JP2013207084A - 放熱板付基板モジュールおよび放熱板付基板モジュールの製造方法 - Google Patents

放熱板付基板モジュールおよび放熱板付基板モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発熱素子の過熱を抑制することのできる放熱板付基板モジュール、およびその放熱板付基板モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】放熱板付基板モジュール10は、放熱板20と、接着剤または粘着剤による接着層50を介して放熱板20に接着するフレキシブル配線板30と、フレキシブル配線板30に実装される発光素子40とを備える。発光素子40の各端子41A〜43Aに対応する接続部35〜37のうちの少なくとも1つの接続部は、フレキシブル配線板30の変形により、基板部34よりも放熱板20に近い位置にある。
【選択図】図3

Description

本発明は、放熱板とフレキシブル配線板とを備える放熱板付基板モジュール、およびその放熱板付基板モジュールの製造方法に関する。
照明装置等の電子機器の中には、放熱板とフレキシブル配線板とが一体となった放熱板付基板モジュールを備えるものがある。
例えば、特許文献1に記載の照明装置には、放熱板付基板モジュールが組み込まれている。放熱板付基板モジュールは、放熱板と、フレキシブル配線板と、発光素子とを備えている。フレキシブル配線板は、放熱板に接着剤で固定されている。発光素子は、フレキシブル配線板において放熱板が取り付けられた面とは反対側の面に実装されている。発光素子の熱は放熱板を通じて放散するため、発光素子の過熱が抑制される。
特開2003−281924号公報
ところが、発熱素子の昇温速度が大きいとき、放熱板が存在している場合であっても発熱素子の過熱を抑制することができないことがある。このようなことから、発光素子から放熱板に効率的に熱を伝導させる技術が求められている。
特許文献1に記載の技術では、発光素子と放熱板との間に熱伝導性接着剤を充填する。これにより、発光素子の熱が熱伝導性接着剤を介して放熱板に伝導するため、発光素子の過熱が抑制される。しかし、発光素子の周囲に熱伝導性接着剤を充填することから、発光素子からの光取り出し効率が低下するおそれがある。
このようなことから、発光素子の周囲に接着剤等の放熱剤を充填するような手段を用いることなく、発光素子の過熱を抑制することのできる放熱板付基板モジュールが要求されている。
また、IC(integrated circuit)等の発熱素子を含む放熱板付基板モジュールに対しても同様の要求がある。すなわち、IC等、通電により発熱する素子(発熱素子)は、過熱によりその性能が低下するため、その過熱を抑制する構造を有する放熱板付基板モジュールが要求される。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、発熱素子の過熱を抑制することのできる放熱板付基板モジュール、およびその放熱板付基板モジュールの製造方法を提供することにある。
(1)請求項1に記載の発明は、放熱板と、接着剤または粘着剤による接着層を介して前記放熱板に取り付けられているフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備えた放熱板付基板モジュールにおいて、前記フレキシブル配線板は、前記発熱素子の各端子に対応する接続部と、前記接続部以外の基板部とを含み、前記フレキシブル配線板の変形により、前記発熱素子の前記各端子に対応する前記接続部のうちの少なくとも1つの前記接続部は、前記基板部よりも前記放熱板に近い位置にあることを要旨とする。
発熱素子の熱は主に接続部を介して放熱板に伝導する。このため、接続部が放熱板に近いほど熱抵抗が小さくなる(すなわち熱伝導性が高くなる。)。本発明では、この点を考慮して、接続部を基板部よりも放熱板に近い位置に配置する。これにより、接続部と基板部とが放熱板から等しい距離に配置されている放熱板付基板モジュールに比べて、発熱素子の過熱を抑制することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、前記接続部に対応する部分の前記接着層の厚さが、前記接続部以外の前記基板部に対応する部分の前記接着層の厚さよりも小さいことを要旨とする。
発熱素子の接続部と放熱板との間の接着層の厚さが大きい程、両者間の熱抵抗が増大する。本発明ではこの点を考慮し、接続部に対応する部分の接着層の厚さを、接続部以外の基板部に対応する部分の接着層の厚さよりも小さくする。これにより、接続部に対応する部分の接着層と基板部に対応する部分の接着層とが同じ厚さである放熱板付基板モジュールに比べて、発熱素子の過熱を抑制することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、前記接着層のうち前記接続部に対応する部分で、少なくとも1箇所の気泡率は、前記基板部に対応する部分の気泡率よりも小さいことを要旨とする。
気泡(すなわち空気またはガス)の熱抵抗は、接着層を構成する樹脂に比べて大きい。このため、接着層において接続部に対応する部分に気泡が多く含まれるとき、接続部の熱抵抗が大きくなる。本発明では、この点を考慮して、接続部に対応する部分の気泡率を、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さくする。これにより、基板部に対応する部分の気泡率と接続部に対応する部分の気泡率とが等しい放熱板付基板モジュールに比べて、発熱素子の過熱を抑制することができる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、前記接着層において前記発熱素子の前記各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)が30%以下であることを要旨とする。
本発明によれば、接着層において発熱素子の各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率の平均値が30%よりも大きい放熱板付基板モジュールに比べて、放熱板付基板モジュールの放熱効率を高くすることができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、前記接着層において前記発熱素子の前記各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率のそれぞれが30%以下であることを要旨とする。
本発明によれば、接着層において発熱素子の各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率の平均値が30%よりも大きい放熱板付基板モジュールに比べて、放熱板付基板モジュールの放熱効率を高くすることができる。
(6)請求項6に記載の発明は、放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら、第1設定圧力PAで前記発熱素子を加圧しかつ前記第1設定圧力PAよりも小さい第2設定圧力PBで前記発熱素子以外の基板部を加圧することを要旨とする。
本発明では、加熱しながら、第1設定圧力PAで発熱素子を加圧しかつ第1設定圧力PAより小さい第2設定圧力PBで基板部を加圧する。すなわち、基板部に加える圧力を発熱素子に加える圧力よりも小さくする。このため、接続部が基板部よりも放熱板に近づく。また、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。すなわち、本発明の製造方法によれば、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。
(7)請求項7に記載の発明は、放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら前記発熱素子を加圧する第1ステップと、前記放熱板を加熱しながら前記発熱素子および前記発熱素子以外の基板部を加圧する第2ステップとを含むことを要旨とする。
本発明では、放熱板を加熱しながら発熱素子を加圧する。次に、放熱板を加熱しながら発熱素子および基板部を加圧する。このような2段階の加圧によれば、第1ステップの発熱素子の加圧により、接続部に対応する部分が、基板部よりも先に加圧されるため、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。そして、第2ステップにおいて、発熱素子および基板部を加圧するため、発熱素子の端子が接続される接続部が基板部よりも放熱板に近づく。このようなことから、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記第2ステップで前記基板部に加える圧力は、前記発熱素子に加える圧力よりも小さいことを要旨とする。
この発明によれば、第2ステップにおいて発熱素子に加える圧力と基板部に加える圧力とを等しくする場合に比べて、発熱素子の端子が接続される接続部に対応する部分の気泡が、当該接続部に対応する部分から外側に押し出されやすくなる。このため、第2ステップにおいて発熱素子に加える圧力と基板部に加える圧力とを等しくする場合に比べて、接続部に対応する部分の気泡率を小さくすることができる。
(9)請求項9に記載の発明は、放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら、前記発熱素子を設定圧力で加圧するとともに前記発熱素子以外の基板部に加える圧力を前記設定圧力よりも小さい圧力で加圧し、時間経過とともに前記基板部に加える圧力を大きくすることを要旨とする。
本発明では、放熱板を加熱しながら発熱素子を加圧しつつ、基板部に加える圧力を大きくする。そして、基板部に加える圧力は、加圧時間の初期においては、発熱素子に加える設定圧力よりも、小さくする。このため、加圧時間の初期において、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。このため、発熱素子の端子が接続される接続部が基板部よりも放熱板に近づく。このようなことから、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。
