JP2013203118A - 可動式ホームゲート装置とその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動式ホームゲート装置の検知装置による、支障物検知の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に更新し、列車の運行の安全性を向上する。
【解決手段】可動式ホームゲート装置24の制御手段26は、検知装置22の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に、車両側面の位置及び形状に対応して更新する更新機能を具備している。すなわち、制御手段26は、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の位置及び形状に対応するように、プラットホームに列車が停車する度に、検知エリアを更新する。これにより、検知装置22で行う支障物の検知を、更新された検知エリアで行うことになるため、プラットホームに停車する列車の車両形式の如何によって、支障物の検知がなされない範囲が拡大してしまうこともなく、適切な範囲に設定された検知エリアで、支障物の検知を行うことが可能となり、列車の運行の安全性が向上される。
【選択図】図1
【解決手段】可動式ホームゲート装置24の制御手段26は、検知装置22の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に、車両側面の位置及び形状に対応して更新する更新機能を具備している。すなわち、制御手段26は、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の位置及び形状に対応するように、プラットホームに列車が停車する度に、検知エリアを更新する。これにより、検知装置22で行う支障物の検知を、更新された検知エリアで行うことになるため、プラットホームに停車する列車の車両形式の如何によって、支障物の検知がなされない範囲が拡大してしまうこともなく、適切な範囲に設定された検知エリアで、支障物の検知を行うことが可能となり、列車の運行の安全性が向上される。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉄道等のプラットホームに設置される、可動式ホームゲート装置とその制御方法に関するものである。
近年、鉄道のプラットホームからの旅客転落事故を防ぐために、線路とホームとを隔てる可動式ホームゲート装置が普及してきている。可動式ホームゲート装置は、プラットホームの線路端に沿って柵を設け、なおかつ、列車の停止位置で、乗降用側扉に面する部分を開閉可能な開口部とすることで、列車に対する旅客の乗降を可能としている。
図6(a)(b)には、可動式ホームゲート装置12を備えるプラットホーム10に、列車14が停車した状態を示している。可動式ホームゲート装置12は、プラットホーム10の線路端10aに沿って柵12aが設けられ、開口部12bには、引戸式の扉体16が、この柵12aに設けられた戸袋に引き込まれるように、設置されている。又、開口部12bは、列車14がプラットホーム10の正規の停止位置に停止した時に、列車14の乗降用の側扉18と一致し、かつ、停止位置が正規の位置から若干ずれた場合でも乗降が可能となるように、側扉18よりも広い開口幅で設置されている。なお、図6の符号20は、列車の乗務員室に設けられた乗務員用側扉であり、符号12cは、可動式ホームゲート装置12に、必要に応じて設けられる乗務員用扉である。
図6(a)(b)には、可動式ホームゲート装置12を備えるプラットホーム10に、列車14が停車した状態を示している。可動式ホームゲート装置12は、プラットホーム10の線路端10aに沿って柵12aが設けられ、開口部12bには、引戸式の扉体16が、この柵12aに設けられた戸袋に引き込まれるように、設置されている。又、開口部12bは、列車14がプラットホーム10の正規の停止位置に停止した時に、列車14の乗降用の側扉18と一致し、かつ、停止位置が正規の位置から若干ずれた場合でも乗降が可能となるように、側扉18よりも広い開口幅で設置されている。なお、図6の符号20は、列車の乗務員室に設けられた乗務員用側扉であり、符号12cは、可動式ホームゲート装置12に、必要に応じて設けられる乗務員用扉である。
可動式ホームゲート装置12の扉体16は、列車14の乗降用の側扉18に連動して、若しくは、乗務員の操作によって開閉するものである。そして、プラットホーム10の線路端10aに沿って複数存在する、各扉体16における閉扉時の乗降客や手荷物が挟み込まれることを防ぐために、各扉体16には、その近傍の支障物を検知するための検知装置22が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
図6に示される可動式ホームゲート装置12は、各扉体16に設けられた検知装置22によって支障物が検知されると、少なくともその支障物検知に係る扉体16の閉扉動作を、支障物が検知されなくなるまで中断させることも可能であり、乗客や手荷物が扉体16に挟まれてしまったり、扉体16と列車14との間に取り残されることを防ぎ、安全性が確保されるものである。
図6に示される可動式ホームゲート装置12は、各扉体16に設けられた検知装置22によって支障物が検知されると、少なくともその支障物検知に係る扉体16の閉扉動作を、支障物が検知されなくなるまで中断させることも可能であり、乗客や手荷物が扉体16に挟まれてしまったり、扉体16と列車14との間に取り残されることを防ぎ、安全性が確保されるものである。
ところで、図6に示される可動式ホームゲート装置12の、各扉体16に設けられた検知装置22は、各扉体16近傍の支障物を検知するための検知エリアが、予め一定の範囲に設定されているものである。特に、図7(a)に示すように、検知装置22の検知エリアAr1の端縁部を確定する、列車14’の車両側面14’aに対向する面は、列車14’幅方向と略直交する平面状に、列車14’の車両側面14’aから所定の距離aだけ離れた位置に設定されている。一例として、検知エリアAr1の車両側面14’aに対向する面は、車両側面14’aから50mm程度離れた位置に設定されている。これは、列車14’の幅方向の揺れにより、列車14’の車両側面14’aの位置が、列車14’幅方向に変動しても、車両側面14’aが、検知装置22の検知エリアAr1にかからないような範囲に、検知エリアAr1を設定することで、列車14’の車体を支障物として誤検知することを防止するためである。
