JP2013199167A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エアバッグ4には、その内部を高圧膨張室11と低圧膨張室12とに仕切るためのシート13が設けられる。また、シート13により、高圧膨張室11と低圧膨張室12とを連通する連通路14が形成される。更に、シート13における連通路14を形成する部分のうち、高圧膨張室11寄りの部分は、その高圧膨張室11の膨張完了時に互いに接近して同高圧膨張室11内から低圧膨張室12へのガスの流れを抑制する逆止弁として機能する。そして、高圧膨張室11の膨張完了時、シート13における逆止弁として機能する部分が低圧膨張室12側に反転することは、シート13に設けられて基布10の高圧膨張室側の部分の外縁に縫い付けられる延設部15によって阻止される。
【選択図】図6
Description
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、エアバッグ内を高圧膨張室と低圧膨張室とに仕切る仕切部に、それら高圧膨張室と低圧膨張室とを連通する連通路を設け、前記エアバッグに対するガスの供給を同ガスが前記連通路における低圧膨張室寄りの部分から高圧膨張室側に向けて流れるように行うことで、そのガスを前記高圧膨張室内に優先的に供給するエアバッグ装置において、前記連通路は、前記仕切部から前記高圧膨張室側に延びた状態となるシートを厚さ方向に重ねるとともに、それら重ねられたシート同士を前記低圧膨張室側から前記高圧膨張室側に沿って互いに結合することにより、それら重ねられたシート間に形成されるものであり、前記重ねられたシート同士における前記連通路を形成する部分のうち前記高圧膨張室寄りの部分は、その高圧膨張室の膨張完了時に互いに接近して同高圧膨張室内から前記低圧膨張室へのガスの流れを抑制する逆止弁として機能するものであり、前記シートは、前記逆止弁として機能する部分が前記高圧膨張室の膨張完了時に互いに接近したときに前記高圧膨張室側から前記低圧膨張室側に反転することを阻止する反転阻止手段を備えるものとした。
図1に示されるように、エアバッグ装置1は、自動車において乗員Pが着座する座席2の背もたれ2aに折り畳まれた状態で設けられるエアバッグ4(破線)と、そのエアバッグ4にガスを供給するためのインフレータ5と、そのインフレータ5によるエアバッグ4へのガスの供給を制御する制御装置6とを備えている。この制御装置6には自動車のボディサイド部等に設けられた加速度センサ等からなる衝撃センサ7が接続されており、同衝撃センサ7は自動車のボディサイド部に加えられた衝撃を検出する。そして、制御装置6は、衝撃センサ7からの検出信号に基づきインフレータ5を作動させてエアバッグ4にガスを供給する。
図6に示すエアバッグ4の高圧膨張室11内が高圧になると、上記二つに折られたシート13における逆止弁として機能する部分が互いに接近した状態のもと、その部分に対する高圧膨張室11内の圧力に基づく力の作用により、同部分が図8に二点鎖線の矢印で示すように低圧膨張室12側に反転しようとする。しかし、こうした反転については、エアバッグ4の基布10における高圧膨張室11に対応する部分の外縁に結合された上記延設部15によって阻止される。この延設部15は、基布10の折り目10a(図6)に沿って同基布10の互いに縫い合わされる外縁部同士の所まで延び、それら外縁部同士と共に縫い合わされている。このため、上記反転を阻止する際に延設部15が低圧膨張室12側に引っ張られるとしても、その際に基布10に対する延設部15の結合が解けることはない。
(1)エアバッグ4の高圧膨張室11の高圧時、上記二つに折られたシート13における逆止弁として機能する部分が低圧膨張室12側に反転することは、上記延設部15によって阻止される。このため、上記二つに折られたシート13における逆止弁として機能する部分が低圧膨張室12側に反転することにより、その部分が互いに接近した状態から離間した状態に変化して逆止弁として機能しなくなることを抑制できる。そして、上記二つに折られたシート13における逆止弁として機能すべき部分が、逆止弁として機能しなくなって高圧膨張室11内のガスが連通路14を介して低圧膨張室12に流れることを抑制できる。
・延設部15は、二つに折られた基布10における互いに縫い合わされた外縁同士の所まで延びている必要はなく、そこよりも連通路14に近い位置で基布10と縫い合わせ等により結合されていてもよい。
・インフレータ5に関しては、ガスの噴孔が連通路14内における低圧膨張室12寄りの部分に位置するように配置することも可能である。このようにインフレータ5を配置しても、同インフレータ5からガスを噴射させたとき、上記連通路14における低圧膨張室12寄りの部分から高圧膨張室11に向けてのガスの流れが生じる。そして、インフレータ5から噴射されたガスがエアバッグ4内において高圧膨張室11に優先的に供給される一方、上記ガスの一部が低圧膨張室12にも供給されるようになる。
Claims (5)
- エアバッグ内を高圧膨張室と低圧膨張室とに仕切る仕切部に、それら高圧膨張室と低圧膨張室とを連通する連通路を設け、前記エアバッグに対するガスの供給を同ガスが前記連通路における低圧膨張室寄りの部分から高圧膨張室側に向けて流れるように行うことで、そのガスを前記高圧膨張室内に優先的に供給するエアバッグ装置において、
前記連通路は、前記仕切部から前記高圧膨張室側に延びた状態となるシートを厚さ方向に重ねるとともに、それら重ねられたシート同士を前記低圧膨張室側から前記高圧膨張室側に沿って互いに結合することにより、それら重ねられたシート間に形成されるものであり、
前記重ねられたシート同士における前記連通路を形成する部分のうち前記高圧膨張室寄りの部分は、その高圧膨張室の膨張完了時に互いに接近して同高圧膨張室内から前記低圧膨張室へのガスの流れを抑制する逆止弁として機能するものであり、
前記シートは、前記逆止弁として機能する部分が前記高圧膨張室の膨張完了時に互いに接近したときに前記高圧膨張室側から前記低圧膨張室側に反転することを阻止する反転阻止手段を備える
ことを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記反転阻止手段は、前記重ねられたシート同士の少なくとも一つにおける前記高圧膨張室側の端部に設けられた延設部を前記エアバッグの基布における前記高圧膨張室に対応する部分に結合することによって形成されている請求項1記載のエアバッグ装置。
- 前記エアバッグは、前記基布を厚さ方向に重ねた状態のもと、それら重ねられた基布の外縁同士を縫い合わせることによって形成されており、
前記延設部は、前記重ねられた基布の外縁まで延び、それら基布の互いに縫い合わされる外縁同士と共に縫い合わされることによって同基布と結合されている請求項2記載のエアバッグ装置。 - 前記エアバッグの基布は、二つに折ることによって同基布の外縁同士を厚さ方向に重ねた状態とされるものであり、
前記エアバッグは、二つに折られた前記基布の厚さ方向に重ねられた外縁同士を縫い合わせることによって形成されており、
前記仕切部は、前記基布の折り目から前記縫い合わされた外縁同士まで延びることによって、前記エアバッグ内を前記高圧膨張室と前記低圧膨張室とに仕切るものであり、
前記連通路は、前記仕切部における前記基布の折り目寄りの位置に形成されており、
前記延設部は、前記基布の折り目に沿って前記縫い合わされた外縁同士まで延びている請求項3記載のエアバッグ装置。 - 前記反転阻止手段は、前記重ねられたシート同士における前記連通路の前記高圧膨張室側の開口を形成する部分であって、その開口の幅方向中央部を互いに結合することによって形成されている請求項1記載のエアバッグ装置。
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2012
- 2012-03-23 JP JP2012067800A patent/JP5724920B2/ja active Active
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