JP2013202421A - ガラス材の回収方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板上に金属電極層と半導体素子が製膜された薄膜太陽電池デバイスから、低コスト且つ容易にガラス基板を構成するガラス材を回収すると共に、回収したガラス材に含まれる不純物の含有率を小さくする。
【解決手段】ガラス基板上に順次、金属電極層及び半導体素子が製膜された太陽電池デバイスからガラス材を回収する方法であって、太陽電池デバイスから半導体素子を分離する工程(S1)、金属電極層が製膜されたガラス基板をガラス粒に粉砕する工程(S2)、ガラス粒を液体中で撹拌し、金属電極層の付着率の高い第一のガラス粒及び/又はガラス基板から剥離した金属電極層箔を上層に浮遊させると共に、金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒を下層に沈殿させて、ガラス粒を分別する工程(S3)、及び再利用可能なガラス材として第二のガラス粒を抽出する工程(S4)、を有するガラス材の回収方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス基板上に金属電極層が製膜された薄膜太陽電池のリサイクル方法に関するものであり、具体的には、金属電極層や半導体素子が製膜されたガラス基板から、金属電極層や半導体素子を除去したガラス材を回収する方法に関する。
薄膜太陽電池のリサイクル方法の一つとして、金属電極層や半導体素子が製膜されたガラス基板から、金属電極層や半導体素子を除去し、ガラス基板を構成するガラス材を回収する方法がある。ここで、回収したガラス材の再利用を考慮すると、回収したガラス材に含まれる不純物(除去しきれていない金属電極層)の含有率を小さくすることが重要であり、そのためにはガラス基板上に製膜された金属電極層や半導体素子をできるだけきれいに除去する必要がある。
この点、特許文献1では、薄膜太陽電池モジュールの構成部材の回収方法が提案されている。この回収方法ではまず、ガラス基板上に、金属電極層、光吸収層、バッファ層、窓層の順に積層された薄膜太陽電池デバイス部と、カバーガラスと、これらを接着するプラスチック樹脂製接着剤とからなる構造体を加熱することにより、プラスチック樹脂製接着剤を燃焼させ、薄膜太陽電池デバイス部とカバーガラスとを分離させる。さらに、分離後の薄膜太陽電池デバイス部と燃焼したプラスチック樹脂製接着剤とからなる構造体から、燃焼したプラスチック樹脂製接着剤、窓層、バッファ層、光吸収層をスクレーピング法により機械的に削り落とすことで、燃焼したプラスチック樹脂製接着剤、窓層、バッファ層、光吸収層を含む金属粉と、金属電極層付きガラス基板とを回収する。金属電極層付きガラス基板は、サンドブラスタ又はベルトサンダーによって金属電極層が除去され、これにより金属電極層からの金属粉とガラス基板とが回収される。
特許第4602872号公報
上記特許文献1に記載された技術では、金属電極層が除去されたガラス材を回収することが可能であるが、サンドブラスタで金属電極層をガラス基板から除去する方法を用いた場合、使用済みの砂(アルミナや鉄等の粉末)に金属電極層を構成する金属が含まれるため、使用済みの砂が廃棄物となり、この処理にコストがかかる。
また、ベルトサンダーで金属電極層をガラス基板から除去する方法では、ベルトサンダーからの応力によりガラス基板が割れることがあり、ガラス基板が割れてしまってはベルトサンダーで金属電極層をガラス基板から除去することができない。さらに、ガラス基板を割ることなく、ベルトサンダーで金属電極層を除去するためには、ガラス基板に対してベルトサンダーを押し付ける力を調整する必要があるが、そのためには複雑かつ大規模な機構や装置を設けなくてはならない。特に、薄膜太陽電池モジュールでは、製膜時の熱処理に伴う応力がガラス基板に生じており、ガラス基板が割れないようにするには慎重な工程管理が必要となる。
