JP2013207062A - 描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】描画精度の低下を抑制して、高い描画精度を担保できる技術を提供する。
【解決手段】描画装置1は、ステージに保持された基板Wに光を照射する光学ユニットを備える。光学ユニットは、光源と、光源から出射された光を基板Wに導く光路上に配置された1以上の光学部品と、光路の少なくとも一部を通過させる内部空間Vを形成する収容部471と、内部空間Vにおいて、当該内部空間Vを通過する光路上に配置される光学部品を支持する支持部401と、内部空間Vを減圧する減圧部472と、支持部401と収容部471の外部に配置されている基体部400とを連結する連結部473とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板に光を照射して、パターン(例えば、回路パターン)等を形成する技術に関する。なお、ここでいう「基板」には、半導体基板、プリント基板、液晶表示装置等に具備されるカラーフィルタ用基板、液晶表示装置やプラズマ表示装置等に具備されるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、太陽電池用パネルなどの各種基板等を含む。
基板上に塗布された感光材料にパターンを描画するにあたって、近年では、例えば、CADデータ等に応じて変調した光ビーム(描画光)によって基板上の感光材料を走査することにより、当該感光材料に直接パターンを露光する描画装置が注目されている。この描画装置は、例えば、光ビームを画素単位でオン/オフ変調するための空間光変調器(例えば、光源から供給される光ビームを反射して基板上に与えるオン状態と、光ビームをオン状態とは異なる方向に向けて反射させるオフ状態とを、露光パターンを表現した制御信号によって画素単位で切り換える反射型の空間変調器)を備える描画ヘッドから、描画ヘッドに対して相対的に移動される基板に対して描画光を照射して、基板にパターンを描画する。
ところで、描画装置においては高い描画精度が要求される。すなわち、空間光変調器にて変調された光ビームを感光材料上の目標位置に高精度に照射できる機能が要求される。
描画精度の低下を抑制すべく、従来各種の技術が提案されている。例えば、描画精度を低下させる要因の一つとして、外部からの振動が挙げられる。この点に関し、例えば特許文献1には、投影光学系の鏡筒を、防振台を介して装置のボディに支持することが記載されている。この構成によると、外部からの振動が鏡筒内の光学部品に伝達しにくくなり、外部振動に起因する描画精度の低下が抑制される。また、描画精度を低下させる要因の一つとして、発熱に伴う部材の変形が挙げられる。この点に関し、例えば特許文献2には、熱源および光学部材を囲む鏡筒の内壁を高輻射率に形成することが記載されている。この構成によると、熱源から発せられた熱が鏡筒で吸収されることにより光学部品の昇温が抑制され、光学部品の熱変形に起因する描画精度の低下が抑制される。
特開2005−101492号公報 特開2004−246039号公報
ところで、描画精度を低下させる要因の一つとして、光の揺らぎが挙げられる。例えば、光源から基板に至るまでの光路の途中、あるいは、当該光路の付近に熱源となる部材(例えば、モータ)が存在すると、光路付近に熱対流が発生し、その結果、光路を進行する光に揺らぎが生じ得る。光に揺らぎが生じてしまうと、基板上の目標位置から微小にずれた位置に光が照射されてしまう、光が基板の上面に適切に結像されない、等といった現象が生じる可能性があり、描画精度の低下につながり得る。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、描画精度の低下を抑制して、高い描画精度を担保できる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、基板にパターンを描画する描画装置であって、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板に光を照射する光照射部と、前記保持部と前記光照射部とを相対的に移動させる相対移動部と、を備え、前記光照射部が、光源と、前記光源から出射された光を前記基板に導く光路上に配置された1以上の光学部品と、内部に密閉された内部空間を形成し、前記内部空間に前記光路の少なくとも一部を通過させる収容部と、前記内部空間において、前記1以上の光学部品のうち、前記内部空間を通過する光路上に配置される光学部品を支持する支持部と、前記内部空間を減圧する減圧部と、前記支持部と前記収容部の外部に配置されている基体部とを連結する連結部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係る描画装置であって、前記1以上の光学部品に、前記光路上に配置され、前記光源から出射された光に、基板に描画すべきパターンに応じた変調を施す変調部、が含まれ、前記収容部が、前記光路のうち、前記変調部よりも下流側の光路を前記内部空間に通過させる。
第3の態様は、第1または第2の態様に係る描画装置であって、内部に前記連結部を挿通させつつ、前記収容部と前記基体部との間を気密封止するベローズ、を備える。
第4の態様は、第1から第3のいずれかの態様に係る描画装置であって、前記1以上の光学部品に、前記光路上に配置され、前記光源から出射された光に、基板に描画すべきパターンに応じた変調を施す変調部と、前記光路のうち、前記変調部の下流側の光路上に配置された補正用光学部品と、が含まれ、前記光照射部が、前記補正用光学部品の状態を変更して前記補正用光学部品よりも下流側の光路をシフトさせる状態変更部、を備え、前記収容部が、前記光路のうち、前記補正用光学部品よりも下流側の光路を前記内部空間に通過させる。
第1の態様によると、光照射部における光路の少なくとも一部を通過させる収容部の内部空間を減圧状態とすることができるので、当該内部空間において光の揺らぎが発生することを抑制することができる。これによって、光の揺らぎに起因する描画精度の低下を抑制できる。その一方で、収容部の内部空間を通過する光路上に配置される光学部品は、支持部および連結部を介して、収容部の外部に配置されている基体部に支持される。これによって、光路上に配置された光学部品の位置ずれに起因する描画精度の低下も抑制できる。つまり、この態様によると、光の揺らぎに起因する描画精度の低下を抑制できるとともに、光路上に配置された光学部品の位置ずれに起因する描画精度の低下も抑制できるので、高い描画精度を担保できる。
第2の態様によると、変調部よりも下流側の光路が、収容部の内部空間を通過する。この構成によると、変調部にて変調が施された光の揺らぎが生じにくくなる。したがって、描画精度の低下を効果的に抑制できる。
第3の態様によると、内部に連結部を挿通させつつ、収容部と基体部との間を気密封止するベローズを備える。この構成によると、収容部の内部空間が減圧されることによって収容部に比較的大きな変形が生じたとしても、これがベローズにて吸収されるので、収容部の変形に伴って連結部が変形するおそれもなく、光路上に配置されている部品の位置ずれが確実に回避される。
第4の態様によると、補正用光学部品よりも下流側の光路が、収容部の内部空間を通過する。この構成によると、光路を補正された後の光に、揺らぎが生じにくいように担保される。したがって、変調部にて変調が施された光が、最終的な補正位置に正確に照射される。
描画装置の側面図である。 描画装置の平面図である。 制御部のハードウエア構成を示すブロック図である。 光学ユニットの一部要素の構成を模式的に示す図である。 描画装置において実行される処理の全体の流れを示す図である。 描画処理を説明するための図である。 変形例に係る光学ユニットの一部要素の構成を模式的に示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、以下の説明において参照される各図には、各部材の位置関係や動作方向を明確化するために、共通のXYZ直交座標系およびθ軸が適宜付されている。
<1.装置構成>
第1の実施の形態に係る描画装置1の構成について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、描画装置1の構成を模式的に示す側面図である。図2は、描画装置1の構成を模式的に示す平面図である。
