JP2013207145A - 銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体 - Google Patents

銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂層と積層して立体成型を良好に行える銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体を提供する。
【解決手段】 99.9質量%以上のCuを含み、250℃において、真ひずみε1=0.02〜0.04での加工硬化係数n1と、真ひずみε=0.04〜0.06での加工硬化係数nの差Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である銅箔である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波シールド材、FPC、放熱材、照明機器リフレクタ等の立体成型される基板として好適な銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体に関する。
銅箔と樹脂層とを積層してなる銅張積層体は、FPC(フレキシブルプリント基板、フレキシブル配線板)、電磁波シールド材、RF-ID(無線ICタグ)、面状発熱体、放熱体などに応用されている。例えば、FPCの場合、ベース樹脂層の上に銅箔の回路が形成され、回路を保護するカバーレイフィルムが回路を覆っており、樹脂層/銅箔/樹脂層の積層構造となっている。FPCは、柔らかくて折り曲げることができるため、スペースの限られた電子機器の筐体内に折り曲げながら実装することができる。又、銅張積層体は、電磁波シールド材、照明機器のリフレクタなどに応用されている。
そして、折り曲げ性や屈曲性に優れる銅箔複合体が提案されている(例えば、特許文献1、2)。一方、ポリイミドフィルム単体を立体成型する技術が報告されており(例えば、特許文献3)、一般に樹脂フィルムはそのガラス転移温度以上の温度で成型される(例えば、特許文献4)。また、導電性ペーストを用いたFPCを立体成型する技術が報告されている(例えば、特許文献5)
特開2010−100887号公報 特開2011−136357号公報 特許第4251343号公報 特開2008−291099号公報 特開2008−262981号公報
しかしながら、FPCを曲げて電子機器の筐体内に装入すると撓んで形状が安定せず、筐体内にコンパクトに収容することが難しい。そこで、FPCを予め立体成型して電子機器の筐体内に収容すれば、形状が安定するので全体の省スペース化が図られるが、FPCは1軸曲げ等の平面加工はできるものの、立体成型が難しい。
一方、上記特許文献3に記載されているように、FPCを構成するポリイミドフィルム単体を予め立体成型しておき、その表面に蒸着等によって銅箔を成膜することも可能であるが、コストが上昇する。また、上記特許文献5に記載されているように導電性ペーストを使用したFPCで立体成型することも可能であるが、成型能が低いため成型形状が限られており、導電性ペーストを使用するので回路形状も限定した回路しかできない上にコストが上昇する。
なお、上記特許文献2には、常温での銅箔の加工硬化指数(n値)を高くすると、銅張積層板(FPCも同様)の曲げ性が向上することが記載されているが、本発明者が検討したところ、常温で銅箔の加工硬化係数が高くても、FPCを立体成型すると銅箔が破断することが判明した。
従って、本発明の目的は、樹樹脂層と積層して立体成型を良好に行える銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体を提供することにある。
上述のように、従来から銅箔の成型性(曲げ性)は、n値が高いほど向上すると考えられてきたが、樹脂層と積層して高温で(250℃前後)成型した場合、n値が高くても成型性が向上しないことが判明した。
そして、本発明者は、FPCの加工温度(250℃前後)での銅箔の変形初期でn値が高く、それ以降でn値が減少すると成型性が良好となることを見出した。変形初期とそれ以降でのn値の差(Δn)は大きい程良いが、その分だけ銅の純度を高くする必要があり、コストアップに繋がるので、Δnに適宜上限を設けるとよい。又、Δnが大きいほど成型性に優れる理由は明確ではないが、成型初期では材料の押さえ部周辺に応力が集中するため、これに耐えるには銅箔のn値が高い方が良く、それ以降では銅箔が樹脂に追従しやすいようにn値が小さくなる方が良いためと考えられる。
