JP2013206819A - 電池用電極の製造装置及び電池用電極の製造方法 - Google Patents

電池用電極の製造装置及び電池用電極の製造方法 Download PDF

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渉 石田
Hiroshi Inoue
浩 井上
Akinori Masuda
明紀 増田
Seigo Kato
精吾 加藤
Yukihiro Takeda
幸大 武田
Kazuhiro Okawa
和宏 大川
Yosuke Watabe
陽介 渡部
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Abstract

【課題】多孔体に充填されるスラリーの量を高い精度で調整することのできる電池用電極の製造装置、及び電池用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】電池用電極の製造装置は、板状の発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1を充填させた材料を用いて電池用の電極を製造する。電池用電極の製造装置は、発泡ニッケル基板BPの通過可能な間隔を空けて対向配置されて発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1を充填する一対の充填ロール10,20と、一対の充填ロール10,20の各ロール面105,205にスラリーPS1をそれぞれ供給する一対の転写ロール11,21と、一対の充填ロール10,20の各ロール面105,205の間隔を一定に調整する制御装置15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池等、電池に用いられる電極を製造する電池用電極の製造装置、及び電池用電極の製造方法に関する。
周知のように、携帯用の電子機器の電源のひとつとして、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源のひとつとして、様々なアルカリ蓄電池(二次電池)が用いられている。そして、こうしたアルカリ蓄電池のうち、エネルギー密度が高く、信頼性に優れた蓄電池としてニッケル水素蓄電池がある。このニッケル水素蓄電池は、例えば、水酸化ニッケルを主成分とした正極と水素吸蔵合金を主成分とした負極とがセパレータを介して複数枚積層され、水酸化カリウムなどからなるアルカリ電解液とともに収納容器に収納されて構成されている蓄電池である。
一方、こうしたニッケル水素蓄電池の正極としては、上記水酸化ニッケルを含む正極スラリーを発泡ニッケル基板等の金属多孔体に充填し、乾燥及び圧縮成形することによって作製された正極板がある。そして、従来、こうした正極板を製造する装置としては、特許文献1に記載の装置や特許文献2に記載の装置が知られている。
このうち、特許文献1に記載の装置では、金属多孔体としての発泡ニッケル基板(支持体)の表面に対向配置したノズルから発泡ニッケル基板に向けて活物質を含む正極スラリーを吹き付けるようにしている。これにより、正極スラリーが充填された発泡ニッケル基板からなる正極板が製造されるようになる。また、特許文献2に記載の装置では、金属多孔体の両面に近接配置した各ノズルから金属多孔体の表面に向けて活物質を含むスラリーを吐出するようにしている。これにより、正極スラリーが充填された金属多孔体からなる正極板が製造されるようになる。
特開2003−142080号公報 特開平9−106815号公報
ところで、正極の容量は、金属多孔体に充填されるスラリーの量によって変化する。そこで、上述の特許文献1に記載の装置や特許文献2に記載の装置にあっても、金属多孔体に充填するスラリー量を調整することによって、正極容量の適正化を維持するようにしている。しかし近年、電池性能の向上などに伴って、電極の容量のさらなる精度向上が求められており、正極板を製造する装置としても、上記金属多孔体に充填するスラリー量を高い精度で調整可能であることが求められてきている。
例えば、特許文献1に記載の装置では、金属多孔体に吹き付けられるスラリーが拡散したり、金属多孔体を通過してしまうことを防ぐことが容易でないため、充填するスラリー量の精度を高めるにも自ずと限界がある。また、特許文献2に記載の装置では、金属多孔体を挟んで対向する2つのノズルが金属多孔体の各表面に垂直な方向からスラリーを充填する構造であるため、2方向から対向するように充填されたスラリー同士が金属多孔体の中央で空気を挟み込むなど、金属多孔体に充填されるスラリー量にむらが生じるおそれがある。
なお、こうした課題は、ニッケル水素蓄電池の正極のみならず、多孔体にスラリーを充填する工程を含む各種の電池用電極の製造においても概ね共通した課題となっている。
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、その目的は、多孔体に充填されるスラリーの量を高い精度で調整することのできる電池用電極の製造装置、及び電池用電極の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、板状の多孔体にスラリーを充填させた材料を用いて電池用の電極を製造する電池用電極の製造装置であって、前記多孔体の通過可能な間隔を空けて対向配置されて前記多孔体に前記スラリーを充填する一対の充填ロールと、前記一対の充填ロールの各ロール面に前記スラリーをそれぞれ供給する一対の供給部と、前記一対の充填ロールの各ロール面の間隔を一定に調整する調整部とを備えることを要旨とする。
上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明は、板状の多孔体にスラリーを充填させた材料を用いて電池用の電極を製造する電池用電極の製造方法であって、前記多孔体の通過可能な間隔を開けて対向配置されて前記多孔体に前記スラリーを充填する一対の充填ロールの各ロール面に前記スラリーをそれぞれ供給するスラリー供給工程と、前記一対の充填ロールの各ロール面相互の間隔を一定に調整する調整工程とを備えることを要旨とする。
このような構成もしくは方法によれば、間隔が一定に調整されている一対の充填ロールの各ロール面の間に多孔体を通過させることができるため、多孔体の表面と充填ロールのロール面との間隔も一定に調整される。このように多孔体の表面と充填ロールのロール面との間隔が一定であれば、供給部から充填ロールに供給されたスラリーが常に一定の量だけ多孔体に充填されるため、ひいては多孔体に充填されるスラリーの量も常に一定になる。これにより、多孔体に充填されるスラリーの量も自ずと高い精度で調整されるようになる。
また、ロールにより多孔体表面へスラリーを充填するため、多孔体の表面に対してスラリーが徐々に充填されるようになる。このため、多孔体の両面から充填されたスラリーの間に空気が挟みこまれるなどして、スラリー量にむらが生じる等の不都合が生じることもない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池用電極の製造装置において、前記充填ロールは、回転軸と、該回転軸を回転自在に支持する軸受け部を有し、前記回転軸は、前記軸受け部に向かう方向でかつ前記多孔体を挟み込む方向に交差する方向に与圧されていることを要旨とする。
このような構成によれば、充填ロールの回転軸が軸受けなどのぶれによってぶれて、一対の充填ロール間のロール面の間隔が変動することが抑制されるようになる。これにより、充填ロールによる多孔体へのスラリーの充填量の変動が抑制されるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電池用電極の製造装置において、前記調整部は、前記一対の充填ロールの回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期させる態様で前記一対の充填ロールを同期回転させることを要旨とする。
このような構成によれば、一対の充填ロールの回転角度が互いに逆方向の同一角度に同期させられることで、回転中に相対向するロール面が常に同じロール面同士になる。これにより、常に同じロール面同士で多孔体に対向するため、充填ロールのロール面と多孔体表面までの距離が各ロール面同士の間隔に生じる変動のレベルに抑えられる。また、同じロール面同士が相対向するため、その間に生じる変動の予測も可能である。
特に、一対の充填ロールの取り付けが、互いに逆方向の同一角度に同期回転されるときロール面の間隔の変動を小さくするように調整されている場合には、同期回転の角度が維持されることによってスラリーの充填量の変動も小さく抑えられる状態が維持されるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電池用電極の製造装置において、前記調整部には、前記一対の充填ロールを各別に回転駆動する各別の回転駆動装置が設けられており、前記調整部は、前記回転駆動装置の各々の回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期制御することによって前記一対の充填ロールを同期回転させることを要旨とする。
このような構成によれば、一対の充填ロールの回転角度の逆方向の同一角度への同期回転が各別の回転駆動装置の同期制御で行なわれるため、取付構造が簡単な一対の充填ロールであっても同期回転させることができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の電池用電極の製造装置において、前記調整部には、前記一対の充填ロールのうちの一方の充填ロールに他方の充填ロールを駆動連結させることで前記一対の充填ロールの回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期回転させる駆動連結部が設けられており、前記一対の充填ロールのいずれか一方の回転駆動に基づいてそれら一対の充填ロールが同期回転することを要旨とする。
