WO2011155527A1 - フラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計 - Google Patents
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Abstract
フラックスゲートセンサは、中央部分と、前記中央部分と連続してかつ前記中央部分の幅よりも広い幅を持ち、前記中央部分の両端に位置する第1および第2の端部分と、を有する磁気コアを少なくとも備え、前記第1および第2の端部分に巻き回される第1のソレノイドコイルと、前記中央部分に巻き回される第2のソレノイドコイルを構成してなるフラックスゲートセンサであって、前記第1のソレノイドコイルの巻き回し数をT1、前記第2のソレノイドコイルの巻き回し数をT2としたとき、T2/(T1+T2)が境界値より小さい場合には前記第1のソレノイドコイルが励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値より大きい場合には前記第2のソレノイドコイルが前記励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値と等しい場合には前記第1および第2のソレノイドコイルのいずれもが前記励磁コイルとして機能することができる。
Description
本発明は、フラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計に関する。特に、励磁効率が高く、かつ磁界依存性の低いフラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計に関する。
本願は、2010年6月9日に、日本に出願された特願2010-132448号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2010年6月9日に、日本に出願された特願2010-132448号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
携帯電話や、ポータブルナビゲーションデバイス、ゲームコントローラ等に用いられている電子方位計としては、センサの感磁方向が互いに交わるように配置される3つの磁気センサを組み合わせた電子方位計が用いられている。また、電線ケーブルなどの導体に流れる電流を測定する電流計としては、電流が発生させる磁界を磁気センサによって検知し電流値に換算する電流計が用いられている。
その磁気センサとしては、従来、ホール効果を利用したものや、磁気抵抗効果(MR:Magneto Resistive effect)または巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magneto Resistive effect)を利用したものがある。これらは、薄膜プロセスで作製されるため、小型化や集積化が可能であり、携帯機器などに広く用いられている。しかしながら、これらのセンサは、小型化した場合に感度が低くなり、電子方位計で検出されるべき0.3Oe程度の地磁気レベルを高精度に検出することが難しい。したがって、これらのセンサを用いた電子方位計では、その方位精度は10度程度が限界であった。また、電流計として用いる場合においても、小型化した場合に感度が低くなり、電流値を高精度に測定することが困難であった。
一方、近年、アモルファスワイヤを用いた磁気インピーダンス(MI:Magneto-Impedance)センサ(以下、MIセンサと称す)や直交フラックスゲートセンサによる電子方位計が提案されており、方位精度が2.5度程度と高精度なものが実現されている。また、薄膜プロセスにて作製された小型のフラックスゲートセンサを用いた電子方位計が、例えば特許文献1乃至4により開示されている。また、MIセンサを用いた電流センサ(電流計)が、例えば特許文献5により開示されている。
ところで、特に磁気検出の精度を高めるためには、センサの感度により決められる検出分解能とリニアリティ誤差が重要な要素となる。MIセンサや直交フラックスゲートセンサと、薄膜プロセスにて作製された小型のフラックスゲートセンサとでは、分解能が同程度である。MIセンサや直交フラックスゲートセンサの場合、磁気コアのヒステリシスに起因して出力電圧にもそのヒステリシスの影響が表れてしまう。そのため、リニアリティ誤差が悪化する可能性があった。また、リニアリティを改善するために負帰還回路を用いる方法もあるが、消費電力が大きくなり、回路が複雑になる。
一方、フラックスゲートセンサにおいては、例えば非特許文献1に開示されているphase-delay methodを用いることにより、磁気コアのヒステリシスの影響を受けずに良好なリニアリティを有する磁気センサを実現することができる。この方法によると、センサの出力はタイムドメインに基づいて行われ、センサを構成する磁気コアの保磁力に起因するヒステリシスの影響を取り除くことができるうえに、カウンタを用いたデジタル検出が可能であるため、アナログ/デジタル変換時の誤差の影響を取り除くことができ、リニアリティの良好なセンサを構成することができる。例えば非特許文献2によれば、この方法を用いることにより、0.06%FSのリニアリティを実現している。アモルファスワイヤを用いたMIセンサでは、リニアリティ誤差は1~2%程度であるため、このようにリニアリティの良好なフラックスゲートセンサを用いることで、より方位精度の高い電子方位計やより測定精度の高い電流計を実現することが可能となる。
上述した通り、分解能が高く、リニアリティの良好な、phase-delay methodを用いたフラックスゲートセンサにより、より方位精度の高い電子方位計やより測定精度の高い電流計を構成することができる。
しかしながら、かかるフラックスゲートセンサは、励磁コイルおよび検出コイルを磁性体コアの周囲に巻き回す必要がある。したがって、バイアスコイルもしくはピックアップコイルのみを巻き回す構造のMIセンサや直交フラックスゲートセンサと比較して小型化が難しい。
しかしながら、かかるフラックスゲートセンサは、励磁コイルおよび検出コイルを磁性体コアの周囲に巻き回す必要がある。したがって、バイアスコイルもしくはピックアップコイルのみを巻き回す構造のMIセンサや直交フラックスゲートセンサと比較して小型化が難しい。
