JP2013202794A - 押出成形用ダイ及びこのダイによるシート状物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】押出機から供給される溶融樹脂をシート状物として押出成形する押出成形用ダイにおいて、ダイ本体の幅方向の温度分布を均一にして高品質のシート状物を製造する。
【解決手段】ダイ本体1内に設けているマニホールド3からリップランド5に至る溶融樹脂流路を前後から挟むようにしてU字状に屈曲した通路を並設してなる中央冷媒通路6と、同じくU字状に屈曲した通路からなる両側冷媒通路7、7とを設け、中央冷媒通路6に温度の低い冷媒を供給する一方、両側冷媒通路7、7にこの冷媒よりも温度の高い冷媒を供給して、ダイ本体1の溶融樹脂流路の中央部を流れる高温度の溶融樹脂を冷却し、ダイ本体1のリップランド5から押し出されるシート状物Aの幅方向の温度分布を均一にする。
【選択図】図5

Description

本発明は、押出機に取付けて熱可塑性樹脂のシート状物を押出成形する押出成形用ダイと、このダイを用いたシート状物の製造方法に関する。
押出成形は熱可塑性樹脂を押出機に供給して溶融混練し、この溶融状態の合成樹脂を押出機に接続している押出成形用ダイに供給してダイ内に形成されているマニホールドを通じて幅方向に拡げながらリップランドの出口から連続的に押出すことによってフィルム又はシートを製造する方法であるが、合成樹脂は押出機内においてスクリューにより混練され、押出機のバレルの径方向の中心部に近づく程、合成樹脂に加えられる剪断応力が大きくなり、合成樹脂の溶融温度が高くなっている。
特に、合成樹脂に、有機過酸化物や熱分解型発泡剤などのような熱によって分解する熱分解型添加剤が含有されている場合には、合成樹脂が部分的に過度に加熱されると、熱分解型添加剤が押出機及び押出成形用ダイ内において徐々に分解してしまい、例えば、熱分解型添加剤が有機過酸化物である場合には、有機過酸化物が押出機又は押出成形用ダイ内において徐々に分解し、その結果、合成樹脂が部分的に架橋してしまい、合成樹脂の溶融粘度が不均一となり、溶融樹脂を押出成形用ダイから均一な押出速度でもって押出すことができなくなるという問題が生じ、熱分解型添加剤が熱分解型発泡剤である場合には、押出機又は押出成形用ダイ内において内部発泡を生じてしまうといった問題が生じる。
そこで、温度が高くなった部分の樹脂温度を低くするために、溶融樹脂全体の温度を低くすると、樹脂温度が低い部分の溶融粘度が低くなりすぎて安定した押出成形ができなくなるといった新たな問題が生じる。
さらに、フラットダイにおいては、ダイの両側端部が中央部よりも放熱量が大きいためダイの幅方向に温度ムラが生じて均質な製品を得ることができなくなるといった問題点がある。
このため、特許文献1に記載されているように、ダイ本体内に形成しているリップランドの出口から連続的に押出されるシート状物の幅方向の温度分布が均一になる溶融樹脂押出成形用ダイが開発された。
この押出成形用ダイは、ダイ本体内に溶融樹脂の流れ方向に対して直交する方向に、ダイ本体内の両側端間に亘って冷媒通過孔を設けていると共にダイ本体の幅方向の両側部に位置する上記冷媒通過孔の入口側と出口側とに一定長さの伝熱抑制パイプを挿着してなる構造を有し、冷媒通過孔に冷風等の冷媒を供給することにより、冷媒によるダイ本体の幅方向における両側部の冷却を伝熱抑制パイプによって抑制する一方、ダイ本体の幅方向の中央部を伝熱抑制パイプが存在しない冷媒通過孔の長さ方向の中央部によって強力に冷却してダイ本体のリップランドの出口から幅方向の温度分布が略均一になるようにシート状物を押し出している。
特開平10−211641号公報
しかしながら、上記押出成形用ダイによれば、ダイ本体内に冷媒通過孔を溶融樹脂通路を横切る方向に設けてこの冷媒通過孔の長さ方向の両端部内、即ち、冷媒通過孔の入口側と出口側とに伝熱抑制パイプを装着することにより、ダイ本体の両側部での冷却作用を抑制し、ダイ本体の幅方向の中央部では冷媒による冷却機能を促進するように構成しているので、ダイ本体の両側部の冷却能力は伝熱抑制パイプの熱伝導率によって決定されることになり、冷媒によるダイ本体の幅方向の中央部の冷却温度と、ダイ本体の幅方向の両側部の冷却温度とを溶融樹脂の溶融温度に応じて別々に制御することができなく、また、ダイ本体を幅方向に横切るように冷媒を冷媒通過孔内に流通させるので、冷媒通過孔の入口側の冷媒温度よりも出口側の冷媒温度が高くなり、ダイ本体の幅方向の温度分布を全幅に亘って均一にすることが困難となる。