描画装置1は、レジスト等の感光材料の層が形成された基板Wの上面に光を照射して、パターン(回路パターン)等を露光する露光装置である。なお、基板Wは、半導体基板、プリント基板、カラーフィルタ用基板、液晶表示装置やプラズマ表示装置に具備されるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、太陽電池用パネルなどの各種基板のいずれであってもよい。図においては、円形の半導体基板が例示されている。
描画装置1は、本体フレーム101で構成される骨格の天井面および周囲面にカバーパネル(図示省略)が取り付けられることによって形成される本体内部と、本体フレーム101の外側である本体外部とに、各種の構成要素を配置した構成となっている。
描画装置1の本体内部は、処理領域102と受け渡し領域103とに区分されている。処理領域102には、主として、基板Wを保持するステージ10、ステージ10を移動させるステージ駆動機構20、ステージ10の位置を計測するステージ位置計測部30、基板Wの上面に光を照射する2個の光学ユニット40,40、基板Wの面内における描画予定領域を撮像する2個の先行撮像部50,50、および、基板Wの面内に形成されているアライメントマークを撮像するアライメント撮像部60が配置される。一方、受け渡し領域103には、処理領域102に対する基板Wの搬出入を行う搬送装置70とプリアライメント部80とが配置される。
描画装置1の本体外部であって、受け渡し領域103に隣接する位置には、カセットCを載置するためのカセット載置部104が配置される。受け渡し領域103に配置された搬送装置70は、カセット載置部104に載置されたカセットCに収容された未処理の基板Wを取り出して処理領域102に搬入するとともに、処理領域102から処理済みの基板Wを搬出してカセットCに収容する。カセット載置部104に対するカセットCの受け渡しは外部搬送装置(図示省略)によって行われる。
また、描画装置1は、描画装置1が備える各部と電気的に接続されて、これら各部の動作を制御する制御部90を備える。
以下において、描画装置1が備える各部の構成について説明する。
<ステージ10>
ステージ10は、平板状の外形を有し、その上面に基板Wを水平姿勢に載置して保持する保持部である。ステージ10の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されており、この吸引孔に負圧(吸引圧)を形成することによって、ステージ10上に載置された基板Wをステージ10の上面に固定保持することができるようになっている。
<ステージ駆動機構20>
ステージ駆動機構20は、ステージ10を基台105に対して移動させる機構であり、ステージ10を主走査軸(Y軸)、副走査軸(X軸)、および回転軸(Z軸周りの回転軸(θ軸))のそれぞれに沿って移動させる。ステージ駆動機構20は、具体的には、ステージ10を回転させる回転機構21と、回転機構21を介してステージ10を支持する支持プレート22と、支持プレート22を副走査軸に沿って移動させる副走査機構23とを備える。ステージ駆動機構20は、さらに、副走査機構23を介して支持プレート22を支持するベースプレート24と、ベースプレート24を主走査軸に沿って移動させる主走査機構25とを備える。
回転機構21は、ステージ10の上面(基板Wの載置面)の中心を通り、当該載置面に垂直な回転軸Aを中心としてステージ10を回転させる。回転機構21は、例えば、上端が載置面の裏面側に固着され、鉛直軸に沿って延在する回転軸部211と、回転軸部211の下端に設けられ、回転軸部211を回転させる駆動部(例えば、回転モータ)212とを含む構成とすることができる。この構成においては、駆動部212が回転軸部211を回転させることにより、ステージ10が水平面内で回転軸Aを中心として回転することになる。
副走査機構23は、支持プレート22の下面に取り付けられた移動子とベースプレート24の上面に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ231とを有している。また、ベースプレート24には、副走査軸に沿って延びる一対のガイド部材232,232が敷設されており、各ガイド部材232と支持プレート22との間には、ガイド部材232に摺動しながら当該ガイド部材232に沿って移動可能なボールベアリング233が設置されている。つまり、支持プレート22は、当該ボールベアリング233を介して一対のガイド部材232上に支持される。この構成においてリニアモータ231を動作させると、支持プレート22はガイド部材232に案内された状態で副走査軸に沿って滑らかに移動する。
主走査機構25は、ベースプレート24の下面に取り付けられた移動子と描画装置1の基台105上に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ251を有している。また、基台105には、主走査軸に沿って延びる一対のガイド部材252,252が敷設されており、各ガイド部材252とベースプレート24との間には例えばエアベアリング253が設置されている。エアベアリング253にはユーティリティ設備から常時エアが供給されており、ベースプレート24は、エアベアリング253によってガイド部材252上に非接触で浮上支持される。この構成においてリニアモータ251を動作させると、ベースプレート24はガイド部材252に案内された状態で主走査軸に沿って摩擦なしで滑らかに移動する。
<ステージ位置計測部30>
ステージ位置計測部30は、ステージ10の位置を計測する機構であり、ステージ10外からステージ10に向けてレーザ光を出射するとともにその反射光を受光し、当該反射光と出射光との干渉からステージ10の位置(具体的には、主走査軸に沿う位置(Y位置)、および、回転軸に沿う位置(θ位置))を計測する、干渉式のレーザ測長器により構成される。
ステージ位置計測部30は、例えば、ステージ10の−Y側の側面に取り付けられるとともに、−Y側の面に主走査軸に垂直な反射面を備えるプレーンミラー31と、ステージの−Y側において基台105に対して固定される各部(具体的には、レーザ光源32、スプリッタ33、第1リニア干渉計34、第1レシーバ35、第2リニア干渉計36および第2レシーバ37)とを備える構成とすることができる。
このステージ位置計測部30においては、レーザ光源32から出射されたレーザ光は、スプリッタ33により2分割され、一方のレーザ光の一部が第1リニア干渉計34を介してプレーンミラー31上の第1の部位に入射し、プレーンミラー31からの反射光が、第1リニア干渉計34において元のレーザ光の一部(これが参照光として利用される)と干渉して第1レシーバ35により受光される。第1レシーバ35における、反射光と参照光との干渉後の強度変化に基づいて、第1リニア干渉計34とプレーンミラー31との主走査軸に沿う離間距離が特定される。この第1レシーバ35からの出力に基づいて、専門の演算回路(図示省略)にてステージ10の主走査方向における位置(Y位置)が求められる。
一方、レーザ光源32から出射されてスプリッタ33により分割された他方のレーザ光の一部は、取付台38の内部を+X側から−X側へと通過し、第2リニア干渉計36を介してプレーンミラー31に入射する。ここで、第2リニア干渉計36からのレーザ光は、プレーンミラー31上の第1の部位から副走査軸に沿って一定距離だけ離間したプレーンミラー31上の第2の部位に入射することになる。プレーンミラー31からの反射光は、第2リニア干渉計36において元のレーザ光の一部と干渉して第2レシーバ37により受光される。第2レシーバ37における、反射光と参照光との干渉後の強度変化に基づいて、第2リニア干渉計36とプレーンミラー31との主走査軸に沿う離間距離が特定される。第2レシーバ37からの出力と上述した第1レシーバ35からの出力に基づいて、専門の演算回路(図示省略)にてステージ10の回転角度が求められる。
<光学ユニット40>
