表面に2つの凹部と1つの凸部を有している。
図3(a)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30aは、略球状を成す本体の一部が凹み、その周辺が膨出して略ハート形の形状であり、粒子表面に1つの凹部と2つの凸部を有している。
図3(b)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30bは、長球状を成す本体の一部が大きく凹み、その周囲に突起が形成されて略V字状の形状であり、粒子表面に1つの凹部と2つの凸部を有している。
図3(c)に示す発泡性熱可塑性樹脂粒子30cは、略球状を成す本体の一部が突出して略キノコ形の形状であり、粒子表面に2つの凹部と1つの凸部を有している。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、安息角が25°〜45°の範囲内であることが好ましく、28°〜40°の範囲がより好ましい。また、CV値が20%以下であることが好ましく、18%以下であることがより好ましく、13%以下であることがさらに好ましい。
安息角が25°未満である発泡性熱可塑性樹脂粒子は、アスペクト比が1に近くなって真球状に近くなり、これを押出機に供給した場合には、押出機内で食い込み変動が生じ易くなり、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造し難くなってしまう。また、安息角が40°を超える及び/又はCV値が20%を超える発泡性熱可塑性樹脂粒子は、樹脂粒子の流動性が悪くなって押出変動を生じ易くなる。
安息角が25°未満である発泡性熱可塑性樹脂粒子は、アスペクト比が1に近くなって真球状に近くなり、これを押出機に供給した場合には、押出機内で食い込み変動が生じ易くなり、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造し難くなってしまう。また、安息角が40°を超える及び/又はCV値が20%を超える発泡性熱可塑性樹脂粒子は、樹脂粒子の流動性が悪くなって押出変動を生じ易くなる。
本発明の好適な実施形態において、加熱溶融発泡成形用の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る溶融押出法によって製造されたものであることが好ましい。
本発明の好適な実施形態において、発泡性熱可塑性樹脂粒子は、アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内であることが好ましい。
本発明の好適な実施形態において、発泡性熱可塑性樹脂粒子は、アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内であることが好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂の種類は限定されないが、例えばポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等を単独もしくは2種類以上混合して使用することができる。さらに樹脂製品として一旦使用されてから回収して得られた熱可塑性樹脂の回収樹脂を使用することもできる。特に非晶性であるポリスチレン(GPPS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)などのポリスチレン系樹脂が好適に用いられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等のスチレン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体等が挙げられ、スチレンを50質量%以上含有するポリスチレン系樹脂が好ましく、ポリスチレンがより好ましい。また、前記ポリスチレン系樹脂としては、前記スチレンモノマーを主成分とする、前記スチレン系モノマーとこのスチレン系モノマーと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体であってもよく、このようなビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートの他、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの二官能性モノマーなどが挙げられる。
また、ポリスチレン系樹脂が主成分であれば、他の樹脂を添加してもよく、添加する樹脂としては、例えば、発泡成形体の耐衝撃性を向上させるために、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三次元共重合体などのジエン系のゴム状重合体を添加したゴム変性ポリスチレン系樹脂、いわゆるハイインパクトポリスチレンが挙げられる。あるいは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。また、原料となるポリスチレン系樹脂としては、市販されている通常のポリスチレン系樹脂、懸濁重合法などの方法で新たに作製したポリスチレン系樹脂などの、リサイクル原料でないポリスチレン系樹脂(バージンポリスチレン)を使用できる他、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体を再生処理して得られたリサイクル原料を使用することができる。このリサイクル原料としては、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体、例えば、魚箱、家電緩衝材、食品包装用トレーなどを回収し、リモネン溶解方式や加熱減容方式によって再生したリサイクル原料を用いることができる。また、使用することができるリサイクル原料は、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体を再生処理して得られたもの以外にも、家電製品(例えば、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)や事務用機器(例えば、複写機、ファクシミリ、プリンターなど)から分別回収された非発泡のポリスチレン系樹脂成形体を粉砕し、溶融混練してリペレットしたものを用いることができる。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子に用いられる発泡剤は、炭素数6以下の炭化水素、例えばプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン等の脂肪族炭化水素が好適であり、更には、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン単独もしくはこれらの混合物がより好適である。
この発泡剤の含有量は、発泡性熱可塑性樹脂粒子中に1〜20質量%の範囲であり、6〜18質量%の範囲がより好ましく、8〜15質量%の範囲がさらに好ましい。
発泡剤の含有量を6質量%以上とすれば、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子に、リサイクル樹脂などの発泡剤を含まない樹脂を混合して押出発泡した場合であっても、十分な発泡力が得られ、高発泡倍数の発泡成形体を得ることができる。