このような構成によれば、一対の充填ロールを駆動連結させることにより一対の充填ロールが同期回転されるようになる。これにより、一対の充填ロールのいずれか一方を回転駆動させるような簡単な制御によっても一対の充填ロールの同期回転が維持されるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池用電極の製造装置において、前記多孔体には、スラリーの充填が不要な部分が設定されており、前記充填ロールのロール面には、前記スラリーの充填が不要な部分に対応して円周状の溝が形成されていることを要旨とする。
このような構成によれば、充填ロールの溝に対応する部分は多孔体の表面との距離が離れるため、充填ロールの溝に対応する部分からは多孔体にスラリーが充填されない。すなわち、多孔体に設定されたスラリーの充填が不要な部分へスラリーを供給しないようにすることが適切に行われるようになる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電池用電極の製造装置において、前記供給部には、前記充填ロールにスラリーを転写可能に近接する転写ロールが設けられ、前記供給部は、前記充填ロールへのスラリーの供給を、前記転写ロールのロール面に供給されたスラリーを前記充填ロールのロール面に転写することで行うことを要旨とする。
このような構成によれば、転写ロールに供給するスラリーの量を調整することで充填ロールへ供給されるスラリーの量も調整される。また、転写ロールからの転写であれば、転写ロールのロール面は、スラリーを転写可能な距離まで近接しない充填ロールの溝などにスラリーを転写させないため、充填ロールへ必要量のスラリーを好適に供給することができるようにもなる。もし、一対の充填ロールのロール面の間隔が調整された場合であれ、当該調整の影響に応じたスラリーの供給量調整を容易に行うこともできる。これにより、一対の充填ロールへのスラリーの供給が好適に実行されるようになる。
本発明にかかる電池用電極の製造装置及び電池用電極の製造方法によれば、多孔体に充填されるスラリーの量を高い精度で調整することのできるようになる。
本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第1の実施形態について、その概略構成を示す模式図。 同実施形態の充填ロールを模式的に示す模式図。 同実施形態の製造装置により製造された正極板を模式的に示す模式図。 同実施形態の製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。 本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第2の実施形態について、その概略構成を示す模式図。 同実施形態の製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。 本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第3の実施形態について、その製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。 本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第4の実施形態について、その概略構成を示す模式図。 同実施形態の製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。 同実施形態の製造装置における軸受けの状態を模式的に示す模式図であって、(a)は加圧されていないときの状態を示す模式図、(b)は加圧されているときの状態を示す模式図。 本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第5の実施形態について、その概略構成を示す模式図。 同実施形態の製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。 本発明の電池用電極の製造装置を具体化した第6の実施形態について、その概略構成を示す模式図。 同実施形態の製造装置の概略構成を示すブロック図。 同実施形態の製造装置が正極板を製造する態様を示す模式図。
(第1の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態の電池は、アルカリ蓄電池、具体的には密閉型のニッケル水素蓄電池であり、電気自動車やハイブリッド自動車の電源として用いられる電池である。このニッケル水素蓄電池は、例えば、水素吸蔵合金を含む負極板と、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を含む正極板とを耐アルカリ性樹脂の不織布から構成されるセパレータを介して複数枚積層した電極群を、集電板に接続し、電解液とともに樹脂製の電槽内に収容して構成される。なお、本実施形態では、電池用電極を構成する部材である正極板を製造する場合について述べる。
図1に示す、電池用電極の製造装置は、正極板の基材となる三次元金属多孔体としての発泡ニッケル基板BPの内部に形成された内部空間に、正極活物質を含むスラリーを充填するための装置であって、発泡ニッケル基板BPへ充填するスラリーの量を高い精度で制御することができる装置である。本実施形態では、発泡ニッケル基板BPは、移動方向Lに移動することによって電池用電極の製造装置に供給されつつスラリーが充填され、電池用電極の製造装置から排出される。つまり発泡ニッケル基板BPは、スラリーの充填処理が行われつつ電池用電極の製造装置を通過する。
発泡ニッケル基板BPは、三次元的に連なった空間構造であるスポンジ状の構造により確保された内部空間を有する発泡ニッケルを材料としたものであって、当該発泡ニッケルを電極に適した厚みを有する所定の大きさの板状に製造もしくは加工して得られる基板である。この発泡ニッケル基板BPが電池用電極の製造装置を通過することにより、発泡ニッケル基板BPの内部空間にスラリーPS1,PS2(図4参照)が充填される。
スラリーPS1,PS2は、コバルト化合物の被膜層により被覆されている水酸化ニッケル粒子からなる正極活物質に水を加え、混練することにより、スラリー状にしたものである。本実施形態では、スラリーPS1とスラリーPS2とは同様に作製されたスラリーである。なおスラリーPS1,PS2には、必要に応じて増粘剤や添加物などが加えられてもよい。
図1及び図3に示すように、移動方向Lに移動して製造装置を通過した発泡ニッケル基板BPには、スラリーPS1,PS2が充填された充填領域P1,P2,P3,P4と、スラリーPS1,PS2が充填されていない未充填領域S1,S2,S3とが形成される。この発泡ニッケル基板BPは、その後の工程で、未充填領域S1にて分割されるとともに、未充填領域S2,S3の中央においても分割される。こうして分割された小基板に含まれている未充填領域S2,S3は、電極のリード部として利用される部分であって、このリード部に出力用の配線が溶接されるなどされる。このように、未充填領域S1は、その後の工程で分割される部分であるため、スラリーPS1,PS2を充填する必要のない部分であるとともに、未充填領域S2,S3は、その後の工程でリード部として利用されるため、スラリーPS1,PS2を充填させたくない部分でもある。なお、上述のように分割された小基板を、未充填領域S1,S2,S3に直交する方向にさらに分割してもよい。
図1に示すように、この電池用電極の製造装置には、発泡ニッケル基板BPを通過させることのできる間隔を空けて対向配置されている一対の充填ロール(10,20)と、一対の充填ロールにそれぞれ対応するとともに近接配置された一対の転写ロール(11,21)とが設けられている。また一対の転写ロールには、それぞれ対応するように近接配置された一対のブレード部(13,23(図4参照。図1では図示略。))が設けられている。
一対の充填ロールは、発泡ニッケル基板BPの一方の面である表面側から発泡ニッケル基板BPの内部空間にスラリーPS1を充填する第1の充填ロール10と、発泡ニッケル基板BPの表面とは異なる他方の面である裏面側から発泡ニッケル基板BPの内部空間にスラリーPS2を充填する第2の充填ロール20とから構成されている。第1及び第2の充填ロール10,20は、ロールの軸心から略等距離に外周面であるロール面105,205をそれぞれ有している。第1及び第2の充填ロール10,20は、その間に発泡ニッケル基板BPの厚みに対応する間隔、例えば発泡ニッケル基板BPの厚みと同じ間隔もしくはそれよりも広い間隔を確保しつつ、平行に対向配置されている。これにより、第1の及び第2の充填ロール10,20の各ロール面105,205もそれぞれ平行配置されている。
各充填ロール10,20はそれぞれの回転軸100,200を介して対応する回転駆動装置としてのモータ141,241に駆動連結されている。つまり、モータ141の回転駆動によって第1の充填ロール10は、例えば回転方向R10に回転するとともに、モータ241の回転駆動によって第2の充填ロール20は、例えば回転方向R20に回転するようになっている。発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2を充填する場合、各充填ロール10,20は、その間に発泡ニッケル基板BPを通過させるため、スラリーPS1,PS2の充填されていない発泡ニッケル基板BPを受け入れ、押し出すように回転される。このため、充填処理の運転では、第1の充填ロール10の回転方向R10と第2の充填ロール20の回転方向R20とは逆方向になる。図1を参照すると、第1の充填ロール10の回転方向R10は、モータ141の接続されていない側から見て左回り(反時計回り)である一方、第2の充填ロール20の回転方向R20は、モータ241の接続されていない側から見て右回り(時計回り)である。
