JP2013200251A - 電力計測装置 - Google Patents

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英司 岩見
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Abstract

【課題】外部電源から負荷に供給される電力を計測するために使用する磁気センサに固有の出力特性のばらつきの影響を無くして正確な電力測定を行う。
【解決手段】磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを求める係数付与手段が備えられる。係数付与手段は磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを供給した時に磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比をパラメータとして算出する。得られたパラメータによって電力測定装置の較正が行われて、正確な負荷電力の演算が可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、外部電源を負荷に接続する負荷線路を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷へ供給される負荷電力を計測するための電力計測装置に関するものである。
非特許文献1や非特許文献2に示されるように、磁気抵抗素子やホール素子等の磁気センサを使用して、負荷で消費される電力を求めるように設計された電力測定装置が従来から提案されている。この種の磁気センサは、電源から負荷に流れる電流によって発生する磁気によって影響うけて検出電圧が変化する現象を利用するものであり、検出電圧は電力を示す成分と、使用する磁気センサに固有の出力特性に起因する係数を含むため、求める電力は検出電圧だけでなく、磁気センサ固有の出力特性考慮することが必要である。しかしながら、個々の電力測定装置で使用する磁気センサの出力特性にばらつきがあることが多いため、個別の磁気センサの出力特性を予め決定することができず、正確な電力測定が難しくなるという問題点がある。
磁性膜を用いた薄膜電力計(電気学会マグネティックス研究会資料VOL.MAG−05No.182) 磁性膜を用いた薄膜電力計(電気学会マグネティックス研究会資料VOL.MAG−08No.192)
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用する磁気センサの出力特性のばらつきの影響を少なくして、外部電源から負荷に供給される電力の計測を正確に行うことができる電力測定装置を提供することである。
この目的を実現するために、本発明の電力測定装置は、使用する磁気センサに特有の出力特性によって変動する要因を打ち消す較正を行うことを技術的課題とする。
外部電源を負荷に接続する負荷線路を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷へ供給される負荷電力を計測するための電力計測装置である。この電力計測装置は、上記負荷線路の一部に近接配置される磁気センサと、前記磁気センサから出力される検出電圧に基づいて負荷電力を算出する電力演算器とを備える。前記磁気センサは外部電源からの電流が入力される電流入力端を有し、前記磁気センサは負荷線路に流れる負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子で構成され、この電気抵抗の変化に応じた検出電圧を出力するように構成される。前記検出電圧は、前記磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを含み、前記電力演算器は、上記検出電圧と上記パラメータに基づいて負荷電力を演算するように構成される。前記電力計測装置は、前記パラメータを求める係数決定部を備え、前記係数決定部は、前記パラメータを算出する係数付与手段と、前記係数演算器で算出されたパラメータを記憶する係数記憶部とで構成される。前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、上記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧と求める。その後、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基
準電流の差との比を上記のパラメータとして算出するように構成されたことを特徴とする。
前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを記憶するように構成される。前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを選択的に前記電力演算器に与える係数切替回路を備える。前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を上記の第1センサ係数として算出するように構成される。前記係数付与手段は、第1基準電流と第2基準電流よりも大きく且つ互いに異なる第3基準電流と第4基準電流とを前記の磁気センサへ個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第3検出電圧と第4検出電圧とを求め、第3検出電圧と第4検出電圧の差と、第3基準電流と第4基準電流の差との比を上記第2パラメータとして算出するように構成される。前記係数切替回路は、前記検出電圧が所定値以下の時に第1パラメータを前記電力演算器に出力し、それ以外は第2パラメータを前記の電力演算器に出力するように構成されたことを特徴とする。
