JP2013199188A - 車両用窓ガラス及びその取付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、車両用窓ガラス及びその取付方法に係り、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方の視認性の悪化を緩和することにある。
【解決手段】ウィンドシールドガラスと、ウィンドシールドガラスに対して側方において隣接する固定ガラスと、を備え、該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界がサッシュレス構造である車両用窓ガラスにおいて、ウィンドシールドガラス及び固定ガラスの何れか一方の該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界部に配設され、ウィンドシールドガラス及び固定ガラスの何れか他方が取り付けられる連結部材を設ける。
【選択図】図2
【解決手段】ウィンドシールドガラスと、ウィンドシールドガラスに対して側方において隣接する固定ガラスと、を備え、該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界がサッシュレス構造である車両用窓ガラスにおいて、ウィンドシールドガラス及び固定ガラスの何れか一方の該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界部に配設され、ウィンドシールドガラス及び固定ガラスの何れか他方が取り付けられる連結部材を設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用窓ガラス及びその取付方法に係り、特に、ウィンドシールドガラスと、そのウィンドシールドガラスに対して側方において隣接する固定ガラスと、を備え、該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとがサッシュレスで取り付けられる車両用窓ガラス、及び、その車両用窓ガラスの車体本体への取付方法に関する。
一般的に、車両のウィンドシールドガラス(W/S)と、そのW/Sに対して側方において隣接する固定ガラス(フロントベンチ;F/V)と、を備える車両用窓ガラスが知られている。かかる車両用窓ガラスにおいて、W/S及びF/Vは、通常、それぞれ個別に車体本体の窓枠(サッシュ)を構成する板金部にウレタンなどを用いて接着固定される。このため、互いに隣接するW/SとF/Vとの境界部には、車体本体の窓枠の一部を構成する柱状の板金部(いわゆる、Aピラー)が存在することが一般的である。しかし、かかる境界部に車体本体の板金部が存在する構造では、その金属製の板金部を覆うガーニッシュなどの内装品を配置することが必要となるので、Aピラーの全体の幅や厚さが比較的大きく、運転者による特に斜め車両前方の視認性が悪かった。
一方、運転者による特に斜め前方の視認性を確保するため、W/SとF/Vとを一体化して一つに纏めた車両用窓ガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用窓ガラスは、W/SとF/Vとの境界部に対応する両側部それぞれに局所的に曲げられた湾曲部を有している。このため、かかる構造においては、車両用窓ガラスの側端部を接着固定するAピラー板金部を比較的車体後方に位置させることができるので、運転者による視認性を向上させることができる。
しかし、上記したW/SとF/Vとが一体化された車両用窓ガラスの構造では、局所的に大きな角度変化が生じる湾曲部を形成することが必要であるので、その車両用窓ガラスを湾曲部に光学的な歪みを生じさせることなく製造することは困難である。一方、上述の如く、W/SとF/Vとの境界に車体本体の板金部が介在する構造では、運転者による特に斜め車両前方の視認性が悪い。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方の視認性の悪化を緩和することが可能な車両用窓ガラス及びその車両用窓ガラスの車体本体への取付方法を提供することを目的とする。
上記の目的は、ウィンドシールドガラスと、前記ウィンドシールドガラスに対して側方において隣接する固定ガラスと、を備え、該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界がサッシュレス構造である車両用窓ガラスであって、前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか一方の該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界部に配設され、前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか他方が取り付けられる連結部材を備える車両用窓ガラスにより達成される。
また、上記の目的は、上記した車両用窓ガラスを車体本体に取り付ける方法であって、前記連結部材が配設された前記ウィンドシールドガラス又は前記固定ガラスを車体本体に取り付けた後に、該連結部材に該連結部材が配設されていない前記固定ガラス又は前記ウィンドシールドガラスを取り付ける車両用窓ガラスの取付方法により達成される。
