JP7021392B1 - 金属成分の濃縮処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属成分を高い回収率かつ高倍率で濃縮する。【解決手段】太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、封止材の一方の面に設けられる保護部材と、を備える太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、微小粉末を混合粉末として捕集する分級工程と、混合粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、を有する金属成分の濃縮処理方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、金属成分の濃縮処理方法に関する。
太陽電池発電は、太陽光というクリーンエネルギーを利用し、環境負荷が小さいことから、再生可能エネルギーとして着目されている。この太陽電池発電に使用される太陽電池モジュールは、例えば、太陽電池セルと、太陽電池セルを封止する封止材と、保護部材(いわゆるバックシート)と、太陽電池セルから配線される金属パターンと、ガラス基板と、封止材の周囲に設けられるフレーム部材と、を備えて構成される。
これまで太陽電池モジュールは、一定期間、使用された後に廃棄処分されていたが、近年、太陽電池モジュールを処理し、有価金属を回収してリサイクルすることが求められている。
そこで、太陽電池モジュールを処理する方法として、例えば特許文献1が開示されている。特許文献1には、太陽電池モジュールもしくはその一部分解物である太陽電池シート状構造物をせん断破砕し、得られる破砕物を分級することにより、金属成分を濃縮することが記載されている。
特開2021-116448号公報
しかし、特許文献1の方法で分離された粉末(以下、セル混合粉末ともいう)には、金属成分を含む粉末だけでなく、太陽電池セルに由来するシリコンなどが混入しており、金属成分の品位が低いことがあった。また、太陽電池モジュールに使用されるAgなどの金属成分の量は年々減少しており、セル混合粉末のAg品位も低下傾向にある。そのため、セル混合粉末をリサイクル原料として使用できないことがあった。このことから、セル混合粉末からシリコン、封止材や保護部材の破片等を分離し、金属成分を高い品位となるよう濃縮することが要求されている。また、品位とともに回収率を高く維持することも要求されている。
本発明は、金属成分を高い回収率かつ高倍率で濃縮する技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、前記太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、前記封止材の一方の面に設けられる保護部材と、を備える太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、
前記破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、前記微小粉末を混合粉末として捕集する分級工程と、
前記混合粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、を有する金属成分の濃縮処理方法。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、
前記粉砕工程では、前記混合粉末を圧縮粉砕または衝撃粉砕する。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、
前記混合粉末は、金属成分を含む粒子、シリコンを含む粒子、および前記金属成分とシリコンとが接合した接合粒子を少なくとも含む。
本発明の第4の態様は、第1~第3の態様において、
前記混合粉末の粒径が1μm以上500μm以下である。
本発明の第5の態様は、第1~第4の態様において、
前記粉砕工程では、前記粉砕物の粒径が1μm以上450μm以下となるように前記混合粉末を粉砕する。
本発明の第6の態様は、第1~第5の態様において、
前記湿式比重選別工程で分離された重比重粉末は、前記太陽電池セルに由来するシリコンと前記金属パターンに由来する金属成分とを含み、前記シリコンが前記金属成分との体積比率で85%以下である。
本発明の第7の態様は、第1~第6の態様において、
前記湿式比重選別工程では、前記粉砕物と前記選別液とを混合した混合スラリを薄流選別機に供給し、湿式比重選別を行う。