ところで各充填ロール10,20は、それぞれ所定の精度で作製されるロールであるが、電池用電極の製造装置に組み込み、適当な角度で同期回転させると、各充填ロール10,20の間隔には回転角度毎に多少の変動が生じる。そうしたことから、各充填ロール10,20を1回転の同期回転をさせたとき、各充填ロール10,20の間隔の変動が最も小さくなるときの角度が最適な同期角度として設定されている。この最適な同期角度は、電池用電極の製造装置の設計、検査もしくは試験などにおいて取得される角度である。すなわち、最適な同期角度を維持しつつ各充填ロール10,20を回転させることで各充填ロール10,20の間隔に生じる変動が最小限に抑えられる。なお、各充填ロール10,20における同期回転とは、相対向するロール面105,205が常に同じ面を対向させるように各充填ロール10,20を逆方向に同一角度で回転させる回転である。
各充填ロール10,20には、複数の溝が形成されている。なお、第1の充填ロール10に形成されている溝と、第2の充填ロール20に形成されている溝は、同様に形成されているため、以下では第1の充填ロール10に形成されている溝について説明し、説明の便宜上、第2の充填ロール20に形成されている溝についての説明を割愛する。
図2に示すように、第1の充填ロール10のロール面105には、そのロール面105を周回する、第1の溝106と2つの第2の溝107がそれぞれ並行に形成されている。つまり、ロール面105には、合計3つの溝106,107に区画された領域として第1〜第4領域105a〜105dが確保されている。第1の溝106は、発泡ニッケル基板BPの未充填領域S1に対応する位置に設けられているとともに、2つの第2の溝107はそれぞれ、発泡ニッケル基板BPの未充填領域S2,S3に対応する位置にそれぞれ設けられている。つまり、第1〜第4領域105a〜105dはそれぞれ、発泡ニッケル基板BPの充填領域P1,P2,P3,P4に対応する位置にそれぞれ設けられている。これにより、各充填ロール10,20の間に発泡ニッケル基板BPを通過させることによって、発泡ニッケル基板BPの表面には第1の充填ロール10の第1〜第4領域105a〜105dからスラリーPS1が充填される一方、第1及び第2の溝106,107からはスラリーPS1が充填されない。なお、発泡ニッケル基板の裏面には、第1の充填ロール10と同様に、第2の充填ロール20の第1〜第4領域からスラリーPS2が充填される一方、第1及び第2の溝からはスラリーPS2が充填されない。これにより、スラリーPS1,PS2が充填された充填領域P1,P2,P3,P4と、スラリーPS1,PS2が充填されていない未充填領域S1,S2,S3とが移動方向Lに沿って区画形成された発泡ニッケル基板BPが製造される。
また、各充填ロール10,20の材質としては、発泡ニッケル基板BPの材質よりも高度の高いものが好ましい。それにより、発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2を確実に充填できるようになる。
一対の転写ロールは、第1の充填ロール10に対応する供給部を構成する第1の転写ロール11と、第2の充填ロール20に対応する供給部を構成する第2の転写ロール21とから構成されている。第1の転写ロール11は、対応するブレード部13から供給されるスラリーPS1を第1の充填ロール10に転写する。第2の転写ロール21は、対応するブレード部23(図4参照)から供給されるスラリーPS2を第2の充填ロール20に転写する。第1及び第2の転写ロール11,21は、ロールの軸心から略等距離に外周面であるロール面113,213をそれぞれ有している。第1の転写ロール11は第1の充填ロール10に平行配置されているとともに、そのロール面113が第1の充填ロール10のロール面105に近接するように配置されている。第2の転写ロール21は第2の充填ロール20に平行配置されているとともに、そのロール面213が第2の充填ロール20のロール面205に近接するように配置されている。第1の転写ロール11のロール面113と第1の充填ロール10のロール面105との間には、第1の転写ロール11のロール面113に塗布されたスラリーPS1を第1の充填ロール10のロール面105に転写することを可能にする間隔が設けられている。同様に、第2の転写ロール21のロール面213と第2の充填ロール20のロール面205との間にも、第2の転写ロール21のロール面213に塗布されたスラリーPS2を第2の充填ロール20のロール面205に転写することを可能にする間隔が設けられている。例えば、それら間隔は、少なくとも、各転写ロール11,21のロール面113,213と対応する各充填ロール10,20のロール面105,205とが当接しない間隔であるとともに、各転写ロール11,21のロール面113,213にそれぞれ載置されたスラリーPS1,PS2の厚みよりも薄い間隔である。
各転写ロール11,21はそれぞれの回転軸110,210を介して対応する回転駆動装置としてのモータ142,242に駆動連結されている。つまり、モータ142の回転駆動によって第1の転写ロール11は、例えば回転方向R11に回転するとともに、モータ242の回転駆動によって第2の転写ロール21は、例えば回転方向R21に回転するようになっている。各転写ロール11,21は、対応する充填ロール10,20へスラリーPS1,PS2を順送りするような態様で供給する(スラリー供給工程)。このため、充填処理の運転では、各転写ロール11,21から各充填ロール10,20にスラリーPS1,PS2が順送りに搬送されるように各転写ロール11,21が回転駆動される。つまり、第1の転写ロール11の回転方向R11は、第1の充填ロール10の回転方向R10と同じ方向であるとともに、第2の転写ロール21の回転方向R21は、第2の充填ロール20の回転方向R20と同じ方向である。図1を参照すると、第1の転写ロール11の回転方向R11は、モータ142の接続されていない側から見て左回り(反時計回り)である一方、第2の転写ロール21の回転方向R21は、モータ242の接続されていない側から見て右回り(時計回り)である。
各モータ141,142,241,242には、入力された駆動信号に応答して当該モータを回転駆動させる駆動回路と、当該モータの回転軸の回転角度を検出して出力する検出回路とが設けられている。本実施形態の各モータ141,142,241,242には、回転駆動させる各ロール10,11,20,21に設定されている絶対角度を検出可能なアブソリュートエンコーダなどの角度検出器が設けられ、この角度検出器が検出回路に接続されている。つまり、各モータ141,142,241,242の検出回路の出力から各ロール10,11,20,21の絶対角度を取得することが可能になっている。駆動回路は、入力された駆動信号と角度検出器より検出された回転角度等とに基づいてモータを駆動制御することで対応するロール10,11,20,21の絶対角度を制御する。つまり、駆動回路は、駆動信号として入力される角度情報と検出される回転角度とを比較するフィードバック制御等に基づいて制御対象のロール10,11,20,21の絶対角度を入力された角度情報に追従させるように制御することができる。
4つのモータ141,142,241,242は、それらに駆動信号を与える1つの調整部としての制御装置15に電気的に接続されている。制御装置15は、各モータ141,142,241,242の回転角度や回転速度等を制御する装置であって、各モータ141,142,241,242からそれぞれ回転角度や回転速度を得るとともに、各モータ141,142,241,242のそれぞれに駆動信号として角度情報や速度情報を送出する。本実施形態では、制御装置15は、4つのモータ141,142,241,242のそれぞれに対して指示する角度情報を、それらモータ141,142,241,242の回転角度が所定のルールの下に同期するように算出する。例えば、制御装置15は、第1の充填ロール10を駆動するモータ141にある回転角度を指示するとき、第2の充填ロール20を駆動するモータ241には、モータ141に送出する回転角度から360度を引いて求められる回転角度を指示することで最適な同期角度が維持されるようにする(調整工程)。また、制御装置15は、第1の転写ロール11を駆動するモータ142には、第1の充填ロール10を駆動するモータ141に送出する回転角度と同じか、その回転角度に所定の係数を掛けた回転角度を指示する。さらに制御装置15は、第2の転写ロール21を駆動するモータ242には、第2の充填ロール20を駆動するモータ241に送出する回転角度と同じか、その回転角度に所定の係数を掛けた回転角度を指示する。なお、各転写ロール11,21の回転角度を対応する充填ロール10,20に対して変化させることにより、充填ロール10,20に供給するスラリーPS1,PS2の量の増減を調整することもできる。
図4に示すように、一対のブレード部(13,23)は、第1の転写ロール11に近接配置されている供給部を構成する第1のブレード部13と、第2の転写ロール21に近接配置されている供給部を構成する第2のブレード部23とから構成されている。
第1のブレード部13は、第1の転写ロール11にスラリーPS1を供給するためのものである。第1のブレード部13には、スラリーPS1が貯留されるとともに、当該スラリーPS1を第1の転写ロール11のロール面113に供給させるブレード13Bが設けられている。ブレード13Bは、第1の転写ロール11のロール面113から所定の距離離れた位置に平行配置されている。これによって、第1のブレード部13は、ブレード13Bから第1の転写ロール11のロール面113に供給されるスラリーPS1の量が所定量になるようにしている。つまり、ロール面113の回転方向R11への回転に伴って、ブレード13Bと第1の転写ロール11のロール面113との間隔から引き出されるスラリーPS1の量が当該間隔により調整されるとともに、その量の調整されたスラリーPS1からなる転写用スラリーPS11が当該ロール面113に載置される。
