JP2013199768A - ダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造 - Google Patents

ダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造 Download PDF

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Abstract

【課題】意匠に優れたサッシレスの板ガラスで構成し、その剛性不足を補い得る構成を有し、十分な耐震性を備え、かつ設置したそれのメンテナンスも容易であること。
【解決手段】アウターガラス1に対面すべくその内側に一定間隔をあけて直列に配するインナーガラス用の複数の板ガラス2、2…と、それらの板ガラス2、2…の各々の下部に二個ずつ配した戸車3、3…と、複数の板ガラス2、2…の直下の床面fに配した下部レール部材4及び直上の天井r側に配した下部レール部材4と対になる上部レール部材5と、各隣接する板ガラス2、2の隣接部近傍に天井r側から垂下させた上部支持支柱7a及び床面fから立ち上げた下部支持支柱7bと、上部支持支柱7aの下端及び下部支持支柱7bの上端にそれぞれ取り付けた固定手段6、6と、各隣接する板ガラス2、2の各々二箇所に設けた各固定手段6、6との結合用の掛止部材8、8とで構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、種々の物品の販売店や飲食店又は事務所等を構成する建物に設置されるダブルガラススキンにおけるインナーガラススキンを構成するダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造に関する。
室内の冷房時には日射等による窓面熱負荷の低減を図り、暖房時には日射等により暖められた空気を熱回収することで暖房効率を向上させようとして、若しくは、断熱窓としての機能と放熱窓としての機能を発揮させるべく、窓等の開口部を必要な構成要素を備えた二重ガラスにする構成の提案があり、特許文献1、2はその種の提案である。
特許文献3は、既設のガラスカーテンウォールの内側に、該ガラスカーテンウォールの支持のために配してある方立を利用して、その室内側の部位にインナーガラスウォールとなるインナーサッシを取り付け、後付で室内側からの工事のみでダブルガラススキンを構成し、冷暖房効率を向上させることができるようにしたものである。
従ってこの特許文献3の発明によれば、既設のガラスカーテンウォールの内側に後付のインナーサッシを配してダブルガラススキンを構成できるものではあるが、文字通り、インナーサッシを配するものであり、枠体による支持のない板ガラスを配することのできるものではない。枠体により、大開口に採用する大型の板ガラスでも剛性不足を補うことが可能になるが、意匠的には、該枠体が目障りとなる問題点がある。
実開昭60−83830号公報 特開2002−206376号公報 特開2010−144475号公報
本発明は、ガラスカーテンウォールの内側に、それと共にダブルガラススキンを構成するインナーガラススキンを構成するダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造であって、意匠に優れたサッシレスの板ガラス(複層ガラスを含む)で構成し、その剛性不足を補い得る構成を備え、それ故、大きな面積の開口部に用いる場合であっても十分な耐震性を備え、かつ設置したそれのメンテナンスも容易であるダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造を提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、ガラスカーテンウォールの内側にこれをアウターガラスとしてこれに一定の間隔をあけて配するダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造であって、
前記アウターガラスに対面すべく該アウターガラスの内側に一定間隔をあけて配するインナーガラス用の複数の板ガラスであって、その各々の四辺を剛性を有する枠体で支持していない複数の板ガラスと、
前記複数の板ガラスの各々の下部に配した戸車と、
前記複数の板ガラスの直下の床面に配した下部レール部材及び該複数の板ガラスの直上の天井部に配した該下部レール部材と対になる上部レール部材であって、前記戸車を介してインナーガラス用の板ガラスの下部を移動自在に支持する下部レール部材及び該板ガラスの直上を移動自在に支持する上部レール部材と、
前記アウターガラスと前記インナーガラスの間に位置する支持手段に構成した隣接する各一対の板ガラスの各側部の高さ方向の途中を固定保持する固定手段であって、該隣接する各一対の板ガラスの室内側からそれらの隙間を通じて手を挿入して隣接する各一対の板ガラスの各側部に対する固定保持を解除することが可能な固定手段と、
で構成したダブルガラススキン用のインナーガラス構造である。
本発明の2は、本発明の1のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造において、
前記上部レール部材及び下部レール部材を相互に上下対応する各一本のレール部材で構成し、
前記上部レール部材及び下部レール部材の上下対応する一部に、隣接する位置の板ガラスを退避させることができる板ガラスの退避部を構成し、かつ該退避部の室内側に該退避部をカバーするガラスカバーを施したものである。
本発明の3は、本発明の2のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造において、
前記固定手段を、
前記支持手段に固設した枠体と、
前記枠体に固設した軸案内部材と、
