JP2013201292A - 基板処理装置 - Google Patents

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Shuhei Nishido
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Abstract

【課題】処理室内の温度を処理温度まで上昇させるための昇温時間を、加熱用電源が供給する電力を増加させることなく短縮することができる技術を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、制御部を有し、制御部は、以下のような制御をすることを特徴とする。制御部は、ウェハ12を保持しているボート20が処理室34に搬入され、処理室34に不活性ガスが供給されている状態で、処理室34内の酸素濃度を測定するように制御する。次いで、制御部は、処理室34内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、処理室34内の温度が処理温度になるように、処理室34内の温度を上昇させるように制御する。次いで、制御部は、処理室34内の温度が処理温度に制御され、処理室34内の圧力が第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、ウェハ12を熱処理するように制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板処理装置に関し、特に、基板を加熱しつつ処理するための基板処理装置に適用して有効な技術に関する。
SiCは、Si(シリコン)に比べ、絶縁耐圧や熱伝導性が高いこと等から、特にパワーデバイス用素子材料として注目されている。その一方で、SiCは、不純物拡散係数が小さいこと等から、Siに比べ、単結晶基板や半導体装置(半導体デバイス)の製造が難しいことが知られている。例えば、Si基板上にSiからなるエピタキシャル膜を成膜する温度(成膜温度)が900〜1200℃程度であるのに対し、SiC基板上にSiCからなるエピタキシャル膜を成膜する温度(成膜温度)は1500〜1800℃程度であり、成膜を行うための基板処理装置の耐熱構造等に技術的な工夫が必要となる。
例えば、SiC基板上に、SiCからなるエピタキシャル膜(SiCエピタキシャル膜)を成膜するために、複数の基板を効率的に処理し得るバッチ式の基板処理装置として、複数の基板を垂直方向(縦方向)に積層した状態で保持するボートを備えた、いわゆるバッチ式縦型基板処理装置が知られている。
このようなバッチ式縦型基板処理装置を用いてSiCエピタキシャル膜を成膜する工程では、複数のSiC基板を保持しているボートを処理炉内の処理室に搬入した後、例えば処理室の外側に設けられた誘導コイルに高周波電力を供給し、処理室の加熱体を誘導加熱することで、ボートに保持されているSiC基板を所定温度に加熱する。また、SiC基板を加熱するとともに、処理室内に設けられたガス供給ノズルから各SiC基板に向けて反応ガスを供給する。これにより、ボートに保持されている各SiC基板が反応ガスに曝されることで、各SiC基板上に一度に効率よくSiCエピタキシャル膜を成膜することができる。
特開2006−351582号公報(特許文献1)には、上記したバッチ式縦型基板処理装置による半導体装置の製造方法であって、基板を処理室に搬入し、処理室内で基板上に膜を形成し、膜形成後の基板を処理室から搬出する技術が記載されている。
特開2006−351582号公報
SiC基板を用いた半導体装置の製造工程では、あるバッチ式縦型基板処理装置を用いてSiC基板上にSiCエピタキシャル膜を成膜した後、SiCエピタキシャル膜が成膜されたSiC基板を、別のバッチ式縦型基板処理装置(アニール処理用の基板処理装置)を用いてアニール処理することがある。アニール処理用の基板処理装置でも、複数のSiC基板を保持しているボートを処理炉内の処理室に搬入した後、処理室に不活性ガスを供給している状態で、処理室の外側に設けられた誘導コイルに高周波電力を供給し、処理室の加熱体を誘導加熱することで、ボートに保持されているSiC基板を所定温度に加熱する。これにより、各SiC基板を一度に効率よくアニール処理することができる。
SiCエピタキシャル膜が形成されたSiC基板をアニール処理(熱処理)する時の処理室内の温度(処理温度)は、1600〜2000℃程度であり、1500〜1800℃程度であるSiCエピタキシャル膜の成膜温度よりもさらに高い。また、SiC基板を処理室に搬入する時の処理室内の温度(搬入温度)は、例えば500〜800℃程度であり、搬入温度と処理温度との温度差が大きい。その結果、SiC基板を処理室に搬入した後、処理室内の温度を搬入温度から処理温度まで上昇させるための時間(昇温時間)が、長くなる。そこで、SiCエピタキシャル膜が成膜されたSiC基板をアニール処理するための基板処理装置では、昇温時間を短縮するために、処理室内の温度を上昇させる際に誘導コイルに供給される高周波電力を増加させる必要がある。
ところが、このようなアニール処理用の基板処理装置においては、誘導コイルに対し、加熱用電源である高周波電源が、その最大出力に近い高周波電力を供給するような運用が行われている。このような場合において、昇温時間を短縮するためには、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更しなくてはならない。しかしながら、装置コストの制限または装置の設置面積の制限があるために、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更することができず、結果として、昇温時間を短縮することができないという問題がある。
本発明の目的は、処理室内の温度を処理温度まで上昇させるための昇温時間を、加熱用電源により供給される電力を増加させることなく短縮することができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明における基板処理装置は、基板を処理するための処理室と、前記基板を保持し、前記処理室に対して搬入または搬出される保持部と、前記処理室内の圧力を制御する圧力制御部と、前記処理室に不活性ガスを供給する供給部と、前記処理室内の酸素濃度を測定する測定部と、前記処理室内の温度を制御する温度制御部とを有するものである。そして、本発明における基板処理装置は、前記圧力制御部、前記供給部、前記測定部および前記温度制御部の動作を制御する制御部を有するものである。ここで、前記制御部は、以下のような制御をすることを特徴とする。まず、前記制御部は、前記基板を保持している前記保持部が前記処理室に搬入され、前記処理室に、前記供給部により前記不活性ガスが供給されている状態で、前記処理室内の酸素濃度を前記測定部により測定するように制御する。次いで、前記制御部は、前記酸素濃度を測定した後、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記温度制御部により前記処理室内の温度を上昇させるように制御する。次いで、前記制御部は、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理するように制御する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
処理室内の温度を処理温度まで上昇させるための昇温時間を、加熱用電源により供給される電力を増加させることなく短縮することができる。
