JP2013207136A - 太陽電池モジュール用封止材シート及びそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池モジュール用の封止材シートであって、ガラス、金属、PET等からなる太陽電池モジュールの他の部材との密着性に優れるポリエチレン系の封止材シートを提供する。
【解決手段】密度0.910g/cm以下であるポリエチレン系樹脂を用いた太陽電池モジュール用の封止材シートであって、封止材シート中に含有されるトリアリルイソシアヌレートの量が0.15質量%以上15.0質量%以下である太陽電池モジュール用の封止材シートとする。従来、架橋助剤としての作用しか知られていなかったトリアリルイソシアヌレートを密着性向上剤として使用することにより、密着性を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はポリエチレン系の太陽電池モジュール用封止材シートに関する。更に詳しくは、密着性向上剤として、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)を用いた太陽電池モジュール用封止材シート及びそれを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。現在、種々の形態からなる太陽電池モジュールが開発され、提案されている。一般に太陽電池モジュールは、透明前面基板と太陽電池素子と裏面保護シートとが、封止材を介して積層された構成である。
太陽電池モジュール内に充填され、太陽電池素子を外部衝撃から保護し、又、太陽電池モジュール内への水分の侵出を防止するために使用される封止材として、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)が最も一般的なものとして使用されてきた。しかしながら、EVA樹脂は、長期間の使用に伴って徐々に分解する傾向があり、太陽電池モジュールの内部で劣化して強度が低下したり、太陽電池素子に影響を与える酢酸ガスを発生させたりする可能性がある。この問題を解決するものとして、EVA樹脂の代わりに、ポリエチレン系の樹脂を使用した太陽電池モジュール用封止材が提案されている(特許文献1参照)。
又、ポリエチレン系の封止材シートとしては、例えば、アルコキシシランを共重合成分として含有する変性エチレン系樹脂による封止材も知られている。又、このような変性エチレン系樹脂に架橋剤を配合して、モジュール化工程又はその後の加熱工程によって架橋した封止材シートが知られている(特許文献2参照)。このようなポリエチレン系の封止材は、EVA樹脂の封止材と同等以上の耐候性、耐久性を備えるものとして、太陽電池モジュール用封止材として好ましく用いることができるものである。
一方、太陽電池モジュール用封止材には、太陽電池モジュール内において上下に積層される他の部材との高い密着性も要求される。しかし、前記のポリエチレン系の封止材においては、特に酸化亜鉛等からなる太陽電池素子の電極との密着性という点については更なる改善の余地があった。そのような課題を解決しうるものとして、エポキシ系のシランカップリング剤を添加した硬質透明樹脂層を太陽電池素子上に設けた太陽電池モジュールが開示されている(特許文献3参照)。
特開2000−91611号公報 特開2009−10277号公報 特開平10−56191号公報
しかしながら、特許文献3に開示されている封止材層のように、種々の基材に対する密着性が異なる複数の層を上述のように組み合わせて構成した封止材層は、構成が複雑で、様々な構成の太陽電池モジュールに柔軟に対応できるものではない。又、製造工程、必要な部材が多く製造コストが嵩むものである。様々なモジュール構成に柔軟に対応可能な単純な構成の樹脂シートであって、ガラス基板のみならず、酸化亜鉛等の金属部分に対しても十分な密着性を備える封止材シートは未だ存在せず、そのような太陽電池モジュール用の封止材シートが求められていた。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポリエチレン系の封止材シートであって、ガラス及び金属のいずれに対しても高い密着性を備える太陽電池モジュール用の封止材シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、従来、太陽電池モジュール用封止材シートの製造において、架橋助剤として用いられてきたトリアリルイソシアヌレート(TAIC)が、ポリエチレン系の封止材の金属密着性及び特定の樹脂に対する密着性を高める密着性向上剤としても好ましく用いることができることを見いだした。
そして、更には、このTAICからなる密着性向上剤は、架橋処理を行うことを前提としない封止材シート、及び、架橋処理を行うとを前提とした封止材シートの、いずれにも好ましく用いることができるものであることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 密着強化層を備える、単層又は多層共押し出し層の太陽電池モジュール用の封止材シートであって、前記密着強化層は、密度0.910g/cm以下であるポリエチレン系樹脂を含有してなり、前記封止材シートが単層である場合には、前記単層の封止材シートは前記密着強化層からなり、前記封止材シートが多層共押し出し層である場合には、前記密着強化層は、少なくともいずれか一方の最外層に積層されており、前記密着強化層中のトリアリルイソシアヌレートの含有量が0.15質量%以上15.0質量%以下である密着強化層を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用の封止材シート。
(2) 前記密着強化層のJIS K7210に準拠して測定した190℃、荷重2.16kgにおけるMFRが、0.08g/10min以上1.0g/10min未満である(1)に記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
(3) 前記ポリエチレン系樹脂がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンである(1)又は(2)に記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