発泡剤の含有量を6質量%以上とすれば、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子に、リサイクル樹脂などの発泡剤を含まない樹脂を混合して押出発泡した場合であっても、十分な発泡力が得られ、高発泡倍数の発泡成形体を得ることができる。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、前記熱可塑性樹脂には、発泡核剤として、タルク、珪酸カルシウム、合成あるいは天然に産出される二酸化ケイ素、エチレンビスステアリン酸アミド、メタクリル酸エステル系共重合体等の無機又は有機微粉末を添加することが望ましい。前記発泡核剤の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し1.5質量部以下が好ましく、0.1〜1.0質量部の範囲がより好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、前記熱可塑性樹脂には、発泡剤及び発泡核剤の他に、得られる発泡性熱可塑性樹脂粒子の物性を損なわない範囲内において、結合防止剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、着色剤等の添加剤を添加してもよい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒径は、特に限定されないが、押出機や射出成形機内に供給する際の粒子流れや取扱い性が良好になるような粒径とすることが望ましく、通常は平均粒子長径が0.5〜10mmの範囲が好ましく、1〜5mmの範囲がより好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、単独で型内発泡成形、或いは押出発泡成形、射出成形などの加熱溶融発泡成形用の樹脂材料として用いることもできるし、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子と、リサイクル樹脂などの発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である非発泡性熱可塑性樹脂粒子とを混合して加熱溶融発泡成形用の樹脂材料として用いることもできる。なお「発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である」とは、その非発泡性熱可塑性樹脂粒子に炭素数6以下の炭化水素等の揮発性発泡剤や反応形発泡剤などの発泡成分が全く含まれていないか、若しくは前記発泡成分を微量含むものの、それを加熱しても全く発泡しないか又は非常に低い発泡倍数の発泡成形体しか得られないような樹脂粒子のことをいう。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子と非発泡性熱可塑性樹脂粒子とを混合して用いる場合、その混合比率は特に限定されず、例えば、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子100質量部に対し、非発泡性熱可塑性樹脂粒子1〜1000質量部の範囲で混合することが好ましい。本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、発泡剤を多く含有しているため、リサイクル樹脂などの非発泡性熱可塑性樹脂粒子を多量に添加した場合でも十分な発泡力が得られ、高発泡倍数の発泡成形体を製造することができる。これによってリサイクル樹脂の再利用が容易になり、低コストの製品を提供することができるようになる。
前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒子形状は、非球状であることが好ましく、例えば円柱状、角柱状、饅頭形、厚板状又は不定形の粒子であることがより好ましい。前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒子形状を非球状とすることによって、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子と混合して加熱溶融発泡成形に用いる場合に、押出機内での食い込み変動が一層生じ難くなり、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる。
前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒径は、特に限定されないが、押出機や射出成形機内に供給する際の粒子流れや取扱い性が良好になるような粒径とすることが望ましく、通常は0.5〜20mmの範囲が好ましく、1〜15mmの範囲がより好ましい。
前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒径は、特に限定されないが、押出機や射出成形機内に供給する際の粒子流れや取扱い性が良好になるような粒径とすることが望ましく、通常は0.5〜20mmの範囲が好ましく、1〜15mmの範囲がより好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有するものなので、従来の重合含浸法によって得られた真球に近い球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子と比べ、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる。
また粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有するものなので、従来の重合含浸法によって得られた真球に近い球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子と比べ、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる。
また粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有するものなので、従来の重合含浸法によって得られた真球に近い球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子と比べ、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる。
(発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置)
以下、図面を参照して本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置の実施形態を説明する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置は、樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、前記ダイが、非円形の小孔を有していることを特徴とする
以下、図面を参照して本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置の実施形態を説明する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置は、樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、前記ダイが、非円形の小孔を有していることを特徴とする
図1は、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置の一例を示す構成図である。本例の製造装置は、樹脂供給装置としての押出機1と、押出機1の先端に取り付けられ多数の非円形の小孔を有するダイ2と、押出機1内に樹脂原料等を投入する原料供給ホッパー3と、押出機1内の溶融樹脂に発泡剤供給口5を通して発泡剤を圧入する高圧ポンプ4と、ダイ2の小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室7と、ダイ2の小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室7内に回転可能に設けられたカッター6と、カッティング室7から冷却水の流れに同伴して運ばれる発泡性熱可塑性樹脂粒子を冷却水と分離すると共に脱水乾燥して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る固液分離機能付き脱水乾燥機10と、固液分離機能付き脱水乾燥機10にて分離された冷却水を溜める水槽8と、この水槽8内の冷却水をカッティング室7に送る高圧ポンプ9と、固液分離機能付き脱水乾燥機10にて脱水乾燥された発泡性熱可塑性樹脂粒子を貯留する貯留容器11とを備えて構成されている。
