JP2013199611A - 帯電防止性組成物及び成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブリードアウトが少なく経時劣化の起こりにくい、帯電防止性組成物、及び該組成物を提供する。
【解決手段】(A)界面活性剤、(B)凝集防止剤、(C)ケイ素、カルシウム、アルミニウム及びジルコニウムからなる群より選択される一種以上の原子を有する無機化合物が配合されてなることを特徴とする帯電防止性組成物;かかる帯電防止剤組成物及び(D)熱可塑性樹脂が配合されてなる成形用組成物を用いて得られたことを特徴とする成形体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、帯電防止性組成物、及び該組成物を用いて得られた成形体に関する。
樹脂成形体は、帯電防止剤を使用することで帯電防止効果を有するものとなる。このような成形体は、電気・電子部品をはじめ、帯電性が障害となり得る広範な分野で使用されている。そして、帯電防止剤には、練り込み型のものと塗布型のものがあり、練り込み型の帯電防止剤は、成形体の原料となる樹脂組成物に配合され、使用される。
このような練り込み型の帯電防止剤としては、これまでに界面活性剤としてモノグリセリン脂肪酸エステルを用いたもの(特許文献1参照)、ポリエチレングリコールを用いたもの(特許文献2参照)が開示されている。
特開2005−320357号公報 特開2008−081632号公報
しかし、この様な帯電防止剤は、時間の経過とともに帯電防止剤がブリードアウトしてきて、成形品の表面電気抵抗率が高くなり、帯電防止性能が経時劣化する、という問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ブリードアウトが少なく経時劣化の起こりにくい、帯電防止性組成物、及び該組成物の成形体を提供することを課題とする。
上記課題を解決する為、本発明は(A)界面活性剤、(B)ポリアルキレングリコール鎖の長さが4以上13未満の凝集防止剤、(C)ケイ素、カルシウム、アルミニウム及びジルコニウムからなる群より選択される一種以上の原子を有する無機化合物が配合されてなることを特徴とする帯電防止性組成物を提供する。
本発明の帯電防止性組成物においては、前記(A)界面活性剤が、ノニオン性のモノグリセリン脂肪酸エステルであることが好ましい。
本発明の帯電防止性組成物においては、前記(B)凝集防止剤の前記ポリアルキレングリコール鎖が、ポリエチレングリコール鎖であることが好ましい。
本発明の帯電防止性組成物においては、前記(C)無機化合物が、ケイ酸カルシウム、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ又はジルコニアであることが好ましい。
また、本発明は、帯電防止性組成物の他に、(D)熱可塑性樹脂が配合されてなることを特徴とする成形体を提供する、
本発明の成形体においては、前記(D)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、AS樹脂又はABS樹脂であることが好ましい。
本発明によれば、ブリードアウトが少なく経時劣化の起こりにくい、帯電防止性組成物、及び該組成物の成形体を提供できる。
<帯電防止性組成物>
本発明の帯電防止性組成物は、(A)界面活性剤、(B)ポリアルキレングリコール鎖の長さが4以上13未満の凝集防止剤(以下、「(B)凝集防止剤」と略記する)、(C)ケイ素、カルシウム、アルミニウム及びジルコニウムからなる群より選択される一種以上の原子を有する無機化合物(以下、「(C)無機化合物」と略記する)が配合されてなることを特徴とする。
本発明の帯電防止性組成物は、(B)凝集防止剤をポリアルキレングリコール鎖の長さ4以上13未満の化合物とすることで、鎖長さがより長い化合物を凝集防止剤として配合した場合よりも、顕著にブリードアウトが少なく経時劣化の起こりにくい帯電防止能を成形体に付与できる。
[(A)界面活性剤]
(A)界面活性剤は、帯電防止効果を有するものであれば特に限定されず、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤のいずれでもよい。(A)界面活性剤は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
(A)界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
前記ノニオン性界面活性剤としては、窒素原子を有する界面活性剤、又はエステル系界面活性剤が好ましい。前記窒素原子を有する界面活性剤としては、アルキルアミン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドが例示できる。前記エステル系界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステルが例示できる。
前記アルキルアミン誘導体としては、ポリオキシエチレンアルキルアミン;デシルジエタノールアミン、ドデシルジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシルジエタノールアミン、オクタデシルジエタノールアミン、ドコシルジエタノールアミン等のアルキルジエタノールアミンが例示できる。前記ポリオキシエチレンアルキルアミンにおけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよい。前記アルキルジエタノールアミンにおけるアルキル基は、炭素数が8〜25であることが好ましく、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましい。