前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源である。前記電力演算器は、上記周波数に依存する所定の周期の整数倍である単位期間に亘って、前記検出電圧を加算した加算電圧を求める加算回路を備える。この加算電圧を単位期間で除算した平均検出電圧に基づいて電力を算出するように構成されたことを特徴とする。
前記磁気センサは、前記検出電圧にDC電圧成分、基本周波数成分及び高調波成分が含まれるように構成される。前記電力演算器の前段に、前記検出電圧から基本周波数成分と高調波成分とを除去するフィルタが設けられたことを特徴とする。
前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源である。前記フィルタは、上記の交流電源の周波数未満の周波数成分を通過させるローパスフィルタであることを特徴とする。
前記磁気センサは、負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて、電気抵抗値が変化する複数の磁気抵抗素子を備える。前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に応じた検出電圧を出力するように構成されたことを特徴とする。
好ましくは、前記磁気抵抗素子がフルブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路はその電流入力端が外部電源に接続され、ブリッジ回路の電圧出力端間に前記検出電圧が発生するように構成されたことを特徴とする。
好ましくは、前記磁気抵抗素子は薄膜抵抗素子であり、複数の薄膜抵抗素子が同一のセンサ配列面に配列され、前記負荷線路の一部を前記磁界センサ配列面と平行な状態に保持するための線路保持手段が備えられたことを特徴とする。
好ましくは、前記フルブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子に対して一定の外部直流磁界を与えるための磁界付与手段を備えたことを特徴とする。
好ましくは、前記の磁界付与手段は、前記磁界センサに近接する部位の負荷線路の周りに負荷線路を流れる負荷電流にて発生する磁界と直交する方向に前記外部直流磁界を作用させるように構成されたことを特徴とする。
前記フルブリッジ回路は、互いに90度の角度で接続された4つの線分のそれぞれに、前記各磁気抵抗素子が位置するように構成され、各線分での前記の磁気抵抗素子がミアン
ダ形状とされたことを特徴とする。
前記磁気センサはホール素子で構成され、前記負荷線路の一部を前記ホール素子の面と垂直方向となるように保持する線路保持手段を備えたことを特徴とする。
磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを求める係数付与手段が備えられる。係数付与手段は磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを供給した時に磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比をパラメータとして算出する。得られたパラメータによって電力測定装置の較正が行われる。これにより、外部電源から負荷に供給される電力を計測するために使用する磁気センサに固有の出力特性のばらつきの影響を無くして正確な電力測定を行う。
本発明の一実施形態に係る電力計測装置を示す概略斜視図。 同上の電力測定装置の回路を示すブロック図。 同上の電力計測装置で使用する磁気センサから出力される検出電圧を示す波形図。 同上の磁気センサの出力特性のばらつきを補正する方式を説明するグラフ図。 (A)同上の電力計測装置で使用する増幅器の増幅率を決定するゲイン切替回路スイッチにて増幅率を小さく設定した場合を示す回路図。(B)同上のゲイン切替回路スイッチにて増幅率を大きく設定した場合を示す回路図。 (A)(B)(C)同上の電力計測装置で使用するオフセット電圧補正部にて電力計測モードから補正モードへ移行する場合の状態の変化を示す回路図。(D)(E)(F)同上のオフセット電圧補正部にて補正モードから電力測定モードへ移行する場合の状態の変化を示す回路図。 同上の磁気センサを構成する4つの磁気抵抗素子のフルブリッジ回路を示す概略図。 同上の磁気センサを含むセンサユニットを示す概略平面図。 本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの側面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの部分断面側面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの部分断面側面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの部分断面側面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの断面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの断面図。 (A)本発明の他の実施形態で使用するセンサユニットを示す平面図。(B)同上のセンサユニットの断面図。 同上のセンサユニットと負荷線路と一部との位置関係を示す概略図。 (A)本発明の他の実施形態で使用する磁気センサを示す平面図。(B)同上の磁気センサで構成するブリッジ回路を示す概略図。 同上の各実施形態で使用する磁気センサと負荷線路との位置関係を示す概略図。 本発明の他の実施形態で使用する磁気センサがホール素子で構成された場合のホール素子と負荷線路の一部との位置関係を示す概略図。
(第1の実施形態)