前記ダイ2に形成される非円形の小孔は、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子が形成可能であればよく、その孔形状は特に限定されない。
前記小孔形状の具体例として、例えば図2(a)〜(c)に示す形状が挙げられる。
図2(a)に示す小孔20aは、×字形の小孔であり、この小孔20aにより図3(a)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30aが得られる。
図2(b)に示す小孔20bは、Y字形の小孔であり、この小孔20bにより図3(b)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30bが得られる。
図2(c)に示す小孔20cは、+字形の小孔であり、この小孔20cにより図3(c)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30cが得られる。
前記小孔形状の具体例として、例えば図2(a)〜(c)に示す形状が挙げられる。
図2(a)に示す小孔20aは、×字形の小孔であり、この小孔20aにより図3(a)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30aが得られる。
図2(b)に示す小孔20bは、Y字形の小孔であり、この小孔20bにより図3(b)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30bが得られる。
図2(c)に示す小孔20cは、+字形の小孔であり、この小孔20cにより図3(c)に示す形状の発泡性熱可塑性樹脂粒子30cが得られる。
なお、押出機1としては、スクリュを用いる押出機またはスクリュを用いない押出機のいずれも用いることができる。スクリュを用いる押出機としては、例えば、単軸式押出機、多軸式押出機、ベント式押出機、タンデム式押出機などが挙げられる。スクリュを用いない押出機としては、例えば、プランジャ式押出機、ギアポンプ式押出機などが挙げられる。また、いずれの押出機もスタティックミキサーを用いることができる。これらの押出機のうち、生産性の面からスクリュを用いた押出機が好ましい。また、カッター6を収容したカッティング室7も、樹脂の溶融押出による造粒方法において用いられている従来周知のものを用いることができる。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置は、樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、前記ダイが、非円形の小孔を有している構成としたものなので、加熱溶融発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができる発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく製造することができる。
(発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法)
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする。
図1に示す製造装置を用い、発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造するには、まず、原料のポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂、発泡核剤、必要に応じて添加される難燃剤などの所望の添加剤を秤量し、原料供給ホッパー3から押出機1内に投入する。原料の熱可塑性樹脂は、ペレット状や顆粒状にして事前に良く混合してから1つの原料供給ホッパーから投入してもよいし、あるいは例えば複数のロットを用いる場合は各ロットごとに供給量を調整した複数の原料供給ホッパーから投入し、押出機内でそれらを混合してもよい。また、複数のロットのリサイクル原料を組み合わせて使用する場合には、複数のロットの原料を事前に良く混合し、磁気選別や篩分け、比重選別、送風選別などの適当な選別手段により異物を除去しておくことが好ましい。
押出機1内に熱可塑性樹脂、及び必要に応じて発泡核剤などの添加剤を供給後、樹脂を加熱溶融し、その溶融樹脂をダイ2側に移送しながら、発泡剤供給口5から高圧ポンプ4によって発泡剤を圧入して溶融樹脂に発泡剤を混合し、押出機1内に必要に応じて設けられる異物除去用のスクリーンを通して、溶融物をさらに混練しながら先端側に移動させ、発泡剤を添加した溶融物を押出機1の先端に付設したダイ2の小孔から押し出す。
ダイ2の小孔が穿設された樹脂吐出面は、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室7内に配置され、且つカッティング室7内には、小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッター6が回転可能に設けられている。発泡剤添加済みの溶融物を押出機1の先端に付設したダイ2の小孔から押し出すと、溶融物は粒状に切断され、冷却水と接触して急冷され、略球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子となる。
形成された発泡性熱可塑性樹脂粒子は、カッティング室7から冷却水の流れに同伴して固液分離機能付き脱水乾燥機10に運ばれ、ここで発泡性熱可塑性樹脂粒子を冷却水と分離すると共に脱水乾燥する。乾燥された発泡性熱可塑性樹脂粒子は、貯留容器11に貯留される。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子には、必要に応じてジンクステアレート等の粉末状金属石鹸類を表面に塗布してもよい。これにより発泡性熱可塑性樹脂粒子同士のブロッキングを防止することができ、該発泡性熱可塑性樹脂粒子の取り扱い、特に、加熱溶融発泡成形を実施する際に用いる押出機や射出成形機への樹脂粒子の供給をスムーズに行うことができる。
本製造方法によって、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子が得られる。
本製造方法によれば、加熱溶融発泡成形に用いた場合に押出機内で食い込み変動が生じ難い発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく得ることができる。
本製造方法によれば、加熱溶融発泡成形に用いた場合に押出機内で食い込み変動が生じ難い発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく得ることができる。
(型内発泡成形)
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、発泡樹脂成形体の製造分野において周知の装置及び手法を用い、水蒸気加熱等により加熱して予備発泡し、熱可塑性樹脂予備発泡粒子(以下、予備発泡粒子と記す)とする。この予備発泡粒子は、製造するべき発泡成形体の密度と同等の嵩密度となるように予備発泡される。本発明において、その嵩密度は限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cm3の範囲内とし、0.015〜0.050g/cm3の範囲内とするのが好ましい。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、発泡樹脂成形体の製造分野において周知の装置及び手法を用い、水蒸気加熱等により加熱して予備発泡し、熱可塑性樹脂予備発泡粒子(以下、予備発泡粒子と記す)とする。この予備発泡粒子は、製造するべき発泡成形体の密度と同等の嵩密度となるように予備発泡される。本発明において、その嵩密度は限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cm3の範囲内とし、0.015〜0.050g/cm3の範囲内とするのが好ましい。
