JP2013205257A - 電源装置、及びこの電源装置を備える車両並びに蓄電装置 - Google Patents

電源装置、及びこの電源装置を備える車両並びに蓄電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プリチャージ回路とコンデンサーとで構成されるコンデンサー抵抗回路の故障を確実に検出する。
【解決手段】電源装置は、出力スイッチ3と、この出力スイッチ3を介して負荷20に接続されるバッテリ1と、この負荷20の入力側に並列に接続されたコンデンサー9を、出力スイッチ3のオフ状態でプリチャージするプリチャージ回路4とを備えており、さらに、プリチャージ回路4の抵抗成分Rとコンデンサー9の容量成分Cから特定される時定数τを、プリチャージされるコンデンサー9の電圧上昇特性から検出し、検出される時定数τに基づいてプリチャージ回路4とコンデンサー9とからなるコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する故障検出回路7を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、負荷と並列に接続しているコンデンサーのプリチャージ回路を備える電源装置における、プリチャージ回路とコンデンサーの接続回路で構成されるコンデンサー抵抗回路の故障を検出する電源装置とこの電源装置を備える車両並びに蓄電装置に関する。
バッテリから直流電力が供給される負荷は、並列にコンデンサーが接続されることで、バッテリの電圧変動を少なくしながら安定して電力が供給される。このことを実現するために、たとえば車両用の電源装置では、車両負荷にコンデンサーを並列に接続している。さらに、電源装置では、リレーや半導体スイッチング素子などの出力スイッチが設けられて、コンデンサーと負荷がバッテリに接続されている。出力スイッチは、バッテリを負荷に接続する状態でオン、負荷に接続しない状態でオフに切り換えられる。車両用の電源装置では、車両のメインスイッチであるイグニッションスイッチのオンオフに連動して、この出力スイッチがオンオフに切り換えられている。すなわち、イグニッションスイッチのオン状態で出力スイッチをオン、イグニッションスイッチのオフ状態で出力スイッチをオフに切り換えている。こうした電源装置では、出力スイッチをオンに切り換えた場合、コンデンサーが充電されるために、接続当初には瞬間的に極めて大きなチャージ電流が流れる。過大なチャージ電流は、出力スイッチのリレー接点を損傷し、あるいは半導体スイッチング素子を故障させる原因となる。
この問題を防止するために、プリチャージ回路を設け、このプリチャージ回路を経由してコンデンサーをチャージした後、出力スイッチをオンに切り換える電源装置が開発されている。(特許文献1及び2参照)
特開2009−290978号公報 特開2009−38925号公報
これ等の公報の電源装置は、プリチャージ回路でコンデンサーをプリチャージしてコンデンサーに電荷をチャージした後、出力スイッチをオンに切り換えることで、出力スイッチのオン状態における過大電流を抑制できる。ただ、プリチャージ抵抗が故障して使えなくなると、コンデンサーを正常にプリチャージできなくなる。ここで言うプリチャージ抵抗の故障とは、プリチャージ抵抗が、想定される機能を満たさない状態へ抵抗値が上昇または減少など過大に変化してしまった故障状態、すなわち、プリチャージ抵抗の抵抗値が、抵抗器として正常に動作する範囲外にアウトレンジした状態を意味している。例えば、プリチャージ抵抗の抵抗値が範囲外にアウトレンジしている場合(以下、アウトレンジ故障と呼ぶ)、バッテリからコンデンサーを正常にプリチャージできず、この状態で出力スイッチをオン状態とすると、過電流が流れ、出力スイッチの接点や半導体スイッチング素子の故障、ヒューズ溶断および電池故障などにいたる可能性がある。プリチャージ抵抗は、繰り返し使用することで経時的に劣化が進行してアウトレンジ故障にいたる場合が多い。したがって、プリチャージ抵抗がアウトレンジ故障にいたる前に、劣化進行の兆候であるインレンジ故障(範囲内の故障)を検出して、アウトレンジ故障を推測することが大切である。
従来の電源装置は、出力スイッチの出力側の電圧、すなわちプリチャージされるコンデンサーの電圧を検出するので、コンデンサーがプリチャージされるかどうかの故障は判定できる。しかしながら、インレンジ故障や、コンデンサーの静電容量が減少する、プリチャージ回路とコンデンサーとの接続回路で構成されるコンデンサー抵抗回路の故障を判定できない欠点がある。
本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の目的は、プリチャージ回路とコンデンサーとで構成されるコンデンサー抵抗回路の故障、とくにインレンジ故障をも確実に検出できる電源装置とこの電源装置を備える車両並びに蓄電装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の電源装置は、出力スイッチ3と、この出力スイッチ3を介して負荷20に接続されるバッテリ1と、この負荷20の入力側に並列に接続されたコンデンサー9を、出力スイッチ3のオフ状態でプリチャージするプリチャージ回路4とを備えており、さらに、プリチャージ回路4の抵抗成分Rとコンデンサー9の容量成分Cから特定される時定数τを、プリチャージされるコンデンサー9の電圧上昇特性から検出し、検出される時定数τに基づいてプリチャージ回路4とコンデンサー9とからなるコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する故障検出回路7を備えている。
以上の電源装置は、プリチャージ回路とコンデンサーとで構成されるコンデンサー抵抗回路の故障、とくに時定数τから電気抵抗Rや静電容量Cを演算することで、インレンジ故障をも確実に検出できる特徴を実現する。それは、プリチャージ回路の電気抵抗Rとコンデンサーの静電容量Cとで構成されるRC回路の時定数τを、プリチャージされるコンデンサーの電圧上昇特性から検出して、検出される時定数τから抵抗成分Rと静電容量Cを算出するからである。
以上の電源装置は、プリチャージ回路とコンデンサーとで構成されるコンデンサー抵抗回路の故障を検出するが、プリチャージ回路とコンデンサーのいずれが故障しても時定数τが変化するので、時定数τからプリチャージ回路とコンデンサーの故障を判定できる。
さらに、コンデンサーの電圧上昇特性から検出する時定数τに基づいて故障を検出する電源装置は、検出する時定数τが正常時定数よりも大きいか小さいかで、プリチャージ回路とコンデンサーの故障を判別することもできる。それは、一般に、プリチャージ回路は、プリチャージ抵抗が劣化すると電気抵抗Rが増加し、コンデンサーは劣化すると静電容量Cが減少するからである。この特性から、一例として、検出する時定数τが正常時定数よりも大きいとプリチャージ抵抗の故障と判定し、正常時定数よりも小さいとコンデンサーの故障と判定することもできる。この方法では、検出する時定数τが正常時定数よりも大きい状態にあっては、検出する時定数τから劣化したプリチャージ抵抗の電気抵抗Rを演算してプリチャージ抵抗の故障を判定できる。また、検出する時定数τが正常時定数よりも小さい状態にあっては、劣化したコンデンサーの静電容量Cを演算して、コンデンサーの故障を判定できる。プリチャージ抵抗の電気抵抗Rやコンデンサーの静電容量Cを演算して故障判定する電源装置は、劣化したプリチャージ抵抗やコンデンサーのインレンジ故障をも判定できる。
本発明の電源装置は、故障検出回路7が、プリチャージしているコンデンサー9の電圧を所定の時間間隔で複数回検出して、検出電圧から時定数τを演算することができる。
以上の電源装置は、所定の時間間隔でコンデンサーの電圧を複数回検出することで、プリチャージされるコンデンサーの電圧上昇特性から時定数τを演算できる。
本発明の電源装置は、故障検出回路7が、バッテリ電圧V2を検出すると共に、プリチャージしているコンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔で2回検出し、検出電圧から以下の数1で時定数τを演算することができる。
Figure 2013205257
ただし、数1において、
Y1は検出タイミングx1におけるコンデンサーの電圧、
Y2は検出タイミングx2におけるコンデンサーの電圧、
V2はバッテリ電圧、
Δxはx2−x1である。
以上の電源装置は、バッテリ電圧を検出すると共に、コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で2回測定することで時定数τを演算できる。
本発明の電源装置は、故障検出回路7が、プリチャージしているコンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔で3回検出し、検出電圧から以下の数2で時定数τを演算することができる。
Figure 2013205257
ただし、数2において、
Y1は検出タイミングx1におけるコンデンサーの電圧、
Y2は検出タイミングx2におけるコンデンサーの電圧、
Y3は検出タイミングx3におけるコンデンサーの電圧、
Δx=x2−x1=x3−x2である。
以上の電源装置は、バッテリ電圧を検出することなく、コンデンサーの電圧を3回検出することで時定数τを演算できる。
本発明の電源装置は、コンデンサー9が完全に放電された状態からプリチャージされる状態において、故障検出回路7が、コンデンサー9の電圧がバッテリ電圧V2に対して所定の割合まで上昇する時間から時定数τを検出することができる。
以上の電源装置は、コンデンサーの電圧から複雑な数式を用いて時定数τを演算することなく、コンデンサーの電圧がバッテリ電圧に対して所定の割合まで上昇する時間から時定数τを検出するので、複雑な数式や演算回路を使用することなく時定数τを検出できる。
