JP2013198644A - 管先端位置確認装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ブドウ糖液等の液状物を体内に供給し、又は血液等を体外に導出する管の先端部の位置を容易に確認し、安全に供給、又は導出することができる管先端位置確認装置を得ることを課題とする。
【解決手段】本発明の管先端位置確認装置1は、体内に挿入されて管2の先端部3に導光する導光部4と、導光部4の先端5側に設けられて体内に光を照射する照射部6と、導光部4に光を供給する発光部7と、発光部7の発光を制御する制御部8とを備えるという構成を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の管先端位置確認装置1は、体内に挿入されて管2の先端部3に導光する導光部4と、導光部4の先端5側に設けられて体内に光を照射する照射部6と、導光部4に光を供給する発光部7と、発光部7の発光を制御する制御部8とを備えるという構成を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液状物を体内に供給する供給管又は体外に導出する導出管の先端部の位置を確認するための管先端位置確認装置に関する。
従来から、衰弱した高齢者やがん患者などが口から食事を摂れなくなった場合において、栄養物などの液状物を体内に供給するための供給管として、特許文献1に記載されているような栄養補給チューブや特許文献2に記載されているようなカテーテルなどがある。
これらの供給管には、体内に挿入されたあと、その先端の位置が体内の目的の位置に達したかどうかを確認するための装置が設けられている。
例えば、特許文献1に記載されている栄養補給チューブには、該栄養補給チューブに挿入可能な挿入細紐が設けられている。この挿入細紐の先端には、胃液で変色するリトマス紙が付設されている。この挿入細紐を挿入した状態で栄養補給チューブを患者の胃の中に通す。そして、その挿入細紐の先端を栄養補給チューブの先端から体内に突出させ、リトマス紙を体内の部位に接触させ、反応させる。その後、その挿入細紐を引き抜いた時にリトマス紙が変色しているか否かで、栄養補給チューブが胃の中に達しているか否かを判定する。
また、特許文献2に記載されているカテーテルには、その先端に信号エネルギーを発信するコイルが備えられている。そのコイルから発信されてくる信号エネルギーを受信することにより、そのカテーテルの先端の位置が確認される。
しかし、特許文献1に記載されている装置では、リトマス紙が変色した色から、先端部がアルカリ性を有する部位にあるのか、それとも、酸性を有する部位にあるのかを判定できるだけであり、その部位の中のどの位置に先端部があるのかを明確に確認することができなかった。
また、特許文献2に記載されている装置では、先端にあるコイルが発信する信号エネルギーを受信するための設備が大きく、その操作性も悪いため、その操作に高度の習熟が必要となる。
本発明は、かかる事情に鑑み、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を容易に確認することができる管先端位置確認装置を提供することを目的とする。
本発明の管先端位置確認装置は、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を確認するための管先端位置確認装置であって、体内に挿入されて前記管の先端部に導光する導光部と、前記導光部の先端側に設けられて体内に光を照射する照射部と、前記導光部に光を供給する発光部と、該発光部の発光を制御する制御部とを備えるという構成を有している。
かかる構成によれば、導光部が体内に挿入された管の先端部まで光を導き、その先端側に設けられている照射部から体内に光を照射できるように体内に配置できる。そして、制御部が発光部を発光させることにより、光が導光部によって照射部に導かれて該照射部から体内に照射される。そして、その光は、体を透過して、体外に漏れ出る。その光は、体外から容易に視認することができる。その光が漏れ出ている位置がその管の先端部の位置であるため、管の先端部の位置は、このような簡単な操作で容易に確認することができる。
また、請求項2記載の発明において、前記照射部は、前記管における径方向の配光を有するように光を制御する光制御部を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、管の先端部に導かれて管の先端部から体内に照射される光が径方向に配光されるため、体内で管を直進させている方向に対して先端部から管の径方向に光が配光されて、光が体外に漏れ出る。そのため、その光が漏れ出ている位置が体内に管を直進させている方向における管の先端部に当たる。よって、光制御部によって管の先端部の位置が正確に確認することができる。
