JP2013203493A - 空港利用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空港を利用する利用者に対し、少なくとも出発空港側での荷物に関する有益な情報を提供することができ、且つ情報利用に際し利用者の負担が少ないシステムを提供する。
【解決手段】受付システム40は、携帯端末60に表示される二次元コードを読み取り可能に構成されると共に、携帯端末60の連絡先を取得可能に構成され、利用者が預ける荷物の固有情報(無線タグの固有情報)と、その利用者が所持する携帯端末60の連絡先と、その利用者に対して発行された搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成している。更に、空港内の荷物搬送経路には、無線タグリーダ9が設けられており、出発空港サーバ3は、無線タグリーダ9による無線タグの読取結果に基づいて荷物の位置情報を生成し、その荷物位置情報と空港利用に関する情報とを、その荷物に対応付けられた携帯端末60に連絡し得るようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空港利用システムに関するものである。
空港では、利用者に対して適切な情報を提供することが求められており、このような課題に関する技術としては、例えば下記特許文献1、2のようなシステムが知られている。特許文献1に示す空港用手荷物管理システムでは、出発地空港において、航空会社係員が識別データ入力装置を操作して識別データを入力することにより、トランスポンダタグ1とICカード2に識別データが記録されるようになっている。そして、ICカード2は搭乗者により所持され、トランスポンダタグ1は手荷物13に取り付けられるようにして用いられる。また、到着地空港では、手荷物ターンテーブル7の受け取り領域を複数の領域に区割りするために、区割りゲート9A〜9Gが所定間隔をおいて配置され、タグデータリード装置10A〜10Gにより、区割りゲートの近くを手荷物13が通過する時にこの手荷物13に取り付けられたトランスポンダタグ1の識別データがリードされる。そして、第2のコンピュータ11により、チップデータリード装置8からの識別データとタグデータリード装置10〜10Gからの識別データとに基いて、手荷物13がどの区割りゲートの間に位置するかが判断され、この判断結果に基いて位置データが生成される。そして、この位置データをICカード2の位置データ表示部6に表示させることにより、搭乗者は、自分の手荷物の手荷物ターンテーブル上における現在位置を、手荷物を目視せずにICカードの位置データ表示部6を見ることにより認識することが可能となる。
また、特許文献2で開示される手荷物管理システムでは、出発空港において、搭乗者の搭乗券3に記録された搭乗券情報のうちの任意の情報をIDタグ6に書き込み、このIDタグ6を手荷物7に取り付けている。そして、手荷物7に取り付けられたIDタグ6に書き込まれた情報を読み取り、この読み取り結果に基づいて手荷物を分類し、分類した手荷物を同一分類毎にまとめて保管している。一方、到着空港では、保管された手荷物7を、同一分類に属する手荷物毎に搬出し、搬出された手荷物7に取り付けられたIDタグ6に書き込まれた情報を読み取り、読み取った情報を所有者側に表示する。その結果、一旦保管した手荷物を、同一分類毎に搬出することができることに加え、搬出された手荷物について、その情報を表示することができる。その結果、手荷物を預けた所有者は、自分の手荷物が搬出されるタイミングを予め知ることができるようになる。
特開平7−228336号公報 特開2003−104562号公報
しかしながら、このような従来の手荷物管理方法では次のような問題がある。
例えば、特許文献1の技術では、到着空港側のターンテーブル7に出てから初めて手荷物の状況がICカード2に表示される構成となっており、出発空港側での積み込みについては何ら対応していないため、出発空港での手荷物の積み込み状況が全く分からないという問題がある。また、特許文献1の技術は、システム運営側がICカードを所有しており、このICカードを出発空港で搭乗客に貸与すると共に到着空港側で手荷物を受け取るまで所持させることを前提としているが、このように長時間にわたり貸与物を搭乗客に所持させることは搭乗客にとって負担となり、飛行機内に忘れるなど、ICカードを正常な状態で完全に回収することが難しいという問題がある。
また、特許文献2の技術も、到着空港側での連絡のみを課題としているため、出発空港での手荷物の積み込み状況が全く分からないという問題を抱えている。更に、特許文献2の技術は、利用者(搭乗客)に報知する手段を、電子掲示板のみとしているため、利用者は電子掲示板付近でしか手荷物の状況を確認できず、自身を特定する情報を注視していないと自分の荷物に関する表示タイミングが分からないという問題もある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、空港を利用する利用者に対し、少なくとも出発空港側での荷物に関する有益な情報を提供することができ、且つ情報利用に際し利用者の負担が少ないシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、
搭乗券の情報が記録された二次元コードを表示可能な表示器を備えた携帯端末を用いて空港内で荷物を管理する空港利用システムであって、
荷物に付される無線タグに記録された固有情報を読み取る機能又は荷物に付される無線タグに固有情報を書き込む機能の少なくともいずれかを備えた非接触通信装置と、前記携帯端末の前記表示器に表示される前記二次元コードを読み取るコード読取装置と、前記携帯端末と無線通信を行うことで、又は所定の入力操作がなされることで、前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、荷物に付された前記無線タグの前記固有情報と、前記携帯端末の連絡先と、搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置とを備えた受付システムと、
出発空港内の荷物搬送経路に設けられる無線タグリーダと、
前記無線タグリーダによる前記無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成する位置特定装置と、
前記位置特定装置によって生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、前記対応付け装置で生成された前記対応情報に基づき、その荷物に付された前記無線タグの前記固有情報に対応する前記携帯端末に連絡可能な連絡装置と、
を有することを特徴とする。
上記課題を解決するため、第2の発明は、
携帯端末を用いて空港内で荷物を管理する空港利用システムであって、
荷物に付される無線タグに記録された固有情報を読み取る機能又は荷物に付される無線タグに固有情報を書き込む機能の少なくともいずれかを備えた非接触通信装置と、発行された搭乗券又は発行された搭乗券と対応付けられた記録媒体を読み取る搭乗券読取装置と、前記携帯端末と無線通信を行うことで、又は所定の入力操作がなされることで、前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、荷物に付された前記無線タグの前記固有情報と、前記携帯端末の連絡先と、搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置とを備えた受付システムと、
出発空港内の荷物搬送経路に設けられる無線タグリーダと、
前記無線タグリーダによる前記無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成する位置特定装置と、
前記位置特定装置によって生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、前記対応付け装置で生成された前記対応情報に基づき、その荷物に付された前記無線タグの前記固有情報に対応する前記携帯端末に連絡可能な連絡装置と、
を有することを特徴とする。
請求項1の発明では、出発空港に設けられた受付システムにおいて、荷物に付される無線タグの固有情報が把握可能となり、且つ携帯端末の表示器に表示される二次元コードの情報(即ち、搭乗券の情報)が把握可能となる。更に、連絡先取得装置によって携帯端末の連絡先が取得可能となり、これらの情報(即ち、荷物に付された無線タグの固有情報、携帯端末の連絡先、搭乗券の情報)を対応付けて管理することができる。そして、空港内の荷物搬送経路には無線タグリーダが設けられており、この無線タグリーダによる無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成し、その生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、その荷物に付された無線タグの固有情報に対応する携帯端末に連絡し得るようになっている。このようにすることで、携帯端末を所持する空港利用者に対し、その空港利用者が預けた荷物の位置に関する具体的情報や空港利用に関する情報を直接伝達することができる。また、空港利用者が所持する携帯端末を媒介として有益情報を伝達しているため、特別な貸与などが必要とならず、情報利用に際し利用者負担が少なく、施設提供側の負担も少ないシステムを提供することができる。
請求項2の発明では、受付システムにおいて、荷物に付される無線タグの固有情報が把握可能となり、且つ発行された搭乗券の情報が把握可能となる。更に、連絡先取得装置によって携帯端末の連絡先が取得可能となり、これらの情報(即ち、荷物に付された無線タグの固有情報、携帯端末の連絡先、搭乗券の情報)を対応付けて管理することができる。そして、空港内の荷物搬送経路には無線タグリーダが設けられ、この無線タグリーダによる無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成し、その生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、その荷物に付された無線タグの固有情報に対応する携帯端末に連絡し得るようになっている。このようにすることで、携帯端末を所持する空港利用者に対し、その空港利用者自身の荷物位置に関する具体的情報や空港利用に関する情報を直接伝達することができる。