前記軸案内部材に回転自在かつ進退自在に配した軸部材と、
前記軸部材の先端に配した係止片であって、該軸部材の進出時に、該軸部材の周方向の一定範囲の角度で、対応する隣接する一対の板ガラスの両側部に配した両掛止部材にその各端部を係止し、周方向の他の範囲の角度で該各端部の係止が解除される係止片と、
前記軸部材の進出状態でその周方向の角度を前記一定範囲の角度に保持する角度保持手段であって、その角度保持をワンタッチ操作で解除することができる角度保持手段と、
前記軸部材を進出方向に付勢する付勢手段と、
前記軸部材を、前記係止片を前記両掛止部材から係止解除した上で、後退させた場合に、その周方向の角度を変更することで、前記付勢手段によるその進出動作を阻止する進出阻止手段と、
で構成したものである。
本発明の4は、本発明の1、2又は3のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造において、
前記板ガラスとして複層ガラスを用いたものである。
本発明の5は、本発明の1、2、3又は4のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造において、
前記支持手段として、前記アウターガラス支持用の方立又は躯体に固設した新設の支柱部材を採用することができる。
本発明の6は、本発明の1、2、3、4又は5のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造において、
前記固定手段を、隣接する各一対の板ガラスの側部の高さ方向の途中の複数箇所を固定保持すべく対応する複数箇所に設置したものである。
本発明の1のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、既設又は新設のガラスカーテンウォール(アウターガラス)の内側にインナーガラスを設置して容易にダブルガラススキンを構成し、ダブルガラススキンによる効果、すなわち、室内の冷房時には日射等による窓面熱負荷の低減を図り、暖房時には日射等により暖められた空気を熱回収することで暖房効率を高めることができるというような効果を得ることができる。
本発明の1のインナーガラススキン構造によれば、前記のようなダブルスキン構造を、建築物の大開口部においても、インナーガラスとして用いる板ガラスに剛性を確保するための枠体を用いず、それ故に優れた意匠性を確保しながら、剛性不足の問題を解決することができる。すなわち、本発明の1のインナーガラススキン構造では、インナーガラスとして用いる板ガラスは、隣接する一対のそれ毎に高さ方向の途中の各側部を固定手段でスポット的に固定保持することにより、意匠性を損ねずに、その剛性不足を解消することが可能となっている。それ故に耐震性を確保することもできる。またその固定手段は、必要に応じてその固定保持を解除することが可能であり、かつインナーガラススキンを構成する板ガラスは上部レール部材と下部レール部材とで移動可能に構成してあるため、固定手段による固定保持を解除すれば、該上部レール部材と下部レール部材のその案内方向に沿って移動させることが可能であり、ダブルガラススキンの内側の清掃やその他の種々のメンテナンスを容易に行うことができるものでもある。
本発明の2のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、上部レール部材及び下部レール部材を上下対応する一本ずつで構成したため、インナーガラスを構成する板ガラスは同一面内に直列に配列され、平坦な美しい意匠を構成することができるが、そうでありながら、その一列の一部に板ガラスの退避部を構成し、必要に応じて該退避部にこの部位に隣接する板ガラスを退避させることで、その板ガラスの配置してあった位置を空け、必要に応じて更に一つずつ順次板ガラスを空いたスペースに移動させることにより、いずれの部位に位置する板ガラスであってもこれを隣接する位置に移動させ、その設置した位置を空けることが可能となっている。またその退避部は、ガラスカバーを配してあるので、全体として違和感のない構成となっている。
なお、本発明の2のインナーガラススキン構造は、以上のように、上下に対応する各一本の上部レール部材と下部レール部材とで同一平面内に位置する複数の板ガラスによるインナーガラスを構成しているが、前記本発明の1は、このような構成に限定されるわけではなく、上下に対応する各二本の上部レール部材と下部レール部材とで平行な二つの面内に位置する板ガラスによる引き違い型のインナーガラスを構成することも可能である。
本発明の3のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、簡単な操作で、インナーガラススキンを構成する隣接する一対の板ガラスの側部を同時にその高さ方向の途中で固定保持することができる。これによって、大開口を閉じる高さ方向寸法の大きな板ガラスであっても、その剛性の不足を、四辺を抱える枠体を用いることなく補うことが可能となる。それ故に剛性を保持して十分な耐震性を確保しながら意匠性に優れたインナーガラススキンを構成することができる。
本発明の4のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、一層高い断熱性を確保し、冷暖房効率等を高めることができる。
本発明の5のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、前記固定手段をインナーガラススキンを構成する隣接する各一対の板ガラスの適切な高さ位置に設置して該各一対の板ガラスを確実に固定保持することができる。また柱状部材で固定手段を支持することで意匠性を損ねないようにすることもできる。
