JP2013202209A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】クラウン側またはソール側に芯を外して打球した際のギヤ効果による飛距離低下が抑えられたゴルフクラブを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド12Aは、フェース部材32は、フェース面領域22aに、肉厚部42と、肉厚部42によって区画されたクラウン側の周辺部44Cとソール側の周辺部44Sを備えている。肉厚部42は、フェース面領域22aの中央をトゥ・ヒール方向に延びている水平リブ部52aと、水平リブ部52aのクラウン側に位置し、水平リブ部52aに平行に延びている水平リブ部56Caと、水平リブ部52aのソール側に位置し、水平リブ部52aに平行に延びている水平リブ部56Saを有している。水平リブ部52aの肉厚は、水平リブ部56Caの肉厚と水平リブ部56Saの肉厚のいずれよりも小さい。
【選択図】図5

Description

本発明は、ゴルフクラブヘッドに関する。
一般にゴルフクラブには、飛距離の向上と方向性向上が望まれている。飛距離の向上のために、ゴルフクラブヘッドは、フェース部の広い範囲にわたって高反発性であることが好ましい。また方向性向上のために、ゴルフクラブヘッドは、打球時の挙動が安定していることが好ましい。
このためウッドタイプのゴルフクラブヘッドでは、大容量化と低重心化が進められている。大容量化は、高反発領域の拡大に寄与するとともに、打点ずれの相対量の低下に貢献する。また低重心化は、慣性モーメントの増大に寄与し、打球時の挙動の安定性向上に貢献する。
ゴルフクラブヘッドの全体の重量において、フェース部の重量が占める割合は非常に大きい。フェース部の軽量化は、それにより得られる余剰重量の大容量化と低重心化への利用が大きく見込めるため、大きな課題である。
ゴルフクラブヘッドのフェース部は、高反発性と軽量化のために肉厚が薄いことが好ましい。その一方で、十分な強度を確保するために、それなりの肉厚を必要とする。このような二律背反の要求に応えるものとして、フェース部の中央部をその周辺部に比べて厚く形成したフェース構造が知られている。これに加えて、剛性の向上を図って、中央部から外側に向かって延びる複数のリブを設けたフェース構造も知られている。
また、ゴルフクラブは、打点ずれによる飛距離の低下が小さいものが、一般にすなわち多くの人に好まれ、また望まれている。
特開2002−331051号公報 特開2005−312954号公報 特開2008−253564号公報
ウッドタイプのゴルフクラブヘッドでは、その重心位置はフェース部から後方に比較的離れている。このため、クラウン側またはソール側に芯を外して打球した際にギヤ効果によって飛距離が低下することが知られている。具体的には、フェース部の中心すなわちスイートスポットよりもソール側で打球した際には、打球時にゴルフクラブヘッドが重心の周りにクラウン側からソール側に回転するため、ボールに過度のバックスピンがかかり、ボールの飛距離が低下する。これとは反対に、スイートスポットよりもクラウン側で打球した際には、打球時にゴルフクラブヘッドが重心の周りにソール側からクラウン側に回転するため、ボールのバックスピンが適正量よりも減り、ボールの飛距離が低下する。
本発明は、このようなクラウン側またはソール側に芯を外して打球した際のギヤ効果による飛距離低下が抑えられたゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
本発明によるゴルフクラブヘッドは、フェース部が、肉厚部と、前記肉厚部によって区画された少なくともクラウン側の周辺部とソール側の周辺部を備えている。前記肉厚部は、前記フェース部の中央をトゥ・ヒール方向に延びている第一の水平リブ部と、前記第一の水平リブ部のクラウン側に位置し、前記第一の水平リブ部に平行に延びている第二の水平リブ部と、前記第一の水平リブ部のソール側に位置し、前記第一の水平リブ部に平行に延びている第三の水平リブ部を有している。前記第一の水平リブ部の肉厚は、前記第二の水平リブ部の肉厚と前記第三の水平リブ部の肉厚のいずれよりも小さい。
本発明によれば、クラウン側またはソール側に芯を外して打球した際のギヤ効果による飛距離低下が抑えられたゴルフクラブが提供される。
