JP2008076590A - 描画位置測定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入射された光を変調して露光面上に露光点を形成する複数の露光ヘッドを露光面に対して相対的に搬送するとともに、複数の露光ヘッドの配列方向に複数配列された受光素子により露光ヘッドによって形成される露光点の露光面上における位置を測定する露光位置測定方法において、受光素子の1つが故障したとしても継続して露光点の位置計測を行う。
【解決手段】複数の受光素子172A〜172Iをその配列方向に、少なくとも隣接する受光素子の測定範囲を測定可能な距離だけ移動可能にする。
【選択図】図7

Description

本発明は、入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段を描画面に対して相対的に搬送するとともに、複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段により描画点形成手段によって形成される描画点の描画面上における位置を測定する描画位置測定方法および装置に関するものである。
従来から、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子(SLM)を利用し、画像データに応じて変調された光ビームで画像露光を行う露光装置が種々提案されている。
例えば、DMDは、制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元状に配列されたミラーデバイスであり、このDMDを用いた従来のデジタル走査露光方式の露光装置では、レーザ光を照射する光源、光源から照射されたレーザ光をコリメートするレンズ系、レンズ系の略焦点位置に配置されたDMD、DMDで反射されたレーザ光を走査面上に結像するレンズ系、を備えた露光ヘッドにより、画像データ等に応じて生成した制御信号によりDMDのマイクロミラーの各々をオンオフ制御してレーザ光を変調し、変調されたレーザ光で、ステージ上にセットされ走査方向に沿って移動されるプリント配線板や液晶表示素子等の感光材料に対し画像(パターン)を走査露光している。
このようなデジタル露光装置において、特に大面積を露光するために感光材料の搬送方向と交差する方向に沿って複数の露光ヘッドを配列したマルチヘッド構成の装置では、ヘッド間での画像のつなぎを高精度に検出し、高精度に補正する技術が必要となる(たとえば、特許文献1参照)。さらに画像の高精度化が進むとDMDのマイクロミラーにより露光される画素1点毎の位置関係を正確に検出して補正する技術が必要となる。
そこで、上記の各露光ヘッドから照射された各光ビームにより露光される露光領域のつなぎを補正するために各露光ビームによる露光位置を測定するビーム位置測定手段をステージの端部にそれぞれ設けた露光装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2005−3762号公報 特開2006−201586号公報
しかしながら、上記のようにして設けられたビーム位置測定手段が故障した場合には、交換するまでビーム位置の測定を行うことができず、露光装置として生産性の低下を招くことになる。
本発明は、上記事情に鑑み、ビーム位置測定手段が故障したとしてもビーム位置測定を止めることなく継続して行うことができる描画位置測定方法および装置を提供することを課題とする。
本発明の描画位置測定方法は、入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段を描画面に対して相対的に搬送するとともに、複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段により描画点形成手段によって形成される描画点の描画面上における位置を測定する描画位置測定方法において、複数の位置測定手段を上記配列方向に、少なくとも隣接する位置測定手段の測定範囲を測定可能な距離だけ移動可能にすることを特徴とする。
また、本発明の描画位置測定方法においては、位置測定手段として、描画面と同一面に互いに平行でない少なくとも2つのスリットを設けるとともに、描画点形成手段により変調され、少なくとも2つのスリットを通過した光を検出する検出手段を設け、少なくとも2つのスリットを通過した光の各検出時点に対応する描画面の各相対的移動位置情報に基づいて描画点の位置を測定するようにすることができる。
また、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する光量測定手段を設けるとともに、該光量測定手段とは別個に、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する予備光量測定手段を設けるようにすることができる。
本発明の描画位置測定装置は、入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段と、該複数の描画点形成手段を描画面に対して相対的に搬送する搬送手段と、描画点形成手段により形成される描画点の描画面上における位置を測定する、複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段とを備えた描画位置測定装置において、複数の位置測定手段を上記配列方向に、少なくとも隣接する位置測定手段の測定範囲を測定可能な距離だけ移動させる移動手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の描画位置測定装置においては、位置測定手段を、描画面と同一面に設けられた、互いに平行でない少なくとも2つのスリットと、描画点形成手段により変調され、少なくとも2つのスリットを通過した光を検出する検出手段とを有するものとし、少なくとも2つのスリットを通過した光の各検出時点に対応する描画面の各相対的移動位置情報に基づいて描画点の位置を測定するものとすることができる。
また、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する光量測定手段と、
該光量測定手段とは別個に設けられた、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する予備光量測定手段とを備えるようにすることができる。
本発明の描画位置測定方法は、入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段を描画面に対して相対的に搬送するとともに、複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段により描画点形成手段によって形成される描画点の描画面上における位置を測定する描画位置測定方法において、複数の位置測定手段を上記配列方向に、少なくとも隣接する位置測定手段の測定範囲を測定可能な距離だけ移動可能にするようにしたので、たとえ、位置測定手段のいずれか1つが故障したとしてもその位置測定手段に隣接する位置測定手段により描画位置の測定を行うことができる。
