JP2013203480A - サイドガセット袋及びそれを用いた簡易食品容器 - Google Patents

サイドガセット袋及びそれを用いた簡易食品容器 Download PDF

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Abstract

【課題】正面部と側面部をそれぞれ帯状にきれいに四つ開きすることで簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することが可能であるとともに、使用後も嵩張ることなく容易に廃棄することができ、かつ、低コストで容易に作製可能なサイドガセット袋を提供する。
【解決手段】正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封して用いられるサイドガセット袋30である。一の原料フィルム5が折り曲げられて折り目11が形成されるとともに、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着された柱シール部32,34,36,38が形成されており、柱シール部のうちの3つは、折り目11において原料フィルム5が切り離されておらず、柱シール部の上部32aはパートコート剤により接着されているとともに、柱シール部の下部32bはヒートシールにより接着されており、柱シール部の上部の上端角部15が切り落とされている。
【選択図】図5

Description

本発明は、食品等の包装に適したサイドガセット袋、並びにそれを用いて形成される簡易食品容器及び食品用簡易敷物に関する。
従来、お惣菜やおにぎり等の食品を収納する包装手段として比較的硬質な樹脂製のトレイが使用されている。このような樹脂製のトレイは、食品をのせた簡易的な皿や器としてそのまま食卓で使用されるか、或いはその内部の食品が通常の食器に移された後、廃棄される。ただし、このような樹脂製のトレイは形状や寸法が様々であるとともに嵩高いものであることから、一般家庭等においては廃棄するまでの保管が困難であるとともに、廃棄物の容量も多くなるといった問題がある。
一方、食品を収納する包装手段としては、比較的薄手の樹脂製フィルムからなるサイドガセット袋等の包装袋もある。このような樹脂製フィルムからなる包装袋は、使用後には折り畳む等して容易にその嵩を減らすことができるので、上記樹脂製のトレイに比して廃棄するまでの保管が容易であるとともに、廃棄物の容量を減ずることが可能である。
上記のような包装袋としては、例えば、直線カット性フィルムと熱融着性フィルムとからなる積層フィルムを熱融着して製袋した易開封性の包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この包装袋は、その熱融着部が易剥離性であるとともにフィルム端辺との間に非接着部を有している。そして、非接着部の両隅がカットされており、カットされた箇所を開封開始点として、非接着部から折り曲げ線に沿って帯状に開封することが可能であるとしている。
また、基材層とイージーピール性のシーラント層を積層した4枚の積層フィルムからなり、4枚の積層フィルムのシーラント層どうしを合わせて熱融着して形成されたガセット袋が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このガセット袋は、容易に開封可能であるとともに、開封後も台の上等に安定しておくことができるとされている。
特開2004−26169号公報 特開2006−199337号公報
しかしながら、特許文献1において提案された包装袋を、折り曲げ線に沿ってまっすぐに切り開くことは現実的には困難である。特に、切り開く長さが長い場合には次第にずれて切り裂かれてしまうので、開封後の見栄えが良好であるとは言えない。このため、開封後にそのまま容器として使用するのは困難であった。
また、引用文献2において提案されたガセット袋は、4枚のフィルムを熱融着して作製するものであるために製造工程が極めて複雑となる。このため、製造コストが割高であり、大量に製造されるとともに、使用後は廃棄される簡易的な包装手段や食品容器としては実用的であるとは言えない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、折り目線から外れることなく、折り目に沿ってきれいに四つ開きすることで簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することが可能であるとともに、使用後も嵩張ることなく容易に廃棄することができ、かつ、低コストで容易に作製可能なサイドガセット袋、それを用いて形成される簡易食品容器及び食品用簡易敷物を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示すサイドガセット袋が提供される。
[1]一対の正面部と、前記正面部の内側に折り込み可能な一対の側面部と、を備えたサイドガセット袋であって、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層である一の原料フィルムが折り曲げられるとともに、隣接する前記正面部と前記側面部のそれぞれの内面端縁どうしがヒートシールにより接着された4つの柱シール部が形成されており、前記柱シール部の上端角部が切り落とされているか、又は前記柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋(以下、「第1のサイドガセット袋」とも記す)。
[2]前記柱シール部の幅が5〜7mmであり、JIS−Z−0238に準拠して測定される前記柱シール部のヒートシール強度が2〜8N/15mmである前記[1]に記載のサイドガセット袋。
[3]一対の正面部と、前記正面部の内側に折り込み可能な一対の側面部と、を備えたサイドガセット袋であって、少なくともその内面がヒートシール層である一の原料フィルムが折り曲げられるとともに、隣接する前記正面部と前記側面部のそれぞれの内面端縁どうしが接着された4つの柱シール部が形成されており、前記柱シール部の上部はパートコート剤により接着されているとともに、前記柱シール部の下部はヒートシールにより接着されており、前記柱シール部の上部の上端角部が切り落とされているか、又は前記柱シール部の上部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋(以下、「第2のサイドガセット袋」とも記す)。
[4]前記柱シール部の幅が5〜7mmであり、JIS−Z−0238に準拠して測定される前記柱シール部の下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であり、前記柱シール部の上部のシール強度が、前記柱シール部の下部のヒートシール強度よりも低い前記[3]に記載のサイドガセット袋。
[5]前記柱シールの柱軸方向に沿った外側部分が切り落とされている前記[3]又は[4]に記載のサイドガセット袋。
[6]前記正面部と前記側面部の少なくともいずれかの上部に配置された粘着部をさらに備える前記[1]〜[5]のいずれかに記載のサイドガセット袋。
また、本発明によれば、以下に示す簡易食品容器が提供される。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載のサイドガセット袋の4つの前記柱シール部を、それぞれの前記上端角部から折り目に沿って途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封するか、又は前記ノッチより上部を切り離した後、前記ノッチから折り目に沿って途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封し、帯状に開封された前記正面部と前記側面部を底面外側に折り返して形成される簡易食品容器。
さらに、本発明によれば、以下に示す食品用簡易敷物が提供される。
[8]前記[1]又は[2]に記載のサイドガセット袋の4つの前記柱シール部を、それぞれの前記上端角部から折り目に沿って下端まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封するか、又は前記ノッチより上部を切り離した後、前記ノッチから折り目に沿って下端まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封して形成される食品用簡易敷物。
本発明の第1及び第2のサイドガセット袋は、折り目線から外れることなく、折り目に沿ってきれいに四つ開きすることができる。このため、簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することができる。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができ、さらには、低コストで容易に作製可能なものである。そして、本発明の簡易食品容器及び食品用簡易敷物は、簡単に形成することができるとともに見栄えも良好である。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができる。さらに、本発明の簡易食品容器及び食品用簡易敷物は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイに比べて軽量であるので、廃棄が容易であるだけでなく、原料の節約(省資源化)にも寄与しうる。
本発明の第1のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1のA部拡大図である。 本発明の第1のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図3のB部拡大図である。 本発明の第2のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1に示すサイドガセット袋を四つ開きする方法を説明する模式図である。 本発明の簡易食品容器の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の食品用簡易敷物の一実施形態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。以降、単に「サイドガセット袋」というときは、「第1のサイドガセット袋」と「第2のサイドガセット袋」のいずれをも意味する。
(第1のサイドガセット袋)
