JP2013209253A - 無機発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体を生産性よく製造し得るようにする。
【解決手段】無機発泡体1は、無機材料が発泡して形成された基体10と、上記基体10の表面にシリコーンオイル11によって固定化された白色の金属酸化物12とを有している。シリコンオイルは疎水性を有し発泡体の吸水性を低下させ、白色金属酸化物は発泡体の白色度を高める。
【選択図】図1
【解決手段】無機発泡体1は、無機材料が発泡して形成された基体10と、上記基体10の表面にシリコーンオイル11によって固定化された白色の金属酸化物12とを有している。シリコンオイルは疎水性を有し発泡体の吸水性を低下させ、白色金属酸化物は発泡体の白色度を高める。
【選択図】図1
Description
本発明は、白色度及び撥水性に優れた無機発泡体、及びその製造方法に関するものである。
シラスバルーンやパーライト等の無機発泡体は、シラス、真珠岩及び黒曜石等のガラス質火山噴出物を粉砕し、焼成して発泡させることにより製造される。これらシラスバルーン等の無機発泡体には、高い白色度が求められている。しかし、シラスバルーン等の白色度は、その高温焼成時においてシラス等のガラス質火山噴出物に含まれる鉄分が酸化着色することによって影響を受けるという問題がある。
また、従来より、シラスバルーン等の表面を処理して機能性を付与する方法としては、機能性材料をディッピングやスプレー等によってシラスバルーンの表面に塗布或いは付着させる方法が知られている。
その他にも、例えば特許文献1には、シラス等のガラス質火山噴出物粉粒体の表面にリン酸アルミニウム等のリン酸塩を塗し付けた後、その粉粒体を焼成して発泡させることにより、白色度の優れた火山噴出物発泡粒体(無機発泡体)を得ることができると開示されている。
ところが、上記特許文献1の方法により製造された無機発泡体は、吸水率が高くて撥水性が付与されていないため、例えば増量剤として塗料等に添加した場合にその塗料等の粘度が上昇して取り扱いが難しくなる。
また、リン酸塩は粘性を有するので、混合機において、その内部に粉粒体が付着したり、粉粒体同士が凝集して大粒化することがある。したがって、上記特許文献1の製造方法では、均一な粒径のシラスバルーンを歩留まり良く得ることが困難である。
さらに、シラス原石は硬度が高くて角張っているので、混合機内でシラス表面にリン酸塩を付着させる際に混合機内部の磨耗が激しくなり、混合機を頻繁にメンテナンスしなければならないという問題もある。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体を生産性よく製造し得るようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、基体表面にシリコーンオイルによって白色の金属酸化物を固定化させるようにした。
具体的に、第1の発明に係る無機発泡体は、無機材料が発泡して形成された基体と、上記基体の表面にシリコーンオイルによって固定化された白色の金属酸化物とを有していることを特徴とする。
この発明によると、白色の金属酸化物が基体表面に固定化されているので、無機発泡体の白色度が高められる。しかも、シリコーンオイルは白色の金属酸化物の基体に対する付着性が良好である。よって、無機発泡体の白色度をより一層高めることができる。
さらに、シリコーンオイルは疎水性を有するので、シリコーンオイルが付着した無機発泡体の吸水率を好適に低下させることができる。よって、例えば無機発泡体を樹脂に添加した場合にも、無機発泡体が容易に分散し、樹脂が増粘し難くなるので、その取り扱いを容易にすることができる。
また、シリコーンオイルは粘性が低いので、例えば混合機内部や焼成炉内部への基体及び金属酸化物の付着や、基体及び金属酸化物の凝集を抑制することができる。よって、均一な粒径の無機発泡体を生産性よく製造することが可能になる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記シリコーンオイルは、メチルハイドロジェンシリコーンオイルであることを特徴とする。
この発明によると、シリコーンオイルにおいて上記付着性、疎水性、粘性等の特性が特に優れたメチルハイドロジェンシリコーンオイルを用いることにより、吸水率がより低くて白色度がより高い無機発泡体を得ることができる。
第3の発明は、上記第1又は2の発明において、上記白色の金属酸化物は、酸化チタンであることを特徴とする。
この発明によると、屈折率が高く汎用性の高い酸化チタンにより、白色の金属酸化物を好適に得ることができる。