実施の形態における基板処理装置の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態における処理炉の概略構成を示す縦断面図である。 実施の形態における処理炉周辺の構成を示す図である。 実施の形態における基板処理装置を制御するコントローラの構成を示すブロック図である。 実施の形態の基板処理装置を使用した基板処理工程の一部を示すプロセスフロー図である。 実施の形態の基板処理工程における、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電源により供給される高周波電力の時間変化を示すグラフである。 比較例の基板処理工程における、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電源により供給される高周波電力の時間変化を示すグラフである。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことはいうまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態)
<基板処理装置の概略構成>
本発明を実施するための実施の形態において、基板処理装置は、一例として、半導体装置の製造方法に含まれる基板処理工程を実施する半導体製造装置、または、例えば半導体基板からなる基板の製造方法に含まれる基板処理工程を実施する基板製造装置として構成されている。以下の説明では、例えば、SiCからなる半導体基板としての基板(ウェハ)にアニール処理(熱処理)を行う縦型の基板処理装置に、本発明の技術的思想を適用した場合について述べる。特に、本発明を実施するための実施の形態では、複数の基板を一度に処理するバッチ方式の基板処理装置を対象にして説明する。
まず、本実施の形態における基板処理装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態における基板処理装置の概略構成を示す斜視図である。
半導体製造装置としての基板処理装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体11を有する。基板処理装置10には、例えばSiC基板からなるウェハ12(後述する図2参照)を収納する基板収容器(ウェハキャリア)として、フープ(以下、ポッドと称す)13が使用される。筐体11の正面側には、ポッドステージ14が配置されており、ポッドステージ14にポッド13が搬送される。ポッド13には、例えば25枚のウェハ12が収納され、蓋が閉じられた状態でポッドステージ14にセットされる。
筐体11内の正面であって、ポッドステージ14に対向する位置には、ポッド搬送装置15が配置されている。また、ポッド搬送装置15の近傍にはポッド収納棚16、ポッドオープナ17および基板枚数検知器18が配置されている。ポッド収納棚16は、ポッドオープナ17の上方に配置されており、ポッド13が複数個載置された状態で、ポッド13を保持するように構成されている。基板枚数検知器18は、ポッドオープナ17に隣接して配置されており、ポッド搬送装置15は、ポッドステージ14とポッド収納棚16とポッドオープナ17との間でポッド13を搬送する。ポッドオープナ17は、ポッド13の蓋を開けるものであり、基板枚数検知器18は、蓋を開けられたポッド13内のウェハ12の枚数を検知するようになっている。
筐体11内には、基板移載機19、基板保持具としてのボート20が配置されている。基板移載機19は、アーム(ツイーザ)21を有し、図示しない駆動手段により昇降可能かつ回転可能な構造となっている。アーム21は、例えば5枚のウェハ12を取出すことができ、ポッドオープナ17の位置に置かれたポッド13とボート20との間でウェハ12を搬送する。
ボート20は、例えばカーボングラファイト等の耐熱性材料で構成されており、複数枚のウェハ12を水平姿勢で、かつ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に積上げ、保持するように構成されている(後述する図2参照)。
筐体11内の背面側上部には処理炉(反応炉)30が配置されている。処理炉30内には、複数枚のウェハ12(後述する図2参照)を保持しているボート20が搬入され、熱処理が行われる。
基板処理装置10を構成する各部は、コントローラ80(後述する図2参照)と電気的に接続されており、コントローラ80は、基板処理装置10を構成する各部の動作を制御するように構成されている。
<処理炉の構成>
次に、本実施の形態における処理炉の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、実施の形態における処理炉の概略構成を示す縦断面図である。
図2に示すように、本実施の形態における処理炉30は、最も外側に筐体31を有しており、この筐体31の内部に反応管32が配置されている。反応管32は、例えば、石英などから構成されている。
反応管32の開口側(図2下方側)には、マニホールド33が設けられている。このマニホールド33は、例えば、ステンレス材料などからなり、上方側および下方側が開口した形状に形成されている。マニホールド33は、反応管32を支持し、マニホールド33と反応管32との間には、シール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。これにより、反応管32、およびマニホールド33の内部に供給されたガスが外部に漏洩するのを防止している。マニホールド33は、その下方側に設けられた保持体(図示せず)に支持されており、これにより反応管32は、地面(図示せず)に対して垂直に据え付けられた状態となっている。ここで、反応管32およびマニホールド33により、処理室(反応室)34が形成されている。
処理室34の内部には、ウェハ12を保持しているボート20が搬入され、処理室34において、ボート20に保持されているウェハ12へのアニール処理が行われるようになっている。すなわち、処理室34は、ボート20に保持されているウェハ12を処理するためのものである。ボート20はシールキャップ23上に配置され、このシールキャップ23によって処理室34が密閉されるように構成されている。また、図3を用いて後述するように、シールキャップ23には、回転機構61が設けられており、この回転機構61の回転軸62はシールキャップ23を貫通してボート20に接続されている。
ボート20は、ウェハ12またはウェハホルダ(図示せず)に搭載されたウェハ12を、各々のウェハの主面が水平になるように、かつ、各々のウェハの中心が平面視で一致するように、垂直方向(縦方向)に積層した状態で保持するようになっている。すなわち、ボート20は、ウェハ12を保持する保持部として機能する。なお、ボート20の下方側には、例えば、積層グラファイト板等の耐熱性材料により円柱形状に形成された断熱部材としてのボート断熱部22が設けられ、後述する加熱体35からの熱が、処理室34の下方側に伝達しにくくなっている。
処理室34の内部には、加熱体(被誘導体)35が形成されている。加熱体35は、上方側が閉塞されて下方側が開口された円筒形状に形成されている。これにより、加熱体35内に供給されるガスを封止でき、かつ処理室34の上方側への放熱を抑制できる。加熱体35は、例えば、カーボングラファイトから形成されており、ボート20を囲むように設けられている。
また、反応管32の外側には、例えばアルミナなどのセラミック材からなり、円筒形状を有する支持部材36が設けられており、支持部材36の内周側には、誘導コイル37が巻かれている。誘導コイル37は高周波電源38に接続されており、この高周波電源38が誘導コイル37に例えば10〜200kWの高周波電力を例えば10〜100kHzの周波数で供給することにより、誘導コイル37に高周波電流が流れる。
誘導コイル37に高周波電流が流れると、処理炉30の内部に高周波電磁界が発生し、発生した高周波電磁界により被誘導体である加熱体35に渦電流が流れる。加熱体35に渦電流が流れることでジュール熱が発生し、発生したジュール熱により、加熱体35が加熱(誘導加熱)されて昇温される。その結果、昇温された加熱体35からの輻射熱により、処理室34が加熱され、処理室34に搬入されているボート20、および、ボート20に保持されているウェハ12が加熱される。すなわち、ボート20が処理室34に搬入されている状態で、ボート20に保持されているウェハ12は、加熱部として機能する誘導コイル37および加熱体35により周囲から加熱される。