光学ユニット40は、ステージ10上に保持された基板Wの上面に光を照射して基板Wにパターンを描画するための機構である。上述したとおり、描画装置1は2個の光学ユニット40,40を備える。一方の光学ユニット40は、例えば、基板Wの+X側半分の露光を担当し、他方の光学ユニット40は、例えば、基板Wの−X側半分の露光を担当する。これら2個の光学ユニット40,40は、ステージ10およびステージ駆動機構20を跨ぐようにして基台105上に架設されたフレーム107に、間隔をあけて固設される。なお、2個の光学ユニット40,40の間隔は必ずしも一定に固定されている必要はなく、光学ユニット40,40の一方あるいは両方の位置を変更可能とする機構を設けて、両者の間隔を調整可能としてもよい。光学ユニット40の具体的な構成および動作については後に説明する。
<先行撮像部50>
先行撮像部50は、ステージ10に保持された基板Wの上面の部分領域を、当該部分領域にパターンが描画されるのに先立って、撮像するための機構である。上述したとおり、描画装置1は2個の先行撮像部50,50を備えている。各先行撮像部50は、いずれかの光学ユニット40と対応付けられる。
後に明らかになるように、各光学ユニット40は、基板Wに対して相対的に移動しながら基板Wに描画光を照射するところ、各先行撮像部50は、光学ユニット40とともに基板Wに対して相対移動しながら、対応する光学ユニット40について、当該相対移動方向(この実施の形態においては、例えば、−Y方向)の下流側に配置され、基板Wの面内における、対応する光学ユニット40の真下の位置(すなわち、当該光学ユニット40から描画光が照射される位置)よりも当該相対移動方向について所定距離だけ下流側の位置を撮像する。つまり、先行撮像部50は、基板Wの部分領域であって、パターンが描画される予定の領域(描画予定領域)を、当該描画予定領域に光学ユニット40から描画光が照射されるのに先だって撮像する。これによって、当該描画予定領域に形成されている下層パターンを撮像した撮像データが取得されることになる。
先行撮像部50は、例えば、光源と、鏡筒と、対物レンズと、CCD等のリニアイメージセンサ(一次元イメージセンサ)により構成される撮像素子とを含んで構成することができる。ただし、先行撮像部50の光源からは、基板W上のレジスト等を感光させない波長の光が出射される。上記の構成の場合、光源から出射される光が、鏡筒を介して基板Wの上面に導かれ、その反射光が、対物レンズを介して撮像素子で受光される。これによって、基板Wの上面の撮像データが取得されることになる。先行撮像部50は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じて基板Wの上面を撮像して撮像データを取得し、取得した撮像データを制御部90に送信する。
<アライメント撮像部60>
アライメント撮像部60は、基板Wの面内に形成されたアライメントマークを撮像する。アライメント撮像部60は、照明ユニット601から延びるファイバと接続される。また、アライメント撮像部60は、例えば、鏡筒、対物レンズ、および、CCD等のエリアイメージセンサ(二次元イメージセンサ)により構成される撮像素子を含んで構成される。この構成において、照明ユニット601から出射される光はファイバによって鏡筒に導かれ、鏡筒を介して基板Wの上面に導かれる。そして、その反射光が、対物レンズを介してエリアイメージセンサで受光される。これによって、基板Wの上面の撮像データが取得されることになる。ただし、撮像に用いられる照明光は、基板W上のレジスト等を感光させない波長の光が採用される。アライメント撮像部60は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じて基板Wの面内の所定の位置を撮像し、取得された撮像データを制御部90に送信する。なお、アライメント撮像部60はオートフォーカス可能なオートフォーカスユニットをさらに備えていてもよい。
<搬送装置70>
搬送装置70は、基板Wを支持するための2本のハンド71,71と、ハンド71,71を独立に移動させるハンド駆動機構72とを備える。各ハンド71は、ハンド駆動機構72によって駆動されることにより進退移動および昇降移動されて、ステージ10に対する基板Wの受け渡しを行う。
<プリアライメント部80>
プリアライメント部80は、基板Wの回転位置を粗く補正する装置である。プリアライメント部80は、例えば、回転可能に構成された載置台と、載置台に載置された基板Wの外周縁の一部に形成された切り欠き部(例えば、ノッチ、オリエンテーションフラット等)の位置を検出するセンサと、載置台を回転させる回転機構とから構成することができる。この場合、プリアライメント部80におけるプリアライメント処理は、まず、載置台に載置された基板Wの切り欠き部の位置をセンサで検出し、続いて、回転機構が、当該切り欠き部の位置が定められた位置となるように載置台を回転させることによって行われる。
<制御部90>
制御部90は、描画装置1が備える各部と電気的に接続されており、各種の演算処理を実行しつつ描画装置1の各部の動作を制御する。
図3は、制御部90のハードウエア構成を示すブロック図である。制御部90は、例えば、CPU91、ROM92、RAM93、記憶装置94等がバスライン95を介して相互接続された一般的なコンピュータによって構成されている。ROM92は基本プログラム等を格納しており、RAM93はCPU91が所定の処理を行う際の作業領域として供される。記憶装置94は、フラッシュメモリ、あるいは、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。記憶装置94にはプログラムPが格納されており、このプログラムPに記述された手順に従って、主制御部としてのCPU91が演算処理を行うことにより、各種機能が実現されるように構成されている。プログラムPは、通常、予め記憶装置94等のメモリに格納されて使用されるものであるが、CD−ROMあるいはDVD−ROM、外部のフラッシュメモリ等の記録媒体に記録された形態(プログラムプロダクト)で提供され(あるいは、ネットワークを介した外部サーバからのダウンロードなどにより提供され)、追加的または交換的に記憶装置94等のメモリに格納されるものであってもよい。なお、制御部90において実現される一部あるいは全部の機能は、専用の論理回路等でハードウエア的に実現されてもよい。
また、制御部90では、入力部96、表示部97、通信部98もバスライン95に接続されている。入力部96は、各種スイッチ、タッチパネル等により構成されており、オペレータから各種の入力設定指示を受け付ける。表示部97は、液晶表示装置、ランプ等により構成されており、CPU91による制御の下、各種の情報を表示する。通信部98は、LAN等を介したデータ通信機能を有する。
制御部90においては、プログラムPに記述された手順に従って主制御部としてのCPU91が演算処理を行うことにより描画装置1が備える各部に基板Wに対する描画処理を実行させる。制御部90は、後に明らかになるように、ステージ駆動機構20を駆動してステージ10を移動させるとともに、移動されるステージ10に載置された基板Wに対して、光学ユニット40から、パターンデータDに応じた空間変調を施された光(描画光)を照射させる。ただし、「パターンデータD」は、基板Wに描画すべきパターンを記述したデータである。具体的には、パターンデータDは、例えば、CAD(computer aided design)を用いて生成されたCADデータをラスタライズしたデータであり、光を照射すべき基板W上の位置情報が画素単位で記録される。制御部90は、基板Wに対する一連の処理に先立って、あるいは、当該処理と並行して、パターンデータDを取得して、記憶装置94に格納している。なお、パターンデータDの取得は、例えばネットワーク等を介して接続された外部端末装置から受信することにより行われてもよいし、記録媒体から読み取ることにより行われてもよい。
<2.光学ユニット40>
<2−1.構成>
光学ユニット40の構成について、図1、図2に加え、図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、光学ユニット40の一部要素の構成を模式的に示す図である。ただし、描画装置1は、上述したとおり2個の光学ユニット40,40を備えるが、各光学ユニット40は、いずれも同じ構成を備える。
