JP2013203728A - エキソ型ノルボルネン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の製造に用いられる成分(A)は、特に限定されないが、通常は一般式(1)
実施例1
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコにエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)12.22g(100ミリモル)を仕込み、25℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気攪拌下にエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)に対し強塩基性有機化合物(B)として5モル%に相当するジアザビシクロウンデセン(DBU)0.76g(5ミリモル≒0.75mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。反応の追跡はガスクロマトグラフィー(GC)を用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。反応液の一部を1,2,4及び24時間でサンプリング、そのGC分析結果を表1に示した。なお、エンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)の組成はエキソ体19.9%、エンド体76.9%であった。
使用した塩基を表1のように変更した他は実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコにエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)12.22g(100ミリモル)を仕込み、5℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気攪拌下にエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)に対し強塩基性有機化合物(B)として5モル%に相当するテトラメチルグアニジン(TMG)0.58g(5ミリモル≒0.63mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。5℃で1時間反応させた後、25℃で1時間、50℃で2時間、70℃で2時間、100℃で2時間反応させた。その後表2に記した温度に段階的に昇温して一定時間反応を継続した。反応の追跡はガスクロマトグラフィーを用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。反応液の一部を所定時間毎にサンプリングし、結果を表2に示した。原料(A)の組成はエキソ体19.9%、エンド体76.9%であった。なお、表2各欄の数値はエキソ体/エンド体比を記した。
使用した塩基をTMGから表2のように変更した他は実施例3と同様に行った。なお、実施例8は6時間で反応を終了させた。結果を表2に示した。
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコにエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)12.22g(100ミリモル)と同量のトルエン12.22gを仕込み、25℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気攪拌下にエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)に対し強塩基性有機化合物(B)として5モル%に相当するジアザビシクロウンデセン(DBU)0.76g(5ミリモル≒0.75mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。25℃で4時間反応後、昇温して50℃とし2時間反応を継続した。反応追跡はガスクロマトグラフィーを用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。6時間反応後の結果を表3に示した。なお、エンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)の組成はエキソ体19.9%、エンド体76.9%であった。
使用した溶媒をトルエンからクロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン(THF)、t−ブタノ−ル(t−BuOH),シクロヘキサノン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)及び無溶媒に替えた他は実施例9と同様に行い、結果を表3に示した。
温度計、窒素導入毛細管及びウイットマ−精留塔(60cm、約5段)を装備した300mLナシ型四口フラスコにエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)122.2g(1モル)を仕込み、フラスコ内を窒素置換した後、氷冷下にジアザビシクロウンデセン(DBU)7.6(0.05モル)を添加して窒素置換して室温で1日放置した。その後、減圧下に窒素バブリング開始し、80℃の油浴に浸し液温70℃1000Pa前後の減圧度で2時間維持した後、減圧度を300〜400Paまで高め沸点48〜52℃の留分を分取した。蒸留結果を表4に示した。
温度系、窒素導入毛細管及びディクソンパッキン充填精留塔(100cm、約10段)を装備した300mLナシ型四口フラスコにエンドリッチ2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)122.2g(1モル)を仕込み、フラスコ内を窒素置換した後、室温下にジアザビシクロウンデセン(DBU)7.6(0.05モル)を添加して窒素置換した。その後、減圧下に窒素バブリング開始し、80℃の油浴に浸し液温70℃1000Pa前後の減圧度で2時間維持した後、減圧度を350〜400Paまで高め還流比10:1(戻し:留出弁開放時間比)で沸点49〜51℃の留分を分取した。蒸留結果を表5に示した。
実施例18で得た留分2を5.0gとり、トルエン5.0gとシリカゲル0.5gを加えて1時間攪拌した。シリカゲルを濾過した後、トルエンを減圧留去したサンプルを5℃及び25℃で保管し、所定時間毎にサンプリングしたものをGC分析してエキソ/エンド比を求めて保存安定性(エピメリ化)の有無を調べた。その結果を表6に示した。
シリカゲルに替えて吸着剤をアルミナ、活性炭、活性白土及び比較例として吸着剤未処理のままで保存安定性試験1と同様に行った。それらの結果を表6に示した。
実施例19で得た留分2を10.0gとり、シリカゲル2.0gを充填したカラムに通したものを5℃及び25℃で保管し、所定時間毎にサンプリングしたものをGC分析してエキソ/エンド比を求めて保存安定性(エピメリ化)の有無を調べた。その結果を表7に示した。