さらに、ダイ本体の幅方向の両側冷却機能の抑制度を変更するには、熱伝導率の異なる材料からなる伝熱抑制パイプと交換しなければならず、ダイ本体のリップランドの出口から押出されるシート状物の幅方向の温度分布を均一にするには構造が複雑化してコスト高になるといった問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡単な構造によってダイ本体の幅方向の中央部と両側部との冷却能力を溶融樹脂の温度に応じて調節可能とし、ダイ本体のリップランドの出口から押出されるシート状物の幅方向の温度分布を容易に且つ正確に均一にすることができる押出成形用ダイとこのダイを用いたシート状物の製造方法を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の押出成形用ダイは、請求項1に記載したように、ダイ本体に形成された供給口から供給される溶融樹脂をダイ本体内で幅方向に拡げながらリップランドの出口からシート状に押し出すように構成した押出成形用ダイにおいて、ダイ本体内の幅方向の中央部と両側部とに上記供給口からリップランドの出口に向かって流動する溶融樹脂の流れ方向に沿って溶融樹脂を冷却するための冷媒通路を設けていると共に、これらの中央冷媒通路と両側冷媒通路に互いに独立した冷媒供給管を通じてそれぞれ冷却能力の高い冷媒と低い冷媒を供給するように構成している。
このように構成した押出成形用ダイにおいて請求項2に係る発明は、上記中央冷媒通路と両側冷媒通路とはそれぞれU字状に屈曲した1〜複数の通路をダイ本体の幅方向に並設してなることを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明は、上記中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とのそれぞれにに冷媒を送り込む冷却器を接続していることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、ダイ本体に溶融樹脂流路の中央部と両側部との温度を検出して中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とにそれぞれ接続した冷却器による冷媒の温度又は流量を制御するための温度検知センサーを設けていることを特徴とする。
請求項5は、上記請求項1ないし4のいずれかの押出成形用ダイを用いたシート状物の製造方法であって、ダイ本体の供給口から供給した溶融樹脂をダイ本体内で幅方向に拡げながらリップランドの出口からシート状に押し出すことによりシート状物を製造する際に、中央冷媒供給管からダイ本体の幅方向の中央部内に設けている中央冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力を両側冷媒供給管からダイ本体の幅方向の両側部内に設けている両側冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力よりも高くしてリップランドの出口から押し出されるシート状物の幅方向の温度分布が均一となるように制御することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ダイ本体内の幅方向の中央部と両側部とにダイ本体に形成している溶融樹脂供給口からリップランドの出口に向かって流動する溶融樹脂の流れ方向に沿って溶融樹脂を冷却するための冷媒通路を設けていると共に、これらの中央冷媒通路と両側冷媒通路に互いに独立した冷媒供給管を通じてそれぞれ冷却能力の高い冷媒と低い冷媒を供給するように構成しているので、ダイ本体内の幅方向の中央部を流れる温度の高い溶融樹脂を冷却能力の高い冷媒によって冷却し、幅方向の両側部を流れる温度の低い溶融樹脂を冷却能力の低い冷媒によって冷却してダイ本体の幅方向の中央部と両側部との温度ムラを容易に解消することができると共に、中央冷媒通路内と両側冷媒通路内を流通する冷媒の温度をダイ本体の幅方向の中央部と両側部との温度に応じて別々に調整、制御することができるから、ダイ本体のリップランドの出口から押出されるシート状物の幅方向の温度分布及び粘度分布を簡単且つ正確に均一にすることができ、樹脂の熱劣化等をなくして高品質のシート状物を製造することができる。