光学ユニット40は、レーザ駆動部41と、レーザ駆動部41の駆動を受けて、出力ミラー(図示省略)からレーザ光を出射するレーザ発振器42とを備える。光学ユニット40においては、レーザ発振器42から出射された光を基板Wに導く光路が形成され、当該光路の途中に、複数の要素(ここでは、例えば、照明光学系43、空間光変調ユニット44、投影光学系45、および、光路補正部46等)が配置された構成となっている。より具体的には、光学ユニット40においては、当該光路上に、当該要素群が備える1以上の光学部品が配置された構成となっている。ただし、この実施の形態においては、ここでいう「1以上の光学部品」に、照明光学系43が備える各光学部品、空間光変調ユニット44が備える空間光変調器441、投影光学系45が備える各光学部品(具体的には、各遮断板451,452および各レンズ453〜458)、光路補正部46が備える補正用光学部品(具体的には、一対のウエッジプリズム461,462)等が含まれる。光学ユニット40は、さらに、減圧環境形成ユニット47を備える。レーザ駆動部41、レーザ発振器42、および、照明光学系43は、例えば、天板を形成するボックスの内部に配置される。また、空間光変調ユニット44、投影光学系45、光路補正部46は、例えば、フレーム107の+Y側に取り付けられた付設ボックスの内部に収容される。また、減圧環境形成ユニット47の一部要素も、当該付設ボックスの内部に収容される。
<照明光学系43>
照明光学系43は、レーザ発振器42から出射された光を空間光変調ユニット44に導く光路(すなわち、光学ユニット40において形成される光路のうち、空間光変調ユニット44よりも上流側の部分であり、以下「照明光路」ともいう)上に配置された1以上の光学部品(具体的には、レンズ等)を含んで構成される。照明光学系43が備える1以上の光学部品は、レーザ発振器42から出射された光(スポットビーム)を、強度分布が均一な線状の光(光束断面が線状の光であるラインビーム)に変換して、空間光変調ユニット44に入射させる。
<空間光変調ユニット44>
空間光変調ユニット44は、光学ユニット40において形成される光路上における、照明光学系43よりも下流側の位置に配置され、レーザ発振器42から出射され、照明光学系43にてラインビームとされた光に対して、パターンデータDに応じた変調を施す。空間光変調ユニット44は、具体的には、入射した光(ラインビーム)を空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる。ただし、光を空間変調させるとは、光の空間分布(振幅、位相、および偏光等)を変化させることを意味する。
空間光変調ユニット44は、具体的には、光学ユニット40において形成される光路上に配置され、電気的な制御によって入射光を空間変調させる空間光変調器441を備える。空間光変調器441は、その反射面の法線が、ミラー440を介して入射する入射光の光軸に対して傾斜して配置され、当該入射光を制御部90の制御に応じて空間変調させる光学部品である。空間光変調器441は、例えば、回折格子型の空間変調器(例えば、GLV(Grating Light Valve:グレーチング・ライト・バルブ)(「GLV」は登録商標)等を利用して構成される。回折格子型の空間変調器は、格子の深さを変更することができる回折格子であり、例えば、半導体装置製造技術を用いて製造される。
空間光変調器441の構成例についてより具体的に説明する。空間光変調器441は、例えば、複数の空間光変調素子を一次元に並べた構成となっている。各空間光変調素子の動作は、電圧のオン/オフで制御される。すなわち、例えば電圧がオフされている状態においては空間光変調素子の表面は平面となっており、この状態で空間光変調素子に光が入射すると、その入射光は回折せずに正反射する。これにより、正反射光(0次回折光)が発生する。一方、例えば電圧がオンされている状態においては、空間光変調素子の表面には平行な溝が周期的に並んで複数本形成される。この状態で空間光変調素子に光が入射すると、正反射光(0次回折光)は打ち消しあって消滅し、他の次数の回折光(±1次回折光、±2次回折光、および、さらに高次の回折光)が発生する。より正確には、0次回折光の強度が最小となり、他の次数の回折光の強度が最大となる。
空間光変調器441は、複数の空間光変調素子のそれぞれに対して独立に電圧を印加可能なドライバ回路ユニットを備えており、各空間光変調素子の電圧が独立して切り換え可能となっている。ドライバ回路ユニットが所期の空間光変調素子に対して電圧を印加することによって、各空間光変調素子にて個々に空間変調された光が形成され、基板Wに向けて出射される。空間光変調器441が備える空間光変調素子の個数を「N個」とすると、空間光変調器441からは、副走査軸に沿うN画素分の空間変調された光(描画光)が出射されることになる。
<投影光学系45>
投影光学系45は、空間光変調ユニット44から出射された描画光を基板Wに導く光路(すなわち、光学ユニット40において形成される光路のうち、空間光変調ユニット44よりも下流側の部分であり、以下「投影光路」ともいう)上に配置された1以上の光学部品を含んで構成される。投影光学系45は、具体的には、例えば、2枚の遮断板451,452と、複数のレンズ453〜458とを含んで構成される。ただし、以下に説明する投影光学系45の構成は、一例であり、1以上の光学部品がさらに追加されてもよいし、1以上の光学部品が省略されてもよい。
投影光路はZ軸に沿う光路であり、各遮断板451,452および複数のレンズ453〜458のそれぞれは、Z軸に沿って延在する支持部401に例えば片持ち状態で支持されることによって、投影光路上に配置される。ただし、各遮断板451,452および複数のレンズ453〜458のうちの1以上の部品は、必要に応じて、支持部401に沿って移動可能に支持される。なお、複数のレンズ453〜458のそれぞれは、具体的には、支持部401に片持ち状態で支持された収容部材(例えば、レンズブラケット)402内に所定姿勢で収容されることによって(あるいは、支持部401に片持ち状態で支持されたステージ上に所定姿勢で固定的に載置されることによって)、支持部401に対して支持される。ただし、各収容部材402には、内部に収容された光学部品を通過する光の進行を妨げないように、上面および下面に例えば光が透過可能な窓が形成されている。
各遮断板451,452は、入射した光の一部を通過させつつ残りを遮断する部材であり、光を透過させない部材により形成された板状部材により構成され、その主面内に、一部の光のみを通過させる貫通孔(例えば、円形の貫通孔)が形成される。各遮断板451,452は、その貫通孔の中心付近を必要光が通過するように配置される。上述したとおり、空間光変調器441にて空間変調された光には、0次回折光と、0次以外の次数の回折光(具体的には、±1次回折光、±2次回折光、および、比較的微量の±3次以上の高次回折光)とが含まれており、0次回折光がパターンの描画に寄与させるべき必要光であり、それ以外の回折光がパターンの描画に寄与させるべきでない不要光である。そして、これら必要光と不要光とは互いに異なる方向に沿って出射される。すなわち、必要光はZ軸に沿って−Z方向に、不要光はZ軸から±X方向に僅かに傾斜した軸に沿って−Z方向に、それぞれ出射される。2枚の遮断板451,452のうち、+Z側に配置された遮断板(第1遮断板)451は、不要光に含まれる高次回折光(±2次以上の回折光であり、主として、±3次以上の回折光)を遮断する。すなわち、第1遮断板451は、入射光に含まれる光のうち、低次回折光を貫通孔を介して通過させるとともに、高次回折光を遮断する。一方、第1遮断板451の−Z側に配置された遮断板(第2遮断板)452は、第1遮断板451を通過した低次回折光のうち、0次回折光(必要光)を貫通孔を介して通過させるとともに、それ以外の光(すなわち、第1遮断板451で遮断されなかった不要光(主として、±1次回折光、および、±2次回折光))を遮断する。
