JP2013202253A - 入浴用車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】要介助者及び介助者の双方にとって使い勝手が良く、安全性の高い入浴用車椅子を提供する。
【解決手段】入浴用車椅子1は、キャスタ14を有する台車部10と、台車部10上に配設される椅子部20と、を備える。椅子部20は、第1の姿勢と、第2の姿勢と、第3の姿勢とに切替可能に設けられ、前記第2の姿勢から前記第3の姿勢に切り替えるための操作、及び、前記第3の姿勢から前記第2の姿勢に切り替えるための操作が不可能に設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、体が不自由で介助が必要な者(以下、要介助者と記載する)が使用するのに好適な入浴用車椅子に関する。
従来、要介助者を車椅子に載せたまま入浴させる入浴装置が知られている(例えば特許文献1や2参照)。このような入浴装置は、浴槽とは別に、専用の車椅子(入浴用車椅子)を備えている。特許文献1や2に開示される入浴用車椅子は、キャスタ付きの台車部と、台車部上に配設されて入浴者が着座する椅子部と、を備える構成となっている。入浴用車椅子には、台車部と椅子部とが分離しないタイプ(例えば特許文献1参照)や、台車部と椅子部とが分離するタイプ(例えば特許文献2参照)がある。
特許第2572559号公報 特開2008−149000号公報
ところで、本出願人は、例えば、入浴者が安全且つ心地良く入浴できるとともに、介助者の労力を軽減できるように、要介助者を車椅子に載せたまま入浴させる入浴装置の改良を検討している。そして、この改良に伴って入浴用車椅子の改良も検討している。
検討中の入浴用車椅子は、3つの姿勢(第1から第3の姿勢)に切り替えられる。第1の姿勢は、主に要介助者を入浴装置へと移送する際に使用する姿勢である。第2の姿勢は、主に要介助者を入浴させる際に使用する姿勢である。第3の姿勢は、主に洗身作業を行う際に使用する姿勢である。
このような3つの姿勢に切り替えられる入浴用車椅子は、要介助者及び介助者の双方が使い勝手が良いと感じることを期待できる。しかしながら、このような3つの姿勢に切り替えられる構成を採用する場合に、姿勢を切り替える際の安全性について工夫すべき点があることがわかった。
以上の点に鑑みて、本発明の目的は、要介助者及び介助者の双方にとって使い勝手が良く、安全性の高い入浴用車椅子を提供することである。
上記目的を達成するために本発明の入浴用車椅子は、キャスタを有する台車部と、前記台車部上に配設される椅子部と、を備え、前記椅子部は、第1の姿勢と、第2の姿勢と、第3の姿勢とに切替可能に設けられ、前記第2の姿勢から前記第3の姿勢に切り替えるための操作、及び、前記第3の姿勢から前記第2の姿勢に切り替えるための操作が不可能に設けられる構成(第1の構成)になっている。
本構成では、入浴用車椅子は3つの姿勢に切替可能に設けられている。このために、要介助者及び介助者の双方が使い勝手が良いと感じられる入浴用車椅子の提供が可能である。また、姿勢を切り替えるための操作のうち、特定の操作を不可能とすることによって、要介助者等の安全性を高めることが可能である。
上記第1の構成の入浴用車椅子において、前記椅子部は、当該椅子部全体が前記台車部に対して回動可能に設けられ、前記椅子部は、座面部と、前記座面部に対して回動可能に設けられる背当部とを有し、前記第2の姿勢は、前記第1の姿勢から前記椅子部全体が回転された姿勢であり、前記第3の姿勢は、前記第1の姿勢から前記背当部の前記座面部に対する傾きが変更された姿勢である構成(第2の構成)としてもよい。本構成によれば、入浴装置への移送、入浴、及び、洗身作業といった各動作に対して、要介助者及び/又は介助者が快適に感じられる入浴用車椅子の提供が可能である。なお、第3の姿勢は、背当部に加えて、座面部に対して回動可能に設けられる足受部の傾きも変更された姿勢であるのが好ましい。
上記第1又は第2の構成の入浴用車椅子は、前記第2の姿勢に切り替えるために使用される第1の操作レバーと、前記第3の姿勢に切り替えるために使用される第2の操作レバーと、前記第2の姿勢である場合に、前記第2の操作レバーによる切替操作を不能にする第1の安全機構と、前記第3の姿勢である場合に、前記第1の操作レバーによる切替操作を不能にする第2の安全機構と、を備える構成(第3の構成)であってよい。本構成によれば、安全機構を導入するために追加する部品の数を抑制しやすい。