(4) 前記ポリエチレン系樹脂は、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体を含有することを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の封止材シートと、ガラス基板と、金属製の電極を備える太陽電池素子と、裏面保護シートと、が積層されており、前記裏面保護シートの前記封止材シートとの対向面には、密着性を向上するための表面処理が施されていないポリエチレンテレフタレート層が配置されている太陽電池モジュール。
(6) 密度0.910g/cm以下のポリエチレン系樹脂と、トリアリルイソシアヌレートと、を含有する太陽電池モジュール用の封止材組成物であって、架橋剤を実質的に含有せず、前記トリアリルイソシアヌレートの含有量が、0.15質量%以上15.0質量%以下である太陽電池モジュール用の封止材組成物。
(7) 密度0.910g/cm以下のポリエチレン系樹脂と、架橋剤と、トリアリルイソシアヌレートと、を含有する太陽電池モジュール用の封止材組成物であって、前記架橋剤の含有量が0.015質量%以上0.5質量%未満であり、前記トリアリルイソシアヌレートの含有量が、前記架橋剤の含有量の5倍以上30倍以下である太陽電池モジュール用の封止材組成物。
(8) トリアリルイソシアヌレートを用いた密着性向上方法であって、ポリエチレン系樹脂を含む封止材組成物中にトリアリルイソシアヌレートを0.15質量%以上15.0質量%以下添加することによって、前記封止材組成物の金属及びポリエチレンテレフタレート樹脂への密着性を向上させる密着性向上方法。
本発明によれば、太陽電池モジュール用の封止材シートに求められる耐候性や透明性等備え、且つ、ガラス及び金属のいずれに対しても、高い密着性を備える太陽電池モジュール用の封止材シートを提供することができる。
本発明に係る封止材シートを用いた太陽電池モジュールについて、その層構成の一例を示す断面図である。
<封止材シート及びそれを用いた太陽電池モジュールの概要>
まず、図1を参照しながら、本発明の一実施形態である太陽電池モジュール1を例として、本発明に係る封止材シートを用いた太陽電池モジュールの全体構成について簡単に説明する。
太陽電池モジュール1は、その採光面側から、ガラス基板2、前面封止材層3、太陽電池素子4と、背面封止材層5、裏面保護シート6が順序積層された構成となっている。前面封止材層3及び背面封止材層5は、太陽電池モジュール1において、それぞれ、ガラス基板2、太陽電池素子4、及び裏面保護シート6と接している。太陽電池素子4の表面に形成される電極(図示せず)は、例えば酸化亜鉛等の金属からなるものである。又、裏面保護シート6の背面封止材層5との対向面側にはポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂層が配置されることが一般的である。前面封止材層3及び背面封止材層5には、ガラス、金属、PET等、太陽電池モジュールを構成する様々な部材との間における高い密着性を備えることが要求される。
本発明の封止材シートは、ベース樹脂である低密度ポリエチレンに、密着性の向上を目的とした密着性向上剤として、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)を大量に含有する層を、密着強化層として備える封止材シートである。又、本発明の封止材シートは単層又は多層共押しだしのシートであるが、本発明の封止材シートが単層のシートである場合には、その単層のシートは上記の密着強化層からなるものであり、多層共押しだしのシートである場合には、上記の密着強化層は、少なくともそのいずれか一方の最外層に積層されているものである。
TAICは、太陽電池モジュール用の封止材の製造において、従来より架橋助剤として広く用いられている。しかし、このTAICの密着性向上剤としての用途については全く知られてなかった。本発明の封止材シートは、架橋助剤として用いられる場合の標準的なTAICの含有量範囲を明らかに超える大量のTAICを含有することを特長とする。
本発明の封止材シートは、このように大量のTAICを、密着性向上剤として含有することにより、太陽電池素子4を構成する金属、裏面保護シート6の表面に配置されるPET樹脂等に対する密着性を飛躍的に向上させたものである。よって、上記に説明した構成を備える太陽電池モジュール1の前面封止材層3や背面封止材層5として極めて好ましく用いることができるものである。
以下、本発明に係る太陽電池モジュール用封止材組成物(以下、単に「封止材組成物」とも言う)、太陽電池モジュール用の封止材シート(以下、単に「封止材シート」とも言う)及び太陽電池モジュールの順に詳細に説明する。
<封止材組成物>
本発明の封止材シートの密着強化層を形成するために用いられる封止材組成物は、密度が0.900g/cm以下の低密度ポリエチレンと、以下に説明する所定量のTAICとを、必須成分として含有する。又、モジュール化までのいずれかの課程において封止材シートに架橋処理を行う場合には、更に、架橋剤を含有したものであってもよい。この場合においては、架橋剤の含有量に対するTAIC含有量の比率を以下に説明する所定の比率とする。
[低密度ポリエチレン]
本発明においては密度が0.910g/cm以下の低密度ポリエチレン(LDPE)、好ましくは直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いる。直鎖低密度ポリエチレンはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であり、本発明においては、その密度が0.910g/cm以下の範囲内、好ましくは、0.900g/cm以下、より好ましくは0.870g/cm以上0.890g/cm以下の範囲である。この範囲であれば、封止材シートと、ガラス、金属、PET等との密着性が高まる。
本発明においてはメタロセン系直鎖低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。メタロセン系直鎖低密度ポリエチレンは、シングルサイト触媒であるメタロセン触媒を用いて合成されるものである。このようなポリエチレンは、側鎖の分岐が少なく、コモノマーの分布が均一である。このため、分子量分布が狭く、上記のような超低密度にすることが可能であり封止材シートに対して柔軟性を付与できる。封止材シートに柔軟性が付与される結果、封止材シートとガラス、金属、PET等との密着性が高まる。