ここで、図7(a)に示すような側面形状と車幅寸法を有する、列車14’を基準として、検知装置22の検知エリアAr1を設定したと想定すると、図7(b)に示すように、列車14’よりも小さい車幅寸法を有する列車14''が、検知装置22が設置されているプラットホーム10に停車する場合には、検知装置22の検知エリアAr1と、列車14''の車両側面14''aとの距離bは、距離aよりも大きくなる。更に、図7(c)に示すように、列車14’とは異なる側面形状を有する列車14'''が、検知装置22が設置されているプラットホーム10に停車する場合には、検知装置22の検知エリアAr1と、列車14'''の車両側面14'''aとの距離cは、この場合にも、車両側面14'''aの高さ方向の位置によっては、距離aよりも大きくなる。従って、車幅寸法や側面形状が異なる複数種類の車両形式の列車14(14’、14''、14''')が、混在して運行される路線では、検知装置22の検知エリアAr1が、予め一定の範囲に設定されていると、列車14の車両形式によっては、検知エリアAr1から車両側面までの距離が広がり、検知エリアAr1に含まれない範囲、すなわち、検知装置22により支障物の検知がなされない範囲が拡大する。そして、このような範囲に、乗客の手荷物等が存在する場合であっても、検知装置22は手荷物を支障物として検知できないことになる。このように、検知装置22による支障物の検知がなされない範囲を考慮して、列車14を運行する上で、安全性を確保するための、乗務員又はホーム係員による監視が必要不可欠となっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、可動式ホームゲート装置の検知装置による、支障物検知の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に更新し、列車の運行の安全性を向上することにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)プラットホームの線路端に沿って柵を設け、なおかつ、列車の停止位置で側扉に面する部分を開閉可能な開口部とした可動式ホームゲート装置であって、前記柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域を検知エリアに含む、前記開口部毎に設けられている検知装置と、該検知装置の制御手段とを含み、該制御手段は、前記検知装置の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応して更新する、検知エリアの更新機能を具備する可動式ホームゲート装置(請求項1)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域を検知エリアに含む検知装置と、この検知装置を制御する制御手段とを含むものである。そして、制御手段は、検知装置の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは、列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応して更新する更新機能を具備している。すなわち、制御手段は、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の位置及び形状に対応するように、検知装置の検知エリアを設定し、更に、プラットホームに列車が停車する度にこの設定を行うことで、検知エリアを更新するものである。これにより、検知装置で行う支障物の検知を、列車の車両側面の位置及び形状に対応して更新された検知エリアで行うことになるため、プラットホームに停車する列車及び列車編成を構成する車両の車両形式の如何によって、支障物の検知がなされない範囲が拡大してしまうこともなく、適切な範囲に設定された検知エリアで、支障物の検知を行うものとなる。
なお、ここで用いられる検知装置には、例えば、距離画像センサや3Dセンサ等の画像処理センサが挙げられる。検知装置として距離画像センサを用いる場合には、検出データの取り込み処理動作として、まず距離画像センサから、夫々の検知エリア全域を走査するように光を投射し、この光が検知エリア内の検出対象物に反射され、再び距離画像センサに戻るまでの時間を計測する。そして、計測した時間から、距離画像センサから検知エリア内の検出対象物への距離を求め、検知エリア内の距離画像データを取得し、この距離画像データを検出データとして取り込むこととなる。又、検知装置は、画像処理センサに限定されるものではなく、色の反射で検知対象物を識別する平面センサ(極座標型)、光電管(透過型を除く)等を用いることも可能である。
(2)上記(1)項において、前記制御手段が具備する検知エリアの更新機能は、前記検知装置の検知エリアを、列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、更新するものである可動式ホームゲート装置(請求項2)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、制御手段が具備する検知エリアの更新機能により、プラットホームに停車する列車の、車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、検知装置の検知エリアを更新するものである。すなわち、検知装置の検知エリアの、列車の車両側面に対向する面が、その面を列車幅方向に投影した範囲に含まれる、車両側面の側面形状に沿った形状を有し、かつ、列車の車体が支障物として誤検知されることを防ぐための所定の距離だけ、列車の車両側面から離れた位置となるように、検知エリアを更新する。これにより、プラットホームに停車する列車及び列車編成を構成する車両の一部が、車両側面に傾斜面を有する車両形式や、車幅寸法が小さいことで車両側面の位置がプラットホームから離れた位置となる車両形式であっても、検知装置が列車の車体を支障物として誤検知することのない、列車の車両側面に沿った適切な範囲に、検知エリアを更新するものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、制御手段が具備する検知エリアの更新機能により、プラットホームに停車する列車の、車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、検知装置の検知エリアを更新するものである。すなわち、検知装置の検知エリアの、列車の車両側面に対向する面が、その面を列車幅方向に投影した範囲に含まれる、車両側面の側面形状に沿った形状を有し、かつ、列車の車体が支障物として誤検知されることを防ぐための所定の距離だけ、列車の車両側面から離れた位置となるように、検知エリアを更新する。これにより、プラットホームに停車する列車及び列車編成を構成する車両の一部が、車両側面に傾斜面を有する車両形式や、車幅寸法が小さいことで車両側面の位置がプラットホームから離れた位置となる車両形式であっても、検知装置が列車の車体を支障物として誤検知することのない、列車の車両側面に沿った適切な範囲に、検知エリアを更新するものとなる。
