JP2012150007A - 電力計測装置 - Google Patents

電力計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012150007A
JP2012150007A JP2011008956A JP2011008956A JP2012150007A JP 2012150007 A JP2012150007 A JP 2012150007A JP 2011008956 A JP2011008956 A JP 2011008956A JP 2011008956 A JP2011008956 A JP 2011008956A JP 2012150007 A JP2012150007 A JP 2012150007A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measuring device
power measuring
magnetic
thin film
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011008956A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Iwami
英司 岩見
Yusuke Miyamura
雄介 宮村
Atsushi Nakamura
敦 中村
Hiroshi Yoshida
博 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011008956A priority Critical patent/JP2012150007A/ja
Publication of JP2012150007A publication Critical patent/JP2012150007A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

【課題】 高精度でかつ安定的に電力を計測する電力計測装置を提供する。
【解決手段】 第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dは、正方形の微小エレメント3sの接続体で構成されたミアンダ形状パターンで構成される。これにより、全体としては長いパターンでありながら、正方形の接続体であるため、形状異方性をもつことなく、磁化方向は、正方形の中心をとおりこの正方形の2つの辺に平行な方向となっている。従って磁化方向Pは電流経路Qに対して45°の角度をなすように構成され、一次導体200と平行な方向に電流経路をとることができ、高感度化を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力計測装置にかかり、特に磁性体薄膜をセンサとして用い、電流及び電圧を入力して、両入力から得られる電力に相当する信号を直接出力する電力計測装置に関する。
近年、インターネット等を利用する環境が整ってきた中で、電力の遠隔検針を含めた計測システムの開発が進められている。
例えば使用した電力を円盤の回転数に変換し、積算演算を行うという既存の積算電力計に、回転を検出するセンサを付加したり、電流計(CT)、電圧計(PT)を新たに付加するものが提案されている。このような計測システムでは、電子回路やマイクロプロセッサによる乗算計算を行い、電力を計測するなどの方法が用いられる。しかし、このような電力計は、装置が大型化するだけでなく、高価なものとなり、また、余計なエネルギーを消費しかねないという状況である。
そこで消費電力をそのまま電気量として測定することができるとともに、小型化及び集積化の可能な電力計の開発が望まれている。
そして最近では、磁性体薄膜の磁気抵抗効果を利用し、消費電力を電気量のまま測定することの可能な電力計測装置が提案されている(非特許文献1、2)。
この電力計測装置では、交流が流れる一次導体に対し、平行となるように基板上に配された磁性体薄膜を用いたもので、この磁性体薄膜の両端に抵抗を介して一次電圧が印加され、磁性体薄膜の両端から出力を取り出す電力センサを用いている。そしてこの電力計測装置は、電力センサから、2倍周波数成分の振幅値に基づき電力Pを取り出す方式をとる。
この電力計測装置では、強磁性体等の磁性体内において、電流と磁化のなす角度によりその磁性体の電気抵抗値が変わる現象であるプレーナホール効果を利用し、線形特性を得ることができる点に着目し、電力に比例する信号成分を取り出すようにしている。
ここで用いられる電力センサは、外部磁界の変化を電気信号に変換する素子であり、強磁性体薄膜や半導体薄膜等の磁界検出膜をパターニングし、その磁界検出膜のパターンに電流を流し電圧変化として外部磁界の変化を電気信号に変換するものである。
ここで出力信号は抵抗値R1が磁気抵抗変化によりR1+ΔR1となるとすると、次式(1)のようになる。
Figure 2012150007
(式1)
:電圧、I:計測電流、cosθ:力率、ω:角周波数、
:素子電流(膜を流れる電流)、R1−R4:端子間の各抵抗
k:膜固有の特性で決まる係数
ここで出力は、直流成分の項(DC)と、交流成分の項(ω、2ω)に分けられる。
A1はブリッジ抵抗のアンバランスで生ずる電力と関係のない不要な項、A2は電力に比例する項(瞬時電力)である。
しかしながら、上記電力計測装置においては、2ω成分の振幅値I・Vの値を計測し、別途cosθを計測し、別途掛け算を行って、I・V・cosθを得るという方法をとっており、力率が1でない場合は力率を別途計測し演算する必要があった。また、高調波成分を有する電流波形の場合、基本波成分の電力しか取り出すことができないという問題があった。
また、プレーナホール効果を利用した電力計測手法では出力値が小さく、また計測電流として突入電流などの大きな電流が流れると、磁性体薄膜が磁化反転を起こし出力特性が変わるという問題があった。
そこで磁界センサの高感度化をはかるために、図28に示すように着磁方向の等しい4個のチップを組み合わせ、磁気抵抗素子同士を直列に接続して、1相の出力信号を出力するブリッジ回路を構成した磁界センサも提案されている(特許文献1)。
磁性膜を用いた薄膜電力計(電気学会マグネティックス研究会資料 VOL.MAG−05No.182) 磁性膜を用いた薄膜電力計(電気学会マグネティックス研究会資料 VOL.MAG−08No.192)
特開2003−66127号公報(段落0004など)
特許文献1のブリッジ回路を用いた磁気抵抗素子では、磁気抵抗の変化を出力特性として取り出すため、ブリッジ回路を構成する各エレメントは磁気抵抗を大きくするのが望ましい。そこで各エレメントの太さを細く、長くするのが望ましい。しかしながら抵抗をあげるために細くすると、形状異方性の影響を受けやすくなる。このため、膜パターンの長手方向に磁化方向が向くことになり、図28に示したブリッジ回路では、各エレメントは矢印B01、B02、B03、B04方向となり、互いに垂直な方向に磁化される。この場合、各エレメントは向けたい磁化方向B11、B12、B13、B14に対して45°の角度をなしており、磁気センサとして十分な出力を得ることができないという問題があった。
このため、このような磁界センサを用いて電力計測を行う場合、磁界センサを十分に高感度化することが出来ず、高精度化に限界があった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、高精度でかつ安定的に電力を計測することができる電力計測装置を提供することを目的とする。