(10)請求項10に記載の発明は、放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、第1設定圧力PCで前記発熱素子を加圧しかつ前記第1設定圧力PCよりも小さい第2設定圧力PDで前記発熱素子以外の基板部を加圧することを要旨とする。
本発明では、第1設定圧力PCで発熱素子を加圧しかつ第1設定圧力PCより小さい第2設定圧力PDで基板部を加圧する。すなわち、基板部に加える圧力を発熱素子に加える圧力よりも小さくする。このため、接続部が基板部よりも放熱板に近づく。また、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。すなわち、本発明の製造方法によれば、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。また、この製造方法では、放熱板とフレキシブル配線板とを接着する材料として粘着シートを用いているため、放熱板とフレキシブル配線板との接着工程において加熱を要しない。このようなことから、この発明は、熱に弱いフレキシブル配線板を用いる製造方法において好適である。
(11)請求項11に記載の発明は、放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、前記発熱素子を加圧する第1ステップと、前記発熱素子および前記発熱素子以外の基板部を加圧する第2ステップとを含むことを要旨とする。
本発明では、まず、発熱素子だけを加圧する。次に、発熱素子および基板部を加圧する。このような2段階の加圧によれば、第1ステップの発熱素子の加圧により、接続部に対応する部分が、基板部よりも先に加圧されるため、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。そして、第2ステップにおいて、発熱素子および基板部を加圧するため、発熱素子の端子が接続される接続部が基板部よりも放熱板に近づく。このようなことから、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。また、この製造方法では、放熱板とフレキシブル配線板とを接着する材料として粘着シートを用いているため、放熱板とフレキシブル配線板との接着工程において加熱を要しない。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記第2ステップで前記基板部に加える圧力は、前記発熱素子に加える圧力よりも小さいことを要旨とする。
この発明によれば、第2ステップにおいて発熱素子に加える圧力と基板部に加える圧力とを等しくする場合に比べて、発熱素子の端子が接続される接続部に対応する部分の気泡が、当該接続部に対応する部分から外側に押し出されやすくなる。このため、第2ステップにおいて発熱素子に加える圧力と基板部に加える圧力とを等しくする場合に比べて、接続部に対応する部分の気泡率を小さくすることができる。
(13)請求項13に記載の発明は、放熱板と、粘着剤による接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板に実装される発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、前記接着工程は、前記発熱素子を設定圧力で加圧するとともに前記発熱素子以外の基板部に加える圧力を前記設定圧力よりも小さい圧力で加圧し、時間経過とともに前記基板部に加える圧力を大きくすることを要旨とする。
本発明では、発熱素子を加圧しつつ基板部に加える圧力を大きくする。そして、基板部に加える圧力は、加圧時間の初期においては、発熱素子に加える設定圧力よりも、小さくする。このため、加圧時間の初期において、接続部に対応する部分の気泡が当該接続部に対応する部分から外側に押し出される。このため、発熱素子の端子が接続される接続部が基板部よりも放熱板に近づく。このようなことから、接続部が基板部よりも放熱板に近い位置にあり、かつ接着層において接続部に対応する部分の気泡率が、基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい放熱板付基板モジュールを形成することができる。また、この製造方法では、放熱板とフレキシブル配線板とを接着する材料として粘着シートを用いているため、放熱板とフレキシブル配線板との接着工程において加熱を要しない。
本発明によれば、発熱素子の過熱を抑制することのできる放熱板付基板モジュール、およびその放熱板付基板モジュールの製造方法を提供することができる。
(a)は、照明モジュールの正面図、(b)は、照明モジュールの側面図。 放熱板付基板モジュールの正面図。 放熱板付基板モジュールの断面図。 フレキシブル配線板の模式図。 気泡率と温度差との関係を示すグラフ。 (a)〜(e)は放熱板付基板モジュールの製造方法を示す模式図。 (a)および(b)は圧着方法を説明する模式図。 気泡状態確認用の試料の接着層を示す写真図。 図8のA部の拡大写真図。 (a)〜(c)は、気泡状態確認用の試料の接着層を示す写真図。
図1を参照して、照明モジュールについて説明する。
液晶パネルは、バックライトとしての照明モジュール1を備えている。
照明モジュール1は、アクリル樹脂製の導光板2と、発光装置としての放熱板付基板モジュール10とを備えている。導光板2は板状の直方体に形成されている。導光板2の一側面3は、放熱板付基板モジュール10からの光を受けるように、放熱板付基板モジュール10の発光面に対向する。
[放熱板付基板モジュール]
図2を参照して、放熱板付基板モジュール10を説明する。
図2に示すように、放熱板付基板モジュール10は、放熱板20と、放熱板20に取り付けられるフレキシブル配線板30と、フレキシブル配線板30に実装される発光素子40とを備えている。フレキシブル配線板30には、複数個の発光素子40が配置されている。発光素子40は、フレキシブル配線板30において放熱板20が取り付けられた面とは反対側の面に実装されている。
発光素子40は一種の発熱素子である。発光素子40は通電により温度が上昇する。発光素子40の過熱状態が長時間にわたって維持されると発光強度が低下するため、放熱板付基板モジュール10には、発光素子40の熱を放散する放熱板20が設けられている。
放熱板20は、発光素子40の熱を外部に放散する。
放熱板20は、フレキシブル配線板30が取り付けられる取付部21と、取付部21に対して垂直方向に延びる平坦部22とを備えている。平坦部22は、取付部21に伝わる熱を効率的に外部に放散するために設けられている。放熱板20は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属により形成されている。
図3に示すように、発光素子40は、LEDチップ44(発光ダイオードチップ)と、第1リード41と、第2リード42と、第3リード43と、LEDチップ44を封止する透明樹脂部45と、各リード41,42,43を保持するケース46とを備えている。
第1リード41は、金属ワイヤ47でLEDチップ44の電極に接続されている。第1リード41の一端はケース46の側面から外側に出ている。第1リード41のうちでケース46から出ている外側の部分は第1端子41Aを構成する。
第2リード42は、金属ワイヤ47でLEDチップ44の電極に接続されている。第2リード42の一端は、ケース46の側面から外側に出ている。第2リード42のうちでケース46から出ている外側の部分は第2端子42Aを構成する。
第3リード43は、LEDチップ44を搭載する。第3リード43の一端は、ケース46の底面から外側に出ている。第3リード43のうちでケース46から出ている外側の部分は第3端子43Aを構成する。第3端子43Aは、ケース46の底面に対して垂直方向に延びている。
フレキシブル配線板30は、ベースフィルム31と、ベースフィルム31上に形成された導電パターン32と、導電パターン32の一部およびベースフィルム31の一部を覆うカバーレイ33とを備えている。ベースフィルム31およびカバーレイ33は、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等により形成されている。導電パターン32は銅により形成されている。
カバーレイ33は、接着剤により導電パターン32およびベースフィルム31に接着している。接着剤として熱硬化性樹脂が用いられている。カバーレイ33と導電パターン32との間およびカバーレイ33とベースフィルム31との間には、接着剤が硬化した樹脂層38が存在する。
導電パターン32は、発光素子40の第1端子41Aおよび第3端子43Aが配置される第1ランド部32Aと、発光素子40の第2端子42Aが配置される第2ランド部32Bとを含む。
第1ランド部32Aは、カバーレイ33により、第1端子41Aが配置される第1接続部35と、第3端子43Aが配置される第3接続部37とに区分されている。第2ランド部32Bの一部はカバーレイ33により覆われている。第2ランド部32Bの露出部分は、第2接続部36を構成する。
各接続部35〜37はそれぞれ対応する端子41A〜43Aと半田39により接続されている。半田39は、各接続部35〜37を覆っている。このため、各接続部35〜37の強度(弾性率)は、基板部34よりも大きい。
なお、基板部34とは、フレキシブル配線板30において各接続部35〜37を除く部分(図4のドットで塗り潰した領域)である。図4は、フレキシブル配線板30の実装面の模式図を示す。
フレキシブル配線板30は、加熱反応型の接着剤または感圧型の粘着剤により、放熱板20の取付部21に取り付けられている。すなわち、フレキシブル配線板30と取付部21との間には接着層50が形成されている。
加熱反応型の接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、またはその混合材料を主成分とした材料が用いられる。
感圧型の粘着剤としては、例えば、アクリル樹脂やシリコーン樹脂、合成ゴム、またはそれらの混合材料を主成分とした材料が用いられる。
接着層50には、気泡51が含まれている。
気泡51は、フレキシブル配線板30を放熱板20に取り付けるとき、フレキシブル配線板30と放熱板20との間に巻き込まれる空気により形成される。また、一部の気泡51は、接着剤の反応により生じるガスにより形成される。
