JP2014232816A - 基板処理装置、半導体装置の製造方法および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置、半導体装置の製造方法および基板処理方法 Download PDF

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山口 天和
Tenwa Yamaguchi
天和 山口
室林 正季
Masasue Murobayashi
正季 室林
佐々木 伸也
Shinya Sasaki
伸也 佐々木
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Shuhei Nishido
周平 西堂
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Abstract

【課題】バッチ式の縦型基板処理装置内の酸素濃度および水分濃度などを低減し、ウエハがダメージを負うことを防ぐことで、半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】ロードロック室内のボートにウエハを搭載してロードロック室上の炉内にボートを上昇させる工程(ステップS11)の前に、高温のボートによりロードロック室内を加熱し、ロードロック室内の壁面などに吸着している水分または残留ガスを脱離させて排気する工程(ステップS4)を設ける。また、炉内にボートを上昇させる工程(ステップS11)の前に行うサイクルパージの前後のそれぞれに、ロードロック室内に不活性ガスを大流量でパージする工程(ステップS7およびS10)を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、半導体ウエハまたはガラス基板などの基板を処理するための基板処理装置を用いて基板を処理する工程を有する、基板処理装置、半導体装置の製造方法および基板処理方法に適用して有効な技術に関するものである。
SiC(炭化珪素)を主に含む半導体ウエハなどに対し、気相成長法による成膜工程、または熱処理工程を行うための装置として、上下方向に複数の半導体ウエハを搭載することが可能なボートを、円筒発熱体を含む処理室に入れて熱処理などを行うバッチ式の縦型処理装置が知られている。
特許文献1(特開2010−67686号公報)には、半導体ウエハに対して熱処理などを行う工程において用いられるバッチ式縦型ホットウォール熱処理装置が記載されている。
特開2010−67686号公報
上記処理室に接続され、例えばロードロック室などと呼ばれる筺体の内部には、ロボットアームなどにより半導体ウエハを出し入れする際に大気が侵入する。大気中には酸素および水分が含まれており、また、搬送される半導体ウエハの表面にも酸素や水分が付着している。これらの酸素および水分の存在は、半導体ウエハの表面を酸化させるなどして荒れさせる原因となる。上記縦型処理装置を構成するチャンバ内の酸素濃度および水分濃度が高いままの状態、または半導体ウエハの表面に酸素や水分が付着したままの状態で熱処理工程などを行うと、半導体ウエハの表面状態が劣化し、半導体装置の歩留まりが低下し、また、半導体装置の信頼性が低下する問題が生じる。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一態様によれば、基板を保持する基板保持具と、前記基板保持具に保持された前記基板を処理する処理室と、前記基板保持具に前記基板を移載する移載室と、前記移載室より前記基板保持具を前記処理室内に搬出入する搬送手段と、前記処理室内を加熱する加熱部と、前記移載室内に不活性ガスを供給する供給部と、前記移載室内を排気する排気部と、前記加熱部、前記供給部および前記排気部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は前記搬送手段を用いて、第1の温度に加熱された前記処理室内に前記基板保持具を搬入し、室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室より搬出した後、前記移載室内の真空引きと、第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行い、前記第1ガス流量より大きい流量である第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給するように前記加熱部、前記供給部および前記排気部を制御する基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、基板を載置していない基板保持具を第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室から移載室に搬出する搬出工程と、前記搬出工程の後、前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行うサイクルパージ工程と、前記サイクルパージ工程の後、前記第1ガス流量より多い流量の第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する不活性ガス供給工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、基板を載置していない基板保持具を第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室から移載室に搬出する搬出工程と、前記搬出工程の後、前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行うサイクルパージ工程と、前記サイクルパージ工程の後、前記第1ガス流量より多い流量の第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する不活性ガス供給工程と、を有する基板処理方法が提供される。
本願において開示される一実施の形態によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1で好適に用いられる基板処理装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1で好適に用いられる基板処理装置を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1で好適に用いられる基板処理装置を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1で好適に用いられる基板処理装置を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の製造工程を示すフローである。 本発明の実施の形態1で好適に用いられる基板処理装置を構成する制御部を示す概略図である。 従来例である半導体装置の製造工程を示すフローである。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
本実施の形態においては、基板処理装置の一例として、半導体装置の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置について説明する。以下の説明では、基板処理装置として基板を加熱等することで酸化処理、拡散処理、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)、またはエピタキシャル成長などを行なう縦型の装置(以下、単に処理装置という)を適用した場合について述べる。つまり、この処理装置は例えば縦型熱処理装置、または縦型気相成長装置などである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態では、基板処理装置の一例であるSiCエピタキシャル成長装置として、高さ方向、つまり縦方向にSiCウエハを積層する、所謂バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置について説明する。以下では、バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置を単に基板処理装置と呼ぶ場合がある。基板処理装置では、バッチ式を採用することで、一度に処理できるSiCウエハの数を増やしてスループットを向上させている。