すなわち、本発明の銅箔は、99.9質量%以上のCuを含み、250℃において、真ひずみε1=0.02〜0.04での加工硬化係数n1と、真ひずみε=0.04〜0.06での加工硬化係数nの差Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である。
本発明の銅箔の一実施形態においてはAg、Au、Pr、Sn、In、Zr、Mn及びCrの群から選ばれる1種または2種以上を質量率で合計30〜500ppm含有する。
本発明の別の一側面は上記銅箔と、樹脂層とを積層してなる銅張積層体である。
本発明の銅張積層体の一実施形態においては上記樹脂層と上記銅箔とが接着剤層を介して積層され、25℃において、上記樹脂層と上記接着剤層の合計層の弾性率が上記樹脂層の弾性率に対し80〜110%である。
本発明の銅張積層体の一実施形態においては上記樹脂層と上記銅箔とが接着剤層を介して積層され、150℃において、前記合計層の弾性率が前記樹脂層の弾性率に対し80〜100%である。
本発明の銅張積層体の一実施形態においては上記接着剤層がポリイミドの接着剤層であり、その厚みが5μm以上30μm以下である。
本発明の別の一側面は上記銅張積層体の上記銅箔に回路を形成してなるフレキシブル配線板である。
本発明の別の一側面は上記銅張積層体、又は上記フレキシブル配線板を立体成型してなる立体成型体である。
本発明によれば、樹脂層と積層して立体成型を良好に行える銅箔、銅張積層体、フレキシブル配線板及び立体成型体を得ることができる。
250℃での銅箔の真応力σ,真ひずみεの両対数グラフを模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る銅箔複合体の構成を示す図である。 加工性の評価を行うカップ試験装置の構成を示す図である。
<銅箔>
本発明の実施形態に係る銅箔は、99.9質量%以上のCuを含み、250℃において、真ひずみε1=0.02〜0.04での加工硬化係数n1と、真ひずみε=0.04〜0.06での加工硬化係数nの差Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である。
銅箔は、99.90質量%以上のCuを含み、例えば、JIS-H3100(C1020)に規格される無酸素銅、又はJIS-H3100(C1100)に規格されるタフピッチ銅とすると好ましい。
さらに、銅箔がAg、Au、Pr、Sn、In、Zr、Mn及びCrの群から選ばれる1種または2種以上を質量率で合計30〜500ppm含有してもよい。
上記元素を含むと、後述する加工硬化係数n1を高くすることができる。上記元素の含有量が30質量ppm未満であると加工硬化係数n1を高くする効果が小さく、500質量ppmを超えると加工硬化係数nが減少せずにΔnが0.03未満となる場合がある。
銅箔の厚みを9〜70μmとすると好ましい。銅箔の厚みが9μm未満のものは、銅張積層体やFPCに加工した後に成型すると、銅箔の厚みが減少して割れ易い。銅箔の厚みが70μmを超えると、銅張積層体やFPCに加工した後のフレキシブル性に難がある。なお、銅箔は、加工性に優れる圧延銅箔が好ましい。
銅箔の平均結晶粒径を50μm以上とすると好ましい。
又、樹脂層の密着性や、耐熱性、耐食性の観点から、銅箔に粗化処理等の表面処理を行っても良い。この表面処理としては、例えば、特開2002-217507号公報、特開2005-15861号公報、特開2005-4826号公報、特公平7-32307号公報などに記載されているものを採用することができる。
銅箔は、電磁波シールド材用途の他、FPC用、放熱を要する基板に用いることができる。なお、放熱を要する基板は、FPCの銅箔に回路を設けず、被放熱体に銅箔を密着させて使用されるものである。
<銅箔の加工硬化係数n1、n
上述のように、FPCの成型温度(250℃前後)での銅箔の変形初期でn値が高く、それ以降でn値が減少する、つまりΔn=n1−nが大きくなると、成型性が良好となる。これは、成型初期では材料の押さえ部周辺に応力が集中するため、これに耐えるには銅箔のn値が高い方が良く、それ以降では銅箔が樹脂に追従しやすいようにn値が小さくなる方が良いためと考えられる。
