JP2015003879A - エキソ型ノルボルネン化合物の製造方法 - Google Patents

エキソ型ノルボルネン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子材料や光学材料用単量体類の原料前駆体として有用なエキソ体を多く含むノルボルネン化合物、特にエキソ富化2−アシル−5−ノルボルネン類の製造方法の提供。【解決手段】下式で示される2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)を3級アミノ化合物(B)に接触させてエピメリ化することを特徴とするエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。該製造方法は反応後蒸留精製するバッチ製造又は、反応蒸留により精製を行う連続製造で行う。(式中、Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基もしくはフェニル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、エキソ型ノルボルネン化合物の製造方法に関する。
2−アシル−5−ノルボルネン類は、例えば電子材料や光学材料用モノマー類の原料前駆体として有用であり、該アシル基を還元してメチロール基としたり、酸化してカルボン酸やエステルあるいは酸ハロゲン化物等に誘導して利用されている。特にエキソ体はエンド体に比べて重合特性や光学特性に優れていることが知られている(特許文献1〜4参照)。
2−置換−5−ノルボルネン類はディールス−アルダー反応により製造されるものであり、該反応ではエンド付加体が優先的に得られることがよく知られている(非特許文献1参照)。このエンドリッチ付加体を水酸化アルカリ溶液や金属アルコラート溶液中でエピメリ化反応によりエキソ富化しようとする試みがなされてきた(特許文献5及び非特許文献2〜4参照)。しかしながら、これらの固体塩基類を用いた場合には、反応を円滑に進めるため溶媒で希釈溶解した反応系にするという工業的不利益の他に、アルデヒド基の場合(R=H)には塩基性が強過ぎてアセタール化反応、アルドール縮合反応、重合反応、樹脂化等の副反応を引き起こし高収率でエキソ(富化)体が得られないという欠点もあった。
特表2011−503004号公報 特表2010−522254号公報 特開2007−261980号公報 特開2006−160712号公報 特表平03−505452号公報
J.Furukawa等,J.Am.Chem.Soc.,92,6548(1970) R.S.Bly等,J.Org.Chem.,34,2346(1969) F.Kasper,J.prakt.Chem.,311,201(1969) J.G.Dinwiddie等,J.Org.Chem.,30,766(1965)
本発明の目的は、電子材料や光学材料用モノマー類の原料前駆体として有用なエキソ体を多く含む(以下、エキソ富化という)ノルボルネン化合物、特にエキソ富化2−アシル−5−ノルボルネン類の製造方法を提供することにある。
本発明者は、かかる課題に鑑み鋭意検討した結果、エキソ富化ノルボルネン化合物を安価に製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)を3級アミノ化合物(B)に接触させてエピメリ化することを特徴とするエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法に関する。
本発明によれば、電子材料や光学材料用モノマー類の原料前駆体として有用なエキソ型ノルボルネン化合物、特にエキソ型2−アシル−5−ノルボルネン類を安価に効率的に提供することができる。
本発明は、2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)(以下、成分(A)という)を3級アミノ化合物(B)(以下、成分(B)という)に接触させてエピメリ化することを特徴とする。
本発明の製造に用いられる成分(A)は、特に限定されないが、通常は一般式(1)
(式中、Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基もしくはフェニル基を表す。)で表わされる。成分(A)は、公知の方法によりアクロレインあるいはビニルケトン類(CH2=CH−CO−R)(式中、Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基もしくはフェニル基を表す。)とシクロペンタジエンとのディールス−アルダー反応によって調製される。
本発明におけるエピメリ化(異性化)反応は、通常は非水系で成分(B)を用いて行う。なお、反応の際には溶剤を用いてもよい。溶剤としては、成分(A)と反応し得る一級アミン類や成分(B)の窒素と反応する化合物や酸性物質等以外のものであれば差支えなく使用でき、例えば炭化水素系溶剤の他、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、アセトニトリルやジメチルスルホキシド(DMSO)等の極性有機溶剤などを用いることができる。