上記第3の構成の入浴用車椅子において、前記第1の安全機構は、前記第2の姿勢である場合に、前記第2の操作レバーと連動して動く第1のロック軸と、前記第1のロック軸と係合する第1の係合溝との係合を解除不能とする第1の規制部を含み、前記第2の安全機構は、前記第3の姿勢である場合に、前記第1の操作レバーと連動して動く第2のロック軸と、前記第2のロック軸と係合する第2の係合溝との係合を解除不能とする第2の規制部を含む構成(第4の構成)であってよい。
上記第1から第4のいずれかの構成の入浴用車椅子において、前記第1の姿勢は、入浴者を移送する際に使用される姿勢であり、前記第2の姿勢は、入浴の際に使用される姿勢であり、前記第3の姿勢は、洗身作業の際に使用される姿勢である構成(第5の構成)であってよい。
本発明によれば、要介助者及び介助者の双方にとって使い勝手が良く、安全性の高い入浴用車椅子を提供可能である。
本発明の実施形態に係る入浴用車椅子と、入浴用車椅子が適用される入浴装置とを示す概略側面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が適用される入浴装置における、入浴時の姿勢を示す概略側面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が適用される入浴装置の概略上面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が移動姿勢である場合の概略側面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が移動姿勢である場合の概略正面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が移動姿勢である場合の概略背面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子がチルト姿勢である場合の概略側面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子がフルリクライニング姿勢である場合の概略側面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子の背面側の一部を拡大して示した概略平面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子において、移動姿勢からチルト姿勢へと切り替える場合における動作を説明するための概略断面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子がチルト姿勢となった場合における、図9のZ−Z位置における概略断面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子において、移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと切り替える場合における動作を説明するための概略断面図 本発明の実施形態に係る入浴用車椅子がフルリクライニング姿勢となった場合における、図9のX−X位置における概略断面図 図13の状態からチルト操作レバーを矢印C方向に操作した場合の状態を示す図
以下、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<入浴装置の概要>
まず、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が適用される入浴装置の構成例について、図1から図3を参照しながら簡単に説明しておく。図1は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1と、入浴用車椅子1が適用される入浴装置100とを示す概略側面図である。図2は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1が適用される入浴装置100における、入浴時の姿勢を示す概略側面図である。図3は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子が適用される入浴装置1の概略上面図である。なお、図3は、図1に示す状態の入浴装置100の上面図である。
図1及び図2に示すように、入浴装置100は、床面Fに支持される固定台101と、入浴用車椅子1を受け入れ可能に設けられると共に、固定台101に対して鉛直方向に回動可能に設けられる可動浴槽102と、を備える。可動浴槽102の駆動手段としては、特に限定されるものではないが、例えば油圧シリンダやエアシリンダ等を用いることができる。