また、上記本発明の描画位置測定方法において、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する光量測定手段を設けるとともに、光量測定手段とは別個に、複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する予備光量測定手段を設けるようにした場合には、たとえ、光量測定手段が故障したとしても、予備光量測定手段により光量の測定を継続して行うことができる。
以下、本発明の描画位置測定装置の一実施形態を用いた露光装置について図面を参照して説明する。
図1には本発明の一実施形態を用いた露光装置が示されている。また、図2〜図6には本実施形態を用いた露光装置に適用される露光ヘッド及び空間光変調素子が示されている。
図1に示すように、露光装置10は、4本の脚部14に支持された矩形厚板状の設置台12を備えている。設置台12の上面には、長手方向に沿って2本のガイド16が延設されており、これら2本のガイド16上には、矩形平盤状のステージ18が設けられている。ステージ18は、長手方向がガイド16の延設方向を向くよう配置され、ガイド16によって設置台12上を往復移動可能に支持されており、図示しない駆動装置に駆動されてガイド16に沿って往復移動する(図1の矢印Y方向)。
ステージ18の上面には、露光対象物となる矩形板状の感光材料20が図示しない位置決め部により所定の載置位置に位置決めされた状態で載置される。このステージ18の上面(感光材料載置面)には、図示しない複数の溝部が形成されており、それらの溝部内が負圧供給源によって負圧とされることにより、感光材料20はステージ18の上面に吸着されて保持される。また、感光材料20には、露光位置の基準を示すアライメントマーク21が複数設けられており、本実施形態では、円形の貫通孔によって構成されるアライメントマーク21が感光材料20の四隅近傍にそれぞれ1個ずつ計4個配置されている。
設置台12の中央部には、ステージ18の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート22が設けられている。ゲート22は、両端部がそれぞれ設置台12上面の両側部に固定されており、ゲート22を挟んで一方の側には感光材料20を露光するスキャナ24が設けられ、他方の側には感光材料20に設けられたアライメントマーク21を撮影する複数(例えば、2台)のCCDカメラ26が設けられている。
また、ステージ18の駆動装置、スキャナ24、CCDカメラ26、及びステージ18に設けられた後述する測定ユニット70は、これらを制御するコントローラ28に接続されている。このコントローラ28により、後述する露光装置10の露光動作時には、ステージ18は所定の速度で移動するよう制御され、CCDカメラ26は所定の位置に配置されて所定のタイミングで感光材料20のアライメントマーク21を撮影するよう制御され、スキャナ24は所定のタイミングで感光材料20を露光するよう制御される。また、測定ユニット70による各測定動作時には、測定ユニット70がコントローラ28によって所定の各測定動作をするよう制御される。
図1及び図2に示すように、スキャナ24の内部にはm行n列(例えば、2行4列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば、8個)の露光ヘッド30が設置されている。
露光ヘッド30で露光される露光エリア32は、図2及び図11に示すように、走査方向を短辺とする矩形状であり、走査方向に対し、所定の傾斜角θで傾斜している。そして、ステージ18の移動に伴い、感光材料20には露光ヘッド30毎に帯状の露光済み領域34が形成される。
また、図11に示すように、帯状の露光済み領域34が走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッド30の各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施の形態では1倍)ずらして配置されている。このため、例えば1行目の最も左側に位置する露光エリア32Aと、露光エリア32Aの右隣に位置する露光エリア32Cとの間の露光できない領域は、2行目の最も左側に位置する露光エリア32Bにより露光される。同様に、露光エリア32Bと、露光エリア32Bの右隣に位置する露光エリア32Dとの間の露光できない領域は、露光エリア32Cにより露光される。
図3に示すように、各露光ヘッド30は、それぞれ入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)36を備えている。このDMD36は、データ処理部とミラー駆動制御部を備えた上述のコントローラ28に接続されている(図1参照)。
コントローラ28のデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド30毎にDMD36の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、DMDコントローラとしてのミラー駆動制御部では、データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド30毎にDMD36における各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、この反射面の角度の制御については後述する。
各露光ヘッド30におけるDMD36の光入射側には、図1に示すように、紫外波長領域を含む一方向に延在したマルチビームをレーザ光として出射する照明装置38からそれぞれ引き出されたバンドル状の光ファイバ40が接続される。
照明装置38は、図示は省略するがその内部に、複数の半導体レーザチップから出射されたレーザ光を合波して光ファイバに入力する合波モジュールが複数個設置されている。各合波モジュールから延びる光ファイバは、合波したレーザ光を伝搬する合波光ファイバであって、複数の光ファイバが1つに束ねられてバンドル状の光ファイバ40として形成される。
また各露光ヘッド30におけるDMD36の光入射側には、図3に示すように、光ファイバ40の接続端部から出射されたレーザ光を均一の照明光にする均一照明光学系41と、均一照明光学系41を透過したレーザ光をDMD36に向けて反射するミラー42とが配置されている。
各露光ヘッド30におけるDMD36の光反射側に設けられる投影光学系は、DMD36の光反射側の露光面にある感光材料20上に光源像を投影するため、DMD36側から感光材料20へ向って順に、レンズ系50、マイクロレンズアレイ54、対物レンズ系56の各露光用の光学部材が配置されて構成されている。
