JP2010026144A - パターン描画装置および位置制御方法 - Google Patents

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年男 川畑
Hideki Hayashi
秀樹 林
Itsuo Furukawa
逸雄 古川
Akira Ogano
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Abstract

【課題】レーザ干渉計の計測値と環境パラメータとに基づいてステージと光照射部との相対位置を制御しつつ、基板の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止し、かつ、パターン描画装置の処理速度の低下も防止できるパターン描画装置および位置制御方法を提供する。
【解決手段】パターン描画装置は、描画処理時には、第1および第2の干渉計により計測された位置パラメータと、一定の環境パラメータとに基づいてステージの位置を制御する(固定値モード)。これにより、基板の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止することができる。また、位置ずれの発生を防止するために環境パラメータの計測頻度を高める必要はないので、パターン描画装置の生産速度の低下を招くこともない。
【選択図】図8

Description

本発明は、カラーフィルタ用ガラス基板、フラットパネルディスプレイ(液晶表示装置,プラズマ表示装置等)用ガラス基板、半導体基板、プリント基板等の基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置、および、当該パターン描画装置において基板を載置するステージと光を照射する光照射部との相対位置を制御する位置制御方法に関する。
基板の製造工程において、感光材料の層が形成された基板の主面に光を照射することにより、基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置が知られている。パターン描画装置は、基板を載置するステージと、ステージ上に載置された基板の主面に光を照射する複数の光学ヘッドとを備え、ステージを水平方向に移動させつつ、複数の光学ヘッドから断続的に光を照射することにより、基板の主面に所定のパターンを描画する。
従来のパターン描画装置については、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2008−51866号公報
従来のパターン描画装置の中には、レーザ干渉計によりステージの位置を計測し、その計測値を参照しつつステージの位置を制御する機構を有するものがある。
ここで、レーザ干渉計の計測に使用されるレーザ光の波長は、周囲の環境パラメータ(温度、湿度、気圧など)により変化する。従って、レーザ干渉計の計測値は、環境パラメータの影響を受ける。そのため、従来から、パターン描画装置は、周囲の環境パラメータを計測し、レーザ干渉計の計測値を環境パラメータに基づいて補正することにより、より正確なステージの位置を算出していた。
しかしながら、環境パラメータの計測値には誤差が存在する場合がある。そのため、基板の主面に光を照射するとき(描画処理時)には、環境パラメータの計測値に応じてレーザ干渉計の計測値をリアルタイムに補正すると、基板の主面に形成されたパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生する場合があった。パターンの面内均一性が重視される描画処理においては、このような位置ずれの発生を防止したいという要求が高い。
他方、環境パラメータの計測頻度を向上させてこのような計測誤差の影響を防止しようとすると、環境パラメータの計測処理や計測値の補正処理などの処理負担が増加し、パターン描画装置の生産速度を低下させる要因となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、レーザ干渉計の計測値と環境パラメータとに基づいてステージと光照射部との相対位置を制御しつつ、基板の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止し、かつ、パターン描画装置の処理速度の低下も防止できるパターン描画装置および位置制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、感光性材料の層が形成された基板の主面に光を照射することにより、基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置において、基板を載置するステージと、前記ステージ上に載置された基板の主面に光を照射する光照射部と、前記ステージと前記光照射部とを相対的に移動させる移動手段と、前記ステージおよび前記光照射部の一方に対して固定された光源から前記ステージおよび前記光照射部の他方に向けてレーザ光を照射し、その照射光と反射光との干渉から、前記ステージと前記光照射部との相対位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測手段と、前記レーザ光の波長に影響を及ぼす環境パラメータを計測する環境パラメータ計測手段と、前記位置パラメータ計測手段により計測された位置パラメータと、前記環境パラメータ計測手段により計測された環境パラメータとに基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出する位置算出手段と、前記位置算出手段により算出された相対位置に基づいて、装置内の各部の動作制御を行う制御手段と、を備え、前記位置算出手段は、前記環境パラメータ計測手段により計測された環境パラメータを順次に参照して前記相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、少なくとも、前記ステージ上に載置された基板の