本発明の第8の態様は、第1~第7の態様において、
前記薄流選別機に供給する前記混合スラリに対し、界面活性剤を含む洗浄水を流しながら湿式比重選別を行う。
本発明によれば、金属成分を高い回収率かつ高倍率で濃縮することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる金属成分の濃縮処理方法のフローを示す図である。 図2は、太陽電池モジュールの断面概略図である。 図3は、太陽電池シート状構造物の断面概略図である。 図4は、実施例1のConc.のSEM画像(40倍)を示す。 図4は、実施例1のTail1のSEM画像(200倍)を示す。 図5は、実施例1のTail1のSEM画像(200倍)を示す。 図6は、実施例1のTail2のSEM画像(800倍)を示す。 図7は、実施例1のTail2のSEM画像(800倍)を示す。
一般的に、混合粉末から金属粒子を選別して金属成分を濃縮する方法としては、例えば混合粉末に対して乾式による物理選別を施し、金属成分を含む粉末を分離回収する方法がある。ただし、乾式による物理選別では、混合粉末の粒径が小さくなるほど、静電気などの影響が大きくなり、選別を効率よく行えず、金属成分を高濃度かつ高回収率で濃縮できない傾向がある。このことから、本発明者等は、湿式による比重選別に着目した。
しかし、混合粉末でも金属成分やシリコンを含むセル混合粉末は、水などと混和しにくく、水に浮遊しやすいため、湿式比重選別を効率よく行えないことがあった。このことから、セル混合粉末の水との混和性を高めるべく、検討を行い、界面活性剤を用いるとよいことを見出した。
その一方、湿式比重選別を行うことにより、金属成分を重比重粉末として分離しやすくなるものの、濃縮倍率や回収率がいまだ低く不十分であることが確認された。この要因について検討したところ、その主な要因は、セル混合粉末に含まれる、金属成分とシリコンとが接合した接合粒子にあることを見出した。
詳細は後述するが、セル混合粉末には、金属成分を含む単体粒子やシリコンを含む単体粒子などだけでなく、接合粒子が存在する。この接合粒子は、同等の粒径を有する金属単体粒子と比べて比重が低くなる。そのため、接合粒子は、湿式比重選別の際に軽比重粉末として分離され、回収されないことがある。これにより、金属成分の回収率が低くなることがある。また、仮に重比重粉末として分離されたとしても、最終的に得られる濃縮物にシリコンを混入させ、金属成分の品位を低下させることがある。
本発明者等は、この接合粒子について金属成分とシリコンとに分離する方法を検討し、この接合粒子を湿式比重選別の前に予め粉砕するとよく、粉砕方法としては圧縮粉砕または衝撃粉砕が好ましいことを見出した。これまで、接合粒子を粉砕すると、シリコンとともに金属成分も微細化され、金属成分を重比重粉末として回収しにくくなると考えられた。しかし、シリコンと金属成分との接合粒子であれば、粉砕したとしても、金属成分を過度に微細化させることなく、シリコンを選択的に粉砕できることが分かった。つまり、接合粒子のうち、金属成分をそのままの状態で残しつつ、シリコンを粉砕することができる。これにより、接合粒子のシリコンを粉砕して金属成分から剥離させ、金属成分とシリコンとを分離させることができる。
なお、せん断破砕では、シリコンとともに金属成分を微細化してしまうおそれがある。金属成分が過度に微細化されてしまうと、湿式比重選別の際に重比重粉末として回収できないおそれがある。
そして、セル混合粉末を粉砕した粉砕物に対して湿式比重選別を行うことにより、金属成分とシリコンとを比重差に応じて好適に分離することができる。この結果、金属成分を高品位かつ高回収率で濃縮することができる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態にかかる金属成分の濃縮処理方法について、太陽電池モジュールの廃棄物から得られるセル混合粉末を処理対象とした場合を例として図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる金属成分の濃縮処理方法のフローを示す図である。
(準備工程)
まず、処理対象となる混合粉末として、セル混合粉末を準備する。
セル混合粉末は、太陽電池モジュールを破砕し、分級処理することにより得られる濃縮物である。セル混合粉末には、太陽電池モジュールの構成部材に由来する粉末が含まれる。具体的には、金属成分を含む粒子、シリコンを含む粒子、および金属成分とシリコンとが接合した接合粒子などが含まれる。以下、太陽電池モジュールの構成とセル混合粉末の作製方法について説明する。