なお、本発明において予備発泡粒子の嵩密度とは、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。
<予備発泡粒子の嵩密度>
先ず、予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積Vcm3をJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を測定する。
嵩密度(g/cm3)=測定試料の質量(W)/測定試料の体積(V)
<予備発泡粒子の嵩密度>
先ず、予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積Vcm3をJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を測定する。
嵩密度(g/cm3)=測定試料の質量(W)/測定試料の体積(V)
<予備発泡粒子の嵩発泡倍数>
また、予備発泡粒子の嵩発泡倍数は、次式により算出される数値である。
嵩発泡倍数=1/嵩密度(g/cm3)
また、予備発泡粒子の嵩発泡倍数は、次式により算出される数値である。
嵩発泡倍数=1/嵩密度(g/cm3)
前記予備発泡粒子は、発泡樹脂成形体の製造分野において周知の装置及び手法を用い、該予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、水蒸気加熱等により加熱して型内発泡成形し、熱可塑性樹脂発泡成形体(以下、発泡成形体と記す)を製造する。
本発明の発泡成形体の密度は特に限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cm3の範囲内とし、0.015〜0.050g/cm3の範囲内とするのが好ましい。
本発明の発泡成形体の密度は特に限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cm3の範囲内とし、0.015〜0.050g/cm3の範囲内とするのが好ましい。
なお、本発明において発泡成形体の密度とは、JIS K7122:1999「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」記載の方法で測定した発泡成形体密度のことである。
<発泡成形体の密度>
50cm3以上(半硬質および軟質材料の場合は100cm3以上)の試験片を材料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出した。
密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
試験片状態調節、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃×50%±5%または27℃±2℃×65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
<発泡成形体の密度>
50cm3以上(半硬質および軟質材料の場合は100cm3以上)の試験片を材料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出した。
密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
試験片状態調節、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃×50%±5%または27℃±2℃×65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
<発泡成形体の発泡倍数>
また、発泡成形体の発泡倍数は次式により算出される数値である。
発泡倍数=1/密度(g/cm3)
また、発泡成形体の発泡倍数は次式により算出される数値である。
発泡倍数=1/密度(g/cm3)
(加熱溶融発泡成形)
本発明に係る前記発泡性熱可塑性樹脂粒子は、単独で、或いは前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子と混合した状態で、押出発泡法や射出成形法などの加熱溶融発泡成形用の樹脂材料として用いることもできる。
本発明に係る前記発泡性熱可塑性樹脂粒子は、単独で、或いは前記非発泡性熱可塑性樹脂粒子と混合した状態で、押出発泡法や射出成形法などの加熱溶融発泡成形用の樹脂材料として用いることもできる。
押出発泡法や射出成形法などの加熱溶融発泡成形法に用いられる装置及び製造工程は、従来周知の装置及び製造工程を用いることができる。例えば、押出発泡法では、前記樹脂材料を押出機に供給し、押出機内で加熱溶融し、発泡剤含有溶融樹脂として押出機先端のダイから押出発泡させ、冷却することによって熱可塑性樹脂発泡シートを製造する。また射出成形法では、装置内で加熱溶融させた発泡剤含有溶融樹脂を所望形状のキャビティを有する成形型のキャビティ内に射出し発泡成形して所望形状の発泡成形体を製造する。
前記加熱溶融発泡成形によって製造される発泡成形体の密度及び発泡倍数は、特に限定されないが、通常は密度が0.5g/cm3以下(発泡倍数2倍以上)とされ、密度が0.020〜0.5g/cm3(発泡倍数2〜50倍)の範囲内とするのが好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果を実証するが、以下の実施例は本発明の単なる例示であり、本発明の範囲は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
(発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製)
熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名「HRM10N」)を口径90mmの単軸押出機に、時間当たり160kgで連続供給した。押出機内温度としては、最高温度220℃に設定し、樹脂を溶融させた後、発泡剤として樹脂分中8質量%のペンタン(イソペンタン:ノルマルペンタン=20:80(質量比))を押出機の途中から圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を172℃、ダイの樹脂導入部の圧力を12MPaに保持して、図2(a)に示すような小孔20aが88個配置されたダイより、このダイの吐出側に連結され35℃の水が循環するカッティング室内に、発泡剤含有溶融樹脂を押し出すと同時に、円周方向に10枚の刃を有する高速回転カッターで回転数3000rpmにて押出物を切断した。切断した粒子を循環水で冷却しながら、粒子分離器に搬送し、粒子を循環水と分離した。さらに、捕集した粒子を脱水・乾燥して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30aは、図3(a)に示すようなハート状で、平均粒子長径は1.5mmであった。
[実施例1]
(発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製)
熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名「HRM10N」)を口径90mmの単軸押出機に、時間当たり160kgで連続供給した。押出機内温度としては、最高温度220℃に設定し、樹脂を溶融させた後、発泡剤として樹脂分中8質量%のペンタン(イソペンタン:ノルマルペンタン=20:80(質量比))を押出機の途中から圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を172℃、ダイの樹脂導入部の圧力を12MPaに保持して、図2(a)に示すような小孔20aが88個配置されたダイより、このダイの吐出側に連結され35℃の水が循環するカッティング室内に、発泡剤含有溶融樹脂を押し出すと同時に、円周方向に10枚の刃を有する高速回転カッターで回転数3000rpmにて押出物を切断した。切断した粒子を循環水で冷却しながら、粒子分離器に搬送し、粒子を循環水と分離した。さらに、捕集した粒子を脱水・乾燥して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30aは、図3(a)に示すようなハート状で、平均粒子長径は1.5mmであった。