更に、本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置の検知エリアの、列車の車両側面に対向する面が、その面を列車幅方向に投影した範囲内に存在する、列車の側扉や側扉周辺の部位を含む、車両側面の側面形状に沿った形状を有するように、検知エリアを更新するものである。従って、列車の閉扉状態の側扉に沿って規定される、車両側面の凹部等のような、車両側面に存在する各凹凸部に対しても、それらの凹凸部から所定の距離だけ離れた位置に、凹凸部に沿った形状に、検知エリアを更新するものとなる。
(3)上記(1)(2)項において、前記制御手段が具備する検知エリアの更新機能は、前記制御手段が前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離に基づいて、前記検知装置の検知エリアを更新するものである可動式ホームゲート装置(請求項3)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、制御手段の更新機能により、検知装置の検知エリアを更新する際に、通常は支障物を検知するために用いる検知装置を、検知装置の照射起点から、プラットホームに停車する列車の車両側面の各部位までの距離を測定するためにも利用し、この測定した距離を基準値として、検知装置の検知エリアを更新するものである。例えば、検知装置が距離画像センサである場合には、距離画像センサが照射する光の照射起点から、列車の車両側面の各部位までの距離を、距離画像センサにより測定する。ここで、上述したように、距離画像センサは、この測定した車両側面の各部位までの距離から、距離画像データを取得するため、結果として、各部位を含めた車両側面の位置及び形状が、データ化されて特定されることになる。なお、車両側面の位置及び形状の特定は、距離画像センサに限らず、検知装置として用いる他の装置でも実施が可能なものである。そして、制御手段は、検知エリアの更新機能によって、この特定された車両側面の位置及び形状に対応するように、検知装置の検知エリアを更新する。従って、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離から特定される、車両側面の位置及び形状に対応して、検知エリアを更新することになるため、列車の停止位置が正規の位置から若干ずれた場合等であっても、適切な範囲に検知エリアを更新するものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、制御手段の更新機能により、検知装置の検知エリアを更新する際に、通常は支障物を検知するために用いる検知装置を、検知装置の照射起点から、プラットホームに停車する列車の車両側面の各部位までの距離を測定するためにも利用し、この測定した距離を基準値として、検知装置の検知エリアを更新するものである。例えば、検知装置が距離画像センサである場合には、距離画像センサが照射する光の照射起点から、列車の車両側面の各部位までの距離を、距離画像センサにより測定する。ここで、上述したように、距離画像センサは、この測定した車両側面の各部位までの距離から、距離画像データを取得するため、結果として、各部位を含めた車両側面の位置及び形状が、データ化されて特定されることになる。なお、車両側面の位置及び形状の特定は、距離画像センサに限らず、検知装置として用いる他の装置でも実施が可能なものである。そして、制御手段は、検知エリアの更新機能によって、この特定された車両側面の位置及び形状に対応するように、検知装置の検知エリアを更新する。従って、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離から特定される、車両側面の位置及び形状に対応して、検知エリアを更新することになるため、列車の停止位置が正規の位置から若干ずれた場合等であっても、適切な範囲に検知エリアを更新するものとなる。
(4)上記(3)項において、前記制御手段は、前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離を、前記開口部が開扉動作を行うタイミングで測定する可動式ホームゲート装置(請求項4)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定を、プラットホームに設けられている開口部が、開扉動作を行うタイミングで実施するものである。これにより、列車が停車した状態、かつ、列車の乗降客が乗降をしていない状態で、列車の車両側面の各部位までの距離が測定されることになる。このため、プラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離が、正確に測定されることとなり、この距離に基づいて更新される検知エリアも、車両側面の位置及び形状に対応した、正確な範囲に更新されるものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定を、プラットホームに設けられている開口部が、開扉動作を行うタイミングで実施するものである。これにより、列車が停車した状態、かつ、列車の乗降客が乗降をしていない状態で、列車の車両側面の各部位までの距離が測定されることになる。このため、プラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離が、正確に測定されることとなり、この距離に基づいて更新される検知エリアも、車両側面の位置及び形状に対応した、正確な範囲に更新されるものとなる。
(5)上記(1)から(4)項において、前記検知装置毎に前記制御手段を具備する可動式ホームゲート装置(請求項5)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置毎に制御手段を具備することで、検知装置毎に異なる範囲に、検知装置の検知エリアを更新するものとなる。このため、検知装置が設けられている各開口部近傍における、列車の車両側面の形状及び位置に個別に対応して、夫々の検知装置の検知エリアを更新するものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置毎に制御手段を具備することで、検知装置毎に異なる範囲に、検知装置の検知エリアを更新するものとなる。このため、検知装置が設けられている各開口部近傍における、列車の車両側面の形状及び位置に個別に対応して、夫々の検知装置の検知エリアを更新するものとなる。