本発明では、成分(A)をエキソ体にエピメリ化するために、触媒的に作用する成分(B)を必須使用する。成分(B)としては、3級アミノ基を有する化合物であれば特に限定されず、公知各種の物を使用することができる。これらの中でも、エピメリ化速度が高まり、容易に平衡値に到達できる点から、炭素−窒素間が単結合であって、置換基を有してよい鎖状炭化水素基からなる化合物(b1)(以下、成分(b1)という)、または炭素−窒素間が単結合であって、置換基を有してもよい環状もしくは複素環状3級アミノ化合物(b2)(以下、成分(b2)という)を用いることが好ましい。成分(b1)としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N−ジメチルペンチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジエチルプロピルアミン、N,N−ジエチルブチルアミン、N,N−ジエチルペンチルアミン、N,N−ジエチルヘキシルアミン、N,N−ジエチルオクチルアミン、N,N−ジエチルデシルアミン、N,N−ジエチルドデシルアミン、N,N−ジエチルステアリルアミン、N,N−ジオクチルメチルアミン、N−メチル−N−エチルプロピルアミン、N−メチル−N−エチルブチルアミン、N−メチル−N−エチルペンチルアミン、N−メチル−N−エチルヘキシルアミン、N−メチル−N−エチルオクチルアミン、N−メチル−N−エチルデシルアミン、N−メチル−N−エチルドデシルアミン、N−メチル−N−エチルステアリルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラプロピルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラブチルエチレンジアミン、ビス(2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルエーテル、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、N,N’−ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N,N’−ジメチルエチレンジアミンなどが挙げられる。成分(b2)としては、例えばN−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、2−メチル−2−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、1−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−メチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、7−メチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、2−メチル−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、7−メチル−7−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,4−ジアザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、7−メチル−1,7−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、7−メチル−1,7−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどが挙げられる。これらの中でも特に、N,N−ジメチルオクチルアミンを用いると、成分(A)と成分(B)の沸点差が大きくなり成分(B)が留出し難くなること、触媒を追加する必要がないこと、性状が液体であり取扱容易であること、更には精留塔や冷却機での析出による閉塞の危険性も回避できる点で好ましい。成分(B)の使用量は、成分(A)に対して通常は0.1〜20モル%程度が適量であり、0.5〜10モル%がより適量である。
反応温度は通常−20〜140℃であり、好ましくは0〜140℃、より好ましくは20〜140℃である。140℃を超えると熱異性化平衡とともに熱分解・熱重合等の副反応が複雑に起こってしまい、収率が低下することがある。
反応時間は通常1分〜24時間であるが、触媒量及び反応温度を調整することにより適宜変更可能である。
得られた反応液を、必要に応じて精製することで、エキソ型ノルボルネン化合物をより高純度で得ることができる。精製方法としては特に限定されないが、反応液を蒸留することにより、低沸点のエキソ型ノルボルネン化合物を選択的に取り出すことができ、かつ反応液系内にはエンド型ノルボルネン化合物を残存させながら、更にエピメリ化平衡反応を継続して進行させうる反応場を提供できるため、該蒸留法が好ましい。
反応液には成分(B)が含まれていてもよく、成分(B)を接触させつつ反応液を蒸留することにより、低沸点のエキソ型ノルボルネン化合物を選択的に取り出すことができ、かつ反応液系内にはエンド型ノルボルネン化合物と成分(B)を残存させながら、更にエピメリ化平衡反応を継続して進行させることができ、連続的にエキソ型ノルボルネン化合物を製造できるため、当該法が好ましい。
なお、成分(A)に、成分(B)を接触させつつ反応液を移すことなくそのまま蒸留するとともに、成分(A)および必要に応じて成分(B)を連続的または分割して追加供給しながら反応と蒸留を継続することにより、連続的にエキソ型ノルボルネン化合物を製造することができるため、当該法が好ましい。
上記方法で得たエキソ型ノルボルネン化合物に成分(B)またはその分解生成物等の塩基性化合物や酸性化合物が混入していた場合には、再びエピメリ化が起こる可能性がある。従って、長期の保存安定性を確実なものとするために、吸着剤を用いてこれらの化合物を除去する等の処置を施しておくことが好ましい。