図1は、本発明に係る基板処理装置の概要を示す斜視図である。まず、図1を用いて、本発明の一実施の形態におけるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置、および、半導体デバイスの製造工程の一つであるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法について説明する。
基板処理装置(成膜装置)である半導体製造装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、種々の機能を備えた複数の装置を収容する筐体12を有している。この半導体製造装置10では、例えば、SiCなどで構成された基板としてのウエハ14を収納する基板収容器として、ポッド(フープ)16をウエハキャリアとして使用している。
筐体12の正面側には、ポッドステージ18が設けられ、当該ポッドステージ18上にポッド16が搬送されるようになっている。ポッド16には、例えば、25枚のウエハ14が収納され、蓋16aが閉じられた密閉状態のもとで、ポッドステージ18上にセットされる。
筐体12の正面側で、かつポッドステージ18の背面側には、当該ポッドステージ18と対向するようにしてポッド搬送装置20が設けられている。また、ポッド搬送装置20の近傍でかつ背面側には、複数段(図示では3段)のポッド収納棚22、ポッドオープナ24および基板枚数検知器26が設けられている。各ポッド収納棚22は、ポッドオープナ24および基板枚数検知器26の上方側に設けられ、ポッド16を複数個搭載(図示では5個)し、その状態を保持するよう構成されている。
ポッド搬送装置20は、ポッドステージ18、各ポッド収納棚22およびポッドオープナ24間で、次々とポッド16を搬送するようになっている。ポッドオープナ24は、ポッド16の蓋16aを開けるもので、基板枚数検知器26は、ポッドオープナ24に隣接して設けられ、蓋16aが開けられた状態のもとでポッド16内のウエハ14の枚数を検知するものである。
筐体12はロードロック室110を有し、ロードロック室110の内部には、基板移載機28、基板保持具としてのボート30が設けられている。基板移載機28は複数(例えば5本)のアーム(ツイーザ)32を備え、各アーム32は、図示しない駆動手段により昇降可能かつ回転可能な構造となっている。
ロードロック室110の正面側の壁にはウエハ14をロードロック室110に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口には一対のポッドオープナ24が設置されている。
各アーム32は、ポッドオープナ24により蓋16aが開けられたポッド16内から5枚のウエハ14を一度に取り出せるようになっている。そして、各アーム32を正面側から背面側に反転移動させることで、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からボート30に向けて、ウエハ14を5枚ずつ搬送することができる。
ボート30は、例えば、カーボングラファイトまたはSiCなどの耐熱性材料で所定形状に形成され、複数枚のウエハ14を水平姿勢で、かつ互いに中心を揃えた状態のもとで、縦方向に積層保持するよう構成されている。なお、ボート30の下方側には、例えば、石英またはSiCなどの耐熱性材料により円柱形状に形成された断熱部材としてのボート断熱部34(図2参照)が設けられ、後述する加熱体48からの熱が、処理炉40の下方側に伝達し難くなっている。
筐体12内の背面側でかつ上方側には、処理炉40が設けられている。処理炉40の内部には、複数枚のウエハ14を装填したボート30が搬入され、これにより、複数積層したウエハ14を一度に熱処理(バッチ処理)できるようになっている。
次に、図2および図3を用いて、処理炉40およびその周辺の構成について説明する。図2および図3は、本実施の形態の基板処理装置の要部断面図である。ここではまず、図2に示すように、処理炉40の下のロードロック室110内、つまりチャンバ内にボート30を下ろした状態の装置と、図3に示すように処理炉40の内側の処理室を構成する反応管42内にボート30を上昇させた状態の装置について説明する。
処理炉40の下方側には、予備室としてのロードロック室110が設けられている。ロードロック室110はその内部の機密性を保つことができる構造を有しており、ボート30は、ロードロック室110内の昇降台114に接続されている。
ボート30および昇降台114は、処理炉40およびロードロック室110の外側に設けられた昇降モータ122によって駆動されるボートエレベータ115により、垂直方向(上下方向)に昇降されるよう構成されている。これにより、ボート30を処理炉40とロードロック室110との間で昇降できるようになっている。なお、ここでは昇降台114の一部の側面と、昇降台114の一部を破断した図を示している。昇降台114、ボートエレベータ115および昇降モータ122はボート30の搬送手段を構成している。
昇降台114を上昇させてボート30を処理炉40に搬入する際には、処理炉40とロードロック室110との境界の炉口144を閉じているゲートバルブ27を開いて、炉口144内にボート30を通す。図2に示すように、ボート30がロードロック室110内に下降している際には、ゲートバルブ27により炉内144を塞ぐことで、処理炉40内とロードロック室110内のそれぞれの雰囲気を隔離する。
処理炉40の下方側には、当該処理炉40の開口部分である炉口144を気密に閉塞するシールキャップ(炉口蓋体)102が設けられている。シールキャップ102は、例えば、ステンレスなどの金属材料により略円盤状に形成されている。図3に示すように、シールキャップ102の上面は、昇降台114がボートエレベータ115により上昇した際に、処理炉40の下部のロードロック室110を構成する筺体の天板の底面と接することにより、炉口144を密閉する。このとき、シールキャップ102と上記天板の下部のマニホールド36の底面との間には、両者間をシールするシール部材としてのOリング(図示しない)が設けられ、これにより処理炉40内を気密に保持できるようにしている。
これにより、ボート30を配置した処理炉40内の空間は、反応管42、反応管42およびロードロック室110の間に介在するマニホールド36、ロードロック室110の天板、並びにシールキャップ102などにより密閉される。
シールキャップ102の下部には回転機構(図示しない)が設けられ、当該回転機構の回転軸106は、シールキャップ102を貫通してボート断熱部34に連結されている。そして、図3に示すように、当該回転機構を回転駆動することにより、回転軸106を介して処理炉40内でボート30が回転し、これに伴いウエハ14も回転するようになっている。当該回転機構は、例えば昇降台114内に設けられている。上記のように、ロードロック室110はウエハ14をボート30に搭載して処理炉40内に移動させ、また、ウエハ14をロードロック室110外のポッド16(図1参照)に対して出し入れして、ウエハ14を移動させる移載室である。
図2に示すように、上記回転機構および昇降モータ122には、制御装置57を構成する駆動制御部65(図6参照)が電気的に接続されている。駆動制御部65は、上記回転機構および昇降モータ122を、所定の動作をするよう所定のタイミングにて制御するようになっている。ボートエレベータ115はモータ駆動の送りねじ軸装置および当該ねじ軸装置を覆うベローズなどによって構成されており、伸縮性を有する当該ベローズによりロードロック室110の気密性を保持することができる。なお、当該ベローズは、昇降台114の昇降量に対応し得る充分な伸縮量を備えている。
図3に示すように、駆動制御部65により昇降モータ122を回転駆動させ、昇降台114およびボート30を昇降させることで、ボート30が処理炉40の開口部である炉口144を通って処理炉40内に搬入される。このとき、昇降台114上に設けたシールキャップ102が炉口144を密閉することで、ロードロック室110と処理炉40とは、それぞれの内部の雰囲気が互いに隔離され、処理炉40内でウエハ14を熱処理できる状態となる。また、図2に示すように、昇降台114を下降させることで、シールキャップ102とともにボート30が降下して、ウエハ14を処理炉40の外部に搬出できる状態となる。