先ず、本発明の第1のサイドガセット袋の詳細について説明する。図1は、本発明の第1のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。また、図2は、図1のA部拡大図である。図1及び2に示すように、本実施形態の第1のサイドガセット袋10は、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものであり、一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしはヒートシールにより接着されており、これにより4つの柱シール部12,14,16,18が形成されている。また、正面部2の上部には、例えば離型紙などでその表面が保護された粘着部7a,7bが配置されている。なお、粘着部は一箇所だけに配置されていてもよく、図1に示すように複数箇所に配置されていてもよい。さらに、粘着部は正面部の表面上に配置されていてもよく、裏面上に配置されていてもよい。
第1のサイドガセット袋10を構成する一枚の原料フィルム5は、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層である。また、柱シール部12,14,16,18の上端角部15は、いずれも直線状に切り落とされている。このように、柱シール部12,14,16,18の上端角部15が切り落とされていることで、柱シール部12,14,16,18を、それぞれの上端角部15から折り目11に沿って直線的にきれいに切り開いて、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる(図7参照)。なお、図1及び2においては、上端角部15が直線状に切り落とされた状態が示されているが、柱シール部の上端角部はR状に切り落とされていてもよい。
図3は、本発明の第1のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。また、図4は、図3のB部拡大図である。図3及び4に示すように、本実施形態の第1のサイドガセット袋20は、図1に示す第1のサイドガセット袋10と同様に、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものである。また、この第1のサイドガセット袋20は、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。そして、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしがヒートシールにより接着されており、これにより4つの柱シール部22,24,26,28が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7が配置されている。
柱シール部22,24,26,28の中間には、いずれも三角形(V字状)の切欠きであるノッチ25が形成されている。このように、柱シール部22,24,26,28の中間にノッチ25が形成されていると、第1のサイドガセット袋20のノッチ25より上部を切り離した後、柱シール部22,24,26,28を、それぞれのノッチ25から折り目11に沿って直線的にきれいに切り開いて、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。
本発明の第1のサイドガセット袋は、柱シール部の幅が15mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがさらに好ましく、10mm以下であることが特に好ましく、5〜7mmであることが最も好ましい。そして、柱シール部のヒートシール強度は、2〜8N/15mmであることが好ましく、2.5〜7N/15mmであることがさらに好ましく、3〜6N/15mmであることが特に好ましく、3〜5N/15mmであることが最も好ましい。柱シール部の幅とヒートシール強度をそれぞれ上記の範囲とすることで、切り落とされた上端角部やノッチを起点として折り目に沿って直線的に切り開くことがさらに容易になる。なお、本明細書における柱シール部のヒートシール強度は、JIS−Z−0238に準拠して測定される値である。
(第2のサイドガセット袋)
次に、本発明の第2のサイドガセット袋の詳細について説明する。図5は、本発明の第2のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態の第2のサイドガセット袋30は、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものであり、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部32,34,36,38が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7a,7bが配置されている。
柱シール部32,34,36,38の上部32aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部32,34,36,38の上端角部15は、いずれも直線状に切り落とされている。このように、柱シール部32,34,36,38の上端角部15が切り落とされていることで、柱シール部32,34,36,38の上部32aを、それぞれの上端角部15から折り目11に沿って直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。また、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部32,34,36,38の上部32aを折り目11に沿って一定の力で切り開いて下部32bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。なお、図5においては、上端角部15が直線状に切り落とされた状態が示されているが、柱シール部の上端角部はR状に切り落とされていてもよい。
図6は、本発明の第2のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態の第2のサイドガセット袋40は、図5に示す第2のサイドガセット袋30と同様に、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものである。また、この第2のサイドガセット袋40は、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。そして、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部42,44,46,48が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7が配置されている。
柱シール部42,44,46,48の上部42aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部42,44,46,48の中間には、いずれも三角形(V字状)の切欠きであるノッチ25が形成されている。このように、柱シール部42,44,46,48の中間にノッチ25が形成されていると、第2のサイドガセット袋40のノッチ25より上部を切り離した後、柱シール部42,44,46,48を、それぞれのノッチ25から折り目11に沿って直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。
また、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部42,44,46,48の上部42aを折り目11に沿って一定の力で切り開いて下部42bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。
本発明の第2のサイドガセット袋は、柱シール部の幅が15mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがさらに好ましく、10mm以下であることが特に好ましく、5〜7mmであることが最も好ましい。そして、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であることが好ましく、上部のシール強度は下部のヒートシール強度よりも低いことが好ましい。柱シール部の幅、柱シール部の下部のヒートシール強度、及び柱シール部の上部と下部のシール強度との関係をそれぞれ上記のように設定することで、切り落とされた上端角部やノッチを起点として折り目に沿って直線的に切り開くことがさらに容易になるとともに、シール強度が変化する(増大する)下部の上端でより簡単に開封を停止させることができる。なお、原料フィルムとして直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は100〜170N/15mm程度になる。また、原料フィルムとして無延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は9〜25N/15mm程度になる。
パートコート剤は、シール強度を2.5〜5.4N/15mm程度にすることが可能なものであることが好ましい。このようなパートコート剤の市販品としては、商品名「PP66シール S−C」(東洋インキ社製)などを挙げることができる。なお、本発明においては、パートコート剤をヒートシールの阻害剤として用いており、イージーピール性を有しない原料フィルムのヒートシール層にパートコート剤を塗布することで、パートコート剤を塗布した部分にのみイージーピール性を付与している。
(原料フィルム)
第1のサイドガセット袋を構成する原料フィルムは、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層であるものであればよい。一方、第2のサイドガセット袋を構成する原料フィルムは、少なくともその内面がヒートシール層であるものであればよく、その内面はイージーピール性を有する必要はない。原料フィルムとしては、例えば、基材と、この基材の一方の面上に配設されたヒートシール層とを備えたフィルム(すなわち積層フィルム)や、ヒートシール層のみからなるフィルム(すなわち単層フィルム)などを用いることができる。なお、積層フィルムを構成する基材とヒートシール層との貼り合わせは、ドライラミネートであっても、押出ラミネートであっても、その他の手法による貼り合わせであってもよい。
本発明のサイドガセット袋は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイと異なり、使用後に嵩張ることがない。また、樹脂製のトレイに比して軽量であるため、廃棄が容易であるとともに、原料の節約(省資源化)にも寄与しうるものである。さらに、本発明のサイドガセット袋は、一枚の原料フィルムにより構成されるものであるため、特許文献2等に記載されたガセット袋などと比べて容易に製造することができる。このため、製袋加工に要するコストを概ね1/3〜1/5程度にまで低減することが期待される。また、本発明のサイドガセット袋は、ロール状に巻かれた長尺の原料フィルムを引き出しながら製袋する従来公知の一般的なサイドガセット袋の製造方法に準じて製造することができる。なお、製造容易性の観点からは、いわゆる縦取り用の製袋機の方が、いわゆる横取り用の製袋機よりもより一般に普及しているために好ましい。