主面に前記光照射部が光を照射するときには、前記固定値モードを選択することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のパターン描画装置において、前記位置算出手段は、前記ステージ上に載置された基板と前記光照射部との相対位置を調整するアライメント処理が実行されるときには、前記変動値モードを選択することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のパターン描画装置において、前記環境パラメータ計測手段は、前記位置パラメータ計測手段のレーザ光の光路の近傍に配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のパターン描画装置において、前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータとして、少なくとも環境温度を計測することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のパターン描画装置において、前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータとして、少なくとも、前記位置パラメータ計測手段が配置された空間の気圧を計測することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5までのいずれかに記載のパターン描画装置において、前記位置算出手段は、環境パラメータを複数回取得し、取得された複数の環境パラメータの平均値に基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載のパターン描画装置において、前記ステージ、前記光照射部、前記位置パラメータ計測手段、および前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータが一定の範囲内に制御されたチャンバの内部に配置されていることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、感光性材料の層が形成された基板の主面に光を照射することにより、基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置において、基板を載置するステージと光を照射する光照射部との相対位置を制御する位置制御方法であって、前記ステージおよび前記光照射部の一方に対して固定された光源から前記ステージおよび前記光照射部の他方に向けてレーザ光を照射し、その照射光と反射光との干渉から、前記ステージと前記光照射部との相対位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測工程と、前記レーザ光の波長に影響を及ぼす環境パラメータを計測する環境パラメータ計測工程と、前記位置パラメータ計測工程において計測された位置パラメータと、前記環境パラメータ計測工程において計測された環境パラメータとに基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出する位置算出工程と、前記位置算出工程において算出された相対位置に基づいて、装置内の各部の動作制御を行う制御工程と、を備え、前記位置算出工程においては、前記環境パラメータ計測工程において計測された環境パラメータを順次に参照して前記相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、少なくとも、前記パターン描画装置において、前記ステージ上に載置された基板の主面に前記光照射部が光を照射しているときには、前記固定値モードを選択することを特徴とする。
請求項1〜7に記載の発明によれば、パターン描画装置の位置算出手段は、環境パラメータ計測手段により計測された環境パラメータを順次に参照してステージと光照射部との相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、少なくとも、ステージ上に載置された基板の主面に光照射部が光を照射するときには、固定値モードを選択する。すなわち、少なくとも基板の主面に光を照射するときには、一定の環境パラメータに基づいてステージと光照射部との相対位置を制御する。これにより、基板の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止することができる。また、環境パラメータの計測頻度を高める必要はないため、パターン描画装置の生産速度の低下を招くこともない。
特に、請求項2に記載の発明によれば、位置算出手段は、ステージ上に載置された基板と光照射部との相対位置を調整するアライメント処理が実行されるときには、変動値モードを選択する。このため、環境パラメータの変化をリアルタイムに補正しつつ、より正確なアライメント処理を実行することができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、環境パラメータ計測手段は、位置パラメータ計測手段のレーザ光の光路の近傍に配置されている。このため、レーザ光の波長に影響を与える環境パラメータを、より正確に計測することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、環境パラメータ計測手段は、環境パラメータとして、少なくとも環境温度を計測する。このため、レーザ光の波長に対して特に影響の大きい環境温度を考慮して、ステージと光照射部との相対位置を制御することができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、位置算出手段は、環境パラメータを複数回取得し、取得された複数の環境パラメータの平均値に基づいてステージと光照射部との相対位置を算出する。