そこで本発明は、ブリッジ構造をとるように順次配列された第1乃至第4の磁性体成分で構成され、電流が流れる一次導体に対し平行な平面上に配置された磁性体薄膜と、前記一次導体に接続され、前記磁性体薄膜に素子電流を供給する電流入出力端子を備えた給電部と、前記電流入出力端子を結ぶ線上で、前記磁性体薄膜の中間位置に接続され、前記磁性体薄膜の出力を検出する電圧入出力端子を備えた検出部とを具備した電力計測装置であって、前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれは、磁化方向が互いに同じ方向を向くように調整された複数の微小エレメントの接続体で構成されたことを特徴とする。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記第1乃至第4の磁性体成分の前記微小エレメントの磁化方向が、前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれの方向に対し−45°あるいは135°の角度をなすものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを構成する前記微小エレメントのうち隣接する各微小エレメントは接続部を介して接続されているものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記接続部は、前記微小エレメントのほぼ中心に配設されたものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記各微小エレメントは矩形をなし、前記電流入出力端子を結ぶ方向を縦方向、前記電圧入出力端子を結ぶ方向を横方向としたとき、縦方向と横方向の長さの比が1以上であるものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記各微小エレメントは正方形であるものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記各微小エレメントは前記縦方向を長手方向とする長方形であるものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記各微小エレメントは中実の円形をなすものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記第1乃至第4の磁性体成分はそれぞれミアンダ形状パターンで構成されるものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記微小エレメントに対して所定の間隔を隔てて配設された補助エレメントを備えたものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記磁性体薄膜に対して一方向に直流磁界を印加する磁界印加手段を有するものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記磁界印加手段は、前記磁性体薄膜に対して一次導体による磁界に略直交する方向に磁界を印加するものを含む。
また、本発明は、上記電力計測装置であって、前記第1乃至第4の磁性体成分が、それぞれの区間において長手方向が隣り合う区間の長手方向とのなす角が90°であるものを含む
以上説明してきたように、本発明によれば、ブリッジ構造をとるように順次配列された第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれが形状異方性を受けにくい膜形状である微小エレメントの接続体で構成されている。このため、ブリッジ全体としても形状異方性を抑制し、磁化方向が所望の方向を向くように構成することができる。また、バイアス磁石を使用することなく磁化方向をそろえることができる。バイアス磁石を使用するとしても小さな磁石で目的を達成することができる。このため、変化量のみを取り出すことができるため電力演算が可能であり、極めて簡単な構成で、力率を別途計測する必要がなく、直接高感度でかつ信頼性の高い電力測定が実現可能となる。望ましくは形状異方性を持たない程度の微小エレメントで構成する。
本発明の電力測定装置の原理説明図 同等価回路図 同等価回路の要部説明図 電力測定装置の比較例を示す説明図、(a)はシングル抵抗を用いた場合、(b)はハーフブリッジ回路を用いた場合を示す図 本発明の電力計測装置における磁化方向を示す説明図 (a)及び(b)は本発明の電力計測装置における磁気抵抗効果の説明図 (a)及び(b)はブリッジに対してθが0°のバイアス磁界があった場合とθが90°のバイアス磁界があった場合の計測電流を示す説明図 同電力計測装置における計測磁界と抵抗値との関係を示す図 同電力計測装置における計測磁界強度と素子出力電圧との関係を示す図 本発明の実施の形態1の電力計測装置の上面図 本発明の実施の形態1の電力計測装置の断面図 本発明の実施の形態1の電力計測装置の磁界センサの磁性体薄膜パターンの要部拡大図 本発明の実施の形態1の電力計測装置の磁界センサの素子特性を測定するための測定装置を示す回路説明図 本発明の実施の形態1の電力計測装置の磁界センサの要部断面を示す図 本発明の実施の形態2の電力計測装置の磁界センサを示す平面説明図 本発明の実施の形態2の変形例の電力計測装置の磁界センサの断面図 本発明の実施の形態3の電力計測装置の磁界センサの上面図 本発明の実施の形態4の電力計測装置の磁界センサの上面図 本発明の実施の形態5の電力計測装置の磁界センサの上面図 本発明の実施の形態6の電力計測装置の磁界センサの上面図 本発明の実施の形態7の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は概要断面図、(b)は磁界センサの一部破断概要図 本発明の実施の形態8の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 本発明の実施の形態9の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 本発明の実施の形態10の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 本発明の実施の形態11の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 本発明の実施の形態12の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 本発明の実施の形態13の電力計測装置の磁石の配置を示す図、(a)は上面図、(b)は磁界センサの断面図 従来例の電力計測装置で用いられる磁界センサの説明図
以下本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の電力計測装置では、図1に概念図を示すように、(強)磁性体薄膜パターンからなる第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dでブリッジ構造を構成する。そしてこの第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dのそれぞれを、磁化方向が、同じ方向を向くように調整された複数の微小エレメント3sの接続体で構成したことを特徴とするものである。すなわち、電流が流れる一次導体200に対し、平行となるように、ブリッジ構造をとり、対称な第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dで構成される(強)磁性体薄膜パターンを配置する。そして、この一次導体200から、ブリッジ構造における電流入出力端子A、Bを介してこの強磁性体薄膜に素子電流を供給するとともに、この電流入出力端子A、Bの中間位置に電圧入力端子C及び電圧出力端子Dを接続し、出力を検出する。この電力計測装置では、ブリッジ構造を構成する第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dをミアンダ形状パターンで構成し、強磁性体薄膜のブリッジに対し、素子電流を供給する方向に対し直交する方向に出力取り出しを行い、直接電力を取り出すようにしている。
本実施の形態1の第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dは、正方形の微小エレメント3sを導電体からなる接続部5sで接続した接続体で構成されたミアンダ形状パターンで構成されている。なおこの正方形の微小エレメント3sは膜厚0.1μm、線幅(1辺の長さ)10μmの強磁性体薄膜で構成されている。(強磁性材料については後述する)。
従って、各磁性体成分3a乃至3dは、全体としては長いパターンでありながら、正方形の接続体であるため、各微小エレメント3は形状異方性をもつことなく、製造工程で全てを所望の磁化方向に向けることが出来る。磁化方向は、正方形の中心をとおりこの正方形の2つの辺に平行な方向となっている。従って磁化方向Bは電流経路Qに対して−45°の角度をなすように構成され、一次導体200と平行な方向に電流経路をとることができ、高感度化を図ることができる。
つまりこの電力計測装置は、図2に原理説明図を示すように、ブリッジ構造をなすミアンダ形状パターンからなる磁性体薄膜3が中心に対して対称な位置に配置される。そして、この強磁性体薄膜パターン上にある電流入出力端子A、Bを通電部とし、素子電流Iが供給される。この電流入出力端子A、Bを結ぶ線分に直交するとともに強磁性体薄膜パターンの中心を通る直線上にCDを設け、線分CDを、電圧入出力端子CDとし出力取り出しを行う。そして線分AD、線分AC、線分CB、線分BDがブリッジ構造をとる第1乃至第4の磁性体成分を構成する。つまり素子電流を供給する方向ABに直交する方向CDを出力取り出し方向としている。
