JP2013200251A - 電力計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを求める係数付与手段が備えられる。係数付与手段は磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを供給した時に磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比をパラメータとして算出する。得られたパラメータによって電力測定装置の較正が行われて、正確な負荷電力の演算が可能となる。
【選択図】図2
Description
準電流の差との比を上記のパラメータとして算出するように構成されたことを特徴とする。
ダ形状とされたことを特徴とする。
本発明の電力計測装置150は、外部電源を負荷300に接続する負荷線路310を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷300へ供給される負荷電力320を計測するものである。磁界の変化を検出する素子として磁気抵抗素子15やホール素子450が使用される。この種の磁気センサ10に、外部電源からの電流を流すと共に、外部電源を負荷300に接続する負荷線路310の一部を磁気センサ10に近接配置すると、負荷線路310を流れる負荷電流によって発生する磁界の影響を受けて、磁気センサ10に流れる電流が変化する。この変化に対応する電圧が磁気センサ10から出力される。磁気センサ10から出力される検出電圧(V)は、一般に、負荷300に供給される電力を表す成分(P)と、磁気センサ10に固有のパラメータ(K)との積として表される(V=P・K)。従って、負荷電力(P)は、検出電圧(V)をパラメータ(K)で除算することによって求められる(P=V/K)。本発明はこの原理を利用して、負荷で消費される電力を計測するように構成されたものある。
21は、ゲインが所定値以下の時に第1の状態に切り替わり、それ以外の時には第2の状態に切り替えられるように構成している。ゲインの大きさは、素子の出力によって決まる。素子の出力が小さいときには高ゲインとなり、素子の出力が大きいときには、低ゲインとなる。ゲインの所定値の判断は、後に述べるゲイン判断回路60で行われており、判断結果がゲイン切替スイッチ回路21に伝達される。このように、磁気センサ10から出力される検出電圧の大きさによって、ゲインの大きさを可変できることで、検出電圧が比較的小さい場合でも、電力測定を正確に行うことが可能となる。
、2A〜7Aの小電流を流したときの第1パラメータと、10A〜30Aの大電流を流した時の第2パラメータが、係数付与手段81によって求められる。図4に示すように、小電流を流した時の第1パラメータを求める場合は、例えば、2Aの電流を第1基準電流、7Aの電流を第2基準電流として、それぞれの場合に、係数付与手段81は、磁気センサ10から出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求める。第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を第1パラメータ(K1)として算出するように構成され、求められた第1パラメータ(K1)は、係数記憶手段82に記憶される。
電源とこの外部電源よりも低い基準電位(接地電位)129との接続と切断を選択的に行うように構成される。
)構造のアンチフェロ(結合)型薄膜、(高保磁力強磁性体/非磁性導電体/低保磁力強磁性体)構造の誘導フェリ(非結合)型薄膜、(半強磁性体/強磁性体/非磁性導電体/強磁性体)構造のスピンバルブ型薄膜、Co/Ag系統の非固溶系グラニュラー型薄膜などから選択して形成される。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、磁気センサ10に加えて、外部電源との接続のための端子及び増幅器20との接続のための端子が一体に形成されたセンサユニット18の外部に、磁界付与手段を配置した構成を備える。図9のように、磁界付与手段はセンサユニット18の両側に配置された一対の永久磁石400で規定され、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える。磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、ここを流れる電流によって発生する磁界とバイアス磁界(Hb)が直交するように、線路保持具210によって位置決めされる。この構成により、磁界付与手段によってバイアス磁界(Hb)が均等に磁気センサ10に影響を与え、ぞれぞれの磁気抵抗素子15からの出力特性を安定にすることができる。このように、磁気センサ10へバイアス磁界(Hb)をかけることで、突入電流などの大電流が印加された場合も磁化反転が起こらず、安定した電力計測が可能である。この場合、磁気抵抗素子15として強磁性の抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電力計測装置は、第2の実施形態で使用する構成の磁気センサ10を使用し、図10示すように、磁界付与手段としての単一の永久磁石400をセンサユニット18の背面に配置してセンサユニット18と永久磁石400とが一つのブロックとして実現されている。この実施形態においても、4つの磁気抵抗素子15が配置された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与え、このバイアス磁界(Hb)は、線路保持具210によって位置決めされる負荷線路310の一部を流れる電流によって発生する磁界と直交する。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、基本的に、第3の実施形態と同一であり、異なる点は、図11に示すように、センサユニット18両側に一対のヨーク410を配置したことである。このヨーク410は、永久磁石400の磁極端に対応する位置に配置され、永久磁石400で発生する外部直流磁界の漏れ磁束を吸収し、効率的に磁気センサ10へ外部直流磁界を作用させるもので、磁気効率を向上させる。この結果、比較的小さな永久磁石400の使用が可能となり、センサユニット18の小型化が達成される。この実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第5の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置では、第2の実施形態で使用する構成の磁気センサ10を使用し、図12に示すように、磁界付与手段を構成する一対の永久磁石400をセンサユニット18の前面と背面とに配置してセンサユニット18と永久磁石400とが一つのブロックとして実現されている。