図3に示すように、接着層50の厚さは、場所により異なっている。また、接着層50の気泡率も場所により異なっている。すなわち、接着層50のうちで発光素子40に対応する部分は5箇所あるが、各部分は、第1構成または第2構成を充たす。
第1構成は次の通り。
接着層50のうちで発光素子40に対応する部分において、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37に対応する部分35A,36A,37Aのうち少なくとも1つの部分は、これら以外の部分(基板部34)に対応する部分34Aよりも薄い。すなわち、フレキシブル配線板30の変形により、第1接続部35、第2接続部36および第3接続部37のうち少なくとも1つの接続部は、基板部34よりも放熱板20に近い位置にある。なお、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37のうち放熱板20に接近していない部分は、放熱板20を基準位置として、基板部34と略等しい位置にある。
第2構成は次の通り。
第2構成は、第1構成および次に示す構成(以下、付加構成)を有する。
接着層50のうちで発光素子40に対応する部分において、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37に対応する部分35A,36A,37Aのうち少なくとも1つの部分の気泡率は、これら以外の部分(基板部34)に対応する部分34Aの気泡率よりも小さい。
なお、第2構成の付加構成を次のように設定することもできる。
接着層50のうちで発光素子40に対応する部分において、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を、それぞれ、これら以外の部分(基板部34)に対応する部分の気泡率よりも小さくする。更に、接着層50において各発光素子40のそれぞれの接続部35,36,37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率について、これら部分35A,36A,37Aの気泡率の平均値を30%以下とする。例えば、発光素子40が5個ある場合、発光素子40のそれぞれにおいて、発光素子40の接続部35,36,37の対応する部分の気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)を30%以下とする。
ここで気泡率とは、対象領域に含まれる気泡51の投影面積を、対象領域の面積で除算した値を示す。
例えば、第1接続部35に対応する部分35Aの気泡率については、次のように求める。第1接続部35に対応する接着層50に含まれる各気泡51を第1接続部35に対応するベースフィルム31に投影し、気泡51の各投影部分の面積を総和する。そして、この総和を第1接続部35の面積により除算する。この除算値が気泡率とされる。
図5を参照して、試料のジャンクション温度と比較試料のジャンクション温度との温度差と、接続部35〜37に対応する部分の気泡率との関係について、説明する。
温度差が大きい程、試料は比較試料に対して発光素子40の温度が高いことを示す。すなわち、温度差は、放熱板付基板モジュール10の放熱効率を示す。
各試料は、形成方法または条件を変えることにより、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を異ならせた。各試料A〜Gおよび比較試料の形成方法を次に示す。
各試料A〜Gは、基板部34に加える圧力と発光素子40に加える圧力とをそれぞれ所定の値に設定し、所定温度(200℃)で加熱しながら、発光素子40と基板部34とを同時に加圧することにより、形成した。
・試料B、試料D、および試料Fは、各試料について発光素子40に加える圧力をそれぞれ等しくする一方、基板部34に加える圧力をそれぞれ異ならせた。これにより、各試料の気泡率を異ならせた。
・具体的には、各試料B、D、Fについて、発光素子40に加える圧力を0.098MPaとした。
・試料Bでは、基板部34に加える圧力を0.012MPaとした。
・試料Dでは、基板部34に加える圧力を0.049MPaとした。
・試料Fでは、基板部34に加える圧力を0.098MPaとした。
・これにより、試料B、試料D、試料Fの順に、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を大きくした。
・試料A、試料C、試料E、および試料Gは、各試料A、C、E、Gについて基板部34に加える圧力をそれぞれ等しくする一方、発光素子40に加える圧力をそれぞれ異ならせた。これにより、各試料A、C、E、Gの気泡率を異ならせた。
・具体的には、各試料A、C、E、Gについて、基板部34に加える圧力を0.004MPaとした。
・試料Aでは、発光素子40に加える圧力を0.098MPaとした。
・試料Cでは、発光素子40に加える圧力を0.049MPaとした。
・試料Eでは、発光素子40に加える圧力を0.012MPaとした。
・試料Gでは、発光素子40に加える圧力を0.004MPaとした。
・これにより、試料A、試料C、試料E、試料Gの順に、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を大きくした。
・比較試料は、従来方法、すなわち放熱板20とフレキシブル配線板30とを高圧熱プレス法により両者を接着し、次に、リフローによりフレキシブル配線板30に発光素子を実装する方法で形成した。
・試料の各試料と比較試料とは、接着剤を除き全て同じ材料を用いた。試料A〜Gにおいては熱圧着に適した接着シートを用いた。比較試料においては高圧熱プレス法に適した接着シートを用いた。
・各試料および比較試料の発光素子40の個数は5個とした。
図5に示す気泡率は、接着層50において、発光素子40の各接続部35〜37に対応する部分の気泡率の平均値を示す。具体的には、平均値は、各接続部35〜37の面積で重み付けし気泡率について平均した加重平均として求めた(平均値=[Σ(接続部の気泡率×接続部の面積)]/[Σ接続部の面積])。この平均値は、接着層50において、発光素子40に対応する部分の気泡率を示すため、以降では、「発光素子40に対応する気泡率」という。試料には、5個の発光素子40が存在するため、各試料について、発光素子40に対応する気泡率のデータは、試料ごとに5個存在する。なお、各接続部35〜37に対応する部分の気泡率については、以降に示す気泡状態確認用の試料と同様の試料を作成することにより、求めた。そして、各接続部35〜37に対応する部分の気泡率に基づいて発光素子40に対応する気泡率を算出した。
なお、以降に示す「発光素子40に対応する気泡率」の平均値は、試料に含まれる5個の発光素子のそれぞれの「発光素子40に対応する気泡率」を平均した値を示す。すなわち、「発光素子40に対応する気泡率」の平均値は、([発光素子40に対応する気泡率の和]/5)を示す。
図5に示す温度差は、任意の試料のジャンクション温度Taと、比較試料のジャンクション温度Txとの温度差(Ta−Tx)を示す。ここでのジャンクション温度は、5個の発光素子40の平均値を示す。なお、ジャンクション温度は、以降に示すジャンクション温度推定方法により測定した。
図5に示す直線は、発光素子40に対応する気泡率と温度差とを1つのデータとするデータ群における1次近似線を示す。図5から次のことが示される。
・1次近似線は、[気泡率]=9.65×[温度差]+31.4により与えられる。
・各試料において、「発光素子40に対応する気泡率」の平均値が小さくなる程、温度差が小さくなる。すなわち、「発光素子40に対応する気泡率」の平均値が小さくなる程、試料の放熱効率と比較試料の放熱効率との差が小さくなる。
・1次の近似線において気泡率を30%以下とするとき、温度差は0以下になる。すなわち、「発光素子40に対応する気泡率」の平均値を30%とするとき、試料の放熱効率と比較試料の放熱効率とが略同じになる。
以上のことから、放熱板付基板モジュール10において、「発光素子40に対応する気泡率」の平均値を30%以下にすることにより、従来の放熱板付基板モジュール10よりも、放熱効率を高くすることができることが示される。例えば、接着層50において各発光素子40のそれぞれの接続部35,36,37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率について、これら部分35A,36A,37Aの気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)を30%以下にする。これにより、従来の放熱板付基板モジュール10よりも、放熱効率を高くすることができることが示される。
なお、放熱板付基板モジュール10の接着層50において、発光素子40のそれぞれについて、発光素子40の各接続部35,36,37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率のそれぞれを30%以下にすることがより好ましい。
本実施形態の放熱板付基板モジュール10の作用を説明する。
発光素子40に電流が流れるときLEDチップ44の温度が上昇する。
LEDチップ44の熱は、第1リード41、第2リード42および第3リード43を介して接続部35〜37に伝導し、ベースフィルム31および接着層50を介して放熱板20に伝導する。そして、熱が放熱板20から放散する。
放熱板付基板モジュール10の放熱効率は、発光素子40から放熱板20に至るまでの熱伝導経路に介在する各部材の熱抵抗に依存する。熱伝導経路において熱抵抗が大きい部材はベースフィルム31および接着層50である。このうち、接着層50の熱抵抗は、厚さおよび気泡率により大きく異なる。すなわち、接着層50の厚さが大きい程、熱抵抗が大きくなる。接着層50の気泡率が高い程、熱抵抗が大きくなる。このため、接続部35〜37に対応する接着層50の厚さを小さくすること、または接続部35〜37に対応する接着層50の気泡率を小さくすることにより、放熱板付基板モジュール10の放熱効率を高くすることができる。
一実施形態の放熱板付基板モジュール10は第1構成を備える。