そこで、本発明は、ガラス基板上に金属電極層と半導体素子が製膜された薄膜太陽電池デバイスから、低コスト且つ容易に、金属電極層と半導体素子を分離して、ガラス基板を構成するガラス材を回収すると共に、回収したガラス材に含まれる不純物の含有率を小さくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るガラス材の回収方法は、ガラス基板上に順次、金属電極層及び半導体素子が製膜された太陽電池デバイスから、再利用可能なガラス材を回収する方法であって、上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を分離する分離工程と、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を粒状のガラス粒に粉砕する粉砕工程と、上記ガラス粒を液体中で撹拌し、上記金属電極層の付着率の高い第一のガラス粒及び/又は上記ガラス基板から剥離した金属電極層箔を上層に浮遊させると共に、上記金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒を下層に沈殿させて、上記ガラス粒を分別する撹拌工程と、上記再利用可能なガラス材として、上記下層に沈殿した第二のガラス粒を抽出する抽出工程と、を有することを特徴とする。
ここでいう上記金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒には、上記金属電極層が付着していないものも含む。
また、上記金属電極層は、モリブデン(Mo)からなる薄膜であるものとしてもよい。
上記撹拌工程における液体は、水であるものとしてもよい。
また、上記粉砕工程は、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を、直径1mm以下の粒状のガラス粒に粉砕するものとしてもよい。
また、上記粉砕工程は、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を、直径0.1mm以下の粒状のガラス粒に粉砕するものとしてもよい。
また、上記分離工程は、スクレービング法により、上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を除去するものとしてもよい。
また、上記太陽電池デバイスは、上記ガラス基板上にモリブデン(Mo)からなる金属電極層、半導体素子としてのCIS系光吸収層、及び透明導電膜が製膜されたCIS系薄膜太陽電池デバイスであるものとしてもよい。
また、本発明の別の観点に係るガラス材の回収装置は、ガラス基板上に金属電極層及び半導体素子が製膜された太陽電池デバイスから、ガラス基板を構成するガラス材を回収する装置であって、上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を除去すると共に、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を粉砕して得られたガラス粒と、液体との混合物を収容する撹拌槽と、上記混合物を収容した撹拌槽を回転させることによって上記混合物を撹拌し、上記金属電極層の付着率の高い第一のガラス粒及び/又は上記ガラス基板から剥離した金属電極層箔を上層に浮遊させると共に、上記金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒を下層に沈殿させて、上記ガラス粒を分別する撹拌機構と、上層に浮遊する上記第一のガラス粒及び/又は上記金属電極層箔を排出して、上記第二のガラス粒を抽出する抽出機構と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ガラス基板上に金属電極層と半導体素子が製膜された薄膜太陽電池デバイスから、低コスト且つ容易にガラス材を回収することができると共に、回収したガラス材に含まれる不純物の含有率を小さくすることができる。
本発明の実施形態に係るガラス材の回収方法が適用可能な太陽電池デバイスの構造の一例を示す模式図である。 本実施形態に係るガラス材の回収方法において実行される処理工程の流れを示し処理フロー図である。 本実施形態に係るガラス材の回収方法に用いられる回収装置、及び回収装置による撹拌工程を示す図である。 本実施形態に係るガラス材の回収方法において、撹拌後の混合物の状態を示す図である。 本実施形態に係るガラス材の回収方法における抽出工程を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るガラス材の回収方法について、図を参照して説明する。