実施形態に係るゴルフクラブを示している。 図1のゴルフクラブヘッドをフェース部側から見た平面図である。 図2のA−A線に沿った図2のゴルフクラブヘッドの断面を示している。 図2のB−B線に沿った図2のゴルフクラブヘッドの断面を示している。 図3のC−C線に沿った図2のゴルフクラブヘッドの断面を示している。 図5のD−D線に沿ったフェース部の断面を示している。 図5のE−E線に沿ったフェース部の断面を示している。 オフセンターヒットにおけるゴルフクラブヘッドとボールの挙動を示している。 実施形態に係る別の構造のゴルフクラブヘッドの断面を示している。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1に、実施形態に係るゴルフクラブ10を示す。ゴルフクラブ10は、ウッドクラブであり、中空構造のゴルフクラブヘッド12と、ゴルフクラブヘッド12に接続されたシャフト14と、ゴルフクラブヘッド12の反対側のシャフト14の端部に設けられたグリップ16とを備えている。ゴルフクラブ10は、たとえばドライバーウッドクラブ、フェアウェイウッドクラブやユーティリティクラブである。シャフト14は、たとえば繊維強化樹脂製やスチール製である。グリップ16は、ゴムなどの柔軟部材で形成されている。
図1に示されたゴルフクラブヘッド12を図2に示す。ゴルフクラブヘッド12は、ボールを打つためのフェース部22と、上側に位置するクラウン部24と、クラウン部24の下側に位置するソール部26と、シャフト14(図1参照)が接続されるホーゼル部28を備えている。ここで、上下の位置関係は、ゴルフクラブヘッド12が適正なライ角とロフト角で配置された状態を想定している。フェース部22とクラウン部24とソール部26とホーゼル部28は互いに接続されており、中空構造体を構成している。ゴルフクラブヘッド12は、たとえば金属製であり、チタン合金やステンレス合金で形成される。ゴルフクラブヘッド12はまた、少なくともフェース部22とソール部26が金属で形成されていればよく、そのほかの部分はたとえば繊維強化樹脂で形成されてもよい。ゴルフクラブヘッド12は、たとえば、容積が200〜500ccであり、重量が150〜250gである。クラウン部24とソール部26は、フェース部22に比べて肉薄に形成されている。フェース部22は、トゥ・ヒール方向に互いに平行に延びる複数のスコアライン22sを有している。各スコアライン22sは、フェース部22に刻まれた横溝からなる。
[構造例1]
以下、ゴルフクラブヘッド12のより具体的な構造について説明する。図1と図2に示されるゴルフクラブヘッド12の一つの例として、カップ状のフェース部材を備えたゴルフクラブヘッド12Aを図3〜図8に示す。
図3〜図7に示されるように、ゴルフクラブヘッド12Aは、カップ状のフェース部材32と、ヘッド本体34から構成されている。フェース部材32とヘッド本体34は縁同士が合わせられており、それらの境界の全周にわたって形成された溶接ビード36によって互いに固定されている。このゴルフクラブヘッド12Aでは、フェース部材32が、図2に示されるフェース部22を構成している。
図3〜図5に示されるように、フェース部材32は、フェース面領域22aに、肉厚部42と、肉厚部42によって区画された四つの周辺部44C,44S,44T,44Hを有している。ここで、フェース面領域22aとは、ボールを前方に飛ばすために常識的にボールが当たると想定される領域を意味しており、スコアライン22sの形成領域を包含している。
〔各部の位置関係〕
肉厚部42の中心はゴルフクラブヘッド12Aのスイートスポットに実質的に一致している。肉厚部42は、ほぼ「H」字形状をしており、より詳しくは、上端と下端が外に広がった「H」字形状をしている。
四つの周辺部44C,44S,44T,44Hは、ほぼ「H」字形状の肉厚部42によって区画されており、周辺部44Tは肉厚部42のトゥ側に位置し、周辺部44Hは肉厚部42のヒール側に位置し、周辺部44Cは肉厚部42のクラウン側に位置し、周辺部44Sは肉厚部42のソール側に位置している。
肉厚部42は、複合リブ構造をしており、複数のリブ52,56C,56Sと、リブ52,56C,56Sの相互間に位置するテーパー部54C,54Sと、リブ52,56C,56Sの外側に位置するテーパー部58C,58S,58T,58Hを有している。
