JP2013208622A - 金型形状シミュレーションシステム、プログラム及び方法 - Google Patents

金型形状シミュレーションシステム、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】精度の良い金型形状をシミュレーションすることができる金型形状シミュレーションシステムを提供する。
【解決手段】金型形状シミュレーションシステムは、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、下死点における成形品の形状と残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状を算出し、成形品のスプリングバック後の形状を表示した後にねじれ有りの評価を取得すると、残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより補正残留応力を算出し、下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状を算出し、該形状をプレス成形金型の金型形状として算出する。
【選択図】図13

Description

本発明は、金属板(ブランク)をプレス成形したときに生じる成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーションシステム、プログラム及び方法に関し、コンピュータを用いた計算の技術分野に属する。
金属板のプレス成形においては、成形品の目標形状に応じて形成されたプレス成形金型を用いて金属板をプレス成形しても、プレス成形時に生じた残留応力によって型開き後にスプリングバックが生じ、成形品を目標形状に成形することができない場合がある。これに対し、コンピュータを用いて成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を予め決定する手法が知られている。
このような手法として、成形品の目標形状に応じた金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いた解析(FEM解析)によってプレス成形金型による成形をシミュレーションして、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力からスプリングバック後の形状をシミュレーションすることにより、成形品の目標形状とスプリングバック後の形状との形状変化を差分法によって算出し、この形状差分を金型形状に反映するようにしたものが知られている。
しかしながら、このようにして求めたスプリングバックを反映した金型形状を有するプレス成形金型を用いても、成形品を目標形状に成形することができない場合がある。特に、金属板として、例えば引張強度が590MPa程度以上を有する高張力鋼板などを用いる場合には、軟鋼板を用いる場合に比してスプリングバックが大きく、このような傾向がより顕著になり得る。
このような高張力鋼板のスプリングバックを見込んだ金型形状を決定するものとして、例えば特許文献1には、スプリングバック後の成形品の目標形状からのずれ量に応じて各部位に強さを変化させたバネ及びダンパーを仮想的に配置した成形品モデルと金型変形モデルとを作成し、成形品モデルと金型変形モデルとの連成モデルを用い、金型形状がバネ及びダンパーの力で変形する状態を有限要素法により解析し、次いで変形した金型形状を用い、ずれ量が許容値内となるまでプレス成形過程以降の解析を繰り返して金型形状を決定するものが開示されている。
特開2006−263788号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載のものは、バネ及びダンパーを仮想的に配置した成形品モデルと金型変形モデルの作成と、この成形品モデルと金型変形モデルとの連成モデルの作成とを必要とすることから、複雑且つ面倒で手間がかかるという問題がある。
ところで、金属板をプレス成形するときに生じるスプリングバックによる寸法精度不良の代表的な原因として、折曲加工部における角度変化、プレス方向に沿う壁反り及び長手方向の軸心回りのねじれが知られている。図21は、プレス成形において生じる寸法精度不良を説明するための説明図であり、図21(a)は、プレス成形によって長手方向に断面形状が変化する断面ハット状に形成された成形品100を示し、図21(b)、図21(c)、図21(d)はそれぞれ、図21(a)におけるY21−Y21線に沿った成形品100の断面を用いて角度変化、壁反り及びねじれを説明するための説明図である。
角度変化は、図21(b)に示すように、成形品100の底壁部101に対して側壁部102が目標形状(二点鎖線で示す形状)に対して所定角度で傾斜するように変化するものであり、底壁部101と側壁部102の角部における板厚方向の応力差によるモーメント成分によって生じるものである。また、壁反りは、図21(c)に示すように、成形品100の側壁部102が目標形状(二点鎖線で示す形状)に対して湾曲して変化するものであり、側壁部102における板厚方向の応力差によるモーメント成分によって生じるものである。
一方、ねじれは、図21(d)に示すように、成形品100の断面が目標形状(二点鎖線で示す形状)に対して回転するように変化し、長手方向に直交する2つの断面が互いに逆方向に変形するものであり、成形品100の側壁部102における板厚方向の応力差によるモーメント成分と成形品100の長手方向における面内応力成分の不均一とによって生じるものである。
前記のように、角度変化や壁反りは、板厚方向の応力差によるモーメント成分によって生じ、単一のモーメント成分によって生じるものであるので、成形品の目標形状に応じた金型形状と成形品のスプリングバック後の形状との形状差分を金型形状に反映することを繰り返すことで、成形品のスプリングバック後の形状に角度変化や壁反りが生じることを抑制する金型形状を決定することができると考えられる。
しかしながら、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じた場合には、成形品の目標形状に応じた金型形状と成形品のスプリングバック後の形状との形状差分を金型形状に反映することを繰り返してもねじれが解消されない場合がある。特に、金属板として高張力鋼板を用いる場合には、このような傾向がより顕著になり得る。
そこで、本発明は、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じる場合に、そのねじれを抑制する金型形状を算出することができ、精度の良い金型形状をシミュレーションすることができる金型形状シミュレーションシステム、プログラム及び方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーションシステムであって、有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出手段と、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出手段によって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出手段と、該第1のスプリングバック算出手段によって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示手段と、該スプリングバック形状表示手段に成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得手段と、該ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解手段と、該残留応力分解手段によって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出手段と、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出手段によって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出手段と、該第2のスプリングバック算出手段によって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出手段と、を有していることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記残留応力算出手段は、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記第1のスプリングバック算出手段は、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、前記残留応力分解手段は、前記ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記残留応力分解手段は、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、前記補正残留応力算出手段は、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーションプログラムであって、コンピュータを、有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出手段、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