なお、常温での塑性ひずみ領域では、加工硬化係数nは、S-S(応力−ひずみ)曲線から次式:
σ(真応力)=σ(係数)×ε(真ひずみ)で表される。そして、加工硬化係数nはほぼ一定とみなされる。
しかしながら、上記した250℃前後の高温(FPCの成型温度領域)では、銅箔は顕著な動的回復を示すので、加工硬化係数nは一定の値にならず、真ひずみεの値によって変わってゆく。
図1は、250℃での、本発明の銅箔の真応力σ,真ひずみεの両対数グラフを模式的に示す。加工硬化係数nは図1のグラフの傾きとなるが、真ひずみεの値が高くなると、加工硬化係数nが低下する(図1のn1、n参照)。
具体的には、本発明の銅箔は、250℃において、真ひずみε1=0.02〜0.04での加工硬化係数n1と、真ひずみε=0.04〜0.06での加工硬化係数nの差Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である。
ここで、250℃における加工硬化係数を規定した理由は、銅箔を樹脂層と積層してなる銅張積層体又はフレキシブル配線板を、立体成型する成型温度は通常、樹脂層の成型性向上のため150〜350℃程度であり、250℃を代表的な温度としたためである。
又、加工硬化係数n1を算出する真ひずみε1の範囲を0.02〜0.04とした理由は、真ひずみεが0.02未満では塑性変形の開始直後であるため、真応力σ−真ひずみεの曲線が安定しないためである。又、真ひずみεが0.04前後で、加工硬化係数nが小さくなり始めるので、上限を0.04とした。
同様に、加工硬化係数nを算出する真ひずみεの範囲を0.04〜0.06とした理由は、真ひずみεが0.04前後で加工硬化係数nが小さくなり始めると共に、真ひずみεが0.06まで測定を行えば十分であるからである。
そして、Δnが0.03以上であれば、上述のように銅張積層体又はフレキシブル配線板を立体成型する際の成型性が良好となる。Δnは大きい程良いが、Δnを0.1より大きくするためには超高純度の銅(例えば、純度99.999質量%以上)とする必要があり、コストアップに繋がるので、Δnの上限を0.1とした。
なお、銅箔は面内に異方性を持ち、特に圧延銅箔は大きな異方性を持つことが多く、加工硬化係数も異方性を持つ。一方、フレキシブル配線板の回路は、銅箔の圧延並行方向(RD)又は圧延直角方向(TD)に沿って形成されることが多い。そこで、回路の形成方向が予めわかっている場合は、少なくとも当該形成方向にて銅箔のΔnが上記範囲を満たしていればよく、回路の形成方向が予め分かっていない場合は、RD、TDの両方向の銅箔のΔnの平均が上記範囲を満たしていればよい。
<銅箔の製造>
銅箔は、上記組成のインゴットを熱間圧延した後、冷間圧延と焼鈍を繰り返し、さらに最終冷間圧延を行って製造することができる。最終冷間圧延の後に歪取り焼鈍を行ってもよい。
ここで、銅箔のΔnを上記範囲に制御するため、熱間圧延後に水冷し、動的再結晶粒が成長することを防止するとよい。(熱間圧延直後の動的再結晶粒の平均粒径を10〜30μmとするのが好ましい)。これは、動的再結晶粒の成長を抑制すると、熱間圧延後の冷間圧延で均一な圧延組織となり、その後の焼鈍、冷間圧延で不均一な組織になり難いためと考えられる。なお、純銅系の組成で熱間圧延直後の動的再結晶粒の平均粒径を工業的に10μm未満にすることは難しく、一方で平均粒径が30μmを超えると不均一な組織が冷間圧延で生じ、その後の再結晶組織に悪影響を及ぼす。
又、冷間圧延後の焼鈍にて、テンションアニーリングを行うと、応力負荷があるために再結晶組織が変わる。そして、再結晶組織を制御することで最終圧延後の組織を制御することができる。焼鈍時のテンションが高すぎると2次再結晶が起こり最終圧延後の組織を制御することが難しく、ラインテンションを下げすぎると再結晶組織を制御する効果が生じない。焼鈍時のテンションは焼鈍温度での0.2%耐力に対し0.05〜0.3倍程度とし、焼鈍温度は300〜800℃とするとよい。
又、最終冷間圧延の加工度は92%〜99.5%とするとよい。
<銅張積層体及びフレキシブル配線板>
本発明の銅張積層体は、銅箔と樹脂層とを積層してなる。又、本発明のフレキシブル配線板は、銅張積層体の前記銅箔に回路を形成してなる。
ここで、図2(a)に示すように、本発明の第1の実施形態に係る銅張積層体10は、銅箔2の片面に接着剤層4を介して樹脂層6が積層されている。