このとき、図1に示すように、磁性体薄膜3の電流入出力端子A、Bに沿って配置された導体200に電流Iを流し、その電流によって生じる磁界ベクトルをH、素子の持つ自発磁化ベクトルをM(B)としたときを考える。このとき、磁界ベクトルH、素子の持つ自発磁化ベクトルM(:微小エレメントの自発磁化Bの総和を各磁性体成分ごとにマクロ的にみたもの)を合成した磁束密度ベクトルをBM―0とするとともに電流密度ベクトルと磁束密度ベクトルBM―0のなす角をθとする。そして、磁性体薄膜3の点A−B間の各部抵抗(R,R,R,R)をR、磁界によって変化する点A−B間の各部抵抗値変化の最大値をΔRとする。このとき、点C−D間の電圧VC−Dは、電圧VA−Cと電圧VA−Dとの差で表すことができる。
これをプレーナホール効果により、数式化すると、
C―D=I(ΔRsin2θ) (式2)
で表すことができる。ここでBM0は磁束密度ベクトル、Iは素子電流である。
従って、交流磁界を印加した時、正負を判定することができる。
この電力計測装置の要部を等価回路説明図として図3に示す。4つのブリッジ成分R−Rに固定抵抗Rを介して負荷Lが接続され、交流電源Pに接続されている。まず、図2に示す等価回路図において、次式(3)が成立し、点C−D間の電圧VC−Dは、点B−A間の電圧VB−Aに比例する(次式(3)参照)。VB―Aは負荷電圧に比例する。
Figure 2012150007
(式3)
そしてこの抵抗のアンバランスの度合いは負荷電流に比例する。従って、C−D間電圧VC―Dは、負荷電流に比例する。
従って、C−D間電圧VC―Dは負荷で消費される電力に比例することになる。
このように、フルブリッジ回路の場合、出力は、負荷電流による抵抗変化分と負荷電圧の積となるため、式(3)から明らかなように、出力がダイレクトに電力信号I・Vに比例した値となる。従って、適切な定数1/kを乗じることにより、C−D間電圧VC―Dから電力情報(I・V)を得ることができる。
これに対し、図4(a)及び(b)に電力計測装置の比較例を示す。図4(a)は、シングル抵抗を用いた場合、図4(b)は、ハーフブリッジ回路を用いた場合である。
シングル抵抗を用いた場合、固定抵抗をR、磁性体薄膜による抵抗成分をRとしたとき、磁性体薄膜の抵抗成分R両端の電圧Vmは以下のとおりとなる。
Figure 2012150007
(式4)
ここでRは負荷電流に比例するが、Vmは電力に比例しない。
負荷電流が0であるときも、V≠0であれば出力VmはVm≠0。
一方、図4(b)に示すように、ハーフブリッジ回路を用いた場合を考える。
ハーフブリッジ回路を用いた場合、磁性体薄膜による2つの抵抗成分をR、Rとしたとき、これら2つの抵抗成分をR両端の出力電圧Vは以下のとおりとなる。
Figure 2012150007
(式5)
ハーフブリッジ回路において、出力は磁性体薄膜抵抗の中心値に負荷電流磁界による抵抗変化分を加えた値と負荷電圧との積に比例する。
そのため、出力には負荷電流によらない項(0.5V)が含まれ、出力値は電力値とならない。
通常、kI<0.01となり、V中の電力情報は、1/50以下であり、信号処理で電力信号だけ取り出せたとしても、S/N比が極めて小さくなるという問題がある。ここでkは比例定数である。
このように、シングル抵抗の場合、あるいはハーフブリッジの場合は、直接電力信号として取り出すことができないことがわかる。
これに対し、本発明のフルブリッジ回路を用いた場合、出力は負荷電流による抵抗変化分と、負荷電圧の積となるため、出力がそのまま電力信号となっている。従って、容易に電力成分の取り出しを行うことが出来ることが分かる。
以上説明してきたように、本実施の形態の電力計測装置によれば、微小エレメントの接続体として、高抵抗の第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dを構成し、磁化方向が電流経路をむくようにすることができる。従って、バイアス磁石を用いることなく、高感度の電力計測装置を提供することが可能となる。
また、小型のバイアス磁石を配置することで、より高感度化を図ることができる。
次に、本発明の電力計測装置において、磁性体薄膜に対して一方向に直流磁界を印加する磁界印加手段を有するのが望ましい点について説明する。
図5は磁化方向を示す説明図である。磁石などの磁界印加手段によりバイアス磁界(Hb)を印加して、計測を行う場合、磁性体薄膜[4つの成分]中の磁化(J)は、計測電流に応じて発生する磁界である計測磁界(Hex)との和となる。
磁化(J)=Hb+Hex
ところで、磁性体薄膜の電気抵抗値は、図6(a)及び(b)に説明図を示すように、R−Rの4個の磁性体薄膜成分からなるブリッジを考えた場合、電流iと磁化J間の角度をθとしたとき、
Rmr=R+ΔRcosθ
となり、抵抗Rmrはθが0の場合抵抗値は最大となり、θが90°の場合、最小となることがわかる。つまり、電流iと磁化J間の角度をθが0であるとき、抵抗値は最大となり、検出感度は最大となる。
また、R−Rの4個の磁気抵抗成分からなるブリッジに対してバイアス磁界のみを印加した場合と、バイアス磁界方向に対して90°方向の計測磁界がバイアス磁界に重畳されている場合を、図7(a)及び(b)にそれぞれ示す。計測磁界は、計測電流に由来して発生している磁界である。
又、外部からの計測磁界強度の変化に対する抵抗値の変化を図8に示す。RはHex=0の場合、磁化ベクトルJの方向はバイアス磁界Hbと同じ方向となる。この時Rに流れる電流方向と磁化ベクトルがなす角度は45°であり、Rmr=R+0.5ΔRとなる。計測電流が流れ、図7(b)のHex正方向に磁界が印加されると、磁化方向JはHb方向からHex方向に傾いてくる。傾きが大きくなるにつれRを流れる電流と磁化方向Jのなす角θが大きくなり、Rの抵抗値は減少する。HexがHbと等しくなった時、磁化方向JとRを流れる電流のなす角度が90°となり、Rmr=Rとなり抵抗値は最小値をとる。さらに強いHexを与えると、磁化方向JとRを流れる電流のなす角は90°を超えるので、抵抗値は上昇に転じる。一方、−Hex方向の磁界が加わる場合は、−Hexの絶対値の増加と共に磁化方向JはHb方向から−Hex方向に傾き、抵抗値は上昇する。Hb=|−Hex|のとき磁化方向JとRに流れる電流方向が平行(θ=0)となり抵抗値は最大値Rmr=R+ΔRとなる。さらに−Hexの絶対値を大きくすると磁化方向Jはさらに−Hex側に傾き、Rを流れる電流方向と磁化方向Jのなす角が広がり、抵抗値は減少に転じる。RはRと同じ電流方向であるため、Hexに対してRと同じ抵抗変化を示す。R、Rに流れる電流方向はRに流れる電流方向と90°違うため、Hexに対してRと逆の抵抗変化を示す。
さらに素子に印加される電圧が一定のとき、計測磁界強度と素子出力電圧との関係を図9に示す。先に求めたHexに対するR〜Rの値を式(3)に当てはめた。また、入力電圧VB−Dは一定とした。
Figure 2012150007
(式6)
以上のように、ブリッジ構成を成す4区間が、それぞれの区間において長手方向が隣り合う区間の長手方向とのなす角が90°の関係をなすように構成し、一次導体による磁界に略直交する方向にバイアス磁界を印加することで、出力を大きくすることが出来る。
このように、ブリッジ構造をもつ磁性体薄膜に対して一方向に直流磁界を印加する磁界印加手段を有することで、磁性体薄膜の磁化方向を容易に制御することができ、出力が大きくなり、線形性を得ることができる。なお、この構成によれば、一方向に直流磁界を印加すればよいため、ブリッジ構成を成す4区間の磁性体薄膜に対し、ひとつの磁界印加手段でよく、電力計測装置の装置構成の簡略化を図ることが可能となる。これに対し前述した非特許文献2の薄膜電力計の場合は、隣接要素毎に計測磁界の方向を変えるかあるいは一次導体を曲げる必要があり、装置構成が複雑となる。
また、交流の素子電流により生ずる磁界よりも大きい直流磁界を設けることで、薄膜両端の出力のふらつきを抑制することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態1の電力計測装置について説明する。図10にこの電力計測装置で用いられる磁界センサの上面図、図11に断面図を示す。図11は図10のX1−X1断面図である。この磁界センサは図10及び11に示すように、シリコンからなる基板1表面に絶縁膜2として酸化シリコン膜を形成し、この絶縁膜2上に強磁性特性を有する磁性体薄膜3からなる第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dを形成している。第1乃至第4の磁性体成分3a乃至3dは、正方形の微小エレメント3sの接続体によって4つのミアンダパターンを形成している。このミアンダパターンの導出方向に沿って給電部5A、5Bを構成する導体パターンと、検出部5C、5Dとしての導体パターンとを具備したものである。この検出部5C、5Dとしての導体パターンは、給電部5A、5Bから供給される素子電流の方向に直交する方向に形成される。そして各導体パターンの先端にはパッド10A、10B、10C、10Dが設けられている。