ここで、レンズ系50及び対物レンズ系56は、図3に示すように複数枚のレンズ(凸レンズや凹レンズ等)を組み合せた拡大光学系として構成されており、DMD36により反射されるレーザビーム(光線束)の断面積を拡大することで、DMD36により反射されたレーザビームによる感光材料20上の露光エリア32の面積を所定の大きさに拡大している。なお、感光材料20は、対物レンズ系56の後方焦点位置に配置される。
マイクロレンズアレイ54は、図3に示すように、照明装置38から各光ファイバ40を通じて照射されたレーザ光を反射するDMD36の各マイクロミラー46に1対1で対応する複数のマイクロレンズ60が2次元状に配列され、一体的に成形されて矩形平板状に形成されたものであり、各マイクロレンズ60は、それぞれレンズ系50を透過した各レーザビーム(露光ビーム)の光軸上にそれぞれ配置されている。
またDMD36は、図5に示すように、SRAMセル(メモリセル)44上に、マイクロミラー(微小ミラー)46が支柱により支持されて配置されたものであり、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列したミラーデバイスとして構成されている。各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー46が設けられており、マイクロミラー46の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。
また、マイクロミラー46の直下には、図示しないヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル44が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
DMD36のSRAMセル44にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー46が、対角線を中心としてDMD36が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図6には、DMD36の一部を拡大し、マイクロミラー46が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示しており、図6(A)は、マイクロミラー46がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図6(B)は、マイクロミラー46がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD36の各ピクセルにおけるマイクロミラー46の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD36に入射された光はそれぞれのマイクロミラー46の傾き方向へ反射される。
それぞれのマイクロミラー46のオンオフ(on/off)制御は、DMD36に接続されたコントローラ28のミラー駆動制御部によって行われ、オン状態のマイクロミラー46により反射された光は露光状態に変調され、DMD36の光出射側に設けられた投影光学系(図3参照)へ入射する。またオフ状態のマイクロミラー46により反射された光は非露光状態に変調され、光吸収体(図示省略)に入射する。
また、DMD36は、その短辺方向が走査方向と所定角度(例えば、0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図4(A)はDMD36を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビーム)48の走査軌跡を示し、図4(B)はDMD36を傾斜させた場合の露光ビーム48の走査軌跡を示している。
DMD36には、長手方向(行方向)に沿ってマイクロミラー46が多数個(例えば、800個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば、600組)配列されているが、図4(B)に示すように、DMD36を傾斜させることにより、各マイクロミラー46による露光ビーム48の走査軌跡(走査線)のピッチP2が、DMD36を傾斜させない場合の走査線のピッチP1より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD36の傾斜角は微小であるので、DMD36を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD36を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。
上記のように構成された露光ヘッド30では、照明装置38からの入射光(レーザ光)をDMD36により変調してその露光ビーム(レーザビーム)を感光材料20の表面に照射して露光(画像形成)を行うが、その動作中に生じる外乱、あるいは経時的な変化等によって、DMD36で反射されて出射される露光ビームにおける、走査方向に直交する方向に対する光量分布が不均一になったり、感光材料20上における所定の露光量の値で露光されるべき各部分の露光量が、所定の露光量の値から変化してしまう場合がある。
そこで、この露光装置10では、光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整をするため、DMD36側から出射される露光ビームにおける光量分布と露光量を測定するための光量測定手段を設けている。
さらに、この露光ヘッド30では、光源から結像面に至るまでに多数の光学部材や機構部材等が設けられているため、温度変化による熱膨張や熱収縮、及び長期間使用による経時変化の蓄積等により、各露光ヘッド30からの露光ビームにより形成される画像(露光済み領域34)が、つなぎ目において無視できない程度のずれを起こし、画像品質が低下する場合がある。
そこで、この露光装置10では、複数の露光ヘッド30が出射する露光ビームによって形成される各画像(露光エリア32)のつなぎを補正するため、各露光ビームの露光位置を測定するビーム位置測定手段を設けている。
そして、これらの光量測定手段及びビーム位置測定手段は、測定ユニット70に一体的に構成されてユニット化されている。
図1に示すように、露光装置10のステージ18には、感光材料20を載置するために停止されるステージ18の停止位置(図1の状態)において、複数の露光ヘッド30が搭載されたスキャナ24に近い側の端部であるステージ移動方向の下流側の端部に測定ユニット70が取り付けられている。
図7に測定ユニット70の上面図、図8に測定ユニット70の側断面図を示す。