(押出発泡成形体の作製)
前述した通り得られた発泡性可塑性樹脂粒子100質量部と、粉末タルク40質量%をポリスチレンに練り込んだペレット(東洋スチレン社製「DSM−1401」)1.0質量部とをあらかじめ均一に混合し、この混合物をホッパーに充填し、一段目の口径50mmの単軸押出機と二段目の口径65mmの単軸押出機とを接続管を介し、接続してなるタンデム型押出機の一段目の押出機に連続的に供給した。
そして、混合物を一段目の押出機にて170〜220℃で溶融、混練した後、溶融状態の発泡剤含有樹脂を一段目の押出機から接続管を介して二段目の押出機に連続的に供給した。
そして、二段目の押出機にて溶融状態の発泡剤含有樹脂を、通水管を有するバレルによって樹脂温度159℃に冷却した後、二段目の押出機の先端に取り付けられたサーキュラ金型(口径φ80mm)から円筒状に押出発泡した。
次に、上記円筒状発泡体の内外周面の各々に30℃のエアーを吹きつけ、円筒状発泡体の内外周面を冷却した後、通水管を有するマンドレルに連続的に供給して冷却した上で、円筒状発泡体をその円周上の任意の部分において押出方向に連続的に切断し展開することによって、発泡シートを1時間連続的に押し出した。この長尺状の発泡シートを巻き取り機によってロール状に巻き取った。1時間に亘って、厚みが2.2mmで発泡倍数12倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前述した通り得られた発泡性可塑性樹脂粒子100質量部と、粉末タルク40質量%をポリスチレンに練り込んだペレット(東洋スチレン社製「DSM−1401」)1.0質量部とをあらかじめ均一に混合し、この混合物をホッパーに充填し、一段目の口径50mmの単軸押出機と二段目の口径65mmの単軸押出機とを接続管を介し、接続してなるタンデム型押出機の一段目の押出機に連続的に供給した。
そして、混合物を一段目の押出機にて170〜220℃で溶融、混練した後、溶融状態の発泡剤含有樹脂を一段目の押出機から接続管を介して二段目の押出機に連続的に供給した。
そして、二段目の押出機にて溶融状態の発泡剤含有樹脂を、通水管を有するバレルによって樹脂温度159℃に冷却した後、二段目の押出機の先端に取り付けられたサーキュラ金型(口径φ80mm)から円筒状に押出発泡した。
次に、上記円筒状発泡体の内外周面の各々に30℃のエアーを吹きつけ、円筒状発泡体の内外周面を冷却した後、通水管を有するマンドレルに連続的に供給して冷却した上で、円筒状発泡体をその円周上の任意の部分において押出方向に連続的に切断し展開することによって、発泡シートを1時間連続的に押し出した。この長尺状の発泡シートを巻き取り機によってロール状に巻き取った。1時間に亘って、厚みが2.2mmで発泡倍数12倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子の安息角、CV値、平均粒子径、アスペクト比、発泡剤含有量、押出発泡成形時の押出機電流値を下記の測定方法によって測定し、また押出機電流値の変動幅に基づいて押出の安定性の評価を行った。これらの結果を表1に記す。
<安息角の測定方法>
発泡性熱可塑性樹脂粒子300cm3(嵩体積)を、水平面上に立てた直径80mm、高さ70mmの円筒状の枠体に入れる。次に、持ち上げた時にできる円錐状の樹脂粒子の山について、山を正面から見た時の、山の二つの稜線のそれぞれが水平面に対してなす角度を分度器を用いて測定し、その角度の平均値を平均角度とした。これを5回繰り返して行って得られた平均角度の相加平均値を安息角とした。
発泡性熱可塑性樹脂粒子300cm3(嵩体積)を、水平面上に立てた直径80mm、高さ70mmの円筒状の枠体に入れる。次に、持ち上げた時にできる円錐状の樹脂粒子の山について、山を正面から見た時の、山の二つの稜線のそれぞれが水平面に対してなす角度を分度器を用いて測定し、その角度の平均値を平均角度とした。これを5回繰り返して行って得られた平均角度の相加平均値を安息角とした。
<CV値の測定方法>
発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、粒子径の標準偏差(δ)および平均粒子径(x)を次の式に代入することにより算出される値である。
CV値(%)=(δ/x)×100
発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、粒子径の標準偏差(δ)および平均粒子径(x)を次の式に代入することにより算出される値である。
CV値(%)=(δ/x)×100
<平均粒子径の測定方法>
試料約50〜100gをロータップ型篩振とう機(飯田製作所社製)を用いて、ふるい目開き16.00mm、目開き13.20mm、目開き11.20mm、目開き9.50mm、目開き8.00mm、目開き6.70mm、目開き5.60mm、目開き4.75mm、目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目開き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.300mmのJIS標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料質量を測定し、その結果から得られた累積質量分布曲線を元にして累積質量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径とした。
試料約50〜100gをロータップ型篩振とう機(飯田製作所社製)を用いて、ふるい目開き16.00mm、目開き13.20mm、目開き11.20mm、目開き9.50mm、目開き8.00mm、目開き6.70mm、目開き5.60mm、目開き4.75mm、目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目開き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.300mmのJIS標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料質量を測定し、その結果から得られた累積質量分布曲線を元にして累積質量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径とした。
<アスペクト比の測定方法>
発泡性熱可塑性樹脂粒子をランダムにサンプリングし、マイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−1000)により撮影した。
撮影画面上の50個の粒子について、各粒子の最大径Ln(mm)と最小径Dn(mm)を測定した。50個の粒子について行い、その相加平均値から最大径L(mm)、最小径D(mm)を求めた。次に、L/Dを算出しアスペクト比とした。
発泡性熱可塑性樹脂粒子をランダムにサンプリングし、マイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−1000)により撮影した。
撮影画面上の50個の粒子について、各粒子の最大径Ln(mm)と最小径Dn(mm)を測定した。50個の粒子について行い、その相加平均値から最大径L(mm)、最小径D(mm)を求めた。次に、L/Dを算出しアスペクト比とした。
<発泡剤含有量の測定>