(6)上記(1)から(5)項において、前記検知装置は、支障物センサと、信号処理装置とを含む可動式ホームゲート装置(請求項6)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置が、支障物センサと信号処理装置とを含むことで、検知装置が行う複数の処理動作を、夫々の装置の特徴を生かして、効率良く分担して行うものである。具体的には、検出データの取り込みは、支障物センサが行い、検出データに基づく検出対象物の有無の判定、検知エリアの変更、といった処理動作は、信号処理装置で行うものである。
本項に記載の可動式ホームゲート装置は、検知装置が、支障物センサと信号処理装置とを含むことで、検知装置が行う複数の処理動作を、夫々の装置の特徴を生かして、効率良く分担して行うものである。具体的には、検出データの取り込みは、支障物センサが行い、検出データに基づく検出対象物の有無の判定、検知エリアの変更、といった処理動作は、信号処理装置で行うものである。
(7)プラットホームの線路端に沿って柵を設け、なおかつ、列車の停止位置で側扉に面する部分を開閉可能な開口部とした可動式ホームゲート装置の制御方法であって、前記開口部毎に、検知装置によって前記柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域の支障物を検知し、この際、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応して、前記検知装置の検知エリアを更新して支障物を検知し、前記検知装置によって支障物が検知されない場合にのみ、開放状態にある開口部を閉じる可動式ホームゲート装置の制御方法(請求項7)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、開口部毎に、検知装置によって柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域の支障物を検知し、この際、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは、列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応するように、検知装置の検知エリアを更新して支障物を検知する。従って、プラットホームに複数種類の車両形式の列車が停車する場合においても、列車の車幅寸法や側面形状の如何によって、支障物の検知がなされない範囲が拡大してしまうこともなく、適切な範囲に設定された検知エリアで、支障物の検知を行うものとなる。
そして、検知装置によって支障物が検知されない場合にのみ、開放状態にある開口部を閉じることで、乗客の乗降時における乗降客や手荷物が、扉体に挟みこまれてしまったり、扉体と列車との間に取り残されることを回避する。
そして、検知装置によって支障物が検知されない場合にのみ、開放状態にある開口部を閉じることで、乗客の乗降時における乗降客や手荷物が、扉体に挟みこまれてしまったり、扉体と列車との間に取り残されることを回避する。
(8)上記(7)項において、プラットホームに停車する列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、前記検知装置の検知エリアを更新する可動式ホームゲート装置の制御方法(請求項8)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、検知装置の検知エリアの、列車の車両側面に対向する面が、その面を列車幅方向に投影した範囲に含まれる、車両側面の側面形状に沿った形状で、列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に形成されるように、検知エリアを更新する。これにより、プラットホームに停車する列車の車両側面が、プラットホームから離れた位置となる場合や、凹凸部や傾斜面等を有する場合であっても、列車の車体が支障物として誤検知されることを防止するだけの距離を考慮した、車両側面に沿った適切な範囲に、検知エリアを更新するものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、検知装置の検知エリアの、列車の車両側面に対向する面が、その面を列車幅方向に投影した範囲に含まれる、車両側面の側面形状に沿った形状で、列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に形成されるように、検知エリアを更新する。これにより、プラットホームに停車する列車の車両側面が、プラットホームから離れた位置となる場合や、凹凸部や傾斜面等を有する場合であっても、列車の車体が支障物として誤検知されることを防止するだけの距離を考慮した、車両側面に沿った適切な範囲に、検知エリアを更新するものとなる。
(9)上記(7)(8)項において、前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離に基づいて、前記検知装置の検知エリアを更新する可動式ホームゲート装置の制御方法(請求項9)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、支障物を検知するための検知装置を利用して、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離を測定し、この距離を基準値として、検知装置の検知エリアを更新するものである。これにより、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離に基づいて、検知エリアを更新することになるため、列車の停止位置が正規の位置から若干ずれた場合等であっても、車両側面の位置及び形状に正確に対応するように、検知エリアを更新するものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、支障物を検知するための検知装置を利用して、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離を測定し、この距離を基準値として、検知装置の検知エリアを更新するものである。これにより、実際にプラットホームに停車した列車の、車両側面の各部位までの距離に基づいて、検知エリアを更新することになるため、列車の停止位置が正規の位置から若干ずれた場合等であっても、車両側面の位置及び形状に正確に対応するように、検知エリアを更新するものとなる。