また、請求項3記載の発明において、前記発光部は、瞬間光を発光することが好ましい。
かかる構成によれば、光量を上げても生体に対する熱による影響が少ない。よって、体内に照射する光量を容易に増やすことができ、体外に出る光量が増加するため、その管の先端部の位置を確認しやすくなる。
また、請求項4記載の発明において、前記発光部は、閃光放電管を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、閃光放電管の波長が連続的で広範囲であるため、この波長の範囲から任意の波長を選択することができるようになる。
また、請求項5記載の発明において、前記発光部は、少なくとも600nm以上650nm未満の波長の光を発光することが好ましい。
かかる構成によれば、発光部は、体内に600nm以上650nm未満の波長の光を照射する。そのため、体内で照射される光は、体を透過しやすく、人が目視するのに適している。この光によって、体外からその管の先端部の位置を容易に確認することができる。更には、生体への影響も少なくすることができる。
また、請求項6記載の発明において、前記管の先端部から体内に照射された光を体外から撮影するための撮像装置を更に備え、前記発光部は、少なくとも600nm以上1100nm未満の波長の光を発光し、前記撮像装置は、前記発光部の発光と同期して撮影可能であることが好ましい。
かかる構成によれば、発光部は、体内に600nm以上1100nm未満の波長の光を照射する。そのため、体内で照射される光は、体を透過しやすく、撮像装置による撮影に適している。この光によって、体外からその管の先端部の位置を容易に確認することができる。更には、生体への影響も少なくすることができる。
また、請求項7記載の発明において、前記撮像装置は、体内に挿入された前記管の先端部を体外から動画で撮影し又は静止画で撮影可能な撮影部と、該動画又は該静止画を保存可能な記憶部とを備えることが好ましい。
かかる構成によれば、その管の先端部の位置を撮像装置で確認することができるとともに、その位置を記録することができる。
また、請求項8記載の発明において、前記撮像装置は、撮影された前記動画又は前記静止画を保存するか否かを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記動画又は前記静止画を保存しない旨の選択がされたときに該動画又は該静止画を消去することが好ましい。
かかる構成によれば、撮像装置が撮影した動画又は静止画を必要に応じてその記録を選択することができ、その保存の必要のない動画又は静止画を消去して、その保存のための容量を減らすことができる。また、そのため、記憶容量を下げることができるため、撮像装置を小型化することができる。
また、請求項9記載の発明において、前記導光部は、光ファイバであることが好ましい。
かかる構成によれば、導光部を管の先端部に光を安定して照射部に導きやすくなるとともに、管の先端部の位置を確認し終えて液状物を体内に供給し又は体外に導出するために、導光部を管から抜き取りやすくなっている。
また、請求項10記載の発明において、前記導光部は、前記管の内壁部に設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、管の先端部の位置を確認し終えて液状物を体内に供給し又は体外に導出するために、導光部を抜き取ることが不要となる。
また、請求項11記載の発明において、前記導光部は、前記管に注入される液状導光物と、前記管の内壁部に設けられる反射層とで構成されることが好ましい。
かかる構成によれば、管に液状導光物を注入することにより管の内側に導光部が形成される。つまり、管に供給される光は、管の内壁部の反射層を反射しつつ、液状導光物を伝って先端部に導かれる。そして、管の先端部の位置を確認し終えると、液状導光物をそのまま体内に残したまま、続けて液状物を体内に供給し又は体外に導出することができるため、導光部を抜き取ることが不要となる。
また、請求項12記載の発明において、前記導光部は、前記管に注入される液状導光物と、該液状導光物の屈折率と比べて小さい屈折率の樹脂からなる前記管の内壁部とで構成されることが好ましい。
かかる構成によれば、管に液状導光物を注入することにより管の内側に導光部が形成される。つまり、管に供給される光は、液状導光物の屈折率より小さい屈折率の樹脂の界面で反射しつつ、液状導光物を伝って先端部に導かれる。そして、管の先端部の位置を確認し終えると、液状導光物をそのまま体内に残したまま、続けて液状物を体内に供給し又は体外に導出することができるため、導光部を抜き取ることが不要となる。
また、請求項13記載の発明において、前記樹脂は、フッ素樹脂であることが好ましい。