本発明の電力計測装置150は、外部電源を負荷300に接続する負荷線路310を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷300へ供給される負荷電力320を計測するものである。磁界の変化を検出する素子として磁気抵抗素子15やホール素子450が使用される。この種の磁気センサ10に、外部電源からの電流を流すと共に、外部電源を負荷300に接続する負荷線路310の一部を磁気センサ10に近接配置すると、負荷線路310を流れる負荷電流によって発生する磁界の影響を受けて、磁気センサ10に流れる電流が変化する。この変化に対応する電圧が磁気センサ10から出力される。磁気センサ10から出力される検出電圧(V)は、一般に、負荷300に供給される電力を表す成分(P)と、磁気センサ10に固有のパラメータ(K)との積として表される(V=P・K)。従って、負荷電力(P)は、検出電圧(V)をパラメータ(K)で除算することによって求められる(P=V/K)。本発明はこの原理を利用して、負荷で消費される電力を計測するように構成されたものある。
本発明の電力計測装置150は、図1に示すように、磁気センサ10を内蔵したハウジング200と、負荷線路310の一部を磁気センサ10に近接させた状態に保持する線路保持具210とを備え、ハウジング200には、磁気センサ10から出力される検出電圧(V)を処理して負荷電力(P)を求めるための処理回路が内蔵される。線路保持具210に測定する負荷線路310の一部を保持することで、磁気センサ10が負荷線路310に発生する磁界の影響を受ける構成としている。線路保持具210は、ハウジング200の一端に形成した開閉自在のドア220を備え、ドア220を開いた状態で負荷線路310の一部がドア220の内部にできるガイド孔215に導かれる。ドア220の内側には、負荷線路310の一部を磁気センサ10と一定の距離に維持するための位置決め手段が備えられる。位置決め手段としては、負荷線路310の一部をガイド孔215の周壁へ当接させるためバネ214が使用される。
図2は、本発明の電力計測装置150の一実施形態の回路を示すもので、電力計測装置150は、基本的に、磁気センサ10、増幅器20、AD変換器40、電力演算器100とで構成される。
この実施形態では、磁気センサ10として4つの磁気抵抗素子15のフルブリッジ回路を使用する。磁気抵抗素子15は平面内に配列され、線路保持具210で保持される負荷線路310の一部が、図1に示すように、この平面と平行となるように、磁気抵抗素子15に近接配置される。フルブリッジ回路の第1電流入力端11と第2電流入力端12は外部電源からの電流が入力されるように電流制限抵抗110を介して電源入力端子111で接続され、フルブリッジ回路の第1電圧出力端13と第2電圧出力端14は増幅器20に接続される。フルブリッジ回路は、負荷線路310の一部に近接して配置される結果、負荷線路310を流れる電流によって磁気抵抗素子15の抵抗値が変化し、ブリッジ回路の第1電圧出力端13と第2電圧出力端14の間に検出電圧が発生するように構成され、この検出電圧が増幅器20に入力される。
磁気センサ10から出力される検出電圧Vは、以下の式で表す。
前記の式は、磁気センサ10から出力される検出電圧が、基本周波数成分(ω)と、DC電圧成分(DC)と、高調波数成分(2ω)で構成されていることを示している。I1は負荷線路310を流れる負荷電流を示し、I2は、磁気センサ10に入力するセンサ電流を示している。V1は、負荷電力320を示す。K1K2K3は、磁気センサ10の抵抗値によって固定される磁気センサ10の固有のパラメータである。R1、R2、R3、R4は、各磁気抵抗素子の抵抗値である。検出電圧の波形は、図3で示すような波形となる。図3では、DC電圧成分が2.5V、基本周波数成分(ω)と高調波数成分(2ω)を合わせたものが、点線で表されている波形となる。この波形が、増幅器20の出力である。電流制限抵抗110を介することにより、負荷電力320を電流値が小さなセンサ電流I2と変換し、安定的に磁気センサ10に電流を流すことが可能となる。
増幅器20は、磁気センサ10の第1電圧出力端13と第2電圧出力端14から出力されるアナログの検出電圧の増幅を行う。増幅器20の出力は、AD変換器40によってデジタル値に変換された後に、電力演算器100に入力される。電力演算器100は、AD変換器40から出力された検出電圧と、磁気センサ10の出力特性を示すパラメータ(K)から負荷電力値を演算する。
増幅器20とAD変換器40との間には、フィルタ30を設けられる。外部電源は、所定の周波数を有する交流電源である。このため、フィルタ30には、交流電源の周波数未満の周波数成分を通過させるローパスフィルタを用いる。これにより、検出電圧(数1参照)からDC電圧成分(DC)のみを取り出し、AD変換器40に伝送する。以下、DC電圧成分を数式にて示す。
増幅器20は、磁気センサ10の第1電圧出力端13と第2電圧出力端14で出力された検出電圧をそのゲインに応じた可変の増幅率で増幅を行うように構成されている。増幅器20は、図5のように、ゲイン切替スイッチ回路21を備える。増幅器20は、反転入力端子、非反転入力端子、出力端子とを有し、演算増幅回路(OPアンプ)25を備えたものである。磁気センサ10の電圧出力端13と演算増幅回路25の反転入力端子との間には、直列に接続された第1抵抗26と第2抵抗27とを備える。さらに、演算増幅回路25の出力端と反転入力端子との間には、第3抵抗28が備えられる。増幅器20の出力端がAD変換器40の入力端に接続される。ゲイン切替スイッチ回路21は、第1の状態と第2の状態を切り替えるように構成されている。第1の状態は、図5(A)に示すように、反転入力端子が第1抵抗26と第2抵抗27との直列回路を介して磁気センサ10の電圧出力端13に接続されると共に、第2抵抗27と反転入力端子との間の接続点24と演算増幅回路25の出力端子との間に第3抵抗28が接続される。第2の状態は、図5(B)に示すように、反転入力端子が第1抵抗26を介して磁気センサ10の電圧出力端13に接続されると共に、演算増幅回路25の出力端子と反転入力端子との間に、第2抵抗27と第3抵抗28との直列回路が帰還抵抗として接続される。ゲイン切替スイッチ回路