該吸着剤としては、シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、活性白土、イオン交換樹脂、珪藻土及びセルロ−スから選択される少なくとも1種類を用いることができる。吸着剤の使用量は特に限定されないが、エピメリ化後蒸留精製して得られたエキソ型ノルボルネン化合物に対し通常は1重量%から100重量%であり、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜25重量%である。処理方法は特に限定されないが、通常、得られたエキソ型ノルボルネン化合物に吸着剤を加え、10分〜120分間混合攪拌した後、濾過するか、またはエピメリ化後蒸留精製したエキソ体を該吸着剤の充填塔に通すことにより、長期保存可能なエキソ体を得ることができる。
なお、得られるエキソ型ノルボルネン化合物におけるエキソ体/エンド体の重量比は、原料ノルボルネン化合物の種類やエピメリ化条件、精製条件などにより変動するため、一義的に決定できるものではない。
以下、実施例、比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。なお、以下に示す%は重量基準である。
[2−ホルミル−5−ノルボルネン(一般式(1)でR=H)の例]
実施例1
攪拌機、温度計、窒素導入口を装備した50mL四口フラスコに、成分(A)として原料である2−ホルミル−5−ノルボルネン(エキソ体19.7%、エンド体75.6%、エキソ体/エンド体比は0.26)12.22g(100ミリモル)を仕込み、50℃の恒温槽に浸し、窒素雰囲気攪拌下に成分(B)としてN−メチルピロリジン0.43g(5ミリモル≒0.53mL)を注入してエピメリ化反応を開始した。50℃で2時間、75℃で2時間、100℃で2時間段階的に昇温して反応を継続した。反応追跡はガスクロマトグラフィー(GC)を用いて行った(装置:(株)島津製作所製GC17A;検出器:FID;カラム:DB5使用)。反応液の一部を1,2,4及び6時間でサンプリングを行い、それらのGC分析結果を表1に示した。
実施例2〜9及び比較例1〜2
使用した成分(B)の種類を表2のように変更した他は実施例1と同様に反応させた。結果を表2にエキソ体/エンド体比で示した。
表1及び表2より、実施例1〜9ではエピメリ化反応が進行し、エキソ体/エンド体比がエピメリ化前の原料段階で0.26であったものが0.7以上となり、また1.2前後の平衡値まで到達する場合もあるのに対し、比較例1〜2ではほとんどエピメリ化が進行していないことが分かった。
実施例10
温度計、窒素導入毛細管及びディクソンパッキン充填精留塔(100cm、約10段)を装備した300mLナシ型四口フラスコに、実施例1で用いた2−ホルミル−5−ノルボルネン(A)122.2g(1モル)を仕込み、フラスコ内を窒素置換した後、室温下にN,N−ジメチルオクチルアミン7.9g(0.05モル)を添加して窒素置換した。その後減圧下に窒素バブリングを開始し、80℃の油浴に浸し液温70℃、1000Pa前後の減圧度で2時間維持した後、減圧度を350〜400Paまで高め還流比10:1(戻し:留出弁開放時間比)で沸点49〜51℃の留分を分取した。蒸留結果を表3に示した。
保存安定性試験1
実施例10で得た留分2を10.0gとり、シリカゲル2.0gを充填したカラムに通したものを5℃及び25℃で保管し、所定時間毎にサンプリングしたものをGC分析してエキソ/エンド比を求めて保存安定性(エピメリ化の程度)を調べた。それらの結果を表4に示した。なお、試験直前に測定したエキソ/エンド比は23.7であった。
保存安定性試験2〜4及び比較保存安定性試験1
シリカゲルに替えて吸着剤をアルミナ、活性炭、活性白土及び吸着剤未処理の条件下で保存安定性試験1と同様に行った。それらの結果を表4に示した。
表4より、いずれの吸着剤で処理した場合(試験1〜4)も、未処理の場合(比較試験1)に比べてエピメリ化の進行度合いは少なく安定であり、当該処理効果が認められた。
実施例11
内容15mLの攪拌子入り密閉容器に、実施例1で用いた2−ホルミル−5−ノルボルネン6.11g(50ミリモル)と、成分(B)としてトリエチルアミン0.51g(成分(A)に対して10モル%相当量、≒0.70mL)を仕込み、窒素置換後密閉し、攪拌下に100℃、120℃及び140℃温度の恒温浴に2時間浸してエピメリ化反応を行った。反応追跡は実施例1と同様にガスクロマトグラフィー(GC)を用いて行ない、そのGC分析結果を表5に示した。
比較例3〜5
成分(B)をピリジンに変更し(比較例3)、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(表5ではプロトンスポンジと通称で記した。)に変更し(比較例4)、また比較例5では無触媒系に変えた他は、実施例11と同様に反応させた。それらのGC分析結果を表5に示した。
表5より、実施例11ではエピメリ化反応が進行し、140℃2時間の条件ではエピメリ化が平衡に到達するのに対して、比較例3や比較例4では、同一条件でもほとんどエピメリ化は起らないことが分かった。なお、無触媒系の比較例5でも140℃、2時間の同一条件では熱エピメリ化が起らないことを確かめた。
[2−アセチル−5−ノルボルネン(一般式(1)でR=Me)の例]
実施例12