(10)上記(9)項において、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定は、前記開口部が開扉動作を行うタイミングで実施する可動式ホームゲート装置の制御方法(請求項10)。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定を、開口部が開扉動作を行うタイミングで実施することで、プラットホームに停車した状態の、乗降客が乗降をしていない列車に対して、測定を実施することになるため、車両側面の各部位までの距離を、正確に測定するものである。これにより、測定した距離に基づいて更新される検知エリアも、車両側面の各部位の位置及び形状に対応した、正確な範囲に更新されるものとなる。
本項に記載の可動式ホームゲート装置の制御方法は、検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定を、開口部が開扉動作を行うタイミングで実施することで、プラットホームに停車した状態の、乗降客が乗降をしていない列車に対して、測定を実施することになるため、車両側面の各部位までの距離を、正確に測定するものである。これにより、測定した距離に基づいて更新される検知エリアも、車両側面の各部位の位置及び形状に対応した、正確な範囲に更新されるものとなる。
本発明はこのように構成したので、可動式ホームゲート装置の検知装置による、支障物検知の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に更新し、列車の運行の安全性を向上することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置の全体構成は、従来の可動式ホームゲート装置と同様であり、適宜、図6を参照すると共に、詳しい説明を省略する。
図1には、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24の制御系の構成がブロック図で示されている。可動式ホームゲート装置24は、柵12a(図6参照)の外側(線路端10a側)とプラットホーム10に停車する列車14(図6参照)との間の領域を検知エリアに含む検知装置22と、検知装置22の制御手段26とを、開口部12b(扉体16)毎に具備するものである。
図1には、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24の制御系の構成がブロック図で示されている。可動式ホームゲート装置24は、柵12a(図6参照)の外側(線路端10a側)とプラットホーム10に停車する列車14(図6参照)との間の領域を検知エリアに含む検知装置22と、検知装置22の制御手段26とを、開口部12b(扉体16)毎に具備するものである。
図1の例では、検知装置22は、支障物センサ28と信号処理装置30とで構成されている。支障物センサ28の例として、距離画像センサや3Dセンサ等の、画像処理センサが挙げられる。又、制御手段26は、検知装置22毎に設けられた個別制御盤であり、夫々が対応する検知装置22の検知エリアを、プラットホーム10に列車14が停車する度に、列車14の車両側面の位置及び形状に対応するように更新する機能を具備している。又、制御手段26は、各開口部12bの扉体16の開閉制御を行うものである。なお、信号処理装置30及び制御手段26には、例えばコンピュータ等の電子演算器が用いられ、この場合、制御手段26による検知装置22の検知エリアの更新機能は、電子演算器の制御ロジックとして構築されている。
又、図1に記載されているLは、列車14の1両分の長さを示している。そして、図1の例は、Lで示す範囲に3つの検知装置22が記載されていることから、車両1両につき、3つの側扉18(図6参照)が設けられている列車14に対応するものである。更に、図1の例では、列車14の車両1両分に相当する3つの検知装置22が示されているが、列車14が複数の車両で構成されている場合には、その編成に係る車両の数だけ、Lで示す範囲内にある列車14の、車両1両分の装置の構成を、図1で示すブロック図に連続させるようにして、接続する態様となる。
更に、可動式ホームゲート装置24の各開口部12bの一部又は全部には、各扉体16の開閉操作を行うための操作盤32が(柵12aの外側に)設けられており、車掌が操作盤32の開操作スイッチ34又は閉操作スイッチ36(押しボタン式等)を操作して、扉体16を開閉操作することが可能となっている。なお、図中の符号38は、可動式ホームゲート装置24の総合制御手段であり、例えばコンピュータ等の電子演算器により構成されている。そして、操作盤32の開操作スイッチ34又は閉操作スイッチ36への入力信号は、総合制御手段38を介して各個別の制御手段26へと送信される。又、各個別の制御手段26の機能を総合制御手段38に与えることも可能であり、更には、個別の制御手段26の1つが、総合制御手段38の機能を具備するものであっても良い。
次に、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24の制御手順を、図2に示すフローチャートの流れに沿って、図3から図5に示す模式図を参照しながら概略的に説明する。なお、図3から図5では、6両編成の列車14が、プラットホーム10の正規の停止位置から、若干ずれて停車した場合を想定して図示している。又、図3から図5では、列車14として、車両側面14a(図4(c)参照)に傾斜面を有する車両形式のものを例示しているが、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、例えば図7に示すような、図3から図5の列車14とは異なる車幅寸法、側面形状を有する車両形式の列車に対しても、対応が可能なものである。
S100:図3(a)に示すように、列車14が図中右側から左側に向かって進行し、プラットホーム10に停車する直前の状態であり、この際に、可動式ホームゲート装置24の開口部12bに設けられている扉体16は閉扉状態である。この状態において、検知装置22からは検知信号が出力されているが、制御手段26や総合制御手段38(図1参照)は、この信号を無視(無効化)する。