また、第4の発明に係る無機発泡体の製造方法は、無機材料を発泡させて形成した基体に白色の金属酸化物を添加混合して第1混合物を生成する工程と、上記第1混合物にさらにシリコーンオイルを添加混合しながら加熱して第2混合物を生成をする工程と、上記第2混合物を乾燥させる工程とを有することを特徴とする。
この発明によると、発泡前の原料ではなく既に発泡した基体と、金属酸化物とを混合するようにしたので、その混合による混合機内部の摩耗を低減して、その頻繁なメンテナンスを不要にすることが可能になる。よって、無機発泡体の製造コストを低下させることができる。
また、基体と金属酸化物とを混合し、さらにシリコーンオイルを添加しつつ加熱するという非常に簡便な方法によって、吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体を製造できる。したがって、上記無機発泡体を汎用設備を用いて大量に製造することも可能になる。
さらに、シリコーンオイルは粘性が低いので、基体及び金属酸化物の凝集や混合機等の内部への付着を抑制して、均一な粒径の無機発泡体を生産性よく製造することが可能になる。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記シリコーンオイルは、メチルハイドロジェンシリコーンオイルであることを特徴とする。
この発明によると、シリコーンオイルにおいて上記付着性、疎水性、粘性等の特性が特に優れたメチルハイドロジェンシリコーンオイルを用いることにより、吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体をより好適に製造できる。
第6の発明は、上記第4又は第5の発明において、上記白色の金属酸化物は、酸化チタンであることを特徴とする。
この発明によると、屈折率が高く汎用性の高い酸化チタンを用いて、白色度が高い無機発泡体を好適に製造できる。
本発明によれば、基体表面にシリコーンオイルによって白色の金属酸化物を固定化させるようにしたので、吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体を生産性よく製造することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態における無機発泡体1の構成を模式的に示す断面図である。
無機発泡体1は、無機材料が発泡して形成された基体10と、基体10の表面にバインダとしてのシリコーンオイル11によって固定化された白色の金属酸化物12とを有している。
本実施形態における基体10は、例えば、ガラス質火山噴出物であるシラスを焼成して発泡させたシラスバルーンによって構成されている。基体10は、シラスバルーンに限らず、その他のガラス質火山噴出物である真珠岩又は黒曜石等を焼成して発泡させたパーライト等によって構成することも可能である。基体10は中空の粒状に形成され、その平均粒径が10μm〜5mm程度である。
基体10の表面には、図1に示すように、微粒子状の金属酸化物12が付着しており、その金属酸化物12がシリコーンオイル11としてのメチルハイドロジェンシリコーンオイル11によって覆われている。
メチルハイドロジェンシリコーンオイル11は、無機発泡体1に撥水性を付与させるものとして適している。メチルハイドロジェンシリコーンオイル11の添加量は、0.5重量部〜10重量部、望ましくは1重量部〜5重量部である。
メチルハイドロジェンシリコーンオイル11の添加量が0.5重量部よりも少ない場合、金属酸化物12の基体10への固定化が不十分になってしまう。一方、上記添加量が10重量部を超える場合、金属酸化物12を基体10に固定するためには過剰な量となり、製造コストが無駄に嵩む。よって、メチルハイドロジェンシリコーンオイル11の添加量は0.5重量部〜10重量部、望ましくは1重量部〜5重量部であることが好ましい。
白色の金属酸化物12としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化アンチモン、又は酸化インジウム等の金属酸化物を適用することが可能である。
本実施形態における白色の金属酸化物12は、特に屈折率が高く汎用性の高い酸化チタン12によって構成されている。金属酸化物12の添加量は、基体10及び金属酸化物12の比重や粒径にもよるが、1重量部〜20重量部程度である。
金属酸化物12の添加量が1重量部よりも少ない場合、無機発泡体1に十分な白色度が得られない。一方、金属酸化物12の添加量が20重量部を超える場合、固定できない金属酸化物12が増大し、金属酸化物12の量が過剰になる。よって、金属酸化物12の添加量は1重量部〜20重量部であることが好ましい。
ここで、図2〜図4は、酸化チタン12が固定化された無機発泡体を例示する顕微鏡写真である。図2はバインダがメチルハイドロジェンシリコーンオイル11であるものを示す。図3はバインダがポリアクリル酸であるものを示す。図4はバインダがテトラエトキシシランカップリング剤であるものを示す。