本発明のサイドガセット袋は、4つの柱シール部のうち、3つの柱シール部は原料フィルムが折り曲がっている状態であり、原料フィルムは切り離されていない。このため、例えば特許文献2に記載されているような、4枚のフィルムを組み合わせて熱融着して得たガセット袋と異なり、内容物を収容した状態で軽度の衝撃が負荷された場合であっても柱シール部が破断しにくく、内容物が外部へと漏出しにくい。なお、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とした場合には、上端角部やノッチから折り目に沿って切り開くことがさらに容易になる。ただし、耐衝撃性(内容物の漏出防止)を考慮した場合には、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とさないことが好ましい。一方、第2のサイドガセット袋については、柱シールの外側部分を切り落とすことで、開封時のパートコート剤の削れを防止することができるために好ましい。なお、図1、3、5及び7に示すように一般的な舟底となるように底部をシールしてもよく、角底となるように底部をシールしてもよい。
基材の具体例としては、以下商品名で、トレファンBO YT42(東レ社製)、カラリヤンYA2(電気化学工業社製)などの横方向直線カット性を有する縦取り用のフィルム;エンブレムNC(ユニチカ社製)、エンブレットPC(ユニチカ社製)、ユニアスロンTB(出光ユニテック社製)、ノーブレンASCM(三井化学社製)などの縦方向直線カット性を有する横取り用のフィルム;OP U−1(三井化学東セロ社製)、FOR(フタムラ化学社製)、セロハンPL(フタムラ化学社製)、セロハンG(フタムラ化学社製)、E5100(東洋紡績社製)、N1100(東洋紡績社製)などを挙げることができる。
イージーピール性を有するヒートシール層(積層フィルム用)の具体例としては、以下商品名で、T.A.F 650C(三井化学東セロ社製)、CFフィルム(東レフィルム加工社製)、IMXフィルム(ジェイフィルム社製)、ディファレン E7300T(DIC社製)などを挙げることができる。イージーピール性を有するヒートシール層(単層フィルム用)の具体例としては、以下商品名で、FOLD−H(フタムラ化学社製)、ES1(グンゼ社製)などを挙げることができる。
(サイドガセット袋の使用方法)
次に、本発明のサイドガセット袋の使用方法について、図1及び7に示す第1のサイドガセット袋10を例に挙げて具体的に説明する。第1のサイドガセット袋10を使用するには、先ず、肉じゃが、サバの味噌煮、ポテトサラダ、一口カツ及び千切りキャベツ、刺身盛り合わせ、サラダ盛り合わせ等のお惣菜;カット野菜;カットフルーツ;おにぎり;サンドイッチなどの食品を開口部から内部に入れる。次いで、シール部3をヒートシールすること等によって開口部を封ずるか、或いは上部を単に折り曲げること等により食品を内部に収容する。このような作業は、例えば食品工場や小売店のお惣菜売り場などで容易に実施される。なお、図5及び6に示すような第2のサイドガセット袋30,40を用いた場合には、パートコート剤の塗布及び熱接着等によってシール部3を形成して開口部を封ずるか、或いは上部を単に折り曲げること等により食品を内部に収容すればよい。
第1のサイドガセット袋10の内部に収容された食品を取り出す際には、開口部がヒートシールされている場合には、開口部を手でつまみ、力を加えて開封すればよい。また、上部が折り曲げられている場合には、折り曲げを単に解除するだけでよい。なお、図3及び6に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、ノッチより上部を切り離すことで容易に開封することができる。
次いで、図7に示すように、柱シール部12,14,16,18をそれぞれの上端角部15から折り目11に沿って直線的に切り開く。これにより、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。なお、図3及び6に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、柱シール部をノッチから折り目に沿って直線的に切り開けばよい。
内部に収容した食品がおにぎりやサンドイッチなどの水気の少ない食品である場合には、柱シール部12,14,16,18を下端まで切り開いてもよい。柱シール部12,14,16,18を下端まで切り開くことで、図9に示すような食品用簡易敷物60(笹折り)を形成することができる。なお、図9中の符号55は、食品用簡易敷物60の底面部を示す。一方、内部に収容した食品が水分を多く含むようなお惣菜などである場合には、柱シール部12,14,16,18を途中まで切り開くことが好ましい。途中まで切り開く(すなわち、下端まで切り開かない)ことで、水分が外に漏れ出すのを防ぐことができる。
柱シール部12,14,16,18を途中まで切り開いた後は、帯状に開封して四つ開きした正面部2,4と側面部6,8を底面外側45に折り返すことによって、図8に示すような簡易食品容器50を形成することができる。なお、図1に示すような粘着部7a,7bが正面部2の上部に配置されている場合には、この粘着部7a,7bによって、底面外側45に折り返した帯状の正面部2,4と側面部6,8を固定することができる。粘着部7a,7bにより固定することで、内容物の食品が徐々に少なくなってもひっくり返りにくく、安定した容器とすることができる。また、複数の容器を並べて置きやすくすることもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)第1のサイドガセット袋
(実施例1)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(商品名「OP U−1」、三井化学東セロ社製、厚さ:25μm)を基材とし、ポリプロピレン系樹脂製フィルム(商品名「T.A.F 650C」、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をヒートシール層としたドライラミネートの積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の上端角部を斜めに切り落として、図1及び2に示すような構成の第1のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部のヒートシール強度は、約2.8〜3.5N/15mmであった。
作製した第1のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から折り目に沿って底部より1/4程度の位置まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。一方、作製した第1のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から折り目に沿って底部(下端)まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができ、図9に示すような構成の食品用簡易敷物とすることができた。
(実施例2)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(商品名「トレファンBO YT42」、東レフィルム加工社製、厚さ:25μm)を基材とし、ポリプロピレン系樹脂製フィルム(商品名「CFフィルム 9501A」、東レフィルム加工社製、厚さ:30μm)をヒートシール層としたドライラミネートの積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の中間に三角形(V字状)のにノッチを形成して、図3及び4に示すような構成の第1のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部のヒートシール強度は、約2〜4N/15mmであった。作製した第1のサイドガセット袋のノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから折り目に沿って底部より1/4程度の位置まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。一方、ノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから折り目に沿って底部(下端)まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができ、図9に示すような構成の食品用簡易敷物とすることができた。
(2)第2のサイドガセット袋
(実施例3)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)を基材とし、無延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)をヒートシール層とした積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の上端角部を斜めに切り落として、図5に示すような構成の第2のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜4N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約10N/15mmであった。
作製した第2のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から折り目に沿って柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
(実施例4)
延伸ナイロン製フィルム(商品名「エンブレムNC」、ユニチカ社製、厚さ:15μm)を基材とし、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルム(T.U.X MC−S、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をヒートシール層として、これらをポリエチレン押出ラミネートにより積層して得られた積層フィルムを原料フィルムとし、製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の中間に三角形(V字状)のにノッチを形成して、図6に示すような構成の第2のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜5.2N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約100N/15mmであった。