ロードロック室110は、その内部にパージノズル29を有している。パージノズル29はロードロック室110の外のガス供給源31にバルブ33を介して配管により接続されている。パージノズル29は、ガスの供給部であるガス供給源31から、例えばAr(アルゴン)ガスまたはN(窒素)ガスなどの不活性ガスをロードロック室110内に供給するために設けられたノズルである。
パージノズル29は例えばロードロック室110内において上下方向に延在する円筒形のノズルであり、その側壁には上下方向に並ぶ複数の開口部が設けられている。パージノズル29からロードロック室110内にパージガスを供給することにより、ロードロック室110の内側の表面に膜が形成されることを防ぐことができる。パージノズル29とガス供給源31との間にはバルブ33が設けられている。
また、ロードロック室110には、ロードロック室110内の気体などを排気するための真空ポンプなどの真空排気装置221がバルブ215を介して接続されている。ここではロードロック室110の排気装置を一つのみ示しているが、排気装置は、粗引き用および高真空用などの複数種類がロードロック室110に接続されていても良い。
次に、図4を用いて処理炉の構造について説明する。図4は、処理炉の内部構造を示す断面図である。
処理炉40には、開口部である複数のガス供給口を有する第1ガス供給ノズル60および、第1ガス供給ノズル60からの反応ガスを外部に排気する第1ガス排気口90が設けられている。また、不活性ガスを供給する第2ガス供給口360および、当該不活性ガスを外部に排気する第2ガス排気口390が設けられている。
処理室である処理炉40は反応容器である反応管42を備えている。反応管42は、石英またはSiCなどの耐熱性材料よりなり、上方側が閉塞され下方側が開口した有底筒状に形成されている。反応管42の開口側(下方側)には、反応管42と同心円の筒状の反応容器であるマニホールド36が配設されている。マニホールド36は、例えば、ステンレス材料などからなり、上方側および下方側が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド36は反応管42を支持している。マニホールド36と反応管42との間には、シール部材としてのOリング(図示しない)が設けられている。これにより、反応管42およびマニホールド36の内部に充填された反応ガスが外部に漏洩するのを防止している。
マニホールド36は、その下方側に設けられた保持体(図示しない)に支持されており、これにより反応管42は、地面(図示しない)に対して垂直に据え付けられた状態となっている。ここでは、反応管42およびマニホールド36により、反応容器が構成されている。
処理炉40は加熱体48を備えている。加熱体48は、上方側が閉塞され下方側が開口された有底筒状に形成されている。加熱体48は反応管42の内部に設けられ、加熱体48の内部には反応室44が形成されている。反応室44内には、SiCなどで構成されたウエハ14を保持したボート30が収納されるようになっている。なお、図4では、ボート30を回転させるための回転機構104がボート30の下部に示されている。
処理炉40は、磁場発生部として機能する誘導コイル50を備えている。誘導コイル50は、円筒形状の支持部材51の内周側に螺旋状に固定され、当該誘導コイル50は外部電源(図示しない)により通電されるようになっている。誘導コイル50を通電することにより当該誘導コイル50は磁場を発生し、カーボングラファイトなどからなる加熱体48が誘導加熱される。このように加熱体48を誘導加熱により発熱させることで、反応室44内が加熱されるようになっている。つまり、誘導コイル50および加熱体48は、反応管42の内部を加熱するための加熱部を構成している。加熱体48は、その表面が例えばSiCによりコーティングされている。
加熱体48の近傍には、反応室44内の温度を検出する温度検出体としての温度センサ(図示しない)が設けられており、当該温度センサおよび誘導コイル50は、制御部の温度制御部62(図6参照)と電気的に接続されている。温度制御部62は、温度センサにより検出された温度情報に基づいて、反応室44内の温度が所望の温度分布となるよう、誘導コイル50への通電具合を所定のタイミングで調節(制御)するようになっている。
反応管42と加熱体48との間には、例えば、誘導加熱され難いカーボンフェルトなどで形成された断熱材54が設けられている。断熱材54は、反応管42および加熱体48と同様に、上方側が閉塞され下方側が開口された有底筒状に形成されている。このように、断熱材54を設けることで、加熱体48の熱が反応管42または反応管42の外部に伝達されることを抑制している。
また、誘導コイル50の外周側には、反応室44内の熱が外部に伝達されるのを抑制するために、例えば、水冷構造の外側断熱壁55が設けられている。外側断熱壁55は円筒形状に形成され、反応室44および支持部材51を包囲するよう配置されている。さらに、外側断熱壁55の外周側には、誘導コイル50を通電することで発生する磁場が、外部に漏洩するのを防止するための磁気シール58が設けられている。磁気シール58においても、上方側が閉塞され下方側が開口された有底筒状に形成されている。
加熱体48の内周側とウエハ14の外周側との間には、複数のガス供給口を有する第1ガス供給ノズル60が設けられている。第1ガス供給ノズル60はウエハ14の周方向に沿って所定間隔を持って設けられ、第1ガス供給ノズル60の側面に設けられた複数のガス供給口は、ウエハ14に向けられて開口している。また、第1ガス排気口90は、加熱体48の内周側とウエハ14の外周側との間に開口している。さらに、反応管42の内周側と断熱材54の外周側との間には、第2ガス供給口360および第2ガス排気口390が設けられている。
ここで、第1ガス供給ノズル60は、図4に示すように少なくとも1本設ければ良いが、例えば2本の第1ガス供給ノズル60を設けるようにしても良い。なお、ここでは図示していないが、第1ガス供給ノズル60とは異なるガスを反応室44内に供給するガス供給ノズルを、第1ガス供給ノズル60とは別に一本または複数本配置しても良い。当該ガス供給ノズルは、第1ガス供給ノズル60と同様の構造を有しているものとする。
図4に示すように、第1ガス供給ノズル60は、例えば、カーボングラファイトなどの耐熱材料にて中空パイプ状に形成されている。第1ガス供給ノズル60は、反応室44内において、反応室44の長手方向、つまり各ウエハ14の積層方向である上下方向に延びるよう設けられている。
管状の第1ガス供給ノズル60には、ウエハ14に向けて反応ガスを供給するためのガス供給口が、第1ガス供給ノズル60の長手方向に並んで複数設けられている。各ガス供給口はそれぞれ等間隔で設けられているため、複数のウエハ14のそれぞれに対して反応ガスを均一に供給することができる。
図4に示すように、ボート30の下方側には、第1ガス排気口90が設けられ、マニホールド36には、第1ガス排気口90に接続されたガス排気管230が貫通して固定されている。ガス排気管230の下流側には、圧力検出器としての圧力センサ(図示しない)が設けられ、さらには圧力調整器としてのバルブ214を介して真空ポンプなどの真空排気装置220が接続されている。上記圧力センサおよびバルブ214には、制御部の圧力制御部64(図6参照)が電気的に接続されている。当該圧力制御部は、圧力センサにより検出された圧力に基づき、所定のタイミングでバルブ214の開度を調節(制御)し、ひいては処理炉40内の圧力を所定の圧力とするように調整するようになっている。
ここでは、平面視において、第1ガス供給ノズル60のガス供給口と第1ガス排気口90とを、ボート30を挟んで対向するように配置することで、第1ガス供給ノズル60から供給された反応ガスを、ウエハ14の側方から水平方向に流してウエハ14の成膜面に満遍なく行き渡らせた後、第1ガス排気口90から排気することを可能としている。これにより、ウエハ14の成膜面全体を効果的かつ均一となるよう反応ガスに曝して成膜精度を向上させている。
第2ガス供給口360は、円筒形の反応室44の中心軸に対して第1ガス供給ノズル60側において、反応管42と断熱材54との間に配置されており、反応室44の外において、ガス供給ユニット200に接続されている。第2ガス供給口360は、マニホールド36を貫通して当該マニホールド36に固定された第2ガスライン240の一端側に設けられ、第2ガスライン240の他端側はガス供給ユニット200に接続されている。また、第2ガス排気口390は、第1ガス排気口90側において、反応管42と断熱材54との間、つまり断熱材54を挟む第2ガス供給口360との対向箇所に配置されており、当該第2ガス排気口390は、ガス排気管230に接続されている。
