JP2001281270A - 分割型電流検出器 - Google Patents

分割型電流検出器

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JP2001281270A
JP2001281270A JP2000099976A JP2000099976A JP2001281270A JP 2001281270 A JP2001281270 A JP 2001281270A JP 2000099976 A JP2000099976 A JP 2000099976A JP 2000099976 A JP2000099976 A JP 2000099976A JP 2001281270 A JP2001281270 A JP 2001281270A
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shield case
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split
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JP2000099976A
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Inventor
Makoto Kawakami
川上  誠
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Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部磁場の影響による測定値のばらつきを防
止する。 【解決手段】 内側磁気シールドケース21,22と外
側磁気シールドケース23,24との二重構造とし、夫
々の分割方向が互いに交叉する方向にして検出器本体1
を囲繞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発・変電所等の直
流回路地絡(漏電)検知、特に既設の設備、運転中の設
備の点検においては導線を取り外せない通電状態のまま
で被測定導体に検出器を取り付け、その電流検出を行
う、所謂分割型電流検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は特開平10−232248号公報
に開示された従来の分割型直流電流検出器の模式図であ
り、一対の検出コア部材31a,31b内に被検出導体
32及び参照導線34を貫通配置した後、ねじ33にて
検出コア部材31a,31b同士を一体化し、被検出導
体32に直流電流Im が流れている状態で参照導線34
に参照電流(参照信号)として、絶対値が等しくプラス
側とマイナス側に交互に反転する矩形波状の電流(I
ref a,Iref b)を重畳して印加し、利得制御可能な
検出回路を介して出力された検出信号(出力電圧)(V
DET a,VDET b)の変化分が前記参照電流の変化分に
等しいかを判定し、変化分に等しくない場合は、検出信
号の変化分が参照電流の変化分に等しくなるよう検出回
路の利得を制御し、その後、参照電流を消去した状態で
被検出導体32に流れている直流電流のみによる出力を
得る構成となっている。
【0003】図8においては一対の検出コア部材31
a,31bを用いた構成を模式的に示しているが、特開
平10−232248号公報に示すような矩形環状,管
状等の種々の形状からなる検出コアを一対に分割した検
出コア部材を組立て、所定位置に励磁コイル及び検出コ
イルを巻回したフラックスゲート型電流センサを用いる
分割型直流電流検出器において、いずれも同様な作用に
より被検出導体に流れている直流電流のみによる出力を
得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した分割
型直流電流検出器は検出コア部材31a,31bの分割
接合面から地磁気等の外部磁場が侵入し易く、誤動作を
生じる大きな要因となることがあった。例えば直流電流
1mAを検出する場合、検出コアの磁路長を100mmとす
ると、これに印加される磁場は1.3×10-4Oeとな
り、地磁気 (3〜4×10-1Oe)の略1/3000と極めて
小さいため、僅かの磁束が侵入しても誤動作を生じさせ
てしまう。
【0005】外部磁場による誤差出力が生じる場合、被
検出導体32の電流を遮断出来る場合は、その状態で零
点調整を行えばよく特に問題ないが、遮断出来ない場合
には実際の電流による出力との区別がつかないため測定
値の信頼性に問題が生じてしまうのである。このため通
常は検出コアの外周を囲う磁気シールドケースを設ける
が、磁気シールドケース自体も検出コアに合わせて分割
構造となっているため接合面からの磁束の侵入を完全に
阻止することは実質的に困難であった。