例えば加熱体35と反応管32との間など、加熱体35の近傍には、例えば熱電対からなり、処理室34内の温度を検出する温度センサ39が設けられている。
高周波電源38および温度センサ39には、コントローラ80(図2参照)の温度制御部82(後述する図4参照)が電気的に接続されている。温度制御部82は、温度センサ39により測定された温度の測定値に基づいて、高周波電源38により誘導コイル37へ供給される高周波電力を制御することで、処理室34内の温度を制御する。
反応管32と加熱体35との間には、たとえば、誘導加熱されにくいカーボンフェルトなどで形成された断熱材42が設けられている。断熱材42は、反応管32および加熱体35と同様に、上方側が閉塞され下方側が開口された円筒形状に形成されている。断熱材42は、例えば1500〜2000℃程度に加熱された加熱体35からの熱が、例えば反応管32など、断熱材42の外側に配置された部材に熱伝達されることを抑制するためのものである。このように、断熱材42を設けることで、加熱体35が例えば1500〜2000℃程度に加熱されている場合に、反応管32の温度を例えば1000℃程度以下に下げることができる。なお、断熱材42の周囲には、断熱材42を支持するための断熱材ケーシング42aが、例えば、石英で形成されている。
誘導コイル37の外周側には、処理室34内の熱が外部に伝達されるのを抑制するために、例えば水冷構造の外側断熱壁43が設けられている。外側断熱壁43は円筒形状に形成され、処理室34および支持部材36を包囲するよう配置されている。さらに、外側断熱壁43の外周側には、誘導コイル37へ通電することで発生する高周波電磁界が、外部に漏洩するのを防止するための磁気シール44が設けられている。磁気シール44においても、上方側が閉塞され下方側が開口された円筒形状に形成されている。図2に示す例では、筐体31が磁気シール44を兼ねた構造としている。
加熱体35と各ウェハ12との間には、複数のガス供給口45aを備えたガス供給ノズル(ガスノズル)45が設けられている。
ガス供給ノズル45は、例えば、カーボングラファイト等で中空パイプ状に形成され、その先端側は加熱体35の上方側まで延在しており、各ガス供給口45aは各ウェハ12の側面に向けられている。ガス供給ノズル45の基端側は、例えば、石英等により中空パイプ状に形成された基端部45bに接続されている。基端部45bは、マニホールド33を貫通しつつ、当該マニホールド33に溶接等により固定されている。
ガス供給ノズル45は、不活性ガスを供給するようになっている。
不活性ガスとして、例えばアルゴン(Ar)ガスを用いることができる。以下では、不活性ガスとして、Arガスを供給する例について説明する。しかし、不活性ガスとしては、Arガスに限定されず、例えば窒素(N)ガス、ネオン(Ne)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(Xe)ガスなど各種の不活性ガスを用いることができる。また、アニール処理の目的によっては、不活性ガスに、酸素(Oガス)、水素(Hガス)など他の各種のガスを混合したものを用いることもできる。
ガス供給ノズル45は、基端部45bを介してガスライン47に接続されている。ガスライン47は、流量制御器(流量制御部)としてのMFC(Mass Flow Controller)49およびバルブ50を介して、処理室34にガスを供給する供給部としてのガス源51に接続されている。ガス源51には、例えば、Arガスが充填されている。
MFC49およびバルブ50は、コントローラ80(図2参照)のガス流量制御部83(後述する図4参照)に電気的に接続されている。ガス流量制御部83は、MFC49およびバルブ50を制御することで、ガス供給ノズル45から供給される不活性ガスの流量を、所定の流量に制御することができる。
処理室34内の雰囲気を排気するために、マニホールド33には、ガス排気口52が設けられている。ガス排気口52は、ガス排気管53に接続されている。ガス排気管53の下流側には、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ54を介して、真空ポンプ等の真空排気装置55が接続されている。ガス排気管53のAPCバルブ54よりも上流側の部分には、処理室34内の圧力を測定するための圧力センサ56が設けられている。
圧力センサ56およびAPCバルブ54には、コントローラ80(図2参照)の圧力制御部84(後述する図4参照)が電気的に接続されている。圧力制御部84は、圧力センサ56により測定された圧力の測定値に基づいて、APCバルブ54の開度を制御し、処理室34内のガスを、ガス排気口52、ガス排気管53およびAPCバルブ54を介して真空排気装置55から外部に所定量排気することで、処理室34内の圧力を制御する。
また、処理室34内、または、図示しないものの、ガス排気管53のAPCバルブ54よりも上流側の部分には、処理室34内の酸素濃度を測定するための酸素濃度センサ57が設けられている。酸素濃度センサ57には、コントローラ80(図2参照)の測定部85(後述する図4参照)が電気的に接続されている。測定部85は、酸素濃度センサ57により、処理室34内の酸素濃度を測定し、酸素濃度の測定値が、予め決定された上限値よりも小さいか否かを判定することで、処理室34内のリークの有無を判断する。
<処理炉周辺の構成>
次に、本実施の形態における処理炉周辺の構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、実施の形態における処理炉周辺の構成を示す図である。
処理炉30の下方には、予備室としてのロードロック室24が設けられている。また、処理室34にボート20が搬入された状態では、処理炉30の下部には、処理炉30の下端開口を気密に閉塞するための炉口蓋体としてシールキャップ23が設けられている。
シールキャップ23は、例えばステンレス等の金属製であり、円盤状に形成されている。シールキャップ23の上面には、処理炉30の下端と当接するシール材としてのOリング(図示せず)が設けられている。シールキャップ23には回転機構61が設けられており、この回転機構61の回転軸62は、シールキャップ23を貫通してボート20に接続されている。これにより、処理炉30は、回転軸62を介してボート20を回転させることで、ウェハ12を回転させるように構成されている。
シールキャップ23は、処理炉30の外側に昇降機構として設けられた、後述する昇降モータ63により、垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート20を処理炉30に対して搬入または搬出することが可能となっている。回転機構61および昇降モータ63には、後述する駆動制御部86が電気的に接続されており、駆動制御部86は、回転機構61および昇降モータ63が所定動作をするように制御する。
予備室としてのロードロック室24の外面には、下基板64が設けられている。この下基板64には、昇降台65とスライド自在になっているガイドシャフト66および昇降台65と螺合するボール螺子67が設けられている。また、下基板64に設けられたガイドシャフト66およびボール螺子67の上端には、上基板68が設けられている。ボール螺子67は、上基板68に設けられた昇降モータ63によって回転され、ボール螺子67が回転することにより、昇降台65が昇降するようになっている。