本発明の電源装置は、プリチャージ回路4がプリチャージ抵抗5とプリチャージスイッチ6との直列回路からなり、故障検出回路7が検出する時定数τからプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを演算し、演算する電気抵抗Rからプリチャージ回路4の故障を検出してもよい。
以上の電源装置は、プリチャージ抵抗やプリチャージスイッチの接触抵抗などのアウトレンジ故障や、インレンジ故障を検出できる。
本発明の電源装置は、コンデンサー9に並列に接続されて、コンデンサー9を放電する放電抵抗11と放電スイッチ12との直列回路からなる放電回路8を備えて、放電回路8がコンデンサー9を放電する状態で、故障検出回路7が、放電回路8の抵抗成分Rdとコンデンサー9の容量成分Cから特定される放電時定数τdを、コンデンサー9の電圧降下特性から検出し、検出される放電時定数τdからコンデンサー9と放電回路8とで構成されるディスチャージ回路13の故障を検出することができる。
以上の電源装置は、時定数τからプリチャージ回路とコンデンサーの故障を検出すると共に、放電時定数τdから放電回路とコンデンサーの故障を検出するので、放電回路の故障を検出する状態で、プリチャージ回路とコンデンサーのいずれが故障したかをより確実に特定できる。それは、コンデンサー抵抗回路が故障してディスチャージ回路が故障しない状態では、プリチャージ回路の故障と判定し、コンデンサー抵抗回路とディスチャージ回路の両方が故障する状態ではコンデンサーの故障と判定し、コンデンサー抵抗回路が故障しない状態で、ディスチャージ回路が故障する状態では、放電回路の故障と判定できるからである。
本発明の電源装置は、放電時定数τdからコンデンサー9の静電容量Cを演算して、コンデンサー9の故障を判定してもよい。
以上の電源装置は、放電時定数τdからコンデンサーの静電容量Cが減少する故障を検出できる。
本発明の電源装置は、故障検出回路7が、コンデンサー抵抗回路10が故障しない状態における時定数τの正常範囲と、ディスチャージ回路13が故障しない状態における放電時定数τdの正常範囲を記憶して、検出される時定数τが正常範囲外で、かつ検出される放電時定数τdが正常範囲内にある状態でプリチャージ回路4の故障と判定し、検出される時定数τが正常範囲内で、かつ検出される放電時定数τdが正常範囲外にある状態で放電回路8の故障と判定し、検出される時定数τと検出される放電時定数τdの両方が正常範囲外にある状態でコンデンサー9の故障と判定することができる。
以上の電源装置は、検出される時定数τと放電時定数τdとを正常範囲に比較することによって、プリチャージ回路の故障と、放電回路の故障と、コンデンサーの故障を判別できる。
本発明の電源装置は、バッテリ1が車両を走行させるモータ22に電力を供給する走行用バッテリとしてもよい。
以上の電源装置は、車両に搭載されて、コンデンサー抵抗回路や放電回路等の故障を確実に検出できる。
本発明の車両は、上記のいずれかの電源装置を搭載することができる。
本発明の蓄電装置は、上記のいずれかの電源装置を備えることができる。
本発明の一実施の形態に係る電源装置の一例を示すブロック図である。 本発明の他の実施の形態に係る電源装置の一例を示すブロック図である。 プリチャージ回路とコンデンサーとで構成されるコンデンサー抵抗回路の等価回路図である。 時定数τが異なるコンデンサー抵抗回路のコンデンサーの電圧上昇特性を示すグラフである。 コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で2回検出する状態を示す図である。 コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で3回検出する状態を示す図である。 完全に放電されたコンデンサーをプリチャージする状態における、時間とコンデンサーの電圧の割合の関係を示すグラフである。 放電時定数τdが異なるディスチャージ回路のコンデンサーの電圧低下特性を示すグラフである。 コンデンサー抵抗回路の故障を判定するフローチャートの一例である。 コンデンサー抵抗回路の故障を判定するフローチャートの他の一例である。 コンデンサー抵抗回路の故障を判定するフローチャートの他の一例である。 コンデンサー抵抗回路の故障を判定するフローチャートの他の一例である。 コンデンサー抵抗回路とディスチャージ回路の故障を判定するフローチャートの一例である。 エンジンとモータで走行するハイブリッドカーに電源装置を搭載する例を示すブロック図である。 モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。 蓄電装置に電源装置を使用する例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
本発明の電源装置は、電動車両に搭載され、あるいは太陽電池や風力発電などの自然エネルギーを蓄えて、負荷に電力を供給する用途に使用される。図1と図2は、車両に搭載される電源装置を例示するが、本発明の電源装置は、この用途には特定しない。
(電源装置)
図1と図2の電源装置は、バッテリ1とプリチャージ回路4とを備える。バッテリ1は、複数の電池2を直列に接続している。このバッテリ1は、出力スイッチ3を介して負荷20に接続されている。プリチャージ回路4は、プリチャージ抵抗5とプリチャージスイッチ6との直列回路からなる。プリチャージ回路4は、負荷20の入力側に接続しているコンデンサー9を、出力スイッチ3がオンに切り換えられる前に、すなわち出力スイッチ3のオフ状態でプリチャージする。さらに、図の電源装置は、出力スイッチ3とプリチャージスイッチ6をオンオフに制御するために故障検出回路7と、コンデンサー9を放電する放電回路8とを備えている。
(バッテリ1)
バッテリ1は、負荷20に電力を供給する。図の電源装置は、バッテリ1からDC/ACインバータ21を介してモーター23に電力を供給する。負荷20のモーター22に大電力を供給するために、バッテリ1は多数の二次電池2を直列に接続して出力電圧を高くしている。二次電池2は、ニッケル水素電池やリチウムイオン二次電池である。ただ、二次電池には、ニッケルカドミウム電池など充電できる全ての電池を使用できる。バッテリ1は、負荷20に大電力を供給できるように、上述のように、たとえば、出力電圧を200〜400Vと高くしている。ただし、電源装置は、バッテリの出力側に昇圧回路(図示せず)を接続して、バッテリの電圧を昇圧して、負荷に電力を供給することもできる。この電源装置は、直列に接続する二次電池の個数を少なくして、バッテリの出力電圧を低くできる。したがって、バッテリは、たとえば出力電圧を100〜400Vとすることができる。
(負荷20)
図1と図2の電源装置の負荷20は、DC/ACインバータ21と、このDC/ACインバータ21の出力側に接続しているモータ22と発電機23とを備える。DC/ACインバータ21は、バッテリ1の直流を交流に変換してモータ22に電力を供給し、発電機23の交流を直流に変換してバッテリ1を充電する。自然エネルギーを蓄える電源装置は、図16に示すように、DC/ACインバータ21を介して負荷の電気機器に接続される。
(コンデンサー9)
出力スイッチ3の出力側であって、負荷20の入力側には、並列にコンデンサー9を接続している。コンデンサー9は、静電容量を、例えば300μF〜3000μFとする大容量の電解コンデンサである。電解コンデンサは、容積に対する静電容量を大きくできる。コンデンサーは、電解コンデンサに代わって積層セラミックコンデンサなど、他の静電容量の大きいコンデンサーを使用することもできる。
大容量のコンデンサー9は、出力スイッチ3をオフに切り換えた後、速やかに放電して電圧を低下させるために、放電回路8が並列に接続されている。放電回路8は、放電抵抗11と放電スイッチ12との直列回路で構成される。放電回路8は、出力スイッチ3がオフに切り換えられた後、放電スイッチ12がオンに切り換えられてコンデンサー9を放電する。放電スイッチ12は、出力スイッチ3のオン状態ではオフ状態に保持される。放電回路8は、コンデンサー9と並列に接続されて、放電回路8とコンデンサー9とでディスチャージ回路13を構成している。
コンデンサー9は、経時的に静電容量が次第に減少してインレンジ故障し、あるいは急激に静電容量が減少してアウトレンジ故障することもある。放電スイッチ12は、リレーや半導体スイッチング素子が使用されるが、リレーにあっては接点の接触抵抗が増加して、インレンジ故障やアウトレンジ故障し、半導体スイッチング素子にあっても故障することがある。ディスチャージ回路13の故障は、後述する放電時定数τdから判定される。
(プリチャージ回路4)
プリチャージ回路4は、電流を制限しながらコンデンサー9をプリチャージする。プリチャージ回路4は、出力スイッチ3と並列に接続される。図1と図2の電源装置は、バッテリ1の正負の出力側に、第1出力スイッチ3Aと第2出力スイッチ3Bを接続している。第1出力スイッチ3Aは、バッテリ1のプラス側に接続されており、第2出力スイッチ3Bは、バッテリ1のマイナス側に接続されている。図の電源装置は、第1出力スイッチ3Aと並列にプリチャージ回路4を接続している。この電源装置は、第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える状態で、プリチャージ回路4でコンデンサー9をプリチャージする。プリチャージ回路4がコンデンサー9をプリチャージした後、第1出力スイッチ3Aをオンに切り換えて、プリチャージ回路4のプリチャージスイッチ6をオフに切り換える。
プリチャージ回路4は、プリチャージスイッチ6がオンに切り換えられて、コンデンサー9をプリチャージする。プリチャージスイッチ6は、リレー等の機械的な接点を有するスイッチである。ただ、プリチャージスイッチには、トランジスターやFET等の半導体スイッチング素子も使用できる。