内容15mLの攪拌子入り密閉容器に、成分(A)として原料である2−アセチル−5−ノルボルネン(エキソ体18.7%、エンド体79.7%、エキソ体/エンド体比0.23)6.81g(50ミリモル)とN−メチルピロリジン0.21g(2.5ミリモル)を仕込み、窒素置換後密閉し、攪拌下に100℃、120℃及び140℃温度の恒温浴に2時間浸してエピメリ化反応を行った。反応追跡は前記と同様にガスクロマトグラフィー(GC)を用いて行ない、そのGC分析結果を表6に示した。
実施例13及び比較例6
実施例13では成分(B)を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(表6ではDABCOと通称で略記した。)に変更し、また比較例6では無触媒で行った他は、いずれも実施例12と同様に反応させた。それらのGC分析結果を表6に示した。
表6より、実施例12と実施例13では、反応温度を140℃まで上げるとエピメリ化が進行することが分かった。なお、無触媒系熱異性化は比較例6に示したように、同一の140℃2時間の反応条件でもエピメリ化が起らないことを確かめた。
[2−ベンゾイル−5−ノルボルネン(一般式(1)でR=Ph)の例]
実施例14
内容15mLの攪拌子入り密閉容器に、成分(A)として原料である2−ベンゾイル−5−ノルボルネン(エキソ体45.8%、エンド体52.1%、エキソ体/エンド体比0.88)9.91g(50ミリモル)と、成分(B)として1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(通称DABCO)0.28g(2.5ミリモル)を仕込み、窒素置換後密閉し、攪拌下に140℃温度の恒温浴に6時間及び12時間浸してエピメリ化反応を行った。反応追跡は前記と同様にガスクロマトグラフィー(GC)を用いて行ない、そのGC分析結果を表5に示した。
実施例15及び比較例7
実施例15では成分(B)をN,N−ジメチルオクチルアミン(表7ではOctNMeと略記した。)に変更し、また比較例7では無触媒系で行った他は、実施例14と同様に反応させた。それらのGC分析結果を表7に示した。
表7より、実施例14と実施例15では、反応温度を140℃まで上げるとエピメリ化が進行することが分かった。なお、無触媒系でも比較例7に示したように、同一の140℃12時間の反応条件では熱エピメリ化が起らないことを確かめた。
本発明のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法は、電子材料及び光学材料用モノマーを効率的に製造する方法として有用である。

Claims (9)

  1. 2位にアシル基を有するエンド型ノルボルネン化合物(A)を3級アミノ化合物(B)に接触させてエピメリ化することを特徴とするエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  2. 前記エンド型ノルボルネン化合物(A)が、一般式(1):
    (式中、Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基もしくはフェニル基を表す。)で表わされる化合物である請求項1に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  3. 前記3級アミノ化合物(B)が、炭素−窒素間が単結合であって、置換基を有してよい鎖状炭化水素基を有する化合物(b1)、または炭素−窒素間が単結合であって、置換基を有してもよい環状もしくは複素環状3級アミノ化合物(b2)である請求項1または2に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  4. 前記エンド型ノルボルネン化合物(A)に3級アミノ化合物(B)を接触させて得られた反応液を蒸留する請求項1〜3のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  5. 前記エンド型ノルボルネン化合物(A)に3級アミノ化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留する請求項1〜4のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  6. 前記エンド型ノルボルネン化合物(A)に3級アミノ化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留するとともに、該エンド型ノルボルネン化合物(A)を連続的または分割して追加供給しながら反応と蒸留を継続する請求項1〜5のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  7. 前記エンド型ノルボルネン化合物(A)に3級アミノ化合物(B)を接触させつつ反応液を蒸留するとともに、該エンド型ノルボルネン化合物(A)と3級アミノ化合物(B)を同時あるいは別々に連続的または分割して追加供給しながら反応と蒸留を継続する請求項1〜6のいずれかに記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  8. 蒸留により得られたエキソ型ノルボルネン化合物を吸着剤に接触させる請求項4〜7に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
  9. 吸着剤がシリカゲル、活性アルミナ、活性炭、活性白土、イオン交換樹脂、珪藻土及びセルロ−スからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載のエキソ型ノルボルネン化合物の製造方法。
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