又、図2(b)に示すように、本発明の第2の実施形態に係る銅張積層体20は、厚み方向中央の樹脂層6の両面にそれぞれ接着剤層4を介して銅箔2が積層されている。
なお、図2(c)に示すフレキシブル配線板30は、銅張積層体10の銅箔2面に回路を形成した後、回路面に第2接着剤層7を介してカバーレイフィルム8を積層した構造となっている。
又、図2(d)に示すフレキシブル配線板40は、銅張積層体20の銅箔2面に回路を形成した後、回路面に第2接着剤層8を介してカバーレイフィルム8を積層した構造となっている。
放熱、電磁波シールド、リフレクタ等の機能を持つフレキシブル配線板は、図2(b)の銅張積層体20の一方の銅箔2面に回路を形成した後、この銅箔2面のみに、図2(c)と同様に第2接着層7を介してカバーレイフィルム8を積層した構造となっていることもある。
<樹脂層>
樹脂層としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PI(ポリイミド)、LCP(液晶ポリマー)、PEN(ポリエチレンナフタレート)が挙げられるがこれに限定されない。また、樹脂層として、これらの樹脂フィルムを用いてもよい。
樹脂層の厚みは10〜50μm程度とすることができる。樹脂層の厚みが10μmより薄いと後述する(F×T)の値が低くなり、(F×T)/(f×t)≧1を満たさず、銅張積層体の(伸び)破断歪が低下する傾向にある。一方、樹脂層の厚みが50μmを超えても銅張積層体の(伸び)フレキシブル性が低下する傾向にある。
樹脂層と銅箔との積層方法としては、銅箔の表面に樹脂層となる材料を塗布して加熱成膜してもよい。又、樹脂層として樹脂フィルムを用い、樹脂フィルムと銅箔との間に以下の接着剤を用いてもよく、接着剤を用いずに樹脂フィルムを銅箔に熱圧着してもよい。但し、樹脂フィルムに余分な熱を加えないという点からは、接着剤を用いることが好ましい。
<接着剤層>
樹脂層としてフィルムを用いた場合、このフィルムを接着剤層を介して銅箔に積層するとよい。この場合、フィルムと同成分の接着剤を用いることが好ましい。例えば、樹脂層としてポリイミドフィルムを用いる場合は、接着剤層もポリイミド系接着剤を用いることが好ましい。尚、ここでいうポリイミド接着剤とはイミド結合を含む接着剤を指し、ポリエーテルイミド等も含む。
なお、立体成型すると材料の厚みが薄くなるため、接着剤層が薄いと成型中に剥がれて割れることがある。このようなことから、接着剤層の厚みを5μm以上とするのが好ましい。接着剤層の厚みの上限は特に限定されないが、厚みが30μmを超えるとコストアップとなるので、厚みを30μm以下とするのが好ましい。
樹脂層と銅箔とが接着剤層を介して積層される場合、25℃において、樹脂層と接着剤層の合計層弾性率が、樹脂層の弾性率に対し80〜110%であることが好ましい。又、150℃において、上記合計層弾性率が樹脂層の弾性率に対し80〜100%であることが好ましい。
このようにすると、接着剤層の弾性率が樹脂層に近づき、接着剤層が樹脂層の変形挙動を銅箔に伝え、樹脂層と同じように銅箔も変形させることで、銅箔のクビレを抑制し銅張積層体及びフレキシブル配線板の延びが向上する。延性を向上させるものである。
上記合計層弾性率が上記範囲未満であると、接着剤層で樹脂層の変形を緩和してしまい銅箔に変形挙動が伝達され難くなり、銅箔にくびれが生じて延性が低下する。記合計層弾性率が上記範囲より大きいと接着剤層自体の延性が低下して、銅張積層体及びフレキシブル配線板の延性が低下する。
なお、樹脂層の成型のためには高温(たとえば150℃〜350℃)である方が良いが、接着剤層は樹脂層より耐熱性が劣るので、接着剤層のTg未満、例えば25℃が好ましい。従って、接着剤の成型に適した25℃の特性と、樹脂層単体の成型能が上がる150℃の特性を選んだ。
なお、上記合計層の弾性率Eは、接着剤層と樹脂層をひとつの層とみなして測定でき、又、各層を別個に測定してから複合則を適用して合計層の弾性率Eを算出してもよい。
ここで、複合則を用いた場合、合計層の弾性率E=(Ea × ta + Eb × tb)/(ta + tb)で表される。但しEaは樹脂層の弾性率、taは樹脂層の厚み、Ebは接着剤層の弾性率、tbは接着剤層の厚みである。
又、接着剤層の弾性率の測定に当たって、接着剤層単体を入手できる場合は、接着剤層単体の弾性率を測定する。