第1出力スイッチ3Aと第2出力スイッチ3Bは、機械的に可動する接点を有するリレーである。出力スイッチ3は、第1出力スイッチ3Aがオフに保持されて、第2出力スイッチ3Bのみがオンに切り換えられる。この状態で、プリチャージ回路4でコンデンサー9をプリチャージする。コンデンサー9がプリチャージされた後、第1出力スイッチ3Aがオフからオンに切り換えられて、バッテリ1が負荷20に接続される。その後、プリチャージ回路4のプリチャージスイッチ6がオフに切り換えられる。オン状態の出力スイッチ3がオフに切り換えられるときは、第1出力スイッチ3Aと第2出力スイッチ3Bの両方の接点がオフに切り換えられる。
このプリチャージ回路4は、プリチャージ抵抗5とプリチャージスイッチ6が直列に接続されている。プリチャージ抵抗5は、負荷20のコンデンサー9のプリチャージ電流を制限する。プリチャージ回路4は、プリチャージ抵抗5の電気抵抗を大きくしてプリチャージ電流を小さくできる。たとえば、プリチャージ抵抗5を10Ω、バッテリ1の出力電圧を400Vとする電源装置は、プリチャージ電流の最大値が40Aとなる。プリチャージ抵抗5は、電気抵抗を大きくしてプリチャージ電流の最大値を小さくできる。ただ、プリチャージ抵抗の電気抵抗が大きくなると、コンデンサーをプリチャージする時間が長くなる。プリチャージ電流が小さくなるからである。プリチャージ抵抗5の電気抵抗は、プリチャージ電流とプリチャージ時間とを考慮して、たとえば、5〜20Ωに設定される。
(プリチャージ抵抗5)
プリチャージ抵抗5は、コンデンサー9の予備充電(プリチャージ)において電力を消費する。この消費電力は、ジュール熱でプリチャージ抵抗5を発熱させる。プリチャージ抵抗5の発熱は、プリチャージ抵抗5を劣化させて故障の原因となる。プリチャージ回路4は、出力スイッチ3がオンに切り換えられる前にコンデンサー9をプリチャージする。すなわち、出力スイッチ3がオンに切り換えられる毎に、コンデンサー9がプリチャージされてプリチャージ抵抗5は発熱する。したがって、頻繁に出力スイッチ3がオンに切り換えられる状態では、プリチャージ抵抗5の発熱量が大きくなる。したがって、プリチャージ抵抗5は使用状態、すなわち出力スイッチ3がオンに切り換えられる頻度や時間、時間間隔等で劣化状態が変化する。
また、プリチャージ抵抗5の発熱量は、電流の二乗と電気抵抗の積に比例して大きくなる。たとえば、電気抵抗を10Ω、プリチャージ電流を40Aとするプリチャージ抵抗56の瞬時電力は、16000Wと極めて大きくなる。ただ、プリチャージ電流は、ピーク電流を40Aとしても、時間とともに急激に減少する。このことから、プリチャージ抵抗5には、たとえば30W程度のセメント抵抗が使用される。定格電力を30Wとするプリチャージ抵抗5は、瞬間的には、16000Wの電力で加熱される。すなわち、定格電力の500倍もの電力で加熱される。このため、プリチャージ抵抗5の温度は急激に上昇する。その後、コンデンサー9が予備充電(プリチャージ)されるに従って電流が減少するので、発熱量は電流の二乗に比例にして急激に小さくなって、温度は速やかに低下する。
プリチャージ抵抗5は、コンデンサー9をプリチャージするごとに発熱する。プリチャージ回路4がコンデンサー9をプリチャージする頻度が高く、プリチャージ抵抗5が充分に冷却される以前に再びコンデンサー9がプリチャージされると、プリチャージ抵抗5の温度はさらに上昇する。すなわち、コンデンサー9をプリチャージする時間間隔が短いと、プリチャージ抵抗5は、温度上昇が大きくなって劣化しやすくなる。プリチャージ抵抗5が劣化して、電気抵抗が大きくなると、コンデンサー9を所定の時間にプリチャージできなくなる。コンデンサー9をプリチャージできない状態で、出力スイッチ3がオンに切り換えられると、出力スイッチ3に過大な瞬間電流が流れて故障の原因となる。
(プリチャージスイッチ6)
プリチャージスイッチ6は、故障検出回路7でオンオフに切り換えられて、コンデンサー9をプリチャージする。故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えて、コンデンサー9をプリチャージした後、出力スイッチ3をオンに切り換えてバッテリ1を負荷20に接続する。出力スイッチ3は、コンデンサー9をプリチャージしてオン状態に切り換えられるので、コンデンサー9をチャージする過大な瞬間電流は流れない。プリチャージスイッチ6と出力スイッチ3がオンに切り換えられるタイミングは、故障検出回路7でコントロールされる。
(故障検出回路7)
故障検出回路7は、負荷側のメイン制御回路27から入力されるオン信号で、出力スイッチ3とプリチャージスイッチ6を制御して、バッテリ1を負荷20に接続する。メイン制御回路27からオフ信号が入力されると、第1出力スイッチ3Aと第2出力スイッチ3Bをオフに切り換えて、バッテリ1を負荷20から切り離す。その後、メイン制御回路27は、放電スイッチ12をオンに切り換えて、コンデンサー9を放電させる。故障検出回路7は、出力スイッチ3のオン状態で放電スイッチ12をオフ状態に保持する。
さらに、故障検出回路7は、プリチャージ回路4とコンデンサー9とで構成されるコンデンサー抵抗回路10と、コンデンサー9と放電回路8とで構成されるディスチャージ回路13の故障を検出するために、コンデンサー9の電圧を検出する電圧検出回路14と、この電圧検出回路14から入力される信号から故障を検出する判定回路15と、出力スイッチ3及びプリチャージスイッチ6を制御する駆動回路16とを備えている。駆動回路16は、前述した動作で、プリチャージスイッチ6と出力スイッチ3をオンオフにコントロールする。さらに、図1に示す電源装置の故障検出回路7は、バッテリ1の総電圧であるバッテリ電圧V2を検出するために、サブ電圧検出回路18も備えている。
(電圧検出回路14)
電圧検出回路14は、コンデンサー9をプリチャージするタイミングにおいて、すなわち、コンデンサー9のプリチャージが開始されると、一定のサンプリング周期でコンデンサー9の電圧を検出する。電圧検出回路14は、コンデンサー9のプリチャージが完了されるまでに、複数回に電圧を検出する。たとえば、プリチャージ回路4がコンデンサー9のプリチャージを100msec〜600msecで終了させる電源装置は、電圧検出回路14のサンプリング周期を10msecとして、プリチャージするタイミングにおいて、10回〜60回、コンデンサー9の電圧を検出する。
(サブ電圧検出回路18)
図1に示すサブ電圧検出回路18は、バッテリ1の総電圧であるバッテリ電圧V2を検出する。このサブ電圧検出回路18は、例えば、コンデンサー9のプリチャージを開始する前のタイミングにおいて、すなわち、プリチャージスイッチ6がオンに切り換えられる前に、バッテリ電圧V2を検出する。サブ電圧検出回路18は、バッテリ電圧V2を検出する専用の回路とすることもできるが、バッテリ1の保護や残容量の検出のために電源装置に実装されて、バッテリ1の電圧を検出する電圧検出回路を兼用することもできる。また、電源装置は、専用のサブ電圧検出回路を備えることなく、前述の電圧検出回路14をサブ電圧検出回路に兼用することもできる。この電源装置は、バッテリ1の正負の出力側に接続された検出ラインを、電圧検出回路14に入力し、この電圧検出回路14の入力ラインを切り換えてバッテリ電圧V2を検出することができる。
(時定数τ)
図3は、プリチャージ回路4とコンデンサー9とで構成されるコンデンサー抵抗回路10の等価回路を示している。この図のコンデンサー抵抗回路10は、プリチャージスイッチ6を介してバッテリ1が接続されて、コンデンサー9を充電すると、図4に示すように、コンデンサー9の電圧V(t)が上昇する。コンデンサー抵抗回路10は、時定数τによって、コンデンサー9の電圧上昇特性が変化する。図4の曲線Aと曲線Bは、時定数τが異なるコンデンサー抵抗回路10のコンデンサー9の電圧V(t)の上昇特性を示している。曲線Aは、曲線Bよりも時定数τが小さいコンデンサー抵抗回路10において、コンデンサー9の電圧V(t)が上昇する電圧上昇特性を示している。時定数τによって、コンデンサー9の電圧V(t)が上昇する特性が変化するので、コンデンサー9の電圧上昇特性から、後述する方法でコンデンサー抵抗回路10の時定数τを検出する。
図3の等価回路において、抵抗成分Rは、プリチャージ抵抗5の電気抵抗R、コンデンサーの容量成分Cは、コンデンサー9の静電容量Cとなる。抵抗成分Rと容量成分Cとで特定されるコンデンサー抵抗回路10の時定数τは、抵抗成分Rと容量成分Cの積となる。すなわち、コンデンサー抵抗回路10の時定数τは、以下の式で表される。
τ=R×C
(時定数τの検出方法)
コンデンサー抵抗回路10の時定数τは、プリチャージされるコンデンサー9の電圧上昇特性から検出される。故障検出回路7は、プリチャージされるコンデンサー9の電圧V(t)を、電圧検出回路14で一定のサンプリング周期で検出して、検出される電圧を判定回路15に入力する。図1に示す故障検出回路7の判定回路15は、一定のサンプリング周期で検出される複数の検出電圧V(t)と、バッテリ電圧V2から、コンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。図2に示す故障検出回路7の判定回路15は、一定のサンプリング周期で検出される複数の検出電圧V(t)2から、コンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
(電圧を2回検出して時定数τを演算する方法)
図1に示す電源装置の故障検出回路7は、以下のようにしてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
図5に示すように、状態がV1からV2へ指数関数的に変化するとき、以下の数3が成り立つ。
Figure 2013205257
上記数3より、t=x1,x2のときのV(t)の値をY1,Y2とすると、以下の数4が得られる。
Figure 2013205257
上記数4を変形してx1、x2について解くと、以下の数5が得られる。
Figure 2013205257
ここで、Δx=x2−x1とすると、以下の数6が成り立つ。
Figure 2013205257
上記数6を変形してτについて解くと、以下の数7が得られる。
Figure 2013205257