太陽電池モジュール1は、例えば図2に示すように、複数の太陽電池セル11と、太陽電池セル11から配線される金属パターン12と、太陽電池セル11および金属パターン12を封止する封止材13と、封止材13の一方の面に設けられる保護部材14と、封止材13の他方の面に設けられるガラス基板15と、封止材13やガラス基板15などの積層体の周囲を囲むフレーム部材16と、を備えて構成される。
太陽電池モジュール1において、太陽電池セル11は、例えばシリコンなどを含む半導体から形成される。金属パターン12は、太陽電池セル11から配線される金属部材であって、例えば太陽電池セル11の表面に設けられる表面電極や太陽電池セル11の間を電気的に接続するバスバー電極を備えて構成される。金属パターン12は、例えば銅(Cu)や銀(Ag)などの有価金属を含み、表面電極は主にAgから形成され、バスバー電極は主にCuから形成される。封止材13は、例えばエチレン‐酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリエチレンなどの樹脂から形成される。保護部材14は、例えば、ポリエチレンテレフタレートやフッ素樹脂などの樹脂から形成される。ガラス基板15は例えばガラスから形成される。フレーム部材16は、例えば金属や樹脂などから形成される。
セル混合粉末は、太陽電池モジュール1からガラス基板15およびフレーム部材16を除去し、図3に示す太陽電池シート状構造物10を得た後、これに破砕処理および分級処理を施すことにより得られる。
具体的には、図1に示すように、まず、太陽電池シート状構造物10(以下、単にシート状構造物10ともいう)を破砕する。これにより、各部材に由来する粒子を含む破砕物が形成される。破砕物には、例えば、金属成分とシリコンとが接合した接合粒子、金属単体粒子、樹脂単体粒子、シリコン単体粒子などが含まれる。
接合粒子は、太陽電池セル11とAgを含む表面電極とが接する箇所が破砕されて形成される粒子である。表面電極は、例えばAgペーストを太陽電池セル11上に塗布し焼き付けることで形成されているので、Agなどの金属成分と太陽電池セル11を構成するシリコンとが接合される。このため、破砕したときに、金属成分とシリコンとが分離せずに接合したまま残存し、接合粒子が形成される。接合粒子は、元の太陽電池シート状構造物10の積層形状を反映して、コア粒子と、その表面の一部を被覆する外殻とが接合して構成され、外殻がコア粒子の表面の一部を被覆し、帯状に存在する場合、片刃形状ともいう。この接合粒子には、例えば、コアとなるシリコン粒子の表面に金属成分が外殻として接合され、シリコン比率が高い粒子や、コアとなる金属粒子の表面にシリコンが外殻として接合され、金属比率の高い粒子などがある。
破砕物に含まれる各粒子は、構成材料に応じた粒径を有する。例えば樹脂のような軟質で粘りのある材料から形成される部材ほど、粗く破砕され、金属やシリコンのような硬くて脆い材料から形成される部材は、細かく破砕される傾向がある。そのため、樹脂を含む粒子(樹脂単体粒子など)の粒径は比較的大きく、それ以外の成分を含む粒子(金属単体粒子など)の粒径は比較的小さくなる。つまり、破砕物において、粒径の大きな範囲は、樹脂などが多く含まれ、金属成分の比率が低くなる一方、粒径の小さな範囲は、樹脂などが混入しにくく、金属成分の比率が高くなる。
破砕物の大きさは、特に限定されないが、後述の分級処理の際に金属成分を好適に回収する観点からは、破砕物の粒径が20mm以下となるようにシート状構造物10を破砕することが好ましい。より好ましくは15mm以下、さらに好ましくは10mm以下となるように破砕するとよい。このように破砕することにより、破砕物に含まれる粒子の粒度分布を広く、その粒径を適度にばらつかせることができ、破砕物において粒径の小さい側に含まれる金属成分の割合を高くすることができる。
破砕方法としては、破砕物に含まれ粒子の粒径を材料に応じて適度にばらつかせる観点から、シート状構造物10にせん断作用を与えることができるせん断破砕が好ましい。使用する破砕機としては、例えば一軸破砕機や二軸破砕機など公知の破砕機を用いることができるが、一軸破砕機が好ましい。二軸破砕機では、破砕条件によっては破砕物が一様に細かく破砕されて、粒径が均一となりやすいのに対して、一軸破砕機では、破砕が粗く、得られる破砕物の粒径が不均一で、粒度分布が広くなるように、破砕しやすい。つまり、一軸破砕機によれば、封止材13や保護部材14を過度に細かく破砕することなく、樹脂を含む粒子の粒径を比較的大きく維持することができる。一軸破砕機としては、刃の形状によって一軸カッターミルや一軸ハンマーミルなどがあるが、せん断破砕する観点から、一軸カッターミルが好ましい。