このため、環境パラメータ計測手段の計測誤差を低減させ、より正確な環境パラメータを計測することができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、ステージ、光照射部、位置パラメータ計測手段、および環境パラメータ計測手段は、環境パラメータが一定の範囲内に制御されたチャンバの内部に配置されている。このため、固定値モードが選択されているときにも環境パラメータの変化を一定の範囲内に抑制することができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、位置算出工程においては、環境パラメータ計測工程において計測された環境パラメータを順次に参照して相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、少なくとも、パターン描画装置において、ステージ上に載置された基板の主面に光照射部が光を照射しているときには、固定値モードを選択する。すなわち、少なくとも基板の主面に光を照射するときには、一定の環境パラメータに基づいてステージと光照射部との相対位置を制御する。これにより、基板の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止することができる。また、環境パラメータの計測頻度を高める必要はないため、パターン描画装置の生産速度の低下を招くこともない。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する図1〜図4には、パターン描画装置1の各部の位置関係や動作方向を明確化するために、共通のXYZ直交座標系が示されている。
<1.パターン描画装置の構成について>
図1は、本発明の一実施形態に係るパターン描画装置1の側面図である。なお、図1では、光学ヘッド52の構成を明示するため、フレーム51を縦断面で示している。また、図2は、パターン描画装置1の上面図である。
このパターン描画装置1は、液晶表示装置の部品であるカラーフィルタの製造工程において、カラーフィルタ用のガラス基板(以下、単に「基板」という。)9の上面に形成されたカラーレジストに、液晶表示装置の画素となる規則性パターンを描画するための装置である。図1および図2に示したように、パターン描画装置1は、主として、基板9を保持するステージ10と、ステージ10を移動させるステージ移動機構20と、ステージ10の位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測機構30と、環境パラメータを計測する温度計41、湿度計42、および気圧計43と、基板9の上面にパルス光を照射するヘッド部50と、4つのアライメントカメラ61〜64と、制御部70とを備えている。
ステージ10は、平板状の外形を有し、その上面に基板9を水平姿勢に載置して保持するための保持部である。ステージ10の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されている。このため、ステージ10上に基板9が載置されると、基板9は、複数の吸引孔の吸引圧によりステージ10の上面に吸着固定される。なお、本実施形態において描画処理の対象となる基板9の上面(主面)には、カラーレジスト(感光材料)の層が予め形成されている。
ステージ移動機構20は、本装置1の基台11に対してステージ10を主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)、および回転方向(Z軸周りの回転方向)に移動させるための機構である。ステージ移動機構20は、ステージ10を回転させる回転機構21と、ステージ10を回転可能に支持する支持プレート22と、支持プレート22を副走査方向に移動させる副走査機構23と、副走査機構23を介して支持プレート22を支持するベースプレート24と、ベースプレート24を主走査方向に移動させる主走査機構25と、を有している。
回転機構21は、ステージ10の−Y側の端辺近傍に取り付けられた移動子と、支持プレート22の上面に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ21aを有している。また、ステージ10の中央部下面側と支持プレート22との間には回転軸受機構21bが設けられている。このため、リニアモータ21aを動作させると、固定子に沿って移動子が副走査方向に移動し、回転軸受機構21bの回転軸を中心としてステージ10が所定角度の範囲内で回転する。
副走査機構23は、支持プレート22の下面に取り付けられた移動子とベースプレート24の上面に敷設された固定子とにより副走査方向の推進力を発生させるリニアモータ23aを有している。また、副走査機構23は、ベースプレート24に対して支持プレート22を副走査方向に沿って案内する一対のガイドレール23bを有している。このため、リニアモータ23aを動作させると、ベースプレート24上のガイドレール23bに沿って支持プレート22およびステージ10が副走査方向に移動する。
主走査機構25は、ベースプレート24の下面に取り付けられた移動子と基台11の上面に敷設された固定子とにより主走査方向の推進力を発生させるリニアモータ25aを有している。また、主走査機構25は、基台11に対してベースプレート24を主走査方向に沿って案内する一対のガイドレール25bを有している。このため、リニアモータ25aを動作させると、基台11上のガイドレール25bに沿ってベースプレート24、支持プレート22、およびステージ10が主走査方向に移動する。
位置パラメータ計測機構30は、レーザ光の干渉を利用してステージ10についての位置パラメータを計測するための機構である。位置パラメータ計測機構30は、主として、レーザ光出射部31、ビームスプリッタ32、ビームベンダ33、第1の干渉計34、および第2の干渉計35を有する。