第2のブレード部23は、第2の転写ロール21にスラリーPS2を供給するためのものである。第2のブレード部23には、スラリーPS2が貯留されるとともに、当該スラリーPS2を第2の転写ロール21のロール面213に供給させるブレード23Bが設けられている。ブレード23Bは、第2の転写ロール21のロール面213から所定の距離離れた位置に平行配置されている。これによって、第2のブレード部23は、ブレード23Bから第2の転写ロール21のロール面213に供給されるスラリーPS2の量が所定量になるようにしている。つまり、当該ロール面213の回転方向R21への回転に伴って、ブレード23Bと第2の転写ロール21のロール面213との間隔からブレード部23から引き出されるスラリーPS2の量が当該間隔により調整されるとともに、その量の調整されたスラリーPS2からなる転写用スラリーPS21が当該ロール面213に載置される。
図4を参照して、本実施形態の電池用電極の製造装置の作用について説明する。
図4において、ブレード部13に貯留されているスラリーPS1が第1の転写ロール11の回転方向R11への回転によってブレード13Bから第1の転写ロール11のロール面113に転写用スラリーPS11として載置される。第1の転写ロール11のロール面113に載置された転写用スラリーPS11は、第1の転写ロール11と第1の充填ロール10との近接する部分にて第1の転写ロール11から第1の充填ロール10に転写される。なお、図示しないが、例えば、第1の充填ロール10の各溝106,107に対応する部分には第1の転写ロール11から第1の充填ロール10に転写用スラリーPS11が転写されず、第1の転写ロール11のロール面113に残り、ブレード部13に回収される。
第1の転写ロール11から転写用スラリーPS11が転写された第1の充填ロール10のロール面105には充填用スラリーPS12が載置される。充填用スラリーPS12は第1の充填ロール10の回転方向R10への回転によって発泡ニッケル基板BPの表面側に向けて搬送される。そして第1の充填ロール10と第2の充填ロール20との間を通過している発泡ニッケル基板BPの表面側に到達した充填用スラリーPS12が、徐々に発泡ニッケル基板BPの表面側に近づくようにして当該表面に対して押圧される。このように、充填用スラリーPS12が発泡ニッケル基板BPの表面側から内部空間内に徐々に充填されて当該内部空間にスラリー層PS13が形成される。
発泡ニッケル基板BPの裏面側にも、表面側と同様に、充填用スラリーPS22が充填される。簡単に説明すると、ブレード部23に貯留されているスラリーPS2が第2の転写ロール21の回転方向R21への回転によってブレード23Bから第2の転写ロール21のロール面213に転写用スラリーPS21として載置される。その転写用スラリーPS21は、第2の転写ロール21と第2の充填ロール20との近接する部分にて第2の転写ロール21から第2の充填ロール20に転写されることによって、第2の充填ロール20のロール面205に充填用スラリーPS22として載置される。充填用スラリーPS22は、第2の充填ロール20の回転方向R20への回転によって発泡ニッケル基板BPの裏面側に向けて搬送される。そして第2の充填ロール20と第1の充填ロール10との間を通過している発泡ニッケル基板BPの裏面側に到達した充填用スラリーPS22が徐々に発泡ニッケル基板BPの裏面側に近づくようにして当該裏面から押圧される。このように、充填用スラリーPS22が発泡ニッケル基板BPの裏面側から内部空間内に徐々に充填されて当該内部空間にスラリー層PS23が形成される。
従来、各充填ロール10,20が発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2を充填させるとき、各充填ロール10,20の回転に伴って各充填ロール10,20のロール面105,205と発泡ニッケル基板BPの表面や裏面との間隔が変動していた。このため、各充填ロール10,20によって発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2が押し込まれる距離が多少なりとも変化することがあった。こうしたスラリーPS1,PS2を押し込む距離の変動は、発泡ニッケル基板BPの内部空間へのスラリーPS1,PS2の充填を不十分にさせたり、スラリーPS1,PS2の一部を発泡ニッケル基板BPに充填させなくしたりする。このため、発泡ニッケル基板BPの内部空間に充填されるスラリーPS1,PS2の量にばらつきを生じさせる、つまり充填量の精度を低下させるおそれがあった。
本実施形態では、第1の充填ロール10の回転角度と第2の充填ロール20の回転角度とが最適な同期角度の状態に維持され続ける。このため第1の充填ロール10と第2の充填ロール20との間隔、いわゆる一対の充填ロール(10,20)の間隔に生じる変動が、回転角度が変化するときであれ最小限に抑えられる。このように一対の充填ロール(10,20)の間隔の変動が最小限に抑えられるため、各充填ロール10,20の間を通過する発泡ニッケル基板BPは、その表面及び裏面と各充填ロール10,20のロール面105,205との間の距離に生じる変動が小さく抑えられる。これにより、各充填ロール10,20のロール面105,205と発泡ニッケル基板BPの表面や裏面との間隔の変動が最小限に抑えられ、各充填ロール10,20が発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2を押圧する距離が安定することで発泡ニッケル基板BPに充填されるスラリーPS1,PS2の量が安定する。すなわち、発泡ニッケル基板BPへのスラリーPS1,PS2の充填量の精度が向上される。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置、及び電池用電極の製造方法によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)間隔が一定に調整されている一対の充填ロール(10,20)の各ロール面105,205の間に発泡ニッケル基板BPを通過させることができるため、発泡ニッケル基板BPの表面及び裏面と充填ロールのロール面105,205との間隔も一定に調整される。このように発泡ニッケル基板BPの表面及び裏面と各充填ロール10,20のロール面105,205との間隔が一定であれば、第1及び第2のブレード部13,23から各充填ロール10,20に供給されたスラリーPS1,PS2が常に一定の量だけ発泡ニッケル基板BPに充填される。このため、ひいては発泡ニッケル基板BPに充填されるスラリーPS1,PS2の量も常に一定になる。これにより、発泡ニッケル基板BPに充填されるスラリーPS1,PS2の量も自ずと高い精度で調整されるようになる。
また、各充填ロール10,20により発泡ニッケル基板BPの表面及び裏面へスラリーPS1,PS2を充填するため、発泡ニッケル基板BPの表面に対してスラリーPS1,PS2が徐々に充填されるようになる。このため、発泡ニッケル基板BPの両面から充填されたスラリーPS1,PS2の間に空気が挟みこまれるなどして、スラリー量にむらが生じる等の不都合が生じることもない。
(2)一対の充填ロール(10,20)の回転角度が互いに逆方向の同一角度に同期させられることで、回転中に相対向するロール面105,205が常に同じロール面同士になる。これにより、常に同じロール面同士で発泡ニッケル基板BPに対向するため、充填ロール10,20のロール面105,205と発泡ニッケル基板BP表面及び裏面までの距離が各ロール面105,205同士の間隔に生じる変動のレベルに抑えられる。また、同じロール面同士が相対向するため、その間に生じる変動の予測も可能である。
特に、一対の充填ロールの取り付けが、互いに逆方向の同一角度に同期回転されるときロール面の間隔の変動を小さくするように調整されている、つまり最適な同期角度に設定されている場合には、同期回転の角度が維持されることによってスラリーPS1,PS2の充填量の変動も小さく抑えられる状態が維持されるようになる。
(3)一対の充填ロール(10,20)の回転角度の逆方向の同一角度への同期回転が各別のモータ141,142,241,242の同期制御で行なわれるため、取付構造が簡単な一対の充填ロール10,20であっても同期回転させることができるようになる。
(4)各充填ロール10,20の溝106,107に対応する部分は発泡ニッケル基板BPの表面及び裏面との距離が離れるため、充填ロール10,20の溝106,107に対応する部分からは発泡ニッケル基板BPにスラリーPS1,PS2が充填されない。すなわち、発泡ニッケル基板BPに設定されたスラリーPS1,PS2の充填が不要な部分である未充填領域S1,S2,S3へスラリーPS1,PS2を供給しないようにすることが適切に行われるようになる。
(5)転写ロール11,21に供給するスラリーPS1,PS2の量を調整することで充填ロール10,20へ供給されるスラリーPS1,PS2の量も調整される。また、転写ロール11,21からの転写であれば、転写ロール11,21のロール面113,213は、スラリーPS1,PS2を転写可能な距離まで近接しない充填ロール10,20の溝106,107などにスラリーPS1,PS2を転写させない。このため、充填ロール10,20へ必要量のスラリーPS1,PS2を好適に供給することができるようにもなる。もし、一対の充填ロール(10,20)のロール面105,205の間隔が調整された場合であれ、当該調整の影響に応じたスラリーPS1,PS2の供給量調整を容易に行うこともできる。これにより、一対の充填ロール(10,20)へのスラリーPS1,PS2の供給が好適に実行されるようになる。