出手段によって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出手段、該第1のスプリングバック算出手段によって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示手段、該スプリングバック形状表示手段に成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得手段、該ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解手段、該残留応力分解手段によって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出手段、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出手段によって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出手段、及び、該第2のスプリングバック算出手段によって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出手段として機能させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、コンピュータを、前記残留応力算出手段として機能させるときは、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出するように機能させ、前記第1のスプリングバック算出手段として機能させるときは、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出するように機能させ、前記残留応力分解手段として機能させるときは、前記ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解するように機能させることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、コンピュータを、前記残留応力分解手段として機能させるときは、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解するように機能させ、前記補正残留応力算出手段として機能させるときは、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出するように機能させることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、コンピュータとそのコンピュータで稼働するプログラムとで実行され、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーション方法であって、残留応力算出手段が、有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出ステップを有し、第1のスプリングバック算出手段が、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出ステップによって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出ステップを有し、スプリングバック形状表示手段が、前記第1のスプリングバック算出ステップによって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示ステップを有し、ねじれ評価取得手段が、前記スプリングバック形状表示ステップによって成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得ステップを有し、残留応力分解手段が、前記ねじれ評価取得ステップによって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出ステップによって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解ステップを有し、補正残留応力算出手段が、前記残留応力分解ステップによって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出ステップを有し、第2のスプリングバック算出手段が、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出ステップによって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出ステップを有し、金型形状算出手段が、前記第2のスプリングバック算出ステップによって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出ステップを有していることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記残留応力算出ステップでは、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記第1のスプリングバック算出ステップでは、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、前記残留応力分解ステップでは、前記ねじれ評価取得ステップによって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出ステップによって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載の発明において、前記残留応力分解ステップでは、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、前記補正残留応力算出ステップでは、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出することを特徴とする。
以上の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、本願の請求項1に記載の発明によれば、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出され、下死点における成形品の形状と残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出されることとなる。そして、成形品のスプリングバック後の形状を表示した後にねじれ有りの評価を取得すると、残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより補正残留応力が算出され、下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出され、該形状がプレス成形金型の金型形状として算出されることとなる。
これにより、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じた場合にねじれを生じさせる原因である残留応力のモーメント成分を除去させることができるので、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じることを抑制することができる金型形状を算出することができ、精度の良い金型形状をシミュレーションすることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出されるとともに成形品のスプリングバック後の形状が算出され、成形品のスプリングバック後の形状と見込み前金型形状との差分を見込むことにより算出された見込み後金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状が算出されることとなる。そして、算出した成形品のスプリングバック後の形状においてねじれ有りの評価を取得すると、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を分解して補正残留応力が算出され、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出され、該形状がプレス成形金型の金型形状として算出されることとなる。
これにより、成形品のスプリングバック後の形状と見込み前金型形状との差分を見込んで算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じた場合においても、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じることを抑制することができる金型形状を算出することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛け、面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて合成することにより補正残留応力が算出されるので、前記効果を具体的に実現することができる。特に曲率半径の小さい曲げ成形を行う場合には成形品のスプリングバック後の形状において面外応力成分の影響が大きくなることから、面外応力成分に掛ける係数を好適に設定することで、前記効果を有効に奏することができる。
また、請求項4〜6に記載の金型形状シミュレーションプログラムに関する発明によれば、これをコンピュータで実行することにより、金型形状シミュレーションシステムに関する請求項1〜3に記載の発明と同様の効果を奏する。