第2ガス供給口360には、例えば不活性ガスとして、希ガスのArガスがガス供給ユニット200から供給され、SiCエピタキシャル膜の成長に寄与する反応ガスが、反応管42と断熱材54との間に進入することを防止している。これにより、反応管42の内壁や断熱材54の外壁に不要な生成物が付着せず、装置のメンテナンス周期を延ばすことができる。なお、反応管42と断熱材54との間に供給された不活性ガス(Arガスなど)は、第2ガス排気口390、ガス排気管230およびバルブ214を介して、真空排気装置220から外部に排気される。
ガス供給ユニット200は、ウエハ14の処理工程において反応室44内および反応管42内に所定のガスを供給する装置である。反応室44内には、第1ガスライン222を介して第1ガス供給ノズル60からSi原子含有ガスおよびC(炭素)原子含有ガスを含む混合ガスを供給する。なお、図示していないノズルであって、第1ガス供給ノズル60と同様にガス供給ユニット200に接続されたガス供給ノズルを設ける場合は、当該ガス供給ノズルから反応室44内にC(炭素)原子含有ガスを供給し、第1ガス供給ノズル60から反応室44内にSi原子含有ガスを供給することが考えられる。
上記のように、反応室44内に供給するガスは別々のノズルから供給するセパレート方式を用いても良い。セパレート方式を用いれば、Si原子含有ガスとC原子含有ガスとを異なるガス供給ノズルから供給することにより、ガス供給ノズル内においてSiC膜が成膜されることを防ぐことができる。これに対し、共通のガス供給ノズルから反応ガスを供給するプレミックス方式では、Si原子含有ガスとC原子含有ガスとを第1ガスライン222内で予め混合しておくことができる。よって、上述したセパレート方式に比して反応ガスの混合効率を高めることができ、ひいては成膜時間の短縮などを図ることが可能となる。
上記Si原子含有ガスとしては、例えば成膜ガスであるSiHガスが用いられる。また、上記C原子含有ガスとしては、例えばエッチングガスであるHClガスが用いられる。また、ガス供給ユニット200からは、反応室44内にC原子含有ガスとしてCガスが供給され、還元ガスとして例えばHガスが供給される。また、ガス供給ユニット200からは、反応管42内に不活性ガスが供給される。
第1ガス供給ノズル60からは、塩素原子含有ガスとしてHClガスを供給するようにしている。これにより、Si原子含有ガスが熱により分解され、第1ガス供給ノズル60内に堆積し得る状態となったとしても、HClガスによりエッチングモードとなり、その結果、第1ガス供給ノズル60内でのSi膜の成膜(堆積)を抑制できる。なお、HClガスには堆積してしまったSi膜をエッチングする効果もあるため、第1ガス供給ノズル60のガス供給口が閉塞するのを効果的に抑制することもできる。なお、上述においては、SiCエピタキシャル膜を成膜する際に使用する塩素原子含有ガス、つまりエッチングガスとしてHClガスを使用しているが、これに限らず、Clガス(塩素ガス)などを使用しても良い。
また、上述においては、SiCエピタキシャル膜を成膜する際に、Si(シリコン)原子含有ガスとCl(塩素)原子含有ガスとを別々に供給しているが、これに限らず、Si原子とCl原子とを含むガス、例えば、SiCl(テトラクロロシラン)ガス、SiHCl(トリクロロシラン)ガス、SiHCl(ジクロロシラン)ガスなどを供給しても良い。これらのSi原子とCl原子とを含むガスは、Si原子含有ガス、または、Si原子含有ガスおよびCl原子含有ガスの混合ガスであるとも言える。特に、SiClガスは、熱分解される温度が比較的高温であるため、第1ガス供給ノズル60内でのSi原子の消費を抑制するという観点から優れている。
さらに、上述においては、C(炭素)原子含有ガスとして、Cガスを使用しているが、これに限らず、C(エチレン)ガス、C(アセチレン)ガスなどを使用しても良い。
また、上述においては、還元ガスとして、Hガスを使用しているが、これに限らず、他のH(水素)原子含有ガスを使用しても良い。さらに、キャリアガスとしては、Ar(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガス、Ne(ネオン)ガス、Kr(クリプトン)ガス、Xe(キセノン)ガスなどの希ガスのうちの少なくとも1つを使用しても良く、これらの希ガスを任意に組み合わせた混合ガスを使用しても良い。
なお、反応室44内およびロードロック室110内の圧力は圧力計により計測することが可能である。また、第1ガスライン222、第2ガスライン240およびパージノズル29などのガス供給ラインのガスの流量は、流量計により計測することが可能である。
図2〜図4に示す処理炉40に関する加熱手段、上記ガス供給ライン、バルブ33、215、214、真空排気装置220および221などの制御は、図2、図3および図6に示す制御装置57によって行われ、流量計からの各流量情報および圧力計からの圧力情報などは、制御装置57を介して表示装置68によって表示される。図6は、本実施の形態の基板処理装置を構成する制御部を示す概略図である。
SiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置を構成する各部の制御構成について説明すると、図6に示すように、温度制御部62、ガス流量制御部63、圧力制御部64および駆動制御部65は、操作部および入出力部を構成し、基板処理装置全体を制御する主制御部66に電気的に接続されている。また、温度制御部62、ガス流量制御部63、圧力制御部64、駆動制御部65および主制御部66は、制御装置57を構成している。
次に、上述した半導体製造装置10を用い、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiCなどで構成されるウエハ14などの基板上に、例えば、SiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法(処理方法)について説明する。なお、ここでは例としてエピタキシャル膜の成膜工程について説明するが、装置内に供給するガスの種類および基板処理工程での加熱温度などを調整し、または反応室44内に成膜ガスを供給しないようにするなどして、半導体製造装置10を酸化処理、拡散処理またはCVD法による成膜などに用いることが可能である。
ここでは、図5に示す本実施の形態の半導体装置の製造工程を示すフローに沿って説明をする。図5に示すように、まずはステップS1〜S5の前処理を行った後、1番目のロットの複数のウエハ、つまり1バッチ目のウエハを処理する。その後、2番目以降の複数のウエハ、つまり2バッチ目以降のウエハを、1バッチ目のウエハと同様に処理する。
まず、バッチ処理を行う前の前処理を以下のように行う。すなわち、まず、図3に示すボート30にウエハ14を設置しない状態で、ゲートバルブ27(図2参照)を開け、昇降モータ122の回転駆動による昇降台114の昇降動作により、ボート30を反応室44(図4参照)内に搬入する(図5のステップS1)。つまりボートローディングする。ボート30が反応室44内に完全に搬入されると、シールキャップ102は反応室44をシールした状態となり、これにより反応室44の気密が保持される。図3ではボート30にウエハ14が設置されているが、ここではまだウエハ14はボート30に搭載されていないものとする。
次に、誘導コイル50に高周波電力を印加する。ここでは、誘導コイル50に例えば10〜100kHz、10〜200kWの電力を印加する。これにより、被加熱体である加熱体48に渦電流を発生させ、ジュール熱により加熱された加熱体48の内側の輻射熱により反応室44内を十分に加熱する(図5のステップS2)。ここでは、例えば反応室44内の温度およびボート30を800℃程度に加熱する。
次に、反応室44の内側およびボート30が十分に加熱された状態で、昇降モータ122の回転駆動による昇降台114の昇降動作により、ボート30をロードロック室110内に下降させ、ゲートバルブ27(図2参照)を閉じる(図5のステップS3)。