昇降台65には中空の昇降シャフト69が設けられ、昇降台65と昇降シャフト69の連結部は気密となっており、この昇降シャフト69は昇降台65とともに昇降するようになっている。昇降シャフト69は、ロードロック室24の天板70を貫通しており、昇降シャフト69が貫通する天板70の貫通孔は、昇降シャフト69が天板70と接触することがないように、充分な隙間が形成されている。
ロードロック室24と昇降台65との間には、昇降シャフト69の周囲を覆うように伸縮性を有する中空伸縮体としてベローズ71が設けられており、このベローズ71によりロードロック室24が気密に保たれるようになっている。ベローズ71は、昇降台65の昇降量に対応できる充分な伸縮量を有しており、ベローズ71の内径は昇降シャフト69の外径に比べて充分に大きく、伸縮の際にベローズ71と昇降シャフト69が接触することがないように構成されている。
昇降シャフト69の下端には、昇降基板72が水平に固着され、この昇降基板72の下面にはOリング等のシール部材を介して駆動部カバー73が気密に取付けられている。昇降基板72と駆動部カバー73により駆動部収納ケース74が構成されており、この構成により、駆動部収納ケース74の内部は、ロードロック室24内の雰囲気と隔離される。
駆動部収納ケース74の内部には、ボート20の回転機構61が設けられ、この回転機構61の周辺は、冷却機構75によって冷却されるようになっている。回転機構61には、回転機構61に電力を供給するための電力ケーブル76が、昇降シャフト69の上端から中空部を通り、回転機構61に導かれて接続されている。また、冷却機構75およびシールキャップ23には、それぞれ冷却水流路77が形成されている。さらに、冷却水配管78が昇降シャフト69の上端から中空部を通り、冷却水流路77に導かれて接続されている。
処理炉周辺が上記したように構成されている場合において、昇降モータ63が駆動され、ボール螺子67が回転することで、昇降台65および昇降シャフト69を介して駆動部収納ケース74が昇降する。そして、駆動部収納ケース74が上昇することにより、昇降基板72に気密に設けられているシールキャップ23が処理炉30の開口部である炉口79を閉塞し、ウェハ処理が可能な状態となる。また、駆動部収納ケース74が下降することにより、シールキャップ23とともにボート20が下降し、ウェハ12を外部に搬出できる状態となる。
<制御部の構成>
続いて、本実施の形態における基板処理装置のコントローラの構成について、図面を参照しながら説明する。図4は、実施の形態における基板処理装置を制御するコントローラの構成を示すブロック図である。
図4において、本実施の形態におけるコントローラ80は、主制御部(制御部)81、温度制御部82、ガス流量制御部83、圧力制御部84、測定部85および駆動制御部86を有している。主制御部(制御部)81は、温度制御部82、ガス流量制御部83、圧力制御部84、測定部85および駆動制御部86と電気的に接続されており、主制御部(制御部)81は、温度制御部82、ガス流量制御部83、圧力制御部84、測定部85および駆動制御部86を制御するように構成されている。
温度制御部82は、例えば、図2に示す高周波電源38および温度センサ39と電気的に接続されている。そして、温度制御部82は、温度センサ39によって測定された温度の測定値に基づいて、高周波電源38が誘導コイル37へ供給する高周波電力を制御することで、処理室34内の温度を所定の温度に制御するように構成されている。
ガス流量制御部83は、例えば、図2に示すMFC49およびバルブ50と電気的に接続されている。そして、ガス流量制御部83は、MFC49の流量設定値およびバルブ50の開閉状態を制御することで、ガス源51から供給される不活性ガスの流量を所定の流量に制御するように構成されている。
圧力制御部84は、例えば、図2に示すAPCバルブ54および圧力センサ56と電気的に接続されている。そして、圧力制御部84は、圧力センサ56によって測定された圧力の測定値に基づいて、APCバルブ54の開度を制御することで、処理室34内の圧力を所定の圧力に制御するように構成されている。
測定部85は、例えば図2に示す酸素濃度センサ57と電気的に接続されている。そして、測定部85は、酸素濃度センサ57により処理室34内の酸素濃度を測定し、酸素濃度の測定値が、予め決定された上限値よりも小さいか否かを判定する。
駆動制御部86は、例えば、図3に示す回転機構61および昇降モータ63と電気的に接続されている。そして、駆動制御部86は、回転機構61および昇降モータ63が所定の動作をするように制御可能に構成されている。
以上のようにして、本実施の形態における基板処理装置10がコントローラ80の主制御部(制御部)81によって制御される。
<基板処理工程>
続いて、この基板処理装置10を使用した基板処理工程について、図面を参照しながら説明する。
図5は、実施の形態の基板処理装置を使用した基板処理工程の一部を示すプロセスフロー図である。図6は、実施の形態の基板処理工程における、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電源により供給される高周波電力の時間変化を示すグラフである。図6において、横軸は時間の経過を表しており、縦軸は、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電力を表している。また、図6では、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電力を示すグラフの上方に、一連の基板処理工程のうち対応する工程を示している。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作は、コントローラ80の主制御部(制御部)81(図4参照)により制御される。
まず、あらかじめ、アニール処理するためのウェハ12を準備する(準備工程、図5のステップS11)。
このステップS11(準備工程)では、例えば、本実施の形態のアニール処理用の基板処理装置に代え、成膜処理用の基板処理装置を用いる。成膜処理用の基板処理装置のうちガスの供給に関係する部分以外の部分については、本実施の形態のアニール処理用の基板処理装置と同様にすることができる。一方、成膜処理用の基板処理装置は、例えばArガスなどの不活性ガスに加え、Si原子含有ガスとして例えばモノシラン(SiH)ガス、Cl原子含有ガスとして例えば塩化水素(HCl)ガス、C原子含有ガスとして例えばプロパン(C)ガス、還元ガスとして例えば水素(H)ガスを供給可能である。
このような成膜処理用の基板処理装置において、例えばSiC基板からなるウェハをボートに移載して保持し、ウェハを保持しているボートを処理室に搬入する。次いで、処理室内の温度を、ウェハにSiCエピタキシャル膜を成膜する温度(成膜温度)まで上昇させる。次いで、処理室内に、SiCエピタキシャル膜の成膜に寄与するSi原子含有ガス(SiHガス)、Cl原子含有ガス(HClガス)、C原子含有ガス(Cガス)および還元ガス(Hガス)を供給することで、ウェハ上に、SiCエピタキシャル膜を成膜する。その後、処理室内の温度を下降させ、処理室に不活性ガスを供給して処理室内の圧力を大気圧にし、ボートを処理室から搬出する。そして、搬出されたボートからウェハを取り出すことにより、SiCエピタキシャル膜が形成されたSiC基板からなるウェハ12を準備する。なお、Si原子含有ガスとCl原子含有ガスとして、SiHガスとHClガスの代わりに、SiClガスを供給してもよい。
次に、準備されたウェハ12を、アニール処理用の基板処理装置に搬送する。そして、搬送されたウェハ12をボート20に移載して保持する(保持工程、図5のステップS12)。