請求項3の発明では、携帯端末は、予め固有の連絡先情報が割り当てられた状態で空港利用者に貸与されるものであり、且つ外部装置との間で無線通信を行う端末側無線通信装置を備えている。そして、連絡先取得装置は、携帯端末の端末側無線通信装置と無線通信を行うことで当該携帯端末に割り当てられた連絡先情報を取得する施設側無線通信装置によって構成されている。
このようにすると、空港施設(連絡装置)との間で無線通信を行い得る携帯端末を所持していない利用者に対しても、貸与された携帯端末を媒介として荷物の具体的位置や空港利用に関する情報を直接的且つ選択的に伝達できるようになる。
請求項4の発明では、少なくとも一つの無線タグリーダが荷物搬送経路において荷物検査箇所を通過した荷物の無線タグを読み取り得るように配置されている。この構成によれば、出発空港において問題が発生しやすい場所(荷物検査箇所)での通過の可否を簡易に判断できるようになる。例えば、利用者は荷物検査の通過可否を把握可能となり、空港側では、荷物検査箇所で問題が発生した場合にその位置を迅速に特定し、早期かつ適切に対応できるようになる。
請求項5の発明では、少なくとも一つの無線タグリーダが荷物搬送経路において荷物収容コンテナに収容される荷物の無線タグを読み取り得るように配置されている。この構成によれば、出発空港において、荷物収容コンテナへの収容が完了したか否かを簡易に確認できるようになる。例えば、利用者は自身の荷物が積み終わったかを確実に把握することができ、空港側では、各荷物が荷物収容コンテナへ適切に積まれたかを確認できるようになる。
請求項6の発明では、無線タグに記録される固有情報は、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP(Frequent Flyer Program)番号の少なくともいずれかとされている。この構成によれば、無線タグに固有な情報を適切に割り当てることができる。
請求項7の発明では、出発空港において、荷物に記録される識別番号を、携帯端末にて取得可能な状態で発行する発行部を備えている。そして、荷物の届け先となる到着空港には、携帯端末のアクセスを受け付け可能な管理システムが設けられ、携帯端末は、発行部にて発行された識別番号を取得する取得部と、取得部にて取得された識別番号を用いて管理システムにアクセスするアクセス部とを備えている。更に、管理システムは、到着空港に到着した荷物に記録されている識別番号を読み取る識別番号読取装置と、識別番号読取装置での読み取り結果に基づき、アクセス部からのアクセスに用いられた識別番号に対応する荷物の到着情報をアクセス元の携帯端末に対して送信する到着空港側連絡装置と、を有している。
このようにすることで、荷物に記録される識別番号をその荷物の預け主が所持する携帯端末に伝達できるようになる。そして、利用者は、到着空港に着いたときにその識別番号を用いて管理システムにアクセスすれば良く、これにより、その識別番号が記録された荷物の到着に関する情報を取得できるため、利便性が一層高まる。特にこの構成では、出発空港側で生成された対応情報全体を到着空港側に送らなくても、利用者は、所持する携帯端末を媒介として自身の荷物の到着情報を取得することができるようになるため、施設管理側にとって負担の少ないシステムとなる。
請求項8の発明では、出発空港において、対応付け装置で生成された対応情報を、当該対応情報の対象となっている荷物の届け先となる到着空港の管理システムに送信する送信装置が設けられている。一方、到着空港の管理システムには、送信装置によって送信された対応情報を受信する受信装置と、当該到着空港に到着した荷物に付された無線タグを読み取るタグ読取装置と、受信装置によって受信された対応情報と、タグ読取装置による無線タグの読み取り結果とに基づき、当該無線タグが付された荷物の到着に関する情報を、当該無線タグの固有情報に対応付けられている携帯端末の連絡先に対して送信する到着空港側連絡装置とが設けられている。
このようにすることで、到着空港側でも無線タグの読み取り可否に基づいて荷物状態(例えば荷物が到着済みか否か等)を把握できるようになる。更に、出発空港側で生成された対応情報を到着空港側でも使用できるため、荷物の到着に関する情報を、当該荷物の固有情報に対応付けられた携帯端末(即ち、当該荷物を預けた利用者が所持する携帯端末)に対して直接的に伝達できるようになる。
請求項9の発明では、到着空港には、航空機から降ろされた荷物を撮像する撮像装置と、航空機から降ろされた荷物を搬送する搬送テーブルと、撮像装置によって撮像された荷物を表示可能な表示装置と、表示装置を制御する表示制御手段と、が設けられ、少なくとも一つのタグ読取装置からなる一のタグ読取装置が、搬送テーブルで搬送される荷物の無線タグを読み取り得る位置に設けられており、一のタグ読取装置又は一のタグ読取装置とは異なる他のタグ読取装置が、撮像装置によって撮像された荷物に付される無線タグを読み取るように構成されている。そして、表示制御手段は、撮像装置によって撮像された荷物を表示装置に表示させると共に、その表示された荷物に付された無線タグが所定時間以上一のタグ読取装置によって読み取られなかった場合にその荷物の表示を終了させるように構成されている。
このようにすることで、利用者は、自身の荷物が到着したか否かを表示装置で表示される内容を視認して確認することができる。また、利用者によって搬送テーブルから荷物が取られた場合、その荷物に付された無線タグが一のタグ読取装置によって所定時間以上読み取られなかったときにその荷物の表示が終了するため、利用者の手に渡った荷物の表示が残存し続けることがなく、搬送テーブル上の荷物に絞って効率的に表示を行うことができる。従って、無駄な表示が残存し続けることに起因する表示領域の圧迫を抑えることができ、これから荷物を探そうとする利用者はスリム化された表示内容に基づいて自身の荷物が見つけやすくなる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空港利用システムを概略的に説明する説明図である。 図2は、図1の空港利用システムについて主に到着空港側の構成を概略的に説明する説明図である。 図3は、図1の空港利用システムのハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 図4は、図1の空港利用システムで用いられる携帯端末のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 図5(A)は、図1の空港利用システムにおいて、出発空港側で生成される対応情報を概念的に説明する説明図であり、図5(B)は、到着空港側で蓄積される対応情報を概念的に説明する説明図であり、図5(C)は、他の実施形態における到着空港側で蓄積される対応情報を概念的に説明する説明図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る空港利用システムを概略的に説明する説明図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る空港利用システムを概略的に説明する説明図である。 図8は、本発明の第4実施形態に係る空港利用システムを概略的に説明する説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(出発空港側管理システムの構成)
図1は、ある空港を出発空港とし、この空港とは異なる空港を到着空港としたときの空港利用システム1の構成を示すものであり、主に出発空港側の構成を概略的に示している。出発空港側には、出発空港サーバ3、複数のアクセスポイント5、複数の無線タグリーダ9、受付システム40等が設けられており、これらによって出発空港側管理システム2が構成されている。なお、以下の例では、出発空港側管理システム2と到着空港側に設けられた到着空港側管理システム10とが通信可能に構成された例を挙げて説明する。
出発空港サーバ3は、空港利用者に関する情報を管理する管理装置であり、例えば、図3のように構成され、LAN等の通信ネットワークを介して後述する受付システム40、複数のアクセスポイント5、複数の無線タグリーダ9等と通信可能に接続されている。また、インターネットなどの通信網或いは専用回線を介して後述する到着空港サーバ11にも通信可能に接続されている。
この出発空港サーバ3は、例えばコンピュータとして構成され、CPU等によって構成される制御部31、液晶モニタ等の公知の表示装置として構成される表示部32、マウスやキーボード等の公知の入力装置として構成される入力部33、ROM、RAM、HDD等の公知の記憶装置として構成される記憶部34、有線LAN接続、無線LAN接続、インターネット接続等が可能な1又は複数のインタフェースとして構成される通信部35などを備えている。また、記憶部34には、図5(A)等に示す後述の対応情報(空港利用者に関する情報)を記憶したデータベースが格納されている。なお、出発空港サーバ3は、特定の航空会社によって管理、運用されるものであってもよく、特定の管理会社によって管理、運用されるものであってもよい。
各アクセスポイント5は、ハードウェア的には公知の無線LANアクセスポイントなどとして構成されており、出発空港サーバ3との間で公知の通信規格に従った無線通信又は有線通信が可能に構成されると共に、後述する携帯端末60との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的にはアクセスポイント5の通信エリア内に携帯端末60が存在する場合に、その携帯端末60との間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、アクセスポイント5のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、入力部、無線送受信部、有線通信インタフェースなどを備えている。
本実施形態では、各アクセスポイント5が他のアクセスポイントとの間隔をあけて出発空港内にそれぞれ配置されており、それぞれのアクセスポイント5において、携帯端末60と通信を行う通信エリアが設定されている。そして、このように、複数のアクセスポイント5が互いに間隔をあけて空港内に分散して配置されているため、いずれかのアクセスポイント5が携帯端末60と無線通信を行ったときに、その無線通信を行ったアクセスポイント5を特定することで当該携帯端末60が存在するエリアを把握できるようになっている。なお、図3では、それらの一部(第1アクセスポイント5a、第2アクセスポイント5b、第3アクセスポイント5c)を概略的に例示しているが、アクセスポイントの数はこれよりも多くても良く、少なくても良い。