測定ユニット70は、図7及び図8に示すように、ステージ18に取り付けられる箱状のユニットフレーム71を備え、ユニットフレーム71内には、DMD36側から出射された露光ビームにおける走査方向と直交する方向(矢印X方向)に対する光量分布と露光量を測定する光量測定手段としての第1の光量測定器72Aおよび第2の光量測定器72Bと、第1の光量測定器72Aを上面に取り付けた第1の移動ベース74Aおよび第2の光量測定器72Bを上面に取り付けた第2の移動ベース74Bとが配置されている。また、第1の光量測定器72Aまたは第2の光量測定器72Bが故障した際に、各露光ヘッド30の光量分布および露光量を測定する予備光量測定手段としての第3の光量測定器72Cと、第3の光量測定器72Cを上面に取り付けた第3の移動ベース74Cが配置されている。
ユニットフレーム71の両側部に対向して立設された側板部88A、88Bの間には、ステージ18の移動方向(矢印Y方向)と直交する方向(矢印X方向)に沿って2組のガイドレール90A、90B、及び2本のボールねじ92A、92Bが架設されている。第1の移動ベース74Aおよび第2の移動ベース74Bは、X方向に移動可能にガイドレール90A上に設置され、第3の移動ベース74Cは、X方向に移動可能にガイドレール90B上に設置されている。そして、第1の移動ベース74A、第2の移動ベース74Bおよび第3の移動ベース74Cには、それぞれボールねじナットが形成されており、第1の移動ベース74Aおよび第2の移動ベース74Bのボールねじナットはボールねじ92Aに螺合し、第3の移動ベース74Cのボールねじナットはボールねじ92Bに螺合している。そして、ボールねじ92Aがステッピングモータ94Aによって駆動されることにより、第1の移動ベース74Aと第2の移動ベース74Bはガイドレール90AにガイドされてX方向に移動する。また、ボールねじ92Bがステッピングモータ94Bによって駆動されることにより、第3の移動ベース74Aはガイドレール90BにガイドされてX方向に移動する。
そして、図7に示すように、第1の移動ベース74Aは、第1の光量測定器72Aにより露光ヘッド30E〜30Hの4ヘッドの光量分布および露光量が測定できるように、図中矢印96Aの範囲を移動する。また、第2の移動ベース74Bは、第2の光量測定器72Bにより露光ヘッド30A〜30Dの4ヘッドの光量分布および露光量が測定できるように、図中矢印96Bの範囲を移動する。また、第3の移動ベース74Cは、第3の光量測定器72Cにより露光ヘッド30A〜30Hの全ヘッドの光量分布および露光量が測定できるように、図中矢印96Cの範囲を移動する。
第1の光量測定器72Aは、矩形箱状のハウジング76Aを備えており、ハウジング76Aの上面に形成された矩形状の開口77Aにはスリット板78Aが嵌め込まれて取り付けられている。そして、スリット板78Aには、平面視がI字状(直線状)とされた貫通溝のスリット80Aが形成されており、このスリット80Aは、露光ヘッド30から出射された露光ビームによる走査方向(ステージ18の移動方向)と平行な向きにされている。
第2の光量測定器72Bは、矩形箱状のハウジング76Bを備えており、ハウジング76Bの上面に形成された矩形状の開口77Bにはスリット板78Bが嵌め込まれて取り付けられている。そして、スリット板78Bには、平面視がI字状(直線状)とされた貫通溝のスリット80Bが形成されており、このスリット80Bは、露光ヘッド30から出射された露光ビームによる走査方向(ステージ18の移動方向)と平行な向きにされている。
第3の光量測定器72Cは、矩形箱状のハウジング76Cを備えており、ハウジング76Cの上面に形成された矩形状の開口77Cにはスリット板78Cが嵌め込まれて取り付けられている。そして、スリット板78Cには、平面視がI字状(直線状)とされた貫通溝のスリット80Cが形成されており、このスリット80Cは、露光ヘッド30から出射された露光ビームによる走査方向(ステージ18の移動方向)と平行な向きにされている。
そして、図9に示すように、第1の光量測定器72Aのハウジング76A内には、スリット板78Aの直下で且つスリット80Aから入射する露光ビームの光路上に集光レンズ82Aが配置され、また、必要に応じて集光レンズ82Aの直下に光学フィルタ(NDフィルタ)84Aを配置され、さらに、光学フィルタ84Aの直下に受光素子(フォトディテクタ)86Aが配置されている。
また、第2の光量測定器72Bのハウジング76B内には、第1の光量測定器72Aと同様に、集光レンズ82B、光学フィルタ84Bおよび受光素子86Bが配置されている。また、第3の光量測定器72Cのハウジング76C内にも、第1の光量測定器72Aと同様に、集光レンズ82C、光学フィルタ84Cおよび受光素子86Cが配置されている
なお、光学フィルタ84A、84B、84Cは、感光材料20の分光感度特性に合わせるために使用する、又は露光ヘッド30から出射される光ビームの光学波長特性に合わせるために使用するものであり、DMD36と受光素子86A、86B、86Cとの間であれば光路上の任意の位置に配置することができる。
また、受光素子86A、86B、86Cはコントローラ28に接続され、受光した光量に応じた電気信号をコントローラ28に出力するよう構成されている。
この第1、第2および第3の光量測定器72A、72B、72Cは、前述したように移動ベース74A、74B、74Cに取り付けられて測定ユニット70に搭載されているが、本実施形態では、スリット板78A、78B、78Cの上面がステージ18に載置された感光材料20の露光面位置と一致するように(感光材料20の露光面と面一になる状態)に配置されている。
そして、この第1、第2および第3の光量測定器72A、72B、72Cにより光ビームの光量を測定する際には、スリット80A、80B、80Cを通過した光ビームが集光レンズ82A、82B、82Cに入射し、集光レンズ82A、82B、82Cで集光される光路上で光学フィルタ84A、84B、84Cに入射し、所定波長の光ビームが光学フィルタ84A、84B、84Cを透過し、受光素子86A、86B、86C上に集光されて受光され、受光素子86A、86B、86Cが受光量の測定値に応じた電圧レベルの信号をコントローラ28に出力する。また、この光ビームの光量測定では、上記のように、スリット板78A、78B、78Cを感光材料20の露光面位置に一致させて配置していることにより、感光材料20上での実際の露光とほぼ同じレベルの光量を測定することができ、その測定精度を高めることができる。
また、本実施形態の測定ユニット70には、前述したようにビーム位置測定手段が設けられており、このビーム位置測定手段は、図8に示すように、ユニットフレーム71の上板部99に嵌め込まれて取り付けられたガラスチャート170と、露光ヘッド30から射出され、ガラスチャート170の後述するスリット120を通過した光を検出する受光素子(フォトディテクタ)172A〜172Iとを備えている。受光素子172A〜172Iは、第4の移動ベース74Dの上面にX方向に配列されて設けられている。なお、請求項における位置測定手段は、1つの受光素子とスリット120との組み合わせにより構成されるものとする。