S110:図3(b)に示すように、列車14がプラットホーム10に停車した後に、列車14の乗務員Pが、安全確認を実施し、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の開扉操作を行う。
S110:図3(b)に示すように、列車14がプラットホーム10に停車した後に、列車14の乗務員Pが、安全確認を実施し、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の開扉操作を行う。
S120:上記S110での開扉操作を受け、側扉18及び扉体16が開扉動作を開始すると同時に、制御手段26は、検知装置22を利用して列車14の車両側面形状を検出するための信号を有効化する。なお、列車14の停車後に、上記S110のような乗務員Pの開扉操作を必要とせずに、側扉18及び扉体16の開扉動作が自動で開始される場合にも、その開扉動作が開始されると同時に、列車14の車両側面形状を検出するための信号を有効化する。
S130:上記S120で列車14の車両側面形状を検出するための信号を有効化した後、制御手段26は、検知装置22を利用して、側面形状検出範囲Ar3(図4(c)参照)において、列車14の車両側面形状の検出を開始する。この列車14の車両側面形状の検出は、検知装置22毎に、すなわち、各側扉18周辺の車両側面に対して、個別に実施される。なお、この状態において、検知装置22による支障物の検知は行っていない。
S130:上記S120で列車14の車両側面形状を検出するための信号を有効化した後、制御手段26は、検知装置22を利用して、側面形状検出範囲Ar3(図4(c)参照)において、列車14の車両側面形状の検出を開始する。この列車14の車両側面形状の検出は、検知装置22毎に、すなわち、各側扉18周辺の車両側面に対して、個別に実施される。なお、この状態において、検知装置22による支障物の検知は行っていない。
S140:図4(c)に概略的に示すように、制御手段26は、検知装置22を利用して、側面形状検出範囲Ar3において、検知装置22の照射起点から列車14の車両側面14aの各部位までの距離を測定する。そして、測定した車両側面14aの各部位までの距離から、制御手段26は、列車14の車両側面14aの形状及び位置を特定する。
続いて、制御手段26は、現在プラットホーム10に停車している列車14に対する、支障物を検知するための検知エリアを、特定した車両側面14aの形状及び位置に対応するような範囲に決定する。具体的には、側面形状検出範囲Ar3に含まれる範囲の、車両側面14aに沿った形状を有する面が、列車14幅方向のプラットホーム10側(図中左側)に、車両側面14aから所定の距離d(図5(e)参照)だけ離れた位置に形成されるように検知エリアを決定し、検知装置22の支障物を検知するための検知エリアとして更新する。
続いて、制御手段26は、現在プラットホーム10に停車している列車14に対する、支障物を検知するための検知エリアを、特定した車両側面14aの形状及び位置に対応するような範囲に決定する。具体的には、側面形状検出範囲Ar3に含まれる範囲の、車両側面14aに沿った形状を有する面が、列車14幅方向のプラットホーム10側(図中左側)に、車両側面14aから所定の距離d(図5(e)参照)だけ離れた位置に形成されるように検知エリアを決定し、検知装置22の支障物を検知するための検知エリアとして更新する。
S150:図4(d)に示すように、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の開扉動作が完了し、側扉18及び扉体16が全て開扉した状態となる。
S160:上記S150で側扉18及び扉体16が開扉状態になった際には、列車14の乗降客を支障物として誤検知すること等を防止するため、検知センサ22の検知信号を一旦無効化する。
S170:図5(e)に示すように、列車14の乗務員Pが、安全確認を実施し、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の閉扉操作を行う。なお、図5(e)の右下の図は、符号Aで示す範囲を列車14進行方向後方側から示した概略図である。
S180:上記S170で閉扉操作がなされるのと同時に、制御手段26は、検知装置22により支障物を検知するための信号を有効化する。
S160:上記S150で側扉18及び扉体16が開扉状態になった際には、列車14の乗降客を支障物として誤検知すること等を防止するため、検知センサ22の検知信号を一旦無効化する。
S170:図5(e)に示すように、列車14の乗務員Pが、安全確認を実施し、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の閉扉操作を行う。なお、図5(e)の右下の図は、符号Aで示す範囲を列車14進行方向後方側から示した概略図である。
S180:上記S170で閉扉操作がなされるのと同時に、制御手段26は、検知装置22により支障物を検知するための信号を有効化する。
S190:上記S180で支障物を検知するための信号を有効化した後、制御手段26は、検知装置22を利用して支障物の検知を開始する。この際に、制御手段26は、列車14の側扉18と扉体16(ホーム柵扉)間に設定されている、上記S140で決定された更新後の検知エリアAr5において、支障物の検知を行う。更新後の検知エリアAr5は、図5(e)右下図に示すように、列車14の車両側面14aの各部位から、図中左方向に距離dだけ離れた位置に、車両側面14aの各部位の形状に沿った形状の面を有するように設定されている。なお、この支障物の検知は、検知装置22毎に、すなわち、各側扉18周辺に対して、個別に実施される。
S200:更新後の検知エリアAr5において、検知装置22により支障物が検知された場合(Yes)には、S210へ移行し、支障物が検知されない場合(No)には、S220へ移行する。
S200:更新後の検知エリアAr5において、検知装置22により支障物が検知された場合(Yes)には、S210へ移行し、支障物が検知されない場合(No)には、S220へ移行する。
S210:上記S200で支障物が検知された場合に、乗務員Pやホーム係員等は、支障物を検知している検知装置22が対応する側扉18及び扉体16周辺にて、支障物の確認を行った後、支障物として検知されている乗客の手荷物等が、更新後の検知エリアAr5外の安全な場所に移動されるように、乗客に対する注意喚起や、自ら手荷物等の移動を行うことで、検知装置22により支障物として検知される要因を除去する。この間、制御手段26は、扉体16の閉扉動作の中断等を行い、安全性の確保に努める。そして、制御手段26が、支障物の検知を続けるため、上記S190に復帰する。