なお、破砕条件は、特に限定されず、破砕物の粒度分布が広くなるように、破砕機における刃の数、刃のクリアランス、および刃の回転数などを適宜調整するとよい。また、シート状構造物10は一段階で破砕してもよく、一次破砕、二次破砕といったように多段階で徐々に破砕してもよい。
(分級工程)
続いて、得られた破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、微小粉末をセル混合粉末として回収する。
上述したように、破砕物は、主に樹脂単体粒子などで構成される粗大粉末と、接合粒子や金属単体粒子、シリコン単体粒子などで構成される微小粉末と、を含む。この破砕物から分級により微小粉末を回収することで、樹脂成分を取り除き、金属成分を濃縮することができる。なお、セル混合粉末には、主に金属単体粒子やシリコン単体粒子、接合粒子など以外に、破砕工程で微細化された微量の樹脂単体粒子なども含まれる。
分級する際に微小粉末として捕集する粒径の範囲は、特に限定されないが、その上限は500μm以下であることが好ましく、下限は1μm以上であることが好ましい。粉末の粒径を小さくするほど、樹脂などの不純物の取り込みを低減し、微小粉末に含まれる有価金属の比率を高めることができる。特に、Agの比率を高くできる。破砕物から微小粉末として上記粒径範囲を有する微小粒子を捕集することで、金属成分の比率を高く維持しながらも、回収率を高くすることができる。
(粉砕工程)
続いて、分級工程で得られた微小粉末としてのセル混合粉末を粉砕し、粉砕物を得る。粉砕によれば、金属成分の過度な粉砕を抑制しつつ、シリコンを選択的に粉砕することができる。これにより、接合粒子から金属成分を単体分離させたり、シリコンの比率を低減したりすることができる。この結果、接合粒子を、金属単体粒子もしくは金属粒子の表面にシリコンが残存した粒子、シリコン単体粒子などに粉砕することができる。なお、セル混合粉末に含まれるシリコン単体粒子などは粉砕により微細化される一方、金属単体粒子などは過度に粉砕されず、比較的粒径の大きな粒子のままとすることができる。
得られる粉砕物には、主に、金属単体粒子もしくは金属粒子の表面にシリコンが残存した粒子、シリコン単体粒子が含まれ、微量の樹脂単体粒子なども含まれる。
粉砕方法としては、シリコンをより確実に選択的に粉砕する観点からは、圧縮粉砕または衝撃粉砕が好ましい。圧縮粉砕や衝撃粉砕は、従来公知の装置を用いることができる。圧縮粉砕であれば、例えば、ディスクミルやローラプレス装置などを用いることができる。衝撃粉砕であれば、例えばボールミルなどを用いることができる。
粉砕条件は、金属成分を過度に粉砕せずシリコンを選択的に粉砕できれば特に限定されない。後述の湿式比重選別の際に金属成分を重比重粉末として高回収率で回収する観点からは、粉砕物の粒径が1μm以上450μm以下となるように粉砕することが好ましい。金属成分を含む粒子の粒径が過度に小さくなると、湿式比重選別の際に低比重粉末として分離されるおそれがあるが、粉砕物やそこに含まれる金属成分を含む粒子の粒径を上記範囲となるように粉砕することで、金属成分を含む粒子を高比重粉末としてより確実に分離することができる。また、シリコンを含む粒子の粒径を上記範囲となるように粉砕することで、シリコンを含む粒子を低比重粉末としてより確実に分離することができる。なお、ここで粒径とは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置等で測定される数値である。
また、粉砕の際に破砕物に加わる力(例えば衝撃力や圧縮力など)が過度に大きくなると、金属成分までが過度に粉砕されてしまい、シリコンを選択的に粉砕できないことがある。この点、粉砕物の90%通過径(いわゆるD90)が75μm以上450μm以下の範囲内となるような条件で破砕物を粉砕することが好ましい。D90が上記範囲となるように粉砕を行うことにより、粉砕にともない破砕物に加わる力を適度な大きさに調整することができ、金属成分の過度な粉砕を抑制しつつ、シリコンをより確実に選択的に粉砕することができる。この結果、後述の湿式比重選別にて金属成分とシリコンとを好適に分離することができる。