リブ52は、肉厚部42の輪郭に沿って延びている。すなわち、リブ52は、肉厚部42と同様に、ほぼ「H」字形状、より詳しくは、上端と下端が外に広がった「H」字形状をしている。したがって、リブ52は、フェース部22の中央をトゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部52aと、水平リブ部52aの両端から外側に斜め上方に延びている二つの傾斜リブ部52bと、水平リブ部52aの両端から外側に斜め下方に延びている二つの傾斜リブ部52cを有している。
リブ56Cは、リブ52のクラウン側に位置し、リブ52に沿って延びている。より詳しくは、リブ56Cは、リブ52の水平リブ部52aと二つの傾斜リブ部52bに沿って延びている。つまり、リブ56Cは、ほぼ「U」字形状、より詳しくは、上端が外に広がった「U」字形状をしている。したがって、リブ56Cは、トゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部56Caと、水平リブ部56Caの両端から外側に斜め上方に延びている二つの傾斜リブ部56Cbを有している。水平リブ部56Caは、水平リブ部52aから間隔を置いて、水平リブ部52aに実質的に平行に延びている。二つの傾斜リブ部56Cbは、それぞれ、二つの傾斜リブ部52bから間隔を置いて、二つの傾斜リブ部52bに実質的に平行に延びている。
また、リブ56Sは、リブ52のソール側に位置し、リブ52に沿って延びている。より詳しくは、リブ56Sは、リブ52の水平リブ部52aと二つの傾斜リブ部52cに沿って延びている。つまり、リブ56Sは、ほぼ逆「U」字形状、より詳しくは、下端が外に広がった逆「U」字形状をしている。したがって、リブ56Sは、トゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部56Saと、水平リブ部56Saの両端から外側に斜め下方に延びている二つの傾斜リブ部56Sbを有している。水平リブ部56Saは、水平リブ部52aから間隔を置いて、水平リブ部52aに実質的に平行に延びている。二つの傾斜リブ部56Sbは、それぞれ、二つの傾斜リブ部52cから間隔を置いて、二つの傾斜リブ部52cに実質的に平行に延びている。
テーパー部54Cは、リブ52とリブ56Cの間に延びている。つまり、テーパー部54Cは、ほぼ「U」字形状、より詳しくは、上端が外に広がった「U」字形状をしている。
また、テーパー部54Sは、リブ52とリブ56Sの間に延びている。つまり、テーパー部54Sは、ほぼ逆「U」字形状、より詳しくは、下端が外に広がった逆「U」字形状をしている。
テーパー部58Cは、リブ56Cのクラウン側に位置し、リブ56Cに沿って延びている。つまり、テーパー部58Cは、ほぼ「U」字形状、より詳しくは、上端が外に広がった「U」字形状をしている。
テーパー部58Sは、リブ56Sのソール側に位置し、リブ56Sに沿って延びている。つまり、テーパー部58Sは、ほぼ逆「U」字形状、より詳しくは、下端が外に広がった逆「U」字形状をしている。
テーパー部58Tは、リブ52のトゥ側に位置し、リブ52に沿って延びている。より詳しくは、テーパー部58Tは、トゥ側に位置する二つの傾斜リブ部52b,52cに沿って延びている。つまり、テーパー部58Tは、ほぼ「く」の字形状をしている。
テーパー部58Hは、リブ52のヒール側に位置し、リブ52に沿って延びている。より詳しくは、テーパー部58Hは、ヒール側に位置する二つの傾斜リブ部52b,52cに沿って延びている。つまり、テーパー部58Hは、ほぼ逆「く」の字形状をしている。
〔各部の肉厚〕
周辺部44C,44S,44T,44Hは、高反発領域拡大と軽量化のために、比較的肉薄に形成されている。周辺部44C,44S,44T,44Hは、いずれも実質的に均一の肉厚を有している。
肉厚部42は、打球時の衝撃に対する強度を確保するために、比較的肉厚に形成されている。リブ52,56C,56Sはいずれも実質的に均一の肉厚を有しており、テーパー部54C,54S,58C,58S,58T,58Hは肉厚が単調に変化している。