作製した第2のサイドガセット袋のノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから折り目に沿って柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
本発明のサイドガセット袋は、例えば、お惣菜、カット野菜、カットフルーツ、おにぎり、サンドイッチなどの食品を簡易的に包装可能であるとともに、開封してそのまま食品容器として用いることができる。
2,4:正面部
3:シール部
5:原料フィルム
6,8:側面部
7,7a,7b:粘着部
10,20:第1のサイドガセット袋
11:折り目
12,14,16,18:柱シール部
15:上端角部
22,24,26,28:柱シール部
25:ノッチ
30,40:第2のサイドガセット袋
32,34,36,38:柱シール部
32a,42a:上部
32b,42b:下部
42,44,46,48:柱シール部
45:底面外側
50:簡易食品容器
55:底面部
60:食品用簡易敷物
本発明は、食品等の包装に適したサイドガセット袋、及びそれを用いて形成される簡易食品容器に関する。
従来、お惣菜やおにぎり等の食品を収納する包装手段として比較的硬質な樹脂製のトレイが使用されている。このような樹脂製のトレイは、食品をのせた簡易的な皿や器としてそのまま食卓で使用されるか、或いはその内部の食品が通常の食器に移された後、廃棄される。ただし、このような樹脂製のトレイは形状や寸法が様々であるとともに嵩高いものであることから、一般家庭等においては廃棄するまでの保管が困難であるとともに、廃棄物の容量も多くなるといった問題がある。
一方、食品を収納する包装手段としては、比較的薄手の樹脂製フィルムからなるサイドガセット袋等の包装袋もある。このような樹脂製フィルムからなる包装袋は、使用後には折り畳む等して容易にその嵩を減らすことができるので、上記樹脂製のトレイに比して廃棄するまでの保管が容易であるとともに、廃棄物の容量を減ずることが可能である。
上記のような包装袋としては、例えば、直線カット性フィルムと熱融着性フィルムとからなる積層フィルムを熱融着して製袋した易開封性の包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この包装袋は、その熱融着部が易剥離性であるとともにフィルム端辺との間に非接着部を有している。そして、非接着部の両隅がカットされており、カットされた箇所を開封開始点として、非接着部から折り曲げ線に沿って帯状に開封することが可能であるとしている。
また、基材層とイージーピール性のシーラント層を積層した4枚の積層フィルムからなり、4枚の積層フィルムのシーラント層どうしを合わせて熱融着して形成されたガセット袋が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このガセット袋は、容易に開封可能であるとともに、開封後も台の上等に安定しておくことができるとされている。
特開2004−26169号公報 特開2006−199337号公報
しかしながら、特許文献1において提案された包装袋を、折り曲げ線に沿ってまっすぐに切り開くことは現実的には困難である。特に、切り開く長さが長い場合には次第にずれて切り裂かれてしまうので、開封後の見栄えが良好であるとは言えない。このため、開封後にそのまま容器として使用するのは困難であった。
また、引用文献2において提案されたガセット袋は、4枚のフィルムを熱融着して作製するものであるために製造工程が極めて複雑となる。このため、製造コストが割高であり、大量に製造されるとともに、使用後は廃棄される簡易的な包装手段や食品容器としては実用的であるとは言えない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、正面部と側面部をそれぞれ帯状にきれいに四つ開きすることで簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することが可能であるとともに、使用後も嵩張ることなく容易に廃棄することができ、かつ、低コストで容易に作製可能なサイドガセット袋、及びそれを用いて形成される簡易食品容器を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示すサイドガセット袋が提供される
[1]一対の正面部と、前記正面部の内側に折り込み可能な一対の側面部と、底面部とを備え、前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封して用いられるサイドガセット袋であって、少なくともその内面がヒートシール層である一の原料フィルムが折り曲げられて折り目が形成されるとともに、隣接する前記正面部と前記側面部のそれぞれの内面端縁どうしが接着された4つの柱シール部が形成されており、前記柱シール部のうちの少なくとも3つは、前記折り目において前記原料フィルムが切り離されておらず、前記柱シール部の上部はパートコート剤により接着されているとともに、前記柱シール部の下部はヒートシールにより接着されており、前記柱シール部の上部の上端角部が切り落とされているか、又は前記柱シール部の上部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋(以下、「第2のサイドガセット袋」とも記す)。
]前記柱シール部の幅が5〜15mmであり、JIS−Z−0238に準拠して測定される前記柱シール部の下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であり、前記柱シール部の上部のシール強度が、前記柱シール部の下部のヒートシール強度よりも低い前記[]に記載のサイドガセット袋
[3]前記正面部と前記側面部の少なくともいずれかの上部に配置された粘着部をさらに備える前記[1]又は2]に記載のサイドガセット袋。
また、本発明によれば、以下に示す簡易食品容器が提供される。
]前記[1]〜[]のいずれかに記載のサイドガセット袋の4つの前記柱シール部を、それぞれの前記上端角部から前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封するか、又は前記ノッチより上部を切り離した後、前記ノッチから前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封し、帯状に開封された前記正面部と前記側面部を底面外側に折り返して形成される簡易食品容器。
本発明の第2のサイドガセット袋は、正面部と側面部をそれぞれきれいに四つ開きすることができる。このため、簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することができる。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができ、さらには、低コストで容易に作製可能なものである。そして、本発明の簡易食品容器は、簡単に形成することができるとともに見栄えも良好である。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができる。さらに、本発明の簡易食品容器は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイに比べて軽量であるので、廃棄が容易であるだけでなく、原料の節約(省資源化)にも寄与しうる。
1のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1のA部拡大図である。 1のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図3のB部拡大図である。 本発明の第2のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1に示すサイドガセット袋を四つ開きする方法を説明する模式図である。 本発明の簡易食品容器の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 品用簡易敷物の一実施形態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。以降、単に「サイドガセット袋」というときは、「第1のサイドガセット袋」と「第2のサイドガセット袋」のいずれをも意味する。
(第1のサイドガセット袋)
先ず、第1のサイドガセット袋の詳細について説明する。図1は、第1のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。また、図2は、図1のA部拡大図である。図1及び2に示すように、本実施形態の第1のサイドガセット袋10は、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものであり、一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしはヒートシールにより接着されており、これにより4つの柱シール部12,14,16,18が形成されている。また、正面部2の上部には、例えば離型紙などでその表面が保護された粘着部7a,7bが配置されている。なお、粘着部は一箇所だけに配置されていてもよく、図1に示すように複数箇所に配置されていてもよい。さらに、粘着部は正面部の表面上に配置されていてもよく、裏面上に配置されていてもよい。
第1のサイドガセット袋10を構成する一枚の原料フィルム5は、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層である。また、柱シール部12,14,16,18の上端角部15は、いずれも直線状に切り落とされている。このように、柱シール部12,14,16,18の上端角部15が切り落とされていることで、柱シール部12,14,16,18を、それぞれの上端角部15から底面部の方向に直線的にきれいに切り開いて、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる(図7参照)。なお、図1及び2においては、上端角部15が直線状に切り落とされた状態が示されているが、柱シール部の上端角部はR状に切り落とされていてもよい。
図3は、第1のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。また、図4は、図3のB部拡大図である。図3及び4に示すように、本実施形態の第1のサイドガセット袋20は、図1に示す第1のサイドガセット袋10と同様に、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものである。また、この第1のサイドガセット袋20は、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。そして、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしがヒートシールにより接着されており、これにより4つの柱シール部22,24,26,28が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7が配置されている。