また、小型集積化を実現するために、前述のように薄膜プロセスでフラックスゲートセンサを作製する試みもなされているが、小型化することにより反磁界が大きくなり、感度が低下してしまう。特に、3つの互いに直交する方向に感度を有する電子方位計を実現しようとした場合、電子方位計を構成する基板に対して垂直方向に感磁方向を設定する必要がある。そのため、電子方位計を構成する基板にセンサ素子を垂直に立てた状態で実装する必要がある。
そのため、電子方位計を薄型化するにあたり、基板に垂直に立てるセンサ素子は、その感磁方向の長さを短くする必要がある。例えば電子方位計の厚さを1mm以下とする場合においては、基板やモールド樹脂の厚さを考慮すると、センサの感磁方向長さを0.5~0.7mm程度にする必要がある。しかし、軟磁性体コアの長さが1mm以下となると、反磁界が大きくなり、感度が著しく低下する。
そのため、電子方位計を薄型化するにあたり、基板に垂直に立てるセンサ素子は、その感磁方向の長さを短くする必要がある。例えば電子方位計の厚さを1mm以下とする場合においては、基板やモールド樹脂の厚さを考慮すると、センサの感磁方向長さを0.5~0.7mm程度にする必要がある。しかし、軟磁性体コアの長さが1mm以下となると、反磁界が大きくなり、感度が著しく低下する。
例えば特許文献1や特許文献4においては、磁気コアの外側部分の幅を広くしたH型形状の磁気コアを用いている。この構成では、励磁コイルとピックアップコイルは磁気コア中心部の細い部分にのみ巻き回されている。そのため、センサ素子のサイズを小さくすると、励磁コイルおよびピックアップコイルともに巻き数が限られてしまい、十分な巻き数を確保するのが難しい。また、励磁コイルとピックアップコイルとが交互に巻き回された構造である。そのため、コイルの巻き数は、素子サイズとコイルピッチにより決まってしまい、励磁コイルとピックアップコイルのそれぞれの巻き数を独立に設定することが難しく、設計の自由度が低い。
本出願人は、磁気コアの両端部の幅広い領域と中央部の幅細い領域において、それぞれ別個のコイルを巻き回すことにより、小型化しても高い励磁効率を確保することができるフラックスゲートセンサを検討している。具体的には、中央の幅の狭い部分(中央部分)に第2のソレノイドコイルを巻き回し、中央部分よりも幅の広い端の部分(端部分)に第1のソレノイドコイルを巻き回し、前記第1のソレノイドコイルと前記第2のソレノイドコイルが、それぞれ、励磁コイルとピックアップコイル、またはピックアップコイルと励磁コイル、として機能するフラックスゲートセンサについて検討を行った。その結果、ピックアップコイルの巻き回しの数(ターン数)と励磁コイルの巻き回しの数の比率と、磁気効率との関係については、フラックスゲートセンサのフレキシビリティまで考慮して決定すべきであることが分かった。
Pavel Ripka, "Magnetic sensors and magnetometers" p.94, ARTECH HOUSE, INC (2001)
IEEE TRABSACTION ON INSTRUCTION AND MEASUREMENT, VOL.42, NO.2, p.635, APRIL 1993
本発明は、励磁コイルとピックアップコイルの巻き回し数の比率と励磁効率との関係を考慮することにより、フレキシビリティのあるフラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計を提供する。
本発明の一様態に係るフラックスゲートセンサは、基板上に形成された第1配線層と、前記第1配線層を覆うように形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に形成され、中央部分と、前記中央部分と連続してかつ前記中央部分の幅よりも広い幅を持ち、前記中央部分の両端に位置する第1および第2の端部分と、を有する磁気コアと、前記磁気コアを覆うように前記第1絶縁層上に形成された第2絶縁層と、前記第2絶縁層上に形成された第2配線層と、を少なくとも備えるフラックスゲートセンサであって、前記第1配線層と前記第2配線層とが電気的に接続されることにより、前記第1および第2の端部分に巻き回される第1のソレノイドコイルと、前記中央部分に巻き回される第2のソレノイドコイルを構成し、前記第1のソレノイドコイルの巻き回し数をT1、前記第2のソレノイドコイルの巻き回し数をT2としたとき、T2/(T1+T2)が境界値より小さい場合には前記第1のソレノイドコイルが励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値より大きい場合には前記第2のソレノイドコイルが前記励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値と等しい場合には前記第1および第2のソレノイドコイルのいずれもが前記励磁コイルとして機能することができる。
前記境界値は、0.25乃至0.35であってもよい。
前記磁気コアを構成する第1および第2の端部分の、幅をB、長手方向の長さをDとしたとき、比率B/Dが1より小さくてもよい。
前記第1のソレノイドコイルは、前記第1の端部分に巻き回された第3のソレノイドコイルと、前記第2の端部分に巻き回された第4のソレノイドコイルとを含み、前記第3のソレノイドコイルおよび前記第4のソレノイドコイルは、直列に接続され、かつ各々の巻き回し数が略同一であってもよい。
前記第1および第2の端部分において、前記中央部分に連なる部位は、曲率が連続的に変化する曲線形状を有してもよい。
本発明の一様態に係る電子方位計は、基板と、上述のフラックスゲートセンサを少なくとも1つ含む3つのフラックスゲートセンサと、を備える電子方位計であって、前記3つのフラックスゲートセンサは、各フラックスゲートセンサの感磁方向が互いに交わるように前記基板上に配置されている。
前記各フラックスゲートセンサの感磁方向は、互いに直交してもよい。
前記境界値は、0.25乃至0.35であってもよい。
前記磁気コアを構成する第1および第2の端部分の、幅をB、長手方向の長さをDとしたとき、比率B/Dが1より小さくてもよい。
前記第1のソレノイドコイルは、前記第1の端部分に巻き回された第3のソレノイドコイルと、前記第2の端部分に巻き回された第4のソレノイドコイルとを含み、前記第3のソレノイドコイルおよび前記第4のソレノイドコイルは、直列に接続され、かつ各々の巻き回し数が略同一であってもよい。
前記第1および第2の端部分において、前記中央部分に連なる部位は、曲率が連続的に変化する曲線形状を有してもよい。
本発明の一様態に係る電子方位計は、基板と、上述のフラックスゲートセンサを少なくとも1つ含む3つのフラックスゲートセンサと、を備える電子方位計であって、前記3つのフラックスゲートセンサは、各フラックスゲートセンサの感磁方向が互いに交わるように前記基板上に配置されている。