図6に示されるように、リブ52,56C,56Sのそれぞれの肉厚t,t,tはいずれも、周辺部44C,44Sのそれぞれの肉厚t,tのいずれよりも大きい。中央のリブ52の肉厚tは、クラウン側のリブ56Cの肉厚tよりも小さく、またソール側のリブ56Sの肉厚tよりも小さい。クラウン側のリブ56Cの肉厚tとソール側のリブ56Sの肉厚tは、たとえば、t≧tの関係を満足している。すなわち、クラウン側のリブ56Cの肉厚tは、ソール側のリブ56Sの肉厚tに等しいか、それよりも大きい。また、クラウン側の周辺部44Cの肉厚tとソール側の周辺部44Sの肉厚tは、たとえば、t≧tの関係を満足している。すなわち、クラウン側の周辺部44Cの肉厚tは、ソール側の周辺部44Sの肉厚tに等しいか、それよりも大きい。
さらに、図7に示されるように、ソール側の周辺部44Sの肉厚tは、トゥ側の周辺部44Tの肉厚tよりも大きい。図示しないが、ヒール側の周辺部44Tの肉厚は、トゥ側の周辺部44Tの肉厚tに実質的に等しい。つまり、ソール側の周辺部44Sの肉厚tはまた、ヒール側の周辺部44Tの肉厚よりも大きい。
以上をまとめると、リブ52,56C,56Sと周辺部44C,44S,44T(,44H)のそれぞれの肉厚t,t,t,t,t,tは、t≧t>t>t≧t>tの関係を満足している。
さらに、リブ52とリブ56Cの肉厚差の絶対値とリブ52とリブ56Sの肉厚差の絶対値のいずれか大きい方(すなわちリブ52とリブ56Cの肉厚差の絶対値)が、リブ52とトゥ側の周辺部44Tの肉厚差の絶対値とリブ52とヒール側の周辺部44Hの肉厚差の絶対値のいずれか小さい方よりも小さい。
すなわち、ここで(図示しないが)周辺部44Hの肉厚をtとすると、リブ52,56C,56Sと周辺部44C,44S,44T,44Hのそれぞれの肉厚t,t,t,t,t,t,tは、MAX(|t−t|,|t−t|)<MIN(|t−t|,|t−t|)の関係を満足している。
テーパー部54Cは、リブ52とリブ56Cの間の肉厚移行部分であり、テーパー部54Cの肉厚は、リブ52の肉厚tとリブ56Cの肉厚tの間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部54Cは、リブ52とリブ56Cの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
テーパー部54Sは、リブ52とリブ56Sの間の肉厚移行部分であり、テーパー部54Sの肉厚は、リブ52の肉厚tとリブ56Sの肉厚tの間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部54Sは、リブ52とリブ56Sの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
テーパー部58Cは、リブ56Cと周辺部44Cの間の肉厚移行部分であり、テーパー部58Cの肉厚は、リブ56Cの肉厚tと周辺部44Cの肉厚tの間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部58Cは、リブ56Cと周辺部44Cの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
テーパー部58Sは、リブ56Sと周辺部44Sの間の肉厚移行部分であり、テーパー部58Sの肉厚は、リブ56Sの肉厚tと周辺部44Sの肉厚tの間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部58Sは、リブ56Sと周辺部44Sの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
テーパー部58Tは、リブ52と周辺部44Tの間の肉厚移行部分であり、テーパー部58Tの肉厚は、リブ52の肉厚tと周辺部44Tの肉厚tの間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部58Tは、リブ52と周辺部44Tの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
テーパー部58Hは、リブ52と周辺部44Hの間の肉厚移行部分であり、テーパー部58Hの肉厚は、リブ52の肉厚tと周辺部44Hの肉厚の間で、単調に、たとえば一定の割合で変化している。つまり、テーパー部58Hは、リブ52と周辺部44Hの表面の縁同士をつなぐテーパー面を有している。