以上の方法は、所定のサンプリング周期でプリチャージされるコンデンサー9の電圧V(t)を2回検出すると共に、バッテリ電圧V2を検出して、コンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算できる。
(電圧を3回検出して時定数τを演算する方法)
図2に示す電源装置の故障検出回路7は、以下のようにしてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
図6に示すように、状態がV1からV2へ指数関数的に変化するとき、以下の数8が成り立つ。
Figure 2013205257
上記数8より、t=x1,x2,x3のときのV(t)の値を、それぞれY1,Y2,Y3とすると、以下の数9が得られる。ただし、x1<x2<x3とする。
Figure 2013205257
上記数9を、前述の数5と同様に変形して、x1、x2、x3について解くと、以下の数10が得られる。
Figure 2013205257
ここで、Δx=x2−x1=x3−x2とすると、以下の数11、数12が成り立つ。
Figure 2013205257
Figure 2013205257
上記数11を変形してV2について解くと、以下の数13が得られる。
Figure 2013205257
同様に、上記数12を変形してV2について解くと、以下の数14が得られる。
Figure 2013205257
上記数13と数14からV2を消去して変形すると、以下の数15が得られる。
Figure 2013205257
上記数15を変形してτについて解くと、以下の数16が得られる。
Figure 2013205257
ここで、上記数16の分母を計算するにあたり、以下の数17に示す近似式で表されるln(1+a)のマクローリン展開を用いて演算してもよい。すなわち、以下の数17において、aの値として、以下の数18で得られる値を代入することで、上記数16の分母を近似的に演算することができる。
なお、数17においては、第2項もしくは第3項までを演算することで、近似値として良好な精度をとることが可能である。
また、前述の数7の計算についても、同様に、以下の数17に示す近似式を用いて演算できることは言うまでもない。
ただし、近似式を利用して演算する方法としては、マクローリン展開による近似式には特定しない。
Figure 2013205257
Figure 2013205257
以上の方法は、一定のサンプリング周期でプリチャージされるコンデンサー9の電圧V(t)を3回検出し、バッテリ電圧V2を検出することなく、コンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算できる。
以上の方法は、バッテリ電圧V2と、プリチャージされるコンデンサー9の電圧を2点検出し、あるいは、プリチャージされるコンデンサー9の電圧を3点検出して、時定数τを演算する。以上の方法は、プリチャージが開始されるコンデンサー9の電圧によらず、時定数τを演算できるので、完全に放電されたコンデンサー9をプリチャージして時定数τを演算できるのみならず、完全に放電されないで所定の電圧にあるコンデンサー9のプリチャージを開始して、時定数τを演算することができる。
ただ、本発明の電源装置は、プリチャージされるコンデンサー9の電圧を検出する回数を、2回または3回には特定しない。それは、数19及び数20での演算に用いるコンデンサー9の電圧として、2個または3個の電圧値を使用するが、これらの電圧値を得るために、コンデンサー9の電圧を3回または4回以上検出することもできるからである。すなわち、上述の数19を用いて時定数τを演算する場合においては、数19での演算に使用するコンデンサー9の電圧値は2個であるが、これらの2個の電圧値を得るために、コンデンサー9の電圧を3回以上検出してもよい。例えば、コンデンサー9の電圧を3回以上検出し、これらの検出値のうち任意の検出タイミング1及び検出タイミング2で特定される2個の検出値をコンデンサー9の電圧値として、数19に基づいて時定数τを演算することができ、あるいは、コンデンサーの電圧を3回以上検出し、その平均値を検出タイミング1及び検出タイミング2で特定される2個の電圧値として、数19に基づいて時定数τを演算することもできる。同様に、上述の数20を用いて時定数τを演算する場合においても、数20での演算に使用するコンデンサー9の電圧値は3個であるが、これらの3個の電圧値を得るために、コンデンサー9の電圧を4回以上検出してもよい。例えば、コンデンサー9の電圧を4回以上検出し、これらの検出値のうち、所定の時間間隔である検出タイミング1、検出タイミング2、及び検出タイミング3で特定される3個の検出値を電圧値として、数20に基づいて時定数τを演算することができ、あるいは、コンデンサーの電圧を4回以上検出し、その平均値を所定の時間間隔である検出タイミング1、検出タイミング2、及び検出タイミング3で特定される3個の電圧値として、数20に基づいて時定数τを演算することもできるからである。
(コンデンサーの電圧が所定の割合まで上昇する時間から時定数τを検出する方法)
ただ、本発明は、時定数τを検出する方法を以上の方法に特定しない。時定数τは、たとえば、完全に放電されたコンデンサー9をプリチャージする状態においては、コンデンサー9の電圧がバッテリ電圧V2の約63%に上昇するまでの時間から検出することもできる。
一般に、時定数τは、システムの最終値の約63%に達するまでの時間を示しており、RC回路における時定数τは、図7に示すように、完全に放電されたコンデンサー9をプリチャージする状態において、コンデンサー9の電圧がバッテリ電圧V2の約63%に上昇するまでの時間から検出できる。コンデンサー9がプリチャージされるとき、時定数τに相当する時間tで、コンデンサー9の電圧がバッテリ電圧V2の約63%となるからである。したがって、故障検出回路7は、完全放電されたコンデンサー9をプリチャージするタイミングにおいて、サブ電圧検出回路18または電圧検出回路14で、バッテリ電圧V2を予め検出すると共に、コンデンサー9のプリチャージが開始されると、電圧検出回路14でもって、一定のサンプリング周期でコンデンサー9の電圧を検出し、電圧検出回路14で検出されるコンデンサー9の電圧がバッテリ電圧V2の約63%となるまでの時間tから時定数τを検出することができる。ただ、故障検出回路7は、時定数τを検出するためのコンデンサーの電圧を、必ずしもバッテリ電圧V2の約63%とする必要はなく、バッテリ電圧V2の約60%〜約65%とすることもできる。以上の方法は、時定数τの値が、例えば、数msec〜数十msecとなるコンデンサー抵抗回路10において、電圧検出回路14がコンデンサー9の電圧を検出するサンプリング周期Δtを、数μsec〜数百μsecのマイクロオーダーとして、時定数τを精度よく検出できる。
以上のように、コンデンサー9の電圧上昇特性から演算される時定数τは、抵抗成分Rと静電容量Cとの積(τ=R×C)となるので、コンデンサー9の電圧上昇特性から時定数τが検出されて、抵抗成分Rと静電容量Cのいずれか一方が特定されると、他方が演算できる。すなわち、プリチャージ抵抗5とコンデンサー9のいずれか一方が故障するとき、故障するプリチャージ抵抗5の抵抗成分Rやコンデンサー9の静電容量Cを時定数τから演算できる。
(判定回路15)
判定回路15は、プリチャージスイッチ6がオンに切り換えられて、プリチャージされるコンデンサー9の電圧上昇特性から、プリチャージ回路4の抵抗成分Rとコンデンサー9の容量成分Cから特定される時定数τを検出して、検出される時定数τに基づいて、プリチャージ回路4とコンデンサー9とで構成されるコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。判定回路15は、故障しないコンデンサー抵抗回路10の時定数τを正常時定数としてメモリ17に記憶しており、検出する時定数τを正常時定数に比較してコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。判定回路15は、故障しないプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを正常な電気抵抗(以下、正常電気抵抗と呼ぶ)として記憶し、また、故障しないコンデンサー9の静電容量Cを正常な静電容量(以下、正常静電容量と呼ぶ)としてメモリ17に記憶している。
プリチャージ抵抗5は劣化すると電気抵抗Rが増加し、コンデンサー9は劣化すると静電容量Cが減少する。したがって、プリチャージ抵抗5が劣化すると、検出される時定数τは増加し、コンデンサー9が劣化すると検出される時定数τは減少する。したがって、判定回路15は、一例として、検出する時定数τが正常時定数よりも大きいか小さいかで、プリチャージ抵抗5とコンデンサー9の故障を判別することができる。ただ、時定数τが正常時定数よりも大きいと、プリチャージ抵抗5の故障と限定し、時定数τが正常時定数よりも小さいと、コンデンサー9の故障と限定するものではない。例えば、プリチャージ抵抗5の故障は、電気抵抗が増加する故障のみには限定されず、反対に、故障して電気抵抗が減少することもある。しかしながら、プリチャージ抵抗5の電気抵抗が減少する故障が発生する確率は、電気抵抗が増加する故障が発生する確率に比べて極めて低いため、時定数τが正常時定数よりも大きいとプリチャージ抵抗5の故障と判定することもできる。
判定回路15は、例えば、検出する時定数τが正常時定数よりも大きくなると、プリチャージ抵抗5の故障と判定する。この状態においては、コンデンサー9の静電容量Cが正常な値にあるとして、静電容量Cと時定数τからプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを演算する。また、判定回路15は、検出する時定数τが正常時定数よりも小さくなって、コンデンサー9の故障と判定するときは、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rが正常な値にあるとして、電気抵抗Rと時定数τからコンデンサー9の静電容量Cを演算する。