さらに、ダイ本体内に中央冷媒通路と両側冷媒通路とを設けてなる簡単なダイ構造であるから、製作が容易で安価に提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、上記中央冷媒通路と両側冷媒通路とをダイ本体内にそれぞれU字状に屈曲した1〜複数の通路を並設することによって形成しているので、ダイ本体の溶融樹脂供給口側の上端面にU字状に屈曲した全ての冷媒通路の入口と戻り口とを開口させた状態でダイ本体の幅方向に均等な間隔毎に並設することができて冷媒供給管及び冷媒戻し管との連結が容易に行えるばかりでなく,ダイ本体内においてはこれらの冷媒通路の長さ方向をダイ本体の長さ方向に向けた状態で並設されているので、中央冷媒通路と両側冷媒通路とを、その通路の全長に亘ってそれぞれダイ本体の幅方向の中央部と両側部との冷却に供することができ、ダイ本体の幅方向の温度分布を安定した均一分布状態に維持しながら高品質のシート状物を製造することができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、上記中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とのそれぞれに冷却器を接続しているので、ダイ本体の幅方向の中央部と両側部との温度差を解消し得る温度又は流量に設定した冷媒をこれらの冷却器から中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とを通じて中央冷媒通路と両側冷媒通路とにそれぞれ供給してダイ本体のリップランドの出口から押出されるシート状物の幅方向の温度分布を簡単且つ正確に均一化することができる。
その上、請求項4に係る発明によれば、ダイ本体に溶融樹脂流路の中央部と両側部との温度を検出して中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とにそれぞれ接続した冷却器による冷媒の温度又は流量を制御するための温度検知センサーを設けているので、ダイ本体内に供給される溶融樹脂の温度分布を溶融樹脂流路全面に亘って高品質の製品を得るための最適にして均一な温度分布となるように自動的に制御することができる。
請求項5に係る発明は、上記押出成形用ダイを用いたシート状物の製造方法であって、ダイ本体の供給口から供給した溶融樹脂をダイ本体内で幅方向に拡げながらリップランドの出口からシート状に押し出すことによりシート状物を製造する際に、中央冷媒供給管からダイ本体の幅方向の中央部内に設けている中央冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力を両側冷媒供給管からダイ本体の幅方向の両側部内に設けている両側冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力よりも高くしてリップランドの出口から押し出されるシート状物の幅方向の温度分布が均一となるように制御するので、高品質のシート状物を能率よく製造することができる。
本発明押出成形用ダイの斜視図。 その縦断側面図。 溶融樹脂流路部分の縦断正面図。 冷媒の供給管路と温度制御回路を備えたダイ全体の簡略縦断面図。 シート状物を製造している状態の押出成形用ダイの斜視図。 冷媒通路の変形例を示す正面図。
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1〜図4において、ダイ本体1は製造すべきフィルム又はシート(以下、シート状物Aとする)の幅方向に長い形状を有しており、その上端面中央部に溶融樹脂供給口2を設けていると共に、内部にはこの溶融樹脂供給口2に連通した溶融樹脂流路が設けられている。
この溶融樹脂流路は、その幅方向の中央部を上記溶融樹脂供給口2の下端開口部に連通させて、溶融樹脂供給口2から供給される溶融樹脂を製造すべきシート状物Aの幅に等しい幅となるように拡幅するマニホールド3と、このマニホールド3に全幅に亘って連通し、且つ、マニホールド3から流下する溶融樹脂の厚みを薄くするダイランド4と、ダイランド4に全幅に亘って連通し、且つ、製造すべきシート状物Aの厚みと幅に等しい隙間と幅を有するスリット形状のリップランド5とからなり、リップランド5の出口5aをダイ本体1の下端面から下方に開口させている。なお図示していないが、ダイ本体1はヒータによって所定の温度に加熱されるように構成されている。
さらに、ダイ本体1内には、このダイ本体1の幅方向の中央部と両側部とに、上記溶融樹脂供給口2からリップランド5の出口5aに向かって溶融樹脂流路内を流動する溶融樹脂を冷却するための中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7とを設けている。これらの中央及び両側冷媒通路6、7、7は、ダイ本体1内の上記マニホールド3からダイランド4の下端部に至る部分を前後から挟むようにしてダイ本体1の前半部と後半部とに幅方向に並列した状態で配設されている。