投影光学系45が備える6個のレンズ453〜458のうち、例えば、+Z側に配置された5個のレンズ453〜457は、収差を補正しつつ、入射光を平行光として、最も基板W側(−Z側)に配置されたレンズ458に入射させる。特に、当該一群のレンズ453〜457のうち、第1遮断板451と第2遮断板452との間に配置された一対のレンズ(図示の例で、例えば、レンズ454とレンズ455)は、例えば、駆動機構(図示省略)によって支持部401の延在方向に沿ってそれぞれ移動可能に構成され、入射光の幅を広げる(あるいは狭める)ズーム部(変倍部)としての機能を担う。また、ズーム部を構成する各レンズ454,455と第2遮断板452との間に配置されたレンズ456は、例えば、0次回折光以外の回折光を0次回折光から遠ざける方向に屈折させる屈折レンズとしての機能を担う。
一方、最も基板W側(−Z側)に配置されたレンズ458は、入射した平行光を定められた倍率として基板Wの表面に結像させる対物レンズとしての機能を担う。当該レンズ458は、駆動機構(図示省略)によって支持部401の延在方向に沿って移動可能に構成され、基板Wの表面内の各位置の高さ(より具体的には、基板Wの面内における描画対象位置の高さ)(Z位置)に応じて、そのZ位置を調整される。これによって、ピント合わせ(すなわち、オートフォーカス)が行われる。
<光路補正部46>
光路補正部46は、空間光変調ユニット44と投影光学系45との間に設けられ、空間光変調ユニット44から出射された描画光の経路をシフトさせる機構である。光路補正部46が、制御部90からの指示に応じて、描画光の経路をシフトさせることによって、基板Wに対する描画光の照射位置が補正される。
光路補正部46は、例えば、投影光路上に配置された1以上の光学部品(補正用光学部品)と、当該補正用光学部品の状態(例えば、補正用光学部品の位置、補正用光学部品の姿勢等)を変更させる機構とを含んで構成され、当該機構で補正用光学部品の状態を変更することによって、入射光の光路をシフトさせる。
具体的には、光路補正部46は、例えば、支持部401に例えば片持ち状態で支持されることによって、投影光路上に配置される2個のウエッジプリズム(非平行な光学面を備えることにより入射光の光路を変更できるプリズム)461,462(これが補正用光学部品となる)と、一方のウエッジプリズム462を支持部401の延在方向に沿って移動させるウエッジプリズム移動機構463とを含んで構成することができる。この構成においては、描画光の光路は、2個のウエッジプリズム461,462間の離間距離に応じた量だけ例えばX軸に沿ってシフトされることになる。したがって、ウエッジプリズム移動機構463が、一方のウエッジプリズム462を他方のウエッジプリズム461に対して、支持部401に沿って(すなわち、描画光の光軸の方向(Z軸方向)に沿って)直線的に移動させることによって、描画光の光路をシフトさせることができる。なお、ウエッジプリズム461,462のそれぞれは、具体的には、支持部401に片持ち状態で支持された収容部材402内に所定姿勢で収容されることによって、支持部401に対して支持される。
ウエッジプリズム移動機構463は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90は、必要に応じてウエッジプリズム移動機構463を制御して、2個のウエッジプリズム461,462間の離間距離を調整することによって、空間光変調ユニット44から出射される描画光の経路を、必要量だけX軸方向に沿ってシフトさせる。これによって、描画光の照射位置、すなわち、描画位置(露光位置)が補正される。
<減圧環境形成ユニット47>
減圧環境形成ユニット47は、収容部471と、減圧部472と、連結部473と、ベローズ474とを主として備える。
収容部471は、内部に密閉された空間(内部空間V)を形成し、当該内部空間Vに、光学ユニット40において形成される光路(すなわち、レーザ発振器42から出射された光を基板Wに導く光路)の少なくとも一部を通過させる。この実施の形態においては、収容部471は、当該光路のうち、空間光変調ユニット44よりも下流側の光路(すなわち、投影光路)を内部空間Vに通過させる。
収容部471は、具体的には、例えば、両端が閉じられた長尺の筒状部材により構成され、長尺方向を投影光路の延在方向(Z軸方向)に沿わせ、周方向において投影光路を取り囲むような姿勢で配置される。これによって、収容部471の内部空間Vは、投影光路を取り囲む空間、すなわち、投影光路を通過させる空間を形成することになる。収容部471は、例えば、鉄、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム、等を用いて構成することができる。ただし、収容部471の長尺方向に沿う両端面のそれぞれには、光の進行を妨げないように、光が透過可能な窓4711が形成される。なお、収容部471は、基板Wの上面にできるだけ近い位置まで延在していることが好ましい。すなわち、投影光路は、基板Wに入射する直前の部分まで、内部空間V内を通過していることが好ましい。また、収容部471の外側面(あるいは、内側面)には、窓4711以外から内部空間Vに光が進入してノイズとなることを防止すべく、光が透過するのを防止する加工(例えば、黒塗り加工)が施されることが好ましい。
上述した支持部401は、収容部471の内部空間Vに配置され、当該内部空間Vにおいて、投影光路上に配置されている光学部品(具体的には、投影光学系45が備える各遮断板451,452および各レンズ453〜458と、光路補正部46が備える各ウエッジプリズム461,462とであり、以下「対象部品群」ともいう)を支持する。ただし、対象部品群は、支持部401に対して予め位置調整された後に、収容部471に収容されることが好ましい。なお、光路補正部46のウエッジプリズム移動機構463、投影光学系45におけるレンズ駆動機構などに熱源となり得る部材(例えば、モータなど)が含まれる場合、当該部材は収容部471の外部に配置されることが好ましい。
減圧部472は、収容部471の内部空間Vを減圧する。具体的には、減圧部472は気体を吸引する真空ポンプ4721と、真空ポンプ4721と内部空間Vと連結する配管4722と、配管4722の途中には介挿された開閉弁(例えば電磁弁)4723とを含んで構成される。この構成において、真空ポンプ4721が稼働されるとともに開閉弁4723が開放されると、配管4722を介して内部空間Vから気体が吸引され、内部空間Vが減圧状態(大気圧より低圧の負圧状態)となる。
開閉弁4723は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90は、光学ユニット40から描画光の照射が開始されるのに先立って、真空ポンプ4721を稼働させるとともに開閉弁4723を開放して、収容部471の内部空間Vを所定の圧力値(好ましくは、略真空とみなせる圧力値)まで減圧する。
連結部473は、収容部471の内部空間Vに配置されている支持部401と、収容部471の外部に配置されている基体部400とを連結する。つまり、対象部品群は、支持部401および連結部473を介して、基体部400に対して支持されることになる。ここで、基体部400は、光学ユニット40の各部を支持するベース(基盤)となる部材であり、例えばフレーム107に対して固定されている。
連結部473は、具体的には、例えば、複数(図示の例では、2個)の棒状部材(連結棒)4731,4731を、Z方向に沿って間隔をあけて配設した構成とすることができる。各連結棒4731は、一端が支持部401に着設され、収容部471の外壁面に形成された貫通孔4710内に挿通されつつ例えば水平に延在して、他端が基体部400に着設される。ここで、各連結棒4731と基体部400との間には、レベルアジャスター4732が設けられることが好ましい。レベルアジャスター4732を設けておけば、基体部400に対する支持部401の姿勢を必要に応じて調整することが可能となる。
ベローズ474は、収容部471の外壁と基体部400との間に設けられ、内部に連結部473を挿通させつつ、収容部471と基体部400との間を気密封止する。ただし、ベローズ474は、例えば円筒蛇腹状に形成されることによって軸方向に伸縮可能に形成された部材であり、伸縮によって内部の体積が可変とされている。