本発明の車両用窓ガラスによれば、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方の視認性の悪化を緩和することができる。また、本発明の取付方法によれば、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方の視認性の悪化を緩和する車両用窓ガラスを車体本体に取り付けることができる。
以下、図面を用いて、本発明に係る車両用窓ガラスの具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である車両用窓ガラス10を備える車両12の要部斜視図を示す。図2は、本実施例の車両用窓ガラス10の構成図を示す。尚、図2には、図1に示すA−A断面図を示す。
本実施例の車両用窓ガラス10は、車両12の主に前面に取り付けられるガラス板である。図1に示す如く、車両用窓ガラス10は、複数(本実施例では3つ)のガラス板に分割されており、一つのウィンドシールドガラス(以下、W/Sと称す)14と、そのW/S14に対してそれぞれ隣接する左右2つの固定ガラス(以下、F/V(フロントベンチ)と称す)16と、を備えている。
W/S14及びF/V16はそれぞれ、ほぼ均一な板厚を有する形状を有している。W/S14とF/V16とは、互いに側辺同士で隣接している。2つのF/V16は、W/S14の両側それぞれにそのW/S14を挟んで対称的に配置されている。以下適宜、車体左側のF/V16をF/V16aと、車体右側のF/V16をF/V16bと、それぞれ称す。
W/S14は、車両前方に向くように車体18に取り付けられている。W/S14は、4辺で囲まれた形状を有し、その上端部が車体18のサッシュの上辺部を構成するルーフ20の端部に接着固定されかつその下端部が車体18のサッシュの下辺部を構成するフロントパネル22の端部に接着固定される形状を有している。すなわち、W/S14は、上端部及び下端部において車体18に取り付け固定されている。尚、W/S14は、2つのガラス板が中間膜を挟んで圧着された合わせガラスであってもよく、また、全体として凸状に湾曲していてもよく、更に、車体18の全体形状などに合わせて湾曲した端部を有することとしてもよい。
また、各F/V16a,16bは、車両前側方又は車両側方に向くようにすなわちW/S14に対して所定角度(例えば、90°〜135°)をなすように車体18に取り付けられている。各F/V16a,16bは、台形状に形成されており、その上端部がルーフ20の端部に接着固定され、その下端部がフロントパネル22の端部に接着固定され、かつその車体後方側の側端部が車体18のサッシュの側辺部を構成するAピラー部24に接着固定される形状を有している。すなわち、各F/V16a,16bは、上端部、下端部、及び一つの側端部において車体18に取り付け固定されている。尚、F/V16の形状は、台形状に限定されるものではなく、車体18の全体形状などに合わせて三角形状であってもよい。また、F/V16は、強化ガラスであってもよく、また、全体として凸状に湾曲していてもよく、更に、車体18の全体形状などに合わせて湾曲した端部を有することとしてもよい。
車両用窓ガラス10において、W/S14とF/V16との境界は、サッシュレス構造である。すなわち、W/S14とF/V16とは、互いに車体18のAピラーなどの板金部を介することなくサッシュレスで連結されている。車両用窓ガラス10は、W/S14とF/V16との間に介在するブラケット26を備えている。
ブラケット26は、車体18とは別体で設けられており、W/S14の側辺及びF/V16の車体前方側の側辺に沿って伸延した形状を有している。また、ブラケット26は、W/S14の表面に対して垂直な方向に40mm以下の厚さL1を有している。ブラケット26は、例えばアルミ押し出し等により成形される。以下適宜、車体左側のF/V16aに対応するブラケット26をブラケット26aと、車体右側のF/V16bに対応するブラケット26をブラケット26bと、それぞれ称す。
各ブラケット26a,26bは、F/V16a,16bの、W/S14との境界部に配設されている。各ブラケット26a,26bは、F/V16a,16bの車内側の内面に接着固定されている。具体的には、後述の暗色セラミック層34を介してF/V16a,16bの車内側の内面に接着固定されている。各ブラケット26a,26bの上端部及び下端部はそれぞれ、車体18のルーフ20又はフロントパネル22に接着固定される。各ブラケット26a,26bは、F/V16の車内側の内面からW/S14の車内側の内面に向けて断面アーム状に突出した形状を有している。このブラケット26の突出部は、W/S14の表面と略平行となるように延びている。
ブラケット26a,26bの突出部には、W/S14が取り付けられる。W/S14のブラケット26a,26bへの取り付けは、ウレタンなどの接着剤28を用いて行われる。接着剤28によるW/S14のブラケット26a,26bへの接着は、そのW/S14の側辺全体において行われる。このように、W/S14とF/V16とは、互いにブラケット26を介して連結されている。
尚、F/V16の表面に接着固定されたブラケット26にW/S14が接着剤28により取り付けられる構造では、図2に示す如く、W/S14の側端部とF/V16の側端部との間に隙間30が生まれるが、その隙間30を埋める樹脂製のモール32を後付けすることとするのがよい。また、W/S14の周縁部及びF/V16の周縁部は、W/S14とF/V16との境界を含めて全周にわたってシールされている。