図2に示すように、バインダがメチルハイドロジェンシリコーンオイル11である場合、バインダがポリアクリル酸である図3や、バインダがテトラエトキシシランカップリング剤である図4に比べて、酸化チタン12が高密度でシラスバルーン上に固定化されているのが確認できた。
例えば、図3に示されるように、バインダがポリアクリル酸である場合、シラスバルーンや酸化チタンが凝集した凝集体22が多く含まれることが確認できた。この凝集体22は、ヘンシェルミキサーの内部(壁面や羽根等)に付着してしまう。
これに対し、バインダがメチルハイドロジェンシリコーンオイル11である場合には、このような凝集体22が発生しない。
−製造方法−
次に、無機発泡体1の製造方法について説明する。図5は、本実施形態における無機発泡体1の製造工程を示すフローチャートである。
次に、無機発泡体1の製造方法について説明する。図5は、本実施形態における無機発泡体1の製造工程を示すフローチャートである。
無機発泡体1を製造する場合、まず、無機材料であるシラスを焼成して発泡させることにより、平均粒径が10μm〜5mm程度であるシラスバルーンを基体10として形成する。
次に、図5におけるステップS1において、基体10であるシラスバルーンに白色の金属酸化物12として酸化チタンを添加混合することにより、第1混合物を生成する。シラスバルーンと酸化チタンとを混合する混合機としては、例えばヘンシェルミキサー等の汎用の混合機を用いることができる。そして、シラスバルーン及び酸化チタンを、例えば5分程度の間、比較的低速回転で混合する。
続いて、図5におけるステップS2において、上記第1混合物にさらにシリコーンオイル11としてのメチルハイドロジェンシリコーンオイル11を添加混合しながら加熱する。例えば、5分程度の間、ヘンシェルミキサー内を蒸気等により100℃〜120℃程度の温度で加熱しながら、第1混合物及びメチルハイドロジェンシリコーンオイル11を混合する。そのことにより、第2混合物を生成をする。
その後、図5におけるステップS3において、上記第2混合物を乾燥させる。すなわち、加熱を停止した後、5分程度の間、ヘンシェルミキサーを回転させながら上記第2混合物を乾燥させる。こうして、第2混合物を乾燥させて酸化チタンをシラスバルーンに固定化させることにより、白色度及び撥水性に優れた無機発泡体1を製造する。
−実施形態の効果−
したがって、この実施形態によると、白色の金属酸化物12である酸化チタンが、基体10であるシラスバルーンの表面に固定化されているので、無機発泡体1の白色度を高めることができる。しかも、メチルハイドロジェンシリコーンオイル11は、白色の金属酸化物12(酸化チタン)の基体10(シラスバルーン)に対する付着性が良好である。よって、無機発泡体1の白色度をより一層高めることができる。
したがって、この実施形態によると、白色の金属酸化物12である酸化チタンが、基体10であるシラスバルーンの表面に固定化されているので、無機発泡体1の白色度を高めることができる。しかも、メチルハイドロジェンシリコーンオイル11は、白色の金属酸化物12(酸化チタン)の基体10(シラスバルーン)に対する付着性が良好である。よって、無機発泡体1の白色度をより一層高めることができる。
また、屈折率が高く汎用性の高い酸化チタンにより、白色の金属酸化物12を好適に得ることができる。
さらに、メチルハイドロジェンシリコーンオイル11は疎水性を有するので、そのメチルハイドロジェンシリコーンオイル11が付着した無機発泡体1の吸水率を好適に低下させることができる。よって、例えば無機発泡体1を塗料等の樹脂に添加した場合にも、無機発泡体1が容易に分散し、樹脂が増粘し難くなるので、その取り扱いを容易にすることができる。
また、メチルハイドロジェンシリコーンオイル11は粘性が低いので、例えば混合機内部への基体10及び金属酸化物12の付着や、基体10及び金属酸化物12の凝集を抑制することができる。よって、均一な粒径の無機発泡体1を生産性よく製造することができる。
さらに、発泡前の原料(シラス等)ではなく既に発泡した基体10(シラスバルーン)と、金属酸化物12(酸化チタン)とを混合するようにしたので、その混合による混合機内部の摩耗を低減して、その頻繁なメンテナンスを不要にすることができる。よって、無機発泡体1の製造コストを低下させることができる。
加えて、基体10と金属酸化物12とを混合し、さらにメチルハイドロジェンシリコーンオイル11を添加しつつ加熱するという非常に簡便な方法によって、吸水率が低くて白色度が高い無機発泡体1を製造することができる。したがって、上記無機発泡体1を汎用設備を用いて大量に製造することも可能になる。
−実施例−
次に、具体的に実施した実施例及び比較例について、図6の表を参照して説明する。