判定回路15は、コンデンサー9が故障しないと仮定して、検出する時定数τとコンデンサー9の静電容量Cからプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを演算し、演算する抵抗成分Rを正常電気抵抗に比較して、プリチャージ抵抗5の故障を判定することもできる。また、判定回路15は、プリチャージ抵抗5が故障しないと仮定して、検出する時定数τとプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rからコンデンサーの静電容量Cを演算し、演算する静電容量Cを正常静電容量に比較して、コンデンサー9の故障を判定することもできる。
時定数τが、プリチャージ回路4の抵抗成分Rとコンデンサーの容量成分Cの積で特定されるので、コンデンサー9の電圧上昇特性から時定数τが演算されると、演算される時定数τから、プリチャージ回路4の抵抗成分Rとコンデンサーの容量成分Cとの積が決定される。
演算される時定数τが正常時定数よりも大きくなって、プリチャージ抵抗5の故障と判定されるとき、時定数τからプリチャージ抵抗5の抵抗成分Rは以下の式で特定される。
R=τ/C
したがって、コンデンサー9が故障しない状態、いいかえるとコンデンサー9の静電容量Cが一定の値の状態にあっては、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rは、時定数τと静電容量Cから演算できる。演算されるプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rは、正常電気抵抗に比較されて、プリチャージ抵抗5の故障が判定される。正常電気抵抗は、所定範囲の電気抵抗として、あらかじめ故障検出回路7のメモリ17に記憶されている。時定数τと静電容量Cから演算されるプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rが、正常電気抵抗よりも大きいと故障と判定される。また、時定数τから演算される電気抵抗Rが、正常電気抵抗よりも大きい状態で、その電気抵抗Rの相違によりインレンジ故障とアウトレンジ故障も判定される。故障検出回路7は、インレンジ故障と判定する電気抵抗の範囲も、あらかじめメモリ17に記憶している。
コンデンサー抵抗回路10の抵抗成分Rは、プリチャージ抵抗5の電気抵抗にプリチャージスイッチ6のオン抵抗も加算される。したがって、プリチャージスイッチ6のオン抵抗が大きい状態においては、プリチャージ抵抗5の電気抵抗とプリチャージスイッチ6のオン抵抗が加算された電気抵抗Rが、時定数τとコンデンサー9の静電容量Cから演算される。このことから、プリチャージスイッチ6のオン抵抗が正常範囲よりも大きくなる故障も、時定数τから演算される電気抵抗Rを正常電気抵抗に比較して検出できる。ただ、時定数τから演算される電気抵抗が、正常電気抵抗よりも大きくなる状態においては、プリチャージ抵抗5とプリチャージスイッチ6のいずれの故障かを特定できない。しかしながら、プリチャージスイッチ6に比較してプリチャージ抵抗5が故障する割合が大きいことから、プリチャージ抵抗5の故障として処理して、ほぼ正確に故障判定できる。また、プリチャージ抵抗5とプリチャージスイッチ6のいずれが故障しても、コンデンサー9を正常にプリチャージできなくなるので、いずれが故障したかを特定することなく、プリチャージ回路4の故障と判定して、出力スイッチ3をオンに切り換えない状態に制御できる。
演算される時定数τが正常時定数よりも小さくなって、コンデンサー9の故障と判定されるとき、検出される時定数τとプリチャージ抵抗5の抵抗成分Rから、コンデンサー9の静電容量Cは以下の式で特定される。
C=τ/R
演算されるコンデンサー9の静電容量Cは、正常静電容量に比較されて、コンデンサー9の故障が判定される。正常静電容量は、所定範囲の静電容量として、あらかじめ故障検出回路7のメモリ17に記憶している。時定数τとプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rから演算されるコンデンサー9の静電容量Cが、正常静電容量よりも小さいと故障と判定される。また、検出される時定数τから演算される静電容量Cが、正常静電容量よりも小さい状態で、その静電容量Cの相違によりインレンジ故障とアウトレンジ故障も判定される。故障検出回路7は、インレンジ故障と判定する静電容量の範囲も、あらかじめメモリ17に記憶している。
(コンデンサー9の放電回路8)
コンデンサー9の故障は、コンデンサー9を放電するときの放電時定数τdからも判定できる。図1と図2の電源装置は、コンデンサー9と放電回路8とからなるディスチャージ回路13を備えている。故障検出回路7は、時定数τを検出するのと同じようにして、ディスチャージ回路13の放電時定数τdを検出して、放電時定数τdから放電回路8とコンデンサー9の故障を判定する。放電時定数τdは、コンデンサー9を放電するときの電圧低下特性から演算する。放電時定数τdによって、図8に示すように、コンデンサー9の電圧V(t)が低下する低下カーブが異なるからである。
図8の曲線Cと曲線Dは、放電時定数τdが異なるディスチャージ回路13のコンデンサー9の電圧V(t)の低下特性を示している。曲線Dは、曲線Cよりも放電時定数τdが小さいディスチャージ回路13において、コンデンサー9の電圧V(t)が降下する電圧低下特性を示している。放電時定数τdによって、コンデンサー9の電圧V(t)が低下する特性が変化するので、コンデンサー9の電圧上昇特性から、時定数τを演算するのと同じようにして、ディスチャージ回路13の放電時定数τdは演算される。
放電時定数τdが、放電回路8の抵抗成分Rdとコンデンサー9の容量成分Cの積で特定されるので、コンデンサー9の電圧低下特性から放電時定数τdが演算されると、演算される放電時定数τdから、放電抵抗11の抵抗成分Rdとコンデンサー9の静電容量Cとの積が決定される。したがって、放電抵抗11の電気抵抗Rdが変化しないとすれば、放電時定数τdからコンデンサー9の静電容量Cが以下の式で特定される。
静電容量C=τd/R
したがって、放電抵抗11が故障しない状態、いいかえると放電抵抗11の電気抵抗Rdが一定の値の状態にあっては、コンデンサー9の静電容量Cが、放電時定数τdと放電抵抗11の電気抵抗Rdから演算できる。放電抵抗11が故障する確率は、コンデンサー9が故障する確率に比較して極めて低いので、放電時定数τdが正常範囲にない状態において、とくに、放電時定数τdが正常範囲よりも小さくなる状態においては、コンデンサー9の故障と判定できる。
検出される放電時定数τdから演算されるコンデンサー9の静電容量Cは、正常静電容量に比較されて、コンデンサー9の故障が判定される。正常静電容量は、所定範囲の静電容量として、あらかじめ故障検出回路7のメモリ17に記憶している。放電時定数τdと放電抵抗11の電気抵抗Rdから演算されるコンデンサー9の静電容量Cが、正常静電容量よりも小さいと故障と判定される。また、放電時定数τdから演算される静電容量Cが、正常静電容量よりも小さい状態で、その静電容量Cの相違によりインレンジ故障とアウトレンジ故障も判定される。故障検出回路7は、インレンジ故障と判定する静電容量の範囲も、あらかじめメモリ17に記憶している。
ディスチャージ回路13の放電時定数τdは、抵抗成分Rdと静電容量Cの積となるので、放電時定数τdが正常範囲にない状態においては、放電回路8とコンデンサー9のいずれかの故障と判定できる。ただ、コンデンサー9は劣化して静電容量Cが減少する性質があるので、検出される放電時定数τdが正常範囲よりも小さい状態でコンデンサー9の故障と判定できる。したがって、判定回路15は、一例として、放電時定数τdを正常範囲に比較し、正常範囲よりも小さい状態では、コンデンサー9の故障と判別することができる。判定回路15が放電時定数τdを正常範囲に比較する故障検出回路7は、放電時定数τdの正常範囲をメモリ17に記憶している。
故障検出回路7が、コンデンサー抵抗回路10の時定数τを検出し、さらにディスチャージ回路13の放電時定数τdを検出して、プリチャージ抵抗5とコンデンサー9の故障を判定する電源装置は、プリチャージ抵抗5とコンデンサー9の故障を確実に判定できる。それは、プリチャージ抵抗5が故障して、コンデンサー9が故障しない状態では、検出される時定数τが正常時定数よりも大きく、かつ検出される放電時定数τdが正常範囲となるので、時定数τと放電時定数τdからプリチャージ抵抗5の故障と特定できる。また、コンデンサー9が故障してプリチャージ抵抗5が故障しない状態は、検出される時定数τと放電時定数τdの両方が正常範囲よりも小さくなるので、時定数τと放電時定数τdからコンデンサー9の故障と特定できる。さらに、放電抵抗11が故障すると、時定数τが正常範囲にあって、放電時定数τdが正常範囲とならないので、この状態で放電抵抗11の故障と確定できる。
以上のようにして、判定回路15が、プリチャージ抵抗5の故障と判定し、あるいはコンデンサー9の故障と判定し、あるいはまた放電抵抗11の故障と判定すると、故障検出回路7は、各々の故障に対応した制御を行う。例えば、図1と図2に示すように、車両に搭載される電源装置においては、プリチャージ抵抗5、コンデンサー9、放電抵抗11のいずれかが故障と判定されると、故障検出回路7がこのことを車両側のメイン制御回路27に通信する。メイン制御回路27は、これらの故障をユーザーに表示すると共に、これらの故障の程度に応じて、電源装置の使用状態を制限する。さらに、電源装置側においても、プリチャージ抵抗5やコンデンサー9が故障する状態では、故障検出回路7が、これらの故障の程度に応じてコンデンサー9のプリチャージを禁止し、あるいは制限する。また、放電抵抗11が故障する状態においても、故障検出回路7は、プリチャージされたコンデンサー9の放電を禁止し、あるいは制限する。さらにまた、故障検出回路7やメイン制御回路27は、これらの故障の程度をメモリに記憶し、あるいは、メモリに記憶されるデータと比較して、故障と判定された部材の劣化の度合いを判定して、アウトレンジ故障にいたるのを未然に防止する。