まず、本実施形態に係るガラス材の回収方法の適用対象となる太陽電池デバイスの構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るガラス材の回収方法が適用可能な太陽電池デバイスの一例として、CIS系薄膜太陽電池デバイス1の構造の一例を模式的に示している。
CIS系薄膜太陽電池デバイス1は、ガラス基板11上に、金属電極層12と、p型のCIS系光吸収層13a及びn型の透明導電膜13bからなる半導体素子13とが順次積層されたpnヘテロ接合デバイスを構成している。
なお、CIS系薄膜太陽電池デバイス1の詳細なパターニング構造などは図示していないが、実際には、金属電極層12、CIS系光吸収層13a、及び透明導電膜13bには分割溝が形成されており、分割溝によって形成された複数のセルが直列に接続された集積構造を形成している。
また、CIS系光吸収層13aと透明導電膜13bの間には適宜、高抵抗のバッファ層が製膜されていてもよい。
ガラス基板11は、板状のガラスであって、特にその種類などは限定されない。
このガラス基板11が、本実施形態に係るガラス材の回収方法の回収対象となる材料である。
金属電極層12は、モリブデン(Mo)を材料としたDCスパッタ法等によって、ガラス基板11上に製膜されている。なお、金属電極層12の材料としては、モリブデン(Mo)のほかに、チタン(Ti)やクロム(Cr)等の耐セレン腐食性に優れた高融点の金属を用いることもできる。
CIS系光吸収層13aは、I−III−VI2族カルコパイライト構造の1〜3μmの薄膜であり、例えば、CuInSe2、Cu(InGa)Se2、Cu(InGa)(SSe)2等の多元化合物半導体薄膜が用いられる。このCIS系光吸収層13aは、セレン化/硫化法や多元同時蒸着法によって、金属電極層12上に製膜されている。
透明導電膜13bは、ITO(Indium Tin Oxide)や酸化亜鉛系薄膜等で構成され、CIS系光吸収層13a上に、MOCVD法やスパッタ法によっても製膜されている。
なお、図示しないが、CIS系薄膜太陽電池デバイス1は通常、カバーガラスやアルミフレーム、さらにはバックシート等の部材が適宜取り付けられて製品化されている。これらの部材は、EVA(Ethylene-Vinyl Acetate)樹脂やブチルゴムといった接着剤によってCIS系薄膜太陽電池デバイス1に取り付けられている。このような部材が取り付けられて製品化されているものについて、本実施形態に係るガラス材の回収方法を適用する際には前処理として、加熱によって接着剤を溶融させるなどして、これらの部材を取り外しておく。
続いて、本発明の第一の実施形態に係るガラス材の回収方法により、上述した構成からなるCIS系薄膜太陽電池デバイス1から、再利用可能なガラス材を回収する処理工程について説明する。なお、本実施形態にいう再利用可能なガラス材とは、その形状や形態等を問わず、ガラス基板11から得られる材料としてのガラスをいう。
全工程は、図2に示されるように、順次行われる分離工程(S1)、粉砕工程(S2)、撹拌工程(S3)、及び抽出工程(S4)の全四工程からなる。
<分離工程(S1)>
まず、CIS系薄膜太陽電池デバイス1を、金属電極層12が積層したガラス基板11と、金属電極層12上に積層していた半導体素子13とに分離する。
分離は例えば、金属電極層12上から機械的に半導体素子13を除去することによって行うことができる。機械的な除去の方法としては例えば、スクレーパーを用いるスクレーピング(削り落とし)法を適用することができる。
ここで、ガラス基板11と金属電極層12の密着は強固なため、スクレーパー等をガラス基板11上で摺動させても、ガラス基板11から金属電極層12を除去することは困難である。一方、金属電極層12とCIS系光吸収層13aの密着は弱いため、金属電極層12でスクレーパー等を摺動させることで、金属電極層12からCIS系光吸収層13a、さらにその上に製膜されている透明導電膜13bを併せて除去することができる。
<粉砕工程(S2)>
分離工程(S1)により半導体素子13が除去され、金属電極層12のみが積層した状態のガラス基板11を、ミキサーやボールミル等で粉砕する。この粉砕物には、金属電極層12が付着しておらず、ガラス材のみからなるガラス粒と、金属電極層12が付着したガラス粒と、ガラス基板11から剥離した金属電極層12のみからなる箔状の金属電極層箔とが含まれる(以下、粉砕によって得られるものをまとめて、「粉砕物」ということがある)。