無線タグリーダ9は、空港内の荷物搬送経路8(荷物の通り道)を通信エリアとする構成で荷物搬送経路8に隣接して設けられるものであり、荷物搬送経路8を通過する荷物110(利用者が預けた荷物)に付された無線タグ(後述する無線タグ23や無線タグ27)を読み取り得るように構成されている。なお、図1、図3では、3つの無線タグリーダ(無線タグリーダ9a、9b、9c)がそれぞれ異なる位置に設けられた例を示したが、荷物搬送経路8に設けられる無線タグリーダ9の数や位置は図1、図3の構成に限られない。
いずれの無線タグリーダ9もRFIDタグを読み取ることが可能な公知のRFIDタグリーダとして構成されており、いずれも荷物搬送経路8の一部を通信範囲とするように配置されている。例えば、無線タグリーダ9aは、荷物搬送経路8において荷物検査箇所(例えばX線やCTスキャナ等による荷物検査箇所であり、図1では図示略)の上流側を通信エリアAR1とする構成で配置されており、その荷物検査箇所に送りこまれる荷物110に付された無線タグを読み取るように配置されている。この無線タグリーダ9aによって無線タグが読み取られたときには、その無線タグの情報が出発空港サーバ3に送られ、当該無線タグが付された荷物が荷物検査箇所に送りこまれたことを出発空港サーバ3にて把握することができる。また、無線タグリーダ9bは、上記荷物検査箇所の下流側を通信エリアAR2とする構成で、当該荷物検査箇所を通過した後の荷物110に付された無線タグを読み取るように配置されている。この無線タグリーダ9bによって無線タグが読み取られたときには、その無線タグの情報が出発空港サーバ3に送られ、当該無線タグが付された荷物110が荷物検査箇所を通過したことを出発空港サーバ3で把握できるようになっている。また、無線タグリーダ9cは、荷物収容コンテナ100に収容されようとする荷物110の無線タグを読み取るように、荷物収容コンテナ100に積み込む位置の付近を通信エリアAR3とする構成で配置されている。この無線タグリーダ9cによって無線タグが読み取られたときには、その無線タグの情報が出発空港サーバ3に送られ、当該無線タグが付された荷物が荷物収容コンテナ100に送りこまれたことを出発空港サーバ3で把握できることとなる。
なお、荷物搬送経路8は、利用者が荷物110を航空会社等の管理主体に預けた後に荷物が通過する通り道であり、一部又は全部が荷物搬送テーブルなどによって自動的に搬送する経路であってもよく、作業者が人力で荷物を搬送するような経路であってもよい。
受付システム40は、例えばオペレータ等を必要としない無人のセルフチェックイン機として構成されている。この受付システム40は、図1、図3に示すように、様々な情報処理を行う制御部47と、ICカード70を読み取り可能なICカードリーダ41と、QRコード(登録商標)等の二次元コードからなる情報コードを読み取り可能な情報コードリーダ(以下、単にコードリーダとも称する)42と、無線タグを読み取り可能な無線タグリーダ43(以下、単にタグリーダとも称する)43と、無線タグを有するシートを発行可能なタグプリンタ44と、出発空港サーバ3と通信を行うための通信部45とを備えている。
ICカードリーダ41は、電磁波を媒介としてICカードに記録された情報を非接触通信にて読み取る公知のICカードリーダとして構成されている。ICカード70は、例えば航空会社の会員に与えられるものであり、ICカード70内のメモリ(図示略)には、当該ICカード70を使用する使用者の個人情報(氏名、会員番号、年齢、性別、ポイント数など)が記録されている。ICカードリーダ41は、このようなICカード70に記録された情報を非接触通信にて読み取り得るようになっている。
情報コードリーダ(以下、単にコードリーダとも称する)42は、QRコードなどの二次元コードを読み取り可能な公知の二次元コードリーダとして構成されている。この情報コードリーダ42は、例えば、後述する携帯端末60で表示される情報コード(二次元コードQ)を撮像し得る撮像部や、この撮像部で撮像された二次元コードQのコード画像をデコードするデコード部を備えており、二次元コードQを構成する各セルによって記録されたデータを解読し、その解読結果を保存し得るようになっている。なお、情報コードリーダ42は、「コード読取装置」の一例に相当する。
無線タグリーダ43は、電磁波を媒介としてRFIDタグを読み取ることが可能な公知のRFIDタグリーダとして構成されており、装置近傍の所定範囲を通信範囲とするように配置されている。この無線タグリーダ43は、例えば荷物に付される無線タグ23が通信範囲に配されたときに、この無線タグ23内のメモリ(図示略)に記録された情報を読み取るように構成されている。なお、無線タグリーダ43は、「非接触通信装置」の一例に相当し、荷物110に付される無線タグ23に記録された固有情報を読み取る機能を有している。
無線タグリーダ43で読み取られる無線タグ23は、例えば、航空会社や他の管理会社等によって利用者に貸与或いは譲渡される再利用可能なリターナブルRFタグとして構成されており、無線タグ23内のメモリ(図示略)には、例えば、当該無線タグ23を使用する使用者に固有に割り当てられる識別番号(例えば、固有のシリアル番号(航空会社等から使用者固有のものとして発行された手荷物番号)、パスポート番号、優良搭乗者プログラム(Frequent Flyer Program)で用いられる顧客番号(FFP番号)など)が予め記録されている。利用者は、この無線タグ23を自身の荷物110に付けておくことにより、その荷物110及びその荷物110に関する情報を空港内で管理してもらえるようになっている。なお、図1等では、空港で扱われる荷物110のうち、無線タグ23が付された荷物を符号110aで示している。
無線タグプリンタ44は、無線タグ27を備えたバゲッジタグとして構成されるシート25の表面に、文字、図形、その他の記号などを印刷可能に構成されると共にシート25内の無線タグ27に対して情報を書き込み得るように構成されている。具体的には、RFIDタグに情報を書き込む機能及びシートの情報を印刷する機能を備えた公知のタグプリンタとして構成されており、到着空港や搭乗便などの情報をシート25の表面に印刷すると共に、無線タグ27内のメモリに対して使用者固有の識別番号(例えば、固有のシリアル番号、パスポート番号、優良搭乗者プログラム(Frequent Flyer Program)で用いられる顧客番号(FFP番号)など)などを書き込むように構成されている。なお、タグプリンタ44も、「非接触通信装置」の一例に相当し、荷物110に付される無線タグ27に固有情報を書き込む機能を有している。
通信部45は、ハードウェア的には公知の無線LANアクセスポイントと同様に構成されており、後述する携帯端末60との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的には通信部45の通信エリア内に携帯端末60が存在する場合に、その携帯端末60との間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、通信部45のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、無線送受信部などを備えている。なお、通信部45は、「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60と無線通信を行うことで携帯端末60の連絡先を取得するように機能する。
制御部47は、例えばCPUを主体とする公知の情報処理装置として構成されており、様々な情報処理、制御処理を行い得るようになっている。本実施形態では、制御部47は、「対応付け装置」の一例に相当し、後述する処理により、無線タグリーダ43が読み取った情報(即ち、荷物110aに付される無線タグ23の固有情報)或いは無線タグプリンタ44が無線タグ27に書き込む情報(荷物110bに付される無線タグ27の固有情報)と、通信部45が取得した携帯端末60の連絡先(携帯端末60のメールアドレス等)と、情報コードリーダ42が取得したコード情報(搭乗券の情報等)とを対応付けた対応情報を生成するように機能する。なお、このような対応情報の生成は、出発空港サーバ3で行ってもよく、この場合、出発空港サーバ3を含めた形で「受付システム」が構成されることになる。
受付システム40による受付の際には、図示しない表示部やスピーカなどによって案内を行うことが望ましい。例えば、「ICカードを挿入して下さい」「二次元コードを翳してください」「バゲッジタグを発行しますか?」「荷物を近づけて下さい」「携帯端末との通信を開始しますか?」といった表示等を所定の順序で行い、各メッセージに応じた利用者の対応に応じてICカードリーダ41、情報コードリーダ42、無線タグプリンタ44、無線タグリーダ43、通信部45を動作させるとともに、これら一連の動作から得られた情報に基づいて対応情報を生成することができる。
(携帯端末の構成)
携帯端末60は、ハードウェア構成は公知の携帯情報端末と同様の構成をなしている。図4は、その主要部を概略的に例示しており、制御回路61と、表示器62、カメラ63、操作部64、メモリ65、通信部66などによって携帯端末60が構成されている。なお、図1等に示す例では、携帯端末60がスマートフォン60aとして構成される場合を代表例として説明する。
制御回路61は、CPUなどによって構成されるものであり、表示制御処理や、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理などを行うものである。この制御回路61は、特に、メモリ65に記憶された二次元コードQのデータに基づいて二次元コードQの画像を表示器62に表示させるように機能する。カメラ63は、CCDカメラやCMOSカメラ等の公知のカメラによって構成されている。表示器62は、例えば公知の液晶表示器等によって構成されており、制御回路61の表示制御を受けて、二次元コードQを表示するように構成されている。操作部64は、例えばタッチパネルや各種操作キーなどによって構成されており、利用者による外部操作が可能となっている。メモリ65は、例えば、ROM,RAM、不揮発性メモリなどの公知の記憶手段によって構成されており、特に、二次元コードQの画像を生成するためのデータを一時的に記憶可能となっている。