また、車両用リアガラス10は、黒色などの暗色不透明の暗色セラミック層(遮蔽層)33,34を備えている。暗色セラミック層33は、W/S14の周縁部にその全周にわたって帯状に形成されている。また、暗色セラミック層34は、F/V16の周縁部にその全周にわたって帯状に形成されている。尚、暗色セラミック層33,34の境界線を、図1において破線で示している。
暗色セラミック層33,34は、W/S14及びF/V16の内面に設けられている。暗色セラミック層33,34は、W/S14及びF/V16を車体18のバックドアパネル20やブラケット30に接着保持するウレタン接着剤などを紫外線による劣化から保護する機能などを有している。また、暗色セラミック層33,34は、W/S14及びF/V16の周縁部に、F/V16に接着固定されるブラケット26がW/S14及びF/V16の外側から隠蔽されるような大きさに形成されており、そのブラケット26をW/S14及びF/V16の外側から隠す機能を有している。
暗色セラミック層33,34は、セラミックペーストをW/S14及びF/V16の面上に塗布した後に焼成することにより形成される。W/S14及びF/V16の下辺側にある各暗色セラミック層33,34の幅は、50〜100mm程度であり、W/S14及びF/V16の側辺側にある各暗色セラミック層33,34の幅は、20〜40mm程度である。図2に示す断面において、W/S14に設けられた暗色セラミック層33の、W/S14の中心側の端部と、F/V16に設けられた暗色セラミック層34の、F/V16の中心側の端部と、を結んだ距離L2は、65mm以下である。
図3は、本実施例の車両用窓ガラス10を車体18に取り付ける方法を説明するための図を示す。本実施例において、W/S14及びF/V16a,16bはそれぞれ別個に成形されると共に、ブラケット26a,26bはそれぞれアルミ押し出し等により成形される。W/S14、F/V16a,16b、及びブラケット26a,26bがそれぞれ成形された後、まず、F/V16aの内面にブラケット26aが接着固定され、かつ、F/V16bの内面にブラケット26bが接着固定される。
ブラケット26aが接着固定されたF/V16a、及び、ブラケット26bが接着固定されたF/V16bはそれぞれ、その上端部、下端部、及び車体後方側の側端部が車体18のルーフ20、フロントパネル22、又はAピラー部24に接着固定されることにより車体18に取り付けられる。この際には同時に、F/V16a,16bに接着固定されたブラケット26a,26bも、その上端部及び下端部が車体18のルーフ20又はフロントパネル22に接着固定されることにより車体18に取り付けられる。
そしてその後、W/S14は、その上端部及び下端部が車体18のルーフ20又はフロントパネル22に接着固定されることにより車体18に取り付けられると共に、その側端部が接着剤28によりブラケット26に接着されることによりブラケット26すなわちそのブラケット26が一体となったF/V16に取り付けられる。
このように、本実施例の車両用窓ガラス10において、W/S14とF/V16とは、互いに車体18のAピラーなどの板金部を介することなくサッシュレスで連結され、互いに車体18と別体に構成されたブラケット26を介して連結される。
次に、本実施例の車両用窓ガラス10の効果について説明する。図4は、本実施例の給電構造10と対比される従来例である車両用窓ガラス100の構成図を示す。尚、図4において、上記図2に示す構成部分と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図4に示す従来の車両用窓ガラス100の構造では、W/S14とF/V16との境界に車体102の一部である板金部104が介在することで、その板金部104を覆う内装ガーニッシュなどの部材106が必要となり、その結果として、W/S14とF/V16との境界におけるAピラーの幅や厚さが大きくなり、車両運転者による斜め車両前方の視認性が悪いという問題がある。
これに対して、本実施例の車両用窓ガラス10の構造においては、W/S14とF/V16との境界に車体18とは別体のブラケット26が介在し、そのブラケット26の上端部及び下端部が車体18に固定されることにより、W/S14とF/V16とがサッシュレスで連結される。この点、本実施例によれば、車両用窓ガラス10を構成するW/S14とF/V16とがそれぞれ別個に分離して成形されるので、W/S14とF/V16との角度変化が90°程度などの比較的大きなものであっても、それぞれのW/S14及びF/V16を所望の形状に成形することが可能であり、その結果として、W/S14とF/V16とが一体化されて車両用窓ガラスが一枚のガラス板で構成される構造に比べて、W/S14及びF/V16の形状の自由度を増すことができ、製造の容易性を確保することが可能である。
また、上記の如くW/S14とF/V16との境界に車体18とは別体のブラケット26が介在すれば、W/S14とF/V16との境界におけるブラケット26の幅や厚さ(或いは、運転者の視点を固定した場合におけるブラケット26の占める角度)が、図4に示す従来の車両用窓ガラス100の如く車体102の板金部104にW/S14及びF/V16が接着固定される対比構造の板金部104やその板金部104を覆う部材106の幅や厚さに比べて小さくなる。この場合には、W/S14とF/V16との境界(更には、遮蔽層34を含む範囲)において車両運転者の視界が遮られる領域が比較的狭い範囲に制限されるので、ブラケット26車両運転者による斜め車両前方の視認性が悪化するのは緩和される。