又、直鎖低密度ポリエチレンは、結晶性分布が狭く、結晶サイズが揃っているので、結晶サイズの大きいものが存在しないばかりでなく、低密度であるために結晶性自体が低い。このため、シート状に加工した際の透明性に優れる。したがって、本発明の封止材組成物からなる封止材シートが、透明前面基板と太陽電池素子との間に配置されても発電効率はほとんど低下しない。
直鎖低密度ポリエチレンのα−オレフィンとしては、好ましくは分枝を有しないα−オレフィンが好ましく使用され、これらの中でも、炭素数が6〜8のα−オレフィンである1−ヘキセン、1−ヘプテン又は1−オクテンが特に好ましく使用される。α−オレフィンの炭素数が6以上8以下であることにより、太陽電池モジュール用封止材に良好な柔軟性を付与することができるとともに良好な強度を付与することができる。その結果、太陽電池モジュール用封止材とガラス等の透明前面基板との密着性が更に高まり、水分の浸入を抑えることができる。
封止材組成物に架橋剤を添加する場合には、低密度ポリエチレンのメルトマスフローレート(MFR)は、JIS−K6922−2により測定した190℃、荷重2.16kgにおけるMFR(本明細書においては、以下、この測定条件による測定値をMFRと言う。)は、0.5g/10分以上40g/10分以下であることが好ましく、2g/10分以上40g/10分以下であることがより好ましい。封止材シートの成膜時に架橋剤による架橋処理を行う場合においては、MFRが上記の範囲であることにより、ガラス、金属、PET等からなる太陽電池モジュールの他の部材との密着性に優れた封止材シートとすることができる。
本発明の封止材組成物には、更に、シラン変性ポリエチレン系樹脂を含有させてもよい。シラン変性ポリエチレン系樹脂は、主鎖となる直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)等に、エチレン性不飽和シラン化合物を側鎖としてグラフト重合してなるものである。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、太陽電池モジュールにおける他の部材への封止材シートの接着性を向上することができる。
シラン変性ポリエチレン系樹脂は、例えば、特開2003−46105号公報に記載されている方法で製造でき、当該樹脂を太陽電池モジュール用封止材組成物の成分として使用することにより、強度、耐久性等に優れ、且つ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、その他の諸特性に優れ、更に、太陽電池モジュールを製造する加熱圧着等の製造条件に影響を受けることなく極めて優れた熱融着性を有し、安定的に、低コストで、種々の用途に適する太陽電池モジュールを製造しうる。
直鎖低密度ポリエチレンとグラフト重合させるエチレン性不飽和シラン化合物として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリカルボキシシランより選択される1種以上を使用することができる。
エチレン性不飽和シラン化合物の含量であるグラフト量は、後述するその他のポリエチレン系樹脂を含む封止材組成物中の全樹脂成分の合計100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上15質量部以下、好ましくは、0.01質量部以上5質量部以下、特に好ましくは、0.05質量部以上2質量部以下となるように適宜調整すればよい。本発明において、エチレン性不飽和シラン化合物の含量が多い場合には、機械的強度及び耐熱性等に優れるが、含量が過度になると、引っ張り伸び及び熱融着性等に劣る傾向にある。
封止材組成物に含まれる上記の密度が0.910g/cm以下のポリエチレンの含有量は、封止材組成物中の全樹脂成分の好ましくは10質量%以上99質量%以下、より好ましくは50質量%以上99質量%以下であり、更に好ましくは90質量%以上99質量%以下である。封止材組成物の融点が80℃未満となる範囲内であれば他の樹脂を含んでいてもよい。これらは、例えば添加用樹脂として用いてもよく、後述のその他の成分をマスターバッチ化するために使用してもよい。
[TAIC]
本発明の封止材組成物は、多官能モノマーの官能基がアリル基であるトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を所定の範囲の量で含有することを特徴とする。TAICは、従来よりオレフィン系樹脂の架橋助剤として広く用いられているものであるが、本発明の封止材組成物は、架橋助剤としての一般的な含有量を大きく上回る量のTAICを含有する。
具体的には、封止材組成物中のTAICの含有量は、「架橋の促進に寄与しない部分」の含有量が、0.15質量%以上15.0質量%以下であればよい。
実質的に架橋剤を含有せず、太陽電池モジュール1としての一体化にまで至るその後の工程において、加熱による架橋処理を行わない封止材組成物においては、含有されるTAICの全部が、上記の「架橋の促進に寄与しない部分」に該当する。よって、この場合の封止材組成物中のTAICの含有量は、0.15質量%以上15.0質量%以下であればよく、0.2質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上1.0質量%以下であることが更に好ましい。架橋剤を含有しない封止材組成物中のTAIC含有量が、上記範囲より少ない場合には、密着性向上の効果は充分に発現しない。又、TAIC含有量が上記範囲を超えると、TAICのブリードアウトによる封止材組成物の保存安定性の低下や、製膜時のゲル発生を引き起こす場合があるため、好ましくない。TAIC含有量が上記範囲にある封止材組成物を用いることによって、金属及びPETに対しても高い密着性を備える封止材シートとすることができる。
上記のように架橋剤を含有しない封止材組成物においては、架橋助剤としてのTAICは不要であり、少なくとも、本発明の封止材組成物のように、0.15%以上のTAICを含有する太陽電池モジュール用の封止材組成物は存在しない。このような組成は、従来未知のTAICの新たな用途に着目した本発明ならではの新規な組成である。