第4の移動ベース74Dは、X方向に移動可能にガイドレール90C上に設置されている。そして、第4の移動ベース74Dには、ボールねじナットが形成されており、第4の移動ベース74Dのボールねじナットはボールねじ92Cに螺合している。そして、ボールねじ92Cがステッピングモータ94Cによって駆動されることにより、第4の移動ベース74Dはガイドレール90CにガイドされてX方向に移動する。
そして、図7に示すように、第4の移動ベース74Cは、1つの受光素子172が、その受光素子172に隣接する受光素子172の測定範囲を測定可能な距離だけX方向に移動する。たとえば、受光素子172Hが、その受光素子172Hに隣接する受光素子172Gおよび受光素子172Iの測定範囲を測定可能な距離だけX方向に移動する。つまり、図中矢印96Dの範囲を移動する。上記のように第4の移動ベース74Cを移動可能にすることにより、たとえば、受光素子172Hが故障した際には、第4の移動ベース74Dを、受光素子172Hの測定範囲を受光素子172Iまたは受光素子172Gにより測定可能な距離だけX方向に移動させることにより故障した受光素子172Hの測定範囲を測定することができる。
なお、第4の移動ベース74Dが初期位置にあるとき、各受光素子172A〜172Iは、各露光ヘッド30A〜30Hの各DMD36A〜36HのX方向についての端部のマイクロミラー46のビーム位置を測定する位置に配置されている。たとえば、受光素子172Aは、DMD36AのX方向についての右側端部のマイクロミラー46のビーム位置を測定する位置に配置されており、受光素子172Bは、DMD36AのX方向についての左側端部のマイクロミラー46のビーム位置とDMD36BのX方向についての右側端部のマイクロミラー46のビーム位置とを測定する位置に配置されており、受光素子172Cは、DMD36BのX方向についての左側端部のマイクロミラー46のビーム位置とDMD36CのX方向についての右側端部のマイクロミラー46のビーム位置とを測定する位置に配置されている。
また、受光素子172A〜172Iは、ガラスチャート170の下方に位置しており、ガラスチャート170の後述する各スリット120の真下に配置される。また、受光素子172A〜172Iはコントローラ28に接続され、受光した光量に応じた電気信号をコントローラ28に出力するよう構成されている。
ガラスチャート170は、スキャナ24に設けられた複数の露光ヘッド30の配列方向における全幅寸法よりも長尺とされた矩形状のガラス板によって形成されている。
ガラスチャート170には、クロムメッキ等の金属膜によるパターニングで、X方向に向かって開く「く」の字型で透明部(透光部)に形成された複数のスリット120がX方向に沿って所定の間隔で配列されている。
このスリット120は、図10に示すように、ステージ移動方向の上流側に位置する所定長さを持つ直線状のスリット部120aと、ステージ移動方向の下流側(光量測定器72)に位置する所定長さを持つ直線状のスリット部120bと、をそれぞれの一端部で直角に接続した形状に形成されている。すなわち、スリット部120aと、スリット部120bとは互いに直交するとともに、Y軸に対してスリット部120aは135度、スリット部120bは45度の角度を有している。
なお、スリット120におけるスリット部120aと、スリット部120bとは、ステージ18の移動方向(走査方向)に対して45度の角度を成すように形成したものを図示したが、これらスリット部120aと、スリット部120bとを、露光ヘッド30の画素配列に対して傾斜すると同時に、ステージ移動方向に対して傾斜する状態(お互いが平行でないように配置した状態)とできれば、ステージ移動方向に対する角度を任意に設定しても良い。また、スリット120に代えて回折格子を使用してもよい。
次に、この露光装置10に装備された測定ユニット70の第1の光量測定器72Aを使用して、スキャナ24の各露光ヘッド30から出射される露光ビームの光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整を行う際の手順について説明する。なお、ここでは第1の光量測定器72Aを使用した場合を説明するが、第2の光量測定器72Bを使用した場合、第3の光量測定器72Cを使用した場合も同様である。
まず、上記の各調整を実施するに当たり、露光ビームの光量分布及び露光量を第1の光量測定器72Aによって測定する。この測定では、コントローラ28が照明装置38及び測定対称となる露光ヘッド30のDMD36を制御して、そのDMD36の第1列目(例えば図7では左側となる、走査方向に直交する方向に対して第1の光量測定器72Aの初期位置側に位置する第1列目)から最終列目にかけて各列毎に順次点灯させる動作をさせる。
また、コントローラ28は、この照明装置38及びDMD36に対する制御の開始前に、DMD36の第1列目のマイクロミラー46群をオン状態(点灯)とし、他のマイクロミラー46を全てオフ状態としたときに露光ビームが照射される露光面上の所定位置に、スリット80Aの中央部が対応して配置されるよう、ボールねじ92Aを駆動制御して第1の光量測定器72Aを初期位置に移動させ停止させる。
この第1の光量測定器72Aの初期位置への配置後に、コントローラ28は光量測定を開始し、測定対象となるDMD36の第1列目のマイクロミラー46群だけをオン状態(点灯)にさせ、この第1列目のマイクロミラー46群だけに対応した走査領域の露光量を測定する。続いて、コントローラ28は、DMD36の第2列目のマイクロミラー46群で露光される露光面上の走査領域にスリット80Aの中央部が位置するように、ボールねじ92Aを駆動制御して第1の光量測定器72Aを移動させ、その移動停止後に、DMD36の第2列目のマイクロミラー46群だけをオン状態(点灯)にさせて、この第2列目のマイクロミラー46群に対応した走査領域の露光量を測定する。
コントローラ28は、上述した一連の光量測定動作を、第1列目のマイクロミラー46群から最終列目のマイクロミラー46群に至るまで順次繰り返す。これにより、測定対象となった一つのDMD36で変調され出射された露光ビームの光量分布と露光量とが測定され、コントローラ28は、これらの測定値を、測定対象となった一つのDMD36による露光ビームの光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整を行うためにメモリに記憶する。
このようにスリット80Aを利用して露光走査方向に対応した、ある1列のマイクロミラー46群の光量を測定する場合には、図9に示すように、露光ヘッド30のDMD36におけるオン状態とされた1列のマイクロミラー46群から出射された所定複数の露光ビーム48がスリット80Aの長手方向中央部を通過し、集光レンズ82Aで集光され、光学フィルタ84Aを通過した露光ビーム48が受光素子86Aに受光されて、その光量が測定される。
このとき、DMD36におけるオン状態とされた1列のマイクロミラー46群以外のところから照射される迷光や他の露光ビーム等の光量測定の対象外となる光は、スリット板78Aのスリット80A以外の平面部分で反射されて遮断される。そのため、光量測定の対象外となる光が、図9に2点鎖線で示すように受光素子86に受光されることは無い。