従って、本実施例の車両用窓ガラス10の構造によれば、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方への視認性の悪化を緩和させることが可能である。
また、本実施例においては、W/S14とF/V16との境界に介在するブラケット26がF/V16の一面である車内側の内面のみに接着固定される。複数のガラス板(具体的には、一枚のW/S14及び二枚のF/V16)からなる車両用窓ガラス10は、二つのガラス板の境界において少なくともW/S14及びF/V16の何れか一方とブラケット26とが車外側表面に突起の無い面一(所謂フラッシュサーフェス)構造を構成するものとしてもよい。このため、車両用窓ガラス10の表面上の凹凸(特に、W/S14とF/V16との境界近傍)を小さく抑えることが可能である。
更に、本実施例において、車両用窓ガラス10の車体18への取り付けは、それぞれ別個に成形されたW/S14、F/V16a,16b、及びブラケット26a,26bが上記の順序で車体18などに接着固定されることにより実現される。具体的には、F/V16a,16bの、W/S14との境界部にブラケット26a,26bが接着固定された後に、そのブラケット26a,26bが接着固定されたF/V16a,16bが車体18に取り付けられ、その後に、W/S14が車体18及びブラケット26a,26bに接着固定されて取り付けられる。このため、W/S14及びF/V16をシール性を確保しつつ車体18に取り付けることが可能であると共に、車両用窓ガラス10の車体18への組み付けを容易にすることが可能である。
ところで、上記の第1実施例においては、ブラケット26a,26bが特許請求の範囲に記載した「連結部材」に相当している。
尚、上記の第1実施例においては、W/S14とF/V16との境界に介在するブラケット26を、F/V16の一面(具体的には、車内側の内面)のみに接着固定することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブラケット26とF/V16との接着面をL字状に二面として、ブラケット26をF/V16の二面(具体的には、F/V16の、車内側の内面と、車外側の外面及び車内側の内面にほぼ垂直な面(側面)との二面)に接着固定するものであってもよい。
また、上記の第1実施例においては、車両用窓ガラス10の車体18への取り付けを、ブラケット26をF/V16に接着固定した後にそのF/V16を車体18に取り付け、その後にW/S14を車体18及びブラケット26に接着固定することにより実現することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図5に示す如く、ブラケット26をW/S14に接着固定した後にそのW/S14を車体18に取り付け、その後にF/V16を車体18及びブラケット26に接着固定することにより実現することとしてもよい。
図6は、本発明の第2実施例である車両用窓ガラス50の構成図を示す。尚、図6において、上記図2に示す構成部分と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図6には、図1に示すA−A断面と同様の断面図を示す。
本実施例の車両用窓ガラス50は、W/S14とF/V16との間に介在するモール52を備えている。モール52は、車体18とは別体で設けられており、W/S14の側辺及びF/V16の車体前方側の側辺に沿って伸延した形状を有している。また、モール52は、W/S14の表面に対して垂直な方向に40mm以下の厚さL1を有している。モール52は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)などの合成樹脂により構成される。以下適宜、車体左側のF/V16aに対応するモール52をモール52aと、車体右側のF/V16bに対応するモール52をモール52bと、それぞれ称す。
各モール52a,52bは、F/V16a,16bの、W/S14との境界部に配設されている。各モール52a,52bは、例えば射出成形によりF/V16a,16bと一体成形される。各モール52a,52bは、F/V16の側端部からW/S14の車内側の内面に向けて断面アーム状に突出した形状を有している。このモール52の突出部は、W/S14の表面と略平行となるように延びている。
モール52a,52bの突出部には、W/S14が取り付けられる。W/S14のモール52a,52bへの取り付けは、ウレタンなどの接着剤54を用いて行われる。接着剤54によるW/S14のモール52a,52bへの接着は、そのW/S14の側辺全体において行われる。このように、W/S14とF/V16とは、互いにモール52を介して連結されている。
尚、F/V16の表面に接着固定されたモール52にW/S14が接着剤54により取り付けられる構造では、図6に示す如く、W/S14の側端部とF/V16の側端部との間に生じる隙間56を埋めるシール部材58を後付けすることとするのがシール性を確保するうえで好適である。
また、モール52a,52bには、強度向上のための金属インサート部材60が一体化される。金属インサート部材60は、モール52の突出部の片面にその突出部を支持するように取り付けられる。かかる構造によれば、モール52a,52bに一体化される金属インサート部材60が存在しない構造に比べて、車両用窓ガラス50全体の強度を向上させることが可能である。