21は、ゲインが所定値以下の時に第1の状態に切り替わり、それ以外の時には第2の状態に切り替えられるように構成している。ゲインの大きさは、素子の出力によって決まる。素子の出力が小さいときには高ゲインとなり、素子の出力が大きいときには、低ゲインとなる。ゲインの所定値の判断は、後に述べるゲイン判断回路60で行われており、判断結果がゲイン切替スイッチ回路21に伝達される。このように、磁気センサ10から出力される検出電圧の大きさによって、ゲインの大きさを可変できることで、検出電圧が比較的小さい場合でも、電力測定を正確に行うことが可能となる。
一方、増幅器20の増幅率を可変とする構成に加えて或いはこれに替えて、AD変換器40はその分解能を検出電圧に合わせる、すなわち、AD変換器40のステップ幅を、検出電圧に応じて変化させるように構成される。このために、AD変換器40の下限基準電圧を0Vに固定し、AD変換器40に与えられる上限基準電圧が、検出電圧に応じて変化するように構成される。例えば、AD変換器40の分解能を10ビットとした場合、検出電圧の値に応じて上限基準電圧を変化させることで、1023で割った値がステップ幅とすることができる。この結果、検出電圧が小さい時でも、検出電圧の変動を精密に認識して、正確な電力測定が可能となる。
AD変換器40から出力される検出電圧は電力演算器100にて、電力値に変換される。電力演算器100は、図2に示すように、電圧平均出力部50と係数決定部80と電力値演算部90を有する。
電圧平均出力部50は、加算処理部51と平均処理部52を有する。加算処理部51は、加算回路を有し、AD変換器40から伝送される瞬時のDC電圧成分を、ある単位時間に亘って加算し加算電圧を出力する。平均処理部52は、加算処理部51から出力された加算電圧を単位期間で除算することで平均検出電圧を算出する。単位時間は、例えば、負荷電力320所定の周波数を有する交流電源である負荷電源の周波数の周期の2倍と設定される。単位期間の開始及び終了制御は、発振器53とタイマ54で行う。
電力値演算部90は、平均処理部52から出力される平均検出電圧に基づいて、負荷で消費される電力値を決定し、決定された電力値は電力測定装置に備えられる或いは外部に設けられる表示手段91に伝達されてここで電力値が表示される。
電力値演算部90は、平均処理部52から出力される平均検出電圧に基づいて、負荷で消費される電力値を算出する。電力値演算部90は、係数決定部80にて記憶されている磁気センサ10の固有のパラメータ(K)で負荷電力を積算する。
パラメータ(K)は、係数決定部80によって算出され、ここに記憶されている。係数決定部80は、パラメータ(K)を算出する係数付与手段81と、複数のパラメータ(K1、K2)を記憶しておく係数記憶手段82と、電力値演算部90へ適切なパラメータを選択的に出力する係数切替回路83とで構成されている。
係数付与手段81は、使用される磁気センサ10に固有の出力特性に合致する適切なパラメータを求めるために構成され、既知の負荷電力を電力計測装置150で測定することによって、磁気センサ10の較正を行い、個々の電力計測装置150で使用される磁気センサ10の出力特性のばらつきの影響を無くす。このため、本発明の電力計測装置150では、このパラメータを決定するための較正モードを備え、この較正モードでは、電力値が大きい場合のパラメータと電力値が小さい場合についてそれぞれ適切なパラメータを求める。
既知の負荷電力320は、例えば、一定電圧のテスト用交流電源から与えられ、例えば
、2A〜7Aの小電流を流したときの第1パラメータと、10A〜30Aの大電流を流した時の第2パラメータが、係数付与手段81によって求められる。図4に示すように、小電流を流した時の第1パラメータを求める場合は、例えば、2Aの電流を第1基準電流、7Aの電流を第2基準電流として、それぞれの場合に、係数付与手段81は、磁気センサ10から出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求める。第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を第1パラメータ(K1)として算出するように構成され、求められた第1パラメータ(K1)は、係数記憶手段82に記憶される。
一方、同図に示すように、大電流を流した時の第2パラメータを求める場合は、10Aの電流を第3基準電流、30Aの電流を第4基準電流として、それぞれの場合に、係数付与手段81は、磁気センサ10から出力される第3検出電圧と第4検出電圧とを求め、第3検出電圧と第4検出電圧の差と、第3基準電流と第4基準電流の差との比を第2パラメータ(K2)として算出するように構成されている。
このようにして、較正モードにおいて求められて記憶される第1パラメータ(K1)と第2パラメータ(K2)は、実際の電力測定モードにおいて、係数切替回路83によって選択的に電力値演算部90に出力される。検出電圧が所定値以下の時、すなわち、検出電圧で示される負荷電力が所定値以下の時、係数切替回路83は第1パラメータ(K1)を電力値演算部90へ出力し、それ以外は第2パラメータ(K2)を電力値演算器90へ出力するように構成される。より詳しくは、係数切替回路83は、増幅器20のゲイン切替スイッチ回路21が第1の状態を示したときに、第1パラメータ(K1)を電力値出力部90に出力し、ゲイン切替スイッチ回路21が第2の状態を示したときに、第2パラメータ(K2)を電力値出力部90に出力する。