さらに、請求項7〜9に記載の金型形状シミュレーション方法に関する発明によれば、金型形状シミュレーションシステムに関する請求項1〜3に記載の発明と同様の効果を奏する。
本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションの形状差分を用いた金型見込みを説明するための説明図である。 ねじれ矯正金型見込みにおける残留応力の分解を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションのねじれ矯正金型見込みを説明するための説明図である。 解析モデルのある要素について全体のXYZ座標系における残留応力を示す図である。 図4に示す残留応力を変換した要素のXYZ座標系における残留応力を示す図である。 積分点における重み係数を示す図である。 残留応力のモーメント成分、面内応力成分及び面外応力成分を示す図である。 係数α×モーメント成分、係数β×面内応力成分及び係数γ×面外応力成分を示す図である。 図4に示す残留応力を補正した要素のXYZ座標系における補正残留応力を示す図である。 図4に示す残留応力を補正した全体のXYZ座標系における補正残留応力を示す図である。 本発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。 図11に示すシステムの記憶装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションの動作を示すフローチャートである。 ねじれ矯正金型見込みの動作を示すフローチャートである。 ねじれ評価を入力する画面を示す図である。 図15に示す画面において断面表示ボタンが押されたときの画面を示す図である。 ねじれ評価を入力する別の画面を示す図である。 図17に示す画面において断面表示ボタンが押されたときの画面を示す図である。 寸法精度評価を入力する画面を示す図である。 寸法精度評価を入力する別の画面を示す図である。 プレス成形において生じる寸法精度不良を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションでは、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定するに際し、先ず、成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型(初期金型)を用い、既知の有限要素法を用いてプレス成形金型による金属板(ブランク)の成形をシミュレーションしてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する。
次に、プレス成形金型の下死点における成形品の形状と算出された残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する。そして、見込み前金型形状と成形品のスプリングバック後の形状との形状変化を差分法によって算出し、この形状差分を金型形状に反映して成形品のスプリングバックを見込んだ見込み後金型形状を算出する。
図1は、本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションの形状差分を用いた金型見込みを説明するための説明図であり、図1では、底壁部11、側壁部12及びフランジ部13を備えた長手方向に延びる断面ハット状の成形品10を成形するためのプレス成形金型の金型形状を示している。図1では、見込み前金型形状を実線L1で示し、成形品のスプリングバック後の形状を破線L2で示し、形状差分を用いた金型見込みによる見込み後金型形状を二点鎖線L3で示している。
図1の実線L1で示す見込み前金型形状は、成形品の目標形状に応じて形成されている。そして、見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用い、既知の有限要素法を用いてブランクの成形をシミュレーションすると、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出される。
次に、プレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状をシミュレーションすると、図1の破線L2で示すように、スプリングバックによって底壁部11に対して側壁部12が外側に傾斜した成形品のスプリングバック後の形状が算出される。
そして、見込み前金型形状と成形品のスプリングバック後の形状との形状変化を差分法によって算出し、算出された形状差分を初期金型形状に反映することで、図1の二点鎖線L3で示すように、形状差分によってスプリングバックを見込んだ見込み後金型形状が算出される。
例えば、図1の実線L1で示す見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用いて成形された下死点における成形品の解析モデルの節点P1が節点P2にスプリングバックする場合には、節点P1と節点P2とを結ぶベクトルに対して逆ベクトルとなる節点P3をスプリングバックの見込み点として金型形状に反映する。成形品の解析モデルの全ての節点について同様に見込むことで、形状差分によってスプリングバックを見込んだプレス成形金型の金型形状が算出される。
次に、形状差分に基づいて成形品のスプリングバックを見込んで算出された金型形状を有するプレス成形金型を用い、既知の有限要素法を用いてプレス成形金型によるブランクの成形をシミュレーションして下死点における成形品の残留応力を算出し、下死点における成形品の形状と算出された残留応力とから、既知の有限要素法によって成形品のスプリングバック後の形状を算出する。そして、見込み後金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状を表示装置に表示した後に、ユーザーによるねじれ有りの評価を取得すると、ねじれを抑制するためにねじれ矯正金型見込みが行われる。
ねじれ矯正金型見込みは、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じる場合は成形品の長手方向の軸心回りにねじれが生じることから、ねじれを抑制するために長手方向に着目して金型形状を見込むものであり、ねじれを生じさせる原因である残留応力のモーメント成分を除去して金型形状を見込むものである。
ユーザーによるねじれ有りの評価を取得すると、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を、モーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する。
プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力は、成形品の解析モデルにおいて要素毎に6つの応力成分σ、σ、σ、τyz、τzx、τxyによって表すことができる。前記残留応力は、該残留応力をσresidualとして表示すると、6つの応力成分σ、σ、σ、τyz、τzx、τxyを用いて、以下の数1で示す式で表すことができる。なお、XYZ直交座標系において、応力成分σ、σ、σはそれぞれ、応力の作用面がX軸、Y軸、Z軸に直交する面で応力の作用方向がX方向、Y方向、Z方向である応力であり、応力成分τyz、τzx、τxyはそれぞれ、応力の作用面がY軸、Z軸、X軸に直交する面で応力の作用方向がZ方向、X方向、Y方向である応力である。
Figure 2013208622
図2は、ねじれ矯正金型見込みにおける残留応力の分解を説明するための説明図であり、残留応力の応力成分σにおける分解を説明するための説明図である。図2の実線L11に示すように、プレス成形金型の下死点における成形品W1の残留応力の応力成分σが、板厚tを有する金属板の板厚方向に変化する応力を有する場合、先ず、面内応力成分σTxとして、応力成分σの板面方向成分を板厚方向に平均化した応力を算出する。
図2では、面内応力成分σTxを破線L12で示しているが、面内応力成分σTxは、以下の数2で示す式を用いて算出することができる。以下の数2で示す式において、iは積分点(i=1〜n)を示し、w(i)は積分点iにおける重み係数を示し、σ(i)は積分点iにおける応力成分σを示している。
Figure 2013208622
次に、モーメント成分σとして、残留応力の応力成分σと面内応力成分σTxとの差(σ−σTx)を算出する。また、応力成分σについては、板面方向と直交する方向の面外応力成分σはゼロである。このようにして、残留応力の応力成分σを、モーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解する。
残留応力の応力成分σについても同様に、面内応力成分σTyとして、以下の数3で示す式を用いて応力成分σの板面方向成分を板厚方向に平均化した応力を算出する。以下の数3で示す式においても、iは積分点(i=1〜n)を示し、w(i)は積分点iにおける重み係数を示し、σ(i)は積分点iにおける応力成分σを示している。
Figure 2013208622
そして、モーメント成分σとして、残留応力の応力成分σと面内応力成分σTyとの差(σ−σTy)を算出する。また、応力成分σについても、板面方向と直交する方向の面外応力成分σはゼロである。このようにして、残留応力の応力成分σについても、モーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解する。