W/S14及びF/V16それぞれの周縁部には、上記した第1実施例と同様に、黒色などの暗色不透明の暗色セラミック層33,34が全周にわたって帯状に形成されている。暗色セラミック層33,34は、F/V16に接着固定されるモール52がW/S14及びF/V16の外側から隠蔽されるような大きさに形成されており、そのモール52をW/S14及びF/V16の外側から隠す機能を有している。暗色セラミック層33,34の各幅(帯の幅)やガラス中心側端部間の距離は、上記第1実施例と同じ方法で規定される。
本実施例において、F/V16a及びモール52aは例えば射出成形により互いに一体成形され、かつ、F/V16b及びモール52bは例えば射出成形により互いに一体成形されると共に、W/S14はその一体成形されたF/V16a,16b及びモール52a,52bとは別体で成形される。それらの成形後、まず、モール52aが一体成形されたF/V16a、及び、モール52bが一体成形されたF/V16bはそれぞれ、その上端部、下端部、及び車体後方側の側端部が車体18のルーフ20、フロントパネル22、又はAピラー部24に接着固定されることにより車体18に取り付けられる。この際には同時に、モール52a,52bも、その上端部及び下端部が車体18のルーフ20又はフロントパネル22に接着固定されることにより車体18に取り付けられる。
そしてその後、W/S14は、その上端部及び下端部が車体18のルーフ20又はフロントパネル22に接着固定されることにより車体18に取り付けられると共に、その側端部が接着剤54によりモール52に接着されることによりモール52すなわちそのモール52が一体化されたF/V16に取り付けられる。
このように、W/S14とF/V16とは、互いに車体18のAピラーなどの板金部を介することなくサッシュレスで連結され、互いに車体18と別体に構成されたモール52を介して連結される。かかる構造においては、W/S14とF/V16との境界に車体18とは別体のモール52が介在し、そのモール52の上端部及び下端部が車体18に固定されることにより、W/S14とF/V16とがサッシュレスで連結される。
この点、本実施例によれば、車両用窓ガラス50を構成するW/S14とF/V16とがそれぞれ別個に分離して成形されるので、W/S14とF/V16との角度変化が90°程度などの比較的大きなものであっても、それぞれのW/S14及びF/V16を所望の形状に成形することが可能であり、その結果として、W/S14とF/V16とが一体化されて車両用窓ガラスが一枚のガラス板で構成される構造に比べて、W/S14及びF/V16の形状の自由度を増すことができ、製造の容易性を確保することが可能である。
また、上記の如くW/S14とF/V16との境界に車体18とは別体のモール52が介在すれば、W/S14とF/V16との境界におけるブラケット26の幅や厚さ(或いは、運転者の視点を固定した場合におけるブラケット26の占める角度)が、図4に示す従来の車両用窓ガラス100の如く車体102の板金部104にW/S14及びF/V16が接着固定される対比構造の板金部104やその板金部104を覆う部材106の幅や厚さに比べて小さくなる。この場合には、W/S14とF/V16との境界(更には、遮蔽層34を含む範囲)において車両運転者の視界が遮られる領域が比較的狭い範囲に制限されるので、車両運転者による斜め車両前方の視認性が悪化するのは緩和される。
従って、本実施例の車両用窓ガラス50の構造によれば、製造容易でかつ運転者による特に斜め車両前方への視認性の悪化を緩和させることが可能である。
更に、本実施例において、車両用窓ガラス50の車体18への取り付けは、互いに一体成形されたF/V16a,16b及びモール52a,52bと、その一体成形品とは別個に成形されたW/S14とが上記の順序で車体18などに接着固定されることにより実現される。具体的には、F/V16a,16bとモール52a,52bとが一体成形された後に、そのモール52a,52bが一体成形されたF/V16a,16bが車体18に取り付けられ、その後に、W/S14が車体18及びモール52a,52bに接着固定されて取り付けられる。このため、W/S14及びF/V16をシール性を確保しつつ車体18に取り付けることが可能であると共に、車両用窓ガラス50の車体18への組み付けを容易にすることが可能である。
ところで、上記の第2実施例においては、モール52a,52bが特許請求の範囲に記載した「連結部材」に相当している。
尚、上記の第2実施例においては、車両用窓ガラス50の車体18への取り付けを、F/V16とモール52とを一体成形した後にその一体成形品を車体18に取り付け、その後にW/S14を車体18及びモール52に接着固定することにより実現することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、W/S14とモール52とを一体成形した後にその一体成形品を車体18に取り付け、その後にF/V16を車体18及びモール52に接着固定することにより実現することとしてもよい。
また、上記の第2実施例においては、モール52をF/V16と一体成形すると共に、W/S14をその一体成形品とは別体で成形したうえで、互いに一体成形されたF/V16及びモール52を車体18に取り付け、その後に、W/S14を車体18及びモール52に取り付けることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示す如く、モール52をF/V16及びW/S14と一体成形したうえで、その一体成形品の全体を車体18に取り付けることとしてもよい。尚、図7(A)には本発明の変形例である車両用窓ガラス50の斜視図を、また、図7(B)には図7(A)に示すB−B断面図を、それぞれ示す。