本発明の6のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造によれば、インナーガラスを構成する板ガラスをその高さ方向の複数箇所で保持することができるものであり、その高さ位置を適切に設定することにより、大開口に設置する高さ寸法の非常に大きな板ガラスであってもその剛性不足を意匠性を損ねずに補うことが可能になる。
実施例のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造の概略平面説明図。 実施例のインナーガラススキンの一部を室内側から見た概略説明図。 (a)はインナーガラススキンを構成する板ガラスの設置状態の概略側面図、(b)は(a)の一部切欠拡大図。 (a)は図2のB部の拡大図、(b)は図2のC部の拡大図。 (a)はインナーガラススキンを構成する板ガラスの下端付近の戸車を設置した部位の縦断面図、(b)は上端付近の縦断面図。 (a)はインナーガラススキンを構成する板ガラスの上端付近の設置状態を示す側面図、(b)は下端付近の設置状態を示す側面図。 (a)は図2のA−A線拡大断面図、(b)は固定手段との結合部以外の部位の断面平面図。 インナーガラススキンを構成する隣接する二枚の板ガラスの下方の結合部付近の室内側から見た拡大図。 (a)はインナーガラススキンを構成する隣接する二枚の板ガラスの上方の結合部付近の側面から見た拡大図、(b)は下方の結合部付近の側面から見た拡大図。 (a)は固定手段の側面図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は(a)のE−E線断面図、(d)は(a)のF−F線断面図、(e)は(a)のG−G線断面図。 (a)は枠体の側板を省略した状態の固定手段の側面図、(b)は枠体の側板を省略し、軸案内部及び角度保持部を断面した固定手段の側面図、(c)は固定手段の平面図。 (a)は板ガラスの固定保持状態の固定手段の一部切欠側面図、(b)は角度保持部を押し下げ、軸部材の回動を許容する状態の固定手段の一部切欠側面図、(c)は軸部材を90度回転させた状態の固定手段の一部切欠側面図(角度保持手段は復帰上昇状態)。 (a)は軸部材を後退させた状態の固定手段の一部切欠側面図、(b)は軸部材を90度逆回転させ、後退状態を固定した状態の固定手段の一部切欠側面図。
発明を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施例のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造は、図1〜図9に示すように、基本的に、アウターガラス1に対面すべく該アウターガラス1の内側に一定間隔をあけて直列に配するインナーガラス用の複数の板ガラス2、2…と、該複数の板ガラス2、2…の各々の下部に二個ずつ配した戸車3、3…と、該複数の板ガラス2、2…の直下の床面fに配した下部レール部材4及び該複数の板ガラス2、2…の直上の天井r側に配した該下部レール部材4と対になる上部レール部材5と、インナーガラス用の各隣接する板ガラス2、2の隣接部近傍に天井r側から垂下させた上部支持支柱(支持手段)7a及び床面fから立ち上げた下部支持支柱(支持手段)7bと、該上部支持支柱7aの下端及び下部支持支柱7bの上端にそれぞれ取り付けた固定手段6、6と、各隣接する板ガラス2、2の各側端部の各々二箇所に設けた各固定手段6、6との結合用の掛止部材8、8とで構成したものである。
前記アウターガラス1は、既設のそれでも新設のそれでも良い。種々の商品(自動車等)やサービス(銀行業務等)の提供用の店舗を構成する建築物の開口部に配するものである。
前記板ガラス2は、図3(a)、(b)、図5、図6(a)、(b)及び図7(a)、(b)に示すように、この実施例では、両面二枚の長方形の支分ガラス2a、2aを間隔をあけて対面状態に配し、それらの四辺に沿って介在させた結合材2bにより間隔を適切に保持しながら結合し、かつその縦縁の結合材2bの内側に乾燥剤2cを配して構成した複層ガラスを採用した。この板ガラス2としては、これに限らず、単板のガラスやこれと違ったタイプの複層ガラスを採用することも自由である。
該板ガラス2は、図4(a)、(b)及び図7(b)に示すように、その両側辺には、平面視L型の介在片2dを介して同様に平面視L型のアルミニウム製カバー部材である縁部材2eが接合貼着してある。この縁部材2eは、特に図7(b)に示すように、そのL型の内の下部横片2e1で板ガラス2の内面側縁部を被覆し、縦片2e2で該板ガラス2の端部を被覆するように配したものであるが、更にその縦片2e2の最上部、すなわち、該板ガラス2の端部の最外面側に貼着した部位には弾力性で平面視V型の閉塞片2fを接合してある。該閉塞片2fは、同図に示すように、V型の一方の斜辺を縁部材2eの上記部位に接合固定してあるため、該斜辺が該縁部材2eと平行になり、V型の他方の斜辺が外方を向いて斜めに突き出した状態となる。それ故、隣接する板ガラス2、2に対向状態に接合固設された両側の閉塞片2f、2fは、該板ガラス2、2の設置状態では、同図に示すように、他の斜辺の先端部相互が当接状態となり、平面から見てM型又はW型に見える状態となる。こうして各隣接する板ガラス2、2…の間でもインナーガラスの内側と外側とは隔離された状態になる。
なお、前記縁部材2eは、図7(a)に示すように、隣接する板ガラス2、2の各側端部の前記固定手段6で固定する部位付近では、後述するように、前記固定手段6の係止片6aの先端部と係止する前記掛止部材8の取付部8aを介して該板ガラス2の端部付近に取り付ける。