残留応力の応力成分τxyについても同様に、面内応力成分τTxyとして、以下の数4で示す式を用いて応力成分τxyの板面方向成分を板厚方向に平均化した応力を算出する。以下の数4で示す式においても、iは積分点(i=1〜n)を示し、w(i)は積分点iにおける重み係数を示し、τxy(i)は積分点iにおける応力成分τxyを示している。
Figure 2013208622
そして、モーメント成分σとして、残留応力の応力成分τxyと面内応力成分τTxyとの差(τxy−τTxy)を算出する。また、応力成分τxyについては、板面方向と直交する方向の面外応力成分σはゼロである。このようにして、残留応力の応力成分τxyについても、モーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解する。
一方、残留応力の応力成分σについては、該応力成分σが板面方向と直交する方向の成分であるので、モーメント成分σと面内応力成分σはゼロであり、面外応力成分σは応力成分σである。このようにして、残留応力の応力成分σを、モーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解する。
残留応力の応力成分τyz、τzxについても同様に、応力成分τyzを、モーメント成分σと面内応力成分σがゼロであり面外応力成分σが応力成分τyzであるモーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解し、応力成分τzxを、モーメント成分σと面内応力成分σがゼロであり面外応力成分σが応力成分τzxであるモーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解する。
このように、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力は、モーメント成分σと面内応力成分σTxと面外応力成分σとに分解することができ、以下の数5で示す式で表すことができる。また、モーメント成分σ、面内応力成分σ、面外応力成分σはそれぞれ、以下の数6、数7、数8で示す式で表すことができる。
Figure 2013208622
Figure 2013208622
Figure 2013208622
Figure 2013208622
前記数1、数6、数7及び数8で示す式を用い、前記数5で示す式を成分で表示すると、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力σresidual、具体的にはσ、σ、σ、τyz、τzx、τxyは、以下の数9で示す式で表すように分解することができる。
Figure 2013208622
そして、残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解した後に、モーメント成分に係数αを掛け、面内応力成分に係数βを掛け、面外応力成分に係数γを掛けて、これらを合成することにより、残留応力を補正した補正残留応力を算出する。補正残留応力を算出する際には、要素毎にσ=0となるように6つの応力成分を座標変換して計算する。
補正残留応力は、該補正残留応力をσresidual’として表示すると、6つの応力成分σ’、σ’、σ’、τyz’、τzx’、τxy’を用いて、以下の数10で示す式で表すことができる。補正残留応力はまた、残留応力のモーメント成分に係数αを掛け、面内応力成分に係数βを掛け、面外応力成分に係数γを掛けて合成したものであるので、以下の数11で示す式を用いて表すことができる。
Figure 2013208622
Figure 2013208622
本実施形態では、残留応力のモーメント成分に掛ける係数αとしてα=0である係数を掛け、ねじれを発生させる原因であるモーメント成分を除去する。また、補正残留応力を用いてスプリングバックを見込んだ金型形状を算出するために、残留応力の面外応力成分に掛ける係数βとして−1≦β<0である係数を掛けるとともに残留応力の面外応力成分に掛ける係数γとして−1≦γ<0である係数を掛ける。これらの係数β、γとしては適宜設定することができる。
次に、見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用いた下死点における成形品の形状と前記数11で示す式を用いて算出された補正残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、該形状をプレス成形金型の金型形状として算出する。
このようにして算出された金型形状を有するプレス成形金型を用い、既知の有限要素法を用いて前記プレス成形金型によるブランクの成形を再度シミュレーションして下死点における成形品の残留応力を算出し、下死点における成形品の形状と算出された残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を再度算出する。
そして、算出した成形品のスプリングバック後の形状を表示装置に表示した後に、ユーザーによるねじれ無しの評価を取得するとねじれ矯正金型見込みを終了するが、再度ユーザーによるねじれ有りの評価を取得すると、面内応力成分に掛ける係数βと面外応力成分に掛ける係数γを適宜変更して成形品のスプリングバック後の形状にねじれが抑制されるまでねじれ矯正金型見込みを繰り返して行う。
なお、ねじれ矯正金型見込みでは、これに限定されるものではないが、面内応力成分に掛ける係数βと面外応力成分に掛ける係数γを等しく設定し、係数β及び係数γを順次−0.3、−0.5、−0.7などのように小さくするように設定して行うことが好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションのねじれ矯正金型見込みを説明するための説明図であり、図3では、見込み前金型形状を実線L3で示し、ねじれ矯正金型見込みによる金型形状を二点鎖線L4で示している。
図3の実線L3で示すような見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用い、既知の有限要素法を用いて下死点における成形品の残留応力を算出し、下死点における成形品の形状と算出された残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出したときに、成形品のスプリングバック後の形状についてユーザーによるねじれ有りの評価を取得すると、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力のモーメント成分を除去した補正残留応力を算出して、図3の二点鎖線L4で示すようなねじれ矯正金型見込みによる金型形状を算出する。
ここで、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛け、面内応力成分にβ=−1である係数βを掛け、面外応力成分にγ=−1である係数γを掛け、これらを合成することにより補正残留応力を算出する場合について具体例を用いて説明する。
図4は、解析モデルのある要素について全体のXYZ座標系における残留応力を示す図、図5は、図4に示す残留応力を変換した要素のXYZ座標系における残留応力を示す図、図6は、積分点における重み係数を示す図、図7は、残留応力のモーメント成分、面内応力成分及び面外応力成分を示す図、図8は、係数α×モーメント成分、係数β×面内応力成分及び係数γ×面外応力成分を示す図、図9は、図4に示す残留応力を補正した要素のXYZ座標系における補正残留応力を示す図、図10は、図4に示す残留応力を補正した全体のXYZ座標系における補正残留応力を示す図である。なお、図4〜図10では、これに限定するものではないが、図4に示す積分点位置を有する7つの積分点を用いて計算している。
プレス成形金型の下死点における成形品の解析モデルのある要素について、解析モデル全体のXYZ座標系における残留応力が図4に示す応力成分を有する場合、先ず、図5に示すように、残留応力の応力成分を要素毎のXYZ座標系に変換する。解析モデル全体のXYZ座標系から要素毎のXYZ座標系への変換は、σ=0となるように変換する。そして、図6に示す積分点における重み係数を用いて、残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解する。
残留応力の応力成分σ、σ、τxyについて、図5に示す応力成分と図6に示す重み係数を用い、各積分点における応力成分と重み係数との積を積分点全体で平均化することにより、図7に示す面内応力成分σTx、σTy、τTxyをそれぞれ算出する。また、面内応力成分σTx、σTy、τTxyと残留応力の応力成分σ、σ、τxyとから、図7に示すモーメント成分(σ−σTx)、(σ−σTy)、(τxy−τTxy)をそれぞれ算出する。一方、残留応力の応力成分σ、τyz、τzxについては、図7に示すように、図5に示す応力成分σ、τyz、τzxが残留応力の面外応力成分σ、τyz、τzxとなる。
そして、残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛け、面内応力成分にβ=−1である係数βを掛け、面外応力成分にγ=−1である係数γを掛け、図8に示すように、係数α×(モーメント成分)、係数β×(面内応力成分)及び係数γ×(面外応力成分)をそれぞれ算出する。