【0006】この対策として磁気シールドケースの接合
面にフランジを設け、このフランジ同士の接合面を鏡面
に研摩することで接合面の磁気抵抗を低減することも試
みられているが、磁気シールドケースの組付け時の締め
付け具合等により磁気抵抗が変化し、組付け時の特性の
再現性を得るのが難しいという問題があった。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、その目的とするところは磁気シールドケースを
内, 外二重に構成すると共に、内, 外の磁気シールドケ
ースの分割方向が互いに交叉することで内部への磁気の
侵入を確実に阻止し得るようにした分割型電流検出器を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の分
割型電流検出器は、複数個に分割されて形成され、内側
に被測定導体を貫通位置させるべく貫通孔を備えた環状
に組立られた検出コアを有する分割型電流検出器におい
て、複数に分割され、前記検出コアの外周を覆うべく中
空の環状に組立られた内側磁気シールドケースと、複数
に分割され、前記環状に組立られた内側磁気シールドケ
ースの外囲を覆うべく内側磁気シールドケースと磁気的
な空隙を形成して中空の環状に組立られた外側磁気シー
ルドケースとを備え、前記内側磁気シールドケースと、
外側磁気シールドケースの各々分割方向が互いに交叉す
ることを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明の分割型電流検出器
は、前記内側磁気シールドケース及び外側磁気シールド
ケースがパーマロイからなることを特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明の分割型電流検出器
は、前記内側磁気シールドケースと外側磁気シールドケ
ースとの間に合成樹脂を配置し、磁気的な空隙を形成し
たことを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明の分割型電流検出器
は、前記内側磁気シールドケース内には検出コアに励磁
コイル及び検出コイルを巻回してなるフラックスゲート
型電流センサを配設したことを特徴とする。
【0012】このような発明にあっては、内, 外磁気シ
ールドケースの各々分割方向が互いに交叉することか
ら、外部磁場がいずれの方向から印加されたとしても磁
気シールドケース内部に磁束が生じることがなく、検出
器の測定精度が向上し、また測定値自体が安定する。
【0013】
【発明の原理】本発明者は分割構造の磁気シールドケー
スにおける分割面の方向と、外部磁場の印加方向との関
係について実験を行った結果、次のような事実を知見し
た。図1は分割構造の磁気シールドケースの分割方向
と、印加磁場の方向との関係を示す説明図である。磁気
シールドケースはいずれも水平方向に2分割された構成
にて説明する。
【0014】図1(a) は磁気シールドケース2における
分割方向が水平方向であって、磁場の印加方向も矢符で
示す如く水平方向とした場合を示してある。この場合は
磁束は磁気シールドケース2の外周面側に引き寄せられ
るが、磁気シールドケース2の分割面のギャップ部を横
切る磁束は発生しないので、分割された両磁気シールド
ケース間に磁気ポテンシャルの差が生じず磁気シールド
ケースで囲われた内側には磁束が侵入しない。
【0015】また図1(b) は分割構造の磁気シールドケ
ース2における分割方向が水平方向であって、磁場の印
加方向が矢符で示す如く垂直方向とした場合を示してあ
る。この場合は分割面であるギャップ部を横切る磁束が
発生するので、分割された両磁気シールドケース間に起
磁力が発生し、該磁気シールドケース2を貫通して磁気
シールドケース2で囲われた内部に磁束が侵入し、所定
の磁束密度が発生する。
【0016】図1(c) は分割構造の磁気シールドケース
における分割方向が水平方向であって、分割面に対し磁
場の印加方向が斜め上方から印加した場合を示してあ
る。この場合は傾斜磁場による磁束の水平成分は図1
(a) と同様に磁気シールドケース内に侵入しないが、垂
直成分は図1(b) と同様となり、磁気シールドケース2
内に侵入することとなる。そこで図1(d) に示す如く磁
気シールドケース2を内,外二重に配置し、しかも内側
磁気シールドケース21,22の分割方向と外側磁気シ
ールドケース23,24の分割方向とを交叉させるよう
に、例えば互いの方向を90°ずらせることで磁場を周
方向のいずれの方向から印加したとしても内側磁気シー
ルドケースの内側に磁束が侵入するのを阻止することが
出来ることとなる。
【0017】内側磁気シールドケースと外側磁気シール
ドケースとの分割方向は図1(d) の如く、互いに90°
ずらせることがシールドケース内への磁束の侵入を阻止