電圧平均出力部50と係数決定部80との間には、ゲイン判断回路60が備えられる。ゲイン判断回路60は、電圧平均出力部50から出力される平均検出電圧に対して、ゲインの大きさを判断する。ゲインに対して、一定の電圧値の範囲内であれば、低ゲインと判断し、一定の電圧値の範囲を超えれば、高ゲインと認識する構成としている。さらに、判断をした後、増幅器20に低ゲイン信号もしくは高ゲイン信号を伝送する。この信号を伝送することで、増幅器20はゲイン切替スイッチ回路21の切り替えを行う。
電圧平均出力部50と係数決定部80との間には、オフセット電圧補正部70を備える。オフセット電圧補正部70は、増幅器20やAD変換器40や電圧平均出力部50の各回路で不可避に生じるDC電圧であるオフセット電圧を求め、電力決定部90へこれらの回路を経て入力される磁気センサ10からの検出電圧からオフセット電圧を取り除く。すなわち、電圧平均出力部50から出力される平均検出電圧からオフセット電圧を減じるように構成される。この結果、電力測定装置の較正が行われ、余分なオフセット電圧を平均検出電圧から削除され、求める負荷電力をより正確に反映する検出電圧が得られる。特に、増幅器20には、使用する場所の温度によって変動するDC電圧成分が含まれるため、このDC電圧成分を取り除くことで、温度変化による出力誤差を無くすことができる。
このようなオフセット電圧補正を定期的に行うために、電力計測装置150はモード切替手段を含む。モード切替手段は、オフセット電圧の検出を行う補正モードと、負荷電力を計測する電力計測モードとを選択的に決定するように構成され、図6のように、電流制限抵抗110と第1電流入力端11との間に挿入された入力切替スイッチ120を備える。入力切替スイッチ120は、主切替スイッチ121と副切替スイッチ125とで構成される。主切替スイッチ121は、外部電源と磁気センサ10の第1電流入力端11との間に挿入されて、外部電源と磁気センサ10の第1電流入力端11との接続と切断を選択的に行うように構成される。副切替スイッチ125は、主切替スイッチ121の前段で外部
電源とこの外部電源よりも低い基準電位(接地電位)129との接続と切断を選択的に行うように構成される。
モード切替手段は、図6A、6Fに示すように、電力計測モードを選択したときには、外部電源から磁気センサ10への電流を許可するように構成され、補正モードを選択した時に、図6C、6Dに示すように、外部電源から磁気センサ10への電流を遮断した状態での、磁気センサ10から出力されるDC成分を取り出すように構成される。図6Aに示す電力計測モードから図6Cに示す補正モードに切り替わる際には、図6Bに示すように、主切替スイッチ121が外部電源を磁気センサ10の第1電流入力端11に接続した状態で、副切替スイッチ125を動作させて外部電源を基準電位129に接続するように切り替えた後、主切替スイッチ121を外部電源から切り離すようにモード切替手段が構成される。
一方、図6Dに示す補正モードから図6Fに示す電力測定モードに切り替える際には、図6Eに示すように、副切替スイッチ125で外部電源を接地電位129に接続した状態で、主切替スイッチ121を外部電源に接続した後に、図6Fに示すように、副切替スイッチ125を動作させて外部電源を接地電位129から切断するようにモード切替手段が構成された。このように、モード切替手段は、電力計測モードと補正モードとの切替時に、図6Bや図6Eに示すような、暫定状態を作り出すように構成される。この結果、外部電源を磁気センサと基準電位とへ選択的に切り替えるために設けられるスイッチへ、モード切替時に大電流が瞬時に流れることがなく、スイッチを過大なストレスから保護できる。
以下、磁気センサ10について詳細を述べる。
本実施形態の磁気センサ10は、図7で示すように、4つの磁気抵抗素子15のフルブリッジ回路で構成される。磁気抵抗素子15は薄膜構造体であり、図8に示すように、薄膜として形成される。4つの磁気抵抗素子15は、図7に示すように、同一平面内にブリッジ接続で配列され、ブリッジの4辺は互いに直交し、ブリッジの1辺を形成する磁気抵抗素子15はミアンダ形状とされる。
ミアンダ形状とは、図7で示すように、ブリッジの1辺の線分と略垂直方向に電流を流す長さ(L)とブリッジの1辺の線分と略並行方向に電流を流す幅(W)とが順に繰り返されるよう形成された形状である。例えば、長さLは1mm、幅Wは10μmである。このため、一つのミアンダ形状での電流方向は、ブリッジの1辺に対して垂直となる主線路と、ブリッジの1辺に対して平行となる副線路との2方向となっている。すなわち、主線路は、電流が180度異なる2方向の導体が存在する。さらに、ブリッジの各辺上にミアンダ形状の磁気抵抗素子15を構成することで、限られた範囲の中で、磁気抵抗素子15の有効長を増大させている。従って、磁気抵抗素子15自体の抵抗値を大きくとれ、抵抗値の変動を表す出力電圧を大きくすることができる。
磁気センサ10は、ブリッジの4辺が互いに90度となっており、この結果、隣り合う磁気抵抗素子15での抵抗変化が反対となり、効率よく抵抗値の不平衡を起こすことができて検出電圧を大きくすることが出来る。
磁気抵抗素子15は、エポキシ樹脂などの保護膜で覆われているのが望ましい。この保護膜により磁気抵抗素子15に雰囲気中に含まれる磁性粉が直接付着することを無くして、出力特性の安定化を図ることが可能となる。
磁気抵抗素子15としては、単層構造の強磁性薄膜のほか、(強磁性体/非磁性導電体
)構造のアンチフェロ(結合)型薄膜、(高保磁力強磁性体/非磁性導電体/低保磁力強磁性体)構造の誘導フェリ(非結合)型薄膜、(半強磁性体/強磁性体/非磁性導電体/強磁性体)構造のスピンバルブ型薄膜、Co/Ag系統の非固溶系グラニュラー型薄膜などから選択して形成される。
上記の構成の磁気センサ10から出力される検出電圧を大きくするために、一定の外部直流磁界を磁気センサ10に与えることが可能である。