この実施の形態においては、連結部473は、複数の連結棒4731,4731を含んで構成されている。この場合、ベローズ474は、例えば、内部に1個の連結棒4731を収容し、軸方向を連結棒4731の延在方向に沿わせて配設される。そして、一端が収容部471の外壁面に、貫通孔4710の周方向を取り囲むようにして気密に固着され、他端が基体部400に気密に固着される。ただし、ベローズ474の構成はこれに限るものではなく、例えば、ベローズ474は、複数の連結棒4731を一括して収容する構成であってもよい。
<2−2.光学ユニット40の動作>
光学ユニット40の動作について、引き続き図1、図2、および、図4を参照しながら説明する。
光学ユニット40に描画光の照射動作を実行させる場合、制御部90は、レーザ駆動部41を駆動してレーザ発振器42から光を出射させる。出射された光は照明光学系43にてラインビームとされ、ミラー440を介して空間光変調器441に入射する。空間光変調器441においては、複数の空間光変調素子が、副走査軸(X軸)に沿って並んで配置されており、入射光はその線状の光束断面を空間光変調素子の配列方向に沿わせるようにして、一列に配列された複数の空間光変調素子に入射する。
一方で、制御部90は、パターンデータD(図3参照)に基づいて空間光変調器441のドライバ回路ユニットに指示を与え、ドライバ回路ユニットが指示された空間光変調素子に対して電圧を印加する。これによって、各空間光変調素子にて個々に空間変調された光(すなわち、副走査軸に沿うN画素分の空間変調された光)(描画光)が形成され、基板Wに向けて出射されることになる。
空間光変調器441にて形成された描画光は、収容部471の内部空間Vを通過して基板Wに照射されることになる。この内部空間Vにおいて、描画光は、必要に応じて光路補正部46にてその光路を補正された上で、投影光学系45に入射する。投影光学系45において、描画光は、具体的には、第1遮断板451および第2遮断板452のそれぞれにおいて必要光以外を遮断され、また、各光学部品453〜457において収差を補正されるとともに平行光とされて、対物レンズ458に入射する。なお、この際に、描画光は、必要に応じて、レンズ454およびレンズ455でその幅を広げられる(あるいは狭められる)。また、屈折レンズ456で、不要光が、必要光から遠ざかる方向(+X方向あるいは−X方向)に屈折される。対物レンズ458に入射した描画光は、対物レンズ458において定められた倍率とされて、基板Wの表面に結像される。これによって、副走査軸(X軸)に沿うN個の画素単位を含む空間変調された光が、基板Wの表面に結像されることになる。
ただし、光学ユニット40に描画光の照射を開始させるのに先立って、制御部90は、減圧部472に、収容部471の内部空間Vを減圧させて、内部空間Vを、略真空とみなせる状態としている。内部空間Vが減圧されると、そこに含まれる気体量が少なくなり、熱対流の発生が抑制される。したがって、内部空間Vを通過する描画光には揺らぎが発生しにくくなる。内部空間Vが略真空状態とされると、熱対流の発生がほぼ完全に抑制され、内部空間Vを通過する描画光における揺らぎの発生が十分に防止される。このため、描画光は、基板W上の所期の位置に正確に照射される。
後に明らかになるように、光学ユニット40は、主走査軸(Y軸)に沿って基板Wに対して相対的に移動しながら、副走査軸に沿うN画素分の空間変調された光を断続的に照射し続ける(すなわち、基板Wの表面にパルス光を繰り返して投影し続ける)。したがって、光学ユニット40が主走査軸に沿って基板Wを1回横断すると、基板Wの面内に、副走査軸に沿ってN画素分の幅をもつ一本のパターン群が描画されることになる。この、N画素分の幅をもつ1本のパターン描画領域を、以下の説明では「1ストライプ分の領域」ともいう。
<3.描画装置1の動作>
描画装置1において実行される基板Wに対する一連の処理の全体の流れについて、図5を参照しながら説明する。図5は、当該処理の流れを示す図である。以下に説明する一連の動作は、制御部90の制御下で行われる。
まず、搬送装置70が、カセット載置部104に載置されたカセットCから未処理の基板Wを取り出して描画装置1に搬入する(ステップS1)。
続いて、搬送装置70は搬入した基板Wをプリアライメント部80に搬入し、プリアライメント部80にて当該基板Wに対するプリアライメント処理が行われる(ステップS2)。プリアライメント処理は、上述したとおり、例えば、載置台に載置された基板Wの切り欠き部の位置をセンサで検出し、当該切り欠き部の位置が定められた位置となるように載置台を回転させることによって行われる。これによって、載置台に載置された基板Wが定められた回転位置におおまかに位置合わせされた状態におかれることになる。
続いて、搬送装置70が、プリアライメント処理済みの基板Wをプリアライメント部80から搬出してこれをステージ10に載置する(ステップS3)。ステージ10は、その上面に基板Wが載置されると、これを吸着保持する。
基板Wがステージ10に吸着保持された状態となると、続いて、当該基板Wが適正な位置にくるように精密に位置合わせする処理(ファインアライメント)が行われる(ステップS4)。具体的には、まず、ステージ駆動機構20が、ステージ10を受け渡し位置からアライメント撮像部60の下方位置まで移動させる。ステージ10がアライメント撮像部60の下方に配置されると、続いて、アライメント撮像部60が、基板W上のアライメントマークを撮像して、当該撮像データを取得する。続いて、制御部90が、アライメント撮像部60により取得された撮像データを画像解析してアライメントマークの位置を検出し、その検出位置に基づいて基板Wの適正位置からのずれ量を算出する。ずれ量が算出されると、ステージ駆動機構20が当該算出されたずれ量だけステージ10を移動させて、基板Wが適正位置にくるように位置合わせする。
基板Wが位置合わせされると、続いて、パターンの描画処理が行われる(ステップS5)。描画処理について、図6を参照しながら具体的に説明する。図6は、描画処理を説明するための図である。
描画処理は、制御部90の制御下で、ステージ駆動機構20がステージ10に載置された基板Wを光学ユニット40,40に対して相対的に移動させつつ、光学ユニット40,40のそれぞれから基板Wの上面に空間変調された光を照射させることによって行われる。
具体的には、ステージ駆動機構20は、まず、アライメント撮像部60の下方位置に配置されているステージ10を主走査軸(Y軸)に沿って往路方向(ここでは、例えば、+Y方向であるとする)に移動させることによって、基板Wを光学ユニット40,40に対して主走査軸に沿って相対的に移動させる(往路主走査)。これを基板Wからみると、各光学ユニット40は基板W上を主走査軸に沿って−Y方向に横断することになる(矢印AR11)。
往路主走査が開始されると、制御部90は、各先行撮像部50に撮像データの取得を開始させる。各先行撮像部50が、基板W上を主走査軸に沿って移動しながら、基板Wの面内の副走査軸方向に沿う1ラインの画像を次々と読み取ることによって、描画予定領域を撮像した二次元の撮像データが得られることになる。ここで得られる撮像データには、描画予定領域に先に形成されている下地パターンが現れている。制御部90は、各先行撮像部50にて次々と取得される撮像データを画像解析して、描画予定領域に形成されている下地パターンの位置を検出し、当該検出された位置を目標位置として記憶する。さらに、制御部90は、対応する光学ユニット40による描画光の照射予定位置が目標位置から例えばX方向についてどれだけずれているかを算出し、算出された値をずれ量として記憶する。
一方で、往路主走査が開始されると、制御部90は、各光学ユニット40から描画光の照射を開始させる。具体的には、制御部90は、記憶装置94に格納されたパターンデータDのうち、当該主走査で描画対象となるストライプ領域Kに描画すべきデータを記述した部分を読み出して、空間光変調ユニット44に、当該読み出された、パターンデータDに応じた空間変調が形成された光(具体的には、副走査軸に沿うN画素分の空間変調された光)(描画光)を形成させる。制御部90は、往路主走査が行われる間、空間光変調ユニット44から、描画を断続的に照射させ続ける(すなわち、基板Wの表面に向けてパルス光を繰り返して投影させ続ける)。