高温のボート30をロードロック室110内に下降させることで、ボート30の熱によりロードロック室110の内側の壁面を加熱する。このとき、ロードロック室110の内側の壁面に付着していた酸素などの残留ガスおよび水分は、ボート30の熱により加熱されることで、ベーキング効果によりロードロック室110の内側の壁面から脱離する。その後、真空排気装置221を用いてロードロック室110内の気体を排気することで、上記ベーキング効果により脱離した酸素などの残留ガスおよび水分をロードロック室110の外に排気する(図5のステップS4)。
図5に示すステップS2の加熱工程においてボート30を、第1の温度である800℃に加熱することとした理由は、反応室44(図4参照)の待機温度が800℃であり、当該待機温度と同じ温度でボート30を加熱した方が、半導体装置の製造工程のスループットが良好となるためである。また、ロードロック室110内の壁面の水分は、水分が蒸発する温度、例えば100℃以上に加熱できれば脱離させることが可能である。このため、ボート30の温度が例えば100℃より十分高ければ、ボート30の温度が800℃より温度が多少下がっていても、ボート30をロードロック室110内に配置することで、ロードロック室110内の水分の脱離が可能である。
なお、ボート30の温度がロードロック室110内において100℃より低くなっていたとしても、常温、つまり室温よりも高ければ、その熱によりベーキング効果が得られ、残留ガスなどを脱離することが可能である。つまり、ロードロック室110に下ろしたボート30の温度である第2の温度は、第1の温度である800℃よりも低くなっていることが考えられ、当該第2の温度は100℃以上であることが好ましいが、室温より高ければロードロック室110内の残留ガスなどを脱離する効果が得られる。
ロードロック室110の内部は、高温のボート30が配置されることにより加熱される。このとき、ボート30の温度である第2の温度よりロードロック室110内の温度である第3の温度が高くなることはないため、移載室であるロードロック室110内の上記第3の温度は、室温より高く、上記第2の温度より低い温度となる。第3の温度が室温より高ければ、ロードロック室110内の残留ガスなどを脱離する効果が得られるが、ロードロック室110内の水分をより効率良く脱離させるためには、上記第3の温度が、水分が蒸発する温度であれば良く、例えば100℃以上となることが望ましい。
次に、図1に示すように、ポッドステージ18に複数枚のウエハ14を収納したポッド16をセットする。すると、ポッド搬送装置20が動作して、ポッド16がポッドステージ18からポッド収納棚22へ搬送されてストックされる。次に、ポッド搬送装置20により、ポッド収納棚22にストックされたポッド16をポッドオープナ24に搬送してセットし、当該ポッドオープナ24によりポッド16の蓋16aが開かれて、基板枚数検知器26によりポッド16に収納されているウエハ14の枚数を検知する。
その後、基板移載機28の動作により、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からウエハ14を取出し、ボート30に移載する(図5のステップS5)。
次に、1番目のロットの複数のウエハ、つまり1バッチ目のウエハを処理する。すなわち、図2に示すように、まず排気部である真空排気装置221を用いてロードロック室110内の気体を排気することで真空引きを行う(図5のステップS6)。このとき、ロードロック室110とポッド16間でウエハ14を出し入れする箇所の隔壁ドアは密閉し、またゲートバルブ27を閉じて、ロードロック室110とその外部とを隔絶した状態で上記真空引きを行う。
次に、ゲートバルブ27を閉じた状態で、ガス供給源31からパージノズル29を介して、例えばAr(アルゴン)ガスまたはN(窒素)ガスなどの不活性ガスを比較的大きな流量でロードロック室110内に放出する(図5のステップS7)。この第1の大流量ガスパージでは、例えば、流量180L/minで10分間、ガスの放出を行う。ガスパージの流量は、流量計により測定することが可能である。これにより、ロードロック室110内の気圧を例えば常圧、つまり大気圧と同等もしくは微陽圧にする。ここでいう気圧とは、例えばロードロック室110内に存在するガスの量などにより決まる内部圧力をいう。
ガス供給源31からパージノズル29を介して供給するガスの流量の制御は、ロードロック室110の圧力を測定する圧力計から入力された圧力情報に応じて制御装置57によって行われる。
次に、ロードロック室110内を真空引きする工程(図5のステップS8)と、ロードロック室110内に不活性ガスを充満させる工程(図5のステップS9)とを1セットとする工程を複数回行うサイクルパージを行う。つまり、このサイクルパージでは、ロードロック室110内を真空引きする工程と、ロードロック室110内に不活性ガスを充満させる工程とを交互に繰り返し所定の回数行う。
図5に示すステップS8では、真空排気装置221を用い、例えば30秒間、ロードロック室110内の気体をロードロック室110の外に排気する。この時、不活性ガスを小流量、例えば、0.5L/minでロードロック室110内に放出しながら排気を行っても良い。
また、図5に示すステップS9では、ガス供給源31からパージノズル29を介して、例えばAr(アルゴン)ガスなどの不活性ガスを比較的小さな流量で、例えば、3L/minで30秒間、ロードロック室110内に放出し、ロードロック室110内に当該不活性ガスを充満させる。このとき、ゲートバルブ27は閉じており、ロードロック室110内の気圧は常圧以下の減圧状態とする。
つまり、サイクルパージにおいて行うガスの充満工程(図5のステップS9)でパージノズル29から放出する不活性ガスの流量は、ステップS7において行った大流量のガスパージの流量よりも小さい。このため、不活性ガスの放出後のロードロック室110内の気圧は、ステップS9のガス充満工程の直後よりも、ステップS7の大流量ガスパージの直後の方が高い。
上記サイクルパージでは、ステップS8の真空引き工程およびステップS9のガス充満工程を1サイクルとする工程を所定の回数(例えば10回)行う。これにより、ロードロック室110内の内壁などに残る水分およびガスなどを排気する。
上記サイクルパージを行った後、ガス供給源31からパージノズル29を介して、例えばアルゴン(Ar)ガスを比較的大きな流量でロードロック室110内に放出する(図5のステップS10)。この第2の大流量ガスパージでは、例えば、流量180L/minで5分間、ガスの放出を行う。これにより、ロードロック室110内の気圧を常圧よりも高くする。図5に示すステップS10の大流量ガスパージを行うことにより、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減することができる。
次に、図3に示すように、複数枚のウエハ14がボート30に装填されて積層された状態で、ゲートバルブ27(図2参照)を開け、各ウエハ14を保持したボート30を、昇降モータ122の回転駆動による昇降台114の昇降動作により、反応室44(図4参照)内に搬入、つまりボートローディングする(図5のステップS11)。ボート30が反応室44内に完全に搬入されると、シールキャップ102は反応室44をシールした状態となり、これにより反応室44の気密が保持される。
図4に示すように、ボート30を反応室44に搬入した後、反応室44の内部圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気装置220が駆動され、反応室44が真空排気(真空引き)される。この時、反応室44の内部圧力は、圧力計によって測定され、測定された圧力に基づいて第1ガス排気口90および第2ガス排気口390に連通するバルブ214がフィードバック制御される。
ゲートバルブ27を開く際には、ロードロック室110の圧力を計測する圧力計からのロードロック室110内の圧力情報を制御装置57に入力し、測定したロードロック室110内の圧力値と、予め設定した所定の圧力値または反応室44内の圧力値とを比較し、これらの間で圧力差をできるだけ小さくするように圧力制御をする。ロードロック室110内の圧力制御は、パージノズル29の流量を制御装置57で制御するなどして行う。