前記各フラックスゲートセンサの感磁方向は、互いに直交してもよい。
上記フラックスゲートセンサおよび電子方位計によれば、励磁コイルとピックアップコイルの巻き回し数の比率と励磁効率との関係を考慮してフラックスゲートセンサのフレキシビリティを持たせることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサを概略的に示す上面図である。図2は、図1におけるラインa-a’に沿って切った断面図である。図3A~図3Cは、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサにおける磁気コアの形状の例を示す上面図である。図4A~図4Eは、図1におけるラインb-b’に沿って切った断面図で、フラックスゲートセンサの作成工程を示す。
本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサは、図1および図2に示すように、磁気コア3と、第1配線層4と、第1絶縁層5と、第2絶縁層6と、第2配線層7と、開口部8と、基板100とを含む。磁気コア3は、端部分1と、中央部分2と、を含む。第1配線層4及び第2配線層7は、端部分1に巻き回された第1のソレノイドコイル9および中央部分2に巻き回された第2のソレノイドコイル10を構成している。
なお、後述のように、第1のソレノイドコイルは、励磁コイルにもピックアップ(検出)コイルにもなり得る。第2のソレノイドコイルは、ピックアップコイルにも励磁コイルにもなり得る。
図4A~図4Eを用いて、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの作製工程について説明する。まず、図4Aのように、非磁性の基板100の上に、ソレノイドコイルの下側配線を形成するための第1配線層4が形成される。次に、図4Bのように、第1配線層4の上に、磁気コア3とソレノイドコイルを絶縁するための第1絶縁層5とが形成される。ここで、この第1絶縁層5においては、第1配線層4と、後に形成されるソレノイドコイルの上側配線となる第2配線層7とが接続される部分に、開口部8が設けられる。
次に、図4Cのように、第1絶縁層5の上には、軟磁性体膜からなる磁気コア3が形成される。
次に、図4Cのように、第1絶縁層5の上には、軟磁性体膜からなる磁気コア3が形成される。
図3A~図3Cは、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの磁気コアの形状の一例を示す平面図である。図3A~図3Cに示すように、本発明の1実施形態に係るフラックスゲートセンサの磁気コアは、端部分1と、中央部分2を有する。端部分1の幅Bは、中央部分2の幅Cよりも広い。磁気コアの長手方向の長さAは、1mm以下、望ましくは0.5mm以下である。端部分1の幅Bと端部分1の長手方向の長さDの比B/Dの値は1よりも小さい。フラックスゲートセンサの磁気コアの長手方向は、フラックスゲートセンサの感磁方向と一致している。図3A~図3Cでは図示していないが、端部分1の周囲には、前述のように、第1のソレノイドコイルが巻き回され、中央部分2の周囲には、第2のソレノイドコイルが巻き回される。但し、前述のように、第1のソレノイドコイルは、励磁コイルにもピックアップ(検出)コイルにもなり得る。第2のソレノイドコイルは、ピックアップコイルにも励磁コイルにもなり得る。
図3Aは、磁気コアの端部分の形状が角型の場合の例を示す平面図である。図3Bは、磁気コアが端部分1と中央部分2との境界にテーパー形状を有する場合の例を示す平面図である。図3Cは、磁気コアが端部分1と中央部分2との境界を、端部分1から中央部分2に渡って滑らかに変化する(曲率が連続的に変化する)曲線形状を有する場合の例を示す平面図である。
角の部分での磁束の局所的な飽和を抑えるためには、図3Bに示すように、端部分1と中央部分2の境界が略テーパー状になっていることが望ましい。この場合、端部分1の長手方向の長さDは略テーパー状の部分を含む長さを表わすこととすると、端部分1の幅Bと端部分1の長手方向の長さDの比B/Dの値が、1よりも小さいことが望ましい。
また、更に、磁束の局所的な飽和を抑えるためには、図3Cに示すように、端部分1と中央部分2の境界は、曲率が連続的に変化する曲線形状になっていることが望ましい。
磁性薄膜においては、膜厚方向と面内方向の比率が、数100~数1000程度と大きい。従って、反磁界係数は膜厚方向と面内方向で数100~数1000倍の違いがあり、面内方向の反磁界係数は非常に小さい。磁性薄膜を、長手方向を有する形状にパターニングした場合、長手方向と幅方向の寸法比によって反磁界係数が決定される。この場合、長手方向の反磁界係数は小さく、幅方向の反磁界係数は大きくなるため、形状異方性は、長手方向が容易軸となる。
磁性薄膜においては、膜厚方向と面内方向の比率が、数100~数1000程度と大きい。従って、反磁界係数は膜厚方向と面内方向で数100~数1000倍の違いがあり、面内方向の反磁界係数は非常に小さい。磁性薄膜を、長手方向を有する形状にパターニングした場合、長手方向と幅方向の寸法比によって反磁界係数が決定される。この場合、長手方向の反磁界係数は小さく、幅方向の反磁界係数は大きくなるため、形状異方性は、長手方向が容易軸となる。
上述したように、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサは、磁気コアに中央部分2よりも幅の広い端部分1を有し、端部分1の幅Bは端部分1の長手方向の長さDよりも小さい。端部分1の形状異方性による容易軸は、フラックスゲートセンサの長手方向である。従って、感磁方向と直交する磁界による磁気コア内の磁束密度の変化が少なく、他軸感度特性が良好である。これにより、方位精度の優れた電子方位計や測定精度に優れた電流計を構成することが可能である。
次に、図4Dのように、磁気コア3の上には、第1配線層4と第2配線層7の接続部に開口部8を設けた第2絶縁層6が形成される。さらに、図4Eのように、第2絶縁層6の上に、第2配線層7が、第1配線層4の隣接する配線どうしをその端部にて接続するように形成され、それによりソレノイドコイルを形成している。配線は、隣接する配線と接続されるため、断面におけるソレノイドコイルのループは閉じない。