一方、接着剤層単体を入手できない場合は、銅張積層体から樹脂層と銅箔をそれぞれアルカリ液、酸性液、溶剤等で剥離し、接着剤層単体とし、その弾性率を測定する。合計層の弾性率及び樹脂層単体の弾性率が求められる場合、上記複合則の関係から接着剤層の弾性率を求めることも出来る。各層の厚みは断面を機械研磨後に光学顕微鏡で測定すれば良い。
又、銅張積層体から樹脂層を剥離できず、接着剤層単体が得られない場合は、樹脂層を機械的に半分程度削り、接着剤層と樹脂層を含む合計層の弾性率を測定する。さらに樹脂層の削り量を増やしていき、弾性率を測定すると、やがて弾性率がほぼ一定になるのでその値を採用する。
<(F×T)/(f×t)>
銅箔の厚みt、引張歪4%における銅箔の応力f、樹脂層の厚みT、引張歪4%における樹脂層の応力Fとしたとき、銅張積層体が(F×T)/(f×t)≧1を満たすと、延性が高くなって折り曲げ性が向上するので好ましい。
この理由は明確ではないが、(F×T)及び(f×t)はいずれも単位幅当たりの応力(例えば、(N/mm))を表し、しかも銅箔と樹脂層は積層されて同一の幅を有するから、(F×T)/(f×t)は銅張積層体を構成する銅箔と樹脂層に加わる力の比を表している。従って、この比が1以上であることは、樹脂層側により多くの力が加わることであり、樹脂層側の方が銅箔より強いことになる。このことにより銅箔は樹脂層の影響を受けやすくなり、銅箔が均一に伸びるようになるため、銅張積層体全体の延性も高くなると考えられる。
ここで、F及びfは、塑性変形が起きた後の同じ歪量での応力であればよいが、銅箔の破断歪と、樹脂層(例えばPETフィルム)の塑性変形が始まる歪とを考慮して引張歪4%の応力としている。又、Fの測定は、銅張積層体から樹脂層を溶剤等で除去して残った銅箔の引張試験により行うことができる。同様に、fの測定は、銅張積層体から銅箔を酸等で除去して残った樹脂層の引張試験により行うことができる。銅箔と樹脂層とが接着剤を介して積層されている場合は、F及びfの測定の際、接着剤層を溶剤等で除去すると、銅箔と樹脂層とが剥離し、銅箔と樹脂層とを別個に引張試験に用いることができる。T及びtは、銅張積層体の断面を各種顕微鏡(光学顕微鏡等)で観察して測定することができる。
又、銅張積層体を製造する前の銅箔と樹脂層のF及びfの値が既知の場合であって、銅張積層体を製造する際に銅箔及び樹脂層の特性が大きく変化するような熱処理を行わない場合は、銅張積層体を製造する前の上記既知のF及びf値を採用してもよい。
以上のように、銅張積層体の(F×T)/(f×t)≧1を満たすことにより、銅張積層体の延性が高くなって破断歪も向上する。
ここで、銅張積層体の破断歪の値は、引張試験によって銅箔と樹脂層が同時に破断する場合はその歪を採用し、銅箔のみに先に亀裂が生じた場合は銅箔に亀裂が入ったときの歪を採用する。
なお、F、f、及び後述するF1、f1は、全てMD(Machine Direction)の値とする。
なお、樹脂層と接着剤層とを区別でき、これらを分離可能な場合は、本発明の「樹脂層」のF及びTは接着剤層を除いた樹脂層の値をいう。但し、樹脂層と接着剤層との区別ができない場合には、銅張積層体から銅箔のみを溶かし、接着剤層も含めて「樹脂層」として測定してもよい。これは、通常、樹脂層は接着剤層より硬く、接着剤層を樹脂層に含めても、樹脂層のみの場合と比べてFやTの値が大きく違わないこともあるからである。
FPCの場合、カバーレイフィルムを付けて銅箔の両面が樹脂層となる場合があるが、この場合、樹脂層のF、Tはカバーレイ分の強度、厚みを加えたものとする。
又、銅箔と樹脂層とを積層する銅張積層体の組み合わせとしては、銅箔/(樹脂層と接着剤層を含む合計層)の2層構造や、(樹脂層と接着剤層を含む合計層)/銅箔/(樹脂層と接着剤層を含む合計層)、又は銅箔/(樹脂層と接着剤層を含む合計層)/銅箔の3層構造が挙げられる。銅箔の両側に樹脂層と接着剤層を含む合計層が存在する((樹脂層と接着剤層を含む合計層)/銅箔/(樹脂層と接着剤層を含む合計層))場合、全体の(F×T)の値は、銅箔の両側の合計層のそれぞれについて計算した各(F×T)の値を加算したものとする。樹脂層の両側に銅箔が存在する((銅箔/(樹脂層と接着剤層を含む合計層)/銅箔))場合、全体の(f×t)の値は、2つの銅箔のそれぞれについて計算した各(f×t)の値を加算したものとする。
<f/(F×T)>
銅箔と樹脂層との180°剥離接着強度をf(N/mm)、銅張積層体の引張歪30%における応力をF(MPa)、銅張積層体の厚みをT(mm)としたとき、