よって、このようにスリット80Aを設けたスリット板78Aを使用して光量測定を行う場合には、迷光等の影響を排除して、オン状態とされた所定列のマイクロミラー46群から出射された所定複数の露光ビームによる実際の露光状態に即した走査領域の光量を測定することができる。
このようにして測定された各DMD36による露光ビームの光量分布及び露光量は、例えば図12のグラフにおける実線(スリットあり)で示すようなデータとなる。また、この図12に例示した光量データは、上述したように、光量測定時にスリット板78Aのスリット80Aによって迷光等が除外されるため、例えばスリット板78Aを設けずに迷光等が受光素子86Aに入射してしまうような光量測定手段を使用した場合と比べて精度が向上する。
ここで、図12に例示するような光量分布が不均一な光量データが得られた場合には、各DMD36による露光ビームの光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整を行う。
このシェーディング調整と露光量の調整は、例えば、露光量が多くなる画素に対して多重露光するマイクロミラー46の数を減らす、又はそのマイクロミラー46のオン状態の時間を減少させることにより、光量分布における露光量の最低線に沿うよう光量分布を均一化する補正を行う。
なお、各画素に対する露光ビームの状態は、図13に示すような正規分布の状態となるので、露光量が多くなると画素の露光面積が広くなり、露光量が少なくなると画素の露光面積が狭くなる性質を利用して、露光量が多くなる画素の部分に対応した画像データを狭い面積となるように書き換え、露光量が小さくなる画素の部分に対応した画像データを広い面積となるように書き換えて補正(例えば、露光量が多くなる画素の部分で線の画像を形成する場合には、この線の画像データを細い線とする画像データに書き換えることにより補正)するようにしても良い。
また、上記のシェーディング調整及び露光量の調整は、各露光ヘッド30のDMD36毎に実施するだけではなく、スキャナ24に搭載した全ての露光ヘッド30のDMD36で、相対的に光量分布が均一化するように調整することが望ましい。
次に、測定ユニット70のガラスチャート170及び受光素子172を使用して、スキャナ24の各露光ヘッド30から出射される露光ビームによって形成される各画像のつなぎを補正する手順について説明する。
前述したように、本実施形態のスキャナ24による露光動作では、1行目の最も左側に位置する露光エリア32Aと、露光エリア32Aの右隣に位置する露光エリア32Cとの間の露光できない部分が、2行目の最も左側に位置する露光エリア32Bによって露光されるため(図11参照)、露光エリア32Aにつながれる露光エリアは露光エリア32Bである。図14に、この露光エリア32A及び露光エリア32Bの位置関係を示す。
図14に示すように、露光エリア32Aと露光エリア32Bとは、露光ヘッド30Aの画素である繋ぎ画素P1と、露光ヘッド30Bの画素である繋ぎ画素P2とにおいてつなげられる。この繋ぎ画素P1と繋ぎ画素P2とを選択して実際の位置を特定する手順は、先ず、コントローラ28がステージ18を移動制御してスリット120をスキャナ24の下方に配置し、露光ヘッド30Aの画素のうち、露光ヘッド30Bの画素に重ねるべき画素を繋ぎ画素P1として選択し、点灯させる。
続いて、ステージ18をゆっくり移動させ、図15に示すように、スリット120をY軸方向に沿って移動させて露光エリア32Aに配置する。このときのスリット120aとスリット120bとの交点を(X0,Y0)とする。ここで、前述したように、スリット120aはY軸に対して135度の角度を成し、スリット120bはY軸に対して45度の角度を成している。
次に、図16に示すように、ステージ18を移動させ、スリット120をY軸に沿って図16における右方に移動させる。そして、図16において二点鎖線で示すように、繋ぎ画素P1からの光が左側のスリット120aを通過して受光素子172Bで検出されたところでステージ18を停止させる。このときのスリット120aとスリット120bとの交点を(X0,Y11)とする。
続いて、ステージ18を逆方向へ移動させ、スリット120をY軸に沿って図16における左方に移動させる。そして、図16において二点鎖線で示すように、繋ぎ画素P1からの光が右側のスリット120bを通過して受光素子172Bで検出されたところでステージ18を停止させる。このときのスリット120aとスリット120bとの交点を(X0,Y12)とする。
ここで、繋ぎ画素P1の座標を(X1,Y1)とすると、X1=X0+(Y11−Y12)/2で表され、Y1=(Y11+Y12)/2で表される。
繋ぎ画素P1の座標が求められたら、繋ぎ画素P1を消灯し、露光ヘッド30Bの画素のうち、露光エリア32Aに繋ぐべき画素であって繋ぎ画素P1に位置の近いものを繋ぎ画素P2として選択し、点灯させる。
そして、ステージ18をYだけ移動させてスリット120を露光エリア32Bに位置させる。このときのスリット120aとスリット120bとの交点の座標は(X0,Y0+Y)である。
そして、図17に示すように、ステージ18を移動させ、スリット120をY軸に沿って図17における右方に移動させる。図17において二点鎖線で示すように、繋ぎ画素P2からの光が左側のスリット120aを通過して受光素子172で検出されたところでステージ18を停止させる。このときのスリット120aとスリット120bとの交点を(X0,Y21)とする。
続いて、ステージ18を逆方向へ移動させ、スリット120をY軸に沿って図17における左方に移動させる。そして、図17において二点鎖線で示すように、繋ぎ画素P1からの光が右側のスリット120bを通過して受光素子172で検出されたところでステージ18を停止させる。このときのスリット120aとスリット120bとの交点を(X0,Y22)とする。
ここで、繋ぎ画素P2の座標を(x2,y2)とすると、x2=X0+(Y21−Y22)/2で表され、y2=(Y21+Y22)/2で表される。
このようにして求められた繋ぎ画素P2(x2,y2)について、図18に示すように、繋ぎ画素P1とのX座標の差ΔX=X2−X1を求める。そして、上記の繋ぎ画素P2のうち、X座標の差ΔXが最も小さなものを繋ぎ画素P2(X2,Y2)として選択する。
繋ぎ画素P1と繋ぎ画素P2とは、X方向のずれが極めて小さいため、露光タイミングを補正してY軸方向のずれを除去し、X方向については画像が重なるように露光ヘッド30Aと露光ヘッド30Bに入力される画像データを制御することにより、図19に示すように繋ぎ画素P1と繋ぎ画素P2との間の画像のずれや重なりを除去できる。
なお、露光ヘッド30Aにおいて繋ぎ画素P1を複数指定し、上記複数の繋ぎ画素P1のそれぞれについて上記手順に従って実際のXY座標(X1,Y1)を特定するとともに、上記繋ぎ画素P1のそれぞれについて露光ヘッド30Bの画素から繋ぎ画素P2を指定して実際のXY座標(X2、Y2)を特定すれば、露光ヘッド30Aと露光ヘッド30Bとの間の画像のずれや重なりをさらに小さくすることができる。