第1配線層4および第2配線層7により形成された第1のソレノイドコイル9及び第2のソレノイドコイル10は、磁気コア3の両端の幅の広い端部分1と幅の狭い中央部分2において、それぞれ独立に巻き回されている。両端の幅の広い端部分1に巻き回されている第1のソレノイドコイル9は、一方の端の端部分1に巻き回されている第3のソレノイドコイルと、もう一方の端の端部分1に巻き回されている第4のソレノイドコイルとを含む。両端の端部における第3のソレノイドコイル及び第4のソレノイドコイルが直列に、かつ発生する磁界方向が同一となるように第1配線層4もしくは第2配線層7により接続されていて、それにより全体として第1のソレノイドコイル9を形成している。磁気コア3の中央部分2に巻き回された第2のソレノイドコイル10の両端には、外部と接続するための電極パッド11が形成されている。磁気コア3の両端の端部分1に巻き回された2つの直列に接続された第1のソレノイドコイル9の両端には、外部と接続するための電極パッド12が形成されている。
フラックスゲートセンサの構成としては、前述の構成に加えて、第2配線層7を覆う封止層が形成されていてもよい。
磁気コア3の両端の端部分1にそれぞれ巻き回された第3のソレノイドコイル及び第4のソレノイドコイルは、巻き数が同じで対称であることが好ましい。
磁気コア3の両端の端部分1にそれぞれ巻き回された第3のソレノイドコイル及び第4のソレノイドコイルは、巻き数が同じで対称であることが好ましい。
なお、図1は、模式的に示されており、第1のソレノイドコイル9及び第2のソレノイドコイル10に関し、磁気コア3の下側配線の1部が省略されている。また、第1のソレノイドコイル9および第2のソレノイドコイル10の形状は、図1で示された形状に限定されない。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサを図1におけるラインa-a’に沿って切った断面図の一例である。本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサにおける第1配線層4と第2配線層7の位置関係は、図2の形状に限定されない。
図4A~図4Eは、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサを図1におけるラインb-b’に沿って切った断面図の一例である。本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの形状は、図4A~図4Eの形状に限定されない。
図4A~図4Eは、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサを図1におけるラインb-b’に沿って切った断面図の一例である。本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの形状は、図4A~図4Eの形状に限定されない。
次に、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの動作原理について説明する。なお、以下の説明においては、第1のソレノイドコイル9を励磁コイルとし、第2のソレノイド10をピックアップコイルとした場合で説明するが、原理的には、逆であっても同様である。
磁気コア3の両端の幅の広い端部分1は、その周囲に巻き回された第1のソレノイドコイル9に通電することにより励磁される。一方、磁気コア3の幅の狭い中央部分2には誘導電圧がかかり、その誘導電圧は中央部分2の周囲に巻き回された第2のソレノイドコイル10により検出される。
磁気コア3の両端の幅の広い端部分1は、その周囲に巻き回された第1のソレノイドコイル9に通電することにより励磁される。一方、磁気コア3の幅の狭い中央部分2には誘導電圧がかかり、その誘導電圧は中央部分2の周囲に巻き回された第2のソレノイドコイル10により検出される。
外部より電極パッド12を介して、時間的に変化する交流電流を、磁気コア3の端部分1の第1のソレノイドコイル(励磁コイル)9に対して通電することにより、磁気コア3が交流励磁される。端部分1において発生した磁束は、磁気コア3の中央部分2に導かれる。これにより磁気コア3の中央部分2も交流励磁されて、中央部分2の第2のソレノイドコイル(ピックアップコイル)10に略パルス状の誘導電圧が発生する。この誘導電圧は第2のソレノイドコイル10および電極パッド11を介して外部の検出回路で検出できる。ここで、第1のソレノイドコイル9に通電される交流電流は、一定周波数の三角波であることが望ましい。
このとき、外部磁界が印加されると、上述した略パルス状の誘導電圧の発生するタイミングは、時間的に変化する。三角波電流における正から負に切り替わるタイミングにおいて、正の誘導電圧が出力される。また、三角波電流における負から正に切り替わるタイミングにおいて、負の誘導電圧が出力される。従って、この正負のパルス状誘導電圧の発生するタイミングをカウンタで計測することにより、外部磁界に対する応答を得ることができる。
以上の動作原理を更に詳細に説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの動作原理を示すグラフである。図5の(a)は、励磁コイルに通電する三角波電流の時間変化を示すグラフである。図5の(b)は、磁気コアの磁化状態の時間変化を示すグラフである。図5の(c)は、ピックアップ(検出)コイルに生じる出力電圧の時間変化を示すグラフである。図6は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの磁気コアの磁化状態の磁界による変化を示すヒステリシス曲線である。励磁コイルに図5の(a)に示すような三角波電流を通電すると、励磁コイルの作る磁界Hexcにより磁気コアが励磁され、磁気コア内部の磁束密度B、すなわち磁気コアの磁化状態は、飽和特性を有するため、図5の(b)に示すような時間変化をする。ピックアップコイルには、磁気コアの磁束密度Bの時間微分すなわち時間変化dB/dtが存在する領域において、磁気コアの断面積S、ピックアップコイルの巻き数Nに比例した出力電圧Vpu=NS×dB/dtが生じる。ピックアップコイルの出力電圧Vpuは、図5の(c)に示すような時間変化をする。磁気コアの磁束密度Bの時間変化dB/dtが大きいほど、ピックアップ電圧波の高値は高く、パルス幅は狭くなり、より急峻なパルス電圧が得られる。図5の(c)における時間間隔t1は、外部磁界Hext、磁気コアの磁束密度Bが増加する時と減少する時との磁場の強さHのずれHc、励磁コイルの作る磁界Hexc、三角波の周期T及びコイルのインダクタンスによる遅延時間Tdを用いて、式(1)のように表される。