このステップS12(保持工程)では、まず、ポッドステージ14に複数枚のウェハ12を収納したポッド13がセットされると、ポッド搬送装置15によりポッド13をポッドステージ14からポッド収納棚16へ搬送し、ストックする(図1参照)。次に、ポッド搬送装置15により、ポッド収納棚16にストックされたポッド13をポッドオープナ17に搬送してセットし、このポッドオープナ17によりポッド13の蓋を開き、基板枚数検知器18により、ポッド13に収納されているウェハ12の枚数を検知する(図1参照)。そして、基板移載機19により、ポッドオープナ17の位置にあるポッド13からウェハ12を取出し、ボート20に移載する(図1参照)。これにより、ウェハ12がボート20に装填され、ボート20によりウェハ12が保持される。
次に、ウェハ12を保持しているボート20を処理室34に搬入(ロード)する(搬入工程、図5および図6のステップS13)。
このステップS13(搬入工程)では、ウェハ12を保持しているボート20は、昇降モータ63による昇降台65および昇降シャフト69の昇降動作により処理室34に搬入(ボートローディング)される(図3参照)。このとき、シールキャップ23は、Oリング(図示せず)を介してマニホールド33の下端をシールしている。また、処理室34に搬入されたボート20は、回転機構61により、回転軸62を介して所定の回転速度で回転される。
図6に示すように、ステップS13(搬入工程)における処理室34内の温度、すなわち、ボート20を処理室34に搬入する時の処理室34内の温度は、例えば500〜800℃程度の温度(搬入温度)T1(図6参照)になるように制御される。この搬入温度T1は、後述するステップS16(後述する熱処理工程)における処理室34内の温度、すなわち、ウェハ12をアニール処理(熱処理)する時の処理室34内の温度(後述する処理温度T2)よりも低い。また、処理室34内の温度は、温度センサ39により測定され、測定された温度の測定値に基づいて、温度制御部82により、高周波電源38が誘導コイル37に供給する高周波電力が制御される。高周波電源38が誘導コイル37に高周波電力を供給することにより処理室34内を加熱する動作の詳細については、後述するステップS15(昇温工程)において説明する。
また、図6に示すように、ステップS13(搬入工程)における処理室34内の圧力は、大気圧Patmである。
次に、処理室34にリークが発生していないことを確認(リーク確認)し、処理室34内の酸素(O)ガスの濃度を確認(酸素濃度確認)する(リーク確認工程となる酸素濃度確認工程、図5および図6のステップS14)。
このステップS14(リーク確認工程となる酸素濃度確認工程)では、まず、例えばバルブ50を閉じ、APCバルブ54を開いた状態で、処理室34内の圧力が、大気圧Patmから、例えば0〜1000Pa程度であって大気圧Patmよりも低い圧力Pvacまで減少(減圧)するように、真空排気装置55により処理室34を真空排気する。このとき、処理室34内の圧力は、圧力センサ56によって測定され、測定された圧力の測定値に基づいて、圧力制御部84により、APCバルブ54の開度が制御される。
処理室34内が大気圧Patmから所定の圧力Pvacまで減少(減圧)した後、MFC49およびバルブ50を制御することにより、ガス源51から処理室34に不活性ガス(Arガス)を供給する。具体的には、MFC49およびバルブ50を制御するとともに、APCバルブ54を制御することにより、不活性ガス(Arガス)は、ガスライン47を介してガス供給ノズル45に流通し、ガス供給口45aより処理室34に供給される。処理室34に供給された不活性ガス(Arガス)は、加熱体35の内側を通り、ガス排気口52からガス排気管53を通って排気される。このようにして、処理室34内の圧力を、圧力Pvacから大気圧Patmと略等しい圧力まで増加(増圧、復圧)させる。そして、処理室34内の圧力が大気圧Patmと略等しい圧力まで増加(増圧、復圧)した状態で、処理室34にリークが発生していないことを確認(リーク確認)し、処理室34内の酸素ガスの濃度を確認(酸素濃度確認)する。
リーク確認は、例えば、以下のように行うことができる。例えば、バルブ50およびAPCバルブ54を閉じ、処理室34の内部を封じた状態で、圧力センサ56により処理室34内の圧力を測定し、測定された圧力の測定値の時間経過に伴う変化量が、例えば予め決定された上限値よりも小さいか否かを判定する。そして、圧力の測定値の変化量が、予め決定された上限値よりも小さいと判定されたときに、処理室34においてリークが発生していないことを確認したものとする。
酸素濃度確認は、例えば、以下のように行うことができる。例えば、バルブ50およびAPCバルブ54を閉じ、処理室34の内部を封じた状態で、酸素濃度センサ57により酸素濃度を測定し、測定された酸素濃度の測定値が、予め決定された上限値よりも小さいか否かを判定する。そして、酸素濃度の測定値が、予め決定された上限値よりも小さいと判定されたときに、酸素濃度を確認したものとする。
また、時間を短縮したい場合には、酸素濃度確認をもって、リーク確認とすることができる。すなわち、酸素濃度確認を行うことで、処理室34においてリークが発生していないことを確認することができる。
なお、前述したように、不活性ガスとしては、Arガスに限定されず、例えばNガス、Neガス、Krガス、Xeガスなど各種の不活性ガスを用いることができる。また、アニール処理の目的によっては、不活性ガスに、Oガス、Hガスなど他の各種のガスを混合したものを用いることもできる。(以下の工程においても同様)。
また、アニール処理の目的によっては、リーク確認および酸素濃度確認のいずれか一方のみを行い、他方を行わないようにすることもできる。
さらに、リーク確認および酸素濃度確認を行う際の処理室34内の圧力は、圧力Pvacよりも高い圧力であればよく、大気圧Patmと略等しい圧力に限定されない。
次に、処理室34内の温度を、ボート20を処理室34に搬入する時の温度(搬入温度)T1から、ウェハ12をアニール処理(熱処理)する時の温度まで上昇(昇温)させる(昇温工程、図5および図6のステップS15)。
このステップS15(昇温工程)では、まず、例えばバルブ50を閉じ、APCバルブ54を開いた状態で、処理室34内の圧力が、例えば0〜1000Pa程度であって大気圧Patmよりも低い圧力(第1圧力)P1になるように、真空排気装置55により処理室34を真空排気する。このとき、処理室34内の圧力は、圧力センサ56によって測定され、測定された圧力の測定値に基づいて、圧力制御部84により、APCバルブ54の開度が制御される。
なお、図6では、第1圧力P1が圧力Pvacと等しい例を示している。
また、ステップS15(昇温工程)を開始する前に、処理室34内の圧力が第1圧力P1になるように、真空排気を開始してもよい。例えば、ステップS14(リーク確認工程となる酸素濃度確認工程)において、リーク確認および酸素濃度確認が終了した後、処理室34内の圧力が第1圧力P1になるように、真空排気を開始してもよい。図6では、ステップS14(リーク確認工程となる酸素濃度確認工程)において、処理室34内の圧力が第1圧力P1になるように、真空排気を開始する例を示している。
次に、処理室34内の圧力が第1圧力P1に制御されている状態で、処理室34内の温度を、前述した搬入温度T1から、後述するステップS16(熱処理工程)においてウェハ12をアニール処理(熱処理)する時の温度(処理温度)T2(図6参照)まで、上昇(昇温)させる。処理温度T2は、例えば1500〜2000℃程度である。
冷却水配管78に冷却水を流通させるなど冷却機構75を動作させた状態で、処理炉30内の少なくとも加熱体35を誘導加熱し、加熱体35からの輻射熱によって、処理室34内のボート20に保持されている各ウェハ12を加熱する。具体的には、高周波電源38が誘導コイル37に高周波電力を供給することで、誘導コイル37に高周波電流が流れ、流れる高周波電流により処理炉30内に高周波電磁界が発生し、発生した高周波電磁界により被誘導体である加熱体35に渦電流が発生する。加熱体35に渦電流が流れることでジュール熱が発生し、発生したジュール熱により、加熱体35が加熱(誘導加熱)されて昇温される。その結果、昇温された加熱体35からの輻射熱により、処理室34の内部が加熱され、処理室34に搬入されているボート20に保持されているウェハ12が加熱される。すなわち、高周波電源38が誘導コイル37に高周波電力を供給することで、ボート20に保持されているウェハ12が加熱される。