S220:上記S200で支障物が検知されない場合には、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の閉扉動作が完了する。そして、全ての検知装置22において、支障物が検知されない場合には、全ての側扉18及び扉体16が閉扉した状態となる。
S220:上記S200で支障物が検知されない場合には、列車14の側扉18及び扉体16(ホーム柵扉)の閉扉動作が完了する。そして、全ての検知装置22において、支障物が検知されない場合には、全ての側扉18及び扉体16が閉扉した状態となる。
S230:上記S220で、側扉18及び扉体16が閉扉状態となった後に、制御手段26は、検知装置22により支障物が検知されなければ、検知センサ22の検知信号を無効化する。そして、全ての検知装置22において、支障物が検知されず、検知信号が無効化された際には、図5(f)に示すように、列車14の発車が許可され、列車14が発車する。
なお、上記S100からS230の制御手順は、プラットホーム10に列車14が進入する度に行われ、繰返し実施されるものである。特に、上記S130、S140の制御手順が、プラットホーム10に列車14が停車する度に実施されることで、その時々に停車した列車14が有する側面形状や車幅寸法に対応した、適切な範囲となるように、検知装置22の検知エリアが毎回更新されることになる。
なお、上記S100からS230の制御手順は、プラットホーム10に列車14が進入する度に行われ、繰返し実施されるものである。特に、上記S130、S140の制御手順が、プラットホーム10に列車14が停車する度に実施されることで、その時々に停車した列車14が有する側面形状や車幅寸法に対応した、適切な範囲となるように、検知装置22の検知エリアが毎回更新されることになる。
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、図1に示すように、柵の外側とプラットホーム10に停車する列車14(図6参照)との間の領域を検知エリアに含む検知装置22と、この検知装置22を制御する制御手段26とを含むものである。そして、制御手段26は、検知装置22の検知エリアを、プラットホーム10に停車する列車14毎に、列車14の車両側面14a(図4(c)参照)の位置及び形状に対応して更新する更新機能を具備している。すなわち、制御手段26は、図5(e)に示すように、実際にプラットホーム10に停車した列車14の、車両側面14aの位置及び形状に対応するように、検知装置22の検知エリアAr5を設定し、更に、プラットホーム10に列車14が停車する度にこの設定を行うことで、検知エリアAr5を更新するものである。これにより、検知装置22で行う支障物の検知を、列車14の車両側面14aの位置及び形状に対応して更新された検知エリアAr5で行うことになるため、プラットホーム10に停車する列車14及び列車14の編成を構成する車両の車両形式の如何によって、支障物の検知がなされない範囲が拡大してしまうこともなく、適切な範囲に設定された検知エリアAr5で、支障物の検知を行うことができる。
そして、可動式ホームゲート装置24が設置されるプラットホーム10において、検知装置22によって支障物が検知されない場合にのみ、開放状態にある開口部12bを閉じることとすれば、乗客の乗降時における乗降客や手荷物が、扉体16に挟みこまれて、或いは、扉体16と列車14との間に取り残されてしまうといった、列車14の安全な運行を妨げる要因となるものを、事前に回避することが可能となり、列車14の運行の安全性をより一層向上することができる。
又、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、図5(e)に示すように、制御手段26が具備する検知エリアの更新機能により、プラットホーム10に停車する列車14の、車両側面14aから所定の距離dだけ離れた位置に、列車14の車両側面14aの形状に沿った形状の面を有するように、検知装置22の検知エリアAr5を更新するものである。すなわち、検知装置22の検知エリアAr5の、列車14の車両側面14aに対向する面が、その面を列車14幅方向(図5(e)右下図で右方向)に投影した範囲に含まれる、車両側面14aの側面形状に沿った形状を有し、かつ、列車14の車体が支障物として誤検知されることを防ぐための所定の距離dだけ、列車14の車両側面14aから離れた位置となるように、検知エリアAr5を更新する。これにより、プラットホーム10に停車する列車14及び列車14の編成を構成する車両の一部が、車両側面14aに傾斜面を有する車両形式(図5(e)、図7(c)参照)や、車幅寸法が小さいことで車両側面14aの位置がプラットホーム10から離れた位置となる車両形式(図7(b)参照)であっても、検知装置22が列車14の車体を支障物として誤検知することのない、列車14の車両側面14aに沿った適切な範囲に、検知エリアAr5を更新することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、検知装置22の検知エリアAr5の、列車14の車両側面14aに対向する面が、その面を列車14幅方向(図5(e)右下図で右方向)に投影した範囲内に存在する、列車14の側扉18や側扉18周辺の部位を含む、車両側面14aの側面形状に沿った形状を有するように、検知エリアAr5を更新するものである。従って、列車14の閉扉状態の側扉18に沿って規定される、車両側面14aの凹部等のような、車両側面14aに存在する各凹凸部に対しても、それらの凹凸部から所定の距離dだけ離れた位置に、凹凸部に沿った形状に、検知エリアAr5を更新することが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、制御手段26の更新機能により、検知装置22の検知エリアを更新する際に、通常は支障物を検知するために用いる検知装置22を、図4(c)に示すように、側面形状検出範囲Ar3において、検知装置22の照射起点から、プラットホーム10に停車した列車14の車両側面14aの各部位までの距離を測定するためにも利用し、この測定した距離を基準値として、検知装置22の検知エリアを更新するものである。例えば、検知装置22が距離画像センサである場合には、距離画像センサが照射する光の照射起点から、列車14の車両側面14aの各部位までの距離を、距離画像センサにより測定する。ここで、距離画像センサは、この測定した車両側面14aの各部位までの距離から、距離画像データを取得するため、結果として、各部位を含めた車両側面14aの位置及び形状が、データ化されて特定されることになる。なお、車両側面14aの位置及び形状の特定は、距離画像センサに限らず、検知装置22として用いる他の装置でも実施が可能なものである。そして、制御手段26は、検知エリアの更新機能によって、この特定された車両側面14aの位置及び形状に対応するように、検知装置22の検知エリアを更新する。従って、実際にプラットホーム10に停車した列車14の、車両側面14aの各部位までの距離から特定される、車両側面14aの位置及び形状に対応して、検知エリアを更新することになるため、列車14の停止位置が正規の位置から若干ずれた場合等であっても、適切な範囲に検知エリアを更新することができる。