空間光変調ユニット44にて形成された描画光が光路補正部46に入射すると、制御部90は、光路補正部46を制御して、描画光の経路を、先行撮像部50が取得した撮像データに基づいて算出されたずれ量分だけシフトさせて、描画光の照射位置を補正する。照射予定位置からずれ量分だけ光路をシフトされた光は、目標位置(すなわち、下地パターンの形成位置)に結像されることになる。つまり、下地パターンの形成位置に高精度に重ね合わされた状態で描画光が照射され、下地パターンと高精度に重ね合わされた上層パターンが描画されることになる。このように、描画装置1においては、制御部90と光路補正部46とが協働することによって、描画位置補正部(すなわち、先行撮像部50が取得した撮像データに基づいて基板Wに先に形成された下地パターンの形成位置を検出し、当該検出位置に基づいて、描画光の照射位置を補正する描画位置補正部)が実現される。ただし、ある時刻tに撮像された描画予定領域に対する描画光の照射は、当該時刻tから「d/v(ただし、「d」は、光学ユニット40から描画光が照射される位置と撮像位置との離間距離である。また、「v」は、光学ユニット40に対する基板Wの、主走査軸に沿う相対移動速度であり、この実施の形態では、ステージ10の主走査軸に沿う移動速度である)」が経過した時刻に実行される。したがって、制御部90は、ある時刻tに撮像された撮像データに基づいて算出されたズレ量を、当該時刻tから時間Δt=d/vが経過した時刻(t+Δt)に空間光変調ユニット44から出射される描画光の光路の補正に反映させる。
このようにして、各光学ユニット40は、基板W上を主走査軸に沿って相対的に移動しながら、描画光(すなわち、副走査軸に沿うN画素分の空間変調された光)を、基板Wに向けて断続的に照射し続ける。したがって、光学ユニット40が主走査軸に沿って基板Wを1回横断すると、1本のストライプ領域(主走査軸に沿って延在し、副走査軸に沿う幅が描画幅に相当する領域)Kに、パターン群が描画されることになる。ここでは、2個の光学ユニット40が同時に基板Wを横断するので、一回の往路主走査により2本のストライプ領域K,Kのそれぞれにパターン群が描画されることになる。
描画光の照射を伴う往路主走査が終了すると、ステージ駆動機構20は、ステージ10を主走査軸(Y軸)に沿って復路方向(ここでは、−Y方向)に移動させることによって、基板Wを光学ユニット40,40に対して主走査軸に沿って相対的に移動させる(復路主走査)。これを基板Wからみると、各光学ユニット40は、基板W上を、主走査軸に沿って+Y方向に移動して横断することになる(矢印AR12)。復路主走査が終了すると、ステージ駆動機構20は、ステージ10を副走査軸(X軸)に沿って所定方向(例えば、+X方向)に、描画幅に相当する距離だけ移動させることによって、基板Wを光学ユニット40,40に対して副査軸に沿って相対的に移動させる(副走査)。これを基板Wからみると、各光学ユニット40は副走査軸に沿って−X方向に、ストライプ領域の幅分だけ移動することになる(矢印AR13)。
副走査が終了すると、再び、描画光の照射を伴う往路主走査が行われる。当該往路主走査によって、先の往路主走査で描画されたストライプ領域Kの隣のストライプ領域Kに、パターン群が描画されることになる。以後も同様に、復路主走査および副走査を挟みつつ、描画光の照射を伴う主走査が繰り返して行われ、描画対象領域の全域にパターンが描画されると、描画処理が終了する。
再び図5を参照する。描画処理が終了すると、搬送装置70が処理済みの基板Wを搬出する(ステップS6)。これによって、当該基板Wに対する一連の処理が終了する。
<4.効果>
上記の実施の形態によると、光学ユニット40における光路の少なくとも一部を通過させる収容部471と、当該収容部471の内部空間Vを減圧する減圧部472とを備える。減圧された空間では、熱対流の発生が抑制されるため、光の揺らぎが生じにくくなる。つまり、この構成によると、光学ユニット40における光路の少なくとも一部を通過させる収容部471の内部空間Vを減圧状態とすることによって、当該内部空間Vにおいて光の揺らぎが発生することを抑制することができる。これによって、光の揺らぎに起因して生じる描画精度の低下を抑制できる。その一方で、収容部471の内部空間Vを通過する光路上に配置される部品(対象部品群)は、支持部401および連結部473を介して、収容部471の外部に配置されている基体部400に支持される。したがって、収容部471の内部空間Vが減圧されることによって収容部471に変形が生じたとしても、これが光路上に配置されている対象部品群の位置ずれにつながりにくい。つまり、光路上に配置された部品の位置ずれに起因する描画精度の低下を抑制できる。このように、上記の実施の形態によると、光の揺らぎに起因する描画精度の低下を抑制できるとともに、光路上に配置された部品の位置ずれに起因する描画精度の低下も抑制できる。これによって、高い描画精度を担保できる。
また、上記の実施の形態によると、上述したとおり、収容部471の変形が光路上に配置されている部品の位置ずれにつながりにくいので、収容部471の変形がある程度許容される。したがって、収容部471を、減圧状態を保持可能な最低限の肉厚で形成することが可能となる。その結果、収容部471の軽量化が実現する。また、収容部471を抵コストで製造することができる。
特に、上記の実施の形態によると、空間光変調ユニット44よりも下流側の光路(投影光路)が、収容部471の内部空間Vを通過する。この構成によると、空間光変調ユニット44にて変調が施された光(描画光)の揺らぎが生じにくくなる。したがって、描画精度の低下を効果的に抑制できる。特に、投影光路の付近には、熱源となる部材(例えば、光路補正部46のウエッジプリズム移動機構463、投影光学系45におけるレンズの位置調整機構などに含まれるモータ等)が多く配置される可能性が高く、その結果、投影光路にて描画光の揺らぎが特に生じやすいところ、当該揺らぎの発生を確実に抑制できる。
また、上記の実施の形態によると、光路補正部46における補正用光学部品(具体的には、ウエッジプリズム461,462)よりも下流側の光路が、収容部471の内部空間Vを通過する。この構成によると、光路補正部46にて光路を補正された後の描画光に、揺らぎが生じにくいように担保される。したがって、描画光が、最終的な補正位置(すなわち、下地パターンの形成位置)に正確に照射される。
特に、上記の実施の形態によると、内部に連結部473を挿通させつつ、収容部471と基体部400との間を気密封止するベローズ474を備える。この構成によると、収容部471の内部空間Vが減圧されることによって収容部471に比較的大きな変形が生じたとしても、当該変形がベローズ474にて吸収されるので、収容部471の変形に伴って連結部473が変形するおそれもなく、光路上に配置されている対象部品群の位置ずれが確実に回避される。ひいては、光路上に配置された部品の位置ずれに起因する描画精度の低下を確実に回避できる。
<5.変形例>
上記の実施の形態に係る描画装置1が備える減圧環境形成ユニット47は、収容部471が、投影光路を内部空間Vに通過させる構成であったが、収容部471の構成は、必ずしもこれに限らない。
例えば、収容部471は、投影光路のうち、光路補正部46よりも下流側の部分のみを内部空間Vに通過させる構成でもよい。この場合、支持部は、内部空間Vにおいて、光学ユニット40が備える1以上の光学部品のうち、光路補正部46よりも下流側の光路部分に配置される光学部品(具体的には、投影光学系45が備える各遮断板451,452および各レンズ453〜458)を、収容部471の内部空間Vにおいて支持する。
また例えば、収容部471は、照明光路を内部空間Vに通過させる構成でもよい。この場合、支持部は、内部空間Vにおいて、光学ユニット40が備える1以上の光学部品のうち、照明光路上に配置される光学部品(具体的には、照明光学系43が備える各光学部品)を、収容部471の内部空間Vにおいて支持する。
また例えば、収容部471は、光学ユニット40において形成される光路のうち、照明光学系43よりも下流側の部分を内部空間Vに通過させる構成でもよい。この場合、支持部は、内部空間Vにおいて、光学ユニット40が備える1以上の光学部品のうち、照明光学系43よりも下流側の光路部分に配置される光学部品(具体的には、投影光路上に配置されている部品(上述した、投影光学系45が備える各遮断板451,452、各レンズ453〜458、光路補正部46が備える各ウエッジプリズム461,462)、および、空間光変調ユニット44が備える空間光変調器441)を、収容部471の内部空間Vにおいて支持する。ただし、この場合は、内部空間Vにおいて、空間光変調器441を支持する支持部と、それ以外の部品を支持する支持部とを別体に構成することが好ましい。このようにしておけば、内部空間Vにおいて、空間光変調器441で発生した熱が支持部を介して他の部品に伝達するといった事態を回避できる。