また、後述の湿式比重選別の際に金属成分を重比重粉末として高回収率で回収する観点からは、粉砕により得られる、金属粒子の表面にシリコンが残存した粒子において、シリコンの比率が少ないことが好ましい。具体的には、金属成分とシリコンとの体積比率で、シリコンの比率が好ましくは85%以下、より好ましくは75%以下である。なお、このシリコンの比率は、粉砕物のSEM画像で観察される粒子のうち、シリコンの比率が最も高い数値を示す。つまり、金属粒子の表面にシリコンが残存した粒子において、シリコンの比率の上限値は好ましくは85%以下、より好ましくは75%以下である。
(湿式比重選別工程)
続いて、粉砕工程により得られた粉砕物について湿式比重選別を行う。
上述したように、シリコンなどを含む粉砕物は、水などと混和しにくいことから、湿式比重選別では、界面活性剤を使用する。具体的には、粉砕物と、界面活性剤を含む選別液とを混合し、混合スラリを得る。界面活性剤を添加することにより、混合した際に粉砕物の浮遊を抑制し、粉砕物を選別液中に分散させる。
選別液に用いる界面活性剤としては、金属成分やシリコンを混和できるものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば直鎖アルキルベンゼン系、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムなどを用いることができる。また、選別液に用いる溶媒としては、例えば水を用いることができる。また、界面活性剤の濃度は、粉砕物を水に混和できれば特に限定されない。
続いて、混合スラリを比重選別機に供給する。この比重選別機としては、粒子の薄流中での挙動の差を利用する薄流選別機、粒子の流体中での沈降挙動の差を利用するジグ選別機や重液選別機などを用いることができる。この中でも、薄流選別機が好ましい。薄流選別機によれば、粒径の小さな粉砕物でも比重選別を好適に行えることができるためである。
ここで、薄流選別機での比重選別について具体的に説明する。
薄流選別機は、傾斜して配置される振動トレイを備え、振動トレイ上に洗浄水を流すように構成される。湿式比重選別の際には、この振動トレイ上に洗浄水を流しながら、混合スラリを供給し、振動トレイを振動させる。このとき、混合スラリに含まれる低比重粉末が洗浄水により振動トレイの下方に流され、高比重粉末は振動により振動トレイの上方に押し上げられ、各粒子が比重に応じて分離される。具体的には、金属単体粒子もしくは金属粒子の表面にシリコンが残存した粒子など、金属成分の比率の高い粒子は、高比重粉末として振動トレイ上に残存し、シリコンの比率の高い接合粒子やシリコン単体粒子、樹脂単体粒子などは低比重粉末として振動トレイから流れ落ちる。
そして、振動トレイ上に残存する高比重粉末を濃縮物として回収する。
薄流選別機にて流す洗浄水は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤を含む洗浄水を用いることにより、湿式比重選別中での粉砕物の浮遊を抑制できる。これにより、重比重粉末と軽比重粉末とをより確実に分離させることができる。
薄流選別機において、振動トレイの振幅幅や振幅スピード、洗浄水の供給量は、金属成分の品位や回収率に応じて適宜変更するとよい。選別条件は、予め求めた、金属成分の品位と回収率との相関を示す回収品位曲線に基づいて、適宜設定するとよい。例えば、振幅幅を10~110、振幅スピードを60~350rpm(cpm)、洗浄水の供給量を0~10L/minとするとよい。
以上により、セル混合粉末としての混合粉末からシリコンを含む粒子や樹脂成分を含む粒子などを除去し、金属成分を含む粒子を高比重粉末として分離することができる。これにより、セル混合粉末から金属成分を高品位かつ高回収率で分離することができる。
具体的には、金属成分としてAg品位が1%以下であるセル混合粉末に上述の処理を施すことにより、Ag品位が5%以上の濃縮物を得ることができる。また、セル混合粉末に含まれるAgを回収率で50%以上、回収することができる。また、セル混合粉末に含まれるシリコンを90%以上分離除去することができ、濃縮倍率を5倍以上とすることができる。ここで、回収率とは、最終的に得られた濃縮物に含まれる金属成分の重量を、原料(セル混合粉末)に含まれる金属成分の重量で除した比率を示す。また、濃縮倍率とは、濃縮物に含まれる金属成分の濃度を、原料(セル混合粉末)に含まれる金属成分の濃度で除した比率を示す。