柱シール部22,24,26,28の中間には、いずれも三角形(V字状)の切欠きであるノッチ25が形成されている。このように、柱シール部22,24,26,28の中間にノッチ25が形成されていると、第1のサイドガセット袋20のノッチ25より上部を切り離した後、柱シール部22,24,26,28を、それぞれのノッチ25から底面部の方向に直線的にきれいに切り開いて、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。
1のサイドガセット袋は、柱シール部の幅が15mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがさらに好ましく、10mm以下であることが特に好ましく、5〜7mmであることが最も好ましい。そして、柱シール部のヒートシール強度は、2〜8N/15mmであることが好ましく、2.5〜7N/15mmであることがさらに好ましく、3〜6N/15mmであることが特に好ましく、3〜5N/15mmであることが最も好ましい。柱シール部の幅とヒートシール強度をそれぞれ上記の範囲とすることで、柱シール部を、切り落とされた上端角部やノッチを起点として底面部の方向に直線的に切り開くことがさらに容易になる。なお、本明細書における柱シール部のヒートシール強度は、JIS−Z−0238に準拠して測定される値である。
(第2のサイドガセット袋)
次に、本発明の第2のサイドガセット袋の詳細について説明する。図5は、本発明の第2のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態の第2のサイドガセット袋30は、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものであり、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部32,34,36,38が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7a,7bが配置されている。
柱シール部32,34,36,38の上部32aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部32,34,36,38の上端角部15は、いずれも直線状に切り落とされている。このように、柱シール部32,34,36,38の上端角部15が切り落とされていることで、柱シール部32,34,36,38の上部32aを、それぞれの上端角部15から底面部の方向に直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。また、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部32,34,36,38の上部32aを一定の力で切り開いて下部32bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。なお、図5においては、上端角部15が直線状に切り落とされた状態が示されているが、柱シール部の上端角部はR状に切り落とされていてもよい。
図6は、本発明の第2のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態の第2のサイドガセット袋40は、図5に示す第2のサイドガセット袋30と同様に、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものである。また、この第2のサイドガセット袋40は、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。そして、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部42,44,46,48が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7が配置されている。
柱シール部42,44,46,48の上部42aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部42,44,46,48の中間には、いずれも三角形(V字状)の切欠きであるノッチ25が形成されている。このように、柱シール部42,44,46,48の中間にノッチ25が形成されていると、第2のサイドガセット袋40のノッチ25より上部を切り離した後、柱シール部42,44,46,48を、それぞれのノッチ25から底面部の方向に直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。
また、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部42,44,46,48の上部42aを一定の力で切り開いて下部42bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。
本発明の第2のサイドガセット袋は、柱シール部の幅が15mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがさらに好ましく、10mm以下であることが特に好ましく、5〜7mmであることが最も好ましい。そして、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であることが好ましく、上部のシール強度は下部のヒートシール強度よりも低いことが好ましい。柱シール部の幅、柱シール部の下部のヒートシール強度、及び柱シール部の上部と下部のシール強度との関係をそれぞれ上記のように設定することで、切り落とされた上端角部やノッチを起点として底面部の方向に直線的に切り開くことがさらに容易になるとともに、シール強度が変化する(増大する)下部の上端でより簡単に開封を停止させることができる。なお、原料フィルムとして直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は100〜170N/15mm程度になる。また、原料フィルムとして無延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は9〜25N/15mm程度になる。
パートコート剤は、シール強度を2.5〜5.4N/15mm程度にすることが可能なものであることが好ましい。このようなパートコート剤の市販品としては、商品名「PP66シール S−C」(東洋インキ社製)などを挙げることができる。なお、本発明においては、パートコート剤をヒートシールの阻害剤として用いており、イージーピール性を有しない原料フィルムのヒートシール層にパートコート剤を塗布することで、パートコート剤を塗布した部分にのみイージーピール性を付与している。
(原料フィルム)
第1のサイドガセット袋を構成する原料フィルムは、少なくともその内面がイージーピール性を有するヒートシール層であるものであればよい。一方、第2のサイドガセット袋を構成する原料フィルムは、少なくともその内面がヒートシール層であるものであればよく、その内面はイージーピール性を有する必要はない。原料フィルムとしては、例えば、基材と、この基材の一方の面上に配設されたヒートシール層とを備えたフィルム(すなわち積層フィルム)や、ヒートシール層のみからなるフィルム(すなわち単層フィルム)などを用いることができる。なお、積層フィルムを構成する基材とヒートシール層との貼り合わせは、ドライラミネートであっても、押出ラミネートであっても、その他の手法による貼り合わせであってもよい。
本発明のサイドガセット袋は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイと異なり、使用後に嵩張ることがない。また、樹脂製のトレイに比して軽量であるため、廃棄が容易であるとともに、原料の節約(省資源化)にも寄与しうるものである。さらに、本発明のサイドガセット袋は、一枚の原料フィルムにより構成されるものであるため、特許文献2等に記載されたガセット袋などと比べて容易に製造することができる。このため、製袋加工に要するコストを概ね1/3〜1/5程度にまで低減することが期待される。また、本発明のサイドガセット袋は、ロール状に巻かれた長尺の原料フィルムを引き出しながら製袋する従来公知の一般的なサイドガセット袋の製造方法に準じて製造することができる。なお、製造容易性の観点からは、いわゆる縦取り用の製袋機の方が、いわゆる横取り用の製袋機よりもより一般に普及しているために好ましい。
本発明のサイドガセット袋は、4つの柱シール部のうち、3つの柱シール部は原料フィルムが折り曲がっている状態であり、原料フィルムは切り離されていない。このため、例えば特許文献2に記載されているような、4枚のフィルムを組み合わせて熱融着して得たガセット袋と異なり、内容物を収容した状態で軽度の衝撃が負荷された場合であっても柱シール部が破断しにくく、内容物が外部へと漏出しにくい。なお、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とした場合には、上端角部やノッチから底面部の方向に切り開くことがさらに容易になる。ただし、耐衝撃性(内容物の漏出防止)を考慮した場合には、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とさないことが好ましい。なお、図1、3、5及び7に示すように一般的な舟底となるように底部をシールしてもよく、角底となるように底部をシールしてもよい。
基材の具体例としては、以下商品名で、トレファンBO YT42(東レ社製)、カラリヤンYA2(電気化学工業社製)などの横方向直線カット性を有する縦取り用のフィルム;エンブレムNC(ユニチカ社製)、エンブレットPC(ユニチカ社製)、ユニアスロンTB(出光ユニテック社製)、ノーブレンASCM(三井化学社製)などの縦方向直線カット性を有する横取り用のフィルム;OP U−1(三井化学東セロ社製)、FOR(フタムラ化学社製)、セロハンPL(フタムラ化学社製)、セロハンG(フタムラ化学社製)、E5100(東洋紡績社製)、N1100(東洋紡績社製)などを挙げることができる。
イージーピール性を有するヒートシール層(積層フィルム用)の具体例としては、以下商品名で、T.A.F 650C(三井化学東セロ社製)、CFフィルム(東レフィルム加工社製)、IMXフィルム(ジェイフィルム社製)、ディファレン E7300T(DIC社製)などを挙げることができる。イージーピール性を有するヒートシール層(単層フィルム用)の具体例としては、以下商品名で、FOLD−H(フタムラ化学社製)、ES1(グンゼ社製)などを挙げることができる。