可動浴槽102は、入浴用車椅子1を浴槽内に受け入れる際に、浴槽上面102aが水平面(床面Fに平行な面)に対して傾いた状態とされる(図1に示す状態)。図3に示すように、可動浴槽102には、その長手方向(図3の左右方向が該当)の一端部102bから内部に向けて切欠部103が形成されている。
キャスタ付の台車部10によって移動可能に設けられる入浴用車椅子1が可動浴槽102に向けて移動されると、台車部10に備えられる支持ロッド13が切欠部103に進入する。この支持ロッド13の切欠部103への進入に伴い、台車部10上に配設される椅子部20が可動浴槽102の浴槽内に進入する。なお、この際、台車部10の下部側は可動浴槽102の下に潜り込む。また、入浴用車椅子1の移動は、介助者によって行われる。
支持ロッド13が切欠部103の奥側の所定位置まで達すると、シール部材(不図示)によって切欠部103が液密に閉鎖される。この状態で、可動浴槽102は回動されて、浴槽上面102aが水平面に対して平行な状態にされる(図2参照)。可動浴槽102の回転に伴って、シール部材に挟持される入浴用車椅子1も、台車部10と椅子部20とが分離されることなく全体が持ち上げられて回動する。
可動浴槽102の浴槽上面102aが水平となった状態(図2の状態)で、可動浴槽102内に湯が供給されて、入浴用車椅子1の椅子部20に座った入浴者は入浴状態になる。入浴後、入浴用車椅子1に載った入浴者を浴槽外へと退出させる場合には、上述の動作と逆の動作が行われる。すなわち、まず浴槽内の湯が抜かれ、可動浴槽102が水平状態から所定の角度だけ傾いた状態にされる。そして、シール部材による閉鎖状態が開放され、介助者が入浴用車椅子1を浴槽外に移動させることによって、入浴者は浴槽外へと退出する。
<入浴用車椅子の構成>
次に、以上のような入浴装置100に適用される入浴用車椅子1について詳細に説明する。入浴用車椅子1は、例えば入浴者(要介助者)及び介助者の使い勝手等を考慮して、3つの姿勢に切り替えられる構成になっている。3つの姿勢の中には、入浴用車椅子1に載った(座った)入浴者を移送(例えばベッドと入浴装置100との間の移送等が挙げられる)する際に主に使用される移動姿勢が含まれる。なお、この移動姿勢は、本発明の第1の姿勢に該当する。
図4は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1が移動姿勢である場合の概略側面図である。図5は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1が移動姿勢である場合の概略正面図である。図6は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1が移動姿勢である場合の概略背面図である。図4から図6に示すように、入浴用車椅子1は、台車部10と、入浴者を載せる椅子部20と、を備える。
台車部10は、下フレーム部11と、上フレーム部12と、下フレーム部11上に立設されて上フレーム部12を支持する支持ロッド13と、下フレーム部11に取り付けられて台車部10を移動可能とする4つのキャスタ14と、を備える。
椅子部20は、上フレーム部12に支持されることによって台車部10上に配設される。椅子部20は、入浴者が臀部を載せる座面部21と、入浴者の背もたれとなる背当部22と、入浴者が下肢を載せる足受部23と、を備える。座面部21は、上フレーム部12(台車部10)に対して鉛直方向に回動可能に取り付けられている。背当部22及び足受部23は、座面部21に対して鉛直方向に回動可能に取り付けられている。
座面部21の左右(図5及び図6を念頭においた表現)には、手すり24が設けられる。手すり24は、座面部21に固着されており、座面部21の回動に伴って回動する。背当部22の上部側には、枕部25が高さ調整可能に取り付けられている。また、背当部22の左右(図5及び図6を念頭においた表現)には、上肢をサポートするサイドサポート部26が設けられている。枕部25及びサイドサポート部26は、背当部22の回動に伴って回動する。