すなわち、接着層50のうちで発光素子40に対応する部分において、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37に対応する部分35A,36A,37Aのうち少なくとも1つの部分は、基板部34に対応する部分よりも薄い。このため、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなる。
他の実施形態では放熱板付基板モジュール10は第2構成を備える。
すなわち、接着層50のうちで発光素子40に対応する部分において、第1接続部35、第2接続部36、および第3接続部37に対応する部分35A,36A,37Aのうち少なくとも1つの部分の気泡率が、これら以外の部分(基板部34)に対応する部分の気泡率よりも小さい。このため、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなる。
[放熱板付基板モジュールの製造方法]
図6を参照して、放熱板付基板モジュール10の製造方法を説明する。
まず、フレキシブル配線板30に発光素子40を搭載し、リフローにより半田接続する(実装工程)。
次に、以下の手順により、発光素子40を実装したフレキシブル配線板30を放熱板20に取り付ける。
第1手順(貼付工程)では、図6(a)に示すように、放熱板20の取付部21に接着シート60を貼り付ける。そして、接着シート60の上にシリコーンゴムシート71を被せる。なお、接着シート60は、接着剤を含む熱硬化樹脂シート61と、熱硬化樹脂シート61に対して剥離可能に貼り付けられている剥離シート62とを備えている。
続いて、図6(b)に示すように、シリコーンゴムシート71を介して接着シート60を放熱板20に熱圧着する。この熱圧着では、接着剤の一部が反応するような条件で行う。すなわち、熱硬化樹脂シート61と放熱板20とが接着する条件よりも、低温で熱圧着する。
第2手順では、図6(c)に示すように、シリコーンゴムシート71を取り除き、そして、接着シート60から剥離シート62を取り除く。
第3手順(接着工程)では、図6(d)に示すように、発光素子40を実装したフレキシブル配線板30を熱硬化樹脂シート61の上に配置する。次に、図6(e)に示すように、熱圧着治具80を用いて、放熱板20を加熱しながら、シリコーンゴムシート72を介して、フレキシブル配線板30と放熱板20とを熱圧着する。
第4手順では、フレキシブル配線板30と放熱板20とを圧着したアッセンブリのアフターキュアを行う。なお、アフターキュアの条件は、接着シート60の接着剤の種類または放熱板付基板モジュール10の熱容量等により適宜設定される。
図7を参照して、第3手順について説明する。
第3手順の作業は、熱圧着治具80を用いて行われる。
まず、熱圧着治具80について説明する。
熱圧着治具80は、基板部34を押す第1押圧部81と、発光素子40を押す第2押圧部82と、第1押圧部81および第2押圧部82を支持する支持部83と、放熱板20を加熱する接着用ヒータ84とを備えている。なお、熱圧着治具80は、以降の説明で示す第1押圧ばね85および第2押圧ばね86を含む。第1押圧部81と第2押圧部82とは互いに独立して動作する。
第1押圧部81は、フレキシブル配線板30のうち発光素子40以外の部分を押す。第1押圧部81において、発光素子40に対応する部分には貫通孔81Aが形成されている。第1押圧部81の背面(フレキシブル配線板30に対する面と反対側の面)には、第1押圧部81を押すための第1押圧ばね85が配置されている。
第2押圧部82は発光素子40に対応するように配置されている。すなわち、第2押圧部82は、第1押圧部81の貫通孔81Aに挿入されている。第2押圧部82の背面(発光素子40に対する面と反対側の面)には、第2押圧部82を押すための第2押圧ばね86が配置されている。
次に、図7(a)および図7(b)を参照して、熱圧着治具80による圧着方法を説明する。
図7(a)に示すように、熱圧着治具80の接着用ヒータ84の上に、フレキシブル配線板30と放熱板20とを仮貼付したアッセンブリを配置する。そして、フレキシブル配線板30の上にシリコーンゴムシート72を被せる。
次に、図7(b)に示すように、支持部83を接着用ヒータ84の方向に移動して、第1押圧部81を基板部34に押し当て、第2押圧部82を発光素子40に押し当てて、圧着する。
圧着方法には次の4つの方法がある。
第1圧着方法は、放熱板20を加熱しながら、発光素子40と基板部34とを略同時に放熱板20の方向に加圧する。このとき、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも小さくする。
第2圧着方法は、第1ステップで、放熱板20を加熱しながら発光素子40のみを放熱板20の方向に加圧する。第2ステップで、放熱板20を加熱しながら、発光素子40と基板部34とを放熱板20の方向に加圧する。第2ステップにおいては、基板部34に加える圧力と発光素子40に加える圧力を等しくする。
第3圧着方法は、第2圧着方法の変形例である。すなわち、第2圧着方法の第2ステップにおいて、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも小さくする。
第4圧着方法は、放熱板20を加熱しながら、発光素子40と基板部34とを放熱板20の方向に加圧する。このとき、加圧初期において、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも小さくする。そして、時間経過とともに基板部34に加える圧力を徐々にまたは段階的に大きくする。加圧終了時において、基板部34に加える圧力の大きさと発光素子40に加える圧力の大きさを略等しくする。なお、加圧終了時において、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも大きくしてもよい。
なお、熱圧着の条件によって熱圧着治具80の構成が変更される。例えば、第2押圧部82の寸法の設定、第1押圧ばね85の長さやばね係数および第2押圧ばね86の長さやばね係数の設定等により、各圧着方法を実現することができる。
次に、第1〜第4圧着方法の作用について説明する。
第1圧着方法では、放熱板20を加熱しながら発光素子40と基板部34とを同時に加圧するが、このとき、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも小さくする。このような加圧により、発光素子40の各端子41A〜43Aおよび各接続部35〜37が放熱板20の方向に押される。基板部34に加えられる圧力は、発光素子40に加えられる圧力よりも小さいため、各接続部35〜37が基板部34よりも放熱板20に接近する。このため、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が、軟化した接着剤中を移動して、接続部35〜37に対応する部分以外の部分34Aに逃げる。この結果、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aが薄くなるとともに、当該部分35A〜37Aの気泡率が基板部34に対応する部分34Aに比べて小さくなる。
第2圧着方法では、発光素子40と基板部34とを同時に加圧する前に、放熱板20を加熱しながら発光素子40のみを加圧する。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40を加圧する。第2ステップにおいて、発光素子40と基板部34とを同時に加圧する。
このような第2圧着方法よれば、第1ステップにおいて、各接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が、軟化した接着剤中を移動し、接続部35〜37に対応する部分以外の部分34Aに逃げる。すなわち、第1圧着方法と同様の作用効果が得られる。
第3圧着方法では、第1ステップにおいて発光素子40を加圧する。第2ステップにおいて、発光素子40と基板部34とを同時に加圧する。このとき、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくする。
このような圧着方法よれば、第1ステップにおいて、基板部34に圧力が加えられていないため、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が、軟化した接着剤中を移動し、接続部35〜37に対応する部分以外の部分34Aに逃げる。また、第2ステップにおいて、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくするため、第1ステップと同様の作用が生じる。すなわち、第1ステップおよび第2ステップの期間において、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が接続部35〜37に対応する部分以外の部分34Aに逃げる。この結果、第1圧着方法と同様の作用効果が得られる。気泡率の低減効果は、第2圧着方法に比べて大きい。
第4圧着方法では、放熱板20を加熱しながら、発光素子40と基板部34とを同時に加圧する。このとき、加圧初期において、基板部34に加える圧力を、発光素子40に加える圧力よりも小さくする。このため、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が、軟化した接着剤中を移動して、接続部35〜37に対応する部分以外の部分34Aに逃げる。このため、第1圧着方法または第3圧着方法と同様の作用効果が得られる。
図8および図9を参照し、第1圧着方法で形成した放熱板付基板モジュール10の接着層50の気泡状態について説明する。
接着剤または粘着剤で放熱板20とフレキシブル配線板30とを接着すると外部から接着層50の気泡状態を観察することができないため、接着層50の状態を観察することができるように、次の方法により、気泡状態確認用の放熱板付基板モジュールを形成した。
放熱板20とフレキシブル配線板30とを接着するとき、フレキシブル配線板30と接着層50の間に透明ポリイミドシートを挟む。そして、透明ポリイミドシートを挟んだ状態でフレキシブル配線板30と放熱板20とを熱圧着し、その後、フレキシブル配線板30を剥がす。これにより、透明ポリイミドシートを透して接着層の気泡状態を確認することが可能となる。
以下、具体例を説明する。