前記ポリオキシエチレン脂肪酸アミドとしては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ミリスチルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)パルミチルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアロアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オレオアミド等のN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)脂肪酸アミド;ラウリルジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミドが例示できる。
前記多価アルコール脂肪酸エステルとしては、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が例示できる。
帯電防止性組成物における(A)界面活性剤の配合量は、他の配合成分の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されない。例えば、配合成分の総量に占める(A)界面活性剤の配合量は、50〜95質量%であることが好ましく、60〜85質量%であることがより好ましい。このような範囲とすることで、本発明の効果がより顕著に得られる。
[(B)凝集防止剤]
(B)凝集防止剤は、(A)帯電防止剤の凝集を防止する効果を有するものであれば特に限定されず、非極性のポリアルキレングリコール化合物としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。末端基を極性化したポリアルキレングリコール化合物としては、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ステアロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールモノアクリレート等が挙げられる。中でも、下記一般式(1)、もしくは一般式(2)で表されるものが好ましい。
帯電防止性組成物における(B)凝集防止剤の配合量は、他の配合成分の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されない。例えば、配合成分の総量に占める(B)凝集防止剤の配合量は、5〜50質量%であることが好ましく、15〜40質量%であることがより好ましい。このような範囲とすることで、本発明の効果がより顕著に得られる。
[(C)無機化合物]
前記(C)無機化合物は、(A)界面活性剤及び(B)凝集防止剤を付着させ、帯電防止性組成物や、後述する成形用組成物において、(A)界面活性剤及び(B)凝集防止剤を均一に分散させると推測される。(C)無機化合物は、ケイ素(Si)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)及びジルコニウム(Zr)からなる群より選択される一種以上の原子を含む無機化合物であればよい。そして、高分子化合物及び低分子化合物のいずれでもよく、多孔質及び非多孔質のいずれでもよい。
(C)無機化合物は、JIS
K 5101に準じた測定法による吸油量が400ml/100g以上であるものが好ましく、550ml/100g以上であるものがより好ましい。
(C)無機化合物の形状は、球状等の粒子状、棒状、板状、繊維状、短冊状、これらのいずれにも該当しない不定形状等、いずれでもよい。なかでも好ましい形状としては、粒子状、短冊状が例示できる。
(C)無機化合物は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
好ましい(C)無機化合物としては、ケイ酸カルシウム、シリカ(SiO)、炭酸カルシウム、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)が例示でき、ケイ酸カルシウム、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナがより好ましく、ケイ酸カルシウム、シリカが特に好ましい。
帯電防止性組成物における(C)無機化合物の配合量は、(A)界面活性剤及び(B)
凝集防止剤の総配合量100質量部あたり、5〜50質量部であることが好ましく、15〜35質量部であることがより好ましい。下限値以上であることで、成形体は表面状態がより良好でかつ帯電防止効果がより高くなる。また、上限値以下であることで、得られる成形体の透明度がより向上する。
[(E)その他の成分]
本発明の帯電防止性組成物は、前記(A)界面活性剤、(B)凝集防止剤、(C)無機化合物以外に、これらに該当しない(E)その他の成分が配合されてもよい。前記(E)その他の成分としては、アルコール類、エーテル類、カルボン酸類、カルボン酸塩類、ポリアルキレンオキサイドが例示できる。
(アルコール類)
前記アルコール類は、高級アルコール、多価アルコールが好ましい。
前記高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、イソステアリルアルコール等の、炭素数が10以上の直鎖状又は分岐鎖状の一価の(水酸基を一つ有する)アルコール例示できる。前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マルチトール等の、二価以上の(水酸基を二つ以上有する)アルコールが例示できる。
(エーテル類)