次に、算出された係数α×(モーメント成分)、係数β×(面内応力成分)及び係数γ×(面外応力成分)を再び合成することにより、図9に示すように、要素のXYZ座標系における補正残留応力を算出し、算出した要素のXYZ座標系における補正残留応力を、図10に示すように、解析モデル全体のXYZ座標系における補正残留応力に変換して補正残留応力を算出する。
そして、前記のように、見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用いた下死点における成形品の形状と算出された補正残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、該形状をプレス成形金型の金型形状として算出する。
次に、本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションシステムについて説明する。
図11は、本発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。図11に示すように、本発明の実施形態に係るシステムは、コンピュータ10を中心として構成され、コンピュータ10は、中央演算装置11と、金型形状のシミュレーションに必要なデータやユーザーによるねじれ評価などを入力するためのキーボードなどの入力装置12と、成形品のスプリングバック後の形状などを表示するためのディスプレイなどの表示装置13と、金型形状を決定するためのプログラムなどを記憶するメモリなどの記憶装置14と、決定された金型形状などを出力するプリンタなどの出力装置15とを有している。
中央演算装置11は、入力装置12、表示装置13及び出力装置15を制御するとともに、記憶装置14にアクセス可能に構成され、入力装置12を介して入力された情報と記憶装置14に記録されているプログラムやデータを用いて、成形品のスプリングバックを見込んだ金型形状を決定すると共に決定された金型形状を記憶装置14に保存するように構成されている。
図12は、図11に示すシステムの記憶装置の構成を示す図である。図12に示すように、記憶装置14は、プログラム記憶部とデータ記憶部を有しており、プログラム記憶部には、プレス成形金型とブランクの図形データを有限要素分割して解析モデルを作成するための解析モデル作成プログラムと、有限要素法を用いてプレス成形金型による成形をシミュレーションし、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出するための成形解析プログラムと、有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状を算出するためのスプリングバック解析プログラムとが記憶されている。
プログラム記憶部にはまた、成形品のスプリングバック後の形状と金型形状との形状差分を金型形状に反映して成形品のスプリングバックを見込んだ金型形状を算出するための形状差分金型見込み算出プログラムと、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分に分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛け、面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて合成することにより補正残留応力を算出し、プレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、この形状をプレス成形金型の金型形状として算出するためのねじれ矯正金型見込み算出プログラムと、成形品のスプリングバック後の形状を表示するための表示プログラムとが記憶されている。
一方、データ記憶部には、プレス成形金型とブランクの図形データが記録される金型・ブランク図形データファイルと、ブランクの応力ひずみ曲線などの材料物性が記録されるブランク物性データファイルと、成形条件が記録される成形条件データファイルと、プレス成形金型とブランクを有限要素分割した解析モデルが記録される解析モデルデータファイルとが備えられている。
データ記憶部にはまた、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が記録される成形解析結果データファイルと、成形品のスプリングバック後の形状が記録されるスプリングバック解析結果データファイルと、形状差分によってスプリングバックを見込んで算出されたプレス成形金型の金型形状が記録される形状差分金型見込み算出結果データファイルと、プレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とに基づいてスプリングバックを見込んで算出されたプレス成形金型の金型形状が記録されるねじれ矯正金型見込み算出結果データファイルとが備えられている。
次に、金型形状をシミュレーションする動作について説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る金型形状シミュレーションの動作を示すフローチャートである。プレス成形金型の金型形状を決定する前に、コンピュータ10には、先ず、ユーザーによって入力装置12を介して成形品の目標形状に応じた見込み前金型形状を有するプレス成形金型の図形データが登録されるとともにブランクの図形データが登録され、金型・ブランク図形データファイルに記録される。また、ユーザーによって入力装置12を介してブランクの応力ひずみ曲線などの材料物性及び成形条件が登録され、ブランク物性データファイル及び成形条件データファイルにそれぞれ記録される。
このようにして、プレス成形金型の金型形状を決定するための各種データ、具体的にはプレス成形金型及びブランクの図形データ、ブランクの材料物性及び成形条件が登録された状態で、プレス成形金型の金型形状を決定するための計算が行われる。
金型形状を決定する際には先ず、図13に示すように、金型形状を決定するための各種データが取得される。具体的には、成形品の目標形状に応じた見込み前金型形状を有するプレス成形金型(初期金型)の図形データが取得され(ステップS1)、ブランクの図形データ及び材料物性データが取得され(ステップS2)、成形条件のデータが取得される(ステップS3)。そして、ステップS1及びS2において取得された初期金型及びブランクの図形データが有限要素分割されて解析モデルが作成される(ステップS4)。
次に、ステップS4において作成された解析モデルにステップS2において取得されたブランクの物性データとステップS3において取得された成形条件とを適用して既知の有限要素法を用いてプレス成形金型による成形が解析され、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出され(ステップS5)、下死点における成形品の形状と算出された下死点における成形品の残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状が解析される(ステップS6)。
そして、形状差分を用いた金型見込みが行われ(ステップS7)、プレス成形金型の見込み前金型形状とステップS6において解析された成形品のスプリングバック後の形状との形状差分が算出され、この形状差分を金型形状に反映したスプリングバックを見込んだプレス成形金型の見込み後金型形状が算出される。
次に、ステップS7において算出された形状差分を用いた金型見込みによる金型の解析モデルが作成され(ステップS8)、ステップS8において作成されたプレス成形金型の解析モデルとステップS4において作成されたブランクの解析モデルにステップS2において取得されたブランクの物性データとステップS3において取得された成形条件とを適用して既知の有限要素法を用いてプレス成形金型による成形が解析され、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出される(ステップS9)。
ステップS9において成形品の残留応力が算出されると、見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状とステップS9において算出された残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状が解析される(ステップS10)。
ステップS10において成形品のスプリングバック後の形状が解析されると、解析された成形品のスプリングバック後の形状が表示装置13に表示され(ステップS11)、その後に、入力装置12を介してユーザーによってねじれ有無の指示が取得されたか否かが判定される(ステップS12)。
図15は、ねじれ評価を入力する画面を示す図である。図15に示すように、ねじれ有無の評価を取得する際には、表示装置13にねじれ有無入力画面20が表示され、ねじれ有無入力画面20には、スプリングバック形状表示部21と、ねじれ有りボタン22と、ねじれ無しボタン23と、断面表示ボタン24とが設けられている。なお、図15に示すスプリングバック形状表示部21には、このプレス成形金型を用いてプレス成形する成形品の目標領域が二点鎖線Z1を用いて表されている。
スプリングバック形状表示部21には、ステップS10又は後述するステップS18において解析された成形品のスプリングバック後の形状が平面状態で表示されるとともに、成形品の目標形状に対する変形量が斜線ハッチングを用いて表示されるようになっている。また、ねじれ有無入力画面20において、ねじれ有りボタン22又はねじれ無しボタン23が入力装置12を介してユーザーによって押されるとねじれ有無の評価が入力され、断面表示ボタン24がユーザーによって押されると成形品のスプリングバック後の形状が断面状態で表示されるようになっている。