する上で最も好ましい。なお、各々シールドケースの加
工性,組立性や他の部品との関係で分割方向を互いに9
0°ずらせることが困難な場合は、この交叉角度には限
定されないが本発明の効果を得るためには、90°±1
0°の範囲で選定することが好ましい。
【0018】なお内側磁気シールドケース21,22と
外側磁気シールドケース23,24とは図示の如く、磁
気的な空隙を形成して配置することが必要である。すな
わち磁気的な空隙を形成することなく互いに接触した状
態で配置すると、これらが一体品と同様に作用し、各々
分割面に発生する磁束によって図1(b),(c) の如く磁気
シールドケース内に磁束が侵入することとなる。
【0019】実用化に際しては内側磁気シールドケース
21,22と外側磁気シールドケース23,24との間
に合成樹脂や、Al,Cu,ステンレス等の非磁性金属
等からなる非磁性体ケースを配置する構成を採用するこ
とが望ましい。成形性や内側磁気シールドケースと外側
磁気シールドケースとの組立性(柔軟性に優れ互いのシ
ールドケースを変形させることなく容易に組立可能)等
の観点から合成樹脂が好ましい。なお、各々磁気シール
ドケースの一方又は両方にパーマロイと非磁性金属との
複合板を採用することで、前記合成樹脂を配置する構成
よりもシールド効果を増大でき、特に非磁性金属として
Cu等の導電性材料を用いることで外部から印加される
交流磁場の影響を該導電性材料内に発生する渦電流効果
によって低減することが可能となる。
【0020】また、各々磁気シールドケースはパーマロ
イ(Ni−Fe合金),センダスト(Fe−Al−Si
合金),ケイ素鋼板(Fe−Si合金),ソフトフェラ
イト(例えばMn−Znフェライト)等の公知の軟質磁
性材料を用いることができるが、加工性に優れ、透磁率
が高くて磁束がケース内側に侵入しにくい等の観点から
パーマロイが最も好ましい。
【0021】さらに磁気シールドケース内に配置する電
流センサとしては検出コアを分割可能に構成したフラッ
クスゲート型電流センサを用いることが好ましい。フラ
ックスゲート型電流センサは特開平10−232248
号公報に図示される構成の他、公知の種々の構成が採用
できる。
【0022】特に本願発明者が先に提案した一対の環状
検出コアを対向配置するとともに、該検出コアの所定位
置に励磁コイルと検出コイルをトロイダル状に巻回し、
検出コアの内側の空間内に貫通配置された被検出導体に
流れる直流電流によって発生する磁場による検出コア内
の磁束を、前記励磁コイルに交流励磁電流を印加するこ
とによって磁気スイッチングし、それに伴う磁束変化に
対応する起電力を検出コイルによって得ることで、被検
出導体に流れる電流値を高感度で測定する構成からなる
電流センサ(特願平10−338185号)を用いるこ
とで、分割型電流検出器の高精度化、小型化が達成でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図2は本発明の実施の形態におけ
る磁気シールドケースの構成を示す分解斜視図であり、
図中1は検出器本体、21, 22は上,下の中央部で水
平方向に2分割された内側磁気シールドケース、23,
24は左,右の中央部で垂直方向に2分割された外側磁
気シールドケース、8は内側磁気シールドケース21の
頂部に貫設した入, 出力線のコネクタを示している。
【0024】磁気シールドケースは図2に示す如く内側
磁気シールドケース21, 22と外側磁気シールドケー
ス23, 24とからなり、いずれもパーマロイ(Ni:
80wt%、Mo:5wt%、Feの成分組成)からなる厚
さ0. 5mmの板材にて構成され、内側磁気シールドケー
ス21,22は全体として中空の矩形環状をなすよう
に、また外側磁気シールドケース23,24は全体とし
て中空の箱形をなすように形成されている。
【0025】中空の矩形環状をなす内側磁気シールドケ
ース21, 22はその上,下略中央部で水平方向に2分
割され、一方外側磁気シールドケース23, 24は内側
磁気シールドケース21, 22に外嵌可能な大きさの中
空の箱形に形成され、前記内側磁気シールドケース2
1, 22の貫通孔7の中心を通り、内側磁気シールドケ
ース21, 22の2分割面と直交する面にて分割されて
おり、前記貫通孔7と対応する部分にはこれを塞がない
ように矩形の切欠部23a, 24aが形成されている。
前記貫通孔7内には最終的に図示しない被検出導体が配
置される。
【0026】内側磁気シールドケース21, 22と外側
磁気シールドケース23, 24とは夫々上,下又は左,
右の中央部で2分割した場合を示したが、特にこれに限
るものではなく、例えば内側磁気シールドケース21,
22は上端又は下端寄りの位置で、外側磁気シールドケ
ース23,24は左端又は右端寄りの位置で、分割して
もよく、また分割個数も検出器本体の組み込み易さ等を