上記中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7は、U字状に屈曲した1〜複数の通路をダイ本体の幅方向に並設することによって構成されている。詳しくは、中央冷媒通路6は、ダイ本体1の長さ方向(上下方向)に長い直状の流下通路部6aと戻り通路部6bとをダイ本体1の幅方向に小間隔を存して並設してこれらの流下通路部6aと戻り通路部6bとの下端間を円弧状の湾曲通路部6cによって連設してなるU字管形状に形成されてあり、この中央冷媒通路6、6をダイ本体1の幅方向の中央部内における上記溶融樹脂流路を挟んだ前後2個所に、その長さ方向をダイ本体1の長さ方向に向け、且つ、流下通路部6aと戻り通路部6bとの上端開口部をダイ本体1の上端面に開口させた状態にしてそれぞれ前後に4つずつ、冷媒通路6をダイ本体1の幅方向に所定間隔を存した状態で並設している。なお、この中央冷媒通路6の数は、前後に4つずつに限らず、溶融樹脂流路を挟んだ前後に、2つ以上並設しておけばよい。
同様に、両側冷媒通路7、7は、ダイ本体1の長さ方向に長い上記中央冷媒通路6と同大、同形の流下通路部7aと戻り通路部7bとの下端間を円弧状の湾曲通路部7cによって連設してなるU字管形状に形成されてあり、この冷媒通路7、7をダイ本体1の幅方向の両側部内における上記溶融樹脂流路を挟んだ前後にそれぞれ1つずつ、その長さ方向をダイ本体1の長さ方向に向け、且つ、流下通路部7aと戻り通路部7bとの上端開口部をダイ本体1の上端面の両側部にそれぞれ開口させた状態にして中央冷媒通路6に隣接して並設している。なお、この両側冷媒通路7、7の配設数は、上記のように前後に1つずつに限らず、2つ以上並設しておいてもよい。また、これらの冷媒通路6、7の断面形状は特に限定されず、円形、四角形、多角形であってもよい。
これらの中央冷媒通路6及び両側冷媒通路7、7は、その下端の円弧状通路部6c、7cがダイ本体1内に設けている上記ダイランド4の下端部に達した状態となるように並設されていると共に、ダイ本体1の幅方向に隣接する中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7との幅間隔は、二つの隣接する中央冷媒通路6、6間の間隔に等しい間隔でもって、即ち、全ての冷媒通路6、7はダイ本体1の幅方向に一定間隔毎に配設されている。
ダイ本体1内に並設する上記中央冷媒通路6及び両側冷媒通路7、7の数は、ダイ本体1の幅や冷媒通路6、7の径、隣接する冷媒通路間の間隔によって異なるが、ダイ幅が500mm 程度であれば、その中央部と両側とに中央冷媒通路6及び両側冷媒通路7、7をそれぞれ一つずつ、前後計6個所に設けておけばダイ本体1の幅方向の温度制御が可能であるが、通常、製造すべきシート状物Aの幅は1000mm〜3000mmであり、このようなシート状物Aを製造するダイ内に溶融樹脂流路を前後から挟んでダイの幅方向の中央部と両側とに中央冷媒通路6及び両側冷媒通路7、7をそれぞれ一つずつ、計6つの冷媒通路を設けたダイ構造では、溶融樹脂のダイ幅方向の温度を均一化することが困難であり、そのため、ダイ内における前半部と後半部とに溶融樹脂流路を前後から挟んでそれぞれ5〜11個所、並設しておくことが望ましい。
例えば、ダイ本体1内の幅方向の中央部に3〜5つの中央冷媒通路6を一定幅間隔毎に並設し、ダイ本体1内の幅方向の両側部にそれぞれ1〜2つの両側冷媒通路7、7を並設した冷媒通路配列形態や、ダイ本体1内の幅方向の中央部に6つの中央冷媒通路6を一定幅間隔毎に並設し、ダイ本体1内の幅方向の両側部にそれぞれ1〜3つの両側冷媒通路7、7を並設した冷媒通路配列形態等を採用することができる。
また、中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7との全ての冷媒通路を流通する冷媒温度や冷媒供給量をそれぞれ単独的に制御するように構成しておいてもよいが、本発明実施例においては、図4に示すように、ダイ本体1の幅方向の中央部に並設している4つの中央冷媒通路6を一つの冷却器8(以下、第1冷却器8とする)に中央冷媒供給管10を通じて連結、連通し、ダイ本体1の両側部にそれぞれ配設している両側冷媒通路7、7を上記冷却器8とは別の冷却器9(以下、第2冷却器9とする)に両側冷媒供給管11を通じて連結、連通している。
第1冷却器8に連結、連通している中央冷媒供給管10には第1流量調節弁12が設けられていると共に、この中央冷媒供給管10は上記中央冷媒通路6の数に等しい数の中央冷媒分岐管路10a に分岐していて、各中央分岐管路10a をそれぞれダイ本体1の上端面に開口している中央冷媒通路6の流下通路部6aに連結、連通させている。
同様に、第2冷却器9に連結、連通している両側冷媒供給管11には第2流量調節弁13が設けられていると共に、この両側冷媒供給管11はダイ本体1の上端面に開口している両側冷媒通路7の流下通路部7aに連結、連通した分岐管路11a を備えている。なお、全ての中央冷媒通路6の戻り通路部6bは共通の戻り管14に連結、連通していてダイ本体1を冷却した冷媒を外部に導出するように構成してあり、同様に、両側冷媒通路7、7の戻り通路6bも戻り管15、15に連結、連通していてダイ本体1の冷却に供した冷媒を外部に導出するように構成している。