(サイドガセット袋の使用方法)
次に、本発明のサイドガセット袋の使用方法について、図1及び7に示す第1のサイドガセット袋10を例に挙げて具体的に説明する。第1のサイドガセット袋10を使用するには、先ず、肉じゃが、サバの味噌煮、ポテトサラダ、一口カツ及び千切りキャベツ、刺身盛り合わせ、サラダ盛り合わせ等のお惣菜;カット野菜;カットフルーツ;おにぎり;サンドイッチなどの食品を開口部から内部に入れる。次いで、シール部3をヒートシールすること等によって開口部を封ずるか、或いは上部を単に折り曲げること等により食品を内部に収容する。このような作業は、例えば食品工場や小売店のお惣菜売り場などで容易に実施される。なお、図5及び6に示すような第2のサイドガセット袋30,40を用いた場合には、パートコート剤の塗布及び熱接着等によってシール部3を形成して開口部を封ずるか、或いは上部を単に折り曲げること等により食品を内部に収容すればよい。
第1のサイドガセット袋10の内部に収容された食品を取り出す際には、開口部がヒートシールされている場合には、開口部を手でつまみ、力を加えて開封すればよい。また、上部が折り曲げられている場合には、折り曲げを単に解除するだけでよい。なお、図3及び6に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、ノッチより上部を切り離すことで容易に開封することができる。
次いで、図7に示すように、柱シール部12,14,16,18をそれぞれの上端角部15から底面部の方向に直線的に切り開く。これにより、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。なお、図3及び6に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、柱シール部をノッチから底面部の方向に直線的に切り開けばよい。
内部に収容した食品がおにぎりやサンドイッチなどの水気の少ない食品である場合には、柱シール部12,14,16,18を下端まで切り開いてもよい。柱シール部12,14,16,18を下端まで切り開くことで、図9に示すような食品用簡易敷物60(笹折り)を形成することができる。なお、図9中の符号55は、食品用簡易敷物60の底面部を示す。一方、内部に収容した食品が水分を多く含むようなお惣菜などである場合には、柱シール部12,14,16,18を途中まで切り開くことが好ましい。途中まで切り開く(すなわち、下端まで切り開かない)ことで、水分が外に漏れ出すのを防ぐことができる。
柱シール部12,14,16,18を途中まで切り開いた後は、帯状に開封して四つ開きした正面部2,4と側面部6,8を底面外側45に折り返すことによって、図8に示すような簡易食品容器50を形成することができる。なお、図1に示すような粘着部7a,7bが正面部2の上部に配置されている場合には、この粘着部7a,7bによって、底面外側45に折り返した帯状の正面部2,4と側面部6,8を固定することができる。粘着部7a,7bにより固定することで、内容物の食品が徐々に少なくなってもひっくり返りにくく、安定した容器とすることができる。また、複数の容器を並べて置きやすくすることもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)第1のサイドガセット袋
参考例1)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(商品名「OP U−1」、三井化学東セロ社製、厚さ:25μm)を基材とし、ポリプロピレン系樹脂製フィルム(商品名「T.A.F 650C」、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をヒートシール層としたドライラミネートの積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の上端角部を斜めに切り落として、図1及び2に示すような構成の第1のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部のヒートシール強度は、約2.8〜3.5N/15mmであった。
作製した第1のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から底面部の方向に底部より1/4程度の位置まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。一方、作製した第1のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から底面部の方向に底部(下端)まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができ、図9に示すような構成の食品用簡易敷物とすることができた。
参考例2)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(商品名「トレファンBO YT42」、東レフィルム加工社製、厚さ:25μm)を基材とし、ポリプロピレン系樹脂製フィルム(商品名「CFフィルム 9501A」、東レフィルム加工社製、厚さ:30μm)をヒートシール層としたドライラミネートの積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の中間に三角形(V字状)のにノッチを形成して、図3及び4に示すような構成の第1のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部のヒートシール強度は、約2〜4N/15mmであった。作製した第1のサイドガセット袋のノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから底面部の方向に底部より1/4程度の位置まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。一方、ノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから底面部の方向に底部(下端)まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができ、図9に示すような構成の食品用簡易敷物とすることができた。
(2)第2のサイドガセット袋
(実施例
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)を基材とし、無延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)をヒートシール層とした積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の上端角部を斜めに切り落として、図5に示すような構成の第2のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜4N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約10N/15mmであった。
作製した第2のサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から底面部の方向に柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
(実施例
延伸ナイロン製フィルム(商品名「エンブレムNC」、ユニチカ社製、厚さ:15μm)を基材とし、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルム(T.U.X MC−S、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をヒートシール層として、これらをポリエチレン押出ラミネートにより積層して得られた積層フィルムを原料フィルムとし、製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の中間に三角形(V字状)のにノッチを形成して、図6に示すような構成の第2のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜5.2N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約100N/15mmであった。
作製した第2のサイドガセット袋のノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから底面部の方向に柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図8に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
本発明のサイドガセット袋は、例えば、お惣菜、カット野菜、カットフルーツ、おにぎり、サンドイッチなどの食品を簡易的に包装可能であるとともに、開封してそのまま食品容器として用いることができる。
2,4:正面部
3:シール部
5:原料フィルム
6,8:側面部
7,7a,7b:粘着部
10,20:第1のサイドガセット袋
11:折り目
12,14,16,18:柱シール部
15:上端角部
22,24,26,28:柱シール部
25:ノッチ
30,40:第2のサイドガセット袋
32,34,36,38:柱シール部
32a,42a:上部
32b,42b:下部
42,44,46,48:柱シール部
45:底面外側
50:簡易食品容器
55:底面部
60:食品用簡易敷物
本発明は、食品等の包装に適したサイドガセット袋、及びそれを用いて形成される簡易食品容器に関する。
従来、お惣菜やおにぎり等の食品を収納する包装手段として比較的硬質な樹脂製のトレイが使用されている。このような樹脂製のトレイは、食品をのせた簡易的な皿や器としてそのまま食卓で使用されるか、或いはその内部の食品が通常の食器に移された後、廃棄される。ただし、このような樹脂製のトレイは形状や寸法が様々であるとともに嵩高いものであることから、一般家庭等においては廃棄するまでの保管が困難であるとともに、廃棄物の容量も多くなるといった問題がある。
一方、食品を収納する包装手段としては、比較的薄手の樹脂製フィルムからなるサイドガセット袋等の包装袋もある。このような樹脂製フィルムからなる包装袋は、使用後には折り畳む等して容易にその嵩を減らすことができるので、上記樹脂製のトレイに比して廃棄するまでの保管が容易であるとともに、廃棄物の容量を減ずることが可能である。