該掛止部材8の取付部8aは、図7(a)に示すように、平面視コ字形乃至逆コ字形であり、板ガラス2の該当する側端部に、緩衝材及び接着剤を介して、該コ字形乃至逆コ字形の部分で抱えた状態にして接合固定するものである。前記縁部材2eは、同図に示すように、かつ以上のように、板ガラス2の側端部の該当部位に取り付けた掛止部材8の取付部8aを介して取り付けるものであり、その取付状態は、前記介在片2dを介して取り付ける部位のそれと同様である。また前記閉塞片2fは、この部位でも、同様の構成であり、図7(a)に示すように、前記他の部位に取り付けるそれと全く同様の態様で取り付ける。
該掛止部材8は、前記取付部8aと掛止片部8bとからなり、該掛止片部8bは、図7(a)に示すように、その一方の横片8a1、同図中では、上側の横片8a1を更に延長して幅の狭いコ字形乃至逆コ字形に折り返して構成したものである。前記取付部8aのコ字形部乃至逆コ字形部は、板ガラス2の側端部を抱えうる寸法であるが、この掛止片部8bを構成するコ字形部又は逆コ字形部は、前記固定手段6の係止片6aを係止しうる小寸法に構成したものである。
前記戸車3は、図2、図3(a)、(b)、図4(b)、図5(a)及び図6(b)に示すように、各板ガラス2の下端に取り付けて、前記下部レール部材4上をスムーズに移動可能にするための部材である。該戸車3は、特に図2に示すように、この実施例では、板ガラス2毎にその下端部に2個ずつ取り付ける。図5(a)及び図6(b)に示すように、個々の戸車3は、板ガラス2の下端面に接合固定した緩衝材2g及びその下面に固設した逆U字形の取付片3aを介してブラケット3bを取り付け、該ブラケット3bに回転自在に取り付けたものである。ブラケット3bの向きは、当然、該板ガラス2の両面と平行になるように設定してあり、戸車3は、その方向に転動可能なように配してある。なお、該ブラケット3bは、その上面を該取付片3aの下面中央に接合固定してある。また該逆U字形の取付片3aの両側の垂下片には、板ガラス2の両面側に延長する状態で補助片3c、3cが接合してある。
戸車3は、特に図5(a)及び図6(b)に示すように、その周端に全周に渡って溝が形成してあり、前記下部レール部材4の突条部4a1に良好に係合しつつ転動できるようになっている。
この実施例では、戸車3は、以上のように構成し、以上のように取り付けたものであるが、これに限定されるわけではない。適当な下部レール部材上を転動移動可能な種々の構成のそれを自由に採用可能である。
前記下部レール部材4は、図2、図3(a)、(b)及び図6(b)に示すように、板ガラス2、2…を設置すべきラインに沿って床面f上に直列に設置したものである。この下部レール部材4は、特に図6(b)に示すように、端面視U字状の長尺部材である下部材4bと同様にU字状の長尺部材である上部材4aとからなり、該下部材4bを板ガラス2、2…の設置ラインに沿って設置し、これに上部材4aを固設するようになっている。
該下部材4bは、その底面を中央に沿って複数箇所で床面fに固定する。床面fへの固定は、この実施例では、床スラブに固設したアンカーボルト4b2に固定することで行っている。
前記上部材4aは、前記のように、U字形を基本とする長尺部材であるが、そのU字形の両側片4a2、4a2間の寸法は、前記板ガラス2の厚さを若干越えるそれに設定したものである。該上部材4aの底部下面側には下部材4bのU字形の両側片4b1、4b1を僅かに越える間隔の一対の取付片4a3、4a3が垂下構成してあり、底部上面側にはその中央に沿って端面視三角形の前記突条部4a1が構成してある。またこの上部材4aには、その両側片4a2、4a2の最上部の内側に内側に向けて延ばしたブラシ部材からなるブラシ部4a4、4a4が構成してある。
該上部材4aは、図6(b)に示すように、その両取付片4a3、4a3を前記下部材4bの両側片4b1、4b1に外側から接する状態に配置し、その両取付片4a3、4a3とその両側片4b1、4b1とを複数箇所でネジ止めして結合することにより、下部材4bに固設するものである。こうした上で、同図に示すように、上記両取付片4a3、4a3の外側をカバー材4c、4cでカバーする。
前記上部レール部材5は、図2、図3(a)、(b)及び図6(a)に示すように、板ガラス2、2…を設置すべきラインに沿って天井r部を支持する横架材(躯体)r1に中間材5bを介して設置したものである。この上部レール部材5は、特に図6(a)に示すように、逆U字状の長尺部材であり、その逆U字形部の両側片5a、5aの下端直上の内側に、内方に向けて延ばしたブラシ部材からなるブラシ部5c、5cが構成してある。
こうして、下部レール部材4の突条部4a1に戸車3を載せた状態でその両側片4a2、4a2の間に該板ガラス2の下部を装入し、上部レール部材5の両側片5a、5aの間に該板ガラス2の上部を装入状態にセットすると、該板ガラス2の下部途中は前記ブラシ部4a4、4a4で挟まれ、異物の下部レール部材4中への侵入が防止されつつ、必要な場合の該板ガラス2の移動は許容されることになる。また該板ガラス2の上部は、必要な場合の移動を許容されつつ、ブラシ部5c、5cにより上部レール部材5の中央に維持されることになる。
以上のようにして構成される下部レール部材4及びこれに上下対応する上部レール部材5は前記アウターガラス1の全長に渡って該アウターガラス1と並列して構成する。その一部、この実施例では、図1に示すように、一端のほぼ板ガラス2の一枚分の長さを退避部9とし、その部分の下部レール部材4及び上部レール部材5には、板ガラス2を配置せず、隣接する位置に位置する板ガラス2をその退避部9内に移動可能にしておくものとする。該退避部9を構成する下部レール部材4及び上部レール部材5の室内側には、ガラスで構成したカバー材9cを設置する。なお、この実施例では、退避部9を板ガラス2のほぼ一枚分の長さとしたが、これに限定されない。これより短く又は長く構成することもできる。