つまり図2に原理説明図を示したように、ブリッジ構造をなす4つの磁性体薄膜3のパターンの中心に対して対称な位置にあり、この強磁性体薄膜パターンの周縁上にある点A、Bを通電部とし、この線分ABを素子電流の供給方向とする。そして、この素子電流の供給方向ABに直交するとともに、線分ABを2等分する線分CDを出力取り出し方向すなわち検出方向としている。ここで素子電流を供給する給電部5A、5Bを結ぶ線分と、検出部5C、5Dを結ぶ線分は直交している。
ここで磁性体薄膜としては、単層構造の強磁性体薄膜のほか、強磁性体/非磁性導電体構造のアンチフェロ結合型薄膜、高保磁力強磁性体/非磁性導電体/低保磁力強磁性体構造の誘導フェリ非結合型薄膜、半強磁性体/強磁性体/非磁性導電体/強磁性体構造のスピンバルブ型薄膜、Co/Ag系統の非固溶系グラニュラー型薄膜などから選択して形成される。
また導体パターンとしては金、銅、アルミニウムなどが用いられる。
次に、この磁界センサの製造工程について説明する。
基板1としてのシリコン基板表面に、絶縁膜2としての酸化シリコン膜を形成し、この上層に、スパッタリング法により、磁性体薄膜3を形成する。
そして、フォトリソグラフィによりこの磁性体薄膜3をパターニングし、1辺10μmの正方形からなる微小エレメント3sの接続体で構成した同形のミアンダ形状パターンを4つ形成する。ここで、互いに隣接するミアンダ形状パターンの主パターンの方向が90°ずつずれるように形成する。
こののち、スパッタリング法により、金などの導電体薄膜を形成し、フォトリソグラフィによりパターニングし、接続導体パターンからなる導体接続部5s及び図10及び図11に示すような給電部5A、5B及び検出部5C、5Dを形成する。またこれら給電部及び検出部に相当する位置にパッド10A、10B、10C、10Dを形成する。
そして必要に応じて保護膜を形成し、磁界センサが完成する。
ここで、ミアンダ形状パターンの幅Wは10μm、長さLは1mmであった。このようにミアンダ形状パターンを構成することにより、電流方向はひとつのミアンダ形状パターンの中では、長手方向に沿った主パターンと短い副パターンの組み合わせとなっている。主パターンは副パターンに対して十分に大きいため、2方向の主パターンとみなすことができる。つまり長手方向に沿ったパターンの繰り返しパターンであるとみなすことができる。すなわち、図12に要部拡大図を示すように、主パターンは、互いに180°異なる方向のパターンとの組み合わせパターンとなる。従って、パターン長がそのまま抵抗Rmrの増大につながることになる。
このように本実施の形態の電力計測装置によれば、磁界センサを構成する磁性体薄膜の各ブロックをミアンダ形状パターンとしているため磁性体薄膜の幅が小さくなるだけでなく、パターン長が増大することになる。従って、そのままRmrの増大につながるため、電気抵抗が増大し、出力を大きくすることができる。
この磁界センサの出力特性を確認するため、図13に示すような測定装置を用いて実験を行った。図10乃至12に示した磁界センサ501の給電部A、Bに、交流電源507から変圧器506及び抵抗505を介して交流を供給する。そして、磁界センサ501の検出部C、Dにアンプ502を介して表示部としてのオシロスコープ504を接続したものである。503は安定化電源である。なおこの測定装置は鉄製のケーシング500内に収納されている。ここでは、この素子を搭載した素子基板を鉛直に配置し、素子と、測定すべき電流線との離間距離を約3mmとして測定を行った。
このようにして得られた電流値と、素子出力電圧によれば、アンプによるオフセット以外はオフセットもなく、信頼性の高いものとなる。
なお、前記実施の形態では、鉛直方向に配置した素子基板を用いた測定について説明したが、測定すべき電線を素子基板上に載せることによって測定を行うようにしてもよい。
また前記実施の形態において、各ミアンダ形状パターンにおいて微小エレメント3sの1辺の幅及び膜厚は一定とするのが望ましい。
また、磁性体薄膜は、正方形の微小エレメント3sの接続体で構成されたミアンダ形状パターンのブリッジ構造であり、正方形であることから形状異方性を持つことなく形成することができ、磁化方向をそろえるのが容易である。またミアンダ形状パターンのブリッジ構造であることから、専有面積当りの長さを大きくとることができ、高抵抗化をはかることができ、素子の外形を大きくすることなく、出力を大きくすることが可能となる。また、長い対称形であるため、素子電流方向に対して平行となるように形成することができ、高感度で、信頼性の高い磁界センサを提供することが可能となる。
また本実施の形態の電力計測装置では、隣接する各微小エレメント3sを導体接続部5sを介して接続しており、微小エレメント3s間にギャップを生じさせることができる。従って、エレメント方向の形状異方性の影響を受けることなく、長尺で高抵抗の磁性体成分を得ることが可能となる。
また、導体接続部5sを、微小エレメント3sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
ここで微小エレメント3sは、正方形をなし、電流入出力端子を結ぶ方向を縦方向、電圧入出力端子を結ぶ方向を横方向としたとき、縦方向と横方向の長さの比が1である。
さらにまた、ブリッジ構成を成す4区間が、それぞれの区間において長手方向が隣り合う区間の長手方向とのなす角が90°の関係となるように構成されている。従って隣り合う区間で抵抗変化が反対となり、もっとも効率よく抵抗値の不平衡が起こるため、出力を大きくすることが出来る。
ここで磁性体薄膜3は、図14に示すようにエポキシ樹脂などの保護膜11で覆われているのが望ましい。この構成によれば、磁力により表面に付着しやすい磁性粉を直接付着させないようにすることで出力特性の安定化を図ることが可能となる。
また、この電力計測装置においては磁界センサの入出力パッド10A−10Dをパッケージの4隅に配置することで端子をパッケージ内部で分離形成することができ、絶縁性を確保することが可能となる。
本実施の形態では、計測磁界を印加していないが、本実施の形態1の電力計測装置に対し、以下の実施の形態に示すように、一方向に小さな計測磁界を印加することで、より安定に電力計測を行うことが可能となる。
このように、本発明の実施の形態1によれば、図1に矢印で示すように、第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメント3sの磁化方向が、第1乃至第4の磁性体成分R1−R4のそれぞれの方向に対し±45°あるいは±135°の角度をなすようにすることで、極めて効率よく制御することが可能となる。
さらに、図1にそれぞれ示すように、第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメント3sの磁化方向が、第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを流れる電流の方向に対し±45°あるいは±135°の角度をなすようにするのが望ましい。ここで第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを流れる電流の方向とは、図2においては、ブリッジを構成する各成分全体としての方向をいうものとする。
最も望ましくは、第1乃至第4の磁性体成分の前記微小エレメントの磁化方向が、図1にそれぞれ微小エレメント毎に矢印で示すように、微小エレメントのそれぞれを流れる電流の方向に対し±45°あるいは±135°の角度をなすようにするのが望ましい。
なお、種々の実験結果から、これらの最適方向は、電流供給方向をBからAとし、電力検出方向CからDとする場合、電流供給方向をCからDとし、電力検出方向AからBとする場合など、すべての場合においても下記の通り成立することがわかっている。
第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメント3sの磁化方向が、第1乃至第4の磁性体成分R1−R4のそれぞれの方向に対し絶対値が45°あるいは135°の角度をなすようにすることで、極めて効率よく制御することが可能となる。
さらに、第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメントの磁化方向が、第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを流れる電流の方向に対し絶対値が45°あるいは135°の角度をなすようにするのが望ましい。ここで第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを流れる電流の方向とは、微小エレメントを流れる電流の総和をいうものであり、各成分全体としての方向をいうものとする。