まず、接着シート60の熱硬化樹脂シート61を放熱板20に貼り付ける。次に、熱硬化樹脂シート61に厚さ50μmの透明ポリイミドシートを貼り付け、更にこの透明ポリイミドシートの上に、発光素子40を実装したフレキシブル配線板30を貼り付ける。そして、接着用ヒータ84を放熱板20に押し当て、フレキシブル配線板30と発光素子40とを加圧する。このとき、フレキシブル配線板30を0.012MPaの力で押圧し、発光素子40を0.098MPaの力で押圧した。加圧時間は合計で60sとした。この後、フレキシブル配線板30が常温になった時点で、フレキシブル配線板30を透明ポリイミドシートから引き剥がした。そして、透明ポリイミドシートが貼り付けられた面に光を照射し、気泡状態を観察した。
図8は、上記条件で形成した接着層50の写真図である。
図8のA部は、第1接続部35に対応する部分(以下、第1接着部A)を示している。図8のB部は、第3接続部37に対応する部分(以下、第2接着部B)を示している。図8のC部は、第2接続部36に対応する部分(以下、第3接着部C)を示している。A部、B部およびC部以外の部分(基板接着層D)は、基板部34に対応する。
第1接着部Aの気泡率は20%であった。第2接着部Bの気泡率は0%であった。第3接着部Cの気泡率は25%であった。基板接着部Dの気泡率は35%であった。このように、第1〜第3接着部A〜Cの気泡率は、基板部34に対応する基板接着部Dの気泡率よりも小さい。
図9は、図8のA部の拡大図である。
図9に示されるように、第1接着部Aは、接着剤52が押し潰されて、基板接着部Dよりも薄くなっている。接着剤52が押し潰されている部分には気泡51は殆どない。各接着部A〜C以外の接着層(基板接着部D)には、気泡51が一様に存在する。すなわち、第1接着部Aの気泡率は基板接着部Dの気泡率よりも小さい。
第2接着部Bは、図8に示すように、第1接着部Aに比べて、接着剤52が押し潰されている部分の面積が大きい。第2接着部Bは基板接着部Dよりも薄い。また、第2接着部Bの気泡率は基板接着部Dの気泡率よりも小さい。
第3接着部Cは、図8に示すように、第1接着部Aに比べて、接着剤52が押し潰されている部分の面積が小さい。第3接着部Cは基板接着部Dよりも薄い。また、第3接着部Cの気泡率は基板接着部Dの気泡率よりも小さい。
図8に示した写真図は、フレキシブル配線板30に実装した1個の発光素子40について示しているが、他の4つの発光素子40に対応する接着層50の状態も、図8と同様であった。
以上に示すように、放熱板20に対するフレキシブル配線板30の取り付けにおいて、第1圧着方法を採用すれば、各発光素子40の接続部35〜37に対応する部分(第1接着部A、第2接着部B、および第3接着部C)は、上記第2構成を充たす。
なお、図8および図9に示すような気泡状態は、第1圧着方法のみならず、第2圧着方法〜第4圧着方法によっても実現することができる。従って、第1圧着方法、第2圧着方法、第3圧着方法、および第4圧着方法のいずれかを採用すれば、上記第1構成または第2構成を充たす放熱板付基板モジュール10を形成することができる。
[実施例]
次に、実施例を説明する。
表1〜表4を参照して、製造条件を異ならせた各試料(放熱板付基板モジュール10)について説明する。
試料1〜21に共通する製造条件は次の通り。
・フレキシブル配線板30として、ベースフィルム31の厚さが25μm、導電パターン32の厚さが35μm、カバーレイ33の厚さが12.5μm、横幅が15mm、縦幅が125mmの配線板を用いた。
・フレキシブル配線板30のベースフィルム31およびカバーレイ33はポリイミドである。
・フレキシブル配線板30には、5.0mm×6.5mm×1.35mmの直方体パッケージの発光素子40を5個実装した。
・5個の発光素子40は直列接続した。
・発光素子40としては、図3に示したものと同型の素子を用いた。すなわち、3本の端子を有し、この内の1本の端子は、ケース底面から突出する発光素子を用いた。
・発光素子40を配置する部分の導電パターン32は、図4に示したパターンと同様の形状とした。
・5個の発光素子40は、フレキシブル配線板30の長手方向に一列に、略等間隔に配列した。
・接着シート60として厚さ20μmの熱硬化樹脂シート61を備えるシートを用いた。
[試料1〜7]
表1に示す各試料の製造条件は次の通り。
・試料1〜5は、エポキシ樹脂Aを主成分とする接着剤を含む接着シート60を用いた。
・エポキシ樹脂AはビスフェノールA型エポキシ樹脂とイミダゾール系硬化剤とを含む。
・試料1〜5は、150℃60分のアフターキュアを行った。
・試料1〜5では、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着するときの放熱板20の加熱温度を100℃とした。
・試料6および7は、エポキシ樹脂Bを主成分とする接着剤を含む接着シート60を用いた。
・エポキシ樹脂Bはノボラック型エポキシ樹脂とアミン系硬化剤とを含む。
・試料6および7は、120℃120分のアフターキュアを行った。
・試料6および7では、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着するときの放熱板20に加える温度を140℃とした。
試料1、試料2、試料4および試料6の加圧条件は次の通り。
・試料1、試料2、試料4および試料6は、第2圧着方法と比較される方法で、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、発光素子40および基板部34を同時に等しい圧力で加圧した。
・試料1、試料2、試料4および試料6の熱圧着条件、すなわち、発光素子40に加える圧力および加圧時間、および基板部34に加える圧力および加圧時間は、表1に示す。
試料3、試料5、および試料7の加圧条件は次の通り。
・試料3、試料5および試料7については、第2圧着方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40のみを加圧し、第2ステップにおいて発光素子40と基板部34とを加圧した。
・試料3、試料5および試料7の熱圧着条件、すなわち、第1ステップにおいて発光素子40に加える圧力および加圧時間、第2ステップにおいて発光素子40に加える圧力および加圧時間、および第2ステップにおいて基板部34に加える圧力および加圧時間は、表1に示す。
また、表1には、各試料のLEDチップ44のジャンクション温度と、試料1のLEDチップ44のジャンクション温度(基準値)との差(以下、「温度差」)を示した。温度差がマイナスであるときは、ジャンクション温度が、基準温度(試料1のジャンクション温度)よりも低いことを示す。
ジャンクション温度は、発光素子40の温度上昇とともに上昇する。
LEDチップ44からの熱が効率的に外部に放散しないとき、LEDチップ44の温度が上昇し、ジャンクション温度が上昇する。一方、LEDチップ44からの熱が効率的に外部に放散するとき、LEDチップ44の温度上昇が抑制され、ジャンクション温度の上昇も抑制される。すなわち、ジャンクション温度は、放熱板付基板モジュール10の放熱効率を示す指標となる。基準試料(試料1)に対するジャンクション温度の温度差が大きいとき、当該試料は、基準試料によりも放熱効率が高いことを示す。
ジャンクション温度は次の方法(ジャンクション温度推定方法)で求めた。
まず、ジャンクション温度と4mA時の電圧との関係を示すマップを作成し、温度上昇に対する電圧降下量の傾き、すなわち温度係数を求める。
次に、測定に係る試料について、5個の発光素子40に300mAで900s通電する。これにより各発光素子40を加熱する。通電直後、電流4mAを流したときの各発光素子40の電圧(以下、測定電圧)を測定する。そして、上記温度係数と測定電圧とに基づいてジャンクション温度を求める。なお、表1に示す温度差は、5個の発光素子40のジャンクション温度の平均値の差である。
以下、試料1〜試料7を比較し、放熱効率の相違について説明する。
試料1と試料2とを比較する。
試料1と試料2では、発光素子40と基板部34とを同時に加圧して放熱板20とフレキシブル配線板30とを接着する。試料2の加圧時間は、試料1の加圧時間の2倍とした。試料1と試料2のジャンクション温度の温度差は、−0.7℃である。すなわち、加圧時間が長い程、放熱効果が高い。このことは、加圧時間を長くすることにより、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなることを示す。
試料2と試料3とを比較する。
試料2は、発光素子40と基板部34とを同時に等しい圧力で加圧することにより形成した。以下、この方法を「比較圧着方法」という。
試料3は、第1ステップで発光素子40を加圧し、第2ステップで発光素子40と基板部34とを加圧することにより形成した(すなわち、第2圧着方法)。試料3における発光素子40の加圧時間の合計時間と、試料2における発光素子40の加圧時間とは等しい。試料3のジャンクション温度は、試料2のジャンクション温度よりも低い。
試料4と試料5とを比較する。
試料4は試料2で用いた方法に準じた方法(比較圧着方法)で形成した。試料5は第2圧着方法により形成した。試料4における発光素子40の加圧時間と、試料5における発光素子40の加圧時間の合計時間とは等しい。すなわち、加圧時間は60sとした。すなわち、試料2および試料3における加圧時間よりも長くした。その他の条件は試料2および試料3と同じである。試料5のジャンクション温度は、試料4のジャンクション温度よりも低い。
試料6と試料7とを比較する。
試料6と試料7に用いた熱硬化樹脂シート61の接着剤は、試料1〜5に用いた熱硬化樹脂シート61の接着剤とは種類が異なる。
試料6は、試料2で用いた方法に準じた方法(比較圧着方法)で形成した。試料7については第2圧着方法により形成した。試料7のジャンクション温度は、試料6のジャンクション温度よりも低い。
以上の比較によれば、第1ステップで発光素子40を加圧し、第2ステップで発光素子40と基板部34とを加圧する方法(第2圧着方法)は、発光素子40と基板部34とを同時かつ等しい圧力で両者を加圧する方法(比較圧着方法)に比べ、発光素子40のジャンクション温度を低下させる効果があることが示される。