1≦33f/(F×T)を満たすことが好ましい。
銅箔はその厚みが薄いことから厚み方向にくびれを生じやすい。くびれが生じると銅箔は破断するため、延性は低下する。一方、樹脂層は、引張り時にくびれが生じ難い特徴を持つ(均一歪の領域が広い)。そのため、銅箔と樹脂層との複合体においては、樹脂層の変形挙動を銅箔に伝え、樹脂と同じように銅箔も変形させることで、銅箔にくびれが生じ難くなり、延性が向上する。このとき、銅箔と樹脂層との接着強度が低いと、銅箔に樹脂層の変形挙動を伝えることができず、延性は向上しない(剥離して銅が割れる)。
そこで、接着強度を高くすることが必要となる。接着強度としては、せん断接着力が直接的な指標と考えられるが、接着強度を高くし、せん断接着力を銅張積層体の強度と同等レベルにすると、接着面以外の場所が破断するため測定が難しくなる。
このようなことから、180°剥離接着強度fの値を用いる。せん断接着強度と180°剥離接着強度とは絶対値がまったく異なるが、加工性や引張伸度と、180°剥離接着強度との間に相関が見られたため、180°剥離接着強度を接着強度の指標とした。
ここで、実際には、「破断したときの強度=せん断密着力」になっていると考えられ、例えば30%以上の引張歪を必要とするような場合、「30%の流動応力≦せん断密着力」となり、50%以上の引張歪を必要とするような場合、「50%の流動応力≦せん断密着力」になると考えられる。そして、本発明者らの実験によると、引張歪が30%以上になると加工性が良好になったため、後述するように銅張積層体の強度Fとして、引張歪30%における強度を採用することとしている。
なお、上記した1≦33f/(F×T)の係数1/33は実験的に求めた。つまり、各種の銅張積層体を製造してfと(F×T)の値をプロットする。F×Tは引張歪30%で銅張積層体に加わる力であり、これを加工性を向上するために必要な、最低限のせん断接着強度とみなすと、fとF×Tの絶対値が同じであれば、両者は傾き1で相関が見られることになる。但し、実際には、すべてのデータのfと(F×T)が同じ相関とはならず、加工性の劣る比較例は、(F×T)に対するfの相関係数(つまり、原点を通り、(F×T)に対するfの傾き)が小さく、それだけ180°剥離接着強度が劣っている。一方、加工性の良好な実施例の傾きは各比較例の傾きより大きいが、もっとも傾きの小さい実施例(ちょうど歪30%で破断したもの)の傾きが1/33であったため、この値を加工性を向上するために必要な、最低限のせん断接着強度と180°剥離接着強度との間の相関係数とみなした。すなわち、せん断接着力を、180°剥離接着強度fの33倍とみなした。
このように、加工性を向上するために必要な、最低限の銅箔と樹脂層との接着強度を直接示すせん断接着力は、180°剥離接着強度fの約33倍であるから、33fは銅箔と樹脂層との加工性を向上するために必要な、最低限の接着強度を表している。一方、(F×T)は銅張積層体に加わる力であるから、式1は、銅箔と樹脂層との接着強度と、銅張積層体の引張抵抗力との比になる。そして、銅張積層体が引張られると、銅箔と樹脂層の界面で、局所変形をしようとする銅箔と引張均一歪をしようとする樹脂とによりせん断応力が掛かる。従って、このせん断応力より接着強度が低いと銅と樹脂層が剥離してしまい、銅箔に樹脂層の変形挙動を伝えることができなくなり、銅箔の延性が向上しない。
つまり、式1の比が1未満であると、接着強度が銅張積層体に加わる力より弱くなって銅箔と樹脂が剥離し易くなり、銅箔がプレス成形等の加工によって破断する。
式1の比が1以上であれば、銅と樹脂層とが剥離せずに樹脂層の変形挙動を銅箔に伝えることができ、銅箔の延性が向上する。なお、式2の比は高いほど好ましいが、15以上の値を実現することは通常は困難であるため、式1の上限を15とするとよい。
なお、180°剥離接着強度は、単位幅あたりの力(N/mm)である。
銅張積層体が3層構造であって接着面が複数存在するときは、各接着面のうち、180°剥離接着強度が最も低い値を用いる。これは、最も弱い接着面が剥離するためである。又、銅箔は通常S面、M面を有するが、S面は密着性が劣るため、銅箔のS面と樹脂との密着性が弱くなる。そのため、銅箔のS面の180°剥離接着強度を採用することが多い。
又、銅箔と樹脂層との接着強度を高くする方法としては、銅箔表面(樹脂層側の面)にクロメート処理等によってCr酸化物層を設けたり、銅箔表面に粗化処理を施したり、銅箔表面にNi被覆した後にCr酸化物層を設けることが挙げられる。