レーザ光出射部31は、計測用のレーザ光MLを出射するための光源装置である。レーザ光出射部31は、固定位置、すなわち本装置の基台11やヘッド部50に対して固定された位置に設置されている。レーザ光出射部31から出射されたレーザ光MLは、まず、ビームスプリッタ32に入射し、ビームスプリッタ32からビームベンダ33へ向かう第1の分岐光ML1と、ビームスプリッタ32から第2の干渉計35へ向かう第2の分岐光ML2とに分岐される。
第1の分岐光ML1は、ビームベンダ33により反射され、第1の干渉計34に入射するとともに、第1の干渉計34からステージ10の−Y側の端辺の第1の部位(ここでは、−Y側の端辺の中央部)10aに照射される。そして、第1の部位10aにおいて反射した第1の分岐光ML1が、再び第1の干渉計34へ入射する。第1の干渉計34は、ステージ10へ向かう第1の分岐光ML1とステージ10から反射した第1の分岐光ML1との干渉に基づき、ステージ10の第1の部位10aの位置に対応した位置パラメータを計測する。
一方、第2の分岐光ML2は、第2の干渉計35に入射するとともに、第2の干渉計35からステージ10の−Y側の端辺の第2の部位(第1の部位10aとは異なる部位)10bに照射される。そして、第2の部位10bにおいて反射した第2の分岐光ML2が、再び第2の干渉計35へ入射する。第2の干渉計35は、ステージ10へ向かう第2の分岐光ML2とステージ10から反射した第2の分岐光ML2との干渉に基づき、ステージ10の第2の部位10bの位置に対応した位置パラメータを計測する。
第1の干渉計34および第2の干渉計35は、それぞれの計測により取得された位置パラメータを、制御部70へ送信する。
温度計41、湿度計42、および気圧計43は、パターン描画装置1の設置環境における温度、湿度、および気圧をそれぞれ計測するための計測機構である。温度計41、湿度計42、および気圧計43は、公知の種々のセンサを利用して実現することができる。本実施形態では、図1に示したように、温度計41、湿度計42、および気圧計43は、位置パラメータ計測機構30の分岐光ML1,ML2の光路の近傍に配置されている。温度計41、湿度計42、および気圧計43は、分岐光ML1,ML2の光路の近傍の温度、湿度、および気圧をそれぞれ計測し、計測結果を環境パラメータとして制御部70へ送信する。
ヘッド部50は、ステージ10上に保持された基板9の上面に向けてパルス光を照射する光照射部である。ヘッド部50は、ステージ10およびステージ移動機構20を跨ぐようにして基台11上に架設されたフレーム51と、フレーム51上に副走査方向に沿って等間隔に設けられた7つの光学ヘッド52とを有する。7つの光学ヘッド52は、照明光学系53を介して1つのレーザ発振器54に接続されている。また、レーザ発振器54には、レーザ発振器54の駆動を行うレーザ駆動部55が接続されている。レーザ駆動部55を動作させると、レーザ発振器54からパルス光が出射され、当該パルス光が照明光学系53を介して各光学ヘッド52の内部に導入される。
各光学ヘッド52の内部には、照明光学系53から光学ヘッド52の内部にパルス光PLを導入する導入部521と、パルス光PLを部分的に遮蔽するマスクユニット522と、マスクユニット522を通過したパルス光PLを基板9の上面に照射する投影光学系523とが配置されている。マスクユニット522には、描画すべきパターンに応じた透光部と遮光部とを有するガラス板であるマスクMが搭載されている。導入部521から導入されたパルス光PLは、マスクユニット522を通過する際にマスクM上のパターンに応じて部分的に遮光され、所定のパターン形状に成形された光束として投影光学系523へ入射する。そして、投影光学系523を介してパルス光PLが基板9の上面に照射され、基板9上の感光層を露光することにより、基板9の上面にパターンが描画される。
7つの光学ヘッド52は、副走査方向に沿って等間隔に(例えば200mm間隔で)配列されている。ステージ10を+Y方向に移動させつつ、各光学ヘッド52からパルス光を断続的に照射すると、マスクM上のパターンが基板9の上面に繰り返し投影され、図3に示したように、所定の露光幅D(例えば、50mm幅)を有する複数本のパターン群が基板9の上面に描画される。パターン描画装置1は、1回の主走査方向への描画が完了すると、ステージ10を+X方向に露光幅D分だけ移動させる。その後、パターン描画装置1は、ステージ10を−Y方向に移動させつつ、各光学ヘッド52からパルス光を断続的に照射する。このように、パターン描画装置1は、光学ヘッド52の露光幅分ずつ基板9を副走査方向にずらしながら、主走査方向へのパターンの描画を所定回数(例えば4回)繰り返すことにより、図4に示したように、基板9の描画領域全面にカラーフィルタ用の規則性パターンを形成する。
図1および図2に戻る。ヘッド部50の下方位置には、各光学ヘッド52から照射されるパルス光PLを撮影する照射光撮影部56が設けられている。照射光撮影部56は、CCDカメラ561と、ベースプレート24の+Y側の端辺に固定されたガイドレール562と、ガイドレール562に沿ってCCDカメラ561を副走査方向に移動させるカメラ移動機構563とを有する。カメラ移動機構563は、例えば、CCDカメラ561とガイドレール562との間に設けられたリニアモータとして実現される。
照射光撮影部56による撮影を行うときには、まず、CCDカメラ561がヘッド部50の下方に位置するように(図1および図2の状態となるように)、ベースプレート24を移動させる。そして、ガイドレール562に沿ってCCDカメラ561を副走査方向に移動させつつ、各光学ヘッド52からパルス光PLを照射し、照射されたパルス光PLをCCDカメラ561により撮影する。CCDカメラ561により取得された画像データは、制御部70へ送信され、各光学ヘッド52から照射されたパルス光PLの光量や位置を調整するために使用される。