〔作用効果〕
図8に示されるように、フェース部22の肉厚部42の中央よりもクラウン側で打球されたボールB1には、バックスピンS1がかかる。このとき、ゴルフクラブヘッド12Aは、打球の衝撃によって重心Gの周りに矢印R1で示される方向すなわちソール側からクラウン側の方向に回転する。このため、ボールB1は、ゴルフクラブヘッド12Aによるギヤ効果による回転力H1を受ける。この回転力H1は、ボールB1のバックスピンS1を減少させる方向に働く。これは、ボールB1のバックスピンS1を適正量よりも減少させ、ボールB1の上昇を阻害し、ボールB1の飛距離を低下させる要因である。
ゴルフクラブヘッド12Aは、肉厚部42の中央をトゥ・ヒール方向に延びる水平リブ部52aがクラウン側の水平リブ部56Caとソール側の水平リブ部56Saに比べて肉薄に形成されている。このため、フェース部22は、打球時に、水平リブ部52aに沿って曲がる。その結果、ボールB1は、フェース部22のギヤ効果による回転力F1を受ける。この回転力F1は、ボールB1のバックスピンS1を増加させる方向に働く。つまり、回転力F1は、ゴルフクラブヘッド12Aのギヤ効果によるバックスピンS1の不所望な減少を抑える。したがって、クラウン側への打点ずれによるボールB1の飛距離の低下が小さく抑えられる。
また、フェース部22の肉厚部42の中央よりもソール側で打球されたボールB2には、バックスピンS2がかかる。このとき、ゴルフクラブヘッド12Aは、打球の衝撃によって重心Gの周りに矢印R2で示される方向すなわちクラウン側からソール側の方向に回転する。このため、ボールB2は、ゴルフクラブヘッド12Aによるギヤ効果による回転力H2を受ける。この回転力H2は、ボールB2のバックスピンS2を増加させる方向に働く。これは、ボールB2のバックスピンS2を過度に増加させ、ボールB2を過度に上昇させ、結果的にボールB2の飛距離を低下させる要因である。
ゴルフクラブヘッド12Aは、肉厚部42の中央をトゥ・ヒール方向に延びる水平リブ部52aがクラウン側の水平リブ部56Caとソール側の水平リブ部56Saに比べて肉薄に形成されている。このため、フェース部22は、打球時に、水平リブ部52aに沿って曲がり、ボールB2は、フェース部22のギヤ効果による回転力F2を受ける。この回転力F2は、ボールB2のバックスピンS2を減少させる方向に働く。つまり、回転力F2は、ゴルフクラブヘッド12Aのギヤ効果によるバックスピンS2の不所望な増加を抑える。したがって、ソール側への打点ずれによるボールB2の飛距離の低下が小さく抑えられる。
このように、ゴルフクラブヘッド12Aでは、クラウン側への打点ずれに対しても、ソール側への打点ずれに対しても、ボールのバックスピンの不所望な増加と減少が防止され、ボールのバックスピンが適正量に維持されるため、ギヤ効果による飛距離の低下が小さく抑えられる。
また、一般に、ウッドタイプのゴルフクラブヘッドでは、フェース部の縦寸法(クラウン・ヒール方向の寸法)はフェース部の横寸法(トゥ・ヒール方向の寸法)に比べて小さい。このため、フェース部の反発性がクラウン・ヒール側に比べてトゥ・ヒール側において低くなる傾向がある。
また、フェース部の横寸法は、クラウン側で大きく、ソール側で小さい。このため、フェース部の反発性は、クラウン側に比べてソール側において低くなる傾向がある。
これに対して、ゴルフクラブヘッド12Aでは、トゥ側の周辺部44Tとヒール側の周辺部44Hが、肉厚部42とクラウン側の周辺部44Cとソール側の周辺部44Sのいずれよりも肉薄に形成されているので、トゥ・ヒール側における反発性の低下が良好に抑えられている。言い換えれば、高反発領域がトゥ側とヒール側に拡大されている。
また、ゴルフクラブヘッド12Aでは、クラウン側の周辺部44Cの肉厚が、ソール側の周辺部44Sの肉厚に等しいか、それよりも大きく、また、クラウン側のリブ56Cの肉厚が、ソール側のリブ56Sの肉厚に等しいか、それよりも大きい。これにより、フェース部の反発性がクラウン側に比べてソール側において低くなる傾向が抑えられている。
したがって、ゴルフクラブヘッド12Aを備えたゴルフクラブ10においては、打点ずれに伴う反発性低下に起因する飛距離低下とギヤ効果に起因する飛距離低下が共に抑えられている。
[構造例2]