Cr酸化物層の厚みは、Cr重量で5〜100μg/dmとするとよい。この厚みは、湿式分析によるクロム含有量から算出する。又、Cr酸化物層の存在は、X線光電子分光(XPS)でCrが検出できるか否かで判定することができる(Crのピークが酸化によりシフトする)。
Ni被覆量は、90〜5000μg/dmとするとよい。Ni被覆の付着量が5000μg/dm(Ni厚み56nmに相当)を超えると、銅箔(及び銅張積層体)の延性が低下することがある。
また、銅箔と樹脂層とを積層複合させるときの圧力や温度条件を変えて接着強度を高くすることができる。樹脂層が損傷しない範囲で、積層時の圧力、温度をともに大きくした方が良い。
なお、銅箔のうち樹脂層の形成面と反対面に、耐食性(耐塩害性)を向上させるため、接触抵抗を低下させるためや銅箔層間の導通のために1μm厚程度のSn、Ni、Au、Ag、Co及びCuの群から選ばれる1種以上のめっき層を形成してもよい。
<成型>
銅張積層体、又はフレキシブル配線板を立体成型する方法は限定されず、例えば、張り出し成型、絞り成型、曲げ成型、またこれらの組み合わせによる成型が挙げられる。成型後に樹脂層のスプリングバックが生じることを考慮し、成型は温間(例えば150〜350℃)で行うことが好ましい。銅張積層体、又はフレキシブル配線板が接着剤層を有する場合は、接着剤層のガラス転移温度未満で成型を行うのが好ましい。
<銅箔製造>
電気銅を真空中で溶解し、表1に示す添加元素を加えて大気中(実施例1-3、7-13、16-21、36)又はAr雰囲気(実施例4-6、14-15、22-35)でインゴットを鋳造した。大気中で作製したインゴットはJIS-H3100(C1100)を満たし、Ar雰囲気で鋳造したインゴットはJIS-H3100(C1020)を満たした。このインゴットを850℃×10時間均質化焼鈍した後、熱間圧延、面削、冷間圧延、焼鈍、最終冷間圧延をこの順で行い、表1に示す厚みの銅箔を得た。なお、熱間圧延後に直ちに水冷して面削した。又、焼鈍として650℃での耐力に対し0.25倍となるテンションで650℃×10秒間のテンションアニーリングを行った。又、最終冷間圧延の加工度は92%〜99.5%とした。
比較として、熱間圧延後に水冷を行わずに空冷し、テンションアニーリングを行わずに650℃×10秒焼鈍したこと以外は各実施例と同様にして銅箔を製造した。
得られた銅箔を脱脂及び酸洗し、銅箔片面につき、処理液(Cu:10〜25g/L、H2SO4:20〜100g/L)を用い、温度20〜40℃、電流密度30〜70A/dm、電解時間1〜5秒で電解処理を行った。その後、この片面につき、Ni−Coめっき液(Coイオン濃度:5〜20g/L、Niイオン濃度:5〜20g/L、pH:1.0〜4.0)を用い、温度25〜60℃、電流密度:0.5〜10A/dmでNi−Coめっきを行い、さらに、クロメート浴(K2Cr2O7:0.5〜5g/L)を用いて電流密度1〜10A/dmでクロメート処理した。
<銅張積層体、フレキシブル配線板の製造>
市販のPI、PET又はPENからなる樹脂フィルムの片面に、表1に記載の組成の接着剤を塗工して乾燥させ、乾燥後の接着剤層を表1の厚みとした。次に、この樹脂フィルムの接着剤層側の面と、銅箔とを加熱プレスで貼り合せて銅張積層体を得た。
この銅張積層体の銅箔部分につき、L/S = 100/100μmの回路をエッチングで形成し、カバーレイで回路をカバーしてフレキシブル配線板を作製した。
<n、nの測定>
引張試験機により、JIS−Z2241に従い、銅箔の圧延方向に平行な方向及び垂直な方向について、それぞれ250℃の恒温槽中で引張試験を行った。各方向での引張試験の結果から、真ひずみ0.02〜0.04、0.04〜0.06の領域のみのデータを取り出し、図1に示す真応力σ−真ひずみεから、σ=σt0・ε の式により、各真ひずみ領域での最小二乗法の近似直線の傾きからn、nを求めた。
なお、銅箔の圧延平行方向及び圧延垂直方向のそれぞれについて求めたn、nを平均化して、最終的なn、nを得た。
<F、f、F1、f1の測定>
銅箔複合体から幅12.7mmの短冊状の引張試験片を複数作製した。又、この引張試験片のいくつかを溶剤(東レエンジニアリング製のTPE3000、ギ酸)に浸漬して接着剤層とPIフィルムを溶解し、銅箔のみの試験片を得た。いくつかの試験片は塩化第二鉄等で銅箔を溶かし、樹脂層と接着層を含む合計層のみの試験片を得た。また、樹脂層と接着層を含む合計層をN-メチル-2-ピロリドン又はギ酸に浸漬して樹脂層のみの試験片を得た。