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの動作原理を示すグラフである。図5の(a)は、励磁コイルに通電する三角波電流の時間変化を示すグラフである。図5の(b)は、磁気コアの磁化状態の時間変化を示すグラフである。図5の(c)は、ピックアップ(検出)コイルに生じる出力電圧の時間変化を示すグラフである。図6は、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの磁気コアの磁化状態の磁界による変化を示すヒステリシス曲線である。励磁コイルに図5の(a)に示すような三角波電流を通電すると、励磁コイルの作る磁界Hexcにより磁気コアが励磁され、磁気コア内部の磁束密度B、すなわち磁気コアの磁化状態は、飽和特性を有するため、図5の(b)に示すような時間変化をする。ピックアップコイルには、磁気コアの磁束密度Bの時間微分すなわち時間変化dB/dtが存在する領域において、磁気コアの断面積S、ピックアップコイルの巻き数Nに比例した出力電圧Vpu=NS×dB/dtが生じる。ピックアップコイルの出力電圧Vpuは、図5の(c)に示すような時間変化をする。磁気コアの磁束密度Bの時間変化dB/dtが大きいほど、ピックアップ電圧波の高値は高く、パルス幅は狭くなり、より急峻なパルス電圧が得られる。図5の(c)における時間間隔t1は、外部磁界Hext、磁気コアの磁束密度Bが増加する時と減少する時との磁場の強さHのずれHc、励磁コイルの作る磁界Hexc、三角波の周期T及びコイルのインダクタンスによる遅延時間Tdを用いて、式(1)のように表される。
式(3)より、外部磁界に対する時間間隔の変化t2-t1は、外部磁界Hextと励磁コイルの作る磁界Hexcの比Hext/Hexcおよび三角波の周期Tに依存することが分かる。外部磁界に対する感度S=d(t2-t1)/dHextは、励磁コイルに通電する電流振幅Iexc、励磁コイルに流れる単位電流当たりの発生磁界すなわち励磁効率α、及び三角波の周期Tを用いて、S=T/(2・Iexc×α)で表される。よって、励磁電流が大きいほど、センサの感度Sは小さくなる。三角波の周期Tが大きい、すなわち励磁周波数fexcが小さいほど、センサの感度Sは大きくなる。
励磁効率αは、フラックスゲートセンサを構成する磁気コアとコイルの巻き数によって決定される。励磁効率αが大きいほど、少ない電流でフラックスゲートセンサを駆動することができる。また、式(3)において、Hext=Hexcのとき式(3)はT/2となり、このときのHextが測定磁界範囲の上限となる。Hexc=α×Iexcで表されることから、励磁効率αが大きいほど、同一の電流で駆動した場合に広い測定磁界範囲を有することとなる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサの作製方法について説明する。
まず、非磁性の基板100上にチタン(Ti)、クロム(Cr)、チタンタングステン(TiW)などのバリアメタルをスパッタ成膜した後に銅(Cu)をスパッタにより成膜する。次に、フォトリソグラフィにより第1配線層4となるレジストパターンを形成し、ウェットエッチングにより配線パターンを形成する。あるいは上記のスパッタ膜をシード膜として電解めっきにより第1配線層4を形成してもよい。このとき、後に形成される絶縁層上に磁気コア3を形成するため、第1配線層4の厚さは、その配線による絶縁層表面の凹凸が磁気コアの厚さに比べて十分小さくなるような厚さであって、かつコイルの抵抗が小さくなるような厚さであることが望ましい。具体的には、その厚さは、0.2μm~2μm程度が好ましい。
まず、非磁性の基板100上にチタン(Ti)、クロム(Cr)、チタンタングステン(TiW)などのバリアメタルをスパッタ成膜した後に銅(Cu)をスパッタにより成膜する。次に、フォトリソグラフィにより第1配線層4となるレジストパターンを形成し、ウェットエッチングにより配線パターンを形成する。あるいは上記のスパッタ膜をシード膜として電解めっきにより第1配線層4を形成してもよい。このとき、後に形成される絶縁層上に磁気コア3を形成するため、第1配線層4の厚さは、その配線による絶縁層表面の凹凸が磁気コアの厚さに比べて十分小さくなるような厚さであって、かつコイルの抵抗が小さくなるような厚さであることが望ましい。具体的には、その厚さは、0.2μm~2μm程度が好ましい。
次に、感光性樹脂を塗布し、露光、現像および熱硬化処理を行うことにより、第1絶縁層5を形成する。このとき、第1配線層4と後に形成される第2配線層7とが接続される部分が開口され、第1配線層4と後に形成される磁気コア3とが絶縁されるようにする。
このとき、第1絶縁層5の厚さは、第1配線層4の凹凸を緩和するだけの十分な厚さを有することが望ましい。具体的には、第1配線層4の厚さの3~10倍程度であることが望ましい。なお、図2においては、第1配線層4の図面上での表示の便宜上、そのような比率にはなっていない。
このとき、第1絶縁層5の厚さは、第1配線層4の凹凸を緩和するだけの十分な厚さを有することが望ましい。具体的には、第1配線層4の厚さの3~10倍程度であることが望ましい。なお、図2においては、第1配線層4の図面上での表示の便宜上、そのような比率にはなっていない。
また、このとき、感光性ポリイミドは、後の工程での熱履歴による収縮や変形により磁気コア3に歪みが生じるのを防ぐ必要がある。そのため、感光性ポリイミドは、例えば実装時のはんだリフローや磁気コアに誘導磁気異方性を付与するための磁場中熱処理による熱収縮や変形が起こらないだけの十分な耐熱性を有する樹脂であることが望ましい。具体的には、感光性ポリイミドのガラス転移点(Tg:Glass Transition Temperature)は摂氏300度以上であることが望ましい。すなわち、ここで用いられる樹脂は、高い耐熱性を有するポリイミドやポリベンゾオキサゾール、熱硬化したノボラック系樹脂であることが望ましい。
次に、磁気コア3となる軟磁性体膜をスパッタにより成膜し、所望の形状になるように、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いてパターニングを行う。軟磁性体膜としては、CoNbZrおよびCoTaZr等に代表される零磁歪のCo系アモルファス膜や、NiFe合金、CoFe合金などが望ましい。これらの軟磁性体膜は難エッチング材料であるため、レジストを形成した後にスパッタ成膜を行い、レジストを除去することで所望のパターンを得るリフトオフ法により形成してもよい。また、磁気コア3となる磁性膜を成膜した後に、応力や成膜時に付与された不均一な1軸異方性を除去し、均一な誘導磁気異方性を付与するために、回転磁場中熱処理または静磁場中熱処理を行うことが望ましい。