この粉砕工程(S2)では、粉砕によって得られるガラス粒の直径が最大1mmとなるように粉砕する。粉砕後のガラス粒の粒度を上記のものとするためには、例えば、目開きが直径1mmのメッシュのフィルターを用い、これによってガラス粒を篩い分ける。
<撹拌工程(S3)>
図3に示される回収装置2を用い、粉砕工程(S2)によって得られた粉砕物を水中に投入し、撹拌する。
ここで、回収装置2は、開口部21bから投入された被処理物を収容可能な円筒上の撹拌槽21と、撹拌槽21を左右両側から支持し、回転可能に設けられた支軸22と、支軸22に取り付けられ、支軸22を回転させるモータとから構成される。
撹拌槽21の外周には、歯面が軸心方向に向いた環状ギヤ21aが周方向に設けられており、また、支軸22の先端には、環状ギヤ21aと噛合する回転ギヤ22aが設けられている。支軸22が、別途備え付けられているモータの動力によって回転すると、回転ギヤ22aに噛合する環状ギヤ21aに動力が伝達する。このとき、支軸22を回転させる向きに加えられた動力は、撹拌槽21を軸心周りに回転させる力に変換され、撹拌槽21が周方向に回転する。
また、撹拌槽21は、支軸22を支点にして、任意の角度に傾倒可能に備え付けられており、任意の角度に撹拌槽21を傾倒させた状態で撹拌を行うことができる。また、所定の角度に撹拌槽21を傾倒させることによって、収容している被処理物を開口部21bから排出することができる。
また、撹拌槽21の材質には、ガラスやステンレス、あるいはホウロウなど、粉砕物に含まれるガラス粒との間で大きな摩擦が生じにくいものが好適に用いられる。このような材質のものを用いることにより、ガラス粒が撹拌槽21の側面に付着することを抑制し、これによりガラス材の回収率が低下するのを防ぐことができる。
水を張った撹拌槽21内に粉砕物を投入した上、30rpmで15分、撹拌槽21を回転させることによって水と粉砕物の混合物を撹拌すると、撹拌槽21内は図4に示されるように、金属電極層12の付着率の高いガラス粒31と、ガラス基板11から剥離した金属電極層箔32とが浮遊する上層と、金属電極層11の付着率が相対的に低いガラス粒33が沈殿する下層とに分かれる。
なお、ここでいう金属電極層11の付着率が相対的に低いガラス粒33には、金属電極層11が付着していないものも含む。
このような二層への分離は、モリブデン(Mo)の疎水性を利用したものである。即ち、金属電極層12を構成するモリブデン(Mo)の付着率の高いガラス粒31や、モリブデン(Mo)そのものである、ガラス基板11から剥離した金属電極層箔32などは、モリブデン(Mo)の影響が強く、水と親和せずに上層に浮遊する。一方、金属電極層12を構成するモリブデン(Mo)の付着率が相対的に低いガラス粒33は、モリブデン(Mo)の影響が弱く、あるいは影響がなく、下層に沈殿する。
なお、ガラス基板から剥離した金属電極層箔32は必ずしも発生せず、粉砕工程(S2)において金属電極層12がガラス基板11から剥離せず、金属電極層12の付着率の高いガラス粒31のみが上層に浮遊する場合もある。
また、上層に浮遊するガラス粒31と、下層に沈殿するガラス粒33について、金属電極層12の付着率の高低は相対的なものであり、ガラス粒31における金属電極層12の付着率に対して、ガラス粒33における金属電極層12の付着率が低いものとなっている。
また、粉砕物と共に撹拌する液体には、水のほかに、モリブデン(Mo)よりも比重が軽く、モリブデン(Mo)と化学的反応を起こさない液体を用いることもできる。
また、撹拌の速度は速すぎても遅すぎても、水と粉砕物の混合物が二層に分離しにくいため、20〜100rpmの範囲で15分程度行うのが好適である。
<抽出工程(S4)>
撹拌工程(S3)により、金属電極層12の付着率の高いガラス粒31と、ガラス基板11から剥離した金属電極層箔32とが浮遊する上層と、金属電極層12の付着率が相対的に低いガラス粒33が沈殿する下層の上下二層に混合物が分離した状態から、図5に示されるように、撹拌槽21を傾倒させ、上層に浮遊する金属電極層12の付着率の高いガラス粒31と、ガラス基板11から剥離した金属電極層箔32とを排出する。