(6)ロール面113,213に対するブレード13B,23Bの調整で供給するスラリーPS1,PS2の量を調整することができる。これにより、ブレード13B,23Bを用いた構成を採用した場合であれ、発泡ニッケル基板BPに供給するスラリーPS1,PS2の量が好適に調整される。
(第2の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第2の実施形態について、図5及び図6に従って説明する。
本実施形態は、充填ロール相互間、転写ロール相互間、充填ロールと転写ロール相互間を駆動連結するとともに回転駆動装置を1つにすることが上記第1の実施形態の構成と相違するものの、その他の構成については同様である。このことから、本実施形態では上記相違点を中心に説明し、説明の便宜上、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその詳細な説明を割愛する。
図5に示すように、一対の充填ロールを構成するロールのうちの一方の第1の充填ロール10には、回転軸100を介して駆動装置としてのモータ14が駆動連結されている。一方、1対の充填ロールを構成するロールのうちの他方の第2の充填ロール20、及び一対の転写ロールを構成する第1及び第2の転写ロール11,21には回転駆動装置は駆動連結されていない。
第1の充填ロール10のモータの接続されていない側の回転軸101には調整部及び駆動連結部を構成する第1の歯車103が連結されている。第1の歯車103は、第1の充填ロール10とともに回転するように回転軸101に取り付けられている。第2の充填ロール20にあって、第1の充填ロール10の第1の歯車103が設けられている側に延びる回転軸201には調整部及び駆動連結部を構成する第2の歯車203が連結されている。第2の歯車203は、第2の充填ロール20とともに回転するように回転軸201に取り付けられている。
第1の歯車103と第2の歯車203との間には、相互に噛み合う調整部及び駆動連結部を構成する第3の歯車104と調整部及び駆動連結部を構成する第4の歯車204とが設けられている。第3の歯車104は第1の歯車103にも噛み合わされ、第4の歯車204は第2の歯車203にも噛み合わされている。
また、第1の充填ロール10の回転軸101と、第1の転写ロール11の回転軸111との間にはベルト12が架け渡されている。ベルト12は、回転軸101に形成されているベルト受け102と回転軸111に形成されているベルト受け112との間に架け渡されることで、第1の充填ロール10の回転軸101の回転を、回転軸111を介して第1の転写ロール11に伝達する。第2の充填ロール20の回転軸201と、第2の転写ロール21の回転軸211との間にはベルト22が架け渡されている。ベルト22は、回転軸201に形成されているベルト受け202と回転軸211に形成されているベルト受け212との間に架け渡されることで、第2の充填ロール20の回転軸201の回転を、回転軸211を介して第2の転写ロール21に伝達する。
図6を参照して、本実施形態の作用について説明する。
第1の充填ロール10がモータ14により回転方向R10に回転駆動されると、第1の充填ロール10の回転に伴って第1の歯車103が回転方向R10に回転する。第1の歯車103が回転方向R10に回転すると、第1の歯車103に噛み合っている第3の歯車104は回転方向R10に対して逆方向である回転方向R14に回転する。また、第3の歯車104が回転方向R14に回転すると、第3の歯車104に噛み合っている第4の歯車204は回転方向R14に対して逆方向、つまり回転方向R10と同じ方向である回転方向R24に回転する。さらに、第4の歯車204が回転方向R24方向に回転すると、第4の歯車204に噛み合っている第2の歯車203は回転方向R24に対して逆方向、つまり回転方向R10に対しても逆方向である回転方向R20に回転する。
また、第1の転写ロール11は、第1の充填ロール10の回転方向R10と同じ回転方向R11に回転するとともに、第2の転写ロール21は、第2の充填ロール20の回転方向R20と同じ回転方向R21に回転する。
これにより、第1の転写ロール11の転写用スラリーPS11が第1の充填ロール10に転写されて充填用スラリーPS12になるとともに、第1の充填ロール10の充填用スラリーPS12が発泡ニッケル基板BPの内部空間に徐々に充填されるようになる。また、第2の転写ロール21の転写用スラリーPS21が第2の充填ロール20に転写されて充填用スラリーPS22になるとともに、第2の充填ロール20の充填用スラリーPS22が発泡ニッケル基板BPの内部空間に徐々に充填されるようになる。
また、各歯車103,104,204,203のギア比は、第1及び第2の充填ロール10,20の回転角度が最適な同期回転に維持されるギア比に調整されている。例えば、第1及び第2の充填ロール10,20が同径であれば、各歯車103,104ギア比が1:1であり、各歯車204,203のギア比を1:1とすれば、第1及び第2の充填ロール10,20の回転角度が最適な同期回転に維持される(調整工程)。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置によれば、上記第1の実施形態にて記載した(1)〜(6)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(7)一対の充填ロール(10,20)を駆動連結させることにより一対の充填ロール(10,20)が同期回転されるようになる。これにより、一対の充填ロール(10,20)のいずれか一方を回転駆動させるような簡単な制御によっても一対の充填ロールの同期回転が維持されるようになる。
(8)一対の充填ロール(10,20)の同期回転が複数の歯車103,104,204,203の噛合による駆動連結によって維持され、一対の充填ロール(10,20)の回転角度に同期ずれが生じることが防止される。
(第3の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第3の実施形態について、図7に従って説明する。
本実施形態は、充填ロールを充填ロールの軸心から離れた位置に設けた駆動装置により駆動することが上記第2の実施形態の構成と相違するものの、その他の構成については同様である。このことから、本実施形態では上記相違点を中心に説明し、説明の便宜上、第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその詳細な説明を割愛する。
図7に示すように、第2の充填ロール20の回転軸201には、ベルト26を介して駆動装置としてのモータ25の駆動軸が駆動連結されている。モータ25の駆動軸は、第2の充填ロール20に平行に設けられているが、ベルト26によって変更可能な範囲であれば、第2の充填ロール20の回転軸201に非平行に設けられていてもよい。これによっても、モータ25の回転駆動によって第1の充填ロール10と第2の充填ロール20とを同期回転させることができる。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置によれば、上記第1の実施形態にて記載した(1)〜(6)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(9)モータ25の配置の自由度やその大きさなどの自由度が高められるようになる。
(第4の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第4の実施形態について、図8〜図10に従って説明する。
本実施形態は、各充填ロール及び各転写ロールの回転軸を軸心に交差する方向に与圧する押圧部を追加したことが、上記第1の実施形態の構成と相違するものの、その他の構成については同様である。このことから、本実施形態では上記相違点を中心に説明し、説明の便宜上、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその詳細な説明を割愛する。なお、説明の便宜上、第1の実施形態を示す図1に対して、本実施形態を示す図8はモータの図示を省略するとともに、回転軸の長さを長く図示している。
第1の充填ロール10の両端の回転軸100,101にはそれぞれ、それら回転軸100,101を、製造装置のロール支持部である支持部材40(図8参照)に回動可能(回転自在)に支持させる軸受け部としての軸受け106Aが設けられている。つまり、回転軸100,101を回転自在に支持する軸受け106Aによって、第1の充填ロール10は、軸受け106Aを介して支持部材40に支持される。同様に、第2の充填ロール20は、2つの回転軸200,201にそれぞれ設けられている軸受け部としての軸受け206Aを介して支持部材40に支持される。また、第1の転写ロール11は、2つの回転軸110,111にそれぞれ設けられている軸受け116を介して支持部材40に支持されるとともに、第2の転写ロール21は、2つの回転軸210,211にそれぞれ設けられている軸受け216を介して支持部材40に支持される。
また、本実施形態の電池用電極の製造装置には、ロールに所定方向への圧力を加圧する2つの押圧部30が設けられている。1つの押圧部30は、第1の充填ロール10及び第1の転写ロール11の近傍に配置され、第1の充填ロール10の各回転軸100,101及び第1の転写ロール11の各回転軸110,111を与圧(加圧)する。他の押圧部30は、第2の充填ロール20及び第2の転写ロール21の近傍に配置され、第2の充填ロール20の各回転軸200,201及び第2の転写ロール21の各回転軸210,211を与圧(加圧)する。