なお、湿式比重選別で分離回収された低比重粉末はシリコンを高い比率で含むので、低比重粉末をシリコン源として有効利用することもできる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、湿式比重選別の際に重比重粉末と軽比重粉末の2つに分ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、湿式比重選別の際に、洗浄水で流される軽比重粉末を、時間をおいて2回に分けて分離させてもよい。湿式比重選別の際、比重の低い粒子ほど振動トレイから早く流され、比重の重い粒子ほど遅く流される。そのため、振動トレイから流れる低比重粉末を時間をおいて2回に分けて回収することにより、早い時間帯で、比重の比較的低い粉末(第1の低比重粉末)を、その後の時間帯で、比重の比較的重い粉末(第2の低比重粉末)をそれぞれ回収することができる。第2の低比重粉末には、金属成分を含むものの、高比重粉末として分離されなかった粒子(微小な金属単体粒子など)が含まれる。第2の低比重粉末を高比重粉末とともに回収することで、金属成分の回収率を高めることができる。もしくは、第2の低比重粉末に対して、さらに湿式比重選別を行い、高比重粉末を回収してもよい。これにより、金属成分を高品位で、より高い回収率で回収することができる。
上述の実施形態では、混合粉末として、太陽電池モジュールの廃棄物から得られるセル混合粉末を処理対象とする場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。混合粉末としては、例えば、太陽電池モジュールの作製過程で生じる工程スクラップを破砕し、分級して得られる微小粉末を処理対象としてもよい。
また、湿式比重選別工程にて、ジグ選別機や重液選別機を用いる場合、粉砕物に界面活性剤を含む選別液を添加してスラリ化し、比重により低比重粉末と重比重粉末とを分離するとよい。なお、ジグ選別機や重液選別機で選別を行うときに、水などを補充する場合は、界面活性剤とともに添加するとよい。
次に、本発明について実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
本実施例では、太陽電池シート状構造物の破砕物から微小粉末として分級されたセル混合粉末に対して分離選別を行った。
まず、セル混合粉末を準備した。セル混合粉末としては、太陽電池シート状構造物をせん断破砕して得られる破砕物に対して分級処理を行い、微小粉体として分離された粒径が106μm~250μmの範囲内にある粉体を準備した。セル混合粉末は、主にシリコンが含まれ、Ag品位が1%以下であった。
続いて、セル混合粉末を圧縮粉砕した。具体的には、ディスクミル(レッチェ製「RS200」)を用いて、粉砕ロータの回転数を700rpm、時間を4分の条件で、セル混合粉末を圧縮粉砕し、粉砕物を得た。ここでは、粉砕物のD90が200μm以下となるようにセル混合粉末を粉砕し、粉砕物の粒径が9μm~394μmの範囲内であった。なお、粉砕物の粒径は、株式会社堀場製作所製のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「LA-950 V2」を用いて測定した。
続いて、得られた粉砕物に湿式比重選別処理を施した。具体的には、粉砕物と水および界面活性剤を含む選別液とを混合し、混合スラリを調製した。界面活性剤としては、ライオン株式会社製の「ママレモン(登録商標)」を用いた。ママレモンには、界面活性剤として直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸およびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムが28体積%含まれる。続いて、湿式比重選別機(Laboratory Mineral Separator)において、振動テーブル(Vトレイ)を水平から約1.75°傾斜させて設置した後、混合スラリをVトレイに供給した。このとき、Vトレイを振幅2.5インチ、振幅スピード70rpmで振動させるとともに、洗浄水を0.5L/分で供給することで、混合スラリに含まれる粉体を比重ごとに分離した。洗浄水としては、水と界面活性剤を0.1体積%含むもの(界面活性剤の濃度0.028体積%)を用いた。
本実施例では、混合スラリを供給してから0.5分までの間にVトレイから分離されたものを「Tail1」、0.5分~2.5分の間に分離されたものを「Tail2」、Vトレイ上に残存した物を「Conc.」として、それぞれを回収した。
回収したConc.、Tail1およびTail2のそれぞれをろ過により固液分離し、固形分を105℃で乾燥して、各乾燥粉末を得た。