これにより撹拌槽21内には、下層に沈殿した、金属電極層12の付着率が相対的に低いガラス粒33のみが残り、水と粉砕物の混合物から、再利用可能なガラス材としてガラス粒33が抽出される。
なお、この際、撹拌槽21の底部にガラス粒33と共に残る余分な水分を取り除くため、ガラス粒33よりも十分に目の細かい篩の上に撹拌槽21内の収容物をあけて、水分を切るなどしてもよく、また、収容物を乾燥することにより、ガラス粒33を回収することができる。
以上の全四工程によって抽出されたガラス粒33に基づき、ガラス材の回収率と、ガラス粒33中のモリブデン(Mo)含有率を測定した結果、以下の表1に示す数値が得られた。なお、撹拌工程(S3)における撹拌は、30rpmで15分間行っている。
Figure 2013202421
ここで、ガラス材の回収率は、粉砕前のガラス基板11の重量に占めるガラス粒33の重量の割合を示している。
また、モリブデン(Mo)含有率は、ガラス粒33の重量に占めるモリブデン(Mo)の重量の割合を示している。なお、ガラス粒33の重量に占めるモリブデン(Mo)の重量割合は、王水によりガラス粒33に付着したモリブデン(Mo)を溶かし出して分析したものである。
以上の本実施形態に係るガラス材の回収方法によれば、ガラス基板11上に金属電極層12と半導体素子13が製膜された薄膜太陽電池デバイス1から、低コスト且つ容易に、金属電極層12と半導体素子13を分離し、ガラス基板11を構成するガラス材を回収することができる。
また、回収したガラス材に含まれる不純物としてのモリブデン(Mo)の含有率は、上記のとおり、非常に僅かであり、再利用に影響のない範囲に抑えことができる。
次に、本発明の第二の実施形態に係るガラス材の回収方法により、上述したCIS系薄膜太陽電池デバイス1から、再利用可能なガラス材を回収する工程について説明する。
上述した第一の実施形態では、粉砕工程(S2)において、目開きが直径1mmのメッシュのフィルターを用いるなどして、粉砕によって得られるガラス粒の直径が最大1mmとなるように粉砕した。これに対して本実施形態では、粉砕によって得られるガラス粒の直径が最大0.1mmとなるように粉砕する。このような粒度に粉砕するためには、例えば、目開きが直径0.1mmのメッシュのフィルターを用い、これによってガラス粒を篩い分ける。
なお、本実施形態における他の分離工程(S1)、撹拌工程(S3)、抽出工程(S4)は、第一の実施形態と同様に行われる。
本実施形態により、全四工程を経て抽出された、金属電極層12の付着率が相対的に低いガラス粒に基づき、ガラス材の回収率と、当該ガラス粒中のモリブデン(Mo)の含有率を測定した結果、以下の表2に示す数値が得られた。なお、撹拌工程(S3)における撹拌は、30rpmで15分間行っており、各項目の示す内容は、第一の実施形態と同様である。
Figure 2013202421
以上の本実施形態に係るガラス材の回収方法によれば、上記のとおり、回収したガラス材に含まれる不純物としてのモリブデン(Mo)の含有率を、極めて僅かなものとするこができるさらに、ガラス材の回収率が非常に高く、資源を非常に高い割合で再利用することができる。
なお、以上の本実施形態に係るガラス材の回収方法において用いた回収装置2では、環状ギヤ21a、回転ギヤ22a、支軸22、及び動力源としてのモータによって、撹拌槽21内に収容した混合物を撹拌する撹拌機構が実現され、撹拌槽21を傾倒可能に支持する支軸22によって、撹拌槽21の下層に沈殿した、金属電極層12の付着率が相対的に低いガラス粒を抽出する抽出機構を実現したが、これらは実施例の一つであって、水と粉砕物の混合物を収容する撹拌槽、撹拌槽内に収容した混合物を撹拌する撹拌機構、撹拌によって撹拌槽の下層に沈殿したガラス粒を抽出するための抽出機構を備えている限り、形状や仕組みの異なる他の機構によって回収装置を構成することができる。
したがって、例えば、撹拌槽内の底面や側面に、撹拌効率を上げるための刃や突起などを備えてもよいし、撹拌槽自体を回転させる代わりに、撹拌槽内の底面に立設して備え付けられた棒状の羽根付き軸を回転させることによって、撹拌槽内の混合物を撹拌するようにしてもよい。さらには、撹拌槽を径方向に搖動させて、撹拌するようにしてもよい。また、撹拌槽内に浮遊する金属電極層12の付着率の高いガラス粒31と、ガラス基板11から剥離した金属電極層箔32とを、撹拌槽内から排出する方法として、撹拌槽2を傾けて開口部21bから排出する以外に、撹拌槽2にガラス粒31および金属電極層箔32を排出するための排出口を開口部21bとは別に設けてもよい。