4つのアライメントカメラ61〜64は、基板9の上面に予め形成されたアライメントマークAM1〜AM4を撮影するための撮影部である。アライメントカメラ61〜64は、例えば、CCDカメラにより構成され、それぞれ所定の支持部(図示省略)を介して基台11に固定されている。本実施形態では、図3および図4に示したように、基板9の上面の四隅にアライメントマークAM1〜AM4が形成されている。4つのアライメントカメラ61〜64は、ステージ10が最も−Y側の位置(図1,図2の位置)に配置されているときにステージ10上に載置された基板9の各アライメントマークAM1〜AM4のほぼ真上となる位置に配置されている。
4つのアライメントカメラ61〜64によりアライメントマークAM1〜AM4を撮影するときには、まず、パターン描画装置1は、ステージ10を最も−Y側の位置(図1,図2の位置)に移動させる。そして、アライメントカメラ61〜64による撮影を実行させることにより、各アライメントマークAM1〜AM4の画像を取得する。取得された各アライメントマークAM1〜AM4の画像は、各アライメントカメラ61〜64から制御部70へ送信される。
制御部70は、種々の演算処理を実行しつつ、パターン描画装置1内の各部の動作を制御するための情報処理部である。図5は、パターン描画装置1の上記各部と制御部70との間の接続構成を示したブロック図である。図5に示したように、制御部70は、上記のリニアモータ21a,23a,25a、レーザ光出射部31、第1の干渉計34、第2の干渉計35、温度計41、湿度計42、気圧計43、照明光学系53、レーザ駆動部55、マスクユニット522、投影光学系523、CCDカメラ561、カメラ移動機構563、およびアライメントカメラ61〜64と電気的に接続されている。制御部70は、例えば、CPUやメモリを有するコンピュータにより構成され、コンピュータにインストールされたプログラムに従ってコンピュータが動作することにより、上記各部の動作制御を行う。
図6は、パターン描画装置1の設置環境を示した図である。図6に示したように、パターン描画装置1は、温度、湿度、および除塵度が一定の範囲内に制御されたサーマルチャンバ100の内部に設置されている。サーマルチャンバ100は、パターン描画装置1を収容する収容室110と、収容室110内の空気を回収して再び収容室へ供給する循環室120とを有する。
循環室120には、循環室120内に空気の流れを形成するファン121と、循環室120内を流れる空気の温度および湿度を調整する温湿調整部122とが設けられている。ファン121を動作させると、収容室110内の空気は、収容室110の底部に形成された回収孔111を介して循環室120へ導入される。循環室120に導入された空気は、温湿調整部122においてその温度および湿度が調整された後、収容室110の上部に設けられた除塵フィルタ(例えば、HEPAフィルタ)112を介して収容室110の内部に供給される。
サーマルチャンバ100は、このように内部の空気を温湿調整部122を介して循環させることにより、パターン描画装置1の周囲の温度および湿度を一定の範囲内に維持する役割を果たす。なお、サーマルチャンバ100の内部の気圧が急激に変化することはないが、パターン描画装置1の周囲の気圧をより安定的に維持するために、サーマルチャンバ100の内部の気圧を積極的に制御する機構が更に設けられていてもよい。
<2.ステージの位置制御について>
このパターン描画装置1は、上記の第1の干渉計34、第2の干渉計35、温度計41、湿度計42、および気圧計43の各計測結果に基づいてステージ10の位置を制御する機能を有する。以下では、このようなステージ10の位置制御について説明する。
図7は、ステージ10の位置制御に関する処理の様子を模式的に示した図である。既述の通り、第1の干渉計34および第2の干渉計35は、それぞれ、ステージ10の第1の部位10aおよび第2の部位10bの位置に対応した位置パラメータを計測する。第1の干渉計34および第2の干渉計35は、それぞれの計測により取得された位置パラメータP1,P2を、制御部70へ送信する。一方、温度計41、湿度計42、および気圧計43は、位置パラメータ計測機構30の近傍における温度、湿度、および気圧をそれぞれ計測する。温度計41、湿度計42、および気圧計43は、それぞれの計測結果を環境パラメータP3,P4,P5として制御部70へ送信する。
図7に示したように、制御部70は、変動値/固定値選択部71と、算出部72とを有する。これらの変動値/固定値選択部71および算出部72の機能は、例えば、制御部70を構成するコンピュータのCPUが所定のプログラムに従って動作することにより実現される。
変動値/固定値選択部71は、温度計41、湿度計42、および気圧計43から送信された環境パラメータP3,P4,P5を受信するとともに、算出部72へ環境パラメータP3,P4,P5を与える。変動値/固定値選択部71は、受信した環境パラメータP3,P4,P5を変動値として順次に(すなわち、リアルタイムに)算出部72に与える「変動値モード」と、変動値/固定値選択部71に蓄積された環境パラメータP3,P4,P5を固定値として算出部72に与える「固定値モード」とを、パターン描画装置1の処理の状況に応じて選択的に実行する。
変動値/固定値選択部71における「変動値モード」と「固定値モード」との切り替えのタイミングは、処理シーケンスとともに予め制御部70に設定される。但し、少なくともパターン描画装置1が基板9の上面に対するパルス光PLの照射を実行しているときには「固定値モード」が選択されるように、「変動値モード」と「固定値モード」との切り替えのタイミングが設定される。
一方、算出部72は、第1の干渉計34および第2の干渉計35から送信された位置パラメータP1,P2と、変動値/固定値選択部71から与えられた環境パラメータP3,P4,P5とに基づいてステージ10の位置(Y軸方向の位置およびZ軸周りの回転角度)を算出する。具体的には、第1の干渉計34および第2の干渉計35から送信された位置パラメータP1,P2を、環境パラメータP3,P4,P5に応じて補正することにより、ステージ10の位置を算出する。