一方、封止材組成物中の架橋剤の含有量が0.015質量%以上0.5質量%未満である場合においては、架橋の進行に伴いベース樹脂の主鎖と結合しないまま封止材シートの密着強化層中に含有されるTAICが、「架橋の促進に寄与しない部分」として密着性の向上に寄与する。よって、この場合の封止材組成物中のTAICの含有量は、架橋剤の含有量との相対比によっても規定される。具体的には、封止材組成物中のTAICの含有量は、架橋剤の含有量(質量%)の5倍以上30倍以下であればよく、10倍以上20倍以下であることが好ましい。架橋剤を上記範囲で含有する封止材組成物中のTAIC含有量が、上記範囲より少ない場合には、密着性向上の効果は充分に発現しない。又、TAIC含有量が上記範囲を超えると、TAICのブリードアウトによる封止材組成物の保存安定性の低下や、製膜時のゲル発生を引き起こす場合があるため、好ましくない。尚、上記ブリードアウト等の問題の発生を防ぐためには、TAICの含有量の絶対値は、15.0質量%以下であることが好ましい。架橋剤及びTAICの含有量が上記範囲にある封止材組成物を用いて密着強化層を形成することによって、金属及びPETに対しても高い密着性を備える封止材シートとすることができる。
一般的に架橋剤を含有するポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする封止材組成物における架橋剤の含有量は、0.02質量%以上0.5質量%以下程度であり、この場合の架橋助剤としてのTAICの標準的な含有量は、やはり、0.02質量%以上0.7質量%以下程度である。本発明の封止材組成物のように、例えば、架橋剤の5倍以上のTAICを含有する組成物は従来存在しない。このような組成は、従来未知のTAICの新たな用途に着目した本発明ならではの新規な組成である。
このように、本発明は、架橋処理の有無にかかわらず、金属及びPETに対する密着性に優れるポリエチレン系の封止材シートを提供しうるものである。
尚、TAICが、上記のように、封止材シートの金属等に対する密着性を向上させうる理由については、必ずしも明らかではないが、低密度ポリエチレンに対する相溶性が良好なTAICが、低密度ポリエチレンの濡れ性を高め密着点が増加することにより密着が向上するとともに、TAICのイソシアヌレートが金属との結合を構成することにより、密着性向上剤としての上記効果を発揮し得るものと考えられる。又、これは樹脂密着にも当てはまるものと考えられる。
[架橋剤]
封止材組成物の成分として架橋剤を用いる場合、架橋剤としては公知のものが使用でき、特に限定されない。例えば、公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ‐t‐ブチルパーオキサイド、t‐ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐パーオキシ)ヘキシン‐3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス‐3,5,5‐トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o‐メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4‐ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t‐ブチルパーオキシアセテート、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート、t‐ブチルパーオキシピバレート、t‐ブチルパーオキシオクトエート、t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t‐ブチルパーオキシベンゾエート、ジ‐t‐ブチルパーオキシフタレート、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン‐3、t‐ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、又は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4‐ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジクミルパーオキサイド、といったシラノール縮合触媒等を挙げることができる。架橋剤の使用量は、組成物中に0.015質量%以上1.5質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは0.02質量%以上1.0質量%以下の範囲である。
上記のなかでも、t−ブチルパーオキシ2―エチルヘキシルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が好ましく使用できる。これらは、活性酸素量が5%以上と高く、又、重合開始剤の1分間半減期温度が160℃から190℃であり成形時点で消費され成形後に残留して余分な後架橋の進行を抑制できるので好ましい。1分間半減期温度が160℃未満であると成形中に重合開始剤を十分に分散させてから架橋反応を進行させることが困難である点から好ましくない。
[シランカップリング剤]
密着性向上剤として、TAICの他、更に、公知のシランカップリング剤を併用してもよい。シランカップリング剤は特に限定されないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシ系シランカップリング剤等を好ましく用いることができる。尚、これらは単独で又は2種以上を混合して使用することもできる。これらのうちでも、メタクリロキシ系シランカップリング剤を特に好ましく用いることができる。
密着性向上剤として、シランカップリング剤を添加する場合、その含有量は、封止材組成物の全成分に対して0.1質量%以上10.0質量%以下であり、上限は好ましくは5.0質量%以下である。シランカップリング剤の含有量が上記範囲にあり、且つ、封止材組成物を構成するポリオレフィン系の樹脂に上記所定量の架橋剤とTAICが含量されているときには、密着性がより好ましい範囲へと向上する。尚、この範囲を超えると、製膜性が低下したり、又、シランカップリング剤が経時により凝集固化し封止材シート表面で粉化する、いわゆるブリードアウトが発生する場合があり好ましくない。