入浴用車椅子1の背面側上部には、図6に示すように、介助者が入浴用車椅子1を走行させる際に使用する走行用ハンドル40が備えられる。また、図6に示すように、入浴用車椅子1の背面右側には、入浴用車椅子1をチルト姿勢にするためのチルト操作レバー50が備えられている。また、図6に示すように、入浴用車椅子1の背面左側には、入浴用車椅子1をフルリクライニング姿勢にするためのフルリクライニング操作レバー60が設けられている。なお、チルト操作レバー50とフルリクライニング操作レバー60が設けられる位置は入れ替えられてもよい。また、チルト操作レバー50は、本発明の第1の操作レバーの一例である。フルリクライニング操作レバー60は、本発明の第2の操作レバーの一例である。
チルト姿勢とは、移動姿勢から椅子部20全体が台車部10に対して鉛直方向に回転された姿勢であり、図7に示す状態が該当する。このチルト姿勢は、上述の3つの姿勢に含まれる姿勢であり、入浴装置100を用いた入浴の際に主に使用される姿勢である。なお、図1に示す入浴用車椅子1はチルト姿勢になっている。
移動姿勢からチルト姿勢にする際の、椅子部20の台車部10に対する回転方向は、椅子部20に座った入浴者が後向きに倒れる方向(図4に矢印rで示す方向)である。椅子部20の台車部10に対する回転量は、特に限定されるものではないが、例えば20°程度とできる。なお、チルト姿勢と移動姿勢とでは、座面部21に対する背当部22及び足受部23の角度は同一である。また、このチルト姿勢は、本発明の第2の姿勢に該当する。
フルリクライニング姿勢は、移動姿勢と比較した場合に、座面部21の状態は同じ(座面が水平となる状態)としつつ、背当部22及び足受部23の傾きを変更した姿勢であり、図8に示す状態が該当する。このフルリクライニング姿勢は、上述の3つの姿勢に含まれる姿勢であり、洗身作業の際に主に使用される姿勢である。なお、このフルリクライニング姿勢は、本発明の第3の姿勢に該当する。移動姿勢からフルリクライニング姿勢に切り替える際に、手すり24は移動姿勢の場合から傾きが変化されない。このために、手すり24は、洗身作業の際に入浴者(要介助者)が車椅子から脱落することを防止するサイドフェンスとしての機能を発揮する。
移動姿勢からフルリクライニング姿勢にする場合において、座面部21に対して鉛直方向に回転する背当部22及び足受部23の回転方向は同じ方向であり、椅子部20に座った入浴者が後向きに倒れる方向(図4に矢印rで示す方向)である。フルリクライニング姿勢においては、特に限定されるものではないが、背当部22は座面部21(水平状態)に対して例えば15°程度傾いた状態とできる。
なお、足受部23は、背当部22の傾き角度の変更に応じて入浴者が楽な姿勢となるように、その傾き角度が変更されるが、場合によっては、足受部23の角度変更は行われなくてもよい。また、足受部23は、詳細には、座面部21に対して鉛直方向に回動可能なレッグレスト231と、レッグレスト231に対して鉛直方向に回動可能なフットレスト232とを有する。移動姿勢からフルリクライニング姿勢にする場合、座面部21に対してレッグレスト231が回転するとともに、レッグレスト231に対してフットレスト232が回転する。
入浴用車椅子1は、移動姿勢からチルト姿勢に切り替えるための操作、及び、その逆(チルト姿勢から移動姿勢)の操作が可能に設けられている。また、入浴用車椅子1は、移動姿勢からフルリクライニング姿勢に切り替えるための操作、及び、その逆(フルリクライニング姿勢から移動姿勢)の操作が可能に設けられている。
一方、入浴用車椅子1は、チルト姿勢からフルリクライニング姿勢に切り替えるための操作、及び、フルリクライニング姿勢からチルト姿勢に切り替えるための操作は不可能に設けられている。これは、例えば入浴者(要介助者)の安全等を考慮するものである。以下、この安全機構について詳細に説明する。なお、図9は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1の背面側の一部を拡大して示した概略平面図で、以降に示す断面図の切断位置を明示するための図である。
(第1の安全機構)
まず、チルト姿勢からフルリクライニング姿勢に切り替えるための操作を不可能とする第1の安全機構について説明する。
第1の安全機構の説明に先立って、移動姿勢からチルト姿勢へと切り替える際の動作について説明しておく。図10は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1において、移動姿勢からチルト姿勢へと切り替える場合における動作を説明するための概略断面図で、図9のX−X位置における断面図である。図10(a)は、入浴用車椅子1が移動姿勢である場合の図である。図10(b)は、入浴用車椅子1が移動姿勢からチルト姿勢へと切り替えられる途中の状態を示す図である。図10(c)は、入浴用車椅子1がチルト姿勢である場合の図である。