その後、ウエハ14の温度の内部温度を所定の温度とするよう、誘導コイル50が通電され、これにより加熱体48が加熱される。これにより、反応室44内およびウエハ14を加熱する熱処理を行う(図5のステップS12)。ここではまず、密閉した反応室44内に不活性ガス(例えばArガス)を導入し、圧力調整弁(図示しない)を介して接続されたポンプにより反応室44内の空間を所望の圧力とする。
その後、反応室44の内部温度が所定の温度分布(例えば均一温度分布)となるよう、温度センサが検出した温度情報に基づいて誘導コイル50への通電具合をフィードバック制御する。ここでは、反応室44の外周部に設けられた誘導コイル50に、例えば10〜100kHz、10〜200kWの高周波電力を印加し、被加熱体である加熱体48に渦電流を発生させ、ジュール熱により加熱された加熱体48の内側の輻射熱によりウエハ14を所望の処理温度に加熱する。このとき、回転機構104によりボート30が回転駆動されることで、各ウエハ14が反応室44の内部で回転する。
上記熱処理工程では、エピタキシャル成長法によりウエハ14の表面にSiCエピタキシャル膜を成膜するため、当該成膜に寄与するSi原子含有ガス(成膜ガス)、C原子含有ガスおよびCl原子含有ガス(エッチングガス)を、ガス供給ユニット200から供給する。すると、第1ガス供給ノズル60のガス供給口から、反応室44内の各ウエハ14に向けて反応ガスが噴射される。
上記Si原子含有ガスとしては、例えばSiC、SiH、TCS(トリクロロシラン、SiHCl)またはDCS(ジクロロシラン、SiHCl)などを用いることができる。上記C原子含有ガスとしては、例えばC、Cなどを用いることができる。この場合、成膜工程中の上記熱処理における処理温度は例えば1500〜1800℃である。
各反応ガスは、ガスノズル内を通過する時点、または噴射直後に混合され、反応室44内を通過する際に、SiCなどで構成される各ウエハ14と接触する。また、ガス供給ユニット200から不活性ガスとしてArガス(希ガス)が所定の流量となるよう調整され、第2ガスライン240および第2ガス供給口360を介して、断熱材54と反応管42との間に供給される。第2ガス供給口360から供給されたArガスは、断熱材54と反応管42との間を流れて、第2ガス排気口390から排気される。
上記圧力調整弁により反応室44内の圧力を制御し、また反応室44内の温度を上記の温度に高めた状態で、上記の各反応ガスを噴射することにより、各ウエハ14の表面上にSiCエピタキシャル膜が成膜される。上記の工程により、エピタキシャル成長処理を行うことができる。
このようにして、各ウエハ14を反応ガスに曝して、予め設定された時間が経過すると、各反応ガスの供給制御が停止され、成膜工程が完了する。なお、エピタキシャル成長法またはCVD法などを用いた成膜は行わず、ウエハ14を加熱することで酸化処理または拡散処理をする場合は、上記熱処理工程において反応室44内に供給するガスの種類を変更し、または反応ガスを供給しないことが考えられる。
上記工程では主にエピタキシャル成長法によりエピタキシャル膜をウエハ14上に形成する場合について説明したが、半導体製造装置10(図1参照)を成膜装置ではなく熱処理装置として用いる場合の工程は、次の通りに行う。つまり、反応室44内に例えばArガスなどの不活性ガスを充満させ、不活性ガスの雰囲気中のウエハ14を上記熱処理と同様の方法で1600〜2000℃に加熱し、その状態を所定の時間維持することで、ウエハ14に対する熱処理を行う。
上記の成膜処理または熱処理の後、不活性ガス供給源(図示しない)から不活性ガスが供給され、反応室44内の加熱体48の内側の空間が不活性ガスで置換される。これにより、反応室44の内部圧力が常圧に復帰される。
反応室44内が常圧に復帰した後、昇降モータ122の回転駆動によりシールキャップ102が下降し、処理炉40の炉口144が開口される。これに伴い、熱処理済み(成膜処理済み)の各ウエハ14が、ボート30に保持された状態でマニホールド36の下方側から反応管42の外部に搬出される(図5のステップS13)。つまりボートアンローディングされる。
続いてゲートバルブ27(図2参照)を閉じた後、各ウエハ14が所定の温度にまで冷却されると、図1に示す基板移載機28の動作により、各ウエハ14がボート30から取り出され、ポッドオープナ24にセットされている空のポッド16に搬送されて収納される。その後、ポッド搬送装置20の動作により、各ウエハ14を収納したポッド16が、ポッド収納棚22またはポッドステージ18に搬送される。このようにして、半導体製造装置10の一連の動作が完了する。続いて、次のポッド16内のウエハ14を、図5に示すステップS5と同様にしてボート30に搭載する。
つまり、ここでは、上記の基板処理工程が完了した1番目のロットの複数のウエハ14を、アーム32を用いてボートから取り出してロードロック室110外に搬出した後、ロードロック室110内に、アーム32を用いて次の2番目のロットの複数のウエハ14をボート30に搭載する(図5のステップS14)。
次に、ロードロック室110とポッド16間でウエハ14を出し入れする箇所の隔壁ドアは密閉した状態で待機し、図5のステップS12の上記熱処理により高温となっているボート30の輻射熱により、ロードロック室110内を加熱する。これによるベーキング効果により、ロードロック室110の内側の壁面の付着していた水分および残留ガスが脱離する。ここで、上述した図5に示すステップS4の排気工程と同様に、当該ベーキング効果により脱離した水分および酸素ガスなどを、真空排気装置221を用いてロードロック室110内から排気する(図5のステップS15)。
この後は、上述した図5のステップS6〜S15の工程を行うことで、2番目のロットのウエハ14、つまり2バッチ目のウエハ14を処理する。つまり、図2に示すように、ロードロック室110内のボート30にウエハ14を搭載状態で真空引きを行った後、第1の大流量ガスパージを行い、続いてサイクルパージを10回行う。その後、第2の大流量ガスパージを行った後、図3に示すようにボート30を反応室44内に上昇させて、熱処理または成膜処理を行う。その後、ボート30をロードロック室110内に下降させ、処理を行ったウエハ14をロードロック室110から搬出し、続いて次のロットのウエハ14をボート30に搭載した後、ベーキング効果により脱離した残留ガスなどをロードロック室110外に排気する。これにより、2番目のロットの複数のウエハ14の処理が完了する。
以降のロットの基板処理は上記した1番目または2番目のロットの処置工程と同様に、上述した図5のステップS6〜S15の工程を繰り返し行うことで、各ロットのウエハ14を順次処理することが可能である。
以下では、本実施の形態の半導体装置の製造方法および基板処理方法の効果について、図7に示すような従来例との比較によって説明する。従来例の半導体装置の製造工程は、図1〜図4を用いて上述した本実施の形態の半導体製造装置と同様の処理装置を用いてウエハに対する処理工程(例えば熱処理または成膜処理)を行うものである。
従来例ではバッチ処理を行う前に、前処理として図2に示すボート30を熱処理(図5のステップS1〜S3)せず、また、高熱のボート30をロードロック室110内に下降させることによるベーキング効果を利用して、ロードロック室110内の壁面から脱離したガスなどを排気する工程(図5のステップS4)を行なっていない。
また、従来例ではサイクルパージの前後に大流量のガスパージ(図5のステップS7、S10)を行なっていない。また、従来例では、ロードロック室110内の空間およびボート30が高温の状態で、2番目のロットのウエハ14を搭載した後にロードロック室110を密閉し、ロードロック室110内にベーキング効果により脱離された残留ガスを排気する工程(図5のステップS15)を行っていない。
上記のような本実施の形態および従来例の処理装置(特に熱処理装置)ではロードロック室110内の酸素濃度および水分濃度の管理が重要となるところ、従来例の半導体装置の製造方法を用いた場合、ロードロック室110内の残留水分および残留ガスなどを十分に排除できず、高温の炉内などにおいてウエハの表面が荒れる問題がある。ロードロック室110内の残留水分および残留ガスなどは、ロードロック室110、ボート30またはウエハ14などに吸着され、ボート30の上昇と共に反応室44(図4参照)内に運び込まれる。このため、熱処理工程中の高温の炉内、またはボート30の上昇中に、例えばSiCからなるウエハ14と上記残留水分および残留ガス中の酸素などとが反応し、ウエハ14の表面を酸化させるなどしてウエハ14の表面が荒れる。