このように、本実施形態の露光装置10では、ステージ18を移動させてスリット120のスリット120a及びスリット120bを透過する露光ビームの光量を受光素子172で検出することにより、露光ヘッド30A及び露光ヘッド30Bの画素から繋ぎ画素P1及び繋ぎ画素P2を選択することができ、実際の位置が特定できる。
また、露光ヘッド30Aと露光ヘッド30Bとの相対的な位置関係が仮にずれた場合でも、繋ぎ画素P1及び繋ぎ画素P2の実際の位置に関する位置情報に基づいて露光ヘッド30Aと露光ヘッド30Bとに入力する画像データを制御することにより、露光ヘッド30A、30Bにより形成される画像のずれや重なりを精度よく補正できる。
また、上述した露光ヘッド30A、30Bに対する画像のつなぎ補正は、露光装置10のスキャナ24に搭載された全ての露光ヘッド30に対し同様の手順で実施する。すなわち、全ての露光ヘッド30間の繋ぎ画素を特定し、その繋ぎ画素で画像が重なるように、各露光ヘッド30に入力される画像データに対して画像データシフト、画像回転、倍率変換などの補正を行う。これにより、露光装置10による露光動作では、露光領域全体に亘って繋ぎ目におけるずれの少ない画像を形成することができる。
次に、上記のように構成された露光装置10による感光材料20に対する露光動作について説明する。
先ず、露光パターンに応じた画像データがコントローラ28に入力されると、コントローラ28内のメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
次に、オペレータが、図1に示す初期位置に停止されたステージ18上に感光材料20をセットし、コントローラ28から露光開始の入力操作を行う。なお、露光装置10により画像露光を行う感光材料20としては、プリント配線基板や液晶表示素子等のパターンを形成(画像露光)する材料としての基板やガラスプレート等の表面に、感光性エポキシ樹脂等のフォトレジストを塗布、又ドライフィルムの場合はラミネートしたものなどが挙げられる。
上記の入力操作により、露光装置10の露光動作が開始すると、コントローラ28により駆動装置が制御され、感光材料20を上面に吸着したステージ18は、ガイド16に沿って移動方向(矢印Y方向)におけるアライメント計測方向の上流側から下流側に一定速度で移動開始する。このステージの移動開始に同期して、又は、感光材料20の先端が各CCDカメラ26の真下に達する少し手前のタイミングで、各CCDカメラ26はコントローラ28により制御されて作動する。
ステージ18の移動に伴い、感光材料20がCCDカメラ26の下方を通過する際には、CCDカメラ26によるアライメント計測が行われる。
このアライメント計測では、先ず、感光材料20の移動方向下流側(前端側)の角部近傍に設けられた2個のアライメントマーク21が各CCDカメラ26の真下(レンズの光軸上)に達すると、所定のタイミングで各CCDカメラ26はそれぞれアライメントマーク21を撮影し、その撮影した画像データを、すなわち、露光位置の基準がアライメントマーク21によって示された基準位置データを含む画像データをコントローラ28のデータ処理部へ出力する。アライメントマーク21の撮影後は、ステージ18が下流側への移動を再開する。
また、本実施形態の感光材料20のように、移動方向(走査方向)に沿って複数のアライメントマーク21が設けられている場合には、次のアライメントマーク21(移動方向上流側(後端側)の角部近傍に設けられた2個のアライメントマーク21)が各CCDカメラ26の真下に達すると、同様に所定のタイミングで各CCDカメラ26はそれぞれアライメントマーク21を撮影してその画像データをコントローラ28のデータ処理部へ出力する。
なお、感光材料に、移動方向に沿って3個以上のアライメントマークが設けられている場合も同様に、各アライメントマークがCCDカメラ26の下方を通過する毎に、所定のタイミングでCCDカメラ26によるアライメントマークの撮影が繰り返し行われ、全てのアライメントマークに対し、その撮影した画像データがコントローラ28のデータ処理部へ出力される。
データ処理部は、入力された各アライメントマーク21の画像データ(基準位置データ)から判明する画像内におけるマーク位置及びマーク間ピッチ等と、そのアライメントマーク21を撮影したときのステージ18の位置及びCCDカメラ26の位置から、演算処理によって、ステージ18上における感光材料20の載置位置のずれ、移動方向に対する感光材料20の傾きのずれ、及び、感光材料20の寸法精度誤差等を把握し、感光材料20の被露光面に対する適正な露光位置を算出する。そして、後述するスキャナ24による画像露光時に、メモリに記憶されている露光パターンの画像データに基づいて生成する制御信号をその適正な露光位置に合わせ込んで画像露光する露光位置ずれの補正(アライメント)を実行する。
感光材料20がCCDカメラ26の下方を通過すると、CCDカメラ26によるアライメント計測が完了し、続いてステージ18は駆動装置により逆方向へ駆動され、ガイド16に沿って走査方向へ移動する。そして感光材料20はステージ18の移動に伴いスキャナ24の下方を走査方向の下流側へ移動し、被露光面の画像露光領域が露光開始位置に達すると、スキャナ24の各露光ヘッド30は露光ビームを照射して感光材料20の被露光面に対する画像露光を開始する。
ここで、コントローラ28のメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド30毎に制御信号が生成される。この制御信号には、前述した露光ビームの光量分布を均一化するシェーディング調整と露光量の調整、及びアライメント計測によって得られた感光材料20に対する露光位置ずれの補正が加えられる。そして、ミラー駆動制御部は、この生成及び補正された制御信号に基づいて各露光ヘッド30毎にDMD36のマイクロミラー46の各々をオンオフ制御する。
照明装置38の光ファイバ40から出射されたレーザ光がDMD36に照射されると、DMD36のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ54の各対応するマイクロレンズ60を含むレンズ系により感光材料20の露光面上に結像される。このようにして、照明装置38から出射されたレーザ光が画素毎にオンオフされて、感光材料20がDMD36の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光される。
また、感光材料20がステージ18とともに一定速度で移動されることにより、感光材料20がスキャナ24によりステージ移動方向と反対の方向に走査され、各露光ヘッド30毎に帯状の露光済み領域34(図2に図示)が形成される。