勘案して任意に設定すればよい。
【0027】また、内側磁気シールドケース21, 22
と外側磁気シールドケース23, 24との分割方向は内
部への磁束の侵入を阻止するためには互いに直交するの
が望ましいが、±10°の範囲内で非直角の状態で交叉
させても目的とする検出器としての機能を得ることが出
来る。図示しないが、上下一対の内側磁気シールドケー
ス21,22の外表面に合成樹脂板等の非磁性板を貼付
固着することにより、又は内側磁気シールドケース2
1,22に外嵌する同形状の非磁性ケースを配置するこ
とにより、内側と外側とのシールドケース間に磁気的な
空隙を形成することができる。
【0028】図3は内側磁気シールドケース21,22
の内側に配設されるフラックスゲート型構造からなる検
出器本体1の拡大斜視図であり、2組の検出コア11,
12は相互の間に介在させた非磁性材料からなるスペー
サ15にて相互の間に所定の間隔を隔てて並置させてあ
る。各検出コア11, 12は夫々厚さ0. 5mmのパーマ
ロイを用いて、平行な両腕部及びこれらの一端同士を結
ぶ連結部にて正面視でU字形をなす2個一組のコア部材
11a,11b、12a,12bにて形成され、110
0℃で3時間にわたって磁性を向上させるための焼鈍処
理を施してある。コア部材11a,11bと12a,1
2bとは夫々の両腕部同士を重ね合わせ、接合して全体
として矩形環状に組立られる。
【0029】各U字形をなすコア部材11a,11b、
12a,12bの連結部には個別に励磁コイル13a,
13b、14a, 14bが巻回され、また対応する両コ
ア部材11a,11b、12a,12bの連結部間に渡
して励磁コイル13a,14aの外周及び励磁コイル1
4a,14bの外周に検出コイル16a, 16bが巻回
されている。
【0030】磁気シールドケース2内に対する検出器本
体1の収納態様は組立前に図2に示す如く検出コア1
1,12のコア部材11b,12bとコア部材11aと
12aとに分けて夫々前者は内側磁気シールドケース2
1内に、また後者は内側磁気シールドケース22内に分
けて収納固定する。即ち、検出コア11,12のコア部
材11b,12bの各連結部に励磁コイル13b,14
bを巻回し、両コア部材11b,12bの間に適宜のス
ペーサを介在させて両励磁コイル13b,14bの外周
にわたって検出コイル16bを巻回する。
【0031】この状態で内側磁気シールドケース22内
にこれに沿うよう挿入させる。一方コア部材11a,1
2aの各連結部にも励磁コイル13b,14bを巻回し
た後、両コア部材11a,12aの間に適宜のスペーサ
を介在させ、両励磁コイル13a,14aの外周にわた
って検出コイル16aを巻回する。この状態で内側磁気
シールドケース21内にこれに沿うよう挿入させ固定す
る。
【0032】各々上下の内側磁気シールドケース21,
22内に固定された検出コア部材11b,12bと11
a,12bとは上下の内側磁気シールドケース21,2
2の分割面を当接して一体化する際に、図3に示すよう
に検出コア部材11a,12aの両腕部の外側から検出
コア部材11b,12bが重ね合うようにして接合して
全体として矩形環状に組立られる。
【0033】図2においては上記検出コア部材11a,
12a及び11b,12bとの接合部の構成が理解しや
すいように組立後の形態にて示してある。なお、各々内
側磁気シールドケースと検出コア部材との固定は接着固
定等、公知の方法が採用でき、検出コア部材の位置決め
の為に内側磁気シールドケース21,22の内側面と検
出コア部材外側面との間に非磁性材からなる位置決め用
サポート部材を配置することが望ましい。
【0034】また検出コア部材11a,12aと11
b,12bとの接合を完全に行なうために接合部の外側
から弾性材にて押圧する構成、ボルト等で押圧する構成
等を採用することが望ましい。
【0035】以上のように内側磁気シールドケース2
1,22内に検出コアを組立た状態で更に左,右の外側
磁気シールドケース23, 24を内側磁気シールドケー
ス21, 22の外側に外嵌し、本願発明の分割型電流検
出器を完成した。
【0036】以上の構成においては分割された各々の検
出コア部材11a,12a及び検出コア部材11b,1
2bに励磁コイル13a,14aと検出コイル16a及
び励磁コイル13b,14bと検出コイル16bとが巻
回された構成にて示したが、検出器全体の構成を簡単に
し、電気的接続を容易にする等の観点から一方の検出コ
ア部材11a,12a又は検出コア部材11b,12b
にのみ励磁コイル及び検出コイルを配置した構成でも本
発明の目的を達成することが可能である。特に本発明の
磁気シールド構成を採用することで各々検出コア部材へ
の外部磁場の影響が実質的に零となり、一方検出コア部
材へのコイル配置による電気的アンバランスを要因とす