通信部66は、規格化された地上系通信方式、衛星系通信方式、無線LAN通信などを行い得るものであり、公知の通信デバイスによって構成されている。例えば、アクセスポイント5や通信部45との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的には通信部66の通信エリア内にアクセスポイント5や通信部45が存在する場合に、それら無線デバイスとの間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、通信部66のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、無線送受信部などを備えている。また、携帯端末60は、図4に示す要素以外の要素(例えば、スピーカ、マイク、二次電池等)も設けられているが、図示は省略している。また、ここでは、携帯端末の一例としてスマートフォンからなる携帯端末60を挙げているが、電話機能を有さない端末(例えば、小型のコンピュータやその他のPDA等)などを採用してもよい。
このように構成される携帯端末60では、搭乗券の情報が記録された二次元コードを生成するためのデータが予めメモリ65に記憶されるようになっており、使用者が操作部64に対して所定操作を行ったときに搭乗券の情報が記録された二次元コードQが表示器62に表示されるようになっている。具体的には、各利用者は予め自宅のパーソナルコンピュータからインターネットを介したオンライン手続きを行うことにより、或いは旅行代理店からのオンライン又はオフライン手続きを行うことにより、航空会社に自身の携帯端末60の連絡先(メールアドレス等)や個人情報を伝達し、搭乗券を発行してもらう。このような手続きがあった場合、オペレータによる処理或いは自動発券処理などにより航空会社のサーバから、携帯端末60のメールアドレスに対し、搭乗券の情報(航空会社、搭乗便、搭乗日時、出発空港、到着空港、氏名、性別、年齢、座席)を記録した二次元コードのデータが送られる。なお、本発明でいう「搭乗券」は、空港でのチェックイン時に用いられるものであればよく、航空券としての機能を有するもの(即ち、搭乗券と航空券が一体となったもの)であってもよく、航空券とは別のものであってもよい。
(出発空港での利用の流れ)
次に、出発空港での利用の流れについて説明する。
システム1を利用する利用者(搭乗者)は、上記二次元コード(搭乗券の情報を記録した二次元コード)をダウンロードした携帯端末60を持参して空港内の受付システム40(セルフチェックイン機)の場所に行き、その二次元コードQを携帯端末60の表示器62に表示させつつ情報コードリーダ42に翳すことで、情報コードリーダ42に二次元コードQを読み取らせることができる。情報コードリーダ42が二次元コードQを解読したときには、受付システム40内の記憶部46に搭乗券に関する情報(搭乗者名、搭乗便、搭乗時刻等の情報)が保存される。また、携帯端末60が通信部45の通信エリア内に位置しているときには携帯端末60と通信部45との間で無線通信(例えば、WiFi通信)が行われ、携帯端末60に固有に割り当てられたMACアドレス、電話番号、メールアドレスが受付システム40(セルフチェックイン機)に送られ、記憶部46に保存される。
また、利用者(搭乗者)は、預ける荷物がある場合、図1のように荷物110aに上述の無線タグ23を取り付けておき、この無線タグ23を、受付システム40(セルフチェックイン機)に設けられた無線タグリーダ43に読み取らせることができる。この場合、無線タグ23に記録された使用者固有の識別番号(例えば、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP番号など)を受付システム40(セルフチェックイン機)が取得することになり、その識別番号が記憶部46に保存される。
また、無線タグ23が付いていない荷物110bを預ける場合、利用者(搭乗者)は、受付システム40に設けられた図示しない操作部によって所定操作を行うことで、無線タグプリンタ44にシート25を発行させることができる。この場合、無線タグプリンタ44は、使用者固有の識別番号(例えば、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP番号など)を無線タグ27に記録すると共に表面に所定情報を印刷した形でシート25を発行する。利用者(搭乗者)は、このシート25(RFバゲッジタグ)を自身の荷物110bに取り付けることで、荷物110bとシート25とを対応付けて管理してもらうことができる。
このようにして、受付システム40(セルフチェックイン機)は、利用者(搭乗者)から、当該搭乗者の搭乗券に関する情報(搭乗者、搭乗便、搭乗時刻等の情報)、手荷物を特定する識別情報、当該搭乗者が所持する携帯端末60のMACアドレス、電話番号、メールアドレスなどを取得することができ、これらの情報は、図5(A)のように、搭乗者毎に互いに紐付けられた状態で出発空港サーバ3のデータベースに蓄積される。なお、これらの情報の紐付け処理(搭乗者毎に、搭乗券に関する情報、手荷物を特定する識別情報、MACアドレス、電話番号、メールアドレスなどを対応付ける処理)は、受付システム40の制御部47によって行ってもよく、出発空港サーバ3によって行ってもよい。いずれにしても、搭乗者毎に紐付けられた情報が図5(A)のような構成で出発空港サーバ3の記憶部34に記憶される。
一方、利用者(搭乗者)から預けられた荷物110(無線タグ23が付された荷物110aやシート25が付された荷物110b)は、コンベアによる搬送、或いは作業者による搬送作業などによって荷物搬送経路8を搬送される。その搬送過程では、荷物110が各無線タグリーダ9a、9b、9cの各通信エリアAR1、AR2、AR3を通過する度に、当該荷物110に付された無線タグがそれぞれの無線タグリーダによって読み取られ、それぞれの無線タグリーダから出発空港サーバ3に対して無線タグ23又は無線タグ27に記録された識別情報が送られる。各無線タグリーダ9a、9b、9cから出発空港サーバ3に読取結果(識別情報)が送信されたときには、出発空港サーバ3の制御部31は、どの無線タグリーダからどのような識別情報が送られてきたかを把握できるため、その識別情報と対応付けられている利用者(搭乗者)の情報(対応情報)を特定し、その対応情報の中に荷物位置の移動履歴として識別情報を送ってきた無線タグリーダの位置を記録する。例えば、図5(A)のように搭乗者「A」について、識別番号「ID1」が対応付けられ、この識別番号が搭乗者「A」の荷物110に付された無線タグに記録されている場合、無線タグリーダ9aがこの無線タグを読み取って識別番号「ID1」を出発空港サーバ3に送信したとき、制御部31は、搭乗者「A」の対応情報(搭乗者「A」に関する情報として紐付けられた一連の情報)に対し、荷物履歴として無線タグリーダ9aに到達した旨の情報(図5(A)では、位置1と概略的に例示)を記録する。このように各対応情報に記録されるため、記憶部34のデータベースに蓄積される各搭乗者の対応情報を参照すれば各搭乗者の荷物がどの位置に達しているかを把握可能となる。
なお、本構成では、制御部31が「位置特定装置」の一例に相当し、無線タグリーダ9による無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成するように機能する。
図5(A)のように利用者(搭乗者)毎に紐付けられた対応情報の少なくとも一部(特に荷物履歴、搭乗便、搭乗時刻の情報など)が、例えば対応情報が更新される毎(例えば、無線タグリーダ9によって無線タグの読み取りが行われ、新たな荷物履歴が記録される毎)に、アクセスポイント5を通じて対応情報が更新された利用者(搭乗者)の携帯端末60(図1の例ではスマートフォン)に送信される。これにより、利用者は、自身の荷物の現時点(送信時点)でのステータスを把握することができる。また、このような利用者(搭乗者)の荷物履歴の情報とともに様々なフライト情報(当該搭乗者が搭乗する予定の搭乗便、搭乗時刻、出発ゲート、航空会社等の情報)や一般的な空港情報(空港内施設の新規オープンや休止などのお知らせ、当該空港側や他空港側での天災(地震や悪天候などの)などの緊急のお知らせ、キャンペーンなどの有益情報等)、当該利用者個人に伝達すべき情報(搭乗を促す情報や、搭乗時刻が近い旨の情報、落し物などの情報、所定の管理場所に連絡を求める情報等)を通知する。
本構成では、制御部31が「連絡装置」の一例に相当し、位置特定装置によって生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、対応付け装置で生成された対応情報に基づき、その荷物に付された無線タグの固有情報に対応する携帯端末60に連絡するように機能する。
(到着空港側管理システムの構成)
次に、到着空港側管理システム10の構成について説明する。
図2に示すように、到着空港側管理システム10は、主に、到着空港サーバ11、複数のアクセスポイント13、表示装置15、カメラ17、複数の無線タグリーダ18などによって構成されており、到着空港側で降ろされた荷物110を管理するとともに、到着空港に到着した利用者(搭乗者)の携帯端末60に情報を送信し得るようになっている。
到着空港サーバ11は、例えば、図3のように構成され、複数のアクセスポイント13、複数の無線タグリーダ18等と通信可能に接続されている。また、インターネットなどの通信網或いは専用回線を介して上述の出発空港サーバ3にも通信可能に接続されている。この到着空港サーバ11は、例えばコンピュータとして構成され、CPU等によって構成される制御部71、液晶モニタ等の公知の表示装置として構成される表示部72、マウスやキーボード等の公知の入力装置として構成される入力部73、ROM、RAM、HDD等の公知の記憶装置として構成される記憶部74、有線LAN接続、無線LAN接続、インターネット接続等が可能な1又は複数のインタフェースとして構成される通信部75などを備えている。
また、記憶部74には、図5(A)等と同様の上述の対応情報(空港利用者に関する情報)を記憶したデータベースが格納されている。本構成では、出発空港サーバ3で生成された利用者毎の対応情報(利用者(搭乗者)毎に、当該搭乗者の搭乗券に関する情報(搭乗者、搭乗便、搭乗時刻等の情報)、手荷物を特定する識別情報、当該搭乗者が所持する携帯端末60のMACアドレス、電話番号、メールアドレスなどを対応付けた情報)が通信回線を介して到着空港サーバ11に送信されるようになっており、到着空港サーバ11の記憶部74には利用者毎の対応情報を蓄積したデータベースが構成されるようになっている。