以上の故障検出回路7は、図9ないし図12に示すフローチャートで、以下のようにしてコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。
なお、以下に示すフローチャートは、コンデンサー抵抗回路10の故障判定のみならず、プリチャージ抵抗5とコンデンサー9のいずれが故障しているのかを判定する状態を示している。ただ、故障検出回路は、必ずしもプリチャージ抵抗とコンデンサーのいずれの故障かを特定することなく、コンデンサー抵抗回路の故障のみを判定することもできる。
(電圧の2回検出による故障判定のフローチャート)
図1に示す電源装置の故障検出回路7は、図9のフローチャートに示すように、バッテリ1の総電圧であるバッテリ電圧V2を検出すると共に、コンデンサー9の電圧を2回検出してコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算し、演算された時定数τからコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。
[n=1のステップ]
コンデンサー9のプリチャージを開始する。故障検出回路7は、プリチャージ回路4が並列に接続されたプラス側の出力スイッチ3である第1出力スイッチ3Aをオフに保持して、マイナス側の出力スイッチ3である第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える。その後、故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えてコンデンサー9のプリチャージを開始する。この状態で、バッテリ1はプリチャージ抵抗5を介してコンデンサー9に接続される。プリチャージ抵抗5は、プリチャージ電流を制限しながらコンデンサー9をプリチャージする。
[n=2、3のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが開始されると、故障検出回路7は、バッテリ電圧V2とコンデンサー9の電圧V(t)を検出する。このとき、バッテリ電圧V2は、サブ電圧検出回路18または電圧検出回路14で検出される。また、故障検出回路7の電圧検出回路14は、コンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔Δxで2回検出する。すなわち、t=x1,x2の検出タイミングにおいて、コンデンサー9の電圧V(t)を検出し、検出された電圧をそれぞれY1,Y2とする。ここで、Δx=x2−x1である。
[n=4のステップ]
判定回路15は、検出されたバッテリ電圧V2と、コンデンサーの電圧Y1,Y2と、時間間隔Δxから、前述の数1(数7)に基づいてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
[n=5、6のステップ]
さらに、判定回路15は、検出された時定数τを正常時定数に比較してコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。n=5のステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも大きいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも大きい場合には、プリチャージ抵抗5の故障と判定し、n=6のステップに進む。プリチャージ抵抗5の故障と判定されると、故障検出回路7は、プリチャージ抵抗5の故障に対応した制御を行う。
[n=7、8のステップ]
n=5のステップで、プリチャージ抵抗5が正常であると判定されると、n=7のステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも小さいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも小さい場合には、コンデンサー9の故障と判定し、n=8のステップに進む。コンデンサー9の故障と判定されると、故障検出回路7は、コンデンサー9の故障に対応した制御を行う。
[n=9のステップ]
n=5、7のステップにおいて、時定数τが正常な範囲にあると、コンデンサー抵抗回路10が正常であると判定する。
さらに、故障検出回路7は、図10のフローチャートに示すように、バッテリ電圧V2を検出すると共に、コンデンサー9の電圧を2回検出してコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算し、演算された時定数τからコンデンサー抵抗回路10の抵抗成分Rやコンデンサーの容量成分Cを演算してコンデンサー抵抗回路10の故障を判定することもできる。
[n=1のステップ]
コンデンサー9のプリチャージを開始する。故障検出回路7は、プリチャージ回路4が並列に接続されたプラス側の出力スイッチ3である第1出力スイッチ3Aをオフに保持して、マイナス側の出力スイッチ3である第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える。その後、故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えてコンデンサー9のプリチャージを開始する。この状態で、バッテリ1はプリチャージ抵抗5を介してコンデンサー9に接続される。プリチャージ抵抗5は、プリチャージ電流を制限しながらコンデンサー9をプリチャージする。
[n=2、3のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが開始されると、故障検出回路7は、バッテリ電圧V2とコンデンサー9の電圧V(t)を検出する。このとき、バッテリ電圧V2は、サブ電圧検出回路18または電圧検出回路14で検出される。また、故障検出回路7の電圧検出回路14は、コンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔Δxで2回検出する。すなわち、t=x1,x2の検出タイミングにおいて、コンデンサー9の電圧V(t)を検出し、検出された電圧をそれぞれY1,Y2とする。ここで、Δx=x2−x1である。
[n=4のステップ]
判定回路15は、検出されたバッテリ電圧V2と、コンデンサーの電圧Y1,Y2と、時間間隔Δxから、前述の数1(数7)に基づいてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
[n=5のステップ]
さらに、判定回路15は、検出された時定数τを正常時定数に比較する。このステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも大きいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも大きい場合にはn=6のステップに進み、時定数τが正常時定数よりも大きくない場合にはn=9のステップに進む。
[n=6〜8のステップ]
n=6のステップにおいて、判定回路15は、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを演算する。ここで、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rは、検出された時定数τとコンデンサー9の静電容量Cから演算される。さらに、n=7のステップにおいて、演算された電気抵抗Rが所定の範囲にあるかどうかを判別する。電気抵抗Rが所定の範囲外であると、プリチャージ抵抗5の故障と判定してn=8のステップに進み、故障検出回路7がプリチャージ抵抗5の故障に対応した制御を行う。電気抵抗Rが所定の範囲にあると、プリチャージ抵抗5が正常であると判定し、n=13のステップに進む。
[n=9のステップ]
このステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも小さいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも小さい場合にはn=10のステップに進む。
[n=10〜12のステップ]
n=10のステップにおいて、判定回路15は、コンデンサー9の静電容量Cを演算する。ここで、コンデンサー9の静電容量Cは、検出された時定数τとプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rから演算される。さらに、n=11のステップにおいて、演算された静電容量Cが所定の範囲にあるかどうかを判別する。静電容量Cが所定の範囲外であると、コンデンサー9の故障と判定してn=12のステップに進み、故障検出回路7がコンデンサー9の故障に対応した制御を行う。静電容量Cが所定の範囲にあると、コンデンサー9が正常であると判定し、n=13のステップに進む。
[n=13のステップ]
n=5、9のステップにおいて、時定数τが正常な範囲にあると判別され、あるいは、n=7のステップにおいて、電気抵抗Rが所定の範囲にあると判別され、あるいはまた、n=11のステップにおいて、静電容量Cが所定の範囲にあると判別されると、コンデンサー抵抗回路10が正常であると判定する。
(電圧の3回検出による故障判定のフローチャート)
図2に示す電源装置の故障検出回路7は、図11のフローチャートに示すように、コンデンサー9の電圧を所定の時間間隔で3回検出してコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算し、演算された時定数τからコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。
[n=1のステップ]