詳述すると、図8及び図9に示すように、1つの押圧部30は、第1の充填ロール10の各回転軸100,101及び第1の転写ロール11の各回転軸110,111に各軸受け106A,116に向かう方向かつ発泡ニッケル基板BPの移動方向Lへの力を与圧するものである。押圧部30には、第1の充填ロール10及び第1の転写ロール11から離れた位置に設けられる支持体31(図8参照)が設けられている。また押圧部30には、当該支持体31から第1の充填ロール10の回転軸100及び第1の転写ロール11の回転軸110に向けて延出される1つの延出部32(図8参照)と、当該支持体31から第1の充填ロール10の回転軸101及び第1の転写ロール11の回転軸111に向けて延出される他の延出部32とが設けられている。各延出部32の延出された端部には、延出部32に回転軸33が固定されたバックアップロール34がそれぞれ2つずつ設けられている。1つの延出部32に設けられた2つのバックアップロール34はそれぞれ、第1の充填ロール10の回転軸100又は第1の転写ロール11の回転軸110に対応する位置に配置されるとともに、それら対応する回転軸100,110に所定の圧力で当接されている。他の延出部32に設けられた2つのバックアップロール34はそれぞれ、第1の充填ロール10の回転軸101又は第1の転写ロール11の回転軸111に対応する位置に配置されるとともに、それら対応する回転軸101,111に所定の圧力で当接されている。すなわち、1つの押圧部30は、第1の充填ロール10及び第1の転写ロール11を発泡ニッケル基板BPの移動方向Lに加圧する。
他の押圧部30の構造は、上述した1つの押圧部30と同様な構造であるから、構造についての詳細な説明については割愛する。つまり、他の押圧部30は、第2の充填ロール20及び第2の転写ロール21の近傍に配置され、第2の充填ロール20の各回転軸200,201及び第2の転写ロール21の各回転軸210,211に各軸受け206A,216に向かう方向かつ発泡ニッケル基板BPの移動方向Lとは逆方向への力を与圧する。
図10を参照して、本実施形態の作用について説明する。
図10(a)に示すように、支持部材40に軸受け106Aを介して支持される回転軸101は、一般的に、その自重によって、上方へ移動可能な遊びが生じる。この遊びは、回転軸101と軸受け106Aとの間や、軸受け106Aの内周部と外周部との間や、軸受け106Aと軸受け支持孔41との間などに生じる間隔などによって生じる。そして、この遊びは、充填ロール10のロール面105への押圧力の変化や、充填ロール10の回転速度の変化などによって、回転軸101の軸心の位置を移動させるため、充填ロール10のロール面105の高さを変動させる。つまり、発泡ニッケル基板BPの表面と、ロール面105との間の距離を変化させるおそれがある。
一方、図10(b)に示すように、充填ロール10の回転軸101を発泡ニッケル基板BPの移動方向Lに加圧すると、支持部材40と回転軸101と間の遊びにおいて上方への移動可能距離が減少する。すなわち、充填ロール10の回転軸101の軸心が遊びによって移動しても、充填ロール10のロール面105の高さに生じる変動の幅が小さくなる。これにより、発泡ニッケル基板BPの表面とロール面105との間の距離に生じる変化が小さくなる。なお、発泡ニッケル基板BPの移動方向Lに対しては移動可能な距離が増加するものの、充填ロール10が移動方向Lへ移動したとしても、発泡ニッケル基板BPの表面とロール面105との間の距離に変化は生じない。このため、充填ロール10の移動方向Lへの移動は、ロール面105から発泡ニッケル基板BPへのスラリーPS1の充填に対して与える影響は小さいと考えられる。
なお、第1の充填ロール10の回転軸100側の軸受け106Aについても回転軸101側の軸受け106Aと同様に遊びが小さくなるため、説明の便宜上、その説明を割愛する。さらに、第2の充填ロール20の各回転軸200,201の軸受け206A、第1の転写ロール11の各回転軸110,111の軸受け116、及び、第2の転写ロール21の各回転軸210,211の軸受け216についても、上記各回転軸100,101の軸受け106Aと同様に遊びが少なくなるため、説明の便宜上、その説明を割愛する。
これにより、一対の充填ロール(10,20)の間隔に生じる変動をより小さく抑えることができるとともに、発泡ニッケル基板BPに充填されるスラリーPS1,PS2の充填量の安定及び充填量の精度を高めることができるようになる。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置によれば、上記第1の実施形態にて記載した(1)〜(6)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(10)充填ロール10,20の回転軸100,101,200,201が軸受け106A,206Aなどのぶれによってぶれて、一対の充填ロール(10,20)間のロール面105,205の間隔が変動することが抑制されるようになる。これにより、充填ロール10,20による発泡ニッケル基板BPへのスラリーPS1,PS2の充填量の変動が抑制されるようになる。
(第5の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第5の実施形態について、図11及び図12に従って説明する。
本実施形態は、各転写ロールを除外するとともにブレード部から充填ロールにスラリーを供給することが、上記第1の実施形態の構成と相違するものの、その他の構成については同様である。このことから、本実施形態では上記相違点を中心に説明し、説明の便宜上、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその詳細な説明を割愛する。なお、説明の便宜上、第1の実施形態の図1に対して、回転軸やモータの図示を省略しているとともに、本実施形態の図11にあっては、第2の充填ロール20に対応するブレード部の図示を省略している。
図11に示すように、第1のブレード部13Aは、第1の充填ロール10のロール面105にあって、3つの溝106,107に区画された第1〜第4領域105a〜105dのそれぞれの領域に、ブレード13Bを介してスラリーPS1を供給するものである。第1のブレード部13Aには、第1の充填ロール10のロール面105に形成された3つの溝106,107に対応する位置にそれぞれ区画壁が設けられている。3つの区画壁は、ロール面105に対して直交する方向に延びる態様で設けられておりロール面105に平行する方向の幅がそれぞれ対応する溝106,107の幅と略同じ幅になっているとともに、溝106,107に侵入する位置まで延出されている。つまり、第1のブレード部13Aには、3つの区画壁によって区画された第1〜第4の貯留部13a〜13dが形成されているとともに、ブレード13Bは区画壁に対応する部分が区画壁に覆われている。そして、各貯留部13a〜13dにスラリーPS1が貯留されるとともに、各貯留部13a〜13dに対応するブレード13Bの部分から第1の充填ロール10のロール面105にスラリーPS1が供給される。
これによって、図12に示すように、第1のブレード部13Aは、ブレード13Bから第1の充填ロール10のロール面105に所定の充填用スラリーPS12を載置させる。つまり、ブレード13Bと第1の充填ロール10のロール面105との間隔から当該ロール面105の回転方向R10への回転に伴って第1のブレード部13Aから引き出されるスラリーPS1の量が当該間隔により調整されるとともに、その量の調整されたスラリーPS1からなる充填用スラリーPS12がロール面105に載置される。
図示を省略したが、第2のブレード部23Aにも、第2の充填ロール20のロール面205にあって、3つの溝206,207に対応する位置にそれぞれ区画壁が設けられている。この3つの区画壁もロール面205に対して直交する方向に延びる態様で設けられておりロール面205に平行する方向の幅がそれぞれ対応する溝206,207の幅と略同じ幅になっているとともに、溝206,207に侵入する位置まで延出されている。また、ブレード23Bは区画壁に対応する部分は区画壁に覆われている。
これによって、第2のブレード部23Aは、第1のブレード部13Aと同様に、ブレード23Bから第2の充填ロール20のロール面205に所定量の充填用スラリーPS22を載置させる。
図12を参照して、本実施形態の作用について説明する。
第1の充填ロール10が回転方向R10に回転駆動されると、第1のブレード部13Aから第1の充填ロール10のロール面105の第1〜第4領域105a〜105dのみにスラリーPS1が供給され、充填用スラリーPS12として第1の充填ロール10のロール面105に載置される。そして、このロール面105に載置された充填用スラリーPS12が発泡ニッケル基板BPの表面側から該発泡ニッケル基板BPの内部空間に充填されて当該内部空間にスラリー層PS13を形成する。
第2の充填ロール20が回転方向R20に回転駆動されると、第2のブレード部23Aから第2の充填ロール20のロール面205の第1〜第4領域のみにスラリーPS2が供給され、充填用スラリーPS22として第2の充填ロール20のロール面205に載置される。そして、このロール面205に載置された充填用スラリーPS22が発泡ニッケル基板BPの裏面側から該発泡ニッケル基板BPの内部空間に充填されて当該内部空間にスラリー層PS23を形成する。
これにより、スラリーPS1,PS2が内部空間に高い精度で充填された発泡ニッケル基板BPが製造される。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置によれば、上記第1の実施形態にて記載した(1)〜(6)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(11)第1及び第2のブレード部13A,23Aから充填ロール10,20の溝106,107,206,207にはスラリーが供給されないため、充填ロール10,20に供給されるスラリーPS1,PS2の量が必要な量だけに適正化される。これによって、スラリーPS1,PS2の供給量に生じる無駄が減少すること期待される。また、充填ロール10,20に供給されつつ発泡ニッケル基板BPに供給されなかったスラリーPS1,PS2を回収する手間などを省くこともできる。