[ラジカル吸収剤]
本発明の封止材組成物においては、ラジカル重合開始剤となる上記の架橋剤と、それをクエンチするラジカル吸収剤とを併用することにより、架橋の程度を調整することができる。このようなラジカル吸収剤としては、ヒンダードフェノール系等の酸化防止剤や、ヒンダードアミン系の耐候安定化等が例示できる。架橋温度付近でのラジカル吸収能力が高い、ヒンダードフェノール系のラジカル吸収剤が好ましい。ラジカル吸収剤の使用量は、組成物中に0.01質量%以上3質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上2.0質量%以下の範囲である。この範囲内であれば適度に架橋反応を抑制し、透明基板と封止材の密着性を向上させることができる。
[その他の成分]
太陽電池モジュール用封止材には、更にその他の成分を含有させることができる。例えば、本発明の封止材組成物から作製された封止材に耐候性を付与するための耐候性マスターバッチ、各種フィラー、光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の成分が例示される。これらの含有量は、その粒子形状、密度等により異なるものではあるが、それぞれ封止材組成物中に0.001質量%以上5質量%以下の範囲内であることが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、封止材組成物に対して、長期に亘って安定した機械強度や、黄変やひび割れ等の防止効果等を付与することができる。
耐候性マスターバッチとは、光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤及び上記の酸化防止剤等をポリエチレン等の樹脂に分散させたものであり、これを封止材組成物に添加することにより、封止材に良好な耐候性を付与することができる。耐候性マスターバッチは、適宜作製して使用してもよいし、市販品を使用してもよい。耐候性マスターバッチに使用される樹脂としては、本発明に用いる直鎖低密度ポリエチレンでもよく、上記のその他の樹脂であってもよい。
尚、これらの光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤及び酸化防止剤は、それぞれ1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
更に、本発明の封止材組成物に用いられる他の成分としては上記以外に接着性向上剤、核剤、分散剤、レベリング剤、可塑剤、消泡剤、難燃剤等を挙げることができる。
<封止材シート>
本発明の封止材シートは、上記において説明した封止材組成物をシート状又はフィルム状に成形加工したものである密着強化層を備える封止材シートである。尚、本発明におけるシート状とはフィルム状も含む意味であり両者に差異はない。
封止材シートが、架橋剤による架橋処理を行わない封止材シート(以下、「非架橋済封止材シート」とも言う)、又は、封止材シートとしての完成時までに架橋処理が完了しており、その後の工程においては架橋処理を行わない封止材シート(以下、「架橋済封止材シート」とも言う)である場合、封止材シートの密着強化層に含まれるTAICの全てが密着性向上に寄与しうる。非架橋済封止材シート及び架橋済封止材シートにおいては、封止材シートの密着強化層中のTAIC含有量(質量%)が、所定の絶対値の範囲内にあればよい。具体的には、上記において説明した密度0.910g/cm以下の低密度ポリエチレンをベース樹脂とする封止材シートであって、且つ、封止材シートの密着強化層中のTAIC含有量が0.15質量%以上15.0質量%以下とすることにより、金属及びPETに対して極めて高い密着性を備える封止材シートとすることができる。
封止材シートが、その後の太陽電池モジュールとして最終完成品となるまでのいずれかの工程において、架橋剤による架橋処理を行うことを前提とする封止材シートであって、シート中に架橋剤を含有するものである場合は、封止材シートの密着強化層に含まれるTAICの一部が架橋剤と反応して架橋助剤として消費され架橋に取り込まれる。そして、架橋に寄与しなかった残りの一部のTAICが密着性向上剤として密着性向上に寄与しうる。架橋剤と反応して、架橋助剤として消費される部分を除いた残りのTAICの含有量が、「実質的な密着性向上剤」としてのTAIC含有量と考えられるからである。このように、シート成形後に、架橋剤による架橋処理を行うことを前提とする封止材シートにおいては、この「実質的な密着性向上剤」としてのTAIC含有量が所定の範囲にあればよい。具体的には、上記において説明した密度0.910g/cm以下の低密度ポリエチレンをベース樹脂とする封止材シートであって、且つ、封止材シートの密着強化層中のTAIC含有量が0.5質量%以上であれば、金属及びPETに対して極めて高い密着性を備える封止材シートとすることができる。
上記封止材組成物のシート化は、通常の熱可塑性樹脂において通常用いられる成形法、すなわち、射出成形、押出成形、中空成形、圧縮成形、回転成形等の各種成形法により行われる。成形温度は上述のポリエチレン系樹脂の融点+30℃以上が好ましい。具体的には150から250℃の高温とすることが好ましく、より好ましくは90から250℃の範囲である。
本発明の封止材シートは、上記の本発明の封止材組成物を、上記製造方法によって単層のシート状としたものであってもよい。そのような単層の封止材シートは、その両面がガラス、金属、及びPETに対して高い密着性を有するため、様々な層構成に柔軟に対応可能である点において好ましい。
又、本発明の封止材シートは、上記の本発明の封止材組成物を密着強化層を形成するための組成物として用いて、多層共押し出し層のシート状としたものであってもよい。この多層共押し出し層の封止材シートは、封止材シート(フィルム)を2層構成として一方をコア層とし、他の一方の層を密着強化層としたものであってもよく、コア層を挟んで3層以上の構成とし、少なくとも一方の最外層に密着強化層を配置したものであってもよい。又、3層以上の構成であり、両最外層に密着強化層をそれぞれ配置したものであってもよい。