なお、ステップS15(昇温工程)においても、処理室34内の温度は、温度センサ39により測定され、測定された温度の測定値に基づいて、温度制御部82が、高周波電源38により誘導コイル37へ供給される高周波電力を制御することで、処理室34内の温度が制御される。
本実施の形態では、ステップS15(昇温工程)における処理室34内の圧力(第1圧力)P1は、後述するステップS16(熱処理工程)における処理室34内の圧力(第2圧力)P2よりも低い。これにより、第1圧力P1を第2圧力P2と等しくした場合に比べ、処理室34内の空間に供給されているガスを介して処理室34の内部から外部へ単位時間に熱伝達される熱量を減少させることができる。その結果、処理室34の断熱性能を向上させることができ、ステップS15(昇温工程)において、処理室34内の温度を搬入温度T1から処理温度T2まで上昇させるための昇温時間を短縮することができる。
また、第1圧力P1が、大気圧Patmよりも、前述したステップS14(リーク確認工程となる酸素濃度確認工程)における圧力Pvacに近いことが好ましく、圧力Pvacに略等しいことがより好ましい。このように、第1圧力P1を減少(減圧)させることで、処理室34の断熱性能をさらに向上させることができ、ステップS15(昇温工程)における昇温時間をさらに短縮することができる。
次に、ウェハ12をアニール処理(熱処理)する(熱処理工程、図5および図6のステップS16)。
このステップS16(熱処理工程)では、処理室34内の温度が処理温度T2まで上昇した後、MFC49およびバルブ50を制御することにより、ガス源51から不活性ガス(Arガス)を供給する。具体的には、MFC49およびバルブ50を制御するとともに、APCバルブ54を制御することにより、不活性ガス(Arガス)は、ガスライン47を介してガス供給ノズル45に流通し、ガス供給口45aより処理室34に供給される。処理室34に供給された不活性ガス(Arガス)は、加熱体35の内側を通り、ガス排気口52からガス排気管53を通って排気される。このようにして、処理室34内の圧力を、ステップS15(昇温工程)における処理室34内の圧力(第1圧力)P1よりも高く、かつ、大気圧Patmよりも低い圧力、例えば100〜100000Pa程度の圧力(第2圧力)P2に制御する。また、処理室34内の圧力は、圧力センサ56によって測定され、測定された圧力の測定値に基づいて、APCバルブ54の開度が制御される。
このように、処理室34内の圧力が第2圧力P2に制御され、処理室34内の温度が処理温度T2に制御されている状態で、ウェハ12をアニール処理(熱処理)する。
なお、ステップS15(昇温工程)において、処理室34内の温度が処理温度T2に到達する前に、処理室34内の圧力を第2圧力P2に制御し始めてもよい。図6では、ステップS15(昇温工程)において、処理室34内の温度が処理温度T2に到達する前に、処理室34内の圧力を第2圧力P2に制御し始める例を示している。
次に、処理室34内の温度を、ウェハ12をアニール処理(熱処理)した時の温度(処理温度)T2から、ボート20を処理室34から搬出する時の温度まで、下降(降温)させる(降温工程、図5および図6のステップS17)。すなわち、ボート20およびボート20に保持されているウェハ12を処理室34から搬出できるように、ボート20およびボート20に保持されているウェハ12を冷却する。
このステップS17(降温工程)では、例えば誘導コイル37への高周波電力の供給を停止するか、または、減少させることで、処理室34内の温度を、前述した処理温度T2から、後述するステップS18(搬出工程)における、ボート20を処理室34から搬出する時の温度(搬出温度)まで、下降(降温)させる。本実施の形態では、ボート20を処理室34から搬出する時の処理室34内の温度(搬出温度)は、ボート20を処理室34に搬入する時の処理室34内の温度(搬入温度)T1に等しいものとする。
また、ステップS17(降温工程)では、MFC49およびバルブ50を制御することにより、ガス源51から不活性ガス(Arガス)を供給する。具体的には、MFC49およびバルブ50を制御するとともに、APCバルブ54を制御することにより、不活性ガス(Arガス)は、ガスライン47を介してガス供給ノズル45に流通し、ガス供給口45aより処理室34に供給される。
処理室34に供給された不活性ガス(Arガス)は、加熱体35の内側を通り、ガス排気口52からガス排気管53を通って排気される。したがって、MFC49、バルブ50およびAPCバルブ54を制御することにより、処理室34内の圧力を、大気圧Patmと略等しい圧力に制御することができる。前述したように、処理室34内の圧力は、圧力センサ56によって測定され、測定された圧力の測定値に基づいて、APCバルブ54の開度が制御される。
このようにして、処理室34内の圧力が大気圧Patmと略等しい圧力に制御されている状態で、処理室34内の温度を下降(降温)させる。
なお、ステップS17(降温工程)でも、処理室34内の温度は、温度センサ39により測定され、測定された温度の測定値に基づいて、温度制御部82により、高周波電源38が誘導コイル37へ供給する高周波電力が制御される。
次に、ウェハ12を保持しているボート20を処理室34から搬出(アンロード)する(搬出工程、図5および図6のステップS18)。
このステップS18(搬出工程)では、昇降モータ63によりシールキャップ23を下降させる。このとき、マニホールド33の下端が開くとともに、処理済みのウェハ12がボート20に保持されている状態で、ボート20がマニホールド33の下端から処理室34の外部に搬出(ボートアンローディング)される。そして、ボート20に保持されているウェハ12が冷却されるまで、ボート20を所定位置にて待機させる。待機させたボート20のウェハ12が所定温度まで冷却されると、基板移載機19により、ボート20からウェハ12を取出し、ポッドオープナ17にセットされている空のポッド13に搬送して収納する。その後、ポッド搬送装置15によりウェハ12が収納されたポッド13をポッド収納棚16、またはポッドステージ14に搬送する。このようにして、基板処理装置10の一連の作動が完了する。
<昇温工程における昇温時間について>
続いて、比較例の基板処理工程を、図面を参照しながら説明する。比較例では、昇温工程における処理室内の圧力が、熱処理工程における処理室内の圧力と等しい。
図7は、比較例の基板処理工程における、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電源により供給される高周波電力の時間変化を示すグラフである。図7において、横軸は時間の経過を表しており、縦軸は、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電力を表している。また、図7では、処理室内の圧力、処理室内の温度および高周波電力を示すグラフの上方に、一連の基板処理工程のうち対応する工程を示している。
比較例においても、まず、あらかじめ、アニール処理するためのウェハを準備し(準備工程)、準備されたウェハをボートに移載して保持し(保持工程)、ウェハを保持しているボートを処理室に搬入した後(搬入工程)、処理室にリークが発生していないことを確認し(リーク確認工程)、処理室内の酸素ガスの濃度を確認する(酸素濃度確認工程)。比較例の準備工程、保持工程、搬入工程、リーク確認工程および酸素濃度確認工程の各々は、実施の形態の準備工程(図5のステップS11)、保持工程(図5のステップS12)、搬入工程(図5のステップS13)、リーク確認工程(図5のステップS14)および酸素濃度確認工程(図5のステップS14)の各々と同様にすることができる。また、比較例の搬入工程における処理室内の温度は、実施の形態の搬入工程(図5のステップS13)における搬入温度T1になるように制御される(図7参照)。