前記固定手段6は、図7(a)、図8、図9(a)、(b)、図10(a)〜(e)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、前記上部支持支柱7aの下端及び前記下部支持支柱7bの上端にそれぞれ固設する底板6b1、両側板6b2、6b2及び背板6b3からなる枠体6bと、該枠体6bの底板6b1に下面で固設した軸案内部材6cと、該軸案内部材6cの軸穴6chに回転自在かつ進退自在に挿入した軸部材6dと、該軸部材6dの先端にその中心を結合した該軸部材6dと直交する向きの長板状の係止片6aと、該軸部材6dの進出状態でその周方向の角度を該係止片6aが水平状態となる角度に保持し、それ自体を下降させるワンタッチ操作でその保持を解除することができる角度保持手段6eと、前記軸部材6dを進出方向に付勢するコイルバネ(付勢手段)6fと、前記軸部材6dを、一定の場合に後退可能とし、後退させた場合に、前記係止片6aの周方向の角度を水平以外に変更することで、前記コイルバネ6fによる進出を阻止する進出阻止手段6gと、で構成したものである。
前記枠体6bは、図7(a)、図9(a)、(b)、図10(a)〜(e)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、かつ前記したように、前記上部支持支柱7aの下端及び前記下部支持支柱7bの上端にそれぞれ固設する底板6b1と、該底板6b1の両側部から立ち上がる両側板6b2、6b2と、前記底板6b1の後端から立ち上がり、その両側部を該両側板6b2、6b2の後端に接合固定した背板6b3とで構成したもので、上部及び前部が開口した箱状の部材である。
前記軸案内部材6cは、図7(a)、図9(a)、(b)、図10(e)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、ほぼ中央部に前記軸部材6dを回転及び進退自在に挿入した軸穴6chを開口したほぼ四辺形の金属板材であり、前記のように、前記枠体6bを構成する底板6b1にその下面を、左右側面を該枠体6bを構成する両側板6b2、6b2に固設した部材である。前記枠体6bの開口している前部を閉じるものでもある。
前記軸部材6dは、図7(a)、図8、図9(a)、(b)、図10(e)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、かつ、前記したように、前記軸案内部材6cの軸穴6chに回転自在かつ進退自在に装入した丸棒状部材であり、その後部は、更に前記角度保持手段6eの内部空間中を後方に延長し、更にその後方の部位は前記進出阻止手段6gの軸穴6ghを貫通させてその後方に突出させ、その後方への突出部を前記コイルバネ6fの前部側に進入させたものである。
該軸部材6dは、図10(c)、図11(a)〜(c)及び図12(a)に示すように、その前方への進出状態で、前記角度保持手段6e内に位置することとなる係止突起6d1をその周側に構成してあり、更に、図7、図9(a)、(b)、図11(a)〜(c)及び図12(a)〜(c)に示すように、同様に前方への進出状態で、前記進出阻止手段6gの後面に当接する鍔片6d2を構成してある。前記係止突起6d1は、後述するように、軸部材6dの進出状態の維持及び角度維持並びに後退時の後退状態の維持のために機能する。また前記鍔片6d2は、軸部材6dの進出時の一定以上の進出の阻止及び前記コイルバネ6fの作用の該軸部材6dへの伝達の作用を担うものである。
前記係止片6aは、図7(a)、図8、図9(a)、(b)、図10(a)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、前記軸部材6dの先端にその中心を結合した該軸部材6dと直交する向きの両端を半円形とした長方形板状の部材である。該係止片6aは、該軸部材6dが、その周側に構成してある係止突起6d1を下向きとしている角度状態で、水平方向を向くように該軸部材6dに固設したものである。その長さ寸法は、これを水平状態にしたときに、特に図7(a)に示すように、その両端付近が、両側の前記掛止部材8、8の各掛止片部8b、8bに係止状態になりうるものとする。
前記角度保持手段6eは、図10(c)〜(e)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、前記軸案内部材6cに隣接してその背後に配してある中空の角筒状部材であり、その下部に後辺側に開く係止溝6e1が形成してあり、該係止溝6e1に進出状態の軸部材6dの係止突起6d1が進入係止状態となるようになっている。更に該角度保持手段6eの下部下面には一対のバネ座突起6e2、6e2が垂下状態に構成してあり、前記枠体6bの底板6b1上に下端を当接させた小コイルバネ6e3、6e3の上部が該一対のバネ座突起6e2、6e2に外装係止状態となって、該角度保持手段6eに押し上げ方向の作用力を与えている。こうして軸部材6dの係止突起6d1は係止溝6e1への係止状態が維持され、該軸部材6dの回転は阻止される。また該軸部材6dに下部上面が当接することで、該角度保持手段6eは、それ以上の上昇が阻止される。
なお、この状態で、該角度保持手段6eの上部は、前側の軸案内部材6cの上面及び後方の進出阻止手段6gの上面より僅かに上方に浮いた状態となっており、これを手指等により押し下げると、図12(b)に示すように、前記軸部材6dの係止突起6d1が係止溝6e1から離脱し、図12(c)に示すように、該軸部材6dを、例えば、90度だけ右回転(時計回り回転)させるようなことができるようになる。