実施例(及び比較例)で得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を15℃の保冷庫に72時間に亘って放置した後、発泡性熱可塑性樹脂粒子中の発泡剤量を、ガスクロマトグラフィーを用い、下記の条件で測定した。
ガスクロマトグラフィー(GC):島津製作所社製GC−14B
・検出器:FID・加熱炉:島津製作所社製PYR−1A
・カラム:信和化工社製(直径3mm×長さ3m)液相1スクワラン25%、
担体lShimalite60〜80NAW
・加熱炉温度:180℃
・カラム温度:70℃
本実施例1の発泡性熱可塑性樹脂粒子中の発泡剤(ペンタン)含有量は8質量%であった。
実施例(及び比較例)で得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を15℃の保冷庫に72時間に亘って放置した後、発泡性熱可塑性樹脂粒子中の発泡剤量を、ガスクロマトグラフィーを用い、下記の条件で測定した。
ガスクロマトグラフィー(GC):島津製作所社製GC−14B
・検出器:FID・加熱炉:島津製作所社製PYR−1A
・カラム:信和化工社製(直径3mm×長さ3m)液相1スクワラン25%、
担体lShimalite60〜80NAW
・加熱炉温度:180℃
・カラム温度:70℃
本実施例1の発泡性熱可塑性樹脂粒子中の発泡剤(ペンタン)含有量は8質量%であった。
<押出機電流値の測定>
押出の安定性の評価は、前述した押出発泡成形体の作製において使用した押出機の電流値の変動幅に基づいて評価した。
1時間の連続運転中の一段目単軸押出機のモーター電流値を記録計に記録し、最大値、最小値を求め、その中心値±5%以内に最大値、最小値が含まれる場合を良好(○)、それ以外を不良(×)として判定した。
本実施例1では一段目単軸押出機のモーター電流値は48.0〜51.0Aであり、押出の安定性判定は良好(○)であった。その結果を表1に記す。
前記押出機電流値の測定、及び押出の安定性の判定は、各実施例及び各比較例で以下同様に実施した。
押出の安定性の評価は、前述した押出発泡成形体の作製において使用した押出機の電流値の変動幅に基づいて評価した。
1時間の連続運転中の一段目単軸押出機のモーター電流値を記録計に記録し、最大値、最小値を求め、その中心値±5%以内に最大値、最小値が含まれる場合を良好(○)、それ以外を不良(×)として判定した。
本実施例1では一段目単軸押出機のモーター電流値は48.0〜51.0Aであり、押出の安定性判定は良好(○)であった。その結果を表1に記す。
前記押出機電流値の測定、及び押出の安定性の判定は、各実施例及び各比較例で以下同様に実施した。
[実施例2]
図2(b)に示すような小孔20bが88個配列されたダイを使用した以外は、実施例1と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30bは、図3(b)のようなV字状であり、平均粒子径は約1.4mmであった。
この発泡性熱可塑性樹脂粒子を用い、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚みが2.5mmで発泡倍数14倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
図2(b)に示すような小孔20bが88個配列されたダイを使用した以外は、実施例1と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30bは、図3(b)のようなV字状であり、平均粒子径は約1.4mmであった。
この発泡性熱可塑性樹脂粒子を用い、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚みが2.5mmで発泡倍数14倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
[実施例3]
実施例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子50質量部と、円柱状の再生ポリスチレン樹脂(非発泡性熱可塑性樹脂粒子)50質量部とを混合して押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行い発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚み1.8mmで発泡倍数9倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
実施例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子50質量部と、円柱状の再生ポリスチレン樹脂(非発泡性熱可塑性樹脂粒子)50質量部とを混合して押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行い発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚み1.8mmで発泡倍数9倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
[実施例4]
図2(c)に示すような小孔20cが88個配列されたダイを使用した以外は、実施例13と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30cは、図3(c)のような凸形状であり、平均粒子径は約1.5mmであった。
この発泡性熱可塑性樹脂粒子を使用した以外は実施例1と同様に行ない、発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚みが2.5mmで発泡倍数13倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
図2(c)に示すような小孔20cが88個配列されたダイを使用した以外は、実施例13と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30cは、図3(c)のような凸形状であり、平均粒子径は約1.5mmであった。
この発泡性熱可塑性樹脂粒子を使用した以外は実施例1と同様に行ない、発泡シートを押し出した。1時間に亘って、厚みが2.5mmで発泡倍数13倍且つ幅が700mmの均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
[実施例5]
実施例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子を円筒型バッチ式予備発泡機に供給して、吹き込み圧0.05MPaの水蒸気により加熱し、予備発泡粒子を得た。得られた予備発泡粒子は、嵩密度0.018g/cm3(嵩発泡倍数55倍)であった。
続いて、得られた予備発泡粒子を室温雰囲気下、24時間に亘って放置した後、長さ4000mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状のキャビティを有する成形型内に予備発泡粒子を充填し、その後、成形型のキャビティ内を水蒸気でゲージ圧0.08MPaの圧力で20秒間に亘って加熱し、その後、成形型のキャビティ内の圧力が0.02MPaになるまで冷却し、その後成形型を開き、長さ400mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状の発泡成形体を取り出した。
得られた発泡成形体は、密度0.02g/cm3(発泡倍数50倍)であった。
実施例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子を円筒型バッチ式予備発泡機に供給して、吹き込み圧0.05MPaの水蒸気により加熱し、予備発泡粒子を得た。得られた予備発泡粒子は、嵩密度0.018g/cm3(嵩発泡倍数55倍)であった。