以下に、外部直流磁界を磁気センサ10に与えるための種々の実施形態について説明する。各実施形態は、外部直流磁界を加えるための磁界付与手段を設けたこと以外は、上記の第1の実施形態と同一である。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、磁気センサ10に加えて、外部電源との接続のための端子及び増幅器20との接続のための端子が一体に形成されたセンサユニット18の外部に、磁界付与手段を配置した構成を備える。図9のように、磁界付与手段はセンサユニット18の両側に配置された一対の永久磁石400で規定され、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える。磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、ここを流れる電流によって発生する磁界とバイアス磁界(Hb)が直交するように、線路保持具210によって位置決めされる。この構成により、磁界付与手段によってバイアス磁界(Hb)が均等に磁気センサ10に影響を与え、ぞれぞれの磁気抵抗素子15からの出力特性を安定にすることができる。このように、磁気センサ10へバイアス磁界(Hb)をかけることで、突入電流などの大電流が印加された場合も磁化反転が起こらず、安定した電力計測が可能である。この場合、磁気抵抗素子15として強磁性の抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電力計測装置は、第2の実施形態で使用する構成の磁気センサ10を使用し、図10示すように、磁界付与手段としての単一の永久磁石400をセンサユニット18の背面に配置してセンサユニット18と永久磁石400とが一つのブロックとして実現されている。この実施形態においても、4つの磁気抵抗素子15が配置された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与え、このバイアス磁界(Hb)は、線路保持具210によって位置決めされる負荷線路310の一部を流れる電流によって発生する磁界と直交する。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、基本的に、第3の実施形態と同一であり、異なる点は、図11に示すように、センサユニット18両側に一対のヨーク410を配置したことである。このヨーク410は、永久磁石400の磁極端に対応する位置に配置され、永久磁石400で発生する外部直流磁界の漏れ磁束を吸収し、効率的に磁気センサ10へ外部直流磁界を作用させるもので、磁気効率を向上させる。この結果、比較的小さな永久磁石400の使用が可能となり、センサユニット18の小型化が達成される。この実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第5の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置では、第2の実施形態で使用する構成の磁気センサ10を使用し、図12に示すように、磁界付与手段を構成する一対の永久磁石400をセンサユニット18の前面と背面とに配置してセンサユニット18と永久磁石400とが一つのブロックとして実現されている。この実施形態においても、4つの磁気抵抗素子15が配置された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与え、このバイアス磁界(Hb)は、線路保持具210によって位置決めされる負荷線路310の一部を流れる電流によって発生する磁界と直交する。本実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性の抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第6の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、基本的に第5の実施形態と同一であり、異なる点は、図13に示すように、センサユニット18両側に一対のヨーク410を配置したことである。このヨーク410は、2つの永久磁石400の同極の磁極端間に配置され、永久磁石400で発生する外部直流磁界の漏れ磁束を吸収し、効率的に磁気センサへ外部直流磁界を作用させるもので、磁気効率を向上させる。この結果、比較的小さな永久磁石の使用が可能となり、センサユニット17の小型化が達成される。この実施形態においても、磁気抵抗素子15として強磁性抵抗素子を使用するのが望ましい。
(第7の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置は、図14に示すように、ガラス基板16上に、第1の実施形態と同じ構成の磁気センサ10と共に、一対の永久磁石400を磁気センサ10の両側に実装した構造を備える。永久磁石400は、前述の実施形態と同様に、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える外部直流磁界付与手段を規定する。この実施形態においては、つや消しされたガラス基板16上にNiCo薄膜からなるミアンダ形状パターンの磁気抵抗素子15と、NdFeBの永久磁石400とが形成される。
(第8の実施形態)
本実施形態に係る電力計測装置では、図15に示すように、第1の実施形態と同様の構成の磁気センサ10が埋設された絶縁薄膜17を一対の磁性薄膜19で挟んだ構造のセンサユニット18をガラス基板16上に形成した構造を備える。磁性薄膜は、4つの磁気抵抗素子15が配列された平面と平行な方向に、直流磁界であるバイアス磁界(Hb)を与える磁界付与手段を構成する。磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、ここを流れる電流によって発生する磁界とバイアス磁界(Hb)が直交するように、線路保持具210によって位置決めされる。この構成によれば、センサユニット18を薄膜構造体とし実現でき、装置全体の薄型化が達成される。
