JP2013206890A - 発光装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】枠部の内側に透光性樹脂を充填する構成において、複数の発光装置間における色ばらつきを抑制することができる発光装置及び、この発光装置を具備する照明装置を提供する。
【解決手段】発光装置1は、基板2に実装された複数の発光素子3と、複数の発光素子3を包囲するように基板2に設けられており、略山形の凸状部4aを複数有するとともに、隣接する凸状部4aの裾部が繋がって形成された凸状枠部4とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】発光装置1は、基板2に実装された複数の発光素子3と、複数の発光素子3を包囲するように基板2に設けられており、略山形の凸状部4aを複数有するとともに、隣接する凸状部4aの裾部が繋がって形成された凸状枠部4とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、発光素子を用いた発光装置およびこの発光装置を配設している照明装置に関する。
従来、照明装置には、表面側に樹脂層を有する金属ベース基板の一面に発光素子を複数並設するとともに発光素子を包囲する枠部を設けて、この枠部内に蛍光体が混じられたシリコーン樹脂等の透光性樹脂を充填し、この封止樹脂で各発光素子を埋設したCOB(chip on board)型の発光装置が用いられている(例えば特許文献1参照。)。そして、当該発光装置には、基板の樹脂層上に銀メッキをして、発光素子から放射された光の一部を銀メッキ上で反射させて、出射効率を向上させているものがある。
従来の枠部は、粘性を有する樹脂材を基板の上方から線状に連続して塗布することによって、複数の発光素子を一体で囲むように形成し、その樹脂材を硬化させて構成している。したがって、枠部の母材である樹脂の特性ばらつきによって硬化後の枠部の形状が複数の発光装置間で異なる場合がある。すなわち、母材のばらつきや硬化条件の違いによって、連続して形成されている枠部の線状に形成されている幅(上面視)が異なりやすく、複数の発光装置間において枠部の内側領域の面積が異なってしまう虞がある。このような状態になると枠部の内側に充填される透光性樹脂の量が複数の発光装置間で異なることになり、この透光性樹脂に蛍光体を含有する構成であると発光装置間での色バラツキの原因となり得るものであった。
本実施形態は、枠部の内側に透光性樹脂を充填する構成において、複数の発光装置間における色ばらつきを抑制することができる発光装置及びこの発光装置を具備する照明装置を提供することを目的とする。
本実施形態の発光装置は、基板、発光素子、凸状枠部および透光性樹脂を有して構成される。
基板の一面側には複数の発光素子が実装され、この複数の発光素子を包囲するように基板の一面側には凸状枠部が設けられている。この凸状枠部は、複数の凸状部を有しており、隣接する凸状部の裾部が繋がるように形成されているものである。そして、凸状枠部の内側に発光素子を封止するように透光性樹脂を充填する。
本発明の実施形態によれば、複数の凸状部の裾部が繋がるように凸状枠部が形成されているため、硬化後の形状のバラツキを抑制できる枠部分を実現できるため、複数の発光装置間における色バラツキを抑制することが期待できる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態の発光装置1は、図1および図2に示すように構成される。図2において、発光体1は、基板2、発光素子3、凸状枠部4及び透光性樹脂5を有して形成されている。
基板2は、例えば、正方形に形成された厚さ1mmの板状のアルミニウム(Al)からなり、その一面2aに例えば厚さ80μmの絶縁層7が形成されている。絶縁層7は、例えばエポキシ材および無機フィラー材からなり、高熱伝導性を有している。そして、絶縁層7の表面に、例えば厚さ10μmの金属メッキ部8が設けられている。金属メッキ部8は、例えば銅(Cu)、この銅(Cu)の表面にニッケル(Ni)メッキされ、さらに銀(Ag)メッキされた導電材料からなっている。すなわち、基板2は、金属メッキ部8が形成されるように金属メッキされている。
金属メッキ部8は、図1に示すように、四角形に形成されている。そして、金属メッキ部8の両端側には、一対の配線パターン9,9が形成されている。配線パターン9,9は、例えば厚さ10μmの金属層、例えば銅、この銅の表面にニッケルメッキされ、さらに銀メッキされた導電材料からなり、金属メッキ部8と同様、絶縁層7の表面に形成されている。そして、配線パターン9,9は、基板2の一端部側に設けられた雌コネクタ10に電気接続されている。雌コネクタ10は、発光素子3に電力を供給する図示しない電源装置に接続される。
発光素子3は、複数個からなり、金属メッキ部8の表面8a側に実装されている。すなわち、発光素子3は、基板2の金属メッキされた一面2a側に実装されている。発光素子3は、直方体に形成されたサファイア11の表面に発光層12が形成され、この発光層12の表面に電極13,14が設けられている。サファイア11は、金属メッキ部8の銀メッキ層の表面に図示しない透明シリコーンにより接着されている。発光層12は、例えば、紫外光から青色光の領域の光を放射する発光材料例えばInGaNを有して形成され、通電により青色光を放射する。