投入原料であるセル混合粉末と各乾燥粉末について、ハンドヘルドXRF分析装置(サーモフィッシャーサイエンテフィック株式会社製「Niton XL 3t」)を用いて、組成分析を行った。それぞれの金属の品位を以下の表1に示す。
Figure 0007021392000002
また、湿式比重選別の条件と、Agの濃縮倍率および回収率を以下の表2にまとめる。
Figure 0007021392000003
実施例1では、混合スラリを調製したときに、粉砕物が水に浮遊することなく、粉砕物に含まれる粉末を比重に応じて選別できることが確認された。また、洗浄水にも界面活性剤を添加したため、選別中に、疎水性を示す粒子の浮遊を抑制できることが確認された。そして、投入原料のAg品位が0.46%であるのに対して、Conc.のAg品位が30.34%であって、濃縮倍率を65倍以上にできることが確認された。また、Agの回収率は66%であることが確認された。また、シリコンを99%以上分離除去できることが確認された。なお、シリコンの除去率は、原料重量からConc.の重量比率を差し引いて算出される。ここでは、原料重量に対するConc.の重量比率が1.0%であることから、シリコンの除去率は(100-1.0)以上と算出した。
また、Conc.、Tail1およびTail2を乾燥させた各乾燥粉末について、SEM-EDX装置(日立ハイテクノロジーズ株式会社製「TM4000Plus」)と用いて、観察を行った。得られたSEM画像を図4~8に示す。図4は、実施例1のConc.のSEM画像(40倍)を示す。図5は、実施例1のTail1のSEM画像(200倍)を示す。図6は、実施例1のTail1のSEM画像(200倍)を示す。図7は、実施例1のTail2のSEM画像(800倍)を示す。図8は、実施例1のTail2のSEM画像(800倍)を示す。
図4に示すように、Conc.の乾燥粉末には、白色で表示されるAgやPb、Snの金属を含む単体粒子と、黒色で表示されるシリコンを含む単体粒子と、シリコンとAgが接合した接合粒子とが存在し、Agなどの金属を含む粒子が主体であることが確認された。また、Agは、接合粒子として主に存在し、その粒径は約30μm以上であることが確認された。一方、シリコン粒子は、主に薄箔状であることが確認された。
また、図5および図6に示すように、Tail2の乾燥粉末には、Conc.と同様、Agの多くが、シリコンと接合した接合粒子として存在することが確認された。ただし、Conc.と比較したときに、接合粒子におけるシリコンの比率が高く、また、黒色で表示される粒子の存在比率が高いことが確認された。
また、図7および図8に示すように、Tail1の乾燥粉末には、Agが、粒径が10μm以下であって比較的細かな単体分離粒子、もしくは、シリコンから剥がれきれずに残存した粒子などとして存在していた。また、Ag以外の金属を含む粒子も、比較的細かな粒径が10μm以下の粒子として存在していた。
(実施例2)
実施例2では、表2に示すように、洗浄水として、界面活性剤を含まないものを用いた以外は実施例1と同様に圧縮粉砕および湿式比重選別を行った。回収された各乾燥粉末について、組成分析を行った結果を以下の表3に示す。
Figure 0007021392000004
実施例2では、混合スラリに界面活性剤を添加したため、混合スラリの調製の際に粉砕物の浮遊を抑制でき、粉砕物を比重ごとに湿式比重選別できることが確認された。具体的には、投入原料のAg品位が0.36%であるのに対して、Conc.のAg品位が5.19%であって、濃縮倍率を約14倍にできることが確認された。また、Agの回収率は51.9%であることが確認された。また、シリコンを96%除去できることが確認された。
なお、実施例2では、湿式比重選別の際に、界面活性剤を含まない洗浄液を用いたため、選別中に、粉砕物のうち、疎水性を示す粒子が浮遊することが確認された。これに対して、実施例1では、界面活性剤を含む洗浄水を用いたため、粒子の浮遊を抑制でき、Agの濃縮倍率を実施例2よりも高くできることが確認された。
(比較例1)
比較例1では、表2に示すように、混合スラリの調製の際に界面活性剤を添加せずに湿式比重選別を行い、また、選別中に、界面活性剤を含まない洗浄液を用いた以外は実施例1と同様に行った。回収された各乾燥粉末について、組成分析を行った結果を以下の表4に示す。
Figure 0007021392000005
比較例1では、粉砕物と水とを混合し混合スラリを調製したが、粉砕物が水と混和せずに水に浮遊してしまった。そのため、混合スラリを湿式比重選別しても、比重ごとに選別できないことが確認された。また、濃縮倍率は0.7倍、Agの回収率は0.6%であった。
