JP2013000237A

JP2013000237A - ゴルフクラブヘッド

Info

Publication number: JP2013000237A
Application number: JP2011132523A
Authority: JP
Inventors: Ko Saka; 航坂; Kozue Wada; 梢和田
Original assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date: 2011-06-14
Filing date: 2011-06-14
Publication date: 2013-01-07
Also published as: US20120322578A1

Abstract

【課題】スイングの空気抵抗が小さいゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド１は、フェース部２、ソール部３、バック部４、クラウン部５、トウ側サイド部６、ヒール側サイド部７及びホゼル部８を有した中空殻体構造のウッド型ゴルフクラブヘッドである。フェース部２とクラウン部５とが交わる上角縁部が従来よりも丸みをおびた形状となっている。具体的には、点Ｂ，Ａ，Ｃを通る円弧の曲率半径Ｒとヘッド最大高さＨとの比率Ｒ／Ｈ×１００％が５〜２０％である。
【選択図】図３

Description

本発明は、ウッド型又はそれに近似した形状の中空ゴルフクラブヘッドに係り、特にスイングの空気抵抗が小さいゴルフクラブヘッドに関するものである。

ドライバーやフェアウェーウッドなどのウッド型ゴルフクラブヘッドとして、中空の殻体構造の金属製のものが広く用いられている。一般に、中空のウッド型のゴルフクラブヘッドは、ボールをヒットするためのフェース部と、ゴルフクラブヘッドの上面部を構成するクラウン部と、ゴルフクラブヘッドの底面部を構成するソール部と、ゴルフクラブヘッドのトウ側及びヒール側の側面部を構成するサイド部と、背面部を構成するバック部と、シャフト装着用のホゼル部とを有している。このホゼル部にシャフトが挿入され、接着剤等によって固定される。なお、最近では、ユーティリティクラブと称されるゴルフクラブも多く市販されており、このユーティリティゴルフクラブの１種として、上記ウッド型ゴルフクラブヘッドに類似した（即ち、フェース部、ソール部、サイド部、バック部及びクラウン部並びにホゼル部を有した）ヘッドを有するゴルフクラブも各種市販されている。

この中空ゴルフクラブヘッドを構成する金属としては、アルミニウム合金、ステンレスやチタン合金が用いられているが、近年は特にチタン合金が広く用いられている（例えば、特開２００３−８８６０１号公報）。

一般に、中空ゴルフクラブヘッドの体積を大きくすることにより、スイング時におけるヘッドの空気抵抗が大きくなる。

特公平７−９３９５６には、クラウン部に、トウ・ヒール方向に延在した凹溝を設けることによりヘッドの空気抵抗が減少するとの記載がなされている。

特開２００３−８８６０１号公報特公平７−９３９５６号公報

特許文献２の通り、クラウン部に凹溝を設けることは、仮に空気抵抗の減少効果があったとしても、ボールヒット時におけるクラウン部の全体的なたわみを阻害し、飛距離増大に対しマイナスに作用するおそれがある。

本発明は、クラウン部に凹溝を設けることなく、空気抵抗を小さくし、飛距離増大を図ることができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。

本発明（請求項１）のゴルフクラブヘッドは、中空の殻体構造のゴルフクラブヘッドであって、フェース部、ソール部、クラウン部、バック部、トウ側サイド部及びヒール側サイド部を有するゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部とクラウン部とが交わる上角縁部の曲率半径Ｒと、ヘッド最大高さＨとの比率Ｒ／Ｈ×１００％が５〜２０％であることを特徴とするものである。なお、ヘッド最大高さＨは、ゴルフクラブヘッドをソールした状態において、ソール最下点に接する水平面とクラウン最高点に接する水平面との距離である。

請求項２のゴルフクラブヘッドは、請求項１において、前記比率が１０〜１５％であることを特徴とするものである。

請求項３のゴルフクラブヘッドは、請求項１又は２において、前記曲率半径は、フェースセンターを通る前後方向の縦断面図において、上角縁部外面に接し、鉛直から後方に４５゜傾いた接線と上角縁部との接点をＡとし、フェース部の上端の点をＢとし、線分ＡＢと同一長さとなる線分ＡＣをもたらす点Ｃをクラウン部側に設定した場合、点Ｂ，Ａ，Ｃを通る円弧の曲率半径Ｒであることを特徴とするものである。

本発明のゴルフクラブヘッドは、ロフト角を有するため、スイング中の空気の流れは、フェースからクラウン部に向って多く流れる。そのため、クラウン部とフェース部とが交わるヘッド上角縁部を丸みを帯びた形状としたものであり、これによりスイング時にヘッドに当る空気が上方へスムーズに流れ、スイングの空気抵抗が小さくなる。従って、ヘッドスピードが増加し易くなり飛距離の増大が期待できる。また、ドライバーヘッドにおいては、ボールをティーにのせて打つため、地面から数ｃｍ浮いた所をヘッドが通過するため、フェースとソールとが交わるヘッドの下角縁部は、クラウン部とフェース部の上角縁部より小さい丸みの方が好ましい。ロフト角の関係で空気の流れも少ない。ソール部の方は（クラウン部に比べて）比較的ストレートなので剥離がおきにくい。

実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの斜視図である。図１のII−II線に沿う断面図である。図１のゴルフクラブヘッドの上角縁部の形状説明図である。図１のゴルフクラブヘッドの空力線図である。従来のゴルフクラブヘッドの空力線図である。