シリカゲルに替えて吸着剤をアルミナ、活性炭、活性白土を用いて保存安定性試験5と同様に行った。それらの結果を表7に示した。
実施例20
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコにエンドリッチ2−アセチル−5−ノルボルネン(A)13.6g(100ミリモル)を仕込み、0℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気下に(A)に対し強塩基性有機化合物(B)として5モル%に相当するジアザビシクロウンデセン(DBU)0.76g(5ミリモル≒0.75mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。0℃で1時間反応後(エキソ体/エンド体比は0.12)、25℃に昇温し1時間(エキソ体/エンド体比は0.12)、50℃に昇温し2時間(エキソ体/エンド体比は0.17)、70℃に昇温し2時間(エキソ体/エンド体比は0.30)、80℃で6時間反応させた。反応追跡はガスクロマトグラフィーを用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。12時間反応後の結果を表8に示した。なお、原料(A)の組成はエキソ体10.7%、エンド体88.5%であった。
使用した塩基をDBUからN−メチル−トリアザビシクロデセン(MTBD)0.76g(5ミリモル≒0.71mL)に替え、反応を、0℃で1時間反応後、25℃に昇温し1時間、50℃に昇温し2時間、70℃に昇温し6時間反応させたほかは実施例20と同様に行い、結果を表8に示した。
使用した塩基をDBUからフォスファゼン塩基P1−t−ブチル−トリス(テトラメチレン)(BTPP)1.56g(5ミリモル≒1.5mL)に替え、反応を、0℃で1時間反応後、25℃に昇温し1時間、50℃に昇温し2時間(エキソ体/エンド体比は0.24)、70℃に昇温し2時間、100℃に昇温し6時間反応させたほかは実施例20と同様に行い、結果を表8に示した。
反応温度を50℃の一定とし48時間反応させたほかは実施例20と同様に行い、結果を表8に示した。
反応温度を80℃の一定とし24時間反応させたほかは実施例20と同様に行い、結果を表8に示した。
実施例25
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコにエンドリッチ2−ベンゾイル−5−ノルボルネン(A)19.8g(100ミリモル)を仕込み、0℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気下にエンドリッチ2−ベンゾイル−5−ノルボルネン(A)に対し強塩基性有機化合物(B)として5モル%に相当するジアザビシクロウンデセン(DBU)0.76g(5ミリモル≒0.75mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。0℃で1時間反応後、25℃まで昇温し1時間、50℃まで昇温し2時間、70℃に昇温し3時間、80℃で5時間反応させた。反応追跡はガスクロマトグラフィーを用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。結果を表9に示した。なお、エンドリッチ2−ベンゾイル−5−ノルボルネン(A)の組成はエキソ体47.0%、エンド体50.5%であった。
反応温度を50℃の一定として24時間反応させたほかは実施例25と同様に行い、GC分析の結果を表9に示した。
反応温度を80℃の一定とした12時間反応させたほかは実施例25と同様に行い、GC分析の結果を表9に示した。
Claims (9)
- 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)に、アセトニトリル中における共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)を接触させることを特徴とするエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- アセトニトリル中で求められた共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)が、グアニジン塩基類、アミジン系及びグアニジン系多窒素多複素環状化合物の強塩基類およびそのポリマ−担持強塩基類、フォスファゼン塩基類、プロアザフォスファトラン塩基類からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)に、アセトニトリル中で求められた共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)を接触させて得られた反応液を蒸留することによりエキソ型ノルボルネン化合物を得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)に、アセトニトリル中で求められた共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留することによりエキソ型ノルボルネン化合物を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)に、アセトニトリル中で求められた共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留するとともに2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物を連続的または分割して追加供給しながら反応と蒸留を継続することによりエキソ型ノルボルネン化合物を得ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)に、アセトニトリル中で求められた共役酸の酸解離定数が20以上の強塩基性有機化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留するとともに2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)と強塩基性有機化合物触媒(B)を同時あるいは別々に連続的または分割して追加供給しながら反応と蒸留を継続することによりエキソ型ノルボルネン化合物を得ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 蒸留により得られたエキソ型ノルボルネン化合物を吸着剤に接触させることを特徴とする請求項4〜7に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
- 吸着剤がシリカゲル、活性アルミナ、活性炭、活性白土、イオン交換樹脂、珪藻土及びセルロ−スからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
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