制御部70は、算出部72において算出されたステージ10の位置を参照しつつ、ステージ移動機構20を動作させることにより、ステージ10の位置やステージ10の移動速度を正確に制御する。ここでは、制御部70は、ステージ10をZ軸周りに回転させることにより、主走査方向の移動に伴うステージ10の傾き(Z軸周りの回転角度のずれ)も補正する。また、制御部70は、算出部72において算出されたステージ10の位置を参照しつつ、レーザ駆動部55を動作させることにより、基板9の上面に対するパルス光PLの照射位置を正確に制御する。
<3.パターン描画装置の動作について>
続いて、上記のパターン描画装置1の動作の一例について、図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
パターン描画装置1において基板9の処理を行うときには、まず、光学ヘッド52から照射されるパルス光PLの位置や光量を調整するキャリブレーション処理を行う(ステップS1)。キャリブレーション処理においては、まず、ベースプレート24を移動させることにより、CCDカメラ561をヘッド部50の下方に配置する。そして、CCDカメラ561を副走査方向に移動させつつ、各光学ヘッド52からパルス光PLを照射し、照射されたパルス光PLをCCDカメラ561により撮影する。制御部70は、取得された画像データに基づいて、各光学ヘッド52のマスクユニット522や投影光学系523を動作させ、これにより、各光学ヘッド52から照射されるパルス光PLの位置や光量を調整する。
キャリブレーション処理が完了すると、次に、作業者または所定の搬送機構が、基板9を搬入してステージ10の上面に基板9を載置する(ステップS2)。基板9の上面の四隅には、図3および図4に示したようなアライメントマークAM1〜AM4が予め形成されている。また、基板9の上面にはカラーレジストによる感光層が予め形成されている。
続いて、パターン描画装置1は、ステージ10上に載置された基板9と複数の光学ヘッド52との相対位置を調整するアライメント処理を行う(ステップS3)。上記のステップS2では、基板9は、ステージ10上のほぼ所定の位置に載置されるのであるが、微細なパターンを描画するための位置精度としては十分でない場合が多い。このため、アライメント処理を行うことにより基板9の位置や傾きを微調整して、後続の描画処理の精度を向上させる。
アライメント処理においては、まず、基板9の上面の四隅に形成されたアライメントマークAM1〜AM4を、4つのアライメントカメラ61〜64によりそれぞれ撮影する。制御部70は、アライメントカメラ61〜64により取得された画像中の各アライメントマークAM1〜AM4の位置に基づいて、基板9の理想位置からのずれ量(X軸方向の位置ずれ量、Y軸方向の位置ずれ量、およびZ軸周りの傾き量)を算出する。そして、算出されたずれ量を低減させる方向にステージ移動機構20を動作させることにより、基板9の位置を補正する。
以上のステップS1〜S3の間、制御部70の変動値/固定値選択部71は「変動値モード」を選択している。すなわち、制御部70は、温度計41,湿度計42,および気圧計43から送信される環境パラメータP3,P4,P5を変動値/固定値選択部71を介して順次に算出部72に与え、算出部72において変動値としての環境パラメータP3,P4,P5を参照しつつステージ10の位置を算出する。従って、このステップS1〜S3においては、環境温度、環境湿度、および環境気圧の影響をリアルタイムに補正しつつ、ステージ10の位置が制御される。
続いて、パターン描画装置1は、アライメント処理後の基板9に対して描画処理を行う(ステップS4)。すなわち、パターン描画装置1は、ステージ10を主走査方向および副走査方向に移動させつつ、複数の光学ヘッド52から基板9の上面に向けてパルス光PLを照射することにより、基板9の上面に規則性パターンを描画する。
このステップS4においては、制御部70の変動値/固定値選択部71は「固定値モード」を選択する。すなわち、制御部70は、内部に蓄積された固定値としての環境パラメータP3,P4,P5を参照しつつ、ステージ10の位置を算出する。従って、このステップS4においては、一定の環境パラメータP3,P4,P5に基づいてステージの位置が制御され、これにより、基板9の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することが防止される。
描画処理が完了すると、パターン描画装置1は、ステージ移動機構20を動作させてステージ10および基板9を搬出位置に移動させる。そして、作業者または所定の搬送機構が、ステージ10の上面から基板9を搬出する(ステップS5)。
このステップS5においては、制御部70の変動値/固定値選択部71は、再び「変動値モード」を選択する。すなわち、制御部70は、温度計41,湿度計42,および気圧計43から送信される環境パラメータP3,P4,P5を変動値/固定値選択部71を介して順次に算出部72に与え、算出部72において変動値としての環境パラメータP3,P4,P5を参照しつつステージ10の位置を算出する。従って、このステップS5においては、環境温度、環境湿度、および環境気圧の影響をリアルタイムに補正しつつ、ステージ10の位置が制御される。
以上のように、本実施形態のパターン描画装置1は、温度計41,湿度計42,および気圧計43により計測された環境パラメータP3,P4,P5を順次に参照してステージ10の位置を算出する「変動値モード」と、一定の環境パラメータP3,P4,P5に基づいてステージ10の位置を算出する「固定値モード」とを選択的に実行する。本実施形態では、描画処理時には「固定値モード」が選択され、他の処理時には「変動値モード」が選択される。このため、描画処理時には一定の環境パラメータP3,P4,P5に基づいてステージ10の位置を制御し、これにより、基板9の主面に形成されるパターンに、環境パラメータの計測誤差に起因する位置ずれが発生することを防止することができる。また、位置ずれの発生を防止するために環境パラメータP3,P4,P5の計測頻度を高める必要はないため、パターン描画装置1の生産速度が低下してしまうこともない。