この実施形態においても、4つの磁気抵抗素子15が配置された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与え、このバイアス磁界(Hb)は、線路保持具210によって位置決めされる負荷線路310の一部を流れる電流によって発生する磁界と直交する。本実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性の抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第6の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、基本的に第5の実施形態と同一であり、異なる点は、図13に示すように、センサユニット18両側に一対のヨーク410を配置したことである。このヨーク410は、2つの永久磁石400の同極の磁極端間に配置され、永久磁石400で発生する外部直流磁界の漏れ磁束を吸収し、効率的に磁気センサへ外部直流磁界を作用させるもので、磁気効率を向上させる。この結果、比較的小さな永久磁石の使用が可能となり、センサユニット17の小型化が達成される。この実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第7の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、図14に示すように、ガラス基板16上に、第1の実施形態と同じ構成の磁気センサ10と共に、一対の永久磁石400を磁気センサ10の両側に実装した構造を備える。永久磁石400は、前述の実施形態と同様に、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える外部直流磁界付与手段を規定する。この実施形態においては、つや消しされたガラス基板16上にNiCo薄膜からなるミアンダ形状パターンの磁気抵抗素子15と、NdFeBの永久磁石400とが形成される。
(第8の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置では、図15に示すように、第1の実施形態と同様の構成の磁気センサ10が埋設された絶縁薄膜17を一対の磁性薄膜19で挟んだ構造のセンサユニット18をガラス基板16上に形成した構造を備える。磁性薄膜は、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える磁界付与手段を構成する。磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、ここを流れる電流によって発生する磁界とバイアス磁界(Hb)が直交するように、線路保持具210によって位置決めされる。この構成によれば、センサユニット18を薄膜構造体とし実現でき、装置全体の薄型化が達成される。
(第9の実施形態)
本実施形態は、図16乃至図18に示すように、4つの磁気抵抗素子15が円環状に連続した磁気抵抗環510とその内側に配置された円形の補助抵抗素子520とが同一平面上に配列された磁気センサ10を使用する。この磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、磁気抵抗環510の直径方向に沿うように配置され、この負荷線路310に平行となる磁気抵抗環510の直径方向の両端が外部電源への接続用の入力端530となり、負荷線路310と直行する方向に一致する磁気抵抗環510の直径方向の両端が検出電圧の出力端540となる。磁気抵抗環510及び補助抵抗素子520は、ガラス基板やシリコン基板の上に形成される薄膜によって形成される。磁気抵抗環510の内部空間に電気的に隔離された補助抵抗素子520は、磁気抵抗環510の電気抵抗値に影響を及ぼすものではないが、磁気的には磁性抵抗環510と結合することにより、多くの磁束を発生させることができ、磁気センサ10の高感度化を図ることができる。
(第10の実施形態)
本実施形態では、図18に示すように、4つの磁気抵抗素子15が正方形に配列された
磁気抵抗環550を備える磁気センサ10が使用される。この磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、磁気抵抗環550の一つの対角線に沿うように配置され、この負荷線路310に平行となる磁気抵抗環550の対角線の両端が外部電源への接続用の入力端570となり、負荷線路310と直行する方向に一致する磁気抵抗環550の対角線の両端が検出電圧の出力端580となる。磁気抵抗環550及び補助抵抗素子560は、ガラス基板やシリコン基板の上に形成される薄膜によって形成される。
(第11の実施形態)
本実施形態は、磁気抵抗素子15に代えてホール素子450で磁気センサ10を構成した例を示す。その他の構成及び作用は、図2に示す実施形態と同様であるため、その説明を省略する。ここで使用するホール素子450も前述の実施形態の磁気センサ10と同様に、入力端と出力端を備え、負荷線路の一部に近接配置される。このホール素子450の入力端は外部電源へ電流制限抵抗を介して接続されることで、外部電源からの電流が入力される。このホール素子450は負荷線路を流れる電流によって発生する磁界の影響を受けて変動する検出電圧を出力端から出力する。この検出電圧は、第1の実施形態と同様の成分を含むことから、第1の実施形態と同様の増幅器20、AD変換器40、フィルタ30、電力演算器100を使用して、負荷電力が算出される。この場合、図20に示すように、ホール素子450の最も広い面に対して、負荷線路310を流れる電流によって発生する磁界が直行するように、線路保持具210によって、負荷線路310の一部をホール素子450に対して位置決めすることが望まれる。
11 電流入力端(第1電流入力端)
12 電流入力端(第2電流入力端)
13 電圧出力端(第1電圧出力端)
14 電圧出力端(第2電圧出力端)
15 磁気抵抗素子
30 フィルタ
80 係数決定部
81 係数付与手段
82 係数記憶手段
83 係数切替回路
100 電力演算器
150 電力計測装置
310 負荷線路
320 負荷電力
450 ホール素子
Claims (12)