上記のような包装袋としては、例えば、直線カット性フィルムと熱融着性フィルムとからなる積層フィルムを熱融着して製袋した易開封性の包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この包装袋は、その熱融着部が易剥離性であるとともにフィルム端辺との間に非接着部を有している。そして、非接着部の両隅がカットされており、カットされた箇所を開封開始点として、非接着部から折り曲げ線に沿って帯状に開封することが可能であるとしている。
また、基材層とイージーピール性のシーラント層を積層した4枚の積層フィルムからなり、4枚の積層フィルムのシーラント層どうしを合わせて熱融着して形成されたガセット袋が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このガセット袋は、容易に開封可能であるとともに、開封後も台の上等に安定しておくことができるとされている。
特開2004−26169号公報 特開2006−199337号公報
しかしながら、特許文献1において提案された包装袋を、折り曲げ線に沿ってまっすぐに切り開くことは現実的には困難である。特に、切り開く長さが長い場合には次第にずれて切り裂かれてしまうので、開封後の見栄えが良好であるとは言えない。このため、開封後にそのまま容器として使用するのは困難であった。
また、特許文献2において提案されたガセット袋は、4枚のフィルムを熱融着して作製するものであるために製造工程が極めて複雑となる。このため、製造コストが割高であり、大量に製造されるとともに、使用後は廃棄される簡易的な包装手段や食品容器としては実用的であるとは言えない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、正面部と側面部をそれぞれ帯状にきれいに四つ開きすることで簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することが可能であるとともに、使用後も嵩張ることなく容易に廃棄することができ、かつ、低コストで容易に作製可能なサイドガセット袋、及びそれを用いて形成される簡易食品容器を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示すサイドガセット袋が提供される。
[1]一対の正面部と、前記正面部の内側に折り込み可能な一対の側面部と、底面部とを備え、前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封して用いられるサイドガセット袋であって、少なくともその内面がヒートシール層である一の原料フィルムが折り曲げられて折り目が形成されるとともに、隣接する前記正面部と前記側面部のそれぞれの内面端縁どうしが接着された4つの柱シール部が形成されており、前記柱シール部のうちの少なくとも3つは、前記折り目において前記原料フィルムが切り離されておらず、前記柱シール部の上部はパートコート剤により接着されているとともに、前記柱シール部の下部はヒートシールにより接着されており、前記柱シール部の上部の上端角部が切り落とされているか、又は前記柱シール部の上部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋。
[2]前記柱シール部の幅が5〜15mmであり、JIS−Z−0238に準拠して測定される前記柱シール部の下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であり、前記柱シール部の上部のシール強度が、前記柱シール部の下部のヒートシール強度よりも低い前記[1]に記載のサイドガセット袋。
[3]前記正面部と前記側面部の少なくともいずれかの上部に配置された粘着部をさらに備える前記[1]又は[2]に記載のサイドガセット袋。
また、本発明によれば、以下に示す簡易食品容器が提供される。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のサイドガセット袋の4つの前記柱シール部を、それぞれの前記上端角部から前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封するか、又は前記ノッチより上部を切り離した後、前記ノッチから前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封し、帯状に開封された前記正面部と前記側面部を底面外側に折り返して形成される簡易食品容器。
本発明のサイドガセット袋は、正面部と側面部をそれぞれきれいに四つ開きすることができる。このため、簡易的に用いられる見栄えの良い食品容器を簡単に形成することができる。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができ、さらには、低コストで容易に作製可能なものである。そして、本発明の簡易食品容器は、簡単に形成することができるとともに見栄えも良好である。また、使用後も嵩張ることがないので容易に廃棄することができる。さらに、本発明の簡易食品容器は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイに比べて軽量であるので、廃棄が容易であるだけでなく、原料の節約(省資源化)にも寄与しうる。
本発明のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の簡易食品容器の一実施形態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない
(サイドガセット袋)
発明のサイドガセット袋の詳細について説明する。図は、本発明のサイドガセット袋の一実施形態を模式的に示す斜視図である。図に示すように、本実施形態のサイドガセット袋30は、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものであり、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部32,34,36,38が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7a,7bが配置されている。
柱シール部32,34,36,38の上部32aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部32,34,36,38の上端角部15は、いずれも直線状に切り落とされている。このように、柱シール部32,34,36,38の上端角部15が切り落とされていることで、柱シール部32,34,36,38の上部32aを、それぞれの上端角部15から底面部の方向に直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。また、柱シール部32,34,36,38の下部32bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部32,34,36,38の上部32aを一定の力で切り開いて下部32bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。なお、図においては、上端角部15が直線状に切り落とされた状態が示されているが、柱シール部の上端角部はR状に切り落とされていてもよい。
は、本発明のサイドガセット袋の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。図に示すように、本実施形態のサイドガセット袋40は、図に示すサイドガセット袋30と同様に、一対の正面部2,4と、これらの正面部2,4の内側に折り込み可能な一対の側面部6,8とを備えたものである。また、このサイドガセット袋40は、少なくともその内面がヒートシール層である一枚の原料フィルム5が折り曲げられて構成されている。そして、隣接する正面部2,4と側面部6,8のそれぞれの内面端縁どうしが接着されており、これにより4つの柱シール部42,44,46,48が形成されている。なお、正面部2の上部には粘着部7が配置されている。
柱シール部42,44,46,48の上部42aは、いずれもパートコート剤により接着されている。そして、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、いずれもヒートシールにより接着されている。また、柱シール部42,44,46,48の中間には、いずれも三角形(V字状)の切欠きであるノッチ25が形成されている。このように、柱シール部42,44,46,48の中間にノッチ25が形成されていると、サイドガセット袋40のノッチ25より上部を切り離した後、柱シール部42,44,46,48を、それぞれのノッチ25から底面部の方向に直線的にきれいに切り開き、正面部2,4と側面部6,8をそれぞれ帯状に開封することができる。
また、柱シール部42,44,46,48の下部42bは、パートコート剤による接着よりもシール強度の高いヒートシールにより接着されている。このため、柱シール部42,44,46,48の上部42aを一定の力で切り開いて下部42bの上端に達すると、シール強度が変化する(増大する)ので、適当な位置で開封を自然に停止させることができる。
本発明のサイドガセット袋は、柱シール部の幅が15mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがさらに好ましく、10mm以下であることが特に好ましく、5〜7mmであることが最も好ましい。そして、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であることが好ましく、上部のシール強度は下部のヒートシール強度よりも低いことが好ましい。柱シール部の幅、柱シール部の下部のヒートシール強度、及び柱シール部の上部と下部のシール強度との関係をそれぞれ上記のように設定することで、切り落とされた上端角部やノッチを起点として底面部の方向に直線的に切り開くことがさらに容易になるとともに、シール強度が変化する(増大する)下部の上端でより簡単に開封を停止させることができる。なお、原料フィルムとして直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は100〜170N/15mm程度になる。また、原料フィルムとして無延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムを用いた場合には、柱シール部のうちの下部のヒートシール強度は9〜25N/15mm程度になる。なお、本明細書における柱シール部のヒートシール強度は、JIS−Z−0238に準拠して測定される値である。