また、本実施形態に係るガラス材の回収方法では、適用可能な太陽電池デバイスの一例として、CIS系薄膜太陽電池デバイスを挙げたが、これに限らず、ガラス基板上に金属電極層を積層し、さらに金属電極層上に半導体素子を積層した太陽電池デバイスであれば、適用することができる。
1 CIS系薄膜太陽電池デバイス
11 ガラス基板
12 金属電極層
13 半導体素子
13a CIS系光吸収層
13b 透明導電膜
2 回収装置
21 撹拌槽
21a 環状ギヤ
21b 開口部
22 支軸
22a 回転ギヤ
31 ガラス粒
32 金属電極層箔
33 ガラス粒

Claims (8)

  1. ガラス基板上に順次、金属電極層及び半導体素子が製膜された太陽電池デバイスから、再利用可能なガラス材を回収する方法であって、
    上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を分離する分離工程と、
    上記金属電極層が製膜されたガラス基板を粒状のガラス粒に粉砕する粉砕工程と、
    上記ガラス粒を液体中で撹拌し、上記金属電極層の付着率の高い第一のガラス粒及び/又は上記ガラス基板から剥離した金属電極層箔を上層に浮遊させると共に、上記金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒を下層に沈殿させて、上記ガラス粒を分別する撹拌工程と、
    上記再利用可能なガラス材として、上記下層に沈殿した第二のガラス粒を抽出する抽出工程と、を有する、
    ことを特徴とするガラス材の回収方法。
  2. 上記金属電極層は、モリブデン(Mo)からなる薄膜である、
    請求項1記載のガラス材の回収方法。
  3. 上記撹拌工程における液体は、水である、
    請求項1又は2記載のガラス材の回収方法。
  4. 上記粉砕工程は、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を、直径1mm以下の粒状のガラス粒に粉砕する、
    請求項1乃至3いずれかの項に記載のガラス材の回収方法。
  5. 上記粉砕工程は、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を、直径0.1mm以下の粒状のガラス粒に粉砕する、
    請求項1乃至3いずれかの項に記載のガラス材の回収方法。
  6. 上記分離工程は、スクレービング法により、上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を除去する、
    請求項1乃至5いずれかの項に記載のガラス材の回収方法。
  7. 上記太陽電池デバイスは、上記ガラス基板上にモリブデン(Mo)からなる金属電極層、半導体素子としてのCIS系光吸収層、及び透明導電膜が製膜されたCIS系薄膜太陽電池デバイスである、
    請求項1乃至6いずれかの項に記載のガラス材の回収方法。
  8. ガラス基板上に金属電極層及び半導体素子が製膜された太陽電池デバイスから、ガラス基板を構成するガラス材を回収する装置であって、
    上記太陽電池デバイスから上記半導体素子を除去すると共に、上記金属電極層が製膜されたガラス基板を粉砕して得られたガラス粒と、液体との混合物を収容する撹拌槽と、
    上記混合物を収容した撹拌槽を回転させることによって上記混合物を撹拌し、上記金属電極層の付着率の高い第一のガラス粒及び/又は上記ガラス基板から剥離した金属電極層箔を上層に浮遊させると共に、上記金属電極層の付着率が相対的に低い第二のガラス粒を下層に沈殿させて、上記ガラス粒を分別する撹拌機構と、
    上層に浮遊する上記第一のガラス粒及び/又は上記金属電極層箔を排出して、上記第二のガラス粒を抽出する抽出機構と、を有する、
    ことを特徴とするガラス材の回収装置。
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