前記進出阻止手段6gは、図7(a)、図9(a)、(b)、図10(b)〜(d)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、前記角度保持手段6eに隣接してその背後側に配してあるほぼ四辺形の金属板材である。この進出阻止手段6gは、そのほぼ中央部に前記軸部材6dを回転及び進退自在に装入した軸穴6ghを開口し、前記枠体6bを構成する底板6b1に下面を、左右側面を該枠体6bを構成する両側板6b2、6b2に、それぞれ固設した部材である。また前記軸穴6ghは、前側、すなわち、前記軸案内部材6c側から見て左側に開口する逃げ溝6gmが連通状態に開口してあり、前記軸部材6dを、前記角度保持手段6eを押し下げた上で、90度だけ前方から見て右回転させて(水平の係止片6aを直立状態にして)、前記係止突起6d1を、該逃げ溝6gmに対応させ(図12(c)参照)、該軸部材6dを後退させる(該係止片6aが前記掛止部材8、8の掛止片部8b、8bから外れて後退可能となっている)と、該係止突起6d1は、該逃げ溝6gmを通過して該進出阻止手段6gの背後側に移動することができることになる(図13(a)参照)。この後、該軸部材6dを、例えば、90度左回転させると、該係止突起6d1が該進出阻止手段6gの背後に当接して該軸部材6dの前方進出が阻止されることになる。この状態で、前記係止片6aは、図13(b)に示すように、また水平状態になるが、軸部材6dと共に後退状態であり、前記掛止部材8、8の掛止片部8b、8bと係止状態にはならない。
前記コイルバネ6fは、図7(a)、図9(a)、(b)、図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)に示すように、かつ、前記したように、その前部側は、前記軸部材6dの後部の後方への突出部に外装し、かつ前端は、該軸部材6dの後部途中に構成してある鍔片6d2に当接状態にしてある。また該コイルバネ6fの後端は、前記枠体6bの背板6b3の前面に当接状態に配してある。このコイルバネ6fは、軸部材6dを進出方向に付勢するものである。
従って、図13(b)に示すように、係止片6aが水平方向を向き、係止突起6d1が前記進出阻止手段6gの背後に当接することで進出が阻止されている軸部材6dについて、その状態から90度右回転させて、図13(a)に示すように、係止片6aを垂直方向に向け、かつ該係止突起6d1を該進出阻止手段6gの軸穴6ghに形成した逃げ溝6gmに対応させると、前記コイルバネ6fの作用で前方に付勢されている軸部材6dは、該係止突起6d1が該逃げ溝6gmを通じて前進移動できるので、前方に移動し、図12(c)に示すように、その鍔片6d2の前面が該進出阻止手段6gの背面に当接するまで進出動作する。同図に示すように、このとき係止片6aは、両側の掛止部材8、8の間で垂直状態にあり、それらの各掛止片部8b、8bに係止状態にはならない。この状態から該軸部材6dを前方から見て90度左回転させると、図12(a)に示すように、その係止突起6d1は、前記角度保持手段6eの下部の係止溝6e1に係止し、その回転が阻止された状態になる。同時に、前記係止片6aは、その両端付近が、図7(a)に示すように、両側の掛止部材8、8の各掛止片部8b、8bに係止状態になる。
前記固定手段6は、図3(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示すように、かつ前記したように、前記下部支持支柱7bの上端及び前記上部支持支柱7aの下端にそれぞれ固設するものである。
該下部支持支柱7bは、図6(b)に示すように、下端に固定鍔7b1を備えた角筒状(又は厚板状)の部材であり、該固定鍔7b1を高さ調整用の介在板7b2、7b2…を介して床面f上に配置し、床スラブに固定したアンカーボルト7b3、7b3…で床面f上に固定したものである。位置関係は、インナーガラスを構成する各隣接する板ガラス2、2の隣接部中央に対応させた、その外側(アウターガラス1との間)の位置である。
前記上部支持支柱7aは、図6(a)に示すように、上端に固定鍔7a1を備えた角筒状(又は厚板状)の部材であり、該固定鍔7a1を高さ調整用の介在板7a2、7a2…を介して天井r部を支持する横架材(躯体)r2の下面に接合状態に配置し、ボルト・ナット7a3、7a3で固定したものである。該上部支持支柱7aの位置関係は、インナーガラスを構成する各隣接する板ガラス2、2の隣接部中央に対応させた、その外側(アウターガラス1との間)の位置である。
前記固定手段6は、前記し、かつ図3(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示すように、前記上部支持支柱7aの下端及び前記下部支持支柱7bの上端にそれぞれ固設したものである。この固定手段6の固設はボルトによって行っているが、固設手段は、云うまでもなく自由である。固定手段6を設置すべき高さ方向の位置関係は、各隣接する板ガラス2、2の掛止部材8、8を取り付けてある部位と対面する高さ位置である。この実施例では、特に図3(a)、(b)に示すように、高さ方向の二箇所に設置した。前記上部支持支柱7aの下端の高さ及び前記下部支持支柱7bの上端の高さは、それぞれに設置する固定手段6、6の高さが前記掛止部材8、8と対応することとなるように設定する。
この実施例のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造は、以上のように構成したものであり、アウターガラス1の内側にインナーガラスを設置してダブルガラススキンを構成し、その効果、すなわち、室内の冷房時には日射等による窓面熱負荷の低減を図り、暖房時には日射等により暖められた空気を熱回収することで暖房効率を高めることができるというような効果を得ることができる。アウターガラス1とインナーガラスとを新たに同時に設置する場合ばかりでなく、既設のガラスカーテンウォールの内側に後付でインナーガラスを設置する場合にも適用できるものである。いずれにしても建物の内部からの工事のみでこれができる利点もある。