図1と図2に示されるゴルフクラブヘッド12の別の例として、プレート状のフェース部材を備えたゴルフクラブヘッド12Bを図9に示す。
図9に示されるように、ゴルフクラブヘッド12Bは、プレート状のフェース部材62と、ヘッド本体64から構成されている。フェース部材62は、図2に示されるフェース部22よりも一回り小さく形成されている。フェース部材62は、ヘッド本体64に形成された開口に嵌合しており、フェース部材62とヘッド本体64の境界の全周にわたって形成された溶接ビード66によってヘッド本体64に固定されている。このゴルフクラブヘッド12Bでは、図2に示されるフェース部22は、フェース部材62と、ヘッド本体64の一部から構成されている。
図9に示されるように、フェース部材62は、肉厚部72と、肉厚部72によって区画された四つの周辺部74C,74S,74T,74Hを有している。
肉厚部72の中心はゴルフクラブヘッド12Bのスイートスポットに実質的に一致している。肉厚部72は、ほぼ「H」字形状をしており、より詳しくは、上端と下端が外に広がった「H」字形状をしている。
四つの周辺部74C,74S,74T,74Hは、ほぼ「H」字形状の肉厚部72によって区画されており、周辺部74Tは肉厚部72のトゥ側に位置し、周辺部74Hは肉厚部72のヒール側に位置し、周辺部74Cは肉厚部72のクラウン側に位置し、周辺部74Sは肉厚部72のソール側に位置している。
肉厚部72は、複合リブ構造をしており、複数のリブ82,86C,86Sと、リブ82,86C,86Sの相互間に位置するテーパー部84C,84Sと、リブ82,86C,86Sの外側に位置するテーパー部88C,88S,88T,88Hを有している。
リブ82は、肉厚部72の輪郭に沿って延びている。すなわち、リブ82は、肉厚部72と同様に、ほぼ「H」字形状、より詳しくは、上端と下端が外に広がった「H」字形状をしている。したがって、リブ82は、トゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部82aと、水平リブ部82aの両端から外側に斜め上方に延びている二つの傾斜リブ部82bと、水平リブ部82aの両端から外側に斜め下方に延びている二つの傾斜リブ部82cを有している。
リブ86Cは、リブ82のクラウン側に位置し、リブ82に沿って延びている。より詳しくは、リブ86Cは、リブ82の水平リブ部82aと二つの傾斜リブ部82bに沿って延びている。つまり、リブ86Cは、ほぼ「U」字形状、より詳しくは、上端が外に広がった「U」字形状をしている。したがって、リブ86Cは、トゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部86Caと、水平リブ部86Caの両端から外側に斜め上方に延びている二つの傾斜リブ部86Cbを有している。水平リブ部86Caは、水平リブ部82aから間隔を置いて、水平リブ部82aに実質的に平行に延びている。二つの傾斜リブ部86Cbは、それぞれ、二つの傾斜リブ部82bから間隔を置いて、二つの傾斜リブ部82bに実質的に平行に延びている。
また、リブ86Sは、リブ82のソール側に位置し、リブ82に沿って延びている。より詳しくは、リブ86Sは、リブ82の水平リブ部82aと二つの傾斜リブ部82cに沿って延びている。つまり、リブ86Sは、ほぼ逆「U」字形状、より詳しくは、下端が外に広がった逆「U」字形状をしている。したがって、リブ86Sは、トゥ・ヒール方向に帯状に延びている水平リブ部86Saと、水平リブ部86Saの両端から外側に斜め下方に延びている二つの傾斜リブ部86Sbを有している。水平リブ部86Saは、水平リブ部82aから間隔を置いて、水平リブ部82aに実質的に平行に延びている。二つの傾斜リブ部86Sbは、それぞれ、二つの傾斜リブ部82cから間隔を置いて、二つの傾斜リブ部82cに実質的に平行に延びている。
リブ82,86C,86Sとテーパー部84C,84Sと周辺部74C,74S,74T,74Hの肉厚は、それぞれ、前述したリブ52,56C,56Sとテーパー部54C,54S,58C,58S,58T,58Hと周辺部44C,44S,44T,44Hの肉厚と同様に構成されている。