なお、本システム1では、出発空港側管理システム2や到着空港側管理システム10を様々な空港に設けておくことができ、出発空港サーバ3は、例えば、航空機が出発する毎に、その航空機の到着先の空港に設けられたサーバを到着空港サーバ11とし、当該航空機の各搭乗者の対応情報を選択して当該到着空港サーバ11に送信すればよい。
なお、本構成では、制御部31及び通信部35が「送信装置」の一例に相当し、受付システム40の対応付け装置で生成された対応情報を、当該対応情報の対象となっている荷物の届け先となる到着空港の管理システム(到着空港側管理システム10)に送信するように機能する。また、到着空港側管理システム10の制御部71及び通信部75は、上記送信装置によって送信された対応情報を受信する「受信装置」として機能する。
各アクセスポイント13は、ハードウェア的には公知の無線LANアクセスポイントなどとして構成されており、到着空港サーバ11との間で公知の通信規格に従った無線通信又は有線通信が可能に構成されると共に、後述する携帯端末60との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的にはアクセスポイント13の通信エリア内に携帯端末60が存在する場合に、その携帯端末60との間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、アクセスポイント13のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、入力部、無線送受信部、有線通信インタフェースなどを備えている。
各アクセスポイント13が他のアクセスポイントとの間隔をあけ、又は連続的に到着空港内にそれぞれ配置されており、それぞれのアクセスポイント13において、携帯端末60と通信を行う通信エリアが設定されている。そして、このように、複数のアクセスポイント13が互いに間隔をあけて空港内に分散して配置されているため、いずれかのアクセスポイント13が携帯端末60と無線通信を行ったときに、その無線通信を行ったアクセスポイント13を特定することで当該携帯端末60が存在するエリアを把握できるようになっている。なお、図3では、それらの一部(第1アクセスポイント13a、第2アクセスポイント13b、第3アクセスポイント13c)を概略的に例示しているが、アクセスポイントの数はこれよりも多くても良く、少なくても良い。
無線タグリーダ18は、到着空港に到着した荷物に付された無線タグを読み取る「タグ読取装置」として機能するものであり、到着空港内の搬送経路16(荷物の通り道)や搬送テーブル19を通信エリアとする構成で設けられるものであり、搬送経路16や搬送テーブル19を通る荷物110(利用者が預けた荷物であって、搭乗便から降ろされた荷物)に付された無線タグ(無線タグ23や無線タグ27)を読み取り得るように構成されている。なお、図2、図3では、2つの無線タグリーダ(無線タグリーダ18a、18b)がそれぞれ異なる位置に設けられた例を示したが、無線タグリーダ18の数や位置は図2、図3の構成に限られない。
いずれの無線タグリーダ18もRFIDタグを読み取ることが可能な公知のRFIDタグリーダとして構成されており、いずれも搬送経路16又は搬送テーブル19の一部を通信範囲とするように配置されている。例えば、無線タグリーダ18aは、航空機から荷物を降ろす場所の下流側を通信エリアAR4とする構成で、当該降ろし場所を通過した後の荷物110に付された無線タグを読み取るように配置されている。この無線タグリーダ18aによって無線タグ23又は無線タグ27が読み取られたときには、その無線タグの情報が到着空港サーバ11に送られ、当該無線タグが付された荷物110が航空機から降ろされたことを到着空港サーバ11で把握できるようになっている。また、無線タグリーダ18bは、搬送テーブル19内を通信エリアAR5とする構成で配置されている。この無線タグリーダ18bによって無線タグ23又は無線タグ27が読み取られたときには、その無線タグの情報が到着空港サーバ11に送られ、当該無線タグが付された荷物110が搬送テーブル19に到達していることを到着空港サーバ11で把握できることとなる。なお、搬送経路16は、航空機から降ろされた荷物110が通過する通り道であり、一部又は全部が荷物搬送テーブルなどによって自動的に搬送する経路であってもよく、作業者が人力で荷物を搬送するような経路であってもよい。また、搬送テーブル19は、搬送経路16を通って送られてきた荷物110をコンベアなどによって周回させるテーブルであり、利用者(搭乗者)は、この搬送テーブル19上を流れる荷物のなかから自分の荷物を見つけ出して取り出すことになる。
カメラ17は、「撮像装置」の一例に相当し、搬送経路16を通ってきた荷物を静止画又は動画形式で撮像するものである。このカメラ17は、搬送経路16を通る各荷物110の画像を取得できる構成であればよく、例えば、例えば無線タグリーダ18aの通信エリアAR4に各荷物110が到達したことを検出する荷物検出センサ(近接センサ等)を設けておき、各荷物110の接近を検出したときに各荷物110を撮像するといった構成などとすることができる。カメラ17にて撮像された荷物110の画像は、当該荷物110に付された無線タグの識別情報(無線タグリーダ18a)と対応付けられて到着空港サーバ11に送られることになる。
表示装置15は、カメラ17で撮像された画像を所定の表示領域に標示しうる構成であれば様々な種類のものを用いることができ、例えば、公知の液晶表示器などによって構成することができる。この表示装置15は、到着空港サーバ11から送られてきた荷物110の画像を例えば搭乗便ごとにまとめて表示し得るようになっており、例えば、到着空港サーバ11から荷物110の画像が送られてくる度に、その画像を表示領域に追加するようになっている。
(到着空港での利用の流れ)
次に、到着空港での利用の流れについて説明する。
上述したように到着空港サーバ11は、航空機が到着する前に、当該航空機に搭乗している各搭乗者に紐づいた対応情報(搭乗者名、搭乗便などのフライト情報、手荷物情報(上述の識別情報)、MACアドレス、メールアドレス等)を出発空港サーバ3から事前に入手している。航空機が到着空港に到着すると、航空機から降ろされた荷物収容コンテナ(航空コンテナ100)から荷物110が降ろされ、この降ろされた荷物110に付された無線タグ23又は無線タグ27に記録された識別情報(例えば、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP番号など)が無線タグリーダ18aによって読み取られる。また、無線タグリーダ18aによる荷物110の読み取りと同時期にカメラ17によって当該荷物110の画像が撮影される。そして、無線タグリーダ18aによって読み取られた荷物110の識別情報と、その読取場所(無線タグリーダ18aの位置)と、その読み取りと同時期に撮像された当該荷物110の画像とが対応付けられて到着空港サーバ11に送信され、図5(B)のように搭乗者毎に紐付けられた情報として到着空港サーバ11の記憶部74に記憶される。例えば、無線タグリーダ18aが搭乗者「A」の荷物110に付された無線タグの識別番号「ID1」を読み取って到着空港サーバ11に送信したとき、制御部71は、搭乗者「A」の対応情報(搭乗者「A」に関する情報として紐付けられた一連の情報)に対し、荷物履歴として無線タグリーダ18aに到達した旨の情報(図5(B)では、位置Aと概略的に例示)を記録する。また、識別番号「ID1」と対応付けられて送られてくる搭乗者「A」の荷物110の画像データ(図5(B)の例では画像A1として概念的に図示)も、搭乗者「A」の対応情報として記憶する。
降ろされた荷物110は、コンベアによる搬送、或いは作業者による搬送作業などによって搬送経路16を通って搬送され、最終的に搬送テーブル19上に載せられる。そして、この搬送テーブル19上を周回する形で流される。そして、搬送テーブル19に到達した荷物110に付された無線タグの識別情報(固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP番号など)は、無線タグリーダ18bによって読み取られる。本構成では、無線タグリーダ18bが「一の無線タグ読取装置」の一例に相当し、搬送テーブル19で搬送される荷物の無線タグを読み取るように機能する。例えば、無線タグリーダ18bが搭乗者「B」の荷物110に付された無線タグの識別番号「ID2」を読み取って到着空港サーバ11に送信したとき、制御部71は、搭乗者「B」の対応情報(搭乗者「B」に関する情報として紐付けられた一連の情報)に対し、荷物履歴として無線タグリーダ18bに到達した旨の情報(図5(B)では、位置Bと概略的に例示)を記録する。このように各対応情報に荷物履歴が記録されるため、記憶部74のデータベースに蓄積される各搭乗者の対応情報を参照すれば各搭乗者の荷物がどの位置に達しているかを把握可能となる。
図5(B)のように利用者(搭乗者)毎に紐付けられた対応情報の少なくとも一部(特に荷物履歴)が、例えば対応情報が更新される毎(例えば、無線タグリーダ18によって無線タグの読み取りが行われ、新たな荷物履歴が記録される毎)に、アクセスポイント13を通じて対応情報が更新された利用者(搭乗者)の携帯端末60(図1、図2の例ではスマートフォン60a)に送信される。これにより、利用者は、自身の荷物の現時点(送信時点)でのステータスを把握することができる。また、このような荷物履歴とともに空港利用に関する様々な情報を通知してもよい。
本構成では制御部71、通信部75が「到着空港側連絡装置」の一例に相当し、上述の「受信装置」によって受信された対応情報と、無線タグリーダ18による無線タグの読み取り結果とに基づき、当該無線タグが付された荷物110の到着に関する情報を、当該無線タグの固有情報(識別情報)に対応付けられている携帯端末60の連絡先(例えばメールアドレス)に対して送信するように機能する。