コンデンサー9のプリチャージを開始する。故障検出回路7は、プリチャージ回路4が並列に接続されたプラス側の出力スイッチ3である第1出力スイッチ3Aをオフに保持して、マイナス側の出力スイッチ3である第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える。その後、故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えてコンデンサー9のプリチャージを開始する。この状態で、バッテリ1はプリチャージ抵抗5を介してコンデンサー9に接続される。プリチャージ抵抗5は、プリチャージ電流を制限しながらコンデンサー9をプリチャージする。
[n=2のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが開始されると、故障検出回路7は、電圧検出回路14で、コンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔Δxで3回検出する。すなわち、t=x1,x2,x3の検出タイミングにおいて、コンデンサー9の電圧V(t)を検出し、検出された電圧をそれぞれY1,Y2,Y3とする。ここで、Δx=x2−x1=x3−x2である。
[n=3のステップ]
判定回路15は、検出されたコンデンサーの電圧Y1,Y2,Y2と、時間間隔Δxから、前述の数2(数16)に基づいてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
[n=4、5のステップ]
さらに、判定回路15は、検出された時定数τを正常時定数に比較してコンデンサー抵抗回路10の故障を判定する。n=4のステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも大きいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも大きい場合には、プリチャージ抵抗5の故障と判定し、n=5のステップに進む。プリチャージ抵抗5の故障と判定されると、故障検出回路7は、プリチャージ抵抗5の故障に対応した制御を行う。
[n=6、7のステップ]
n=4のステップで、プリチャージ抵抗5が正常であると判定されると、n=6のステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも小さいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも小さい場合には、コンデンサー9の故障と判定し、n=7のステップに進む。コンデンサー9の故障と判定されると、故障検出回路7は、コンデンサー9の故障に対応した制御を行う。
[n=8のステップ]
n=4、6のステップにおいて、時定数τが正常な範囲にあると、コンデンサー抵抗回路10が正常であると判定する。
さらに、故障検出回路7は、図12のフローチャートに示すように、コンデンサー9の電圧を所定の時間間隔で3回検出してコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算し、演算された時定数τからコンデンサー抵抗回路10の抵抗成分Rやコンデンサーの容量成分Cを演算してコンデンサー抵抗回路10の故障を判定することもできる。
[n=1のステップ]
コンデンサー9のプリチャージを開始する。故障検出回路7は、プリチャージ回路4が並列に接続されたプラス側の出力スイッチ3である第1出力スイッチ3Aをオフに保持して、マイナス側の出力スイッチ3である第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える。その後、故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えてコンデンサー9のプリチャージを開始する。この状態で、バッテリ1はプリチャージ抵抗5を介してコンデンサー9に接続される。プリチャージ抵抗5は、プリチャージ電流を制限しながらコンデンサー9をプリチャージする。
[n=2のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが開始されると、故障検出回路7は、電圧検出回路14で、コンデンサー9の電圧V(t)を所定の時間間隔Δxで3回検出する。すなわち、t=x1,x2,x3の検出タイミングにおいて、コンデンサー9の電圧V(t)を検出し、検出された電圧をそれぞれY1,Y2,Y3とする。ここで、Δx=x2−x1=x3−x2である。
[n=3のステップ]
判定回路15は、検出されたコンデンサーの電圧Y1,Y2,Y2と、時間間隔Δxから、前述の数2(数16)に基づいてコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
[n=4のステップ]
さらに、判定回路15は、検出された時定数τを正常時定数に比較する。このステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも大きいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも大きい場合にはn=5のステップに進み、時定数τが正常時定数よりも大きくない場合にはn=8のステップに進む。
[n=5〜7のステップ]
n=5のステップにおいて、判定回路15は、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rを演算する。ここで、プリチャージ抵抗5の電気抵抗Rは、検出された時定数τとコンデンサー9の静電容量Cから演算される。さらに、n=6のステップにおいて、演算された電気抵抗Rが所定の範囲にあるかどうかを判別する。電気抵抗Rが所定の範囲外であると、プリチャージ抵抗5の故障と判定してn=7のステップに進み、故障検出回路7がプリチャージ抵抗5の故障に対応した制御を行う。電気抵抗Rが所定の範囲にあると、プリチャージ抵抗5が正常であると判定し、n=12のステップに進む。
[n=8のステップ]
このステップにおいて、判定回路15は、時定数τが正常時定数よりも小さいかどうかを判別する。時定数τが正常時定数よりも小さい場合にはn=9のステップに進む。
[n=9〜11のステップ]
n=9のステップにおいて、判定回路15は、コンデンサー9の静電容量Cを演算する。ここで、コンデンサー9の静電容量Cは、検出された時定数τとプリチャージ抵抗5の電気抵抗Rから演算される。さらに、n=10のステップにおいて、演算された静電容量Cが所定の範囲にあるかどうかを判別する。静電容量Cが所定の範囲外であると、コンデンサー9の故障と判定してn=11のステップに進み、故障検出回路7がコンデンサー9の故障に対応した制御を行う。静電容量Cが所定の範囲にあると、コンデンサー9が正常であると判定し、n=12のステップに進む。
[n=12のステップ]
n=4、8のステップにおいて、時定数τが正常な範囲にあると判別され、あるいは、n=6のステップにおいて、電気抵抗Rが所定の範囲にあると判別され、あるいはまた、n=10のステップにおいて、静電容量Cが所定の範囲にあると判別されると、コンデンサー抵抗回路10が正常であると判定する。
(コンデンサー抵抗回路10とディスチャージ回路13の故障判定)
さらに、故障検出回路7は、図13に示すフローチャートで、以下のようにしてコンデンサー抵抗回路10とディスチャージ回路13の故障を判定することもできる。
[n=1のステップ]
コンデンサー9のプリチャージを開始する。故障検出回路7は、プリチャージ回路4が並列に接続されたプラス側の出力スイッチ3である第1出力スイッチ3Aをオフに保持して、マイナス側の出力スイッチ3である第2出力スイッチ3Bをオンに切り換える。その後、故障検出回路7は、プリチャージスイッチ6をオンに切り換えてコンデンサー9のプリチャージを開始する。
[n=2、3のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが開始されると、電圧検出回路14が所定の時間間隔Δxでコンデンサー9の電圧を複数回検出する。さらに、判定回路15が、コンデンサー9の電圧上昇特性からコンデンサー抵抗回路10の時定数τを演算する。
[n=4のステップ]
コンデンサー9のプリチャージが終了した後、プリチャージスイッチ6と出力スイッチ3をオフに切り換える。その後、放電スイッチ12をオンに切り換えて、放電回路8でコンデンサー9の放電を開始する。
[n=5、6のステップ]
コンデンサー9の放電が開始されると、電圧検出回路14が所定の時間間隔Δxでコンデンサー9の電圧を複数回検出する。さらに、判定回路15が、コンデンサー9の電圧低下特性からディスチャージ回路13の放電時定数τdを演算する。
[n=7のステップ]
判定回路15は、検出された時定数τが所定の範囲内にあるかどうかを判別する。時定数τが所定の範囲外にあると、コンデンサー抵抗回路10が正常でないと判定してn=8のステップに進む。時定数τが所定の範囲内にあると、コンデンサー抵抗回路10が正常であると判定してn=11のステップに進む。
み、放電時定数τdが所定の範囲内にあるかどうかを判別する。
[n=8〜10のステップ]
n=8のステップにおいて、判定回路15は、検出された放電時定数τdが所定の範囲内にあるかどうかを判別する。
放電時定数τdが所定の範囲内にあると、ディスチャージ回路13が正常であると判定し、プリチャージ抵抗5の故障と判定する。プリチャージ抵抗5の故障と判定されると、n=9のステップに進み、故障検出回路7がプリチャージ抵抗5の故障に対応した制御を行う。
放電時定数τdが所定の範囲外にあると、ディスチャージ回路13が正常でないと判定し、コンデンサー9の故障と判定する。コンデンサー9の故障と判定されると、n=10のステップに進み、故障検出回路7がコンデンサー9の故障に対応した制御を行う。
[n=11〜13のステップ]
n=11のステップにおいて、判定回路15は、検出された放電時定数τdが所定の範囲内にあるかどうかを判別する。
放電時定数τdが所定の範囲外にあると、ディスチャージ回路13が正常でないと判定し、放電抵抗11の故障と判定する。放電抵抗11の故障と判定されると、n=12のステップに進み、故障検出回路7が放電抵抗11の故障に対応した制御を行う。