このとき、ウエハの表面荒れを防止する目的で、熱処理(図7のステップS12)前にウエハ14の表面をカーボンキャップにより覆ったとしても、カーボンキャップと上記残留水分および残留ガス中の酸素などとが反応してカーボンキャップがダメージを受け、本来のカーボンキャップの機能を損ない、ウエハ14の表面を十分に保護できない虞がある。
上記の問題が生じることを防ぐためには、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を十分に低減し、また、ウエハ表面に付着している水分や酸素を十分に除去してからボート30を炉内に上昇させる必要がある。
そこで、本実施の形態では、前処理においてウエハ14をボート30に装填する前に、ボート30を炉内で加熱させてからロードロック室110内に下降させ、ボート30の熱によるベーキング効果によりロードロック室110内の壁面などから脱離した水分および酸素などを排気する工程(図5のステップS1〜S4)を設けている。また、同様に、1バッチ目の熱処理(図5のステップS12)を行った後、ボート30が高温の状態でウエハ14の交換(図5のステップS14)を行い、続いて、高温のボート30のベーキング効果によりロードロック室110内の壁面などから脱離した水分および酸素などを排気する工程(図5のステップS15)を設けている。
これにより、本実施の形態では、ロードロック室110内の水分および残留ガス(例えば酸素)を効率的に排気した後にボート30を炉内に上昇(図5のステップS11)させることができる。したがって、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減した状態で、処理炉40へのボート30の上昇、およびウエハ14の熱処理工程を行うことができるため、ウエハ14が水分および酸素などによりダメージを受けることを防ぐことができる。また、本実施の形態では、従来例と同様の処理装置を用いており、ロードロック室110に加熱機構を追加し、または高価なポンプおよび付帯設備などを設置することなく上記効果を得ることができる。このため、半導体装置の製造コストが上昇することを防ぎつつ、半導体装置の製造工程における歩留まりを向上し、また、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減し、さらに、ウエハ表面に付着している水分および酸素を除去することを目的としてサイクルパージの前に大流量のガスパージを行い(図5のステップS7)、また、サイクルパージの後にも大流量のガスパージ(図5のステップS10)を行なっている。なお、ここでは、図5に示すステップS5の搬送工程によりロードロック室110内およびウエハ表面に付着した水分および酸素などを極力除去し、また、図5に示すステップS7の大流量ガスパージによりロードロック室110内の圧力が過度に高まることを防ぐため、図5に示すステップS7の大流量ガスパージを行う前に、真空引きの工程(図5のステップS6)を行なっている。
図5に示すステップS7の第1の大流量ガスパージをサイクルパージ前に行うことで、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減し、ウエハ表面に付着した水分や酸素の付着量を低減した状態でサイクルパージを行い、より効率的に酸素および水分を装置内から排気することを可能としている。
また、図5に示すステップS10の第2の大流量ガスパージをサイクルパージ後に行うことで、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減し、ボート30の上昇時(図5のステップS11)および熱処理時(図5のステップS12)において、酸素および水分がウエハ14と反応し、ウエハ14の表面がダメージを負うことを防いでいる。
このように、2回の大流量ガスパージを、熱処理の前の、サイクルパージの前後の時点で行うことにより、ウエハ表面に付着している水分や酸素を除去し、さらに、ロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減することができる。本実施の形態の具体的な効果を調べるため、本発明者らは実験を行い、本実施の形態および従来例のボート30の上昇工程の直前におけるロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を測定した。
本実施の形態では、従来例に比べてロードロック室110内の水分濃度の値を3分の1程度に低減することができ、また酸素濃度の値を3分の2程度に低減することができる。
すなわち、従来例のように、熱処理前にサイクルパージのみを行う場合よりも、サイクルパージの前後に大流量のガスパージを行う工程を加えた方が、より効率的にロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減することができる。
ここで、図5を用いて説明した本実施の形態の構成は、単にサイクルパージの回数を例えば1、2回増やすものとは、製造工程の構成も効果も異なる。サイクルパージを構成するガスの供給工程(図5のステップS9)は、不活性ガスの流量を抑えてロードロック室110内の圧力を大気圧以下とするものである。これに対し、図5に示すステップS7、S10のそれぞれにおける大流量ガスパージにおける第3ガス流量および第2ガス流量は、上記したサイクルパージでのガス供給工程(図5のステップS9)における第1ガス流量よりも大きい。
このため、ステップS7、S10の大流量ガスパージを行うことで、ロードロック室110内の圧力は大気圧と同等または微陽圧となる。ここでは、ステップS7のガスパージでのガスの流量を第3ガス流量とし、ステップS10のガスパージでのガスの流量を第2ガス流量とし、サイクルパージにおける1サイクルの工程で行うガス供給工程でのガスの流量を第1ガス流量とする。
このため、単にサイクルパージにおいて行う真空引きおよびガス充満の工程(図5のステップS8、S9)の回数を増やすよりも、効率よくロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減することができる。これにより、ウエハ表面に付着した水分や酸素を除去し、ロードロック室110内および処理炉40内の水分濃度および酸素濃度を低減した状態で、ロードロック室110へのボート30の上昇、およびウエハ14の熱処理工程を行うことができるため、ウエハ14が水分および酸素などによりダメージを受けることを防ぐことができる。
なお、図5に示すステップS7、S10の大流量ガスパージを行わず、これらに代えてロードロック室110内のガスを真空排気する工程を行うことで、水分濃度などを低減することが考えられるが、単に真空排気を行うよりも、不活性ガスを大流量パージする方がより効果的に水分濃度および酸素濃度を低減することができる。
また、本実施の形態では、サイクルパージの前後のそれぞれのタイミングで上記大流量ガスパージを行うことを記載したが、これに限らず、例えばサイクルパージの前のみ、またはサイクルパージの後のみ大流量ガスパージを行なっても、効果的にロードロック室110内の水分濃度および酸素濃度を低減することができる。また、サイクルパージにおいて真空排気およびガス充満を1サイクルとする工程を行う回数は10回に限らず、適宜変更することが可能である。
また、本実施の形態では、バッチ処理を行う前の前処理において、基板を載置していない基板保持具をボートロードした後に反応室の加熱を行うが、反応室を加熱し例えば800℃にスタンバイさせた状態の後にボートロードをしても良いし、また、反応室を昇温している途中の段階でボートロードしても良い。
また、本実施の形態では、従来例と同様の処理装置を用いており、ロードロック室110に壁面を加熱する加熱機構を追加し、または高価なポンプおよび付帯設備などを設置することなく、大流量ガスパージ工程を加えることで上記効果を得ることができる。
このため、半導体装置の製造コストが上昇することを防ぎつつ、半導体装置の製造工程における歩留まりを向上し、また、半導体装置の信頼性を向上させることができる。また、図5のステップS1〜S4およびS15と、ステップS6、S7およびS10とを併せて行うことにより、ボート30を上昇させて熱処理を行う工程(図5のステップS11、S12)の前に、ロードロック室110内および処理炉40内の水分濃度および酸素濃度を、より効率的に低減することができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