この多層共押し出し層の封止材シートは、上記のコア層に含まれる成分については特に限定されない。例えば、多層共押し出し層の封止材シート全体におけるTAICの含有量(質量%)が上記において規定した本発明の所定範囲外であっても、密着強化層を構成するフィルムの、TAIC含有量(質量%)が、上記所定範囲内にあれば、そのような多層共押し出し層の封止材シートは、当然に本発明の範囲である。多層共押し出し層構成とすることにより、封止材シート全体における各成分の含有量を柔軟に調整することが可能であり、それにより原材料成分比の最適化によるコストの低減を図ることも可能である。
尚、TAICの濃度を何らかの別途の手段で積層面付近に偏在させて、実質的に上述の多層共押し出し層の封止材シートと同様の組成とすることによって金属等に対する密着性を向上させた封止材シートについては、単層、多層にかかわらず本発明の範囲内である。
封止材シートの厚さは、層構成にかかわらず、総厚さが100μm以上800μm以下であることが好ましい。100μm未満であると、充分に衝撃を緩和することができず、800μmを超えてもそれ以上の効果が得られず、又、光線透過率が低下して発電効率が低下するため好ましくない。
封止材シートのMFRは、0.08g/10min以上1.0g/10min未満であることが好ましい。MFRをこのような範囲とすることによって、封止材シートに好ましい耐熱性を備えさせることができる。封止材組成物のベース樹脂として用いる低密度ポリエチレンのMFRは、好ましくは、0.5g/10分以上40g/10分以下であることは上述した通りであるが、本発明の封止材シートは、上記の封止材組成物を用いることにより、成形可能なMFRの範囲内でありながら、適切な架橋進行によって耐熱性を十分に向上させたものである。尚、多層共押し出し層の封止材シートについては、全ての層が一体積層された多層状態のまま、MFRの測定を行い、得た測定値を当該多層共押し出しの封止材シートのMFR値とする。
但し、多層共押し出し層の封止材シートにおいては、各層ごとのMFRが異なる封止材シートとすることがより好ましい。封止材シートは、太陽電池モジュール内において、一方の面が太陽電池素子の電極面と密着して使用されることが一般的である。その場合、封止材シートには、該電極面の凹凸にかかわらず高い密着性を有するものであることが求められる。本発明の封止材シートは、単層の封止材シートである場合においても、好ましい透明性、柔軟性及び耐熱性を備えるものではあるが、太陽電池素子の電極面と密着する面については、更にこのようなモルディング特性に優れるものであることがより好ましい。各層のMFRが異なる多層共押し出し層である本発明の封止材シートは、MFRの高い層を太陽電池素子の電極面と密着させて使用する側の最外層に配置することにより、封止材シートとして上記の好ましい透明性及び耐熱性を保持しつつ、更に太陽電池素子との密着面におけるモルディング特性を高めることができる。
例えば、3層以上の層からなる多層共押し出し層の封止材シートにおいては、最外層の厚さは、30μm以上120μm以下であり、且つ、最外層以外の全ての層からなる中間層と最外層の厚さの比は、最外層:中間層:最外層=1:3:1〜1:8:1の範囲であることが好ましい。このようにすることにより、封止材としての好ましい耐熱性を保持しつつ、最外層における好ましいモルディング特性を備えることができ、更に製造コストも低く抑えることができる。
<裏面保護シート>
本発明の太陽電池モジュール1を構成する裏面保護シート6は特に限定されないが、一般に、樹脂シート、アルミ箔等の金属箔、又はそれらの積層体が使用される。樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等、各種の樹脂シートを使用することができる。これらは単独層であってもよく、従来公知の接着剤等で積層された複数層からなる積層体であってもよい。
尚、本発明においては、裏面保護シート6の背面封止材層5と密着する側の積層側表面には、密着性を向上するためのプライマー層が形成されておらず、且つ、密着性を向上するための表面処理も施されていない樹脂を用いることができる。特にPET樹脂については、従来は、必要な密着性を得るためには、その表面にコロナ処理を施すことが必須であったが、本発明の太陽電池モジュールにおいては、上記の通り、封止材シートのPET樹脂に対する密着性を高めているため、封止材シートの積層側表面となる層にコロナ処理が行われていないPET樹脂を用いた裏面保護シート6を好ましく用いることができる。
密着性を向上するためのプライマー層とは、封止材との密着性を向上させるために裏面保護シート6の上記積層側表面に形成される薄膜状の表面処理層のことを言う。ウレタン系の樹脂とイソシアネート系の硬化剤等からなる組成物によって形成した易接着層が具体的な一例として挙げられる。
密着性を向上するための表面処理とは、物理的な異物の除去や、或いは表面層の化学結合状態の変化によって、表面の密着性を向上させる様々な処理のことを言い、具体例として、従来公知の表面処理方法であるプラズマ処理或いはコロナ処理等を挙げることができる。プラズマ処理とは、裏面保護シート基材に高密度プラズマを反応器先端より高速で吹き付けることによって、シート表面を処理する方法であり、有機汚染物の除去や化学結合状態の変化といった表面改質を生じさせるものである。コロナ処理とは、裏面保護シート基材にコロナ放電を照射させることでシート表面に極性基を導入して密着性能を向上させる方法である。本発明における密着性を向上するための表面処理とは、これらに限らず、物理的或いは化学的方法により、裏面保護シートの表面の密着性を向上させるあらゆる処理を含むものとする。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュール1は、封止材層である前面封止材層3及び背面封止材層5の少なくとも一方に本発明の封止材シート又は本発明の多層封止材シートを使用するものである。
前面封止材層3と背面封止材層5の少なくともいずれかに本発明の封止材シートを用いた太陽電池モジュールであれば、本発明の範囲であるが、前面封止材層3と背面封止材層5のいずれについても本発明の封止材等を用いた太陽電池モジュールを、ガラス、金属、PET等からなる全部材間の密着性を高めたものとして、特に好ましく用いることができる。