すなわち、リブ82,86C,86Sのそれぞれの肉厚はいずれも、周辺部74C,74S,74T,74Hのそれぞれの肉厚のいずれよりも大きく、リブ82の肉厚は、リブ86C,86Sのそれぞれの肉厚のいずれより小さく、周辺部74T,74Hのそれぞれの肉厚のいずれも、周辺部74C,74Sのそれぞれの肉厚のいずれよりも小さい。また、リブ86Cの肉厚は、リブ86Sの肉厚に等しいか、それよりも大きく、周辺部74Cの肉厚は、周辺部74Sの肉厚に等しいか、それよりも大きい。
さらに、リブ82とリブ86Cの肉厚差の絶対値とリブ82とリブ86Sの肉厚差の絶対値のいずれか大きい方が、リブ82とトゥ側の周辺部74Tの肉厚差の絶対値とリブ82とヒール側の周辺部74Hの肉厚差の絶対値のいずれか小さい方よりも小さい。
このゴルフクラブヘッド12Bにおいても、ゴルフクラブヘッド12Aと同様の利点が得られる。つまり、クラウン側への打点ずれに対しても、ソール側への打点ずれに対しても、ギヤ効果によるボールの飛距離の低下が小さく抑えられる。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。ここにいう様々な変形や変更は、上述した実施形態を適当に組み合わせた実施も含む。
10…ゴルフクラブ、12,12A,12B…ゴルフクラブヘッド、14…シャフト、16…グリップ、22…フェース部、22a…フェース面領域、22s…スコアライン、24…クラウン部、26…ソール部、28…ホーゼル部、32…フェース部材、34…ヘッド本体、36…溶接ビード、42…肉厚部、44C,44S,44T,44H…周辺部、52…リブ、52a…水平リブ部、52b,52c…傾斜リブ部、54C,54S…テーパー部、56C,56S…リブ、56Ca,56Sa…水平リブ部、56Cb,56Sb…傾斜リブ部、58C,58S,58T,58H…テーパー部、62…フェース部材、64…ヘッド本体、66…溶接ビード、72…肉厚部、74C,74S,74T,74H…周辺部、82…リブ、82a…水平リブ部、82b,82c…傾斜リブ部、84C,84S…テーパー部、86C,86S…リブ、86Ca,86Sa…水平リブ部、86Cb,86Sb…傾斜リブ部、88C,88S,88T,88H…テーパー部、B1,B2…ボール、F1,F2,H1,H2…回転力、R1,R2…矢印、S1,S2…バックスピン、t,t,t,t,t,t,t…肉厚。

Claims (5)

  1. 肉厚部と、前記肉厚部によって区画された少なくともクラウン側の周辺部とソール側の周辺部を備えたフェース部を有し、
    前記肉厚部は、前記フェース部の中央をトゥ・ヒール方向に延びている第一の水平リブ部と、前記第一の水平リブ部のクラウン側に位置し、前記第一の水平リブ部に平行に延びている第二の水平リブ部と、前記第一の水平リブ部のソール側に位置し、前記第一の水平リブ部に平行に延びている第三の水平リブ部を有し、前記第一の水平リブ部の肉厚は、前記第二の水平リブ部の肉厚と前記第三の水平リブ部の肉厚のいずれよりも小さいゴルフクラブヘッド。
  2. 前記第一の水平リブ部の肉厚は、前記クラウン側の周辺部の肉厚と前記ソール側の周辺部の肉厚のいずれよりも大きい請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記フェース部は、前記肉厚部によって区画されたトゥ側の周辺部とヒール側の周辺部をさらに備え、前記第一の水平リブ部の肉厚は、前記トゥ側の周辺部の肉厚と前記ヒール側の周辺部の肉厚のいずれよりも大きい請求項1または2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記第二の水平リブ部の肉厚は、前記第三の水平リブ部の肉厚に等しいか、それよりも大きく、前記クラウン側の周辺部の肉厚は、前記ソール側の周辺部の肉厚に等しいか、それよりも大きい請求項1〜3のいずれかひとつに記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記第一の水平リブ部と前記第二の水平リブ部の肉厚差の絶対値と前記第一の水平リブ部と前記第三の水平リブ部の肉厚差の絶対値のいずれか大きい方が、前記第一の水平リブ部と前記トゥ側の周辺部の肉厚差の絶対値と前記第一の水平リブ部と前記ヒール側の周辺部の肉厚差の絶対値のいずれか小さい方よりも小さい請求項4に記載のゴルフクラブヘッド。
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