電極13,14は、隣かつ列状の発光素子3の電極13,14にそれぞれワイヤボンディングされている。そして、図2に示すように、列状の図中最左端の発光素子3の電極13は、一対の配線パターン9,9の一方にワイヤボンディングされ、列状の図中最右端の発光素子3の電極14は、一対の配線パターン9,9の他方にワイヤボンディングされている。すなわち、図1に示すように、複数個の発光素子3は、列毎にボンディングワイヤ15により直列接続されて、一対の配線パターン9,9に電気接続されている。
そして、基板2の絶縁層7上には、発光素子3を包囲するように凸状枠部4が形成されている。凸状枠部4は、複数の凸状部4aから構成されている。具体的には、図3に示すように断面がドーム状又は錘状である凸状部4aを複数連続して形成されている。そして、隣り合う凸状部4aの裾部4bが繋がることによって、一連の凸状枠部4が構成されている。
この凸状枠部4を構成する凸状部4aは、絶縁性を有する熱硬化性樹脂例えばシリコーン樹脂からなっている。そしてこの樹脂材料の中に白色粉末が混入されている。白色粉末としては、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)などの白色フィラーを用いることができる。凸状枠部4は、白色粉末の混入により、その表面4bが可視光の反射率の高い光反射面となっている。
また、凸状部4aは、酸素透過量が1200cm3/(m2・day・atm)以下である熱可塑性樹脂を封止樹脂材料として用いている。また、この凸状部4aは、デュロメータ(タイプA)で測定した硬さが45以上89以下の範囲である熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。硬さが45以上であることにより、凸状枠部4および凸状部4aの強度を高くすることができる。これにより、例えば発光装置1を取扱う際に凸状枠部4に物体が接触する又は人の手が触れたとしても凸状枠部4が破壊されることを防止できる。一方、硬さが89以下であることにより、発光装置1の点灯及び消灯による温度変化によって封止樹脂が膨張及び収縮を繰り返しても基板2から凸状枠部4が剥離してしまうことを防ぐことができる。
このような熱硬化性樹脂の例には、フェニル系シリコーン樹脂及びフェニル系ハイブリッド樹脂が挙げられる。
そして、凸状枠部4は、基板2上に雌コネクタ10を実装する前に、未硬化の熱硬化性樹脂を接合層6上に凸状部4aを例えばディスペンサを用いて塗布するとともに、この塗布を複数の凸状部4aの裾部4bが連なるように繰り返す。このとき、樹脂自体のチクソ性によってドーム状の形状は維持されている。その後、熱硬化されて凸状枠部4が形成される。
また、このように形成された凸状枠部4の基の内側が発光素子3の収納部となっている。そして、図1に示すように、この凸状枠部4を構成する凸状部4aの内側部分は、曲面部4cが形成されている。
また、図2において、透光性樹脂5は、例えば透光性のシリコーン樹脂からなり、凸状枠部4の内側に充填されて、各発光素子3を封止している。すなわち、発光素子3およびボンディングワイヤ15は、透光性樹脂5により封止されている。透光性樹脂5の表面5aは、平坦状となっている。透光性樹脂5は、図3に示すように凸状枠部4の裾部4bより下の位置まで充填されている。
そして、透光性樹脂5は、蛍光体としてのYAG蛍光体16を所定の濃度で含有している。YAG蛍光体16は、発光素子3から放射された青色光が入射されると、その青色光を黄色光に波長変換する。すなわち、YAG蛍光体16は、発光素子3の放射光の一部を波長変換する。この波長変換された黄色光と、発光素子3から放射された青色光とが混合して透光性樹脂5の表面5aから外方に出射されることにより、発光装置1から白色光が放射しているように見える。すなわち、透光性樹脂5の表面5aは、発光装置1の発光面となっている。
図1において、凸状枠部4の外側の基板2の絶縁層7上には、白色のレジスト19が塗布されている。
次に、第1の実施形態の作用について述べる。
発光装置1は、その雌コネクタ10に電源装置から電力が供給されると、発光素子3に所定の電流が流れる。発光素子3は、発熱し、発光層12から青色光を放射する。青色光は、その一部が透光性樹脂5を透過して外方に出射される。また、青色光の一部は、透光性樹脂5に含有されたYAG蛍光体16により黄色光に波長変換されて、透光性樹脂5を透過して外方に出射される。
また、青色光および黄色光のそれぞれの一部は、基板2の一面2a側に設けられた金属メッキ部8に入射して反射される。そして、透光性樹脂5に入射した当該反射光は、その一部が透光性樹脂5を透過して外方に出射される。
また、青色光および黄色光のそれぞれの一部は、凸状枠部4の内側の曲面部4cに放射される。凸状枠部4は、白色粉末が混入されて、その表面である曲面部4cは、反射率の高い光反射面となっているので、曲面部4cに放射された青色光および黄色光は、高い反射率で反射される。そして、透光性樹脂5に入射した当該反射光は、その一部が透光性樹脂5を透過して外方に出射される。
そして、透光性樹脂5から出射された青色光と黄色光とが混合(混色)することにより、白色光が得られる。すなわち、発光装置1から白色光が放射される。