第1乃至第8の実施形態では、増幅器20やAD変換器40等の処理回路を構成する電子部品を実装するプリント配線基板へ、磁気センサ10を実装したセンサユニット18を搭載するよう構成が採用される。これに代えて、プリント配線基板上へ、上記の処理回路を構成する電子部品と共に、磁気センサ10を規定する磁気抵抗素子15を形成することも可能である。いずれの場合でも、増幅器20やAD変換器40はチップ部品で構成して処理回路を集積化することができる。また、処理回路を実装するプリント配線基板上に、絶縁膜を介して磁気センサ10を積層してモノリシック素子とすることも可能である。
前述の実施形態では、磁気センサ10を複数のミアンダ形状の磁気抵抗素子で構成した例をしめしたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その他の形状の磁気抵抗素子を使用することが可能である。
(第9の実施形態)
本実施形態は、図16乃至図18に示すように、4つの磁気抵抗素子15が円環状に連続した磁気抵抗環510とその内側に配置された円形の補助抵抗素子520とが同一平面上に配列された磁気センサ10を使用する。この磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、磁気抵抗環510の直径方向に沿うように配置され、この負荷線路310に平行となる磁気抵抗環510の直径方向の両端が外部電源への接続用の入力端530となり、負荷線路310と直行する方向に一致する磁気抵抗環510の直径方向の両端が検出電圧の出力端540となる。磁気抵抗環510及び補助抵抗素子520は、ガラス基板やシリコン基板の上に形成される薄膜によって形成される。磁気抵抗環510の内部空間に電気的に隔離された補助抵抗素子520は、磁気抵抗環510の電気抵抗値に影響を及ぼすものではないが、磁気的には磁性抵抗環510と結合することにより、多くの磁束を発生させることができ、磁気センサ10の高感度化を図ることができる。
(第10の実施形態)
本実施形態では、図18に示すように、4つの磁気抵抗素子15が正方形に配列された
磁気抵抗環550を備える磁気センサ10が使用される。この磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、磁気抵抗環550の一つの対角線に沿うように配置され、この負荷線路310に平行となる磁気抵抗環550の対角線の両端が外部電源への接続用の入力端570となり、負荷線路310と直行する方向に一致する磁気抵抗環550の対角線の両端が検出電圧の出力端580となる。磁気抵抗環550及び補助抵抗素子560は、ガラス基板やシリコン基板の上に形成される薄膜によって形成される。
上記のいずれの実施形態においても、磁気センサ10に近接配置される負荷線路310の一部は、磁気抵抗素子15が配列された平面に対して一定の距離となるように線路保持具によって位置決めされ、負荷線路310の一部を流れる電流によって発生する磁界が、図18(B)に示すように、磁気抵抗素子15が配列された平面に及ぶように設定される。
(第11の実施形態)
本実施形態は、磁気抵抗素子15に代えてホール素子450で磁気センサ10を構成した例を示す。その他の構成及び作用は、図2に示す実施形態と同様であるため、その説明を省略する。ここで使用するホール素子450も前述の実施形態の磁気センサ10と同様に、入力端と出力端を備え、負荷線路の一部に近接配置される。このホール素子450の入力端は外部電源へ電流制限抵抗を介して接続されることで、外部電源からの電流が入力される。このホール素子450は負荷線路を流れる電流によって発生する磁界の影響を受けて変動する検出電圧を出力端から出力する。この検出電圧は、第1の実施形態と同様の成分を含むことから、第1の実施形態と同様の増幅器20、AD変換器40、フィルタ30、電力演算器100を使用して、負荷電力が算出される。この場合、図20に示すように、ホール素子450の最も広い面に対して、負荷線路310を流れる電流によって発生する磁界が直行するように、線路保持具210によって、負荷線路310の一部をホール素子450に対して位置決めすることが望まれる。
外部電源から負荷に供給される電力を計測するために使用する磁気センサに固有の出力特性のばらつきの影響を無くして正確な電力測定を行う。
10 磁気センサ
11 電流入力端(第1電流入力端)
12 電流入力端(第2電流入力端)
13 電圧出力端(第1電圧出力端)
14 電圧出力端(第2電圧出力端)
15 磁気抵抗素子
30 フィルタ
80 係数決定部
81 係数付与手段
82 係数記憶手段
83 係数切替回路
100 電力演算器
150 電力計測装置
310 負荷線路
320 負荷電力
450 ホール素子

Claims (12)

  1. 外部電源を負荷に接続する負荷線路を流れる負荷電流によって変動する磁界の変化を利用して負荷へ供給される負荷電力を計測するための電力計測装置であって、
    この電力計測装置は、
    上記負荷線路の一部に近接配置される磁気センサと、
    前記磁気センサから出力される検出電圧に基づいて負荷電力を算出する電力演算器とを備え、
    前記磁気センサは外部電源からの電流が入力される電流入力端を有し、
    前記磁気センサは負荷線路に流れる負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子で構成され、この電気抵抗の変化に応じた検出電圧を出力するように構成され、
    前記検出電圧は、前記磁気センサの出力特性を規定する固有のパラメータを含み、