また、レジストフレームを用いた電解めっき法を利用して、NiFe合金やCoFe合金を所望の形状に成形することにより、磁気コア3を形成してもよい。
また、レジストフレームを用いた電解めっき法を利用して、NiFe合金やCoFe合金を所望の形状に成形することにより、磁気コア3を形成してもよい。
次に、第1配線層4と第2配線層7の接続部分が開口され、磁気コア3と第2配線層7とを電気的に絶縁するように、感光性樹脂に対して露光、現像および熱硬化処理を行うことにより、第2絶縁層6を形成する。
次に、第2絶縁層6と第2絶縁層6の開口部とを含む基板上にチタン(Ti)、クロム(Cr)、チタンタングステン(TiW)などのバリアメタルをスパッタ成膜した後にCuをスパッタにより成膜することでシード膜を形成する。そして、レジストフレームを形成し、Cuの電解めっきにより所望の配線パターンを形成し、上記シード層をエッチングすることにより第2配線層7を形成する。
最後に、必要に応じて外部に接続するための電極パッドおよび端子、保護膜を形成することで本発明の第1の実施形態に係るフラックスゲートセンサが構成される。ここで、外部に接続する端子としては、はんだバンプおよび金バンプ、ならびにワイヤボンディング等の一般的な半導体デバイスや薄膜デバイスに用いられる手法を適用することができる。
また、ここでは第1および第2配線層1および5として、スパッタおよび電界めっきによる銅(Cu)を用いたが、無電解Cuや電解Au(金)めっきなどにより形成してもよく、またスパッタ膜の銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)などによる良導電膜を用いてもよい。また、第1および第2絶縁樹脂層2および4は樹脂材料であるが、酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)などの絶縁膜をスパッタやCVDを用いて成膜し、開口部をドライエッチングにより形成することでも作製可能である。
次に、励磁効率が前述の動作原理の説明で理解されることを前提として、第2のソレノイドコイルの巻き回し数(内側ターン数)の、第1および第2のソレノイドコイルの巻き回し数の総数(全ターン数)に対する比率と、励磁効率(テスラ/電流)との関係を、全ターン数と内側/外側励磁のそれぞれをパラメータとして、説明する。
図7は、第2のソレノイドコイルの巻き回し数(内側ターン数)の、第1および第2のソレノイドコイルの巻き回し数の総数(全ターン数)に対する比率と、励磁効率との関係のグラフを示す図である。なお、第1および第2のソレノイドコイルは、均等に巻き回されており、従って、巻き回しの数が増えるとともに、隣接する各コイルの間隔が狭まることになる。すなわち、内側ターン数の全ターン数に対する比率は、「磁気コアの中央部分の長さ」の「磁気コア全体の長さ」に対する比率と等価である。また、比率が同じであれば、全ターン数に依存せず、磁気コアの形状は同じである。
図7においては、全ターン数が、38ターンの場合と、29ターンの場合のどちらであるかをパラメータとする。また、励磁するコイル(励磁コイル)について、第2のソレノイドコイル10を励磁コイルとする場合と、第1のソレノイドコイル9を励磁コイルとする場合のどちらであるかをパラメータとする。つまり、それらの組み合わせで、4通りのパラメータでの関係が示されている。
具体的には、全ターン数が38ターンで、第2のソレノイドコイルを励磁コイルとする場合(略して「38ターン内側励磁」と称す)を、ターン数比対励磁効率の2次元座標上にプロット(◇印で示す)すると、右上がりの直線上にのる。この直線を実線で示す。
また、全ターン数が29ターンで、第2のソレノイドコイルを励磁コイルとする場合(略して「29ターン内側励磁」と称す)を、同様にターン数比対励磁効率の2次元座標上にプロット(□印で示す)すると、「38ターン内側励磁」の場合と比較して傾きの緩やかな右上がりの直線上にのる。この直線を1点鎖線で示す。
また、全ターン数が38ターンで、第1のソレノイドコイルを励磁コイルとする場合(略して「38ターン外側励磁」と称す)を、同様にターン数比対励磁効率の2次元座標上にプロット(○印で示す)すると、左上がりの直線上にのる。この直線を2点鎖線で示す。
また、全ターン数が29ターンで、第1のソレノイドコイルを励磁コイルとする場合(略して「29ターン外側励磁」と称す)を、同様にターン数比対励磁効率の2次元座標上にプロット(+印で示す)すると、「38ターン外側励磁」の場合と比較して傾きの緩やかな左上がりの直線上にのる。この直線を破線(点線)で示す。
これらの4本の直線に注目すると、「38ターン内側励磁」に係る直線と、「38ターン外側励磁」に係る直線は、内側ターン数/全ターン数が略0.3の値のところで交差している。また、「29ターン内側励磁」に係る直線と、「29ターン外側励磁」に係る直線も、同様に、内側ターン数/全ターン数が略0.3のところで交差している。このことから、同じ全ターン数であれば、内側励磁の係る直線と、外側励磁に係る直線とは、すべて、特定の値、すなわち略0.3のところで交差するであろうことが導出できる。
図7を参照して、以上から理解できることは、フラックスゲートセンサは、励磁効率が高い方が性能がよいのであるから、交点における「内側ターン数/全ターン数」の特定の値(具体的には略0.3)を境として、交点の右側では、第2のソレノイドコイルを励磁コイル(つまり内側励磁)とし、交点の左側では、第1のソレノイドコイルを励磁コイル(つまり外側励磁)とすることが好ましい。
また、交点のところ(「内側ターン数/全ターン数」が特定の値、すなわち略0.3)では、第1のソレノイドコイルおよび第2のソレノイドコイルのどちらを励磁コイルとしてもよい(つまり外側励磁でも内側励磁でもよい)。
すなわち、ターン数について、実用領域(交点近傍)においては、励磁コイルのターン数は、より大きい場合が、励磁効率が高くなり望ましい。
すなわち、ターン数について、実用領域(交点近傍)においては、励磁コイルのターン数は、より大きい場合が、励磁効率が高くなり望ましい。
因みに、外側励磁でも内側励磁でもよいという場合は、例えば、全ターン数が38の場合は、概ね、内側ターン数が12で、外側ターン数が26(13+13)のときである。全ターン数が29の場合は、概ね、内側ターン数が9で、外側ターン数が20(10+10)のときである。