また、樹脂性の凸状枠部4は、複数の発光素子3をライン状の例えば四角形状で囲む形態ではなく、個別に設けた凸状部4aの裾部4bが隙間なく連続するように形成されるため、硬化後の凸状枠部4aの内側領域の面積が複数の発光装置1間でも大きく相違することがない。これは、凸状部4aの樹脂が所定の粘度及びチクソ性を有するとともに、一度の塗布量を少なくすることができるため、個別の凸状部4aにおける硬化後の形状が安定しやすくなっている。したがって、この凸状部4aが繋がって形成される凸状枠部4aの形状及び内側面積も安定した状態で形成できるため、硬化後の凸状枠部4aの内側領域の面積が複数の発光装置1間でも大きく相違することがない。ゆえに、前記内側領域に充填される透光性樹脂5の量が各発光装置1間で相違することが抑制されるため、各発光装置1間での色バラツキを抑制することができる。
また、凸状枠部4は、複数の凸状部4aによって構成されているため、透光性樹脂5が充填される内側領域は曲面部4cが形成されている。したがって、透光性樹脂5と凸状枠部4との接着面積を大きくすることができるため、透光性樹脂5と凸状枠部4との接着強度を高めることができる。これにより、各部材が剥離する不具合を抑制できるとともに、不所望に各部材間に隙間が生じてしまうことによる外部から基板2側へのガスの進入を抑制することもできる。
特に、本実施形態のように金属メッキ部8を設ける形態であると、外部からの硫黄成分を含有するガス等によって前記金属メッキ部8は変色しやすいが、本実施形態のように、ガスの侵入経路の一つである透光性樹脂5と枠部材との隙間を生じ難いようにできるため、金属メッキ部8を有する発光装置1との組み合わせにおいて、非常に有効である。
さらにまた、凸状枠部4は、酸素透過量が1200cm3/(m2・day・atm)以下である熱可塑性樹脂を封止樹脂材料として用いているため、上記のような外部からのガス成分自体を枠部自体で透過することを抑制し、基板2上におけるガスによる不具合を生じ難いようになっている。
さらにまた、凸状枠部4は、各凸状部4aがデュロメータ(タイプA)で測定した硬さが45以上89以下の範囲である熱硬化性樹脂を用いるため、凸状枠部4および凸状部4aの強度を高くすることができる。これにより、例えば発光装置1を取扱う際に凸状枠部4に物体が接触する又は人の手が触れたとしても凸状枠部4が破壊されることを防止できる。一方、硬さが89以下であることにより、発光装置1の点灯及び消灯による温度変化によって封止樹脂が膨張及び収縮を繰り返しても基板2から凸状枠部4が剥離してしまうことを防ぐことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態の照明装置21は、図4に示すように構成される。なお、図4において、図1と同一部分には、同一符号を付して説明は省略する。
照明装置21は、天井面等に埋設されるダウンライトであり、略円筒状の装置本体22の下端側22aに円形の化粧枠23がリベット24により取り付けられ、この化粧枠23に透光性カバー25が配設されている。化粧枠23は、その外面23aに補強片26が設けられている。
そして、装置本体22は、左右両側に装置本体22を天井面等に固定するための一対の取付けばね27,27をリベット28により取り付けている。また、装置本体22は、下端側22aの内部に図1に示す発光装置1を回転対称に4個配設している。
また、装置本体22は、その中間側22bの内部に電源装置29が配設されている。電源装置29は、交流電源を直流電源に変換し、発光装置1の発光素子3に定電流(電力)を供給するように既知の構成により形成されている。そして、装置本体22の上面側22cには、交流電源からの図示しない電源線を接続する端子台30が配設されている。
本実施形態の照明装置21は、凸状枠部4の近辺の金属メッキ部8が早期に腐食や変色されにくい発光装置1を具備しているので、時間の経過とともに出射効率が低下しにくく、照明光の光束維持率の低下を抑制することができるという効果を有する。
なお、照明装置21は、埋込型のダウンライトに形成したが、これに限らず、発光装置1を具備する長形の埋込型、直付け型や吊り下げ型などの照明装置やLED電球などのランプ装置に形成されたものであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…発光装置、2…基板、3…発光素子、4…凸状枠部、4a…凸状部、5…透光性樹脂、21…照明装置
Claims (4)
- 基板と;
基板の一面側に実装された複数の発光素子と;
複数の発光素子を包囲するように基板の一面側に設けられており、略山形の凸状部を複数有するとともに、隣接する凸状部の裾部が繋がって形成された凸状枠部と;
発光素子を封止するように凸状枠部内に充填された透光性樹脂と;
を具備していることを特徴とする発光装置。 - 凸状枠部は、各凸状部における透光性樹脂が充填される内側領域が曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
- 凸状枠部は、デュロメータ(タイプA)で測定された硬化後の硬さが45以上89以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載の発光装置。
- 請求項1ないし3いずれか一記載の発光装置と;
この発光装置を配設している装置本体と;
この発光装置の発光素子に電力を供給する電源装置と;
を具備していることを特徴とする照明装置。
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- 2012-03-27 JP JP2012070525A patent/JP2013206890A/ja active Pending
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