図10に示すように、背当部22の背面に沿って設けられるチルト操作レバー50(図6も参照)の先端には、略V字状の連結金具51が取り付けられている。連結金具51は、チルト操作レバー50に対して鉛直方向に回動可能に取り付けられている。連結金具51の先端部(チルト操作レバー50に連結される端部と反対側の端部)には、ロック軸52が取けられている。上フレーム部12(台車部10を構成する)には、ロック軸52と係合する2つの溝部53a、53bが設けられた位置決め板53が取り付けられている。
移動姿勢においては、図10(a)に示すように、ロック軸52が位置決め板53の第1の溝部53aと係合する。このために、椅子部20全体が台車部10に対して回動することはなく、移動姿勢が維持できるようになっている。なお、チルト操作レバー50の先端側には圧縮バネ54が遊嵌されており、この圧縮バネ54の付勢力によってロック軸52と第1の溝部53aとの係合が維持されるようになっている。
移動姿勢からチルト姿勢へと変更する場合、チルト操作レバー50が圧縮バネ54の付勢力に抗する方向(図10(b)の矢印A1方向)に引き上げられる。この操作により、連結金具51の先端部に取り付けられるロック軸52が第1の溝部53aから抜ける方向(図10(b)の矢印A2方向)へと移動する。ロック軸52と第1の溝部53aとの係合が解除されると、椅子部20全体が上フレーム部12に固定される回転軸55を中心として、図10(b)の矢印R1方向に回転する。
この回転後にチルト操作レバー50に対して加えた力を解除することによって、図10(c)に示すように、ロック軸52は位置決め板53の第2の溝部53bと係合する。圧縮バネ54の付勢力によってロック軸52と第2の溝部53bとの係合が維持され、入浴用車椅子1はチルト姿勢となる。
なお、チルト姿勢から移動姿勢への切替も、チルト操作レバー50を用いて行われ、移動姿勢からチルト姿勢への切替と逆の動作が行われるようにすればよい。すなわち、チルト操作レバー50の操作によって、ロック軸52と第2の溝部53bとの係合を解除し、椅子部20全体を、回転軸55を中心として矢印R1と反対方向に回転させ、ロック軸52と第1の溝部53aとの係合を得るようにすればよい。
図11は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1がチルト姿勢となった場合における、図9のZ−Z位置における概略断面図である。入浴用車椅子1が、移動姿勢からチルト姿勢へと移行される際に(図10(b)から図10(c)の状態へと移行される際に)、座面部21に取り付けられるパイプ71は、椅子部20全体の回動によって一緒に回動し、その位置を下げる。そして、この位置を下げられたパイプ71が、上フレーム部12に対して鉛直方向に回動可能に取り付けられる邪魔板72を押圧する。なお、邪魔板72は、上フレーム部12にバネ部材72a(図12参照;例えば引っ張りバネ)によって付勢された状態で取り付けられており、パイプ71はバネ部材72aの付勢力に反して邪魔板72を押圧することになる。
ところで、図11に示すように、フルリクライニング操作レバー60は、その先端部にロック軸61が取り付けられている。このロック軸61と、座面部21に固定される位置決め板62に設けられる溝部62aとが係合することによって、座面部21に対する背当部22(足受部23も)の回動が禁止される。
上述のように、入浴用車椅子1が移動姿勢からチルト姿勢へと移行される際に、邪魔板72はパイプ71によって押圧される。そして、パイプ71によって押圧された邪魔板72は、その先端側が押し下げられて、フルリクライニング操作レバー60の操作に伴うロック軸61の移動を邪魔する位置に至る。このために、チルト姿勢では、フルリクライニング操作レバー60の操作によって、ロック軸61(本発明の第1のロック軸の一例)と溝部62a(本発明の第1の係合溝の一例)との係合を解除できない。すなわち、パイプ71と邪魔板72(本発明の第1の規制部の一例)とを含む第1の安全機構により、入浴用車椅子1においては、チルト姿勢からフルリクライニング姿勢へと切り替えるための操作を行うことができない。
なお、チルト姿勢から移動姿勢へと切り替えることによって、パイプ71による邪魔板72の押圧が解除される。このために、移動姿勢に戻ると、フルリクライニング操作レバー60の操作によって、フルリクライニング姿勢への切替が可能になる。