また、本実施形態のパターン描画装置1は、アライメント処理を行うときには「変動値モード」を選択する。このため、環境パラメータP3,P4,P5の変化に応じて位置パラメータP1,P2をリアルタイムに補正しつつ、より正確なアライメント処理を実行することができる。
また、本実施形態では、温度計41,湿度計42,および気圧計43は、位置パラメータ計測機構30のレーザ光の光路の近傍に配置されている。このため、レーザ光の波長に影響を与える環境パラメータP3,P4,P5を、より正確に計測することができる。
また、本実施形態では、ステージ10、ヘッド部50、位置パラメータ計測機構30、温度計41、湿度計42、および気圧計43を含むパターン描画装置1の本体部が、温度および湿度が一定の範囲内に制御されたサーマルチャンバ100の内部に配置されている。このため、「固定値モード」が選択されているときにも環境温度および環境湿度は一定の範囲内に抑制され、環境温度および環境湿度の変化によるステージ10の位置の算出誤差は最小限に抑制される。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、描画処理時にのみ「固定値モード」を選択していたが、他の処理時に「固定値モード」を選択してもよい。例えば、キャリブレーション処理時に「固定値モード」を選択してもよい。
また、上記の実施形態では、環境パラメータとして、温度、湿度、および圧力を計測していたが、必ずしもこれらの全てを計測する必要はなく、温度、湿度、および圧力の中の1つあるいは2つのパラメータのみを計測するものであってもよい。但し、温度の変化はレーザ光の波長に特に大きく影響するため、計測される環境パラメータの中に温度が含まれていることが望ましい。また、計測対象となる環境パラメータはレーザ光の波長に影響を及ぼす要素であればよく、温度、湿度、および圧力に限定されるものではない。
また、上記の実施形態では、温度計41、湿度計42、および気圧計43における計測のタイミングについては特に言及しなかったが、例えば、温度計41、湿度計42、および気圧計43は、温度、湿度、および圧力を、それぞれ一定の間隔で計測すればよい。また、温度計41、湿度計42、および気圧計43は、1回の計測処理において、微小な間隔で連続的に複数回の計測を行い、取得された複数の計測値の平均値を環境パラメータとして出力するようにしてもよい。このようにすれば、温度計41、湿度計42、および気圧計43の計測誤差を低減させ、より正確な環境パラメータを計測することができる。
また、上記の実施形態では、位置パラメータ計測機構30は、計測用のレーザ光MLを2本に分岐させてステージ10上の2つの部位10a,10bの位置を計測していたが、本発明のパターン描画装置は、ステージ10上の1つの部位の位置のみを計測するものであってもよい。但し、上記の実施形態のように2つの部位10a,10bの位置を計測した方が、その計測結果に基づいてステージ10の傾きを算出することができる点で望ましい。
また、上記のパターン描画装置1は、固定的に設置されたヘッド部50に対してステージ10を移動させるものであったが、本発明のパターン描画装置は、固定的に設置されたステージ10に対してヘッド部50を移動させるものであってもよい。その場合、上記の位置パラメータ計測機構30に代えて、ステージ10に対して固定的に設置された光源からヘッド部50に向けて出射されるレーザ光の干渉により、ヘッド部50についての位置パラメータを計測する機構を設け、取得されたヘッド部50の位置パラメータと環境パラメータとに基づいて、ヘッド部50の位置を算出するようにすればよい。
また、上記の実施形態では、クリーンルーム内に設けられたサーマルチャンバ100の内部に、サーマルチャンバ100とは別体の装置としてパターン描画装置1が設置されていたが、サーマルチャンバ100はパターン描画装置1の一部であってもよい。すなわち、パターン描画装置1の制御部70が、サーマルチャンバ100のファン121や温湿調整部122をも統括的に制御するものであってもよい。
また、上記のパターン描画装置1は、マスクMを利用してパルス光PLを所定のパターンに対応する形状に成形するものであったが、本発明のパターン描画装置は、GLV(グレイティングライトバルブ)やDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)等の光変調素子により光を変調して基板9の上面にパターンを描画するものであってもよい。
また、上記の実施形態では、カラーフィルタ用の基板にパターンを描画するためのパターン描画装置1について説明したが、本発明のパターン描画装置は、フラットパネルディスプレイ(液晶表示装置,プラズマ表示装置等)用ガラス基板、半導体基板、プリント基板等の他の基板にパターンを描画するための装置であってもよい。
パターン描画装置の側面図である。 パターン描画装置の上面図である。 基板の上面において描画処理が進行する様子を示した図である。 基板の上面において描画処理が進行する様子を示した図である。 制御部と装置内の各部との接続構成を示したブロック図である。 パターン描画装置の設置環境を示した図である。 ステージの位置制御に関する処理の様子を模式的に示した図である。 パターン描画装置の動作の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
1 パターン描画装置
9 基板
10 ステージ
20 ステージ移動機構
30 位置パラメータ計測機構
31 レーザ光出射部
34 第1の干渉計
35 第2の干渉計
41 温度計
42 湿度計
43 気圧計
50 ヘッド部
52 光学ヘッド
56 照射光撮影部
61〜64 アライメントカメラ
70 制御部
71 変動値/固定値選択部
72 算出部
100 サーマルチャンバ
ML レーザ光
ML1,ML2 分岐光
P1,P2 位置パラメータ
P3,P4,P5 環境パラメータ
PL パルス光

Claims (8)