続いて、得られた予備発泡粒子を室温雰囲気下、24時間に亘って放置した後、長さ4000mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状のキャビティを有する成形型内に予備発泡粒子を充填し、その後、成形型のキャビティ内を水蒸気でゲージ圧0.08MPaの圧力で20秒間に亘って加熱し、その後、成形型のキャビティ内の圧力が0.02MPaになるまで冷却し、その後成形型を開き、長さ400mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状の発泡成形体を取り出した。
得られた発泡成形体は、密度0.02g/cm3(発泡倍数50倍)であった。
<強度の評価>
得られた発泡成形体について、JIS A9511:2006「発泡プラスチック保温材」記載の方法に準じて曲げ強度を測定した。
すなわち、テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)を用い、試験体サイズは75mm×300mm×50mmとし、圧縮速度を10mm/min、先端治具は加圧くさび10R、支持台10Rで、支点間距離200mmの条件として測定し、次式にて曲げ強度を算出した。試験片の数は3個とし、その平均値を求めた。
曲げ強度(MPa)=3FL/2bh2
[ここで、Fは曲げ最大荷重(N)を表し、Lは支点間距離(mm)を表し、bは試験片
の幅(mm)を表し、hは試験片の厚み(mm)を表す。]
このようにして曲げ強度の平均値を求め、次の評価基準:
曲げ強度が0.25MPa以上を優良(◎)、
曲げ強度が0.22MPa以上0.25MPa未満を良(○)、
曲げ強度が0.22MPa未満を不良(×)、に照らし、強度を評価した。
その結果を表2に記す。
得られた発泡成形体について、JIS A9511:2006「発泡プラスチック保温材」記載の方法に準じて曲げ強度を測定した。
すなわち、テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)を用い、試験体サイズは75mm×300mm×50mmとし、圧縮速度を10mm/min、先端治具は加圧くさび10R、支持台10Rで、支点間距離200mmの条件として測定し、次式にて曲げ強度を算出した。試験片の数は3個とし、その平均値を求めた。
曲げ強度(MPa)=3FL/2bh2
[ここで、Fは曲げ最大荷重(N)を表し、Lは支点間距離(mm)を表し、bは試験片
の幅(mm)を表し、hは試験片の厚み(mm)を表す。]
このようにして曲げ強度の平均値を求め、次の評価基準:
曲げ強度が0.25MPa以上を優良(◎)、
曲げ強度が0.22MPa以上0.25MPa未満を良(○)、
曲げ強度が0.22MPa未満を不良(×)、に照らし、強度を評価した。
その結果を表2に記す。
[比較例1]
熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名「HRM10N」)を口径90mmの単軸押出機に、時間当たり160kgで連続供給した。押出機内温度としては、最高温度210℃に設定し、樹脂を溶融させた後、発泡剤として樹脂分中8質量%のペンタン(イソペンタン:ノルマルペンタン=20:80(質量比))を押出機の途中から圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を170℃、ダイの樹脂導入部の圧力を15MPaに保持して、図2(d)のような小孔20dが80個配置されたダイよりストランド状に押出すとともに、ストランドを水槽内に導いて直ちに急冷し、ロータリー式ペレタイザーの回転数を1200rpmでストランドを切断し、図3(d)のような6本の線状部を有する(粒子表面に6つの凹部と6つの凸部を有する)発泡性熱可塑性樹脂粒子30dを作製した。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を、実施例5と同様にして型内発泡成形法による発泡成形体の作製を行ったが、空隙が大きく、強度の弱い発泡成形体が出来た。その結果を表2に記す。
熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名「HRM10N」)を口径90mmの単軸押出機に、時間当たり160kgで連続供給した。押出機内温度としては、最高温度210℃に設定し、樹脂を溶融させた後、発泡剤として樹脂分中8質量%のペンタン(イソペンタン:ノルマルペンタン=20:80(質量比))を押出機の途中から圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を170℃、ダイの樹脂導入部の圧力を15MPaに保持して、図2(d)のような小孔20dが80個配置されたダイよりストランド状に押出すとともに、ストランドを水槽内に導いて直ちに急冷し、ロータリー式ペレタイザーの回転数を1200rpmでストランドを切断し、図3(d)のような6本の線状部を有する(粒子表面に6つの凹部と6つの凸部を有する)発泡性熱可塑性樹脂粒子30dを作製した。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を、実施例5と同様にして型内発泡成形法による発泡成形体の作製を行ったが、空隙が大きく、強度の弱い発泡成形体が出来た。その結果を表2に記す。
[比較例2]
比較例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間の間、厚みが2.1〜2.6mmで発泡倍数10〜13倍の範囲で変化する不均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
比較例1で作製した発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間の間、厚みが2.1〜2.6mmで発泡倍数10〜13倍の範囲で変化する不均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
[比較例3]
図2の(e)に示すような真円状の小孔が200個配列されたダイを使用し、カッター刃を5枚に変更し、かつカッター回転数を1000rpmとしたこと以外は、実施例1と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30eは、図3(e)のような粒子表面に凹部又は凸部のない長球状の形状であり、平均粒子径は約2.4mmであった。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間の間、厚みが2.3〜2.9mmで発泡倍数13〜16倍の範囲で変化する不均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
図2の(e)に示すような真円状の小孔が200個配列されたダイを使用し、カッター刃を5枚に変更し、かつカッター回転数を1000rpmとしたこと以外は、実施例1と同様に行った。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子30eは、図3(e)のような粒子表面に凹部又は凸部のない長球状の形状であり、平均粒子径は約2.4mmであった。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給したこと以外は、実施例1と同様に行ない発泡シートを押し出した。1時間の間、厚みが2.3〜2.9mmで発泡倍数13〜16倍の範囲で変化する不均一な発泡シートが得られた。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製及び押出発泡成形体の作製において、実施例1と同様の測定・判定を行った。その結果を表1に記す。
表1の結果より、図3(a)〜(c)に示すように、表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する本発明に係る実施例1〜4の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、押出発泡成形に用いる押出機内で食い込み変動が生じ難く、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することができた。