最も望ましくは、第1乃至第4の磁性体成分の前記微小エレメントの磁化方向が、微小エレメントのそれぞれを流れる電流の方向に対し絶対値が45°あるいは135°の角度をなすようにするのが望ましい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。前記実施の形態1では、隣接する各微小エレメント3sを導体接続部5sを介して接続したが、本実施の形態では導体接続部5sに代えて、磁性体薄膜で構成したことを特徴とする。本実施の形態の電力計測装置では、図15に平面説明図を示すように、微小エレメント3sと同一の材料であって幅が小さくなるように構成された磁性体薄膜からなる接続部3cをもつように構成している。この接続部3cは、断面積が微小エレメント3sの断面積よりも小さくくびれているが、微小パターン3s同士が直接接続されているのが望ましい。
製造に際しては磁性体薄膜をスパッタリング法などにより成膜し、フォトリソグラフィによりパターニングする際、接続部3cに相当する領域で、断線しないように留意して形成する必要がある。
また、本実施の形態においても、接続部3cは、微小エレメント3sのほぼ中心に配設される。この構成により、接続部3cを、微小エレメント3sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
なお、上記電力計測装置において、図16に変形例を示すように、接続部3cは、微小エレメントよりも膜厚が小さくなるように構成されてもよい。この場合、磁性体薄膜を成膜しフォトリソグラフィにより微小エレメントと同一幅をなすようにパターニングし、接続部に相当する領域の一部をレーザにより蒸発させ、磁性体薄膜の一部に不連続部を形成するなどの方法により、長尺化抑制部を設け、特に形状異方性を持たない程度の長さで不連続部を形成するようにしてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、図17に示すように、第1乃至第4の抵抗体成分をミアンダパターンに代えて、正方形の微小エレメント3sの接続体からなる線状パターン13で構成したことを特徴とする。この場合も前記実施の形態1のミアンダパターンと同様、隣接する各微小エレメント3sを導体接続部5sを介して接続している。
この構成によれば、微小エレメント3s間にギャップを生じさせ得るので、エレメント方向の形状異方性の影響を受けることなく、長尺で高抵抗の磁性体成分を得ることが可能となる。
また、導体接続部5sを、微小エレメント3sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
ここで微小エレメント3sは、正方形をなし、電流入出力端子を結ぶ方向を縦方向、電圧入出力端子を結ぶ方向を横方向としたとき、縦方向と横方向の長さの比が1である。
さらにまた、ブリッジ構成を成す4区間が、それぞれの区間において長手方向が隣り合う区間の長手方向とのなす角が90°の関係となるように構成されている。従って隣り合う区間で抵抗変化が反対となり、もっとも効率よく抵抗値の不平衡が起こるため、出力を大きくすることが出来る。
本実施の形態の場合も、導体接続部5sに代えて、微小エレメント3sと同一の磁性体薄膜材料で接続部を構成してもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、図18に示すように、第1乃至第4の抵抗体成分を円形の微小エレメント23sの接続体からなる線状パターンで構成したことを特徴とする。この場合も前記実施の形態1のミアンダパターンと同様、隣接する各微小エレメント23sを、導体接続部25sを介して接続している。
この構成によれば、微小エレメント23s間にギャップを生じさせ得るので、エレメント方向の形状異方性の影響を受けることなく、長尺で高抵抗の磁性体成分を得ることが可能となる。
また、導体接続部25sを、微小エレメント23sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
ここで微小エレメント23sは、円形をなすため、磁界印加手段による磁界の付与においても、異方性をもたないため、磁化方向を所望の方向に制御することができる。
本実施の形態の場合も、導体接続部25sに代えて、微小エレメント23sと同一の磁性体薄膜材料で接続部を構成してもよい。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、図19に示すように、ブリッジ構造の周りに所定の間隔を隔てて同様に正方形の微小エレメント33sからなる補助パターン34を構成したことを特徴とする。本実施の形態でもブリッジ構造は、第1乃至第4の抵抗体成分を正方形の微小エレメント33sの接続体からなる線状パターン33で構成している。そしてこの場合も前記実施の形態1のミアンダパターンと同様、隣接する各微小エレメント33sを導体接続部35sを介して接続している。
この構成によれば、磁界センサは基本的には図1に示した例と同様であるが、この補助パターン34の存在により、電気抵抗は高めたままで磁気的な感度を高めるようにしたものである。微小エレメント33sと補助パターン34との間にギャップを生じさせるため、NS分極が生じ易くなり、微小エレメント33sの磁化方向を容易に制御することができる。また外側の補助パターン34と内部の抵抗体成分とは電気的に接触していないため、電気抵抗は前記実施の形態1の電力計測装置で用いられた磁界センサと同様であるが、磁気的には空間部が磁性体薄膜で埋められるため、より多くの磁束を導くことができ、高感度化を図ることができる。
このように、本実施の形態によれば、磁性体薄膜のパターンの間に空間が形成されるため、外部磁界に対する感度が低下する。そこで電気抵抗を高めたままで、磁気的な感度のみを向上すべく、電気的に独立して内部磁性体薄膜を設けたことで、より高感度化を図ることができる。
また、ここでも導体接続部35sを、微小エレメント33sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
本実施の形態の場合も、導体接続部35sに代えて、微小エレメント33sと同一の磁性体薄膜材料で接続部を構成してもよい。
なお、前記実施の形態5では、補助パターン34は、ブリッジ構造の周りに配置したが、図中波線で示すようにブリッジ構造の内側に補助パターン34iを配置してもよい。また内側と外側との両側に配置してもよい。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、図20に示すように、第1乃至第4の抵抗体成分を縦横比が1:1.5の長方形の微小エレメント43sの接続体からなる線状パターン43で構成したことを特徴とする。この場合も前記実施の形態1のミアンダパターンと同様、隣接する各微小エレメント43sを導体接続部45sを介して接続している。
この構成によれば、微小エレメント43sを長方形にし、形状異方性を生じさせ、この形状異方性を積極的に利用し、磁化方向Bが電流方向Iに対してθ=―45度となるように制御することで、極めて効率よく、磁化方向を容易に制御することができる。また微小エレメント43s間にギャップを生じさせ得るので、エレメント方向の形状異方性の影響を受けることなく、長尺で高抵抗の磁性体成分を得ることが可能となる。
また、ここでも導体接続部45sを、微小エレメント43sのほぼ中心に配設することで、センサ出力範囲を効率的にとることができる。
本実施の形態の場合も、導体接続部45sに代えて、微小エレメント43sと同一の磁性体薄膜材料で接続部を構成してもよい。
このように、本発明の実施の形態6によれば、図20に矢印で示すように、第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメントの磁化方向が、第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれの方向に対し−45°あるいは45°の角度をなすようにすることで、極めて効率よく制御することが可能となる。
さらに、第1乃至第4の磁性体成分の微小エレメントの磁化方向が、前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを流れる電流の方向に対し−45°あるいは45°の角度をなすようにするのが望ましい。
最も望ましくは、第1乃至第4の磁性体成分の前記微小エレメントの磁化方向が、微小エレメントのそれぞれを流れる電流の方向に対し−45°あるいは45°の角度をなすようにするのが望ましい。
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、磁性体薄膜3に対して一方向に直流磁界を印加する磁界印加手段として磁石要素を構成する磁石300を配置したことを特徴とするものである。磁界センサチップ100については図10に示した前記実施の形態1の磁界センサチップ100と同様であり、微小エレメント3sの接続体で構成されたミアンダ形状パターンからなる磁性体薄膜がブリッジ構造をなすように接続されている。矢印Hbがこの磁石によるバイアス磁界である。