- 外部電源を負荷に接続する負荷線路を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷へ供給される負荷電力を計測するための電力計測装置であって、
この電力計測装置は、
上記負荷線路の一部に近接配置される磁気センサと、
前記磁気センサから出力される検出電圧に基づいて負荷電力を算出する電力演算器とを備え、
前記磁気センサは外部電源からの電流が入力される電流入力端を有し、
前記磁気センサは負荷線路に流れる負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子で構成され、この電気抵抗の変化に応じた検出電圧を出力するように構成され、
前記検出電圧は、前記磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを含み、
前記電力演算器は、上記検出電圧と上記パラメータに基づいて負荷電力を演算するように構成され、
前記電力計測装置は、前記パラメータを求める係数決定部を備え、
前記係数決定部は、
前記パラメータを算出する係数付与手段と、
前記係数付与手段で算出されたパラメータを記憶する係数記憶手段とで構成され、
前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、上記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧と求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を上記のパラメータとして算出するように構成されたことを特徴とする電力計測装置。 - 前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを記憶するように構成され、
前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを選択的に前記電力演算器に与える係数切替回路を備え、
前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を上記の第1センサ係数として算出するように構成され、
前記係数付与手段は、第1基準電流と第2基準電流よりも大きく且つ互いに異なる第3基準電流と第4基準電流とを前記の磁気センサへ個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第3検出電圧と第4検出電圧とを求め、第3検出電圧と第4検出電圧の差と、第3基準電流と第4基準電流の差との比を上記第2パラメータとして算出するように構成され、
前記係数切替回路は、前記検出電圧が所定値以下の時に第1パラメータを前記電力演算器に出力し、それ以外は第2パラメータを前記の電力演算器に出力するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電力計測装置。 - 前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源であり、
前記電力演算器は、上記周波数に依存する所定の周期の整数倍である単位期間に亘って、前記検出電圧を加算した加算電圧を求める加算回路を備え、この加算電圧を単位期間で除算した平均検出電圧に基づいて電力を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力計測装置。 - 前記磁気センサは、前記検出電圧にDC電圧成分、基本周波数成分及び高調波成分が含まれるように構成され、
前記電力演算器の前段に、前記検出電圧から基本周波数成分と高調波成分とを除去するフィルタが設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力計測装置。 - 前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源であり、
前記フィルタは、上記の交流電源の周波数未満の周波数成分を通過させるローパスフィルタであることを特徴とする請求項4に記載の電力計測装置。 - 前記磁気センサは、負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて、電気抵抗値が変化する複数の磁気抵抗素子を備え、前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に応じた検出電圧を出力するように構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電力計測装置。
- 前記磁気抵抗素子がフルブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路はその電流入力端が外部電源に接続され、ブリッジ回路の電圧出力端間に前記検出電圧が発生するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の電力計測装置。
- 前記磁気抵抗素子は薄膜抵抗素子であり、複数の薄膜抵抗素子が同一のセンサ配列面に配列され、
前記負荷線路の一部を前記磁気センサの配列面と平行な状態に保持するための線路保持手段が備えられたことを特徴とする請求項6または7に記載の電力計測装置。 - 前記フルブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子に対して一定の外部直流磁界を与えるための磁界付与手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の電力計測装置。
- 前記の磁界付与手段は、前記磁気センサに近接する部位の負荷線路の周りに負荷線路を流れる負荷電流にて発生する磁界と直交する方向に前記外部直流磁界を作用させるように構成されたことを特徴とする請求項9に記載の電力計測装置。
- 前記フルブリッジ回路は、互いに90度の角度で接続された4つの線分のそれぞれに、前記磁気抵抗素子が位置するように構成され、各線分での前記の磁気抵抗素子がミアンダ形状とされたことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の電力計測装置。
- 前記磁気センサはホール素子で構成され、
前記負荷線路の一部を前記ホール素子の面と垂直方向となるように保持する線路保持手段を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電力計測装置。
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