図16は、図15に示す画面において断面表示ボタンが押されたときの画面を示す図である。ねじれ有無入力画面20において断面表示ボタン24が押されると、スプリングバック形状表示部26と平面表示ボタン27とが設けられたねじれ有無入力画面20が表示されるようになっている。スプリングバック形状表示部26には、ステップS10又は後述するステップS18において解析された成形品のスプリングバック後の形状が断面状態で表示され、平面表示ボタン27が入力装置12を介してユーザーによって押されると図15に示す画面に戻るようになっている。
図15及び図16では、車体構成部材であるルーフクロスメンバについて成形品のスプリングバック後の形状が表示されているが、この成形品のスプリングバック後の形状では、矢印R1及びR2で示す部位は成形品の目標形状に対して手前側に大きく変形するとともに矢印R3及びR4で示す部位は成形品の目標形状に対して奥側に大きく変形して長手方向の軸心回りにねじれが生じ、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じている。
そして、図15に示すねじれ有無入力画面20において、ユーザーが成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じていると判断し、入力装置12を介してユーザーによってねじれ有りボタン22が押されると、コンピュータ10では、ねじれ有無の指示を取得したと判定され(ステップS12)、次に、ねじれ「有」の指示が取得されたか否かが判定される(ステップS13)。
ステップS13での判定結果がノー(NO)の場合、すなわちねじれ「無」の指示が取得された判定された場合、ステップS7において算出された形状差分を用いた金型見込みによる金型形状をプレス成形金型の金型形状として算出し、次に、成形品のスプリングバック後の形状において成形品の目標領域の寸法が所定公差内である指示が取得されたか否かが判断されるが(ステップS14)、ステップS13での判定結果がイエス(YES)の場合、すなわちねじれ「有」の指示が取得されたと判定された場合には、ねじれ矯正金型見込みが行われる(ステップS15)。
図14は、ねじれ矯正金型見込みの動作を示すフローチャートである。ステップS15におけるねじれ矯正金型見込みでは、図14に示すように、ステップS5における成形解析によって得られた見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力がモーメント成分σ、面内応力成分σ、面外応力成分σに分解される(ステップS21)。
ステップS21において残留応力が分解されると、モーメント成分σにα=0である係数αを掛け、面内応力成分σに−1≦β<0である係数βを掛け、面外応力成分σに−1≦γ<0である係数γを掛けて合成することにより補正残留応力が算出される(ステップS22)。係数β及び係数γについては、入力装置12を介してユーザーによって適宜設定することができるようになっている。
そして、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状とステップS22において算出された補正残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状が解析され(ステップS23)、該形状がプレス成形金型の金型形状として算出され、ねじれ矯正金型見込みが終了される。
ねじれ矯正金型見込みが終了されると、図13に示すフローチャートに戻って、ねじれ矯正金型見込みによって算出された金型形状を有するプレス成形金型の解析モデルが作成され(ステップS16)、ステップS16において作成されたプレス成形金型の解析モデルとステップS4において作成されたブランクの解析モデルにステップS2において取得されたブランクの物性データとステップS3において取得された成形条件とを適用して既知の有限要素法を用いて前記プレス成形金型による成形が解析され、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出される(ステップS17)。
ステップS17において成形品の残留応力が算出されると、ねじれ矯正金型見込みが行われた金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状とステップS17において算出された残留応力とから、既知の有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状が解析され、ねじれ矯正金型見込みが行われた金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状が解析される(ステップS18)。
ステップS18において成形品のスプリングバック後の形状が解析されると、解析された成形品のスプリングバック後の形状が表示装置13に表示され(ステップS11)、その後に、入力装置12を介してユーザーによってねじれ有無の指示が取得されたか否かが判定され(ステップS12)、ねじれ有無の指示が取得されたと判定されると、ねじれ「有」の指示が取得されたか否かが判定される(ステップS13)。
図17は、ねじれ評価を入力する別の画面を示す図であり、図18は、図17に示す画面において断面表示ボタンが押されたときの画面を示す図である。図17及び図18では、ねじれ矯正金型見込みが行われた金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状が表示されているが、図17及び図18に示す成形品のスプリングバック後の形状では、長手方向軸に対して略対称に成形され、長手方向の軸心回りのねじれが抑制されている。なお、図17及び図18では、ねじれ矯正金型見込みにおいてβ=−1である係数βとγ=−1である係数γを用いた場合について示している。
そして、図17に示すねじれ有無入力画面20において、ユーザーが成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じていないと判断し、入力装置12を介してユーザーによってねじれ無しボタン23が押されると、コンピュータ10では、ねじれ有無の指示を取得したと判定され(ステップS12)、ねじれ「有」の指示が取得されたか否かが判定される(ステップS13)。
ユーザーが成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じていると判断し、入力装置12を介してユーザーによってねじれ有りボタン23が再び押されると、ステップS13での判定結果が再びイエスであり、すなわちねじれ「有」の指示が取得されたと判定され、ねじれ矯正金型見込みが再び行われ(ステップS15)、ねじれ矯正金型見込みによって算出された金型形状を有するプレス成形金型を用いてステップS15〜S18、S11〜S13が繰り返されるが、ステップS22において係数β及び係数γがユーザーによって適宜変更して行われる。
一方、ステップS13での判定結果がノー(NO)の場合、すなわちねじれ「無」の指示が取得されたと判定された場合、ステップS23において解析された成形品のスプリングバック後の形状から算出されたねじれ矯正金型見込みによる金型形状をプレス成形金型の金型形状として算出し、次に、成形品のスプリングバック後の形状において成形品の目標領域の寸法が所定公差内である指示が取得されたか否かが判定される(ステップS14)。
図19は、寸法精度評価を入力する画面を示す図である。図19に示すように、寸法精度の評価を取得する際には表示装置13に寸法精度入力画面30が表示され、寸法精度入力画面30には、寸法誤差表示部31と、寸法精度OKボタン32と、寸法精度NGボタン33と、断面表示ボタン34とが設けられている。
寸法誤差表示部31には、ステップS11において表示された成形品のスプリングバック後の形状が平面状態で表示されるとともに成形品の目標形状に対する変形量が斜線ハッチングを用いて表示され、且つ成形品の目標領域について成形品の目標形状に対する寸法誤差が表示されるようになっている。
また、寸法精度入力画面30において、寸法精度OKボタン32又は寸法精度NGボタン33が入力装置12を介してユーザーによって押されると寸法精度の評価が入力されるようになっているとともに、断面表示ボタン34が入力装置12を介してユーザーによって押されると断面表示されるようになっている。
そして、図19に示す寸法精度評価入力画面30において、ユーザーが成形品の目標領域について成形品の目標形状に対する寸法誤差が所定公差内であると判断し、入力装置12を介してユーザーによって寸法精度OKボタン32が押されると、コンピュータ10では、成形品の目標領域について成形品の寸法が所定公差内である指示が取得されたと判定され(ステップS14)、金型形状の決定を終了する。
一方、図19に示す寸法精度評価入力画面30において、入力装置12を介してユーザーによって寸法精度NGボタン33が押されると、コンピュータ10では、成形品の目標領域について成形品の寸法が所定公差内にない指示が取得されたと判定され(ステップS14)、再び形状差分を用いた金型見込みが行われ(ステップS7)、ステップS8〜S18が繰り返されて金型形状が決定される。プレス成形金型の金型形状は、ステップS7において算出された金型形状、又はステップS15、具体的にはステップS23において算出された金型形状に決定される。なお、ユーザーによって所定公差として±1.0が用いられる場合、図19に示す成形品のスプリングバック後の形状では寸法精度OKボタンが押されることとなる。