このことは、第1ステップで発光素子40のみ加圧することにより、接着層50において接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aが薄くなること、および接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が少なくなること、そして、この結果として、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなることを示す。
[試料8〜14]
表2に示す各試料の製造条件は次の通り。
・試料8〜14は、エポキシ樹脂Bを主成分とする接着剤を含む接着シート60を用いて形成した。
・試料8〜14は、放熱板20とフレキシブル配線板30を接着するときの放熱板20の加熱温度を120〜140℃とした。
・試料8〜14は、120℃120分のアフターキュアを行った。
・試料8、試料10および試料12については、第2圧着方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40のみを加圧し、第2ステップにおいて発光素子40と基板部34とを加圧した。
・試料9、試料11、試料13および試料14は、第3圧着方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40のみを加圧し、第2ステップにおいて発光素子40と基板部34とを加圧した。第2ステップにおいては、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくした。
試料8と試料9とを比較する。
試料8は第2圧着方法により形成した。試料9は第3圧着方法により形成した。
すなわち、試料8と試料9とは、第1ステップで発光素子40のみを加圧し、第2ステップで発光素子40と基板部34とを加圧する点において条件が等しいが、次の点で条件が異なっている。すなわち、試料8では、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力を等しくする一方、試料9では、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくする。試料8と試料9のジャンクション温度を比較すると、試料9のジャンクション温度は、試料8のジャンクション温度よりも低い。このことは、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくすることにより、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aが薄くなること、および接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が少なくなることを示す。
同様の結果は、放熱板20を加熱する温度を変えたときにも得られる。このことは、試料10と試料11の比較により示されている。
また、放熱板20に対してフレキシブル配線板30を加圧する加圧時間を変えたときにも同様の結果が得られる。このことは、試料12〜14の比較により示されている。
また、試料12〜14を比較すると、第2ステップにおける基板部34に加える圧力と発光素子40に加える圧力との差が大きい程、すなわち基板部34に加える圧力を小さくする程、LEDチップ44のジャンクション温度が低くなることが分かる。
このことは、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力を小さくする程、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が逃げやすくなること、および接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が少なくなることを示す。また、この結果、当該接続部35〜37の熱抵抗が小さくなること、および放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなることを示す。
これらの結果から次のことが示される。すなわち、第3圧着方法は、第2圧着方法によりも、発光素子40のジャンクション温度を低下させる。また、第3圧着方法において、第2ステップにおける基板部34に加える圧力を小さくする程、LEDチップ44のジャンクション温度を低下させる。
[試料15〜17]
表3に示す各試料の製造条件は次の通り。
・試料15〜17は、エポキシ樹脂Aを主成分とする接着剤を含む接着シート60を用いた。
・試料15〜17は、放熱板20とフレキシブル配線板30とを接着するときの放熱板20に加える温度を200℃とした。
・試料15〜17は、アフターキュアを行わなかった。
・試料16および17では、第1圧着方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくして、発光素子40と基板部34とを同時に加圧した。
試料15〜17を比較する。
試料15では、基板部34に加える圧力と発光素子40に加える圧力とが等しい。
試料16および試料17では、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくする。試料16および試料17のいずれとも、試料15のジャンクション温度よりも低い。試料16と試料17との比較によれば、基板部34に加える圧力を小さくする程、発光素子40のジャンクション温度が低くなる。
これは、基板部34に加える圧力を小さくする程、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が逃げやすくなること、および接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が少なくなることを示す。また、この結果、当該接続部35〜37の熱抵抗が小さくなり、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなることを示す。
以上の比較によれば、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくして基板部34と発光素子40とを加圧する方法(第1圧着方法)は、発光素子40と基板部34とを同時に等しい圧力で加圧する方法に比べて、発光素子40のジャンクション温度を低下させる。
図10を参照して、試料15〜17のそれぞれと等しい条件で形成した気泡状態確認用の試料ついて、各試料の接着層50の気泡状態を説明する。ここでは、熱圧着条件と気泡状態との関係を説明する。
図10の写真図に示す試料は、図8の写真図に示した試料と同様の方法で形成した。図10(a)は、試料15と等しい条件で形成した気泡状態確認用の試料において、フレキシブル配線板30の中央部に配置された発光素子40に対応する部分の写真図を示す。図10(b)は、試料16と等しい条件で形成した気泡状態確認用の試料において、フレキシブル配線板30の中央部に配置された発光素子40に対応する部分の写真図を示す。図10(c)は、試料17と等しい条件で形成した気泡状態確認用の試料において、フレキシブル配線板30の中央部に配置された発光素子40に対応する部分の写真図を示す。
図10において、各写真図の左側に示す値は、基板部34に加えた圧力を示す。各写真図の右側に示す値は、各接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡率を示す。なお、参考値として、図10(b)の左側には試料16のジャンクション温度の温度差を示し、図10(c)の左側には試料17のジャンクション温度の温度差を示した。
図10(a)〜(c)に示されるように、各接続部35〜37に対応する部分の気泡率は、基板部34に加える圧力に応じて変化している。すなわち、基板部34側に加える圧力が小さい程、各接続部35〜37に対応する部分の気泡率は小さい。この事実は、基板部34に加える圧力を小さくする程、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が逃げやすくなるという推定事項と一致する。
また、図10(a)〜(c)に示されるように、試料15〜17のジャンクション温度と、気泡状態確認用試料の接続部35〜37に対応する部分の気泡率とが相関することが分かる。この事実は、気泡率が小さくなる程、接続部35〜37の熱抵抗が小さくなり、LEDチップ44の熱が効率的に外部に伝導するためジャンクション温度が低下するという推定事項と一致する。
[試料18〜21]
試料1〜17は、接着層50を接着剤により形成したが、試料18〜21は、接着層50を粘着剤により形成した。
表4に示す各試料の製造条件は次の通り。
・試料18〜21は、アクリル系粘着剤を含む粘着シートを用いた。すなわち、接着層50を粘着剤により形成した。
・フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着するとき、放熱板20は加熱しない。
・試料18は、第2圧着方法に準じた方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40のみを加圧し、第2ステップにおいて発光素子40と基板部34とを等しい圧力で加圧した。なお、第2圧着方法に準じた方法とは、放熱板20の加熱をしないこと以外は第2圧着方法と同様の方法で圧着することを示す。
・試料19〜21は、第3圧着方法に準じた方法により、フレキシブル配線板30と放熱板20とを接着した。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40のみを加圧し、第2ステップにおいて、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくし、発光素子40と基板部34とを加圧した。なお、第3圧着方法に準じた方法とは、放熱板20の加熱をしないこと以外は第3圧着方法と同様の方法で圧着することを示す。
試料18〜21を比較する。
試料18では、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力と発光素子40に加える圧力とが等しい。一方、試料19〜21では、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力よりも小さくする。試料19〜21のいずれとも、試料18のジャンクション温度よりも低い。また、試料19〜21を比較すれば、第2ステップにおいて基板部34に加える圧力を小さくする程、発光素子40のジャンクション温度が低くなっている。