次に、処理室内の温度を、搬入温度T1から処理温度T2まで上昇(昇温)させる(昇温工程)。
しかし、比較例の昇温工程における処理室内の圧力は、実施の形態の昇温工程(図5のステップS15)における処理室内の圧力と異なる。
比較例の昇温工程では、まず、処理室内の圧力が、後述する熱処理工程における処理室内の圧力と等しい圧力P2になるように、処理室内の圧力を制御する。そして、処理室内の圧力が圧力P2に制御されている状態で、処理室内の温度を、搬入温度T1から処理温度T2まで、上昇(昇温)させる。
次に、ウェハをアニール処理(熱処理)する(熱処理工程)。
比較例の熱処理工程でも、実施の形態の熱処理工程(図5のステップS16)と同様に、処理室内の温度が処理温度T2まで上昇した後、処理室内の圧力が圧力P2に制御され、処理室内の温度が処理温度T2に制御されている状態で、ウェハをアニール処理(熱処理)する。
その後、処理室内の温度を、搬入温度T1と等しい搬出温度まで下降(降温)させ(降温工程)、ウェハを保持しているボートを処理室から搬出する(搬出工程)。比較例の降温工程および搬出工程の各々は、実施の形態の降温工程(図5のステップS17)および搬出工程(図5のステップS18)の各々と同様にすることができる。
比較例では、昇温工程における処理室内の圧力は、熱処理工程における処理室内の圧力P2と等しい。圧力P2は、前述したように、例えば100〜100000Pa程度の圧力である。また、圧力P2は、リーク確認工程となる酸素濃度確認工程における圧力Pvacよりも、大気圧Patmに近い場合がある。このような場合、処理室内の空間に供給されているガスを介して処理室の内部から外部へ単位時間に熱伝達される熱量が大きく、処理室の断熱性能が低下する。処理室の断熱性能が低下した場合であって、高周波電源が供給する高周波電力が等しいときは、処理室内の温度を搬入温度T1から処理温度T2まで上昇(昇温)させるための時間(昇温時間)が長くなるという問題がある。したがって、昇温時間を短縮させるためには、高周波電源から誘導コイルに供給される高周波電力を増加させる必要がある。
ところが、アニール処理用の基板処理装置においては、誘導コイルに対し、加熱用電源である高周波電源が、その最大出力に近い高周波電力を供給するような運用が行われている。このような場合において、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更することをせずに、高周波電源が誘導コイルに供給する高周波電力を増加させることは困難である。そのため、処理室の断熱性能を向上させ、昇温時間を短縮するためには、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更する必要がある。
しかしながら、高周波電源を変更した場合、装置価格を上昇させるおそれがあり、装置の設置面積を増加させるおそれがある。さらに、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更した場合、一般的には、高周波電源の最小出力もより大きくなるため、例えば搬入温度T1よりも低い温度領域など、比較的低温側の温度領域における温度制御が困難になる。
したがって、上記した装置コストの制限、装置の設置面積の制限または温度制御の困難性の問題があるために、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更することができず、結果として、昇温時間を短縮することができない。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
一方、本実施の形態では、昇温工程(図5および図6のステップS15)における処理室内の圧力P1が、熱処理工程(図5および図6のステップS16)における処理室内の圧力P2よりも低い。圧力P1は、例えば0〜1000Pa程度の圧力であり、大気圧Patmよりも、リーク確認工程となる酸素濃度確認工程(図5および図6のステップS14)における圧力Pvacに近い。そのため、処理室内の空間に供給されているガスを介して処理室の内部から外部へ単位時間に熱伝達される熱量を減少させることができる。その結果、処理室の断熱性能を向上させることができ、高周波電源から誘導コイルに供給される高周波電力を増加させなくても、昇温時間を短縮することができ、単位時間当たりのウェハの処理枚数(スループット)を向上させることができる。
したがって、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更する必要がないため、装置価格を上昇させるおそれがなく、装置の設置面積を増加させるおそれがない。さらに、高周波電源を、その最大出力がより大きなものに変更した場合に、例えば搬入温度T1よりも低い温度領域など、比較的低温側の温度領域における温度制御が困難になるという問題が発生することを防止できる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
前記実施の形態では、高周波誘導加熱方式によって加熱体を加熱する基板処理装置を例に挙げて説明したが、本発明の技術的思想は、これに限らず、例えば、抵抗加熱方式の基板処理装置や、ランプ加熱方式の基板処理装置などの他の加熱方式の基板処理装置にも幅広く適用することができる。
また、前記実施の形態では、SiCエピタキシャル膜が形成されたウェハをアニール処理する基板処理装置を例に挙げて説明したが、本発明の技術的思想は、これに限らず、ウェハにSiCエピタキシャル膜その他各種の膜を高温で成膜する基板処理装置にも幅広く適用することができる。さらに、本発明の技術的思想は、SiCエピタキシャル膜が形成されたウェハ以外の各種のウェハを高温で処理する基板処理装置にも幅広く適用することができる。
最後に本発明の好ましい主な態様を以下に付記する。
〔付記1〕
基板を処理するための処理室と、
前記基板を保持し、前記処理室に対して搬入または搬出される保持部と、
前記処理室内の圧力を制御する圧力制御部と、
前記処理室内の温度を制御する温度制御部と、
前記圧力制御部および前記温度制御部の動作を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記基板を保持している前記保持部が前記処理室に搬入され、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記温度制御部により前記処理室内の温度を上昇させ、
前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理するように制御することを特徴とする基板処理装置。
〔付記2〕
基板を処理するための処理室と、
前記基板を保持し、前記処理室に対して搬入または搬出される保持部と、
前記処理室内の圧力を制御する圧力制御部と、
前記処理室に不活性ガスを供給する供給部と、
前記処理室内の圧力を測定する圧力センサと、
前記処理室内の温度を制御する温度制御部と、
前記圧力制御部、前記供給部、前記圧力センサおよび前記温度制御部の動作を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記基板を保持している前記保持部が前記処理室に搬入されている状態で、前記圧力制御部により前記処理室内の圧力を大気圧から減少させ、
前記処理室内の圧力が減少した前記処理室に、前記供給部により前記不活性ガスを供給することで、前記処理室内の圧力を増加させ、
前記処理室内の圧力が増加した前記処理室内の圧力を、前記圧力センサにより測定し、