10,50 車両用窓ガラス
12 車両
14 ウィンドシールドガラス(W/S)
16 固定ガラス(F/V)
18 車体
26 ブラケット
28,54 接着剤
52 モール
60 金属インサート部材
12 車両
14 ウィンドシールドガラス(W/S)
16 固定ガラス(F/V)
18 車体
26 ブラケット
28,54 接着剤
52 モール
60 金属インサート部材
Claims (9)
- ウィンドシールドガラスと、前記ウィンドシールドガラスに対して側方において隣接する固定ガラスと、を備え、該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界がサッシュレス構造である車両用窓ガラスであって、
前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか一方の該ウィンドシールドガラスと該固定ガラスとの境界部に配設され、前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか他方が取り付けられる連結部材を備えることを特徴とする車両用窓ガラス。 - 前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの少なくとも何れか一方と前記連結部材とが車外側表面に突起の無い面一構造を構成し、前記連結部材が前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか一方に接着固定される請求項1記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材が前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか一方の内面一面又は、内面と側面との二面に接着固定される請求項2記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材が前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスの何れか一方と一体成形される請求項1記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材と一体化された金属インサート部材を備える請求項4記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材の幅又は前記連結部材近傍の前記ウィンドシールドガラス及び前記固定ガラスに設けられる暗色セラミック層の幅が65mm以下である請求項1乃至5の何れか一項記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材の厚さが40mm以下である請求項1乃至6の何れか一項記載の車両用窓ガラス。
- 前記連結部材が前記固定ガラスに配設され、該連結部材に前記ウィンドシールドガラスが取り付けられる請求項1乃至7の何れか一項記載の車両用窓ガラス。
- 請求項1乃至8の何れか一項記載の車両用窓ガラスを車体本体に取り付ける方法であって、
前記連結部材が配設された前記ウィンドシールドガラス又は前記固定ガラスを車体本体に取り付けた後に、該連結部材に該連結部材が配設されていない前記固定ガラス又は前記ウィンドシールドガラスを取り付けることを特徴とする車両用窓ガラスの取付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012068412A JP2013199188A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 車両用窓ガラス及びその取付方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012068412A JP2013199188A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 車両用窓ガラス及びその取付方法 |
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JP2013199188A true JP2013199188A (ja) | 2013-10-03 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2013199188A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019011002A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 本田技研工業株式会社 | 車両 |
-
2012
- 2012-03-23 JP JP2012068412A patent/JP2013199188A/ja active Pending
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JP2019011002A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 本田技研工業株式会社 | 車両 |
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