放電時定数τdが所定の範囲内にあると、ディスチャージ回路13が正常であると判定してn=13のステップに進む。この状態で、判定回路15は、コンデンサー抵抗回路10とディスチャージ回路13が共に正常であると判定する。
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
(ハイブリッド車用電源装置)
図14に、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン24及び走行用のモータ22と、モータ22に電力を供給する電源装置100と、電源装置100の電池を充電する発電機23とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ21を介してモータ22と発電機23に接続している。車両HVは、電源装置100の電池を充放電しながらモータ22とエンジン23の両方で走行する。モータ22は、エンジン効率の悪い領域、例えば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ22は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機23は、エンジン24で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
(電気自動車用電源装置)
また、図15に、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ22と、このモータ22に電力を供給する電源装置100と、この電源装置100の電池を充電する発電機23とを備えている。電源装置100は、DC/ACインバータ21を介してモータ22と発電機23に接続している。モータ22は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機23は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
(蓄電用電源装置)
さらに、この電源装置は、移動体用の動力源としてのみならず、載置型の蓄電用設備としても利用できる。例えば家庭用、工場用の電源として、太陽光や深夜電力などで充電し、必要時に放電する電源システム、あるいは日中の太陽光を充電して夜間に放電する街路灯用の電源や、停電時に駆動する信号機用のバックアップ電源などにも利用できる。このような例を図16に示す。この図に示す電源装置100は、商用電源の深夜電力や太陽電池等の充電用電源51から供給される電力をDC/DCコンバータ56で所定の電圧に調整してバッテリ1の電池2を充電し、バッテリ1からDC/ACインバータ21を介して負荷50に電力を供給する。このため電源装置100は、充電モードと放電モードを備える。DC/ACインバータ21と充電用電源51は、それぞれ、放電スイッチ52及び充電スイッチ53を介して電源装置100と接続されている。放電スイッチ52及び充電スイッチ53のON/OFFは、メイン制御回路27によって切り替えられる。充電モードにおいては、メイン制御回路27は充電スイッチ53をONに、放電スイッチ52をOFFに切り替えて、充電用電源51から電源装置100への充電を許可する。また、充電が完了して満充電になると、あるいは所定値以上の容量が充電された状態で、メイン制御回路27は充電スイッチ53をOFFに、放電スイッチ52をONにして放電モードに切り替え、電源装置100からDC/ACインバータ21への放電を許可する。また、必要に応じて、充電スイッチ53をONに、放電スイッチ52をONにして、DC/ACインバータ21への電力供給と、電源装置100への充電を同時に行うこともできる。
電源装置100から電力が供給されるDC/ACインバータ21は、放電スイッチ52を介して電源装置100と接続されている。電源装置100の放電モードにおいては、メイン制御回路27が放電スイッチ52をONに切り替えて、DC/ACインバータ21に接続し、DC/ACインバータ21を介して電源装置100からの電力を負荷50である電気機器54に供給する。放電スイッチ52のON/OFFは、メイン制御回路27によって制御される。
本発明の電源装置は、コンデンサー9を並列に接続している負荷20にバッテリ1から電力を供給する電源装置において、コンデンサー9をプリチャージし、あるいはディスチャージする回路の故障、とくにインレンジ故障をも速やかに検出できる装置に使用できる。こうした電源装置は、電動車両や、載置型蓄電装置等に適用しうる。
100…電源装置
1…バッテリ
2…電池
3…出力スイッチ 3A…第1出力スイッチ
3B…第2出力スイッチ
4…プリチャージ回路
5…プリチャージ抵抗
6…プリチャージスイッチ
7…故障検出回路
8…放電回路
9…コンデンサー
10…コンデンサー抵抗回路
11…放電抵抗
12…放電スイッチ
13…ディスチャージ回路
14…電圧検出回路
15…判定回路
16…駆動回路
17…メモリ
18…サブ電圧検出回路
20…負荷
21…DC/ACインバータ
22…モータ
23…発電機
24…エンジン
27…メイン制御回路
50…負荷
51…充電用電源
52…放電スイッチ
53…充電スイッチ
54…電気機器
56…DC/DCコンバータ
HV…車両
EV…車両

Claims (12)

  1. 出力スイッチと、該出力スイッチを介して負荷に接続されるバッテリと、前記負荷の入力側に並列に接続されたコンデンサーを、前記出力スイッチのオフ状態でプリチャージするプリチャージ回路とを備える電源装置であって、
    さらに、前記プリチャージ回路の抵抗成分と前記コンデンサーの容量成分から特定される時定数τを、プリチャージされる前記コンデンサーの電圧上昇特性から検出し、検出される時定数τに基づいて前記プリチャージ回路と前記コンデンサーとからなるコンデンサー抵抗回路の故障を判定する故障検出回路を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記故障検出回路が、プリチャージしている前記コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で複数回検出し、検出電圧から前記時定数τを演算する請求項1に記載される電源装置。
  3. 前記故障検出回路が、バッテリ電圧を検出すると共に、プリチャージしている前記コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で2回検出し、検出電圧から以下の数19で前記時定数τを演算する請求項2に記載される電源装置。
    Figure 2013205257
    ただし、数19において、
    Y1は検出タイミングx1におけるコンデンサーの電圧、
    Y2は検出タイミングx2におけるコンデンサーの電圧、
    V2はバッテリ電圧、
    Δxはx2−x1である。
  4. 前記故障検出回路が、プリチャージしている前記コンデンサーの電圧を所定の時間間隔で3回検出し、検出電圧から以下の数20で前記時定数τを演算する請求項2に記載される電源装置。
    Figure 2013205257
    ただし、数20において、
    Y1は検出タイミングx1におけるコンデンサーの電圧、
    Y2は検出タイミングx2におけるコンデンサーの電圧、
    Y3は検出タイミングx3におけるコンデンサーの電圧、
    Δx=x2−x1=x3−x2である。
  5. 前記コンデンサーが完全に放電された状態からプリチャージされる状態において、前記故障検出回路が、前記コンデンサーの電圧がバッテリ電圧に対して所定の割合まで上昇する時間から前記時定数τを検出する請求項1に記載される電源装置。
  6. 前記プリチャージ回路が、プリチャージ抵抗とプリチャージスイッチの直列回路からなり、
    前記故障検出回路が、検出する前記時定数τから前記プリチャージ抵抗の電気抵抗Rを演算し、演算する電気抵抗Rから前記プリチャージ回路の故障を検出する請求項1ないし5のいずれかに記載される電源装置。
  7. 前記コンデンサーに並列に接続されて、前記コンデンサーを放電する放電抵抗と放電スイッチとの直列回路からなる放電回路を備え、
    前記放電回路が前記コンデンサーを放電する状態で、前記故障検出回路が、前記放電回路の抵抗成分と前記コンデンサーの容量成分から特定される放電時定数τdを、前記コンデンサーの電圧降下特性から検出し、検出される放電時定数τdから前記コンデンサーと放電回路とで構成されるディスチャージ回路の故障を検出する請求項1ないし6のいずれかに記載される電源装置。
  8. 前記故障検出回路が、前記放電時定数τdから前記コンデンサーの静電容量Cを演算して、前記コンデンサーの故障を判定する請求項7に記載される電源装置。
  9. 前記故障検出回路が、前記コンデンサー抵抗回路が故障しない状態における前記時定数τの正常範囲と、前記ディスチャージ回路が故障しない状態における前記放電時定数τdの正常範囲を記憶しており、
    検出される前記時定数τが正常範囲外で、かつ検出される前記放電時定数τdが正常範囲内にある状態で前記プリチャージ回路の故障と判定し、
    検出される前記時定数τが正常範囲内で、かつ検出される前記放電時定数τdが正常範囲外にある状態で前記放電回路の故障と判定し、
    検出される前記時定数τと検出される前記放電時定数τdの両方が正常範囲外にある状態で前記コンデンサーの故障と判定する請求項7に記載される電源装置。
  10. 前記バッテリが、車両を走行させるモータに電力を供給する走行用バッテリである請求項1ないし9のいずれかに記載される電源装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の電源装置を搭載してなる車両。
  12. 請求項1ないし9のいずれかに記載の電源装置を備える蓄電装置。
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