前記圧力を測定した後、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記温度制御部により前記処理室内の温度を上昇させ、
前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理するように制御することを特徴とする基板処理装置。
〔付記3〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板処理方法。
〔付記4〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の酸素濃度を測定する工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板処理方法。
〔付記5〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力を大気圧から減少させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給することで、前記処理室内の圧力を増加させる工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力を測定する工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(g)前記(f)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板処理方法。
〔付記6〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する半導体装置の製造方法。
〔付記7〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の酸素濃度を測定する工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する半導体装置の製造方法。
〔付記8〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力を大気圧から減少させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給することで、前記処理室内の圧力を増加させる工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力を測定する工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(g)前記(f)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する半導体装置の製造方法。
〔付記9〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板の製造方法。
〔付記10〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室内の酸素濃度を測定する工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板の製造方法。
〔付記11〕
(a)保持部により基板を保持する工程、
(b)前記(a)工程の後、前記基板を保持している前記保持部を、前記基板を処理するための処理室に搬入する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記処理室内の圧力を大気圧から減少させる工程、
(d)前記(c)工程の後、前記処理室に不活性ガスを供給することで、前記処理室内の圧力を増加させる工程、
(e)前記(d)工程の後、前記処理室内の圧力を測定する工程、
(f)前記(e)工程の後、前記処理室内の圧力が大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記処理室内の温度を上昇させる工程、
(g)前記(f)工程の後、前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理する工程、
を有する基板の製造方法。
本発明は、半導体装置を製造する製造業に幅広く利用することができる。
10…基板処理装置、11…筐体、12…ウェハ、13…フープ(ポッド)、14…ポッドステージ、15…ポッド搬送装置、16…ポッド収納棚、17…ポッドオープナ、18…基板枚数検知器、19…基板移載機、20…ボート、21…アーム(ツイーザ)、22…ボート断熱部、23…シールキャップ、24…ロードロック室、30…処理炉(反応炉)、31…筐体、32…反応管、33…マニホールド、34…処理室(反応室)、35…加熱体(被誘導体)、36…支持部材、37…誘導コイル、38…高周波電源、39…温度センサ、42…断熱材、42a…断熱材ケーシング、43…外側断熱壁、44…磁気シール、45…ガス供給ノズル、45a…ガス供給口、45b…基端部、47…ガスライン、49…MFC、50…バルブ、51…ガス源、52…ガス排気口、53…ガス排気管、54…APCバルブ、55…真空排気装置、56…圧力センサ、57…酸素濃度センサ、61…回転機構、62…回転軸、63…昇降モータ、64…下基板、65…昇降台、66…ガイドシャフト、67…ボール螺子、68…上基板、69…昇降シャフト、70…天板、71…ベローズ、72…昇降基板、73…駆動部カバー、74…駆動部収納ケース、75…冷却機構、76…電力ケーブル、77…冷却水流路、78…冷却水配管、79…炉口、80…コントローラ、81…主制御部、82…温度制御部、83…ガス流量制御部、84…圧力制御部、85…測定部、86…駆動制御部

Claims (1)

  1. 基板を処理するための処理室と、
    前記基板を保持し、前記処理室に対して搬入または搬出される保持部と、
    前記処理室内の圧力を制御する圧力制御部と、
    前記処理室に不活性ガスを供給する供給部と、
    前記処理室内の酸素濃度を測定する測定部と、
    前記処理室内の温度を制御する温度制御部と、
    前記圧力制御部、前記供給部、前記測定部および前記温度制御部の動作を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記基板を保持している前記保持部が前記処理室に搬入され、前記処理室に、前記供給部により前記不活性ガスが供給されている状態で、前記処理室内の酸素濃度を前記測定部により測定し、
    前記酸素濃度を測定した後、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、大気圧よりも低い第1圧力に制御されている状態で、前記処理室内の温度が第1温度になるように、前記温度制御部により前記処理室内の温度を上昇させ、
    前記処理室内の温度が前記第1温度に制御され、前記処理室内の圧力が、前記圧力制御部により、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている状態で、前記基板を熱処理するように制御することを特徴とする基板処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015210065A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 富士電機株式会社 熱処理装置
JP2016011804A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 富士電機株式会社 熱処理装置
JP2016200384A (ja) * 2015-04-13 2016-12-01 富士電機機器制御株式会社 熱処理装置

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