尚、本発明の太陽電池モジュール1において、透明前面基板2、太陽電池素子4及び裏面保護シート6は、従来公知の材料を制限なく使用することもできる。又、本発明の太陽電池モジュール1は、上記部材以外の部材を含んでもよい。尚、本発明の封止材シート等は単結晶型に限らず、薄膜型その他の全ての太陽電池モジュールに好ましく用いることができる。
[太陽電池モジュールの製造方法]
太陽電池モジュール1は、例えば、上記の透明前面基板2、前面封止材層3、太陽電池素子4、背面封止材層5、及び裏面保護シート6からなる部材を順次積層してから真空吸引等により一体化し、その後、ラミネーション法等の成形法により、上記の部材を一体成形体として加熱圧着成形して製造することができる。尚、上述した密着強化層中のTAICによる低密度ポリエチレンの濡れ性の向上等による密着性の向上効果は、この加熱圧着成形時に、特に顕著に促進されるものと考えられる。
以上、実施形態を示して本発明を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、適宜変更を加えて実施することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<封止材シートの製造>
(単層のシート)
下記表1の組成の封止材組成物を混合し単層用のブレンドとした。上記ブレンドをφ30mm押出し機、200mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、押出し温度210℃、引き取り速度1.1m/minで総厚400μmの単層の太陽電池モジュール用封止材を作製した(実施例1〜3、比較例1〜3)。
(多層共押し出し層のシート)
又、下記表2の組成の封止材組成物を混合し3層の多層共押し出し層のシートを成型するための内層用及び外層用のブレンドとした。上記ブレンドを、それぞれ、φ30mm押出し機、200mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、押出し温度210℃、引き取り速度1.1m/minでフィルム成型し、それらを積層して、3層の多層共押し出し層のシートの封止材シートを作製した。この封止材シートの層厚は、総厚を400μmとし、外層:内層:外層の厚さの比を1:5:1とした。(実施例4、比較例4)。
封止材組成物原料としては、以下の原料を使用した。
シラン変性透明樹脂(表1及び2において「Si」と表記):密度0.881g/cmであり、190℃でのMFRが2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(M−LLDPE)98質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.1質量部とを混合し、200℃で溶融、混練し、密度0.884g/cm、190℃でのMFRが1.8g/10分であるシラン変性透明樹脂を得た。
耐候性マスターバッチ(表1及び2において「耐候」と表記):密度0.880g/cmのチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー100質量部に対して、ベンゾフェノール系紫外線吸収剤3.8質量部とヒンダードアミン系光安定化剤5質量部と、リン系熱安定化剤0.5質量部とを混合して溶融、加工し、ペレット化したマスターバッチを得た。
重合開始剤コンパウンド樹脂1(表1及び2において「重合1」と表記):密度0.880g/cm、190℃でのMFRが3.1g/10分のM−LLDPEペレット100質量部に対して、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン(重合開始剤A)0.033質量部を含浸させコンパウンドペレットを得た。尚、封止材組成物中の架橋剤の含有量(質量%)を表1及び表2中にそれぞれ示した。
重合開始剤コンパウンド樹脂2(表1及び2において「重合2」と表記):密度0.880g/cm、190℃でのMFRが3.1g/10分のM−LLDPEペレット100質量部に対して、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン(重合開始剤A)0.066質量部を含浸させコンパウンドペレットを得た。尚、封止材組成物中の架橋剤との含有量(質量%)を表1及び表2中にそれぞれ示した。
重合開始剤コンパウンド樹脂3(表1及び2において「重合3」と表記):密度0.880g/cm、190℃でのMFRが3.5g/10分のM−LLDPEペレット100質量部に対して、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン(重合開始剤A)0.041質量部を含浸させコンパウンドペレットを得た。
M−LLDPE(表1及び2において「ML」と表記):密度0.901g/cm、190℃でのMFRが2.0g/10分のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン
TAIC(表1及び2において「TAIC」と表記):トリアリルイソシアヌレート(TAIC)(Statomer社製、商品名SR533)を、封止材組成物中の含有量(質量%)が表1及び2に記載の含有量となるように添加量を調整した。
Figure 2013207136
Figure 2013207136
<密着性評価>
[金属密着性]
15mm幅にカットした実施例、比較例の封止材シートを、それぞれ酸化亜鉛板(75mm×50mm×3mm)上に密着させて、下記の熱ラミネート条件(a)〜(d)により、真空加熱ラミネータ処理を行い、それぞれの実施例、比較例について太陽電池モジュール評価用サンプルを得た。これらの太陽電池モジュール評価用サンプルについて、下記の試験条件における密着強度を測定して金属密着性を評価した。
(熱ラミネート条件)
(a)真空引き:5.0分
(b)加圧(0kPa〜100kPa):1.5分
(c)圧力保持(100kPa):8.0分
(d)温度150℃
(金属密着強度(N/15mm)の試験方法)
剥離試験方法:上記太陽電池モジュール評価用サンプルにおいて、酸化亜鉛板上に密着している封止材シートを、剥離試験機(テンシロン万能試験機 RTF−1150−H)にて垂直剥離(50mm/min)試験を行い金属密着強度を測定した。本試験においては、密着強度が5N/15mm以上であるものを好ましい金属密着性を備える封止材シートとして、評価し、密着強度が6.5N/15mm以上であるものを更に好ましいものとして評価した。結果を表3に示す。