引張試験は、ゲージ長さ100mm、引張速度10mm/minの条件で行い、N10の平均値を強度(応力)及び歪(伸び)の値として採用した。
<弾性率>
樹脂層、合計層の弾性率は、それぞれF、f、F1、f1の測定に用いた引張試験の値より算出した。
<立体成型性>
図3に示す試験装置を用いて、それぞれ銅張積層体、及びフレキシブル配線板を150℃及び200℃で張り出し成型した。
まず、半径20mmの半球状の窪み2aを有するダイ2の上に矩形の試験片20を載置し、試験片の外周を板押え6で加圧して保持した(圧下荷重5N/cm2)。なお、ダイ2の窪み2aの最大深さhは15mmとした。次に、試験片20の上から、半径19.8mmの半球状の先端部を有する可動ポンチ10を押し下げ、ダイ2の窪み2aに挿入した。これにより、試験片20が立体成型された。
なお、銅張積層体、及びフレキシブル配線板片面にのみ樹脂層がある場合、樹脂層を上にしてダイに載置する。又、銅張積層体、及びフレキシブル配線板の両面に樹脂層がある場合、M面と接着している樹脂層を上にしてダイに載置する。銅張積層体、及びフレキシブル配線板の両面がCuの場合はどちらが上であってもよい。
成形後の試験片内の銅箔の割れの有無を目視で判定し、以下の基準で立体成型性の評価を行った。
銅張積層板、フレキシブル配線板共に成型できたもの ◎
銅張積層板、フレキシブル配線板のいずれかに割れが生じたもの ○
銅張積層板、フレキシブル配線板の両方とも割れたとき ×
評価が◎、○であれば好ましい。
得られた結果を表1〜表2に示す。
表1〜表2から明らかなように、Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である銅箔を樹脂層と積層して銅張積層体を構成した各実施例の場合、立体成型性に優れていた。
なお、接着剤層の厚みが5μm未満である実施例8、35及び、25℃又は150℃において、(合計層の弾性率/樹脂層の弾性率)で表される値が規定範囲未満である実施例10,15、20、36の場合、他の実施例に比べて立体成型性がやや劣るが実用上問題はない。
一方、Δnが0.03未満である銅箔を樹脂層と積層して銅張積層体を構成した各比較例の場合、立体成型性が劣化した。尚、実施例1-32、比較例共に1≦33f/(F×T)、(F×T)/(f×t)≧1を満たすようにし、実施例33-35は1≦33f/(F×T)、(F×T)/(f×t)≧1を満たさないようにした。1≦33f/(F×T)、(F×T)/(f×t)≧1を満たさない実施例33-35は立体成型性がやや劣るが実用上問題はない。
2 銅箔
2a 銅箔の回路
4 接着剤層
6 樹脂層
8 保護樹脂層

Claims (8)

  1. 99.9質量%以上のCuを含み、250℃において、真ひずみε1=0.02〜0.04での加工硬化係数n1と、真ひずみε=0.04〜0.06での加工硬化係数nの差Δn=n1−nが0.03以上0.1以下である銅箔。
  2. さらにAg、Au、Pr、Sn、In、Zr、Mn及びCrの群から選ばれる1種または2種以上を質量率で合計30〜500ppm含有する請求項1記載の銅箔。
  3. 請求項1又は2記載の銅箔と、樹脂層とを積層してなる銅張積層体。
  4. 前記樹脂層と前記銅箔とが接着剤層を介して積層され、
    25℃において、前記樹脂層と前記接着剤層の合計層の弾性率が前記樹脂層の弾性率に対し80〜110%である請求項3記載の銅張積層体。
  5. 前記樹脂層と前記銅箔とが接着剤層を介して積層され、
    150℃において、前記合計層の弾性率が前記樹脂層の弾性率に対し80〜100%である請求項3又は4記載の銅張積層体。
  6. 前記接着剤層がポリイミドの接着剤層であり、その厚みが5μm以上30μm以下である請求項3〜5のいずれかに記載の銅張積層体。
  7. 請求項3〜5のいずれかに記載の銅張積層体の前記銅箔に回路を形成してなるフレキシブル配線板。
  8. 請求項3〜6のいずれかに記載の銅張積層体、又は請求項7に記載のフレキシブル配線板を立体成型してなる立体成型体。
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