(比較例2)
比較例2では、表2に示すように、セル混合粉末を圧縮粉砕せずにそのまま湿式比重選別を行った以外は、実施例1と同様に乾燥粉末を得て、組成分析を行った。その結果を以下の表5に示す。
Figure 0007021392000006
比較例2では、圧縮粉砕をせずにセル混合粉末をそのまま湿式比重選別したため、実施例1や実施例2と比較して濃縮倍率およびAgの回収率が低いことが確認された。具体的には、比較例2では、濃縮倍率が3.6倍、回収率が46.4%であった。これは、セル混合粉末に圧縮粉砕を施さないことで、接合粒子からAgを単体分離できない、もしくは、接合粒子からシリコンを剥がせず、シリコンの比率が高い接合粒子に含まれるAgをConc.として回収できなかったためと推測される。
(比較例3)
比較例3では、表2に示すように、セル混合粉末を圧縮粉砕せず、また界面活性剤を使用せずに湿式比重選別を行った以外は、実施例1と同様に乾燥粉末を得て、組成分析を行った。その結果を以下の表6に示す。
Figure 0007021392000007
比較例3では、比較例1と同様、セル混合粉末を水と混和できず、セル混合粉末が水に浮遊してしまったため、比重ごとに選別できないことが確認された。また、濃縮倍率は0.8倍、Agの回収率は3.5%であった。
以上のように、金属成分とシリコンとが接合した接合粒子を含む混合粉末を粉砕して得られる粉砕物に対して、界面活性剤を含む選別液を用いて湿式比重選別を行うことにより、Agを高い品位かつ高回収率で分離することができる。
1 太陽電池モジュール
10 太陽電池シート状構造物
11 太陽電池セル
12 金属パターン
13 封止材
14 保護部材
15 ガラス基板
16 フレーム部材

Claims (8)

  1. 太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、前記太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、前記封止材の一方の面に設けられる保護部材と、を備える太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、
    前記破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、前記微小粉末を混合粉末として捕集する分級工程と、
    前記混合粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、
    前記粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、を有する金属成分の濃縮処理方法。
  2. 前記粉砕工程では、前記混合粉末を圧縮粉砕または衝撃粉砕する、請求項1に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  3. 前記混合粉末は、金属成分を含む粒子、シリコンを含む粒子、および前記金属成分とシリコンとが接合した接合粒子を少なくとも含む、請求項1又は2に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  4. 前記混合粉末の粒径が1μm以上500μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  5. 前記粉砕工程では、前記粉砕物の粒径が1μm以上450μm以下となるように前記混合粉末を粉砕する、請求項1~4のいずれか1項に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  6. 前記湿式比重選別工程で分離された重比重粉末は、前記太陽電池セルに由来するシリコンと前記金属パターンに由来する金属成分とを含み、前記シリコンが前記金属成分との体積比率で85%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  7. 前記湿式比重選別工程では、前記粉砕物と前記選別液とを混合した混合スラリを薄流選別機に供給し、湿式比重選別を行う、請求項1~6のいずれか1項に記載の金属成分の濃縮処理方法。
  8. 前記薄流選別機に供給する前記混合スラリに対し、界面活性剤を含む洗浄水を流しながら湿式比重選別を行う、請求項7に記載の金属成分の濃縮処理方法。

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