これは、第2ステップにおいて、基板部34に加える圧力を小さくする程、接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が逃げやすくなること、および接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aの気泡51が少なくなることを示す。また、この結果、当該接続部35〜37の熱抵抗が小さくなり、放熱板付基板モジュール10の放熱効率が高くなることを示す。すなわち、第3圧着方法に準じた方法は、第2圧着方法に準じた方法よりも、発光素子40のジャンクション温度を低下させることを示す。
なお、第2圧着方法に準じた方法は、発光素子40と基板部34とを同時かつ等しい圧力で両者を加圧する方法(比較圧着方法)に比べ、発光素子40のジャンクション温度を低下させる効果があることは確認されている。
本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)本実施形態では、接続部35〜37のうちの少なくとも1つの接続部が、基板部34よりも放熱板20に近い位置にある。この構成によれば、放熱板付基板モジュール10は、接続部35〜37と基板部34とが放熱板20から略等しい距離に配置されている放熱板付基板モジュール10に比べて、発光素子40(発熱素子)の過熱が抑制される。
(2)本実施形態では、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの接着層50の厚さが、基板部34に対応する部分34Aの接着層50の厚さよりも小さい。これにより、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの接着層50と基板部34に対応する部分34Aの接着層50とが同じ厚さである放熱板付基板モジュール10に比べて、発光素子40の過熱を抑制することができる。
(3)本実施形態では、接着層50のうち接続部35〜37に対応する部分35A〜37Aで、少なくとも1箇所の気泡率は、基板部34に対応する部分34Aの気泡率よりも小さい。これにより、基板部34に対応する部分の気泡率と接続部35〜37に対応する部分の気泡率とが略等しい放熱板付基板モジュールに比べて、発光素子40の過熱を抑制することができる。
(4)本実施形態では、放熱板付基板モジュール10の接着層50において、各発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aについて、発光素子40のそれぞれにおいてこれら部分35A,36A,37Aの気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)を30%以下とする。これにより、接着層50において各発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)を30%よりも大きくする放熱板付基板モジュールに比べて、放熱板付基板モジュール10の放熱効率を高くすることができる。
(5)本実施形態では、放熱板付基板モジュール10の接着層50において、各発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率について、これら部分35A,36A,37Aの気泡率のそれぞれを30%以下とする。これにより、接着層50において各発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率の平均値(各接続部の面積で重み付けした気泡率の加重平均)を30%よりも大きくする放熱板付基板モジュールに比べて、放熱板付基板モジュール10の放熱効率を高くすることができる。また、各発光素子40についてそれぞれ放熱効率を高くすることができる。
次に、本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法についての効果を説明する。本実施形態で示す放熱板付基板モジュール10の製造方法では、接着工程に特徴を有する。接着方法として、加熱を要する方法と、加熱を必要としない方法とがある。加熱を要する方法について以下(6)〜(9)に説明し、加熱を要しない方法について以下(10)〜(13)に説明する。
(6)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第1圧着方法により、接着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを熱圧着する。
すなわち、放熱板20を加熱しながら、発光素子40と基板部34とを加圧する。このとき、基板部34に加える圧力(第2設定圧力PB)を、発光素子40に加える圧力(第1設定圧力PA)より小さくする。この方法によれば、接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ、接着層50において、接続部35〜37に対応する部分の気泡率を、基板部34に対応する部分の気泡率よりも小さくすることができる。
(7)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第2圧着方法により、接着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを熱圧着する。
すなわち、第1ステップにおいて放熱板20を加熱しながら発光素子40を加圧する。そして、第2ステップにおいて放熱板20を加熱しながら発光素子40および基板部34を加圧する。
これにより、各接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ、接着層50において、接続部35〜37に対応する部分の気泡率を、基板部34に対応する部分の気泡率よりも小さくすることができる。
(8)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第3圧着方法により、接着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを熱圧着する。
すなわち、第1ステップにおいて放熱板20を加熱しながら発光素子40を加圧し、第2ステップにおいて放熱板20を加熱しながら発光素子40および基板部34を加圧する。そして、第2ステップにおいて、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力より小さくする。
このような圧着方法によれば、第2ステップにおいて発光素子40に加える圧力と基板部34に加える圧力とを等しくする場合に比べて、発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を小さくすることができる。
(9)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第4圧着方法により、接着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを熱圧着する。
すなわち、放熱板20を加熱しながら、発光素子40を設定圧力で加圧し、かつ基板部34を設定圧力よりも小さい圧力で加圧する。そして、発光素子40に加える圧力は略一定する一方、基板部34に加える圧力は徐々または段階的に大きくする。
加圧時間の初期において、接続部35〜37に対応する部分の気泡51が当該接続部35〜37に対応する部分から外側に押し出される。このため、発光素子40の接続部35〜37が基板部34よりも放熱板20に近づく。このようなことから、接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ接着層50において接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を、基板部34に対応する部分34Aの気泡率よりも小さくすることができる。
(10)〜(13)に加熱を要しない接着方法について、その効果を説明する。
(10)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第2圧着方法に準じた方法により、粘着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを圧着する。すなわち、第1ステップにおいて発光素子40だけを加圧する。次に、第2ステップにおいて発光素子40および基板部34を加圧する。
これにより、各接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ、接着層50において、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を、基板部34に対応する部分34Aの気泡率よりも小さくすることができる。
(11)本実施形態の放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程では、第3圧着方法に準じた方法により、粘着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを圧着する。
すなわち、第1ステップにおいて発光素子40だけを加圧する。次に、第2ステップにおいて発光素子40および基板部34を加圧する。そして、この第2ステップにおいては、基板部34に加える圧力を発光素子40に加える圧力より小さくする。
このような圧着方法によれば、第2ステップにおいて発光素子40に加える圧力と基板部34に加える圧力とを等しくする場合に比べて、発光素子40の接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を小さくすることができる。
次の(12)および(13)に示す方法は実施形態には示していないが、加熱を要しない方法として挙げる。(12)に示す方法は、第1圧着方法に準じた方法である。(13)に示す方法は、第4圧着方法に準じた方法である。