その他、実施の形態に記載された内容の一部を以下に記載する。
(付記1)
基板を処理する処理室と、
前記基板を基板保持具に移載する移載室と、
前記移載室内に不活性ガスを供給する供給部と、
前記移載室内を排気する排気部と、
前記供給部および前記排気部を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行った後、
前記第1ガス流量より大きい流量である第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給するように前記供給部および前記排気部を制御する基板処理装置。
(付記2)
付記1記載の基板処理装置において、
前記移載室より前記基板保持具を前記処理室内に搬出入する搬送手段と、
前記処理室を加熱する加熱部と、
をさらに有し
前記制御部は前記搬送手段と前記加熱部とをさらに制御し、前記制御部は基板を載置していない前記基板保持具を前記処理室内に搬入し、前記処理室内を第1の温度に加熱した後、前記基板保持具を搬出する。
(付記3)
付記2記載の基板処理装置において、
前記処理室内から搬出された前記基板保持具の温度は、室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度である。
(付記4)
付記2記載の基板処理装置において、
前記処理室は前記基板保持具を搬入する前に前記第1の温度に保たれている。
(付記5)
付記1記載の基板処理装置において、
前記サイクルパージの前に、前記第1ガス流量より大きい流量である第3ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給するように前記供給部および前記排気部を制御する。
(付記6)
付記5記載の基板処理装置において、
前記第3ガス流量の不活性ガスを供給する前に、前記移載室内を真空引きする。
(付記7)
付記5記載の基板処理装置において、
前記第2ガス流量および前記第3ガス流量は大流量である。
(付記8)
付記1記載の基板処理装置において、
前記サイクルパージにおける前記第1ガス流量の不活性ガス供給時の前記移載室内の圧力は大気圧未満である。
(付記9)
付記5記載の基板処理装置において、
前記第3ガス流量の不活性ガス供給時間よりも前記第2ガス流量の不活性ガス供給時間の方が短い。
(付記10)
基板を載置していない基板保持具を移載室から第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、
前記基板保持具を室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱する加熱工程と、
前記基板保持具を前記処理室から搬出する搬出工程と、
を有する、半導体装置の製造方法。
(付記11)
付記10記載の半導体装置の製造方法であって、
前記搬出工程の後に、前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行うサイクルパージ工程をさらに有する。
(付記12)
付記11記載の半導体装置の製造方法であって、
前記サイクルパージ工程の後に前記第1ガス流量より多い第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する工程をさらに有する。
(付記13)
付記11に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記サイクルパージ工程の前に、前記移載室内を排気する排気工程と、
前記排気工程の後に、前記第1ガス流量より多い第3ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する工程をさらに有する。
(付記14)
基板を載置していない基板保持具を移載室から第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、
前記基板保持具を室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱する加熱工程と、
前記基板保持具を前記処理室から搬出する搬出工程と、
を有する、基板処理方法。
10 半導体製造装置(基板処理装置)
12 筐体
14 ウエハ(基板)
16 ポッド
16a 蓋
18 ポッドステージ
20 ポッド搬送装置
22 ポッド収納棚
24 ポッドオープナ
26 基板枚数検知器
27 ゲートバルブ
28 基板移載機
29 パージノズル
30 ボート
31 ガス供給源
32 アーム
33 バルブ
34 ボート断熱部
36 マニホールド(反応容器)
40 処理炉
42 反応管(反応容器)
44 反応室
48 加熱体
50 誘導コイル
51 支持部材
54 断熱材
55 外側断熱壁
57 制御装置
58 磁気シール
60 第1ガス供給ノズル
62 温度制御部
63 ガス流量制御部
64 圧力制御部
65 駆動制御部
66 主制御部
68 表示装置
90 第1ガス排気口
102 シールキャップ
104 回転機構
106 回転軸
110 ロードロック室
114 昇降台
115 ボートエレベータ
122 昇降モータ
144 炉口
200 ガス供給ユニット
214、215 バルブ
220、221 真空排気装置
222 第1ガスライン
230 ガス排気管
240 第2ガスライン
360 第2ガス供給口
390 第2ガス排気口

Claims (3)

  1. 基板を保持する基板保持具と、
    前記基板保持具に保持された前記基板を処理する処理室と、
    前記基板保持具に前記基板を移載する移載室と、
    前記移載室より前記基板保持具を前記処理室内に搬出入する搬送手段と、
    前記処理室内を加熱する加熱部と、
    前記移載室内に不活性ガスを供給する供給部と、
    前記移載室内を排気する排気部と、
    前記加熱部、前記供給部および前記排気部を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は前記搬送手段を用いて、第1の温度に加熱された前記処理室内に前記基板保持具を搬入し、
    室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室より搬出した後、
    前記移載室内の真空引きと、第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行い、前記第1ガス流量より大きい流量である第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給するように前記加熱部、前記供給部および前記排気部を制御する、基板処理装置。
  2. 基板を載置していない基板保持具を第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、
    室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室から移載室に搬出する搬出工程と、
    前記搬出工程の後、前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行うサイクルパージ工程と、
    前記サイクルパージ工程の後、前記第1ガス流量より多い流量の第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する不活性ガス供給工程と、
    を有する、半導体装置の製造方法。
  3. 基板を載置していない基板保持具を第1の温度に加熱された処理室内に搬入する搬入工程と、
    室温より高く前記第1の温度より低い第2の温度に加熱された前記基板保持具を前記処理室から移載室に搬出する搬出工程と、
    前記搬出工程の後、前記移載室内の真空引きと、前記移載室内への第1ガス流量の不活性ガス供給とを1サイクルとするサイクルパージを所定回数行うサイクルパージ工程と、
    前記サイクルパージ工程の後、前記第1ガス流量より多い流量の第2ガス流量の不活性ガスを前記移載室内に供給する不活性ガス供給工程と、
    を有する、基板処理方法。
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