さらに、ダイ本体1の幅方向の中央部と一側部に、ダイ本体1の幅方向の中央部の温度を検出する第1温度検知センサー16とダイ本体1の幅方向の一側端部の温度を検出する第2温度検知センサー17をそれぞれ埋設していると共に、これらの第1、第2温度検知センサー16、17をダイ外の適所に設置した中央処理装置(CPU)に電気的に接続して温度の検出信号をこの中央処理装置(CPU)に入力し、ダイ本体1がその全幅に亘って中央処理装置(CPU)に予め設定しているダイ本体1の冷却温度となるようにこの中央処理装置(CPU)によって該中央処理装置(CPU)と電気的に接続している上記第1、第2冷却器8、9からの冷媒の温度を制御するように構成している。なお、中央処理装置(CPU)からの信号によって上記第1、第2冷却器8、9の温度制御と共に、又は、これらの第1、第2冷却器8、9の温度制御とは別に、上記第1、第2流量調節弁12、13の流量を制御するように構成しておいてもよい。また、このような中央処理装置(CPU)による温度制御を採用することなく、上記第1、第2冷却器8、9からそれぞれ所定温度の冷媒を供給してダイ本体1の幅方向の温度分布が均一となるように設定してもよい。
このように構成した押出成形用ダイの作用を述べると、押出機のノズルからダイ本体1の溶融樹脂供給口2に溶融樹脂を供給する前に、ヒータによって加熱されているダイ本体1に第1、第2冷却器8、9から冷風又は冷水等の冷媒を中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11、11とにそれぞれ供給し、これらの中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11、11との分岐管路10a 、11a を通じてダイ本体1内の中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7との流下通路部6a、7a、7aに導入し、戻り通路部6b、7b、7bを流通させてダイ本体1を冷却したのち、ダイ本体1側に導出する。
この際、ダイ本体1の幅方向の両側端部が中央部よりも放熱量が大きい等の理由から、ダイ本体1の幅方向の中央部が両側部よりも高くなっているので、上記第1冷却器8から中央冷媒通路6に供給される冷媒の温度を上記第2冷却器9から両側冷媒通路7、7に供給される冷媒の温度よりも低くなるように上記中央処理装置(CPU)によって制御して、或いは制御することなく、温度調節を行ってダイ本体1全体の幅方向の温度分布を均一にする。
この状態にして押出機のノズルから所定温度に溶融された溶融樹脂をダイ本体1の溶融樹脂供給路2に供給すると、溶融樹脂はマニホールド3内をダイ本体1の幅方向に拡幅して製造すべきシート状物Aの幅に等しい幅でもってダイランド4からリップランド5に流動し、上記中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7を流通する冷媒によって冷却されながらリップランド5の出口5aから一定幅と厚みのシート状物Aとなって押し出される。
このシート状物Aの製造時において、押出機のノズルから押し出される溶融樹脂は上述したように、その中心部側の溶融樹脂が外周部側の溶融樹脂よりも高くなっているので、ダイ本体1の溶融樹脂供給口2からマニホールド3内に供給された際に、マニホールド3の中央からダイ本体1の両側端に向かって溶融樹脂がその断面形状を偏平状に変形させながら拡がって、マニホールド3の両側端側に低温の溶融樹脂層のみが位置し、中央部には低温の溶融樹脂層によって被覆された高温の溶融樹脂が存在することになって、ダイ本体1内の溶融樹脂流路をリップランド5の出口5aに向かって流動する溶融樹脂の温度がダイ本体1の両側部よりも中央部が高くなる。
そのため、第1冷却器8から中央冷媒供給管10を通じてダイ本体の幅方向の中央部内に設けている中央冷媒通路6に供給される冷媒の温度を第2冷却器9から両側冷媒供給管11、11を通じて両側冷媒通路7、7に供給される冷媒の温度よりも低くして、即ち、第1冷却器8から供給する冷媒の冷却能力を高くしてそれぞれの冷媒を中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7とに供給することにより、ダイ本体1内の溶融樹脂流路を流動する溶融樹脂の温度をダイ本体1の幅方向に均一にしながら、リップランド5の出口5aから全幅に亘って均質なシート状物Aを押し出すことができる。
この際、ダイ本体1内の溶融樹脂流路における幅方向の中央部と両側部とを流動する溶融樹脂の温度を上記第1、第2温度検知センサー16、17によってそれぞれ検出して中央処理装置(CPU)にその検出信号を入力し、予め、この中央処理装置(CPU)に設定しておいた均質なシート状物Aを製造するためのダイ本体1の中央部と両側部との温度設定値と比較して、この温度設定値となるように上記第1、第2冷却器8、9から供給される冷媒の温度を変更する。