次に、上述のピックアップコイルを利用した電子方位計の実施形態を説明する。図8は、その電子方位計の概略斜視図である。
図8に示した電子方位計は、第1フラックスゲート(X軸)センサ20、第2フラックスゲート(Y軸)センサ30、第3フラックスゲート(Z軸)センサ40、および信号処理用IC50を、1つの基板上に配置することにより構成される。具体的には、第1フラックスゲートセンサ20および第2フラックスゲートセンサ30は、電子方位計を構成する基板面に対して、その形成された面が略平行となるように、かつ感磁方向が互いに直交するように配置される。また、第3フラックスゲートセンサ40は、電子方位計を構成する基板面に対して略垂直となるように配置される。このとき、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40は、外部との接続端子を除いた領域、すなわち磁気コア3およびコイル9、10を形成する部分の形状が同一であることが望ましい。これは、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40のそれぞれの特性を揃えることにより、各センサの特性のばらつきを補正する必要がなく、電子回路を簡略化できるようにするためである。また、第3フラックスゲートセンサ40は、基板面に対して略垂直に実装されるので、電子方位計の厚さを薄くするためには、その感磁方向の長さが、1mm以下、さらに好ましくは0.5mm程度であることが望ましい。
図8に示した電子方位計は、第1フラックスゲート(X軸)センサ20、第2フラックスゲート(Y軸)センサ30、第3フラックスゲート(Z軸)センサ40、および信号処理用IC50を、1つの基板上に配置することにより構成される。具体的には、第1フラックスゲートセンサ20および第2フラックスゲートセンサ30は、電子方位計を構成する基板面に対して、その形成された面が略平行となるように、かつ感磁方向が互いに直交するように配置される。また、第3フラックスゲートセンサ40は、電子方位計を構成する基板面に対して略垂直となるように配置される。このとき、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40は、外部との接続端子を除いた領域、すなわち磁気コア3およびコイル9、10を形成する部分の形状が同一であることが望ましい。これは、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40のそれぞれの特性を揃えることにより、各センサの特性のばらつきを補正する必要がなく、電子回路を簡略化できるようにするためである。また、第3フラックスゲートセンサ40は、基板面に対して略垂直に実装されるので、電子方位計の厚さを薄くするためには、その感磁方向の長さが、1mm以下、さらに好ましくは0.5mm程度であることが望ましい。
信号処理用IC50は、各フラックスゲートセンサにおける励磁コイル9に一定周波数の三角波電流を通電する回路と、ピックアップコイル10に現れる誘導電圧を検出するための検出回路と、誘導電圧が発生するタイミングを計数するためのカウンタと、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40のそれぞれに対して上記2つの回路との接続を切り替えるためのセレクタとを備えている。かかる構成により、第1フラックスゲートセンサ20、第2フラックスゲートセンサ30および第3フラックスゲートセンサ40で3軸方向それぞれの磁界を順次計測し、演算を行うことで方位誤差の小さい電子方位計を実現することができる。
次に、本発明のフラックスゲートセンサを利用した電流計の一例を説明する。図9は、本発明のフラックスゲートセンサを利用した電流計90の一例を示す概略斜視図である。図10は、本発明のフラックスゲートセンサを利用した電流計90の構造を示す概略斜視図である。
電流計90は、例えば、図10に示すように、プリント基板60上に、磁気センサ41と、磁気センサ41が検知した磁界を電流値に変換するための信号処理IC50とを組み合わせたものである。この磁気センサ41に、本発明のフラックスゲートセンサを採用し、電流計90を構成する。
図9に示すように、導体(導線)70に電流Iが流れると、導体70を中心として同心円状に磁界Hが発生する。Iを導体70に流れる電流値、rを電流計90と導体70との距離とすると、磁界H=I/(2πr)と表せる。この式に表されているように、導体(導線)70に近いほど、磁界Hは強い(磁束密度が高い)。また、導体(導線)70に流れる電流が大きいほど、大きい磁界Hが発生する。
例えば、図9に示したように、直線状の導体(導線)70に電流Iを流すと、導線70に垂直な平面内において、導線70を中心とする同心円状の磁界Hが発生する。図9において矢印Iの方向に電流が流れた場合、磁界の向きは矢印Hの方向となる。電流計90を、導線70近傍に配置し、導線70に流れる電流Iが発生させる磁界Hの大きさを検出することで、導線70に流れる電流Iの大きさを測定することができる。導線70に近いほど電流Iが発生させる磁界Hの磁束密度が高い。したがって、電流計90を導線70に近付けるほど、効率よく高感度に電流値を測定することができる。
また、電流計90において、磁気センサ(フラックスゲートセンサ)41の感磁方向Sが、電流Iが発生させる磁界Hの方向と平行となるように、磁気センサ(フラックスゲートセンサ)41を配置すると良い。
次に、本発明のフラックスゲートセンサを利用した電流計の別の例を説明する。図11は、本発明のフラックスゲートセンサを利用した電流計の別の例を示す概略斜視図である。
この例において、導線70の近傍には、2つの電流計(第1の電流計91および第2の電流計92)が配置されている。第1の電流計91および第2の電流計92は、図10で示した電流計90と同様の構造を持つ。第1の電流計91および第2の電流計92には、演算回路80が接続されている。第1の電流計91および第2の電流計92は、導線70を流れる電流Iが発生させる磁界Hiを検出する。具体的には、第1の電流計91は磁界Haを検出し、第2の電流計92は磁界Hbを検出し、演算回路80に出力する。演算回路80は、磁界Haおよび磁界Hbから磁界Hiを算出し、磁界Hiの強度から導線70を流れる電流Iの大きさを出力する。
第1の電流計91および第2の電流計92において、各電流計が具備するフラックスゲートセンサ41は、フラックスゲートセンサ41の感磁方向Sと磁界Hの方向とが平行となるように、基板60上に配置されている。また、第1の電流計91と第2の電流計92とは、導線70からの距離が同一であり、また、導線70を挟んで対称な位置に配置されている。