次に、具体的に実施した実施例及び比較例について、図6の表を参照して説明する。
(比較例1)
平均粒径40μmのシラスバルーン1.5kgと、酸化チタン0.075kgとを用意し、これらのシラスバルーン及び酸化チタンをヘンシェルミキサーに投入して混合した。これら原料を混合しながら徐々に加熱し、ヘンシェルミキサーの槽内が100℃になったところで乾燥させた。そのことにより、白色度86.6、吸水率191%、固定度0の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、15067mPa・sであった。
平均粒径40μmのシラスバルーン1.5kgと、酸化チタン0.075kgとを用意し、これらのシラスバルーン及び酸化チタンをヘンシェルミキサーに投入して混合した。これら原料を混合しながら徐々に加熱し、ヘンシェルミキサーの槽内が100℃になったところで乾燥させた。そのことにより、白色度86.6、吸水率191%、固定度0の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、15067mPa・sであった。
ここで、固定度とは、酸化チタンがシラスバルーンに固定化されている度合いを示す指標である。固定度は、次のようにして計測する。
まず、乾燥後の無機発泡体及び酸化チタン等を含む試料(シラスバルーン1g相当)を、メタノール10mlで濡らした後で水に分散させる。次に、試料を超音波洗浄器により5分間洗浄する。その後、洗浄液に含まれる試料を定性濾紙(粒子保持能11μm)により濾過し、濾液を採取する。このとき、洗浄する液を含めて濾液を総液量で100mlとなるようにする。次に、濾液の吸光度(つまり透明性)を分光光度計により測定する。
そして、計測対象の吸光度をxとし、酸化チタン及びメチルハドロジェンシリコーンオイルの何れもシラスバルーンに混合せずに、シラスバルーンのみを洗浄して濾過した濾液(つまり未処理のもの)の吸光度をAとする。さらに、この比較例1のように、メチルハドロジェンシリコーンオイルを添加混合せずに酸化チタン及びシラスバルーンのみを混合して洗浄した後の濾液(つまりバインダー無しのもの)の吸光度をBとする。
このとき、固定度yを次式(1)により算出する。
固定度y=100−(x−A)/(B−A)×100 ・・・(1)
よって、バインダー無しの比較例1の場合、上記式(1)においてx=Bとなるので、固定度y=0となる。一方、酸化チタン及びバインダーによる処理がされていない場合、上記式(1)においてx=Aとなるので、固定度y=100となる。
よって、バインダー無しの比較例1の場合、上記式(1)においてx=Bとなるので、固定度y=0となる。一方、酸化チタン及びバインダーによる処理がされていない場合、上記式(1)においてx=Aとなるので、固定度y=100となる。
(実施例1)
平均粒径40μm、白色度84.9、吸水率175%であって樹脂に添加したときの粘度が19620mPa・sであるシラスバルーン1.5kgと、酸化チタン0.075kgと、メチルハドロジェンシリコーンオイル0.015kgとを用意し、シラスバルーン及び酸化チタンをヘンシェルミキサーに投入して混合した。次に、メチルハドロジェンシリコーンオイルを投入して混合しながら徐々に加熱した。その後、ヘンシェルミキサーの槽内が100℃になったところで乾燥させることにより、白色度86.5、吸水率35%、固定度69の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂(不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し28重量部添加)の粘度は、10787mPa・sであった。
平均粒径40μm、白色度84.9、吸水率175%であって樹脂に添加したときの粘度が19620mPa・sであるシラスバルーン1.5kgと、酸化チタン0.075kgと、メチルハドロジェンシリコーンオイル0.015kgとを用意し、シラスバルーン及び酸化チタンをヘンシェルミキサーに投入して混合した。次に、メチルハドロジェンシリコーンオイルを投入して混合しながら徐々に加熱した。その後、ヘンシェルミキサーの槽内が100℃になったところで乾燥させることにより、白色度86.5、吸水率35%、固定度69の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂(不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し28重量部添加)の粘度は、10787mPa・sであった。
(実施例2)