このようにして、成形品の目標領域について成形品の目標形状を成形するためのプレス成形金型の金型形状が決定されると、次に、成形品の目標領域を除く部分を成形品の所定形状に成形するための工程に用いるプレス成形金型について同様にして金型形状が決定される。成形品の目標領域は、複数の工程を用いてプレス成形する場合、各工程において適宜設定することができ、各工程に用いるプレス成形金型は、各工程において成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じることを抑制するとともに成形品の寸法が所定公差内となるように金型形状が決定される。
本実施形態ではまた、前記ルーフクロスメンバを複数の工程を用いてプレス成形するように工程設計した場合について、各工程に用いるプレス成形金型についてそれぞれ、前述したようにして各工程における成形品の目標領域を成形するための金型形状を決定することを行った。
図20は、寸法精度評価を入力する別の画面を示す図であり、図20では、前記ルーフクロスメンバを複数の工程を用いてプレス成形する場合に最後の工程に用いるプレス成形金型の金型形状を決定するときの寸法精度評価入力画面を示している。図20に示す寸法精度入力画面40においても、図19に示す寸法精度入力画面20と同様に、寸法誤差表示部41、寸法精度OKボタン42、寸法精度NGボタン43及び断面表示ボタン44が設けられている。
図20に示す寸法精度評価入力画面40において、ユーザーが成形品全体の目標形状に対する寸法誤差が所定公差内であると判断し、入力装置12を介してユーザーによって寸法精度OKボタン42が押されると、コンピュータ10では、成形品を複数の工程を用いてプレス成形するときの各工程におけるプレス成形金型の金型形状が決定され、金型形状のシミュレーションが終了される。
本実施形態では、形状差分を用いた金型見込みにおいて、成形品全体の形状差分を金型形状に反映するように見込んでいるが、成形品の一部の形状差分を金型形状に反映するように見込むことも可能である。また、形状差分全体を金型形状に反映するように見込むことに代え、形状差分のある割合を金型形状に反映するように見込むようにしてもよい。
また、本実施形態では、形状差分を用いた金型見込みによる金型形状を有するプレス成形金型を用いて算出された成形品のスプリングバック後の形状についてねじれ有無の評価が取得されているが、成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型を用い、該プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状を算出し、該成形品のスプリングバック後の形状を表示装置13に表示してねじれ有無の評価を取得し、ねじれ有りの評価を取得すると、前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、且つ面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて合成することにより補正残留応力を算出し、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状を算出し、該形状をプレス成形金型の金型形状として算出するようにすることも可能である。
このように、本実施形態によれば、プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出され、下死点における成形品の形状と残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出されることとなる。そして、成形品のスプリングバック後の形状を表示した後にねじれ有りの評価を取得すると、残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより補正残留応力が算出され、下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出され、該形状がプレス成形金型の金型形状として算出されることとなる。
これにより、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じた場合にねじれを生じさせる原因である残留応力のモーメント成分を除去させることができるので、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じることを抑制することができる金型形状を算出することができ、精度の良い金型形状をシミュレーションすることができる。
また、本実施形態では、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力が算出されるとともに成形品のスプリングバック後の形状が算出され、成形品のスプリングバック後の形状と見込み前金型形状との差分を見込むことにより算出された見込み後金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状が算出されることとなる。そして、算出した成形品のスプリングバック後の形状においてねじれ有りの評価を取得すると、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を分解して補正残留応力が算出され、見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とから成形品のスプリングバック後の形状が算出され、該形状がプレス成形金型の金型形状として算出されることとなる。
これにより、成形品のスプリングバック後の形状と見込み前金型形状との差分を見込んで算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型による成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じた場合においても、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じることを抑制することができる金型形状を算出することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
さらに、成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、モーメント成分にα=0である係数αを掛け、面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて合成することにより補正残留応力を算出するので、前記効果を具体的に実現することができる。特に曲率半径の小さい曲げ成形を行う場合には成形品のスプリングバック後の形状において面外応力成分の影響が大きくなることから、面外応力成分に掛ける係数を好適に設定することで、前記効果をより有効に奏することができる。
なお、本願請求項に記載される第1のスプリングバック算出手段は、プレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出するものであり、本願請求項に記載される第2のスプリングバック算出手段はプレス成形金型の下死点における成形品の形状と補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出するものである。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明によれば、成形品のスプリングバック後の形状にねじれが生じる場合にそのねじれを抑制する金型形状を算出することができ、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する場合に好適に利用される可能性がある。
10 コンピュータ
11 中央演算装置
12 入力装置
13 表示装置
14 記憶装置
15 出力装置

Claims (9)

  1. 成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーションシステムであって、
    有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出手段と、
    前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出手段によって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出手段と、
    該第1のスプリングバック算出手段によって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示手段と、
    該スプリングバック形状表示手段に成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得手段と、
    該ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解手段と、
    該残留応力分解手段によって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出手段と、
    前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出手段によって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出手段と、