パートコート剤は、シール強度を2.5〜5.4N/15mm程度にすることが可能なものであることが好ましい。このようなパートコート剤の市販品としては、商品名「PP66シール S−C」(東洋インキ社製)などを挙げることができる。なお、本発明においては、パートコート剤をヒートシールの阻害剤として用いており、イージーピール性を有しない原料フィルムのヒートシール層にパートコート剤を塗布することで、パートコート剤を塗布した部分にのみイージーピール性を付与している。
(原料フィルム)
イドガセット袋を構成する原料フィルムは、少なくともその内面がヒートシール層であるものであればよく、その内面はイージーピール性を有する必要はない。原料フィルムとしては、例えば、基材と、この基材の一方の面上に配設されたヒートシール層とを備えたフィルム(すなわち積層フィルム)や、ヒートシール層のみからなるフィルム(すなわち単層フィルム)などを用いることができる。なお、積層フィルムを構成する基材とヒートシール層との貼り合わせは、ドライラミネートであっても、押出ラミネートであっても、その他の手法による貼り合わせであってもよい。
本発明のサイドガセット袋は、汎用されている比較的硬質な樹脂製のトレイと異なり、使用後に嵩張ることがない。また、樹脂製のトレイに比して軽量であるため、廃棄が容易であるとともに、原料の節約(省資源化)にも寄与しうるものである。さらに、本発明のサイドガセット袋は、一枚の原料フィルムにより構成されるものであるため、特許文献2等に記載されたガセット袋などと比べて容易に製造することができる。このため、製袋加工に要するコストを概ね1/3〜1/5程度にまで低減することが期待される。また、本発明のサイドガセット袋は、ロール状に巻かれた長尺の原料フィルムを引き出しながら製袋する従来公知の一般的なサイドガセット袋の製造方法に準じて製造することができる。なお、製造容易性の観点からは、いわゆる縦取り用の製袋機の方が、いわゆる横取り用の製袋機よりもより一般に普及しているために好ましい。
本発明のサイドガセット袋は、4つの柱シール部のうち、3つの柱シール部は原料フィルムが折り曲がっている状態であり、原料フィルムは切り離されていない。このため、例えば特許文献2に記載されているような、4枚のフィルムを組み合わせて熱融着して得たガセット袋と異なり、内容物を収容した状態で軽度の衝撃が負荷された場合であっても柱シール部が破断しにくく、内容物が外部へと漏出しにくい。なお、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とした場合には、上端角部やノッチから底面部の方向に切り開くことがさらに容易になる。ただし、耐衝撃性(内容物の漏出防止)を考慮した場合には、柱シールの柱軸方向に沿った外側部分を切り落とさないことが好ましい。なお、図1に示すように一般的な舟底となるように底部をシールしてもよく、角底となるように底部をシールしてもよい。
基材の具体例としては、以下商品名で、トレファンBO YT42(東レ社製)、カラリヤンYA2(電気化学工業社製)などの横方向直線カット性を有する縦取り用のフィルム;エンブレムNC(ユニチカ社製)、エンブレットPC(ユニチカ社製)、ユニアスロンTB(出光ユニテック社製)、ノーブレンASCM(三井化学社製)などの縦方向直線カット性を有する横取り用のフィルム;OP U−1(三井化学東セロ社製)、FOR(フタムラ化学社製)、セロハンPL(フタムラ化学社製)、セロハンG(フタムラ化学社製)、E5100(東洋紡績社製)、N1100(東洋紡績社製)などを挙げることができる。
(サイドガセット袋の使用方法)
次に、本発明のサイドガセット袋の使用方法について具体的に説明する。サイドガセット袋を使用するには、先ず、肉じゃが、サバの味噌煮、ポテトサラダ、一口カツ及び千切りキャベツ、刺身盛り合わせ、サラダ盛り合わせ等のお惣菜;カット野菜;カットフルーツ;おにぎり;サンドイッチなどの食品を開口部から内部に入れる。次いで、図1及びに示すよう、パートコート剤の塗布及び熱接着等によってシール部3を形成して開口部を封ずるか、或いは上部を単に折り曲げること等により食品を内部に収容すこのような作業は、例えば食品工場や小売店のお惣菜売り場などで容易に実施される。
イドガセット袋の内部に収容された食品を取り出す際には、開口部がヒートシールされている場合には、開口部を手でつまみ、力を加えて開封すればよい。また、上部が折り曲げられている場合には、折り曲げを単に解除するだけでよい。なお、図に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、ノッチより上部を切り離すことで容易に開封することができる。
次いで、柱シール部をそれぞれの上端角部から底面部の方向に直線的に切り開く。これにより、正面部と側面部をそれぞれ帯状に開封することができる。なお、図に示すような、柱シール部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋の場合には、柱シール部をノッチから底面部の方向に直線的に切り開けばよい。
部に収容した食品が水分を多く含むようなお惣菜などであっても、柱シール部を途中まで切り開く(すなわち、下端まで切り開かない)で、水分が外に漏れ出すのを防ぐことができる。
柱シール部を途中まで切り開いた後は、帯状に開封して四つ開きした正面部と側面部を底面外側に折り返すことによって、図に示すような簡易食品容器を形成することができる。なお、図1に示すような粘着部7a,7bが正面部2の上部に配置されている場合には、この粘着部7a,7bによって、底面外側45に折り返した帯状の正面部2,4と側面部6,8を固定することができる。粘着部7a,7bにより固定することで、内容物の食品が徐々に少なくなってもひっくり返りにくく、安定した容器とすることができる。また、複数の容器を並べて置きやすくすることもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1)
二軸延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)を基材とし、無延伸ポリプロピレン製フィルム(厚さ:20μm)をヒートシール層とした積層フィルムを原料フィルムとし、縦取り用の製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の上端角部を斜めに切り落として、図に示すような構成のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜4N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約10N/15mmであった。
作製したサイドガセット袋の4つの柱シール部を、それぞれの上端角部から底面部の方向に柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
(実施例2)
延伸ナイロン製フィルム(商品名「エンブレムNC」、ユニチカ社製、厚さ:15μm)を基材とし、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)製フィルム(T.U.X MC−S、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をヒートシール層として、これらをポリエチレン押出ラミネートにより積層して得られた積層フィルムを原料フィルムとし、製袋機を使用して舟底のサイドガセット袋を得た。なお、4つの柱シールについては、上部をパートコート剤(商品名「PP66シール S−C」、東洋インキ社製)を版深60μmで塗布して熱接着し、下部をヒートシールにより接着した。得られた舟底のサイドガセット袋の4つの柱シール部の中間に三角形(V字状)のにノッチを形成して、図に示すような構成のサイドガセット袋を作製した。なお、柱シール部の上部のシール強度は約3.2〜5.2N/15mmであり、下部のヒートシール強度は約100N/15mmであった。
作製したサイドガセット袋のノッチより上部を切り離した後、4つの柱シール部を、それぞれのノッチから底面部の方向に柱シールの下部上端まで切り開いた。その結果、いずれの柱シール部においても直線的にきれいに切り開くことができた。また、帯状に開封された正面部と側面部をそれぞれ底面外側に折り返すことで、図に示すような構成の簡易食品容器とすることができた。
本発明のサイドガセット袋は、例えば、お惣菜、カット野菜、カットフルーツ、おにぎり、サンドイッチなどの食品を簡易的に包装可能であるとともに、開封してそのまま食品容器として用いることができる。
2,4:正面部
3:シール部
5:原料フィルム
6,8:側面部
7,7a,7b:粘着
1:折り
5:上端角
5:ノッチ
30,40:サイドガセット袋
32,34,36,38:柱シール部
32a,42a:上部
32b,42b:下部
42,44,46,48:柱シール部
45:底面外側
50:簡易食品容

Claims (4)

  1. 一対の正面部と、前記正面部の内側に折り込み可能な一対の側面部と、底面部とを備え、前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封して用いられるサイドガセット袋であって、
    少なくともその内面がヒートシール層である一の原料フィルムが折り曲げられて折り目が形成されるとともに、隣接する前記正面部と前記側面部のそれぞれの内面端縁どうしが接着された4つの柱シール部が形成されており、
    前記柱シール部のうちの少なくとも3つは、前記折り目において前記原料フィルムが切り離されておらず、
    前記柱シール部の上部はパートコート剤により接着されているとともに、前記柱シール部の下部はヒートシールにより接着されており、
    前記柱シール部の上部の上端角部が切り落とされているか、又は前記柱シール部の上部の中間にノッチが形成されているサイドガセット袋。
  2. 前記柱シール部の幅が5〜15mmであり、
    JIS−Z−0238に準拠して測定される前記柱シール部の下部のヒートシール強度が9N/15mm以上であり、
    前記柱シール部の上部のシール強度が、前記柱シール部の下部のヒートシール強度よりも低い請求項1に記載のサイドガセット袋。
  3. 前記正面部と前記側面部の少なくともいずれかの上部に配置された粘着部をさらに備える請求項1又は2に記載のサイドガセット袋。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のサイドガセット袋の4つの前記柱シール部を、それぞれの前記上端角部から前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封するか、又は
    前記ノッチより上部を切り離した後、前記ノッチから前記底面部の方向に途中まで切り開いて前記正面部と前記側面部をそれぞれ帯状に開封し、
    帯状に開封された前記正面部と前記側面部を底面外側に折り返して形成される簡易食品容器。
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