  1. 感光性材料の層が形成された基板の主面に光を照射することにより、基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置において、
    基板を載置するステージと、
    前記ステージ上に載置された基板の主面に光を照射する光照射部と、
    前記ステージと前記光照射部とを相対的に移動させる移動手段と、
    前記ステージおよび前記光照射部の一方に対して固定された光源から前記ステージおよび前記光照射部の他方に向けてレーザ光を照射し、その照射光と反射光との干渉から、前記ステージと前記光照射部との相対位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測手段と、
    前記レーザ光の波長に影響を及ぼす環境パラメータを計測する環境パラメータ計測手段と、
    前記位置パラメータ計測手段により計測された位置パラメータと、前記環境パラメータ計測手段により計測された環境パラメータとに基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出する位置算出手段と、
    前記位置算出手段により算出された相対位置に基づいて、装置内の各部の動作制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記位置算出手段は、前記環境パラメータ計測手段により計測された環境パラメータを順次に参照して前記相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、
    少なくとも、前記ステージ上に載置された基板の主面に前記光照射部が光を照射するときには、前記固定値モードを選択することを特徴とするパターン描画装置。
  2. 請求項1に記載のパターン描画装置において、
    前記位置算出手段は、前記ステージ上に載置された基板と前記光照射部との相対位置を調整するアライメント処理が実行されるときには、前記変動値モードを選択することを特徴とするパターン描画装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のパターン描画装置において、
    前記環境パラメータ計測手段は、前記位置パラメータ計測手段のレーザ光の光路の近傍に配置されていることを特徴とするパターン描画装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のパターン描画装置において、
    前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータとして、少なくとも環境温度を計測することを特徴とするパターン描画装置。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のパターン描画装置において、
    前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータとして、少なくとも、前記位置パラメータ計測手段が配置された空間の気圧を計測することを特徴とするパターン描画装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載のパターン描画装置において、
    前記位置算出手段は、環境パラメータを複数回取得し、取得された複数の環境パラメータの平均値に基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出することを特徴とするパターン描画装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載のパターン描画装置において、
    前記ステージ、前記光照射部、前記位置パラメータ計測手段、および前記環境パラメータ計測手段は、環境パラメータが一定の範囲内に制御されたチャンバの内部に配置されていることを特徴とするパターン描画装置。
  8. 感光性材料の層が形成された基板の主面に光を照射することにより、基板の主面にパターンを描画するパターン描画装置において、基板を載置するステージと光を照射する光照射部との相対位置を制御する位置制御方法であって、
    前記ステージおよび前記光照射部の一方に対して固定された光源から前記ステージおよび前記光照射部の他方に向けてレーザ光を照射し、その照射光と反射光との干渉から、前記ステージと前記光照射部との相対位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測工程と、
    前記レーザ光の波長に影響を及ぼす環境パラメータを計測する環境パラメータ計測工程と、
    前記位置パラメータ計測工程において計測された位置パラメータと、前記環境パラメータ計測工程において計測された環境パラメータとに基づいて前記ステージと前記光照射部との相対位置を算出する位置算出工程と、
    前記位置算出工程において算出された相対位置に基づいて、装置内の各部の動作制御を行う制御工程と、
    を備え、
    前記位置算出工程においては、前記環境パラメータ計測工程において計測された環境パラメータを順次に参照して前記相対位置を算出する変動値モードと、一定の環境パラメータに基づいて前記相対位置を算出する固定値モードと、を選択的に実行し、
    少なくとも、前記パターン描画装置において、前記ステージ上に載置された基板の主面に前記光照射部が光を照射しているときには、前記固定値モードを選択することを特徴とする位置制御方法。
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JP2013026383A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 位置合わせ装置、位置合わせ方法、および、描画装置

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