る検出誤差を極めて小さくすることができる。
【0037】図4〜図7は図2に示す分割型電流検出器
の試験結果を示すグラフであり、図4は入出力特性図で
あり、縦軸に出力電圧(V)を、横軸に入力電流(mA)
をとって示してある。グラフ中●印でプロットしたの
は、被検出導体に参照図に示す分割型電流検出器の+側
に、また○印でプロットしたのは反対側である一側に通
電した場合の結果である。この結果から明らかなよう
に、被検出導体への入力電流が10mA以下の範囲で前記
入力電流に比例した出力電圧が得られることが解る。
【0038】図5は平衡電流特性を示すグラフであり、
参照図に示す如く手前から紙背側と、紙背から手前側へ
同時に通電した場合の誤差出力であり、縦軸に誤差出力
電圧(V) を、また横軸に平衡電流(A) をとって示してあ
る。これから明らかなように実施の形態における検出器
本体の検出コア11,12の中心に形成された貫通孔の
内周面が内側磁気シールドケース21,22にて覆われ
ているから広範囲の平衡電流(A) に対して誤差の小さい
安定した出力電圧(V) が得られていることが解る。
【0039】図6は耐磁場特性(5Oe)を示すグラフで
あり、図6(a) は検出器本体の内側磁気シールドケース
の分割面と直角方向に磁場を印加し、その状態で検出器
本体を貫通孔方向を中心軸として360°回転させた場
合を、また図6(b) は検出器本体の貫通孔と平行方向に
磁場を印加し、その状態で検出器本体を内側磁気シール
ドケースの分割面の法線方向を中心軸として360°回
転させた場合を示しており、いずれの場合も十分な耐磁
場特性を示していることが解る。図7は分解能に関する
試験結果を示すグラフであり、入力電流として0. 1mA
のステップ変化を与えた場合、出力電圧にはこれを示す
明瞭な変化が現れており、0. 1mA以下の分解能がある
ことが確認出来た。
【0040】
【発明の効果】本発明にあっては検出器本体を囲繞する
磁気シールドケースを内, 外二重構造で構成し、各内,
外側磁気シールドケースは分割構造であって、その分割
方向が互いに交叉する方向にして検出器本体を囲繞する
態様で外嵌したから外部からの磁場の印加の方向の如何
に拘らず、内部に磁束が侵入することがなく、地磁気等
に影響されることなく、検出値が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】分割構造の磁気シールドケースの分割方向と、
印加磁場の方向との関係を示す説明図である。
【図2】磁気シールドケースの分解斜視図である。
【図3】検出器本体の拡大斜視図である。
【図4】分割型電流検出器の試験結果を示すグラフであ
る。
【図5】分割型電流検出器の試験結果を示すグラフであ
る。
【図6】分割型電流検出器の試験結果を示すグラフであ
る。
【図7】分割型電流センサの試験結果を示すグラフであ
る。
【図8】特開平10−232248号公報に開示された
従来の分割型直流電流検出器の模式図である。
【符号の説明】
11,12 検出コア 21,22 内側磁気シールドケース 23,24 外側磁気シールドケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個に分割されて形成され、内側に被
    測定導体を貫通位置させるべく貫通孔を備えた環状に組
    立られた検出コアを有する分割型電流検出器において、 複数に分割され、前記検出コアの外周を覆うべく中空の
    環状に組立られた内側磁気シールドケースと、 複数に分割され、前記環状に組立られた内側磁気シール
    ドケースの外囲を覆うべく内側磁気シールドケースと磁
    気的な空隙を形成して中空の環状に組立られた外側磁気
    シールドケースとを備え、前記内側磁気シールドケース
    と、外側磁気シールドケースの各々分割方向が互いに交
    叉することを特徴とする分割型電流検出器。
  2. 【請求項2】 前記内側磁気シールドケース及び外側磁
    気シールドケースがパーマロイからなることを特徴とす
    る請求項1記載の分割型電流検出器。
  3. 【請求項3】 前記内側磁気シールドケースと外側磁気
    シールドケースとの間に合成樹脂を配置し、磁気的な空
    隙を形成したことを特徴とする請求項1記載の分割型電
    流検出器。
  4. 【請求項4】 前記内側磁気シールドケース内には検出
    コアに励磁コイル及び検出コイルを巻回してなるフラッ
    クスゲート型電流センサを配設したことを特徴とする請
    求項1記載の分割型電流検出器。
JP2000099976A 2000-03-31 2000-03-31 分割型電流検出器 Pending JP2001281270A (ja)

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