(第2の安全機構)
次に、フルリクライニング姿勢からチルト姿勢に切り替えるための操作を不可能とする第2の安全機構について説明する。
第2の安全機構の説明に先立って、移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと切り替える際の動作について説明しておく。図12は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1において、移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと切り替える場合における動作を説明するための概略断面図で、図9のY−Y位置における断面図である。図12(a)は、入浴用車椅子1が移動姿勢である場合の図である。図12(b)は、入浴用車椅子1が移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと切り替えられる途中の状態を示す図である。図12(c)は、入浴用車椅子1がフルリクライニング姿勢である場合の図である。
上述のように、移動姿勢においては、フルリクライニング操作レバー60のロック軸61と、位置決め板62の溝部62aとが係合する(図12(a)参照)。このために、座面部21に対して背当部22(足受部23も)が回動することなく、移動姿勢が維持される。なお、フルリクライニング操作レバー60の先端側には圧縮バネ63が遊嵌されており、この圧縮バネ63の付勢力によってロック軸61と溝部62aとの係合が維持されるようになっている。
移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと変更する場合、フルリクライニング操作レバー60が圧縮バネ63の付勢力に抗する方向(図12(b)の矢印B方向)に引き上げられる。この操作により、ロック軸61が溝部62aから抜ける方向へと移動する。ロック軸61と溝部62aとの係合が解除されると、背当部22が回転軸64を中心として、図12(b)のR2方向に回転する。なお、背当部22の回転に連動して足受部23も回転する。
背当部22には、ロック軸61と係合する係合穴65aが設けられた位置決め板65が取り付けられている。係合穴65aは長穴形状である。背当部22が回転軸64を中心として回転された場合、所定の位置で位置決め板65と座面部21とが当接する。そして、これにより、図12(c)に示すように、背当部22の位置(角度位置)が決定され、入浴用車椅子1はフルリクライニング姿勢となる。
なお、フルリクライニング姿勢から移動姿勢への切替は、移動姿勢からフルリクライニング姿勢への切替と逆の動作が行われるようにすればよい。すなわち、回転軸64を中心として矢印R2方向と反対方向に背当部22を回転し、ロック軸61と溝部62aとの係合が得られるようにすればよい。
図13は、本発明の実施形態に係る入浴用車椅子1がフルリクライニング姿勢となった場合における、図9のX−X位置における概略断面図である。また、図14は、図13の状態からチルト操作レバー50を矢印C方向に操作した場合の状態を示す図である。なお、正確には、図13及び図14は、図9のX−X位置よりも広い範囲の断面図となっている。
入浴用車椅子1が、移動姿勢からフルリクライニング姿勢へと移行される際に(図12(b)から図12(c)の状態へと移行される際に)、チルト操作レバー50に対して連結金具51が回転する。そして、圧縮バネ54の作用によって、連結金具51の先端部に設けられるロック軸52が第1の溝部53aの奥側最端まで押し込まれる(図13参照)。このために、ロック軸52と第1の溝部53aとの係合を解除しようとすると、移動姿勢からチルト姿勢にする際にチルト操作レバー50を移動させるストロークより長いストロークが必要となる。
なお、移動姿勢では、チルト操作レバー50に設けられる第1の金具81の存在によって、圧縮バネ54の作用に関わらず、ロック軸52が第1の溝部53aの奥側最端まで到達することはない(図10(a)参照)。すなわち、第1の金具81が背当部22に設けられるフレーム221と当接することによって、ロック軸52が第1の溝部53aの最奥まで到達することは防止され、ロック軸52は第1の溝部53aの略中間位置に留まる。このために、上述のストローク差が生じる。
ところで、図13及び図14に示すように、チルト操作レバー50には、第1の金具81と間隔をおいて下方側に配置され、背当部22を構成するフレーム221と協働して、レバーの引き上げ量を規制する第2の金具82が設けられている。この第2の金具82は、移動姿勢とチルト姿勢との間に切替を行う際に必要となるチルト操作レバー50の移動量(ストローク)では、フレーム221と当接しないようになっている。