(12)ロール面105,205に対するブレード13B,23Bの調整で供給するスラリーPS1,PS2の量を調整することができる。これにより、ブレード13B,23Bを用いた構成を採用した場合であれ、発泡ニッケル基板BPに供給するスラリーPS1,PS2の量が好適に調整される。
(第6の実施形態)
本発明にかかる電池用電極の製造装置を具体化した第6の実施形態について、図13〜図15に従って説明する。
本実施形態は、ブレード部の代わりにノズルが設けられたことが、上記第5の実施形態の構成と相違するものの、その他の構成については同様である。このことから、本実施形態では上記相違点を中心に説明し、説明の便宜上、第5の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその詳細な説明を割愛する。
図13に示すように、第1及び第2の充填ロール10,20にはそれぞれ、各ロール面105,205に対応するノズル部50が近接配置されている。
図14に示すように、ノズル部50には、第1の充填ロール10のロール面105の第1〜第4領域105a〜105dに対応する供給部及びノズルとしての吐出部50a〜50dが設けられている。各吐出部50a〜50dは、対応する第1〜第4領域105a〜105dにスラリーPS1を供給するものであって、外部からの制御信号に応じて吐出量を調整することが可能になっている。そして、各吐出部50a〜50dには制御装置52が電気的に接続されている。制御装置52は、各吐出部50a〜50dに対してそれぞれ吐出量を指示する制御信号を出力する。本実施形態では、各吐出部50a〜50dに対して固定された値を出力しているが、吐出量を算出する処理等に基づいて、運転停止中、もしくは、運転中に吐出量を変更させるようにしてもよい。また、各吐出部50a〜50dに対して指示している固定の値は、同一の値であっても、それぞれ異なった値であってもよい。
また、ノズル部50には、所定の圧力に与圧されたスラリーPS1を出力するポンプ51が接続されている。ポンプ51は、各吐出部50a〜50dのそれぞれにスラリーPS1を供給可能に連結されている。つまり、各吐出部50a〜50dにはそれぞれ、ポンプ51から出力された所定の圧力に与圧されたスラリーPS1が供給される。つまり、ノズル部50は、ポンプ51から所定の圧力に与圧されたスラリーPS1が供給されるとともに、供給されたスラリーPS1を吐出口から各ロール面105に吐出する。
つまり、ノズル部50の各吐出部50a〜50dは、制御装置52からの制御信号に応答して所定量のスラリーPS1を吐出し、ロール面105の第1〜第4領域105a〜105dに吐出した所定量のスラリーPS1を載置させる。
第2の充填ロール20にも、第1の充填ロール10の場合と同様に、ノズル部50の吐出部50a〜50dから、制御装置52からの制御信号に応答して所定量のスラリーPS2が供給される。つまり、第2の充填ロール20のロール面205の第1〜第4領域205a〜205dに対応する吐出部50a〜50dから所定量のスラリーPS2が載置される。
図15を参照して、本実施形態の作用について説明する。
第1の充填ロール10が回転方向R10に回転駆動されると、第1の充填ロール10のロール面105の第1〜第4領域105a〜105dのみにノズル部50からスラリーPS1が供給され、充填用スラリーPS12として第1の充填ロール10のロール面105に載置される。そして、このロール面105に載置された充填用スラリーPS12が発泡ニッケル基板BPの表面側から該発泡ニッケル基板BPの内部空間に充填されて当該内部空間にスラリー層PS13を形成する。
また、第2の充填ロール20が回転方向R20に回転駆動されると、第2の充填ロール20のロール面205の第1〜第4領域のみにノズル部50からスラリーPS2が供給され、充填用スラリーPS22として第2の充填ロール20のロール面205に載置される。そして、このロール面205に載置された充填用スラリーPS22が発泡ニッケル基板BPの裏面側から該発泡ニッケル基板BPの内部空間に充填されて当該内部空間にスラリー層PS23を形成する。
これにより、スラリーPS1,PS2が内部空間に高い精度で充填された発泡ニッケル基板BPが製造される。
以上説明したように、本実施形態の電池用電極の製造装置によれば、上記第1及び第5の実施形態にて記載した(1)〜(6)、(11)及び(12)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(13)各ノズル部50から充填ロール10,20の溝106,107,206,207にはスラリーが供給されないため、充填ロール10,20に供給されるスラリーPS1,PS2の量が必要な量だけに適正化される。これによって、スラリーPS1,PS2の供給量に生じる無駄が減少すること期待される。また、充填ロール10,20に供給されつつ発泡ニッケル基板BPに供給されなかったスラリーPS1,PS2を回収する手間などを省くこともできる。
(14)吐出部50a〜50dからの吐出量の調整によりスラリーPS1,PS2の量を調整することができる。通常、吐出部50a〜50dからの吐出量の調整は、ポンプ51からの与圧の変更により比較的簡単に行えるため、スラリー量の動的な調整も可能になる。
(15)区分された吐出部50a〜50dの別にスラリー量を調整することができるため、発泡ニッケル基板BPに充填させるスラリー量をより詳細に調整することができるようにもなる。
(その他の実施形態)
なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記各実施形態では、各充填ロール10,20のロール径について言及していないが、各充填ロール10,20のロール径は、同一径であっても、異なる径であってもよい。充填ロール10,20の回転角度が逆方向に同一角度となるように同期回転されていれば、各回転毎に対向するロール面同士が同じ面になる関係が維持される。
・また、各充填ロール10,20は発泡ニッケル基板BPを搬送するロールではないため、発泡ニッケル基板BPの搬送速度に対して、ロール面105,205の周速が相違してもよい。例えば、発泡ニッケル基板BPへのスラリーの充填量を増やしたい場合、発泡ニッケル基板BPの搬送速度に対して周速を速くすることも考えられる。また、スラリーの充填量を減らしたい場合、発泡ニッケル基板BPの搬送速度に対して周速を遅くすることも考えられる。
・さらに、2つの充填ロール10,20のロール径を変更することにより、発泡ニッケル基板BPの表面及び裏面に対するスラリーの充填態様を調整することも可能である。
このようにこの電池用電極の製造装置の適用可能性は高い。
・なお、充填ロールにより発泡ニッケル基板に充填されたスラリーの一部を、充填後に取り除いて充填量を調整するようにしてもよい。
・上記第4〜6の実施形態では、上記第1の実施形態と同様の方法で、充填ロール10,20の回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期させている場合について例示したが、これに限らず、充填ロールの回転角度を、例えば上記第2や第3の実施形態と同様の方法など、その他の方法で同期させてもよい。
・上記各実施形態では、充填ロール10,20の回転角度が同期される場合について例示した。しかしこれに限らず、発泡ニッケル基板に適量のスラリーを充填することができるのであれば、充填ロールの回転角度が同期されていなくてもよい。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記第6の実施形態では、吐出部50a〜50dは外部からの制御信号に応じて吐出量を調整することが可能である場合について例示した。しかしこれに限らず、各吐出部は吐出量が固定されていてもよい。この場合、ポンプからの与圧に応じてロール面にスラリーが供給される。これにより、電池用電極の製造装置の構成を簡単にすることができる。
・上記第6の実施形態では、ノズル部50は各充填ロール10,20にスラリーPS1を供給する場合について例示した。しかしこれに限らず、ノズルは、転写ロールにスラリーを供給してもよい。この場合、ノズルにおける吐出部の数を充填ロールのロール面に区画された領域の数よりも減らしてもよい。これにより、電池用電極の製造装置の構成の自由度が向上するようになる。
・上記第5の実施形態では、区画壁を有する第1及び第2のブレード部13A,23Aが各充填ロール10,20に対応して設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、区画壁を有する各ブレード部を転写ロールに対応して設けてもよい。これにより、転写ロールにおいても、充填ロールに対応する部分にだけスラリーが供給されるようになり、スラリーの使用量の適正化が図られるようになる。これにより、電池用電極の製造装置の構成の自由度が向上するようになる。
・上記第2の実施形態では、2つの充填ロール10,20相互間、2つの転写ロール11,21相互間、各充填ロール10,20と対応する転写ロール11,21相互間を駆動連結する場合について例示した。しかしこれに限らず、2つの充填ロール相互間、2つの転写ロール相互間、各充填ロールと対応する転写ロール相互間の少なくとも1つが駆動連結されていてもよい。その場合、駆動連結されていないロールに対しては各別に駆動させるようにすればよい。また、各別の駆動装置を協調制御可能な構成にすると好ましい。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記第2の実施形態では、歯車103,104,203,204及びベルト12,22がロールを挟んでモータ14の反対側に設けられている場合について例示したが、これに限らず、回転駆動力を伝達可能な構成であれば、配置されている位置はどこでもよく、例えば、歯車やベルトの全部もしくは一部がモータ側に設けられていてもよい。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度が高められる。