ここでは、図21(a)に概要図を示すように、一次導体による磁界に略直交する方向に磁界を印加すべく、磁界センサチップ100の磁性体薄膜3の両側に配置された一対の磁石300で挟んだものである。ここで、磁石要素つまり磁石はこの磁界センサのパッケージよりも幅方向に大きく形成されている。ここで磁界センサチップ100は図21(b)に一部破断概要図を示すように、計測磁界が、磁性体薄膜のパターン表面と平行となるように形成されている。
この構成によれば、この磁石300によって印加される直流磁界によりバイアス磁界が均等にかかることになり、出力特性を安定にすることができる。なおこの構成によれば磁性体成分の磁化方向がそろっているためこのバイアス磁界は小さくてよい。また磁石の体積を増大することなく、磁性体薄膜3に対して均一で強度の強い磁場を印加することが可能となる。
また、磁石によりバイアス磁界をかけることで、磁化方向を制御しているため、突入電流などの大電流が印加された場合も磁化反転が起こらず、安定して計測が可能である。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態8について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、磁石300を磁界センサチップ100の磁性体薄膜3形成面に対して平行に、配置したことを特徴とするものである。
ここでは、図22(a)及び(b)に上面図及び断面図を示すように、一次導体による磁界に略直交する方向に磁界を印加すべく、磁石要素つまり磁石300上に磁界センサチップ100を載置し、磁性体薄膜3と磁界が平行にあるように配置したものである。ここで磁石はこの磁界センサのパッケージよりも幅方向に大きく形成されている。
この構成によれば、磁性体成分の磁化方向がそろっているためこのバイアス磁界は小さくてよい。そして、上記実施の形態7の効果に加え、磁石がひとつでよいため、低コスト化をはかることができる。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
(実施の形態9)
次に、本発明の実施の形態9について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、上記実施の形態8の構成に加え、集磁部としてのヨーク210を配したことを特徴とするものである。本実施の形態の電力計測装置においても、磁石要素つまり磁石300を磁界センサチップ100の磁性体薄膜3形成面に対して平行に配置である。
すなわち、図23(a)及び(b)に上面図及び断面図を示すように、磁石300の磁極付近に集磁部としてのヨーク210が配置され、その間に磁界センサチップ100が配置されている。
この構成によれば、微小エレメントの接続体で磁性体成分を構成した、上記各実施の形態の電力計測装置の効果に加え、ヨークに磁束が吸われるため空気中への磁束漏れが小さくなり、小さな磁石でも大きな強度のバイアス磁界を印加することができる。磁石がひとつでよいため、低コスト化をはかることができる。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
(実施の形態10)
次に、本発明の実施の形態10について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、磁石300を磁界センサチップ100の磁性体薄膜3形成面に対して平行に、かつ磁性体薄膜3を挟むように1対の磁石300で形成したことを特徴とするものである。ここでも磁性体薄膜3は図示しない微小エレメント(3s)の接続体で構成されている。
ここでは、図24(a)及び(b)に上面図及び断面図を示すように、平行にかつ磁性体薄膜を挟むように1対の磁石300を配設している。
この構成によれば、上記実施の形態3の効果に加え、より均一なバイアス磁界を印加することができる。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
(実施の形態11)
次に、本発明の実施の形態11について説明する。図25(a)及び(b)にこの電力計測装置の上面図及び断面図を示す。本実施の形態の電力計測装置では、電力計測装置の磁石300に集磁部としてのヨーク210を同じ極性の磁極間にそれぞれ設けたことを特徴とするものである。ここで磁石300は、前記実施の形態10と同様、磁界センサチップ100の磁性体薄膜3形成面に対して平行に配置している。
ここでは、磁石要素つまり一対の磁石300間であって、これらの磁極付近に枠状にヨーク210を配し、この一対の磁石とヨーク210との間に磁性体薄膜3を備えた磁界センサチップ100を配置したことを特徴とする。ここでも磁性体薄膜3は図示しない微小エレメント(3s)の接続体で構成されている。
この構成によれば、ヨークに磁束が吸われるため、小さな磁石でも大きな強度を印加することができる。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。なおこの構成によれば磁性体成分の磁化方向がそろっているためこのバイアス磁界は小さくてよい。
(実施の形態12)
次に、本発明の実施の形態12について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、
磁界センサは、磁界印加手段と同一の基板上に形成されたことを特徴とする。図26(a)及び(b)に、この電力計測装置の上面概要図及び断面概要図を示す。
例えば磁界センサを構成する磁性体薄膜3は基板上に形成されており、磁界印加手段は、この磁性体薄膜と平行になるように、この同一の基板1上に形成された第2の磁性体薄膜を具備し、第2の磁性体薄膜は磁性体薄膜の外縁よりも外側に位置するのが望ましい。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。ここでも磁性体薄膜3は図示しない微小エレメント(3s)の接続体で構成されている。
基板としてはグレーズ加工のなされたガラス基板を用いる。そしてこのガラス基板1上にNiCo薄膜からなるミアンダ形状パターンで構成された磁性体薄膜3と、磁界印加手段6としてNdFeBからなる永久磁石とが形成されている。
この構成によれば、小型化薄型化が可能であるだけでなく、図では省略したが、配線部を磁束が貫くことがないため、より安定した電力計測が可能となる
(実施の形態13)
次に、本発明の実施の形態13について説明する。本実施の形態の電力計測装置では、図27に示すように、磁界印加手段として、磁界センサの形成されたガラス基板1上に形成された2つの第2の磁性体薄膜6a、6bを備え、磁石要素を構成する。そしてこれら第2の磁性体薄膜6a、6bによって絶縁膜2を介してミアンダ形状パターンを構成する第1の磁性体薄膜3を挟むように構成する。ここでも磁性体薄膜3は図示しない微小エレメント(3s)の接続体で構成されている。
この構成によれば、薄膜プロセスで形成することができ、容易に小型で信頼性の高い出力計測装置を提供することが可能となる。又この構成により、高出力化、小型化及び薄型化をはかることができる。
実施の形態1乃至12では磁界センサはチップ部品で構成し、回路基板を構成するプリント配線基板に搭載するようにしたが、本実施の形態では、回路基板を構成するプリント配線基板あるいはガラス基板上に直接磁性体薄膜のパターンを形成している。そして、給電部及び検出部を構成する導体パターンを配線パターンと同一工程で形成し、集積化する。そして増幅器やA/D変換器、CPUはチップ部品で構成する。あるいはシリコン基板上に処理回路を集積化するとともに、絶縁膜を介して磁界センサを形成し、モノリシック素子とすることも可能である。
この構成によれば、より薄型化小型化が可能となる。
なお、前記実施の形態1乃至8で説明した電力計測装置においても、磁性体薄膜と磁界印か手段としての磁石を同一基板上に形成したモノリシック素子を用いてもよいことはいうまでもない。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
上記電力計測装置においても、基板上に磁性体薄膜を形成することで、磁界センサと処理回路が基板で一体化でき更なる薄型化・小型化が可能となる。
また、磁界センサを、基板上に成膜された磁性体薄膜と、磁性体薄膜に素子電流を供給する入出力端子を備えた給電部と、磁性体薄膜両端の出力を検出する検出電極部とを具備し、配線パターンを給電部と検出電極部と同一の導体層で構成してもよい。
この構成によれば、通常の回路基板の構成に加えて、磁性体薄膜のパターンを形成するだけでよいため、極めて容易に形成可能である。