この実施例では、インナーガラスとして用いる板ガラス2、2…は、前記のように、その周囲が枠体で支持されているものではなく、かつ全ての板ガラス2、2…が直列に配列され、インナーガラスの面に段差が生じていない。それ故に意匠的に非常に優れたものとなっている。
以上のように、インナーガラスを構成する板ガラス2、2…は、その四辺を枠体で固定保持するものではないので、ガラスの強度だけでその形状を保持することになり、大開口にこれを設置する場合には、剛性が不足する可能性がある。しかし、前記のように、該板ガラス2、2…は、各隣接する二枚の板ガラス2、2の側部毎に、その高さ方向の一定箇所で、前記固定手段6及び掛止部材8、8により、点支持的に支持されるものであり、特にこの実施例では、高さ方向の二箇所で、図3(a)、(b)、図7(a)、図8及び図9(a)、(b)に示すように、支持されるものであるため、その剛性不足はこれで補われるようになっている。それ故に地震等の振動乃至揺動によってもそれらの面に直交する方向の変形が必要以上に生じることは無く、更に面方向の動きも抑制されることになる。
前記板ガラス2、2…は、前記のように、その下部に戸車3、3が取り付けてあり、これによって前記下部レール部材4上をその長さ方向に沿って移動可能になっており、かつ上部も前記上部レール部材5で同様にその長さ方向に移動可能に支持されている。他方、前記のように、該板ガラス2、2…は、前記固定手段6、6…及び掛止部材8、8…によって固定されている。従って、該板ガラス2、2…は、通常は、固定状態にあり、そのままでは動くことはないし、動かすことはできない。
しかし、前記固定手段6、6…は、前記したように、その係止片6aを掛止部材8、8…の掛止片部8b、8bから、容易に外すことが可能であり、そうすれば、上部レール部材5及び下部レール部材4に沿って移動させることが可能になり、アウターガラス1の内面やインナーガラスを構成する板ガラス2、2…の内面、或いはその間の床、その間の空間に配することのあるブラインド等の清掃、その他のメンテナンスを行うことが可能になる。関係する固定手段6、6…を関係する掛止部材8、8…から外した上で、先ず前記退避部9にこれに隣接する板ガラス2を移動させ、順次移動させた板ガラス2に隣接する板ガラス2を移動によって空いた位置に移動させることを繰り返して、目的とする板ガラス2を隣接する位置に移動させ、その部位を空けることができる。
固定手段6の係止又は係止解除操作は、次のように行う。
解除動作は、若干、繰り返しになるが、更に詳しく説明する。
図7(a)及び図12(a)は、固定手段6の係止片6aの両端が両側の掛止部材8、8の掛止片部8bにそれぞれ係止し、隣接する両側の板ガラス2、2の側部を固定保持している状態を示している。この固定状態を解除する場合は、室内側から、両側の板ガラス2、2の側部の縁部材2e、2eに固設してある閉塞片2f、2fを手指で押して、外側に変形させつつ開き、その外側に位置する固定手段6の角度保持手段6eを、図12(b)に示すように、押し下げ、押し下げた状態で、係止片6aを掴んでこれを90度右回転させる。以上のように、該角度保持手段6eを押し下げると、軸部材6dの係止突起6d1が該角度保持手段6eの係止溝6e1から外れ、該軸部材6dは規制が解除され、自由に回転できるようになる。
こうして、図12(c)に示すように、軸部材6dを係止片6aと共に90度右回転させた後、図13(a)に示すように、該軸部材6dを、前記コイルバネ6fに抗して後退させる。該軸部材6dの係止突起6d1は、このとき、前記進出阻止手段6gの逃げ溝6gmを通じて移動する。係止片6aは、前記のように、90度右回転させたことにより、その両端部が左右両側の掛止部材8、8の掛止片部8b、8bから離脱しているので、不都合無く後退動作ができる。軸部材6dの以上の後退動作は、図13(a)に示すように、係止突起6d1が進出阻止手段6gの背後に至るまで行い、その後すぐに、軸部材6dを係止片6aと共に逆回転(左回転)させ、該係止突起6d1を該進出阻止手段6gの背後側に係止させる。この逆回転は、該係止突起6d1が該進出阻止手段6gの背後側に係止し、該軸部材6dのコイルバネ6fによる進出動作が阻止されるまで行えば、特に不都合ではないが、図13(b)に示すように、90度ほど左回転させると、係止片6aが水平状態になり、係止突起6d1も前記逃げ溝6gmから十分離れるのでより安定した状態になる。
このように固定手段6、6…を解除状態にして、前記のような板ガラス2、2…の移動を行うことができる。
固定手段6による係止固定動作は、次のように行う。
基本的に、解除動作の逆の動作を行えばよい。図13(b)に示す係止突起6d1が進出阻止手段6gの背後に係止している状態から、係止片6aを掴んで90度の右回転をさせ、図13(a)に示すように、該係止片6aを垂直状態にする。こうすると、係止突起6d1が進出阻止手段6gの逃げ溝6gmに一致する位置に移動し、特に抑えていなければ、前記コイルバネ6fの作用で、軸部材6dは進出動作をし、図12(c)に示すように、該係止突起6d1が逃げ溝6gmから抜け出て、前記角度保持手段6e内の後部に位置するところで停止する。これは、同図に示すように、該軸部材6dの後部に配してある前記鍔片6d2が進出阻止手段6gの背後に当接するからである。
このとき、軸部材6dの先端の係止片6aは、隣接する板ガラス2、2に配した掛止部材8、8の間で垂直に立っている状態及び位置関係となっており、この状態から該係止片6aを90度左回転させれば、図12(a)、(b)及び図7(a)に示すように、該係止片6aはその両端付近が両側の掛止部材8、8の掛止片部8b、8bに係止することとなる。また軸部材6dの係止突起6d1も角度保持手段6eの下部の係止溝6e1に係止することになる。係止突起6d1は、上記係止に至るまでは、該角度保持手段6eの内側を周回移動し、特にその下部側ではその内面に接してこれを押し下げながら移動し、該係止溝6e1に至って、その内面から外れて押し下げ作用が無くなり、該角度保持手段6eが浮上し、その結果、該係止溝6e1に嵌合係止することになる。なお、該角度保持手段6eの押し上げ動作は、前記小コイルバネ6e3、6e3の作用による。