スキャナ24による感光材料20の画像露光が完了すると、ステージ18は駆動装置によりそのまま走査方向の下流側へ駆動されて走査方向の最下流側にある初期位置に復帰する。以上により、露光装置10による感光材料20に対する露光動作が終了する。
また、上記の実施の形態における露光装置10では、空間変調素子としてDMDを備えた露光ヘッドについて説明したが、このような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなど、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。さらに、Grating Light Valve(GLV)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成では、上記したレーザの他にランプ等も光源として使用可能である。
本発明の一実施形態に係る露光装置を示す斜視図 本発明の一実施形態に係るスキャナを示す斜視図 本発明の一実施形態に係る露光ヘッドの光学系を示す概略構成図 (A)DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる露光ビームの走査軌跡を示す要部平面図、(B)DMDを傾斜させた場合の露光ビームの走査軌跡を示す要部平面図 DMDの構成を示す部分拡大図である。 (A)及び(B)は図5のDMDの動作を説明するための説明図 本発明の一実施形態に係る測定ユニットの上面図 本発明の一実施形態に係る測定ユニットの側断面図 本発明の一実施形態に係る光量測定器におけるスリットを利用して点灯している画素の光量を検出する状態を示す説明図 本発明の一実施形態に係るガラスチャートを示す図 本発明の一実施形態に係る露光ヘッドにより露光される露光エリアを示す図 本発明の一実施形態に係る光量測定器により測定した光量分布を例示するグラフ図 本発明の一実施形態に係る露光装置における露光ビームの特性を例示するグラフ図 本発明の一実施形態に係る露光装置において、特定の露光ヘッドによって露光される特定の露光エリアと、他の露光ヘッドによって露光されるとともに特定の露光エリアにつなげようとする他の露光エリアとの位置関係を示す平面図 図14における特定の露光エリア及び他の露光エリアと、測定ユニットのガラスチャートに設けられたスリットとの位置関係を示す平面図 特定の露光ヘッドの繋ぎ画素である特定の繋ぎ画素の位置をスリットによって特定する手順を示す説明図 他の露光ヘッドの画素のうち、特定の露光エリアにつなげようとする画素の位置をスリットによって特定する手順を示す説明図 他の露光ヘッドの画素のうち、図17の手順によって位置が特定された画素から実際の繋ぎ画素を選択する手順を示す説明図 特定の繋ぎ画素と他の繋ぎ画素とによって特定の露光エリアと他の露光エリアとが繋げられた状態を示す平面図
符号の説明
10 露光装置
18 ステージ
20 感光材料
21 アライメントマーク
24 スキャナ
26 CCDカメラ
28 コントローラ
30 露光ヘッド
32 露光エリア
48 露光ビーム
70 測定ユニット
72A 第1の光量測定器
72B 第2の光量測定器
72C 第3の光量測定器
86A〜86C 受光素子
170 ガラスチャート
172A〜172I 受光素子

Claims (6)

  1. 入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段を前記描画面に対して相対的に搬送するとともに、前記複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段により前記描画点形成手段によって形成される前記描画点の前記描画面上における位置を測定する描画位置測定方法において、
    前記複数の位置測定手段を前記配列方向に、少なくとも隣接する位置測定手段の測定範囲を測定可能な距離だけ移動可能にすることを特徴とする描画位置測定方法。
  2. 前記位置測定手段として、前記描画面と同一面に互いに平行でない少なくとも2つのスリットを設けるとともに、前記描画点形成手段により変調され、前記少なくとも2つのスリットを通過した光を検出する検出手段を設け、
    前記少なくとも2つのスリットを通過した光の各検出時点に対応する前記描画面の各相対的移動位置情報に基づいて前記描画点の位置を測定することを特徴とする請求項1記載の描画位置測定方法。
  3. 前記複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する光量測定手段を設けるとともに、
    該光量測定手段とは別個に、前記複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する予備光量測定手段を設けることを特徴とする請求項1または2記載の描画位置測定方法。
  4. 入射された光を変調して描画面上に描画点を形成する複数の描画点形成手段と、該複数の描画点形成手段を前記描画面に対して相対的に搬送する搬送手段と、前記描画点形成手段により形成される前記描画点の前記描画面上における位置を測定する、前記複数の描画点形成手段の配列方向に複数配列された位置測定手段とを備えた描画位置測定装置において、
    前記複数の位置測定手段を前記配列方向に、少なくとも隣接する位置測定手段の測定範囲を測定可能な距離だけ移動させる移動手段を備えたことを特徴とする描画位置測定装置。
  5. 前記位置測定手段が、前記描画面と同一面に設けられた、互いに平行でない少なくとも2つのスリットと、前記描画点形成手段により変調され、前記少なくとも2つのスリットを通過した光を検出する検出手段とを有し、
    前記少なくとも2つのスリットを通過した光の各検出時点に対応する前記描画面の各相対的移動位置情報に基づいて前記描画点の位置を測定するものであることを特徴とする請求項4記載の描画位置測定装置。
  6. 前記複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する光量測定手段と、
    該光量測定手段とは別個に設けられた、前記複数の描画点形成手段により変調された光の光量を測定する予備光量測定手段とを備えたことを特徴とする請求項4または5記載の描画位置測定装置。
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JP2017523476A (ja) * 2014-08-01 2017-08-17 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 3dパターン形成のためのデジタルグレイトーンリソグラフィ
JP2018081153A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 株式会社アドテックエンジニアリング ダイレクトイメージング露光装置及びダイレクトイメージング露光方法

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