また例えば、収容部471は、光学ユニット40において形成される光路の全体(すなわち、レーザ発振器42から出射された光を基板Wに導く光路の全体)を内部空間Vに通過させる構成でもよい。この場合、支持部は、内部空間Vにおいて、光学ユニット40が備える1以上の光学部品のうち、光学ユニット40において形成される光路の全体に配置される光学部品(具体的には、照明光学系43が備える各光学部品、空間光変調ユニット44が備える空間光変調器441、投影光学系45が備える各遮断板451,452および各レンズ453〜458、光路補正部46が備える各ウエッジプリズム461,462等)を、収容部471の内部空間Vにおいて支持する。ただし、この場合も、内部空間Vにおいて、空間光変調器441を支持する支持部と、それ以外の部品を支持する支持部とを別体に構成することが好ましい。
また、上記の実施の形態に係る描画装置1は、1個の減圧環境形成ユニット47を備える構成としたが、複数の減圧環境形成ユニットを備える構成としてもよい。例えば、2個の減圧環境形成ユニット47,47を設け、第1の減圧環境形成ユニット47の収容部471は投影光路を内部空間Vに通過させる構成とし、第2の減圧環境形成ユニット47の収容部471は、照明光路を内部空間Vに通過させる構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、ベローズ474が設けられる構成としたが、ベローズ474は必ずしも設ける必要はない。例えば、図7に示されるように、貫通孔4710と連結棒4731との隙間にシール部材(例えば、Oリング(オーリング))475を挟み込んで、当該隙間を気密封止する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態において、描画光の光路をシフトさせる機構(光路補正部46)の構成は、必ずしも上述したものに限らない。例えば、光路補正部は、ガラス板と、当該ガラス板を例えばY軸に沿う回転軸に対して回転させる姿勢変更機構とを含む構成することができる。この構成においては、ガラス板を当該回転軸を中心に回転させてその姿勢を変化させることによって、描画光の経路をX軸方向に沿ってシフトさせることができる。X軸に沿う光路のシフト量は、ガラス板の回転角度を制御することによって任意の値に調整することができる。なお、ガラス板をさらにX軸に沿う回転軸を中心に回転させてその姿勢を変化可能に構成すれば、描画光の経路をX軸だけでなく、Y軸方向に沿っても任意量だけシフトさせることができる。
また、上記の実施の形態では、往路主走査が行われる間のみ、各光学ユニット40からの描画光の照射が行われる構成であったが、復路主走査が行われる間も、各光学ユニット40から描画光の照射を行う構成としてもよい。この場合、描画光の照射を伴う往路主走査が終了した後に、副走査を行って各光学ユニット40を副走査軸に沿って描画幅に相当する距離だけ基板Wに対して相対的に移動させた後に、各光学ユニット40からの描画光の照射を伴う復路主走査を実行させる。なお、この変形例を採用する場合は、例えば、各光学ユニット40に対応する先行撮像部50を2個設けておき、第1の先行撮像部50で、光学ユニット40による描画光の照射位置の−Y側(すなわち、往路主走査の際に、照射予定位置に先行する側)を撮像する構成とし、第2の先行撮像部50で、光学ユニット40による描画光の照射位置の+Y側(すなわち、復路主走査の際に、照射予定位置に先行する側)を撮像する構成とすればよい。
また、上記の各実施形態では、空間光変調器441として変調単位である固定リボンと可動リボンとが一次元に配設された回折格子型の空間光変調器であるGLVが用いられていたが、このような形態には限られない。例えば、GLVに限らず、ミラーのような変調単位が、一次元に配列されている空間光変調器が利用される形態であってもよい。また、例えば、DMD(Digital Micromirror Device:デジタルマイクロミラーデバイス:テキサスインスツルメンツ社製)のような変調単位であるマイクロミラーが二次元的に配列された空間光変調器が利用されてもよい。
また、上記の実施の形態においては、変調した描画光によって基板上の感光材料を走査することにより、当該感光材料に直接パターンを露光する描画装置に本願発明が適用された場合について説明したが、本願発明は、光源とフォトマスクを用いて当該感光材料を面状に露光する露光装置に適用することもできる。
また、上記の各実施形態では、基板Wを載置したステージ10がステージ駆動機構20によって移動されることで、光学ユニット40,40に対して基板Wを相対的に移動させる形態であったが、光学ユニット40,40に対して基板Wを相対的に移動させる態様はこれに限らない。例えば、光学ユニット40,40を主走査軸および副走査軸に沿って移動させることにより、光学ユニット40,40に対して基板Wを相対的に移動させる態様としてもよい。
また、上記の各実施形態では、基板Wは円形状のものであるとしたが、基板Wは必ずしも円形状である必要はなく、例えば矩形状であってもよい。
1 描画装置
10 ステージ
20 ステージ駆動機構
40 光学ユニット
41 レーザ駆動部
42 レーザ発振器
43 照明光学系
44 空間光変調ユニット
45 投影光学系
46 光路補正部
47 減圧環境形成ユニット
471 収容部
472 減圧部
473 連結部
474 ベローズ
90 制御部
W 基板

Claims (4)

  1. 基板にパターンを描画する描画装置であって、
    基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持された基板に光を照射する光照射部と、
    前記保持部と前記光照射部とを相対的に移動させる相対移動部と、
    を備え、
    前記光照射部が、
    光源と、
    前記光源から出射された光を前記基板に導く光路上に配置された1以上の光学部品と、
    内部に密閉された内部空間を形成し、前記内部空間に前記光路の少なくとも一部を通過させる収容部と、
    前記内部空間において、前記1以上の光学部品のうち、前記内部空間を通過する光路上に配置される光学部品を支持する支持部と、
    前記内部空間を減圧する減圧部と、
    前記支持部と前記収容部の外部に配置されている基体部とを連結する連結部と、
    を備える、描画装置。
  2. 請求項1に記載の描画装置であって、
    前記1以上の光学部品に、
    前記光路上に配置され、前記光源から出射された光に、基板に描画すべきパターンに応じた変調を施す変調部、が含まれ、
    前記収容部が、
    前記光路のうち、前記変調部よりも下流側の光路を前記内部空間に通過させる、
    描画装置。
  3. 請求項1または2に記載の描画装置であって、
    内部に前記連結部を挿通させつつ、前記収容部と前記基体部との間を気密封止するベローズ、
    を備える、描画装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の描画装置であって、
    前記1以上の光学部品に、
    前記光路上に配置され、前記光源から出射された光に、基板に描画すべきパターンに応じた変調を施す変調部と、
    前記光路のうち、前記変調部の下流側の光路上に配置された補正用光学部品と、
    が含まれ、
    前記光照射部が、
    前記補正用光学部品の状態を変更して前記補正用光学部品よりも下流側の光路をシフトさせる状態変更部、
    を備え、
    前記収容部が、
    前記光路のうち、前記補正用光学部品よりも下流側の光路を前記内部空間に通過させる、
    描画装置。
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