また、上記電力計測装置において、磁性体薄膜は、素子電流を供給する方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成されるのが望ましい。ここで磁気抵抗が対称となる構成は、電気抵抗値が等しく、かつ同一形状の磁性体薄膜パターンで構成することで得られる。
この構成によれば、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成されているため、Vmr出力の最大値を大きく取ることができ、システムとしてのS/N比が向上する。
また、上記電力計測装置において、検出部に並列接続されたコンデンサを有していてもよい。
この構成によれば、コンデンサでVmr信号を平滑化することで、周期未満の短期間で直流成分を取り出すことができるので高速で電力値を得ることができ、直流成分を簡単な回路構成で検出することが可能となる。
また、上記電力計測装置を用い、磁性体薄膜のパターンに対し、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように、素子電流を供給し、前記素子電流の供給によって生起された出力の直流成分を取り出し、電力情報とする。
この構成によれば、力率を別途計測する必要がなく、簡単に計測することができ、かつ積算による場合に比べ、誤差も低減される。
また、磁界センサは、磁性体薄膜と、磁性体薄膜に素子電流を供給する入出力端子を備えた給電部と、素子電流の供給方向に直交する方向における前記磁性体薄膜(端部間)の電圧を検出する検出部とを具備している。そして、磁性体薄膜は、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成されていてもよい。
この構成によれば、磁性体薄膜の出力取り出し方向を素子電流方向に対し直交する方向とするとともに、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成することで、方向の正負を判定することができ、かつ磁界を印加しないときのオフセットがなくなるため回路構成を簡単にすることができる。
また本発明磁界測定方法は、磁性体薄膜のパターンに対し、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように、素子電流を供給し、前記素子電流の供給方向に直交する方向で、前記磁性体薄膜(端部間)の電圧を検出することで磁界強度を測定する。
この構成によれば、磁性体薄膜の出力取り出し方向を素子電流の供給方向に対し直交する方向とするとともに、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成することで、以下の効果を得ることができる。つまり方向の正負を判定することができ、かつ磁界を印加しないときのオフセットがなくなるため回路構成を簡単にすることができる。なおここでは磁性体薄膜として強磁性体薄膜を使用するのが望ましい。
なお、前記実施の形態では、磁性体薄膜をスパッタリング法で形成したが、スパッタリング法に限定されることなく、真空蒸着法あるいは、塗布法、浸漬法などによっても形成可能である。
また基板についても、シリコンなどの半導体基板のほか、サファイア、ガラス、セラミック等の無機系基板あるいは、樹脂等の有機系基板などいずれを用いてもよい。これらのなかでは特に、いわゆる可撓性に優れ、薄くて軽いものを用いることが好ましく、例えば、印刷配線板等として広く使用されているプラスチックフィルムと同様の基板を使用することができる。より具体的には、プラスチックフィルム材質として公知の各種の材料、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリポロピレン(PP)、テフロン(登録商標)等が利用可能である。可撓性の基板を用いることにより、測定すべき電線を囲むように配置するなど、より高感度となるように配置することが可能となる。また、ハンダによる接合を考慮して、耐熱性の高いポリイミドフィルムを用いるようにしてもよい。なお基板の厚さは、特に限定されるものではないが、1〜300μm程度の厚さのものが好ましい。
さらにまた、ガラス基板などの基板上に直接磁性体薄膜パターンを形成して磁界センサを形成してもよいが、一旦チップを形成し、これをガラス基板やプリント配線基板などにワイヤボンディング法や、フリップチップ法で実装するようにしてもよい。またチップ内に、処理回路も含めて集積化することでより高精度で信頼性の高い磁界センサを提供することが可能となる。
なお前記実施の形態に限定されるものではなく、磁性体薄膜の出力取り出し方向を素子電流の供給方向に対し直交する方向とするとともに、素子電流の方向に対して磁気抵抗が対称となるように形成するものであれば適用可能である。これにより、方向の正負を判定することができ、かつ磁界を印加しないときのオフセットがなくなるため回路構成を簡単にすることができる。
また前記実施の形態では強磁性体薄膜を用いた磁界センサを用いたが、これに限定されることなく他の磁界センサを用いてもよい。
また、強磁性体薄膜は、高感度化の点からは磁化方向が前記素子電流の方向と一致するように形成されるのが望ましい。
1 基板
2 絶縁膜
3、13,33、43 磁性体薄膜((環状及び線状)パターン)
3s、23s、33s、43s 微小エレメント
3a、3b、3c、3d 磁性体成分
3c、 接続部
5s、25s、35s 導体接続部
34 補助パターン
5A、5B、A、B 給電部
(5C、5D)、C、D 検出部
6 磁界印加手段
10A,10B,10C,10D パッド
,R,R,R 磁性体成分
11 保護膜
100 磁界センサチップ
200 導体
210 ヨーク
300 磁石
500 ケーシング
501 磁界センサ
502 アンプ
503 安定化電源
504 オシロスコープ
505 抵抗
506 変圧器
507 交流電源

Claims (14)

  1. ブリッジ構造をとるように順次配列された第1乃至第4の磁性体成分で構成され、電流が流れる一次導体に対し平行な平面上に配置された磁性体薄膜と、
    前記一次導体に接続され、前記磁性体薄膜に素子電流を供給する電流入出力端子を備えた給電部と、
    前記電流入出力端子を結ぶ線上で、前記磁性体薄膜の中間位置に接続され、前記磁性体薄膜の出力を検出する電圧入出力端子を備えた検出部とを具備した電力計測装置であって、
    前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれは、磁化方向が互いに同じ方向を向くように調整された複数の微小エレメントの接続体で構成された電力計測装置。
  2. 請求項1に記載の電力計測装置であって、
    前記第1乃至第4の磁性体成分の前記微小エレメントの磁化方向が、前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれの方向に対し−45°あるいは135°の角度をなす電力計測装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力計測装置であって、
    前記第1乃至第4の磁性体成分のそれぞれを構成する前記微小エレメントのうち隣接する各微小エレメントは接続部を介して接続されている電力計測装置。
  4. 請求項3に記載の電力計測装置であって、
    前記接続部は、前記微小エレメントと同一の磁性体薄膜で構成された電力計測装置。
  5. 請求項3に記載の電力計測装置であって、
    前記接続部は、前記微小エレメントのほぼ中心に配設された電力計測装置。
  6. 請求項3に記載の電力計測装置であって、
    前記各微小エレメントは矩形をなし、前記電流入出力端子を結ぶ方向を縦方向、前記電圧入出力端子を結ぶ方向を横方向としたとき、縦方向と横方向の長さの比が1以上である電力計測装置。
  7. 請求項6に記載の電力計測装置であって、
    前記各微小エレメントは正方形である電力計測装置。
  8. 請求項6に記載の電力計測装置であって、
    前記各微小エレメントは前記縦方向を長手方向とする長方形である電力計測装置。
  9. 請求項3に記載の電力計測装置であって、
    前記各微小エレメントは中実の円形をなす電力計測装置。
  10. 請求項1または2に記載の電力計測装置であって、
    前記第1乃至第4の磁性体成分はそれぞれミアンダ形状パターンで構成される電力計測装置。
  11. 請求項1に記載の電力計測装置であって、
    前記微小エレメントに対して所定の間隔を隔てて配設された補助エレメントを備えた電力計測装置。
  12. 請求項1に記載の電力計測装置であって、
    前記磁性体薄膜に対して一方向に直流磁界を印加する磁界印加手段を有する電力計測装置。
  13. 請求項12に記載の電力計測装置であって、
    前記磁界印加手段は、前記磁性体薄膜に対して一次導体による磁界に略直交する方向に磁界を印加する電力計測装置。