なお、このようにダイ本体1内の溶融樹脂流路における幅方向の中央部と両側部とを流動する溶融樹脂の温度を溶融樹脂流路の幅方向に均一となるように制御するには、上記第1、第2冷却器8、9から供給される冷媒の温度の冷却能力によることなく、冷媒の供給量の多少による冷却能力によって制御してもよい。即ち、第1、第2冷却器8、9から中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7とにそれぞれ冷媒を供給する中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11に設けている第1、第2流量調節弁12、13によって冷媒の流量が両側冷媒通路7、7よりも中央冷媒通路6に多く流れるように構成してもよい。
この場合、第1、第2流量調節弁12、13をそれぞれ設けている中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11にそれぞれ第1、第2冷却器8、9から冷媒を供給することなく、一つの冷却器からこれらの中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11に冷媒を供給し、中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7とに供給する冷媒の流量をこれれらの中央冷媒供給管10と両側冷媒供給管11に設けている第1、第2流量調節弁12、13の開度によって調節してもよい。また、上記中央処理装置(CPU)等を使用した自動制御によることなく、第1、第2冷却器8、9の冷媒の温度や流量を均質なシート状物Aを製造できるように構成しておいてもよい。
なお、上記中央冷媒通路6と両側冷媒通路7、7とを形成しているU字状に屈曲した通路において、上記実施例ではその流下通路部6a、7aを直状に形成しているが、図6に示すようにジグザグ状に屈曲させておいてもよく、また、U字状に屈曲した通路以外に、W字状に屈曲した通路であってよい。
1 ダイ本体1
2 溶融樹脂供給口
3 マニホールド
5 リップランド
6 中央冷媒通路
7 両側冷媒通路
8 第1冷却器
9 第2冷却器
10 中央冷媒供給管
11 両側冷媒供給管
A シート状物

Claims (5)

  1. ダイ本体に形成された供給口から供給される溶融樹脂をダイ本体内で幅方向に拡げながらリップランドの出口からシート状に押し出すように構成した押出成形用ダイにおいて、ダイ本体内の幅方向の中央部と両側部とに上記供給口からリップランドの出口に向かって流動する溶融樹脂の流れ方向に沿って溶融樹脂を冷却するための冷媒通路を設けていると共に、これらの中央冷媒通路と両側冷媒通路に互いに独立した冷媒供給管を通じてそれぞれ冷却能力の高い冷媒と低い冷媒を供給するように構成していることを特徴とする押出成形用ダイ。
  2. 中央冷媒通路と両側冷媒通路はそれぞれU字状に屈曲した1〜複数の通路をダイ本体の幅方向に並設してなることを特徴とする請求項1に記載の押出成形用ダイ。
  3. 中央冷媒通路に冷媒を供給する中央冷媒供給管と両側冷媒通路に冷媒を供給する両側冷媒供給管とのそれぞれに冷媒を送り込む冷却器を接続していることを特徴とする請求項1に記載の押出成形用ダイ。
  4. ダイ本体に、溶融樹脂流路の中央部と両側部との温度を検出して中央冷媒供給管と両側冷媒供給管とにそれぞれ接続した冷却器による冷媒の温度又は流量を制御するための温度検知センサーを設けていることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の押出成形用ダイ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの押出成形用ダイを用いたシート状物の製造方法であって、ダイ本体の供給口から供給した溶融樹脂をダイ本体内で幅方向に拡げながらリップランドの出口からシート状に押し出すことによりシート状物を製造する際に、中央冷媒供給管からダイ本体の幅方向の中央部内に設けている中央冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力を両側冷媒供給管からダイ本体の幅方向の両側部内に設けている両側冷媒通路内に供給する冷媒の冷却能力よりも高くしてリップランドの出口から押し出されるシート状物の幅方向の温度分布が均一となるように制御することを特徴とするシート状物の製造方法。
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