また、本構成では、上述したようにカメラ17から到着空港サーバ11に送信された各荷物110の画像が、表示装置15によって搭乗便ごとにまとめて集合表示されるようになっている。従って、利用者(搭乗者)は、表示装置15の画面を確認することでも、自分の荷物が降ろされているか否かを把握することができる。また、周回する各荷物110の各無線タグは、無線タグリーダ18bの通信エリアに入る度にこの無線タグリーダ18bによって読み取られ、各無線タグが読み取られる毎に各無線タグの識別情報が到着空港サーバ11送られる。到着空港サーバ11は、その送られてきた識別情報に対応付けた形で当該識別情報を取得した最新時刻を記録する。これにより、各搭乗者の荷物の識別情報が無線タグリーダ18bによって読み取られた最新の時刻を各利用者の対応情報(利用者毎に紐付けられた情報)の一部として記録しておくことができる。そして、記録される最新時刻が現在時刻から一定時間(例えば、搬送テーブルの1周に要する時間)前となっている識別情報に対応する荷物の画像については、当該識別情報に対応付けられた画像を除く形で表示装置15の表示を更新する。
本構成では、制御部71が「表示制御手段」の一例に相当し、荷物110の画像の送信処理や画像の表示停止指示を行うことで、表示装置15を制御するように機能する。具体的には、カメラ17によって撮像された荷物110の画像を表示装置15に送信することで表示を指示し、その表示された荷物110に付された無線タグが所定時間以上無線タグリーダ18bによって読み取られなかった場合には、表示装置15に対し、当該荷物110の画像を停止させる指示を行い、その荷物の表示を終了させている。
(本構成の主な効果)
次に、本構成の主な効果について説明する。
本構成によれば、出発空港に設けられた受付システム40において、荷物110に付される無線タグの固有情報が把握可能となり、且つ携帯端末60の表示器62に表示される二次元コードQの情報(即ち、搭乗券の情報)が把握可能となる。更に、上述の「連絡先取得装置」によって携帯端末60の連絡先が取得可能となり、これらの情報(即ち、荷物に付された無線タグの固有情報、携帯端末60の連絡先、搭乗券の情報)を対応付けて管理することができる。そして、空港内の荷物搬送経路8には無線タグリーダ9が設けられており、この無線タグリーダ9による無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成し、その生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、その荷物に付された無線タグの固有情報に対応する携帯端末60に連絡し得るようになっている。このようにすると、携帯端末60を所持する空港利用者(搭乗者)に対し、その空港利用者が預けた荷物の位置に関する具体的情報や空港利用に関する情報を直接伝達することができる。また、空港利用者(搭乗者)が所持する携帯端末60を媒介として有益情報を伝達しているため、特別な貸与などが必要とならず、情報利用に際し利用者負担が少なく、施設提供側の負担も少ないシステムを提供することができる。
また、出発空港側では、少なくとも一つの無線タグリーダ9bが荷物搬送経路8において荷物検査箇所を通過した荷物110の無線タグを読み取り得るように配置されている。この構成によれば、出発空港において問題が発生しやすい場所(荷物検査箇所)での通過の可否を簡易に判断できるようになる。例えば、利用者は荷物検査の通過可否を把握可能となり、空港側では、荷物検査箇所で問題が発生した場合にその位置を迅速に特定し、早期かつ適切に対応できるようになる。
また、出発空港側では、少なくとも一つの無線タグリーダ9cが荷物搬送経路8において荷物収容コンテナ100に収容されようとする荷物(収容直前の荷物)の無線タグを読み取り得るように配置されている。この構成によれば、出発空港において、荷物収容コンテナ100への収容が完了したか否かを簡易に確認できるようになる。例えば、利用者は自身の荷物が積み終わったかを確実に把握することができ、安心して旅行を続けることができる。また、空港側では、予定された各荷物110が荷物収容コンテナ100へ適切に積まれたかを確認できるようになる。
また、無線タグ23や無線タグ27に記録される固有情報は、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP番号の少なくともいずれかとされている。この構成によれば、無線タグに固有な情報を適切に割り当てることができる。
また、出発空港側だけでなく、到着空港側でも無線タグ(無線タグ23又は無線タグ27)の読取結果に基づいて荷物状態(例えば荷物が到着済みか否か等)を把握できるようになる。更に、出発空港側で生成された対応情報を到着空港側でも使用できるため、荷物の到着に関する情報を、当該荷物の固有情報に対応付けられた携帯端末60(即ち、当該荷物を預けた利用者が所持する携帯端末60)に対して直接的に伝達できるようになる。特に、荷物が降ろされたタイミングや荷物位置が分かるようになるため、例えば、搬送テーブル19(ターンテーブル)の周りで見張っている必要がなくなり、ゆったりした気持ちで荷物の返却を待つことができる。
また、利用者は、到着空港において、自身の荷物が到着したか否かを表示装置15で表示される内容を視認して確認することができる。更に、利用者によって搬送テーブル19から荷物が取られた場合、その荷物に付された無線タグが無線タグリーダ18bによって所定時間以上読み取られなかったときにその荷物の表示が終了するため、利用者の手に渡った荷物の表示が残存し続けることがなく、搬送テーブル19上の荷物に絞って効率的に表示を行うことができる。従って、無駄な表示が残存し続けることに起因する表示領域の圧迫を抑えることができ、これから荷物を探そうとする利用者はスリム化された表示内容に基づいて自身の荷物が見つけやすくなる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6に示す第2実施形態の空港利用システム1は、受付システム40の一部の構成及び処理(具体的には、通信部45での通信方式及び情報取得処理)と、携帯端末60の構成及び処理(具体的には通信部66での通信方式及び処理)が第1実施形態と異なり、それ以外の構成、処理については第1実施形態と同様である。よって、第1実施形態と同様のこれらの点については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図6で用いられる携帯端末60は、公知の携帯電話機として構成されており、WiFi通信等の無線LAN通信機能を有さないものとなっている。なお、図6等では、携帯電話機として構成される携帯端末を符号60bで示している。この場合でも、利用者は、第1実施形態と同様の方法で予め二次元コードQ(搭乗券の情報が記録された情報コード)のデータをメモリ65に保存しておくことができ、第1実施形態と同様に当該二次元コードQを情報コードリーダ42に読み取らせ、チェックインすることができる。
また、本実施形態では、例えば、受付システム40(セルフチェックイン機)の通信部45と、携帯端末60の通信部66とが例えば赤外線通信を行う赤外線通信インタフェースとして構成されており、受付システム40と携帯端末60との間で行われる赤外線通信により、携帯端末60の電話番号やメールアドレスが受付システム40に送られるようになっている。なお、この構成では、通信部45が「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60の連絡先を取得するように機能する。
このように携帯端末60から電話番号やメールアドレスを取得した後の情報処理(利用者毎の対応情報を生成する処理など)、荷物110の管理(無線タグリーダ9による無線タグの読み取り等)、携帯端末60への情報送信(例えば荷物履歴や搭乗に関する情報の送信等)、到着空港側の構成や処理については第1実施形態と同様である。なお、本実施形態の構成では、出発空港側でも到着空港側でも、携帯端末60への連絡はアクセスポイントを用いず、公衆通信回線を介したメール送信などによって行えばよい。そして、このような第2実施形態の構成でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記説明では通信部45が「連絡先取得装置」として構成される例を示したが、赤外線通信の代わりに公衆通信回線を介したメール送信により、受付システム40が指定する所定のメールアドレス宛にメールを送信することで携帯端末60のメールアドレスが受付システム40に送られるようにしてもよい。また、受付システム40に設けられた図示しない入力部を用いて利用者(搭乗者)が自分の携帯端末60の電話番号やメールアドレスを入力するようにしてもよい。この場合も、受付システム40が携帯端末60の電話番号やメールアドレスを取得できることになり、上記入力部が「連絡先取得装置」の一例に相当することになる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、図1、図3に示す情報コードリーダ42に代えて磁気リーダ48を設けた点、受付システム40内に更に携帯電話登録機49を設けた点、搭乗券の情報を二次元コードQからではなく、磁気搭乗券80若しくはFFPクレジットカードから読み取るようにしている点が第1実施形態と異なり、それ以外の構成、処理については第1実施形態と同様である。よって、第1実施形態と同様のこれらの点については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7の例では、利用者(搭乗者)が第1実施形態と同様の所定手続きを行うことで磁気記録方式の搭乗券80が発行又はFFPクレジットカードに対応付けられた形で搭乗券が発行され、この磁気搭乗券80若しくはFFPクレジットカードをリーダ(図7の例では磁気リーダ48であるが、他種のリーダでもよい)によって読み取ることができるようになっている。具体的には、例えば受付システム40が有人カウンタとして構成されており、チェックインしようとする利用者がオペレータに磁気搭乗券80若しくはFFPクレジットカードを渡したときにオペレータはこの磁気搭乗券80若しくはFFPクレジットカードを磁気リーダ48に読み取らせる操作を行う。これにより、磁気リーダ48若しくはFFPクレジットカードが読み取った搭乗券の情報が受付システム40内に蓄積される。なお、磁気リーダ48は、「搭乗券読取装置」の一例に相当し、発行された搭乗券を読み取るように機能する。