前記エーテル類としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルケニルエーテル;ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のジアルキルエーテル;フェノールメチルエーテル等のヒドロキシアリールアルキルエーテル;フラン、ジベンゾフラン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル;メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ネオンペンチルグリコールグリシジルエーテル、p−(sec−ブチル)フェニルグリシジルエーテル、p−(tert−ブチル)フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類等が例示できる。
(カルボン酸類)
前記カルボン酸類は、高級カルボン酸が好ましく、脂肪酸がより好ましく、飽和脂肪酸が特に好ましい。前記飽和脂肪酸は、炭素数が10以上であることが好ましく、ステアリン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘン酸等が例示できる。
(カルボン酸塩類)
前記カルボン酸塩類は、高級カルボン酸塩が好ましく、炭化水素鎖中の一つ以上の水素原子が水酸基で置換されていてもよい脂肪酸塩がより好ましく、前記脂肪酸塩は飽和脂肪酸塩であることが好ましい。そして、前記カルボン酸塩類は、金属塩が好ましい。
前記飽和脂肪酸金属塩は、これを構成する脂肪酸残基の炭素数が10以上であるものが好ましく、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム等のステアリン酸金属塩;12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム等の12−ヒドロキシステアリン酸金属塩が例示できる。
(ポリアルキレンオキサイド)
前記ポリアルキレンオキサイドとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド等が例示でき、数平均分子量が1万〜70万のものが好ましい。
(E)その他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
本発明の帯電防止性組成物は、(A)界面活性剤、(B)凝集防止剤、(C)無機化合物、(E)その他の成分を配合し、これら配合成分を十分に混合することで製造できる。
さらに、前記各成分の配合時には、別途溶媒を使用して、一部若しくはすべての成分の溶液又は分散物を調製し、これを配合して十分に混合した後、前記溶媒を除去することにより、帯電防止性組成物を製造してもよい。前記溶液又は分散物が含む溶媒以外の成分は、一種のみでもよいし、二種以上でもよい。このようにすることで、より均一な組成の帯電防止性組成物を得られることがある。
各成分は、溶液又は分散物であるか否かによらず、一度にまとめて配合しても良いし、成分ごとに順次配合しても良く、一部の成分のみをまとめて配合しても良い。各成分の配合順序は特に限定されない。
混合方法は特に限定されず、配合成分の種類等に応じて適宜調整すれば良い。
例えば、混合温度は、(A)界面活性剤の融点以上の温度であることが好ましく、40〜90℃の温度範囲が例示できる。そして、前記成分の溶液又は分散物を使用した場合には、溶媒の沸点以上の温度で混合することで、配合成分の混合と溶媒の除去とを同時に行ってもよい。混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法、ミキサーを使用して混合する方法、超音波を印加して混合する方法等、公知の方法から適宜選択すれば良い。
<成形体>
本発明の成形体は、上記本発明の帯電防止性組成物の他に(D)熱可塑性樹脂が配合されてなることを特徴とする。本発明の成形体は、前記帯電防止性組成物を使用したことにより、表面状態が良好でかつ帯電防止効果が高いものとなる。
前記成形体は、本発明の効果を妨げない範囲内において、前記帯電防止性組成物及び(D)熱可塑性樹脂以外に、これらに該当しない(F)その他の成分が一種以上配合されてもよい。前記(F)その他の成分は特に限定されず、例えば、帯電防止性組成物の製造時に使用した成分と同じでもよい。ただし、通常は、前記(F)その他の成分を使用しないことが好ましい。
[(D)熱可塑性樹脂]
前記(D)熱可塑性樹脂は特に限定されず、帯電防止性組成物の用途に応じて任意に選択できる。具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が例示できる。
(D)熱可塑性樹脂は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
好ましい(D)熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、AS樹脂、ABS樹脂が例示できる。
(D)熱可塑性樹脂を使用する場合、帯電防止性組成物において、配合成分の総量に占める(D)熱可塑性樹脂の配合量は、80〜99.99質量%であることが好ましく、97〜99.99質量%であることがより好ましい。下限値以上であることで、(D)熱可塑性樹脂を使用したことによる十分な効果が得られる。
前記成形体は、例えば、二軸押出機等を使用し、前記各成分を配合後に溶融混錬し射出成形等で成形する方法が例示でき、溶融混錬時の温度は170〜250℃であることが好ましい。そして、溶融混錬後の射出成型では、混錬物をペレット状やシート等に成形することが好ましい。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