・上記第2の実施形態では、第1の充填ロール10にモータ14が駆動連結されている場合について例示した。しかしこれに限らず、第2の充填ロールや転写ロールにモータが駆動連結されていてもよい。
また、上記第3の実施形態では、第2の充填ロールにモータ25が駆動連結されている場合について例示した。しかしこれに限らず、第1の充填ロールや転写ロールにモータが駆動連結されていてもよい。
例えば、転写ロールが駆動される場合であれ、少なくとも、第1の充填ロールと第2の充填ロールとの同期回転は維持されるようになる。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度が高められる。
・上記第2の実施形態では、各充填ロール10,20と各転写ロール11,21とがベルトで駆動連結される場合について例示した。しかしこれに限らず、充填ロールと転写ロールとを歯車で駆動連結してもよい。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度が高められる。
・上記第2の実施形態では、各充填ロール10,20は歯車103,104,203,204にて駆動連結される場合について例示したが、これに限らず、一対の充填ロールの同期回転を高い精度で維持させることのできる構造であれば連結構造は限定されず、例えば、ばたつきのないチェーンや滑りのないベルトなどを用いてもよい。これにより、電池用電極の製造装置の設計自由度が高められる。
・上記第1の実施形態では、4つのモータ141,142,241,242が1つの制御装置15に制御される場合について例示した。しかしこれに限らず、モータの数と制御装置の数との組み合わせはどのような態様でも可能であり、例えば、4つのモータがそれぞれ各別の制御装置に制御されても、2台ずつ1つの制御装置に制御されてもよい。これらの場合であれ、各制御装置間で同期回転に必要な信号を授受できるようにすることで各モータを所定の回転速度、回転角度で回転させることができる。これにより、電池用電極の製造装置の構成の自由度が高められるようになる。
・上記第1の実施形態では、角度検出器がモータ141,142,241,242に設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、ロールの絶対角度を検出可能であれば、ロールの回転軸に設けられていてもよい。この場合であれ、必要に応じて角度検出器の出力をモータの駆動回路や制御装置に入力させることでモータを制御することができる。これにより、電池用電極の製造装置の構成の自由度が高められるようになる。
・上記各実施形態では、正極板を製造する場合について例示したがこれに限らず、金属多孔体にスラリーを充填する工程があれば、負極板を製造してもよい。これにより、この電池用電極の製造装置の適用可能性が高められる。
・上記各実施形態では、電極用の基板である三次元金属多孔体が発泡ニッケル基板である場合について例示した。しかしこれに限らず、三次元金属多孔体は、電極に採用可能であれば、スポンジ状の構造を有する金属や、その他三次元的に連なった空間構造を有する金属であってもよい。
・また、三次元多孔体は、金属に限らず、樹脂などからなる多孔体であってもよい。例えば、金属粉末あるいはセラミック粉末を含有するスラリーを帯状発泡樹脂に塗着させてもよい。このスラリーの塗着された帯状発泡樹脂を焼結させることで金属等の多孔体を作製することもできる。具体的にはニッケル粉末を含有するスラリーの塗着された帯状発泡樹脂を焼結させることでニッケル多孔体の基板を製造することもできる。
これにより、この電池用電極の製造装置の適用可能性が向上するようになる。
・上記第4の実施形態では、一対の充填ロール(10,20)の回転軸に、発泡ニッケル基板BPの移動方向L又はその逆方向へ力を与圧する場合について例示した。しかしこれに限らず、充填ロールの回転軸に与圧する力の方向は、発泡ニッケル基板を挟み込む方向に交差する方向で、かつ軸受けに向かう方向であればその他の方向であってもよい。これによっても、回転軸と支持部材との間の遊びにおいて上方への移動距離が減少するようになるため、上記の(10)の効果を奏するようになる。
・上記各実施形態では、アルカリ蓄電池がニッケル水素蓄電池である場合について例示した。しかし、これに限らず、アルカリ蓄電池としては、水酸化カリウムなどのアルカリ電解液を用いる蓄電池であれば、ニッケルカドミウム電池等の二次電池(蓄電池)であってもよい。これにより、このような電池用電極の製造装置の適用範囲を拡げることができるようになる。
・上記各実施形態では、電池が二次電池である場合について例示したが、これに限らず、電池は一次電池でもよい。
10…第1の充填ロール、11…第1の転写ロール、12…ベルト、13,13A…第1のブレード部、13B…ブレード、13a〜13d…第1〜第4の貯留部、14…モータ、15…制御装置、20…第2の充填ロール、21…第2の転写ロール、22…ベルト、23,23A…第2のブレード部、23B…ブレード、25…モータ、26…ベルト、30…押圧部、31…支持体、32…延出部、33…回転軸、34…バックアップロール、40…支持部材、41…軸受け支持孔、50…ノズル部、50a〜50d…吐出部、51…ポンプ、52…制御装置、100,101…回転軸、102…ベルト受け、103…第1の歯車、104…第3の歯車、105…ロール面、105a〜105d…第1〜第4領域、106…第1の溝、106A…軸受け、107…第2の溝、110,111…回転軸、112…ベルト受け、113…ロール面、116…軸受け、141,142…モータ、200,201…回転軸、202…ベルト受け、203…第2の歯車、204…第4の歯車、205…ロール面、205a〜205d…第1〜第4領域、206…溝、206A…軸受け、207…溝、210,211…回転軸、212…ベルト受け、213…ロール面、216…軸受け、241,242…モータ、BP…発泡ニッケル基板、P1,P2,P3,P4…充填領域、S1,S2,S3…未充填領域、PS1,PS2…スラリー、PS11…転写用スラリー、PS12…充填用スラリー、PS13…スラリー層、PS21…転写用スラリー、PS22…充填用スラリー、PS23…スラリー層。

Claims (8)

  1. 板状の多孔体にスラリーを充填させた材料を用いて電池用の電極を製造する電池用電極の製造装置であって、
    前記多孔体の通過可能な間隔を空けて対向配置されて前記多孔体に前記スラリーを充填する一対の充填ロールと、
    前記一対の充填ロールの各ロール面に前記スラリーをそれぞれ供給する一対の供給部と、
    前記一対の充填ロールの各ロール面の間隔を一定に調整する調整部とを備える
    ことを特徴とする電池用電極の製造装置。
  2. 前記充填ロールは、回転軸と、該回転軸を回転自在に支持する軸受け部を有し、前記回転軸は、前記軸受け部に向かう方向でかつ前記多孔体を挟み込む方向に交差する方向に与圧されている
    請求項1に記載の電池用電極の製造装置。
  3. 前記調整部は、前記一対の充填ロールの回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期させる態様で前記一対の充填ロールを同期回転させる
    請求項1又は2に記載の電池用電極の製造装置。
  4. 前記調整部には、前記一対の充填ロールを各別に回転駆動する各別の回転駆動装置が設けられており、
    前記調整部は、前記回転駆動装置の各々の回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期制御することによって前記一対の充填ロールを同期回転させる
    請求項3に記載の電池用電極の製造装置。
  5. 前記調整部には、前記一対の充填ロールのうちの一方の充填ロールに他方の充填ロールを駆動連結させることで前記一対の充填ロールの回転角度を互いに逆方向の同一角度に同期回転させる駆動連結部が設けられており、
    前記一対の充填ロールのいずれか一方の回転駆動に基づいてそれら一対の充填ロールが同期回転する
    請求項3に記載の電池用電極の製造装置。
  6. 前記多孔体には、スラリーの充填が不要な部分が設定されており、
    前記充填ロールのロール面には、前記スラリーの充填が不要な部分に対応して円周状の溝が形成されている
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池用電極の製造装置。
  7. 前記供給部には、前記充填ロールにスラリーを転写可能に近接する転写ロールが設けられ、
    前記供給部は、前記充填ロールへのスラリーの供給を、前記転写ロールのロール面に供給されたスラリーを前記充填ロールのロール面に転写することで行う
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の電池用電極の製造装置。
  8. 板状の多孔体にスラリーを充填させた材料を用いて電池用の電極を製造する電池用電極の製造方法であって、
    前記多孔体の通過可能な間隔を開けて対向配置されて前記多孔体に前記スラリーを充填する一対の充填ロールの各ロール面に前記スラリーをそれぞれ供給するスラリー供給工程と、
    前記一対の充填ロールの各ロール面相互の間隔を一定に調整する調整工程とを備える
    ことを特徴とする電池用電極の製造方法。
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