通信部45は、第1実施形態と同様の構成をなしており、利用者(搭乗者)が所持する携帯端末60が第1実施形態と同様のスマートフォン60aの場合には、第1実施形態と同様の方法で携帯端末60から電話番号、メールアドレス、MACアドレスを取得する。この通信部45は、「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60と無線通信を行うことで当該携帯端末60の連絡先を取得するように機能する。
携帯電話登録機49は、第2実施形態の通信部45と同様の赤外線通信装置又は公衆通信回線を介したメール受信装置、或いは手入力操作を行う入力部として構成されており、利用者が所持する携帯端末60が、第2実施形態と同様の携帯電話機60bの場合に、第2実施形態と同様の赤外線通信又は公衆通信回線を介したメール送信により、或いは利用者やオペレータが入力部を操作して電話番号やメールアドレスを入力することにより、当該携帯電話機60bの電話番号やメールアドレスを取得できるようになっている。この携帯電話登録機49も「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60と無線通信を行うことで又は所定の入力操作がなされることで、携帯端末60の連絡先を取得するように機能する。
なお、荷物110に付される無線タグ23又は無線タグ27の識別情報は第1実施形態と同様の方法で取得され、受付システム40の記憶部に蓄積される。そして、このように受付システム40にて取得した識別情報、搭乗券の情報、携帯端末の情報を利用者毎に紐付ける形で、第1実施形態と同様の対応情報を生成する。本実施形態でも、制御部47を対応付け装置(上記対応情報を生成する装置)として機能させてもよく、制御部31を対応付け装置として機能させてもよい。制御部31を対応付け装置として機能させる場合、出発空港サーバ3を含めた形で受付システム40が構築されることになる。
本実施形態では、出発空港側で対応情報を生成するための構成以外、例えば、荷物110の管理(無線タグリーダ9による無線タグの読み取り等)、携帯端末60への情報送信(例えば荷物履歴や搭乗に関する情報の送信等)、到着空港側の構成や処理については第1実施形態や第2実施形態と同様である。また、本実施形態の構成では、出発空港や到着空港で携帯端末60に情報を送信する場合、スマートフォン60aの場合にはアクセスポイントを介して情報を送信してもよく、アクセスポイントを用いず、公衆通信回線を介したメール送信などによって行ってもよい。一方、携帯電話機60bの場合には、アクセスポイントを用いず、公衆通信回線を介したメール送信などによって行えばよい。そして、このような第3実施形態の構成でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第3実施形態の構成では、図1、図3等に示す情報コードリーダ42に代えて磁気リーダ48を設けているが、第1実施形態の構成に加えて磁気リーダを設けるようにしてもよい。つまり、磁気搭乗券によるチェックインでも、二次元コードによるチェックインでも可能な構成としてもよい。また、受付システム40は、有人カウンタではなく、セルフチェックイン機として構成されていてもよい。
また、磁気搭乗券80やFFPクレジットカードに代えて、ICチップなどの他種の記録媒体が埋設された搭乗券であってもよく、この場合、磁気リーダ48ではなく、当該記録媒体を読み取り可能なリーダを用いればよい。或いは、ICカードなどの記録媒体或いは会員番号などに、搭乗便、座席等の情報(当該情報が搭乗券に相当)が割り当てられる形で搭乗券が発行される方式であってもよく、この場合、磁気リーダに代えて当該記録媒体を読み取り得る装置(この場合、この装置が搭乗券読取装置の一例に相当)を設けるようにすればよい。そして、当該記録媒体をこの装置(搭乗券読取装置)で読み取ったときに、当該記録媒体の固有情報(例えば会員番号)に割り当てられた搭乗券の情報をサーバなどからダウンロードしてチェックインを行うようにしてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8に示す空港利用システム1は、図7の構成から携帯電話登録機49を省略した点、利用者が所有する携帯端末60の代わりにスマートフォン60aから電話機能を省略した構成或いはスマートフォン60aと同様の携帯端末60(情報端末)を貸与して用いる点が第3実施形態とは異なっている。
図8の例でも、利用者(搭乗者)が第1実施形態と同様の所定手続きを行うことで磁気記録方式の搭乗券80が発行又はFFPクレジットカードに対応付けらた形で搭乗券が発行され、この磁気搭乗券80又はFFPクレジットカードを磁気リーダ48によって読み取ることができるようになっている。また、受付システム40が有人カウンタとして構成されており、チェックインしようとする利用者がオペレータに磁気搭乗券80又はFFPクレジットカードを渡したときにオペレータはこの磁気搭乗券80又はFFPクレジットカードを磁気リーダ48に読み取らせる操作を行う。これにより、磁気リーダ48が読み取った搭乗券の情報が受付システム40内に蓄積される。
通信部45は、第1実施形態と同様の構成をなしており、利用者(搭乗者)に貸与された携帯端末60との間で第1実施形態と同様の方法で携帯端末60から連絡先を取得する。
携帯端末60は、予め固有の連絡先情報(例えばMACアドレス)が割り当てられた形で利用者(搭乗者)に貸与されるようになっており、通信部45は、このように割り当てられた連絡先(MACアドレス等)を取得する。この通信部45は、「連絡先取得装置」「施設側無線通信装置」の一例に相当し、携帯端末60の通信部66と無線通信を行うことで当該携帯端末60に割り当てられた連絡先情報(MACアドレス)を取得するように機能する。また、携帯端末60の通信部66は、「端末側無線通信装置」の一例に相当し、受付システム40等の外部装置との間で無線通信を行うように機能する。
なお、荷物110に付される無線タグ23又は無線タグ27の識別情報は第1実施形態と同様の方法で取得され、受付システム40の記憶部46に蓄積される。そして、このように受付システム40にて取得した識別情報、搭乗券の情報、携帯端末の情報(MACアドレス)を利用者毎に紐付ける形で、第1実施形態と同様の対応情報を生成する。本実施形態でも、制御部47を対応付け装置(上記対応情報を生成する装置)として機能させてもよく、制御部31を対応付け装置として機能させてもよい。
本実施形態でも、出発空港側で対応情報を生成するための構成以外、例えば、荷物110の管理(無線タグリーダ9による無線タグの読み取り等)、携帯端末60への情報送信(例えば荷物履歴や搭乗に関する情報の送信等)、到着空港側の構成や処理については第1〜第3実施形態と同様である。また、本実施形態の構成では、出発空港や到着空港で携帯端末60に情報を送信する場合、アクセスポイントを介して携帯端末60に情報を送信することになる。
そして、このような第4実施形態の構成でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。特に本実施形態の構成では、空港施設(連絡装置)との間で無線通信を行い得る情報媒体を所持していない利用者に対しても、貸与された携帯端末60を媒介として荷物110の具体的位置や空港利用に関する情報を直接的且つ選択的に伝達できるようになる。なお、本実施形態において出発空港で貸与される携帯端末60(情報端末)は航空機へ搭乗する際に回収し、再利用すればよい。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、出発空港サーバ3と到着空港サーバ11を別々のサーバとしたが、これらを統合してもよい。即ち、受付システム40で生成された対応情報を管理しうるサーバであれば出発空港に設けられていなくても出発空港サーバとしての機能を果たすことになり、到着空港側管理システムで更新される対応情報を管理しうるサーバであれば到着空港に設けられていなくても到着空港サーバとしての機能を果たすことになるため、これらの機能を果たしうるものであれば、単一のサーバによって両機能を果たすようにしてもよい。
上記実施形態では、出発空港側から到着空港側に各利用者(搭乗者)毎の対応情報を送信する例を示したがこのような構成でなくてもよい。
例えば、出発空港側において、荷物110に記録される識別番号を携帯端末60にて取得可能な状態で発行する発行部を設けるようにし、携帯端末60において、発行部にて発行された識別番号を取得する取得部を設けるようにしてもよい。具体的には、出発空港サーバ3の制御部31及び通信部35を「発行部」として機能させ、利用者(搭乗者)が預けた荷物110の無線タグに記録される識別情報を出発空港サーバ3から当該利用者の所持する携帯端末60に対して送信するように構成すればよい。一方、携帯端末60側では、制御回路61及び通信部66を「取得部」として機能させ、出発空港サーバ3から送信されてきた識別情報を受信して携帯端末60内に保存しておくようにすればよい。利用者の携帯端末60内に当該利用者の荷物に付された無線タグに記録された識別情報を残しておくことができる。
なお、識別情報の発行及び取得の方法は上記方法に限られない。例えば、受付システム40にプリンタを設け、利用者(搭乗者)が預けた荷物110の無線タグに記録される識別情報を印刷した紙をプリントアウトするようにしてもよい。この場合、制御部31及びこのプリンタが「発行部」として機能する。また、この場合には、利用者(搭乗者)は、プリントアウトされた紙の情報(識別番号)を自身が所持する携帯端末60に入力しておけば、上述の例と同様、携帯端末60内に当該利用者の荷物に付された無線タグに記録された識別情報を残しておくことができる。この場合、制御回路61及び操作部64が「取得部」の一例に相当する。
一方、到着空港側では、無線タグリーダ18が各荷物110の無線タグ23又は無線タグ27を読み取った情報に基づき、荷物毎に、図5(B)から一部を省略した図5(C)のような対応情報(各荷物の識別情報と移動履歴等を対応付けた情報)を生成し、到着空港サーバ11に蓄積しておけばよい。なお、図5(C)の情報は、メールアドレス、電話番号、MACアドレスなどを除いた情報としているが、無線タグ23又は無線タグ27に記録されうる情報であれば情報の種類は図5(C)の例に限定されない。
そして、利用者は、到着空港において自分の荷物の情報を知りたいときには、携帯端末60の上記「取得部」にて取得された識別番号を用いて到着空港サーバ11にアクセスすればよい。この場合、アクセスポイント13や制御回路61及び通信部66が公衆無線LAN設定などによって通信可能であればアクセスポイント13を介してアクセスしてもよく、このようにせずに、アクセスポイント13を介さずにインターネット等の公衆通信回線を介してアクセスしてもよい。この場合、携帯端末60の制御回路61及び通信部66が「アクセス部」の一例に相当する。