(12)放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程において、第1圧着方法に準じた方法により、粘着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを圧着する。
この方法は1ステップで完了する。すなわち、発光素子40と基板部34とを略同時に加圧する。このとき、基板部34に加える圧力(第2設定圧力PD)を、発光素子40に加える圧力(第1設定圧力PC)より小さくする。この方法によれば、接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ、接着層50において、接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を、基板部34に対応する部分34Aの気泡率よりも小さくすることができる。
(13)放熱板付基板モジュール10の製造方法の接着工程において、第4圧着方法により、粘着シートを用いて放熱板20とフレキシブル配線板30とを熱圧着する。
この方法は1ステップで完了する。すなわち、発光素子40を設定圧力で加圧し、かつ基板部34を設定圧力よりも小さい圧力で加圧する。そして、発光素子40に加える圧力は略一定する一方、基板部34に加える圧力は徐々または段階的に大きくする。
加圧時間の初期において、接続部35〜37に対応する部分の気泡51が当該接続部35〜37に対応する部分から外側に押し出される。このため、発光素子40の接続部35〜37が基板部34よりも放熱板20に近づく。このようなことから、接続部35〜37を基板部34よりも放熱板20に近い位置に配置することができ、かつ接着層50において接続部35〜37に対応する部分35A,36A,37Aの気泡率を、基板部34に対応する部分34Aの気泡率よりも小さくすることができる。
[変形例]
なお、本発明の実施態様は上記実施例にて示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、放熱板付基板モジュール10の製造方法において、接着工程で粘着シートを用いる場合、第1〜第4圧着方法に準じた方法を挙げ、放熱板20を要しない方法として説明する。しかし、第1〜第4圧着方法に準じた方法の更に変形例として、放熱板20を加熱することを工程の条件としてもよい。すなわち、粘着シートの特性に応じて放熱板20を加熱してもよい。
・上記実施形態では、一例として、液晶パネル用の照明モジュールに組み込まれる放熱板付基板モジュール10を挙げたが、本発明は次の各種のモジュールにも適用される。例えば、LED電球を構成する発光モジュールであって発光素子と放熱体とが一体となった発光モジュール、車載ランプであって発光素子と放熱体とが一体となった発光モジュール等に本発明を適用することができる。また、パワー半導体が実装されたフレキシブル配線板と放熱体とが一体となったモジュールにも本発明を適用することができる。
1…照明モジュール、2…導光板、3…一側面、10…放熱板付基板モジュール、20…放熱板、21…取付部、22…平坦部、30…フレキシブル配線板、31…ベースフィルム、32…導電パターン、32A…第1ランド部、32B…第2ランド部、33…カバーレイ、34…基板部、35…第1接続部、36…第2接続部、37…第3接続部、34A,35A,36A,37A…部分、38…樹脂層、39…半田、40…発光素子、41…第1リード、41A…第1端子、42…第2リード、42A…第2端子、43…第3リード、43A…第3端子、44…LEDチップ、45…透明樹脂部、46…ケース、47…金属ワイヤ、50…接着層、51…気泡、52…接着剤、60…接着シート、61…熱硬化樹脂シート、62…剥離シート、70…仮貼付用ヒータ、71…シリコーンゴムシート、72…シリコーンゴムシート、80…熱圧着治具、81…第1押圧部、81A…貫通孔、82…第2押圧部、83…支持部、84…接着用ヒータ、85…第1押圧ばね、86…第2押圧ばね。

Claims (13)

  1. 放熱板と、接着剤または粘着剤による接着層を介して前記放熱板に取り付けられているフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備えた放熱板付基板モジュールにおいて、
    前記フレキシブル配線板は、前記発熱素子の各端子に対応する接続部と、前記接続部以外の基板部とを含み、
    前記フレキシブル配線板の変形により、前記発熱素子の前記各端子に対応する前記接続部のうちの少なくとも1つの前記接続部は、前記基板部よりも前記放熱板に近い位置にある
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュール。
  2. 請求項1に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、
    前記接続部に対応する部分の前記接着層の厚さが、前記接続部以外の前記基板部に対応する部分の前記接着層の厚さよりも小さい
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、
    前記接着層のうち前記接続部に対応する部分で、少なくとも1箇所の気泡率は、前記基板部に対応する部分の気泡率よりも小さい
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュール。
  4. 請求項3に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、
    前記接着層において前記発熱素子の前記各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率の平均値が30%以下である
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュール。
  5. 請求項3に記載の放熱板付基板モジュールにおいて、
    前記接着層において前記発熱素子の前記各接続部に対応する部分について、これら部分の気泡率のそれぞれが30%以下である
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュール。
  6. 放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら、第1設定圧力PAで前記発熱素子を加圧しかつ前記第1設定圧力PAよりも小さい第2設定圧力PBで前記発熱素子以外の基板部を加圧する
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  7. 放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら前記発熱素子を加圧する第1ステップと、前記放熱板を加熱しながら前記発熱素子および前記発熱素子以外の基板部を加圧する第2ステップとを含む
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  8. 請求項7に記載の放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記第2ステップで前記基板部に加える圧力は、前記発熱素子に加える圧力よりも小さい
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  9. 放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に接着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、前記放熱板を加熱しながら、前記発熱素子を設定圧力で加圧するとともに前記発熱素子以外の基板部に加える圧力を前記設定圧力よりも小さい圧力で加圧し、時間経過とともに前記基板部に加える圧力を大きくする
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  10. 放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、第1設定圧力PCで前記発熱素子を加圧しかつ前記第1設定圧力PCよりも小さい第2設定圧力PDで前記発熱素子以外の基板部を加圧する
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  11. 放熱板と、接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板において前記放熱板が取り付けられている面とは反対側の面に実装されている発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、前記発熱素子を加圧する第1ステップと、前記発熱素子および前記発熱素子以外の基板部を加圧する第2ステップとを含む
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  12. 請求項11に記載の放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記第2ステップで前記基板部に加える圧力は、前記発熱素子に加える圧力よりも小さい
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
  13. 放熱板と、粘着剤による接着層を介して前記放熱板に取り付けられるフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板に実装される発熱素子とを備える放熱板付基板モジュールの製造方法において、
    前記フレキシブル配線板に前記発熱素子を実装する実装工程と、
    前記放熱板に粘着シートを貼り付ける貼付工程と、
    前記発熱素子が実装された前記フレキシブル配線板を前記放熱板に取り付ける接着工程とを含み、
    前記接着工程は、前記発熱素子を設定圧力で加圧するとともに前記発熱素子以外の基板部に加える圧力を前記設定圧力よりも小さい圧力で加圧し、時間経過とともに前記基板部に加える圧力を大きくする
    ことを特徴とする放熱板付基板モジュールの製造方法。
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