測定系が上述の構成を持つことにより、測定系に外部からノイズ磁界Hexが加わったとしても、第1の電流計91および第2の電流計92からの出力を演算することで、外部ノイズ磁界Hexを相殺し、導線70に流れる電流Iを正確に求めることができる。
以下、詳細に説明する。導線70に流れる電流Iが発生させる磁界Hiを検出することで電流Iの電流値を測定する測定系において、この測定系に外部ノイズ磁界Hexが加わった場合を考える。この時、第1の電流計91が検出する磁界Haは、Ha=Hi+Hexと表すことができる。第2の電流計92が検出する磁界Hbは、Hb=-Hi+Hexと表すことができる。電流Iが発生させる磁界Hiの方向は、第1の電流計91の位置と第2の電流計92の位置とで逆方向となる。
上記の2式より、Hex=(Ha+Hb)/2、Hi=(Ha-Hb)/2となる。すなわち、外部磁界ノイズHexの大きさを明らかにし、外部磁界ノイズHexを除いたHiの大きさを検出することができる。したがって、外部ノイズ磁界Hexが加わったとしても、導線70に流れる電流Iの電流値を正確に測定することができる。
本発明は、携帯電話、ポータブルナビゲーションデバイス、ゲームコントローラ等に使用されるフラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計に適用することができる。また、本発明は、電線の近傍に本発明のフラックスゲートセンサを配置し、電線を流れる電流の作る磁界を検出して電流値を測定する電流計に適用することができる。
1 磁気コアの端部分
2 磁気コアの中央部分
3 磁気コア
4 第1配線層
5 第1絶縁層
6 第2絶縁層
7 第2配線層
8 開口部
9 第1のソレノイドコイル
10 第2のソレノイドコイル
11 電極パッド
12 電極パッド
20 第1フラックスゲート(X軸)センサ
30 第2フラックスゲート(Y軸)センサ
40 第3フラックスゲート(Z軸)センサ
50 信号処理用IC
100 基板
A 磁気コアの長手方向の長さ
B 端部分1の幅
C 中央部分2の幅
D 端部分1の長手方向の長さ
2 磁気コアの中央部分
3 磁気コア
4 第1配線層
5 第1絶縁層
6 第2絶縁層
7 第2配線層
8 開口部
9 第1のソレノイドコイル
10 第2のソレノイドコイル
11 電極パッド
12 電極パッド
20 第1フラックスゲート(X軸)センサ
30 第2フラックスゲート(Y軸)センサ
40 第3フラックスゲート(Z軸)センサ
50 信号処理用IC
100 基板
A 磁気コアの長手方向の長さ
B 端部分1の幅
C 中央部分2の幅
D 端部分1の長手方向の長さ
Claims (10)
- 基板上に形成された第1配線層と、
前記第1配線層を覆うように形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に形成され、中央部分と、前記中央部分と連続してかつ前記中央部分の幅よりも広い幅を持ち、前記中央部分の両端に位置する第1および第2の端部分と、を有する磁気コアと、
前記磁気コアを覆うように前記第1絶縁層上に形成された第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に形成された第2配線層と、を少なくとも備えるフラックスゲートセンサであって、
前記第1配線層と前記第2配線層とが電気的に接続されることにより、前記第1および第2の端部分に巻き回される第1のソレノイドコイルと、前記中央部分に巻き回される第2のソレノイドコイルを構成し、
前記第1のソレノイドコイルの巻き回し数をT1、前記第2のソレノイドコイルの巻き回し数をT2としたとき、T2/(T1+T2)が境界値より小さい場合には前記第1のソレノイドコイルが励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値より大きい場合には前記第2のソレノイドコイルが前記励磁コイルとして機能し、T2/(T1+T2)が前記境界値と等しい場合には前記第1および第2のソレノイドコイルのいずれもが前記励磁コイルとして機能することができることを特徴とするフラックスゲートセンサ。 - 前記境界値は、0.25乃至0.35であることを特徴とする請求項1に記載のフラックスゲートセンサ。
- 前記第1および第2の端部分の、幅をB、長手方向の長さをDとしたとき、比率B/Dが1より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のフラックスゲートセンサ。
- 前記第1のソレノイドコイルは、前記第1の端部分に巻き回された第3のソレノイドコイルと、前記第2の端部分に巻き回された第4のソレノイドコイルとを含み、前記第3のソレノイドコイルおよび前記第4のソレノイドコイルは、直列に接続され、かつ各々の巻き回し数が略同一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフラックスゲートセンサ。
- 前記第1および第2の端部分において、前記中央部分に接続する部位は、曲率が連続的に変化する曲線形状を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフラックスゲートセンサ。
- 基板と、請求項1に記載のフラックスゲートセンサを少なくとも1つ含む3つのフラックスゲートセンサと、
を備える電子方位計であって、
前記3つのフラックスゲートセンサは、各フラックスゲートセンサの感磁方向が互いに交わるように前記基板上に配置されていることを特徴とする電子方位計。 - 前記各フラックスゲートセンサの感磁方向は、互いに直交することを特徴とする、請求項6に記載の電子方位計。
- 基板と、請求項1に記載のフラックスゲートセンサと、前記フラックスゲートセンサが検知した磁界を電流値に変換するための信号処理ICと、を備える電流計。
- 前記フラックスゲートセンサは、前記フラックスゲートセンサの感磁方向が電流から発生する磁界の方向と平行となるように前記基板上に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の電流計。
- 導線と、2つの、請求項9に記載の電流計を備え、
前記2つの電流計は、前記導線からの距離が同一であり、また、前記導線を挟んで対称な位置に配置されていることを特徴とする、計測系。
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