一方、表面に6個の突起を有する比較例2、表面に凹部又は凸部のない長球状の比較例3の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、押出機内で食い込み変動が生じ易くなり、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することが困難であった。
一方、表面に6個の突起を有する比較例2、表面に凹部又は凸部のない長球状の比較例3の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、押出機内で食い込み変動が生じ易くなり、厚みや発泡度合が均一な発泡成形体を製造することが困難であった。
また表2の結果より、本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子を型内発泡成形法によって発泡成形体を製造した場合、高強度の発泡成形体が得られた。
一方、表面に6個の突起を有する比較例の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、型内発泡成形法によって発泡成形体を製造した場合、空隙が大きく、強度が低い発泡成形体となった。
一方、表面に6個の突起を有する比較例の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、型内発泡成形法によって発泡成形体を製造した場合、空隙が大きく、強度が低い発泡成形体となった。
本発明は、型内発泡成形法、或いは押出成形、射出成形、混練成形、カレンダー成形等の加熱溶融発泡法によって発泡成形体を製造するに好適に使用可能であり、発泡倍数が高く、発泡倍数のバラツキも少ない発泡成形体を得ることが可能な発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法及び熱可塑性樹脂発泡成形体とその製造方法に関する。
1…押出機(樹脂供給装置)、2…ダイ、3…原料供給ホッパー、4…高圧ポンプ、5…発泡剤供給口、6…カッター、7…カッティング室、8…水槽、9…高圧ポンプ、10…固液分離機能付き脱水乾燥機、11…貯留容器、20a〜20e…小孔、30a〜30e…発泡性熱可塑性樹脂粒子。
Claims (22)
- 粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 粒子表面に1〜2個の凹部又は凸部を有することを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 安息角が25°〜45°の範囲内であり、且つ粒子径の変動係数(CV値)が20%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 発泡性熱可塑性樹脂粒子が中実構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 平均粒子径が0.5〜10mmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る溶融押出法によって製造されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 熱可塑性樹脂に炭素数6以下の炭化水素からなる発泡剤が1〜20質量%含有されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子と、発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である非発泡性熱可塑性樹脂粒子とが混合されたことを特徴とする加熱溶融発泡成形用の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 樹脂供給装置内で溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を高速回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る、溶融押出法による発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、
非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜5個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。 - 非円形の小孔を有するダイを用い、粒子表面に1〜2個の凹部又は凸部を有する発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 安息角が25°〜45°の範囲内であり、且つ粒子径の変動係数(CV値)が20%以下である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10又は11に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 発泡性熱可塑性樹脂粒子が中実構造である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- アスペクト比が1.2〜5.0の範囲内である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 平均粒子径が0.5〜10mmの範囲内である発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 熱可塑性樹脂に炭素数6以下の炭化水素からなる発泡剤が1〜20質量%含有された発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記溶融押出法によって発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造した後、この発泡性熱可塑性樹脂粒子に、発泡剤含有量が有効発泡限界値未満である非発泡性熱可塑性樹脂粒子を混合する工程を含むことを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 樹脂供給装置と、該樹脂供給装置先端に付設され多数の小孔を有するダイと、ダイの小孔が穿設された樹脂吐出面に冷却水を接触させるように設けられ、室内に冷却水が循環供給されるカッティング室と、ダイの小孔から押し出された樹脂を切断できるようにカッティング室内に回転可能に設けられたカッターとを有する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置において、
前記ダイが、非円形の小孔を有していることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱発泡させて予備発泡粒子とし、該予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、加熱して型内発泡成形して熱可塑性樹脂発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を押出機に供給し、加熱溶融して押出発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を射出成形機に供給し、加熱溶融して射出発泡成形体を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法。
- 請求項19〜21のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法によって製造された熱可塑性樹脂発泡成形体。
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