  14. 請求項1に記載の電力計測装置であって、
    前記第1乃至第4の磁性体成分が、それぞれの区間において長手方向が隣り合う区間の長手方向とのなす角が90°である電力計測装置。
JP2011008956A 2011-01-19 2011-01-19 電力計測装置 Pending JP2012150007A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011008956A JP2012150007A (ja) 2011-01-19 2011-01-19 電力計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011008956A JP2012150007A (ja) 2011-01-19 2011-01-19 電力計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012150007A true JP2012150007A (ja) 2012-08-09

Family

ID=46792383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011008956A Pending JP2012150007A (ja) 2011-01-19 2011-01-19 電力計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012150007A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016116315A1 (de) * 2015-01-22 2016-07-28 Sensitec Gmbh Magnetfeldsensorvorrichtung zur messung des stromes durch einen stromführenden leiter
JP2018185315A (ja) * 2013-04-01 2018-11-22 公立大学法人大阪市立大学 温度補償機能付センサ素子とそれを用いた磁気センサおよび電力測定装置
KR20200014759A (ko) * 2017-05-26 2020-02-11 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 반사 자기장을 구비하는 코일 구동 위치 센서
KR20200015502A (ko) * 2017-05-26 2020-02-12 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 코일 구동 위치 센서를 위한 패키지들
US11680996B2 (en) 2012-05-10 2023-06-20 Allegro Microsystems, Llc Methods and apparatus for magnetic sensor having integrated coil

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11680996B2 (en) 2012-05-10 2023-06-20 Allegro Microsystems, Llc Methods and apparatus for magnetic sensor having integrated coil
JP2018185315A (ja) * 2013-04-01 2018-11-22 公立大学法人大阪市立大学 温度補償機能付センサ素子とそれを用いた磁気センサおよび電力測定装置
WO2016116315A1 (de) * 2015-01-22 2016-07-28 Sensitec Gmbh Magnetfeldsensorvorrichtung zur messung des stromes durch einen stromführenden leiter
KR20200014759A (ko) * 2017-05-26 2020-02-11 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 반사 자기장을 구비하는 코일 구동 위치 센서
KR20200015502A (ko) * 2017-05-26 2020-02-12 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 코일 구동 위치 센서를 위한 패키지들
JP2020521969A (ja) * 2017-05-26 2020-07-27 アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー 反射磁界によるコイル作動型位置センサ
JP7087002B2 (ja) 2017-05-26 2022-06-20 アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー 反射磁界によるコイル作動型位置センサ
KR102532327B1 (ko) 2017-05-26 2023-05-12 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 반사 자기장을 구비하는 코일 구동 위치 센서
KR102532328B1 (ko) 2017-05-26 2023-05-12 알레그로 마이크로시스템스, 엘엘씨 코일 구동 위치 센서를 위한 패키지들

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011024923A1 (ja) 磁界センサ、これを用いた磁界測定方法、電力計測装置および電力計測方法
JP4626728B2 (ja) 磁気検出装置
US9739850B2 (en) Push-pull flipped-die half-bridge magnetoresistive switch
JP5620076B2 (ja) 電力計測装置
EP2790030B1 (en) Magnetic field sensing device
US7495624B2 (en) Apparatus for detection of the gradient of a magnetic field, and a method for production of the apparatus
WO2011155527A1 (ja) フラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計
EP3026451A1 (en) Single reluctance tmr magnetic field sensor chip and currency detector magnetic head
TW201329481A (zh) 磁阻感測元件
JP6320515B2 (ja) 磁界センサ装置
JP2012150007A (ja) 電力計測装置
JP2016001118A (ja) 電流検出装置、磁界検出装置及びこれらの方法
JP6460372B2 (ja) 磁気センサ及びその製造方法、並びにそれを用いた計測機器
CN105074392B (zh) 磁传感器装置以及旋转编码器
JP2012063203A (ja) 磁気センサ
JP2014089088A (ja) 磁気抵抗効果素子
US7279891B1 (en) Permalloy bridge with selectable wafer-anistropy using multiple layers
TWI444627B (zh) 電力測量裝置以及電力測量方法
JP5793681B2 (ja) 電力計測装置
JP5793682B2 (ja) 電力計測装置
JP2013047610A (ja) 磁気平衡式電流センサ
JP5620075B2 (ja) 磁界センサおよびこれを用いた磁界測定方法
JP4501858B2 (ja) 磁気インピーダンス素子及び電流・磁界センサ
JP2013205201A (ja) 電流センサ及び電流センサパッケージ
WO2013179613A1 (ja) 電流センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131004

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20131225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140602

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151013

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151201