又、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、検知装置22の照射起点から列車14の車両側面14aの各部位までの距離の測定(図2のS130、S140)を、プラットホーム10に設けられている開口部12bが、開扉動作を行うタイミング(図2のS110〜S150の間)で実施するものである。これにより、列車14が停車した状態、かつ、列車14の乗降客が乗降をしていない状態で、列車14の車両側面14aの各部位までの距離が測定されることになる。このため、プラットホーム10に停車した列車14の、車両側面14aの各部位までの距離を、正確に測定することが可能となり、この距離に基づいて更新する検知エリアも、車両側面14aの位置及び形状に対応した、正確な範囲に更新することができる。
又、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、図1に示すように、検知装置22毎に制御手段26を具備することとすれば、検知装置22毎に異なる範囲に、検知装置22の検知エリアを更新するものとなる。これにより、検知装置22が設けられている各開口部12b近傍における、列車14の車両側面14aの形状及び位置に個別に対応して、夫々の検知装置22の検知エリアを更新することができる。
更に、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、検知装置22が、支障物センサ28と信号処理装置30とを含むことで、検知装置22が行う複数の処理動作を、夫々の装置28、30の特徴を生かして、効率良く分担して行うことが可能となる。
更に、本発明の実施の形態に係る可動式ホームゲート装置24は、検知装置22が、支障物センサ28と信号処理装置30とを含むことで、検知装置22が行う複数の処理動作を、夫々の装置28、30の特徴を生かして、効率良く分担して行うことが可能となる。
10:プラットホーム、10a:線路端、12a:柵、12b:開口部、14:列車、14a:車両側面、18:側扉、22:検知装置、24:可動式ホームゲート装置、26:制御手段、28:支障物センサ、30:信号処理装置、38:総合制御手段、Ar5:更新後の検知エリア
Claims (10)
- プラットホームの線路端に沿って柵を設け、なおかつ、列車の停止位置で側扉に面する部分を開閉可能な開口部とした可動式ホームゲート装置であって、
前記柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域を検知エリアに含む、前記開口部毎に設けられている検知装置と、該検知装置の制御手段とを含み、
該制御手段は、前記検知装置の検知エリアを、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応して更新する、検知エリアの更新機能を具備することを特徴とする可動式ホームゲート装置。 - 前記制御手段が具備する検知エリアの更新機能は、前記検知装置の検知エリアを、列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、更新するものであることを特徴とする請求項1記載の可動式ホームゲート装置。
- 前記制御手段が具備する検知エリアの更新機能は、前記制御手段が前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離に基づいて、前記検知装置の検知エリアを更新するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の可動式ホームゲート装置。
- 前記制御手段は、前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離を、前記開口部が開扉動作を行うタイミングで測定することを特徴とする請求項3記載の可動式ホームゲート装置。
- 前記検知装置毎に前記制御手段を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の可動式ホームゲート装置。
- 前記検知装置は、支障物センサと、信号処理装置とを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の可動式ホームゲート装置。
- プラットホームの線路端に沿って柵を設け、なおかつ、列車の停止位置で側扉に面する部分を開閉可能な開口部とした可動式ホームゲート装置の制御方法であって、
前記開口部毎に、検知装置によって前記柵の外側とプラットホームに停車する列車との間の領域の支障物を検知し、この際、プラットホームに停車する列車毎に、若しくは列車の編成を構成する車両毎に、車両側面の位置及び形状に対応して、前記検知装置の検知エリアを更新して支障物を検知し、
前記検知装置によって支障物が検知されない場合にのみ、開放状態にある開口部を閉じることを特徴とする可動式ホームゲート装置の制御方法。 - プラットホームに停車する列車の車両側面から所定の距離だけ離れた位置に、列車の側面形状に沿った形状の面を有するように、前記検知装置の検知エリアを更新することを特徴とする請求項7記載の可動式ホームゲート装置の制御方法。
- 前記検知装置を利用して測定する、前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離に基づいて、前記検知装置の検知エリアを更新することを特徴とする請求項7又は8記載の可動式ホームゲート装置の制御方法。
- 前記検知装置の照射起点から列車の車両側面の各部位までの距離の測定は、前記開口部が開扉動作を行うタイミングで実施することを特徴とする請求項9記載の可動式ホームゲート装置の制御方法。
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