    該第2のスプリングバック算出手段によって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出手段と、
    を有していることを特徴とする金型形状シミュレーションシステム。
  2. 前記残留応力算出手段は、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、
    前記第1のスプリングバック算出手段は、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、
    前記残留応力分解手段は、前記ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の金型形状シミュレーションシステム。
  3. 前記残留応力分解手段は、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、
    前記補正残留応力算出手段は、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金型形状シミュレーションシステム。
  4. 成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーションプログラムであって、コンピュータを、
    有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出手段、
    前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出手段によって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出手段、
    該第1のスプリングバック算出手段によって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示手段、
    該スプリングバック形状表示手段に成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得手段、
    該ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解手段、
    該残留応力分解手段によって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出手段、
    前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出手段によって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出手段、及び、
    該第2のスプリングバック算出手段によって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出手段として機能させる、
    ことを特徴とする金型形状シミュレーションプログラム。
  5. コンピュータを、
    前記残留応力算出手段として機能させるときは、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出するように機能させ、
    前記第1のスプリングバック算出手段として機能させるときは、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出するように機能させ、
    前記残留応力分解手段として機能させるときは、前記ねじれ評価取得手段によって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出手段によって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解するように機能させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の金型形状シミュレーションプログラム。
  6. コンピュータを、
    前記残留応力分解手段として機能させるときは、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解するように機能させ、
    前記補正残留応力算出手段として機能させるときは、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出するように機能させる、
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の金型形状シミュレーションプログラム。
  7. コンピュータとそのコンピュータで稼働するプログラムとで実行され、成形品のスプリングバックを見込んでプレス成形金型の金型形状を決定する金型形状シミュレーション方法であって、
    残留応力算出手段が、有限要素法を用いてプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出する残留応力算出ステップを有し、
    第1のスプリングバック算出手段が、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と、前記残留応力算出ステップによって得られた残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第1のスプリングバック算出ステップを有し、
    スプリングバック形状表示手段が、前記第1のスプリングバック算出ステップによって得られた成形品のスプリングバック後の形状を表示するスプリングバック形状表示ステップを有し、
    ねじれ評価取得手段が、前記スプリングバック形状表示ステップによって成形品のスプリングバック後の形状を表示した後に、ねじれ有無の評価を取得するねじれ評価取得ステップを有し、
    残留応力分解手段が、前記ねじれ評価取得ステップによって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出ステップによって算出された前記プレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する残留応力分解ステップを有し、
    補正残留応力算出手段が、前記残留応力分解ステップによって分解された前記残留応力のモーメント成分にα=0である係数αを掛けるとともに前記残留応力の面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛けて合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する補正残留応力算出ステップを有し、
    第2のスプリングバック算出手段が、前記プレス成形金型の下死点における成形品の形状と前記補正残留応力算出ステップによって算出された補正残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出する第2のスプリングバック算出ステップを有し、
    金型形状算出手段が、前記第2のスプリングバック算出ステップによって得られた前記成形品のスプリングバック後の形状をプレス成形金型の金型形状として算出する金型形状算出ステップを有している、
    ことを特徴とする金型形状シミュレーション方法。
  8. 前記残留応力算出ステップでは、有限要素法を用いて成形品の目標形状に対応する見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、算出した成形品のスプリングバック後の形状と前記見込み前金型形状との差分に基づいて前記見込み前金型形状からスプリングバックを見込むことにより算出した見込み後金型形状を有するプレス成形金型を用い、有限要素法を用いて前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を算出し、
    前記第1のスプリングバック算出ステップでは、前記見込み後金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の形状と残留応力とから、有限要素法を用いて成形品のスプリングバック後の形状を算出し、
    前記残留応力分解ステップでは、前記ねじれ評価取得ステップによって取得されたねじれ有無の評価がねじれ有りの評価であるときに、前記残留応力算出ステップによって算出した前記見込み前金型形状を有するプレス成形金型の下死点における成形品の残留応力を少なくともモーメント成分と面内応力成分とに分解する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の金型形状シミュレーション方法。
  9. 前記残留応力分解ステップでは、前記成形品の残留応力をモーメント成分と面内応力成分と面外応力成分とに分解し、
    前記補正残留応力算出ステップでは、前記モーメント成分にα=0である係数αを掛け、前記面内応力成分に−1≦β<0である係数βを掛け、前記面外応力成分に−1≦γ<0である係数γを掛けて、これらを合成することにより、前記残留応力を補正した補正残留応力を算出する、
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の金型形状シミュレーション方法。
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