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.0225kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.4、吸水率40%、固定度64の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10913mPa・sであった。
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.0225kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.4、吸水率40%、固定度64の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10913mPa・sであった。
(実施例3)
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.030kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.3、吸水率37%、固定度89の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10440mPa・sであった。
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.030kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.3、吸水率37%、固定度89の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10440mPa・sであった。
(実施例4)
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.0075kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.8、吸水率34%、固定度−92の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10207mPa・sであった。
メチルハドロジェンシリコーンオイルを0.0075kgとした他は、実施例1と同様とし、白色度86.8、吸水率34%、固定度−92の無機発泡体を得た。この無機発泡体を添加した樹脂の粘度は、10207mPa・sであった。
このように、比較例1では吸水率が191%であって非常に高くなるのに対し、実施例1〜4では、白色度が高く(86.3〜86.8)且つ吸水率が低い(34%〜40%)無機発泡体が得られることが確認できた。
ここで、実施例4の固定度は−92という値になっているが、この理由は、比較例1のようにメチルハドロジェンシリコーンオイルをシラスバルーン及び酸化チタンに添加混合しない場合には、酸化チタン同士が凝集しやすく、濾過しても濾紙上に残る酸化チタンの量が多いのに対し、実施例4のように比較的少量でもメチルハドロジェンシリコーンオイルが添加されていれば、酸化チタンの分散性が高まって互いに凝集しなくなり、酸化チタンが濾紙を通過しやすくなるためである。
以上説明したように、本発明は、白色度及び撥水性に優れた無機発泡体、及びその製造方法について有用である。
1 無機発泡体
10 基体、シラスバルーン
11 メチルハイドロジェンシリコーンオイル
12 白色の金属酸化物、酸化チタン
10 基体、シラスバルーン
11 メチルハイドロジェンシリコーンオイル
12 白色の金属酸化物、酸化チタン
Claims (6)
- 無機材料が発泡して形成された基体と、
上記基体の表面にシリコーンオイルによって固定化された白色の金属酸化物とを有している
ことを特徴とする無機発泡体。 - 請求項1に記載された無機発泡体において、
上記シリコーンオイルは、メチルハイドロジェンシリコーンオイルである
ことを特徴とする無機発泡体。 - 請求項1又は2に記載された無機発泡体において、
上記白色の金属酸化物は、酸化チタンである
ことを特徴とする無機発泡体。 - 無機材料を発泡させて形成した基体に白色の金属酸化物を添加混合して第1混合物を生成する工程と、
上記第1混合物にさらにシリコーンオイルを添加混合しながら加熱して第2混合物を生成をする工程と、
上記第2混合物を乾燥させる工程とを有する
ことを特徴とする無機発泡体の製造方法。 - 請求項4に記載された無機発泡体の製造方法において、
上記シリコーンオイルは、メチルハイドロジェンシリコーンオイルである
ことを特徴とする無機発泡体の製造方法。 - 請求項4又は5に記載された無機発泡体の製造方法において、
上記白色の金属酸化物は、酸化チタンである
ことを特徴とする無機発泡体の製造方法。
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