<使用原料>
使用した原料を以下に示す。
[(A)界面活性剤]
(A)−1:グリセリン脂肪酸エステル(EN1100、日油社製)
[(B)凝集防止剤]
(B)−1:ポリエチレングリコール(分子量200(ポリエチレングリコール鎖長さ≒5)、日油社製)
(B)−2:ポリエチレングリコール(分子量400(ポリエチレングリコール鎖長さ≒9)、日油社製)
(B)−3:ポリエチレングリコール(分子量600(ポリエチレングリコール鎖長さ≒13)、日油社製)
(B)−4:ポリエチレングリコールモノメタクリレート(ポリエチレングリコール鎖長さn≒2、日油社製)
(B)−5:ポリエチレングリコールモノメタクリレート(ポリエチレングリコール鎖長さn≒8、日油社製)
(B)−6:ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(ポリエチレングリコール鎖長さm≒5、ポリプロピレングリコール鎖長さn≒2、日油社製)
[(C)無機化合物]
(C)−1:短冊状ケイ酸カルシウム(ドバモライトパウダーTK、日本インシュレーション社製、吸油量624ml/100g)
[(D)熱可塑性樹脂]
(D)−1:ポリプロピレン(サンアロマーPL500A、サンアロマー社製)
<帯電防止性組成物及び成形体の製造>
[実施例]
(帯電防止性組成物の製造)
界面活性剤(A)−1(7質量部)、無機化合物(C)−1(1.4質量部)、及び熱可塑性樹脂(D)−1(90質量部)をヘンシェルミキサー(日本コークス工業社製)にて攪拌(回転数:300rpm、攪拌時間:15秒間)した。撹拌後更に凝集防止剤(B)−1(3質量部)を滴下しながらヘンシェルミキサーにて攪拌(回転数:300rpm、攪拌時間:30秒間、滴下時間:25秒間)した。
(成形体の製造)
得られた帯電防止性組成物の全量を、二軸押出機(オメガ30、スティール社製)を使用して、帯電防止剤成分10%配合の成形体前駆樹脂を作成した(溶融温度:190℃、回転数:280rpm、水冷:25℃)。得られた前記成形体前駆樹脂(7質量部)に熱可塑性樹脂(D)−1(93質量部)を添加し、シート成形機(長田製作所社製)にてシート成形し(溶融温度:210℃、ロール温度:60℃、引き取り速度:9.2m/分)、評価用テストシートとして作成した。
(表面抵抗率の測定)
抵抗測定器(ハイレスターUP、三菱化学アナリテック社製)を使用して、印加電圧500V、印加時間60秒の条件で成形体の表面抵抗率を測定した。
(帯電防止効果の評価)
表面抵抗率の測定値の、成形後3日後と7日後を比較して、増加率が0.9倍以上1.5倍未満であるものを◎、0.7倍以上0.9倍未満、もしくは1.5倍以上2倍未満のものを○、0.7倍未満、もしくは2倍以上であるものを×とした。
[実施例2〜4、比較例1〜2]
(A)界面活性剤、(B)凝集防止剤、(C)無機化合物及び(D)熱可塑性樹脂の種類並びに使用量を表1に示すようにしたこと以外は、実施例1と同様に、帯電防止性組成物及び成形体を製造し、成形体を評価した。評価結果を表1に示す。なお、表1中「−」は、その成分が未使用であることを示す。
Figure 2013199611















表1から明らかなように、各実施例の成形体は、帯電防止効果の経時変化率がいずれにも優れていた。
これに対して、比較例1では、(B)凝集防止剤にポリエチングリコール鎖長さが約13のポリエチレングリコール(分子量600)を使用した結果、ブリードアウトが発生し表面抵抗値が3.5倍以上上昇していた。また、比較例2では、(B)凝集防止剤にポリエチングリコール鎖長さが約2のポリエチレングリコールモノメタクリレートを使用した結果、ブリードアウトが発生し表面抵抗値が2.6倍以上上昇していた。
本発明は、電気・電子部品をはじめ、成形体の帯電性が障害となり得る広範な分野で利用可能である。


Claims (6)

  1. (A)界面活性剤、(B)凝集防止剤、(C)ケイ素、カルシウム、アルミニウム及びジルコニウムからなる群より選択される一種以上の原子を有する無機化合物が配合されてなることを特徴とする帯電防止性組成物であって、
    前記(B)凝集防止剤が、ポリアルキレングリコール鎖の長さが4以上13未満の化合物であることを特徴とする帯電防止性組成物。
  2. 前記(A)界面活性剤が、ノニオン性のモノグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止性組成物。
  3. 前記(B)凝集防止剤の前記ポリアルキレングリコール鎖が、ポリエチレングリコール鎖であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電防止性組成物。
  4. 前記(C)無機化合物が、ケイ酸カルシウム、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ又はジルコニアであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電防止性組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電防止性組成物の他に(D)熱可塑性樹脂が配合されてなることを特徴とする成形体。
  6. 前記(D)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、AS樹脂又はABS樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の成形体。

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