以下、第１図〜第４図を参照して実施の形態に係るゴルフクラブヘッド１について説明する。

このゴルフクラブヘッド１は、フェース部２、ソール部３、バック部４、クラウン部５、トウ側サイド部６、ヒール側サイド部７及びホゼル部８を有した中空殻体構造のウッド型ゴルフクラブヘッド（この実施の形態ではドライバー）である。

フェース部２はボールをヒットする面であり、図示はしないが溝（スコアライン）が設けられている。ソール部３はゴルフクラブヘッドの底面部を構成し、クラウン部５はゴルフクラブヘッドの上面部を構成している。

バック部４はゴルフクラブヘッドの背面部を構成している。トウ側サイド部６及びヒール側サイド部７は、それぞれバック部４とフェース部２とを連結している。また、バック部４、トウ側サイド部６及びヒール側サイド部７は、ソール部３とクラウン部５とを連結している。ホゼル部８にシャフト（図示略）が差し込まれ、接着剤により該シャフトが固着される。

この実施の形態では、ゴルフクラブヘッド１は、金属（この実施の形態では、チタン又はチタン合金）にて構成されているが、クラウン部５の少なくとも一部はＣＦＲＰ（炭素繊維強化合成樹脂）製とされてもよい。なお、比重が８以上、特に１０〜１６程度の、銅、その合金鉛、タングステン合金、それらの合金等よりなる錘体を適所に設けてもよい。

この実施の形態では、フェース部２とクラウン部５とが交わるゴルフクラブヘッド１の上角縁部が従来のゴルフクラブヘッドよりも丸みをおびたものとなっている。具体的には、ゴルフクラブヘッド１をソールした状態におけるフェースセンターを通る前後方向の縦断面図（第２図、第３図）において、上角縁部外面に接し、鉛直から後方に４５゜傾いた接線と上角縁部との接点をＡとし、フェース部２の上端の点をＢとし、線分ＡＢと同一長さとなる線分ＡＣをもたらす点Ｃをクラウン部５側に設定した場合、点Ｂ，Ａ，Ｃを通る円弧の曲率半径Ｒと、ヘッド最大高さＨとの比率Ｒ／Ｈ×１００％が５〜２０％、特に１０〜１５％となるように、上角縁部が丸みを帯びている。因みに、従来のチタン製ドライバーヘッドの場合、上記比率は２〜４％程度である。なお、上記のフェース部２の上端とは、第３図の縦断面図において、ほぼ平面に近いが、ごく僅かに凸に湾曲した曲面よりなるフェース面の曲率半径が大きくなり始める点として定義される。すなわち、第３図において、点Ｂより下側のフェース面の曲率半径は一定であるが、点Ｂよりも上側の曲率半径は、該フェース面の曲率半径よりも大きい。

このように上角縁部が従来よりも丸みをおびたゴルフクラブヘッドは、スイング時にヘッドに当る空気が上方へスムーズに流れ、スイングしたときの空気抵抗が小さい。第４図は、Ｒと、ヘッド最大高さＨとの比率Ｒ／Ｈ×１００％を１２％としたゴルフクラブヘッド１の風洞実験を行った場合の上角縁部からクラウン部付近の空気の流れを示す空力線図である。第５図は該比率を３％とした角張った上角縁部を有する従来のゴルフクラブヘッドの空力線図である。第５図の通り、従来のゴルフクラブヘッドでは空気の層流が上角縁部においてクラウン部から離れてしまい、空気抵抗が大きい。これに対し、上角縁部が丸みをおびた第４図のゴルフクラブヘッドでは、クラウン部に沿う空気の層流がクラウン部の後部にまで達しており、空気抵抗が小さい。

なお、フェース部とソール部とが交わる下角縁部や、フェース部とヒール側及びトウ側のサイド部が交わるヒール側角縁部及びトウ側角縁部にも丸みをつけてもよい。本発明は、容積が４００ｃｃ以上例えば４３０〜４６０ｃｃのドライバーヘッドに適用するのに好適である。

＜実施例１＞
体積４６０ｃｃで上記比率Ｒ／Ｈ×１００％を１２％としたチタン製ドライバーヘッドにクラブ長さ４５インチとなるようにカーボンシャフトを装着したゴルフクラブ（ドライバー）を製造した。このドライバーを素振りしたときのヘッドスピードの５回の平均値は３９．７ｍ／ｓｅｃであった。

＜比較例１＞
上記比率Ｒ／Ｈ×１００％を３％としたこと以外は同一のドライバーヘッドを装着したドライバーのヘッドスピードを同様にして測定したところ、３９．４ｍ／ｓｅｃであった。

以上の結果より、上角縁部の丸みを強くすることにより、ヘッドスピードの増大が期待できることが認められた。

１ゴルフクラブヘッド
２フェース部
３ソール部
４バック部
５クラウン部
６トウ側サイド部
７ヒール側サイド部
８ホゼル部

Claims

中空の殻体構造のゴルフクラブヘッドであって、フェース部、ソール部、クラウン部、バック部、トウ側サイド部及びヒール側サイド部を有するゴルフクラブヘッドにおいて、
フェース部とクラウン部とが交わる上角縁部の曲率半径Ｒと、ヘッド最大高さＨとの比率Ｒ／Ｈ×１００％が５〜２０％であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
請求項１において、前記比率が１０〜１５％であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
請求項１又は２において、前記曲率半径は、フェースセンターを通る前後方向の縦断面図において、上角縁部外面に接し、鉛直から後方に４５゜傾いた接線と上角縁部との接点をＡとし、フェース部の上端の点をＢとし、線分ＡＢと同一長さとなる線分ＡＣをもたらす点Ｃをクラウン部側に設定した場合、点Ｂ，Ａ，Ｃを通る円弧の曲率半径Ｒであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。