一方、フルリクライニング姿勢においては、第2の金具82とフレーム221とが当接するために、ロック軸52(本発明の第2のロック軸の一例)と第1の溝部53a(本発明の第2の係合溝の一例)との係合を解除するだけのストロークが得られないようになっている。すなわち、第2の金具82(本発明の第2の規制部の一例)を含む第2の安全機構により、入浴用車椅子1においては、フルリクライニング姿勢からチルト姿勢へと切り替えるための操作を行うことができない。
なお、フルリクライニング姿勢から移動姿勢へと切り替えることによって、ロック軸52は第1の溝部53aの略中間位置に戻る。このために、移動姿勢に戻ると、チルト操作レバー50の操作によって、チルト姿勢への切替が可能になる。
<その他>
以上に示した実施形態は本発明の例示であり、本発明の適用範囲は、以上に示した実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、本発明の入浴用車椅子が適用される入浴装置100はあくまでも一例であり、本発明の入浴用車椅子が適用される入浴装置の構成は別の形態であっても構わない。
また、本発明は、少なくとも3つの姿勢に切り替えられる入浴用車椅子に広く適用可能であり、3つの姿勢が、以上に示した姿勢以外であっても構わない。また、本発明は、以上に示した3つの姿勢以外の姿勢が追加されたものにも適用可能である。
1 入浴用車椅子
10 台車部
14 キャスタ
20 椅子部
21 座面部
22 背当部
50 チルト操作レバー(第1の操作レバー)
52 ロック軸(第2のロック軸)
53a 第1の溝部(第2の係合溝)
60 フルリクライニング操作レバー(第2の操作レバー)
61 ロック軸(第1のロック軸)
62a 溝部(第1の係合溝)
72 邪魔板(第1の規制部:第1の安全機構の一部)
82 第2の金具(第2の規制部:第2の安全機構の一部)

Claims (5)

  1. キャスタを有する台車部と、
    前記台車部上に配設される椅子部と、を備え、
    前記椅子部は、第1の姿勢と、第2の姿勢と、第3の姿勢とに切替可能に設けられ、
    前記第2の姿勢から前記第3の姿勢に切り替えるための操作、及び、前記第3の姿勢から前記第2の姿勢に切り替えるための操作が不可能に設けられることを特徴とする入浴用車椅子。
  2. 前記椅子部は、当該椅子部全体が前記台車部に対して回動可能に設けられ、
    前記椅子部は、座面部と、前記座面部に対して回動可能に設けられる背当部とを有し、
    前記第2の姿勢は、前記第1の姿勢から前記椅子部全体が回転された姿勢であり、
    前記第3の姿勢は、前記第1の姿勢から前記背当部の前記座面部に対する傾きが変更された姿勢であることを特徴とする請求項1に記載の入浴用車椅子。
  3. 前記第2の姿勢に切り替えるために使用される第1の操作レバーと、
    前記第3の姿勢に切り替えるために使用される第2の操作レバーと、
    前記第2の姿勢である場合に、前記第2の操作レバーによる切替操作を不能にする第1の安全機構と、
    前記第3の姿勢である場合に、前記第1の操作レバーによる切替操作を不能にする第2の安全機構と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の入浴用車椅子。
  4. 前記第1の安全機構は、前記第2の姿勢である場合に、前記第2の操作レバーと連動して動く第1のロック軸と、前記第1のロック軸と係合する第1の係合溝との係合を解除不能とする第1の規制部を含み、
    前記第2の安全機構は、前記第3の姿勢である場合に、前記第1の操作レバーと連動して動く第2のロック軸と、前記第2のロック軸と係合する第2の係合溝との係合を解除不能とする第2の規制部を含むことを特徴とする請求項3に記載の入浴用車椅子。
  5. 前記第1の姿勢は、入浴者を移送する際に使用される姿勢であり、
    前記第2の姿勢は、入浴の際に使用される姿勢であり、
    前記第3の姿勢は、洗身作業の際に使用される姿勢であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の入浴用車椅子。
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