[樹脂密着性]
酸化亜鉛板の代わりに表面未処理PET( ルミラーS10、TORAY社製:75mm×50mm×0.188mm)を用いた他は、上記と同じ構成、及び熱ラミネート条件で実施例、比較例について、太陽電池モジュール評価用サンプルを得た。これらの太陽電池モジュール評価用サンプルについて、下記の試験条件における樹脂密着強度を測定して樹脂密着性を評価した。
(樹脂密着強度(N/15mm)の試験方法)
剥離試験方法:上記金属密着強度の試験方法と同じ方法及び条件において試験を行い、樹脂密着強度を測定した。本試験においては、密着強度が5N/15mm以上であるものを好ましい樹脂密着性を備える封止材シートとして評価し、度が5N/15mm以上であるものを好ましい金属密着性を備える封止材シートとして、評価し、密着強度が9.0N/15mm以上であるものを更に好ましいものとして評価した。結果を表3に示す。
[ガラス密着性]
酸化亜鉛板の代わりにガラス基板(白板フロート半強化ガラス JPT3.2 75mm×50mm×3.2mm)を用いた他は、上記と同じ構成、及び熱ラミネート条件で実施例、比較例について、太陽電池モジュール評価用サンプルを得た。これらの太陽電池モジュール評価用サンプルについて、下記の試験条件におけるガラス密着強度を測定して樹脂密着性を評価した。
(ガラス密着強度(N/15mm)の試験方法)
剥離試験方法:上記金属密着強度の試験方法と同じ方法及び条件において試験を行い、ガラス密着強度を測定した。本試験においては、密着強度が20N/15mm以上であるものを好ましい樹脂密着性を備える封止材シートとして評価した。結果を表3に示す。
Figure 2013207136
尚、架橋剤を含有する封止材組成物を用いる実施例1、比較例3の封止材シートについて、上記方法によって成膜してシート化した状態における密着強化層中のTAICの含有量を測定した。結果を表4に示す。
(TAIC含有量測定方法)
1)60℃トルエン50mlに封止材シート1gを入れ2時間撹拌し封止材を溶解する。
2)常温に戻す。
3)メタノールを500ml滴下する。
4)一晩撹拌する。
5)析出した樹脂固形分をろ過する。
6)ろ液をエバポレーターで取り除く。
7)残った物質をメタノールでメスアップする。
8)島津製作所 GCMS−QP2010で定量測定する。
Figure 2013207136
尚、架橋剤を含有する封止材組成物を用いる実施例1、実施例2、比較例3について、上記方法によって成膜してシート化した状態における190℃におけるMFRを測定した。結果を表5に示す。
Figure 2013207136
以上の試験結果より、密着向上剤として所定範囲のTAICを含有する本発明の封止材シートは、ガラス、金属、PET等からなる太陽電池モジュールの他の部材との密着性に優れた封止材シートであることが分かる。又、MFRが0.08g/10min以上1.0g/10min未満となるように、適切に架橋を進行させた場合に、特にその効果が顕著であることが分かる。
1 太陽電池モジュール
2 透明前面基板
3 前面封止材層
4 太陽電池素子
5 背面封止材層
6 裏面保護シート

Claims (8)

  1. 密着強化層を備える、単層又は多層共押し出し層の太陽電池モジュール用の封止材シートであって、
    前記密着強化層は、密度0.910g/cm以下であるポリエチレン系樹脂を含有してなり、
    前記前記封止材シートが単層である場合には、前記単層の封止材シートは前記密着強化層からなり、
    前記封止材シートが多層共押し出し層である場合には、前記密着強化層は、少なくともいずれか一方の最外層に積層されており、
    前記密着強化層中のトリアリルイソシアヌレートの含有量が0.15質量%以上15.0質量%以下である密着強化層を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用の封止材シート。
  2. 前記封止材シートのJIS K7210に準拠して測定した190℃、荷重2.16kgにおけるMFRが、0.08g/10min以上1.0g/10min未満である請求項1に記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
  3. 前記ポリエチレン系樹脂がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
  4. 前記ポリエチレン系樹脂は、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用の封止材シート。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の封止材シートと、
    ガラス基板と、
    金属製の電極を備える太陽電池素子と、
    裏面保護シートと、が積層されており、
    前記裏面保護シートの前記封止材シートとの対向面には、密着性を向上するための表面処理が施されていないポリエチレンテレフタレート層が配置されている太陽電池モジュール。
  6. 密度0.910g/cm以下のポリエチレン系樹脂と、トリアリルイソシアヌレートと、を含有する太陽電池モジュール用の封止材組成物であって、
    架橋剤を実質的に含有せず、前記トリアリルイソシアヌレートの含有量が、0.15質量%以上15.0質量%以下である太陽電池モジュール用の封止材組成物。
  7. 密度0.910g/cm以下のポリエチレン系樹脂と、架橋剤と、トリアリルイソシアヌレートと、を含有する太陽電池モジュール用の封止材組成物であって、
    前記架橋剤の含有量が0.015質量%以上0.5質量%未満であり、
    前記トリアリルイソシアヌレートの含有量が、前記架橋剤の含有量の5倍以上30倍以下である太陽電池モジュール用の封止材組成物。
  8. トリアリルイソシアヌレートを用いた密着性向上方法であって、
    ポリエチレン系樹脂を含む封止材組成物中にトリアリルイソシアヌレートを0.15質量%以上15.0質量%以下添加することによって、前記封止材組成物の金属及びポリエチレンテレフタレート樹脂への密着性を向上させる密着性向上方法。
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