こうして、前記したように、各隣接する板ガラス2、2の側部は確実に保持固定されることになる。
本発明のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造は、建築の分野で有効に利用できる。
1 アウターガラス
2 板ガラス
2a 支分ガラス
2b 結合材
2c 乾燥剤
2d 介在片
2e 縁部材
2e1 下部横片
2e2 縦片
2f 閉塞片
2g 緩衝材
3 戸車
3a 取付片
3b ブラケット
3c 補助片
4 下部レール部材
4a 上部材
4a1 下部レール部材の突条部
4a2 側片
4a3 取付片
4a4 ブラシ部
4b 下部材
4b1 側片
4b2 アンカーボルト
4c カバー材
5 上部レール部材
5a 側片
5b 中間材
5c ブラシ部
6 固定手段
6a 係止片
6b 枠体
6b1 底板
6b2 側板
6b3 背板
6c 軸案内部材
6ch 軸案内部材の軸穴
6d 軸部材
6d1 軸部材の係止突起
6d2 軸部材の鍔片
6e 角度保持手段
6e1 角度保持手段の係止溝
6e2 角度保持手段のバネ座突起
6e3 小コイルバネ
6f コイルバネ(付勢手段)
6g 進出阻止手段
6gh 進出阻止手段の軸穴
6gm 軸穴の逃げ溝
7a 上部支持支柱(支持手段)
7a1 上部支持支柱の固定鍔
7a2 介在板
7a3 ボルト・ナット
7b 下部支持支柱(支持手段)
7b1 下部支持支柱の固定鍔
7b2 介在板
7b3 アンカーボルト
8 掛止部材
8a 取付部
8b 掛止片部
8a1 横片
9 退避部
9c カバー材
f 床面
r 天井
r1 横架材(躯体)
r2 横架材(躯体)

Claims (6)

  1. ガラスカーテンウォールの内側にこれをアウターガラスとしてこれに一定の間隔をあけて配するダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造であって、
    前記アウターガラスに対面すべく該アウターガラスの内側に一定間隔をあけて配するインナーガラス用の複数の板ガラスであって、その各々の四辺を剛性を有する枠体で支持していない複数の板ガラスと、
    前記複数の板ガラスの各々の下部に配した戸車と、
    前記複数の板ガラスの直下の床面に配した下部レール部材及び該複数の板ガラスの直上の天井部に配した該下部レール部材と対になる上部レール部材であって、前記戸車を介してインナーガラス用の板ガラスの下部を移動自在に支持する下部レール部材及び該板ガラスの直上を移動自在に支持する上部レール部材と、
    前記アウターガラスと前記インナーガラスの間に位置する支持手段に構成した隣接する各一対の板ガラスの各側部の高さ方向の途中を固定保持する固定手段であって、該隣接する各一対の板ガラスの室内側からそれらの隙間を通じて手を挿入して隣接する各一対の板ガラスの各側部に対する固定保持を解除することが可能な固定手段と、
    で構成したダブルガラススキン用のインナーガラス構造。
  2. 前記上部レール部材及び下部レール部材を相互に上下対応する各一本のレール部材で構成し、
    前記上部レール部材及び下部レール部材の上下対応する一部に、隣接する位置の板ガラスを退避させることができる板ガラスの退避部を構成し、かつ該退避部の室内側に該退避部をカバーするガラスカバーを施した請求項1のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造。
  3. 前記固定手段を、
    前記支持手段に固設した枠体と、
    前記枠体に固設した軸案内部材と、
    前記軸案内部材に回転自在かつ進退自在に配した軸部材と、
    前記軸部材の先端に配した係止片であって、該軸部材の進出時に、該軸部材の周方向の一定範囲の角度で、対応する隣接する一対の板ガラスの両側部に配した両掛止部材にその各端部を係止し、周方向の他の範囲の角度で該各端部の係止が解除される係止片と、
    前記軸部材の進出状態でその周方向の角度を前記一定範囲の角度に保持する角度保持手段であって、その角度保持をワンタッチ操作で解除することができる角度保持手段と、
    前記軸部材を進出方向に付勢する付勢手段と、
    前記軸部材を、前記係止片を前記両掛止部材から係止解除した上で、後退させた場合に、その周方向の角度を変更することで、前記付勢手段によるその進出動作を阻止する進出阻止手段と、
    で構成した請求項2のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造。
  4. 前記板ガラスとして複層ガラスを用いた請求項1、2又は3のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造。
  5. 前記支持手段として、前記アウターガラス支持用の方立又は躯体に固設した新設の支柱部材を採用した請求項1、2、3又は4のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造。
  6. 前記固定手段を、隣接する各一対の板ガラスの側部の高さ方向の途中の複数箇所を固定保持すべく対応する複数箇所に設置した請求項、2、3、4又は5のダブルガラススキン用のインナーガラススキン構造。
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