そして、到着空港サーバ11は、携帯端末60からの上記アクセスによって識別情報が送られてきたときには、記憶部74に蓄積されている上記データベース(図5(C)参照)から当該識別情報に対応する荷物の履歴を参照し、その荷物履歴の情報をアクセス元の携帯端末60に送信する。例えば、搭乗者「B」の携帯端末60から、「ID2」の情報が送られつつ荷物履歴の要求がなされたときには、図5(C)のような対応情報から搭乗者「B」の荷物履歴である「位置B(搬送テーブル19に至っている旨の情報)」を読み出し、搭乗者「B」の携帯端末60に送信することになる。
なお、この例では、無線タグリーダ18が「識別番号読取装置」の一例に相当し、到着空港に到着した荷物110に記録されている識別番号を読み取るように機能する。また、制御部71及び通信部75は、「識別番号読取装置」の一例に相当し、上記識別番号読取装置での読み取り結果に基づき、携帯端末60からのアクセスに用いられた識別番号に対応する荷物の到着情報をアクセス元の携帯端末60に対して送信するように機能する。
この構成によれば、出発空港側において、荷物に記録される識別番号をその荷物の預け主が所持する携帯端末60に伝達できるようになる。そして、利用者は、到着空港に着いたときにその識別番号を用いて管理システムにアクセスすれば良く、これにより、その識別番号が記録された荷物の到着に関する情報を取得できるため、利便性が一層高まる。特にこの構成では、出発空港側で生成された対応情報全体を到着空港側に送らなくても、利用者は、所持する携帯端末60を媒介として自身の荷物の到着情報を取得することができるようになるため、施設管理側にとって負担の少ないシステムとなる。
1…空港利用システム
2…出発空港側管理システム
3…出発空港サーバ
5…アクセスポイント
9…無線タグリーダ
10…到着空港側管理システム(管理システム)
11…到着空港サーバ
15…表示装置
17…カメラ(撮像装置)
18…無線タグリーダ(タグ読取装置、識別番号読取装置)
18a…無線タグリーダ(第1タグ読取装置)
19…搬送テーブル
31…制御部(対応付け装置、位置特定装置、連絡装置、送信装置、発行装置)
35…通信部(送信装置、発行装置)
40…受付システム
42…コードリーダ(コード読取装置)
43…無線タグリーダ(非接触通信装置)
44…無線タグプリンタ(非接触通信装置)
46…通信部(連絡先取得装置)
47…制御部(対応付け装置)
48…磁気カードリーダ(搭乗券読取装置)
49…携帯電話登録機(連絡先取得装置)
60…携帯端末
61…制御回路(アクセス部、取得部)
62…表示器
64…操作部(取得部)
66…通信部(無線通信装置、取得部、アクセス部)
71…制御部(表示制御手段、受信装置、到着空港側連絡装置)
75…通信部(受信装置、到着空港側連絡装置)
100…荷物収容コンテナ
Q…二次元コード

Claims (9)

  1. 搭乗券の情報が記録された二次元コードを表示可能な表示器を備えた携帯端末を用いて空港内で荷物を管理する空港利用システムであって、
    荷物に付される無線タグに記録された固有情報を読み取る機能又は荷物に付される無線タグに固有情報を書き込む機能の少なくともいずれかを備えた非接触通信装置と、前記携帯端末の前記表示器に表示される前記二次元コードを読み取るコード読取装置と、前記携帯端末と無線通信を行うことで、又は所定の入力操作がなされることで、前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、荷物に付された前記無線タグの前記固有情報と、前記携帯端末の連絡先と、搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置とを備えた受付システムと、
    出発空港内の荷物搬送経路に設けられる無線タグリーダと、
    前記無線タグリーダによる前記無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成する位置特定装置と、
    前記位置特定装置によって生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、前記対応付け装置で生成された前記対応情報に基づき、その荷物に付された前記無線タグの前記固有情報に対応する前記携帯端末に連絡可能な連絡装置と、
    を有することを特徴とする空港利用システム。
  2. 携帯端末を用いて空港内で荷物を管理する空港利用システムであって、
    荷物に付される無線タグに記録された固有情報を読み取る機能又は荷物に付される無線タグに固有情報を書き込む機能の少なくともいずれかを備えた非接触通信装置と、発行された搭乗券又は発行された搭乗券と対応付けられた記録媒体を読み取る搭乗券読取装置と、前記携帯端末と無線通信を行うことで、又は所定の入力操作がなされることで、前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、荷物に付された前記無線タグの前記固有情報と、前記携帯端末の連絡先と、搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置とを備えた受付システムと、
    出発空港内の荷物搬送経路に設けられる無線タグリーダと、
    前記無線タグリーダによる前記無線タグの読取結果に基づいて当該無線タグが付された荷物の位置情報を生成する位置特定装置と、
    前記位置特定装置によって生成された荷物の位置情報と空港利用に関する情報とを、前記対応付け装置で生成された前記対応情報に基づき、その荷物に付された前記無線タグの前記固有情報に対応する前記携帯端末に連絡可能な連絡装置と、
    を有することを特徴とする空港利用システム。
  3. 前記携帯端末は、予め固有の連絡先情報が割り当てられた状態で空港利用者に貸与されるものであり、且つ外部装置との間で無線通信を行う端末側無線通信装置を備えており、
    前記連絡先取得装置は、前記携帯端末の前記端末側無線通信装置と無線通信を行うことで当該携帯端末に割り当てられた連絡先情報を取得する施設側無線通信装置からなることを特徴とする請求項2に記載の空港利用システム。
  4. 少なくとも一つの前記無線タグリーダが前記荷物搬送経路において荷物検査箇所を通過した荷物の前記無線タグを読み取り得るように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空港利用システム。
  5. 少なくとも一つの前記無線タグリーダが前記荷物搬送経路において荷物収容コンテナに収容される荷物の前記無線タグを読み取り得るように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空港利用システム。
  6. 前記無線タグに記録される前記固有情報は、固有のシリアル番号、パスポート番号、FFP(Frequent Flyer Program)番号の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空港利用システム。
  7. 前記出発空港には、前記荷物に記録される識別番号を、前記携帯端末にて取得可能な状態で発行する発行部が設けられ、
    前記荷物の届け先となる到着空港には、前記携帯端末のアクセスを受け付け可能な管理システムが設けられ、
    前記携帯端末は、前記発行部にて発行された前記識別番号を取得する取得部と、前記取得部にて取得された前記識別番号を用いて前記管理システムにアクセスするアクセス部とを備えており、
    前記管理システムは、
    前記到着空港に到着した荷物に記録されている前記識別番号を読み取る識別番号読取装置と、
    前記識別番号読取装置での読み取り結果に基づき、前記アクセス部からのアクセスに用いられた前記識別番号に対応する荷物の到着情報をアクセス元の前記携帯端末に対して送信する到着空港側連絡装置と、
    を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空港利用システム。
  8. 前記出発空港には、前記対応付け装置で生成された前記対応情報を、当該対応情報の対象となっている荷物の届け先となる到着空港の管理システムに送信する送信装置が設けられ、
    前記到着空港の前記管理システムには、
    前記送信装置によって送信された前記対応情報を受信する受信装置と、
    当該到着空港に到着した荷物に付された前記無線タグを読み取るタグ読取装置と、
    前記受信装置によって受信された前記対応情報と、前記タグ読取装置による前記無線タグの読み取り結果とに基づき、当該無線タグが付された荷物の到着に関する情報を、当該無線タグの前記固有情報に対応付けられている前記携帯端末の連絡先に対して送信する到着空港側連絡装置と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空港利用システム。
  9. 前記到着空港には、
    航空機から降ろされた荷物を撮像する撮像装置と、
    航空機から降ろされた荷物を搬送する搬送テーブルと、
    前記撮像装置によって撮像された荷物を表示可能な表示装置と、
    前記表示装置を制御する表示制御手段と、
    が設けられ、
    少なくとも一つの前記タグ読取装置からなる一のタグ読取装置が、前記搬送テーブルで搬送される荷物の前記無線タグを読み取り得る位置に設けられており、
    前記一のタグ読取装置又は前記一のタグ読取装置とは異なる他のタグ読取装置が、前記撮像装置によって撮像された荷物に付される前記無線タグを読み取るように構成されており、
    前記表示制御手段は、前記撮像装置によって撮像された荷物を前記表示装置に表示させると共に、その表示された荷物に付された前記無線タグが所定時間以上前記一のタグ読取装置によって読み取られなかった場合にその荷物の表示を終了させることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の空港利用システム。
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