    前記電力演算器は、上記検出電圧と上記パラメータに基づいて負荷電力を演算するように構成され、
    前記電力計測装置は、前記パラメータを求める係数決定部を備え、
    前記係数決定部は、
    前記パラメータを算出する係数付与手段と、
    前記係数付与手段で算出されたパラメータを記憶する係数記憶手段とで構成され、
    前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、上記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧と求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を上記のパラメータとして算出するように構成されたことを特徴とする電力計測装置。
  2. 前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを記憶するように構成され、
    前記係数決定部は、第1パラメータと第2パラメータを選択的に前記電力演算器に与える係数切替回路を備え、
    前記係数付与手段は、前記磁気センサへ互いに異なる第1基準電流と第2基準電流とを個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第1検出電圧と第2検出電圧とを求め、第1検出電圧と第2検出電圧の差と、第1基準電流と第2基準電流の差との比を上記の第1センサ係数として算出するように構成され、
    前記係数付与手段は、第1基準電流と第2基準電流よりも大きく且つ互いに異なる第3基準電流と第4基準電流とを前記の磁気センサへ個別に供給した時に、前記磁気センサから出力される第3検出電圧と第4検出電圧とを求め、第3検出電圧と第4検出電圧の差と、第3基準電流と第4基準電流の差との比を上記第2パラメータとして算出するように構成され、
    前記係数切替回路は、前記検出電圧が所定値以下の時に第1パラメータを前記電力演算器に出力し、それ以外は第2パラメータを前記の電力演算器に出力するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電力計測装置。
  3. 前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源であり、
    前記電力演算器は、上記周波数に依存する所定の周期の整数倍である単位期間に亘って、前記検出電圧を加算した加算電圧を求める加算回路を備え、この加算電圧を単位期間で除算した平均検出電圧に基づいて電力を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力計測装置。
  4. 前記磁気センサは、前記検出電圧にDC電圧成分、基本周波数成分及び高調波成分が含まれるように構成され、
    前記電力演算器の前段に、前記検出電圧から基本周波数成分と高調波成分とを除去するフィルタが設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力計測装置。
  5. 前記外部電源は、所定の周波数を有する交流電源であり、
    前記フィルタは、上記の交流電源の周波数未満の周波数成分を通過させるローパスフィルタであることを特徴とする請求項4に記載の電力計測装置。
  6. 前記磁気センサは、負荷電流にて発生する磁界の影響を受けて、電気抵抗値が変化する複数の磁気抵抗素子を備え、前記磁気抵抗素子の抵抗値の変化に応じた検出電圧を出力するように構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電力計測装置。
  7. 前記磁気抵抗素子がフルブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路はその電流入力端が外部電源に接続され、ブリッジ回路の電圧出力端間に前記検出電圧が発生するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の電力計測装置。
  8. 前記磁気抵抗素子は薄膜抵抗素子であり、複数の薄膜抵抗素子が同一のセンサ配列面に配列され、
    前記負荷線路の一部を前記磁気センサの配列面と平行な状態に保持するための線路保持手段が備えられたことを特徴とする請求項6または7に記載の電力計測装置。
  9. 前記フルブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子に対して一定の外部直流磁界を与えるための磁界付与手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の電力計測装置。
  10. 前記の磁界付与手段は、前記磁気センサに近接する部位の負荷線路の周りに負荷線路を流れる負荷電流にて発生する磁界と直交する方向に前記外部直流磁界を作用させるように構成されたことを特徴とする請求項9に記載の電力計測装置。
  11. 前記フルブリッジ回路は、互いに90度の角度で接続された4つの線分のそれぞれに、前記磁気抵抗素子が位置するように構成され、各線分での前記の磁気抵抗素子がミアンダ形状とされたことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の電力計測装置。
  12. 前記磁気センサはホール素子で構成され、
    前記負荷線路の一部を前記ホール素子の面と垂直方向となるように保持する線路保持手段を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電力計測装置。
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