かかる構成によれば、生体への影響を下げることが容易となる。
また、請求項14記載の発明において、前記照射部は、前記液状導光物の屈折率と比べて大きい屈折率の材料であることが好ましい。
かかる構成によれば、照射部が導光部を導かれてきた光を管の径方向に反射させ、光が直進する方向に透過しないように制御しやすくなり、光を管の径方向に正確に配光させることができるため、その先端部の位置の確認が容易となる。
また、請求項15記載の発明において、前記管の内壁部における先端側の屈折率は、前記液状導光物の屈折率よりも大きいことが好ましい。
かかる構成によれば、管に液状導光物を注入することにより、導光部を導かれてきた光は、管の内壁部の先端側の、液状導光物よりも屈折率の大きい部分で管の径方向に屈折する。そして、この光は、管の先端部を透過して体内に照射される。つまり、この液状導光物よりも屈折率の大きい部分は、光照射部として機能する。管の内壁部に反射されつつ液状導光物を伝ってきた光は、その管の先端側において、液状導光部から管に入射する角度より径方向に屈折する。そのため、光を管の径方向に配光させることができるため、その先端部の位置の確認が容易となる。
本発明の管先端位置確認装置によれば、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を容易に確認することができる。
本発明の第1の実施形態に係る管先端位置確認装置について、図1〜図3を参酌しつつ、説明する。同実施形態に係る管先端位置確認装置1は、図1に示すように、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管2の先端部3の位置を確認するために設けられている。例えば、管先端位置確認装置1が対象とする管2には、栄養物や薬液などの液状物を体内に供給する供給管や、尿や血液などの液状物を体外に導出する導出管などがある。管先端位置確認装置1は、管2から取り外し可能に構成されている。以下、管2が栄養物を体内に供給する供給管2であるものとして説明する。
管先端位置確認装置1は、図1に示すように、体内に挿入される供給管2の先端部3まで導光する導光部4と、導光部4の先端5側に設けられて体内で光を照射可能な照射部6と、導光部4に光を供給するために発光する発光部7と、発光部7の発光を制御する制御部8と、該発光部7及び制御部8を収納する筺体9とを備える。
導光部4は、可とう性を有する長尺状の棒材であり、供給管2の先端部3から他方の基端部10までの長さ以上の長さを有する。導光部4は、図2(a)〜図2(c)に示すように、供給管2の内径に略等しい内径を有する円形の断面を有する。導光部4は、その長手方向Aに光の透過性を有する。導光部4は、具体的には、光ファイバである。導光部4の基端(図3(a)参照)11側は、筺体9に接続される。導光部4の先端5側は、供給管2の先端部5から突出される部分である。導光部4は、基端11から先端5に向かって光を導く。
照射部6は、供給管2における径方向Bの配光を有するように光を制御する光制御部12を備える。光制御部12は、図2(c)に示すように、導光部4の先端部3側から導光される光を径方向(略径方向を含む)Bに案内する。具体的には、光制御部12は、径方向Bに光を反射する。つまり、光制御部12は、導光部4の先端5に位置し、その長手方向Aから進入する光を径方向Bに反射するような角度で傾斜させた面を有する。光制御部12は、導光部4の径方向Bの略中心の位置から長手方向先端5側に行くにつれて径方向Bの外側に向かうような形状をしている。つまり、光制御部12は、略円錐状をしている。光制御部12は、導光部4の先端5側から進入する光に略円錐状の頂点部分が対向するように位置している。
発光部7は、瞬間光を発光することが好ましい。発光部7は、具体的には、閃光放電管を備える。発光部7は、少なくとも600nm以上650nm未満の波長の光を含んで発光することが好ましい。この場合600nm以上650nm未満の波長の光が全体の1/2以上のエネルギーであることが望ましい。なお、発光部7は、閃光放電管に制限されるものではなく、キセノン放電管や高輝度LEDであってもよい。
制御部8は、図1に示すように、発光部7を発光させる点灯スイッチである操作部13と、発光部7の発光を制御する発光制御回路14とを備える。制御部8は、操作部13を操作すると、発光信号が発光制御回路14に入力されて、発光部7を発光させる。
筺体9は、図1又は図3(b)に示すように、導光部4の基端(図3(b)参照)11を接続可能な接続部15と、内部に発光部7及び制御部8を収納する空間を有する筺体本体16とを備える。
接続部15は、発光部7から発光される光を導光部4の基端11で受光する光コネクタとして機能する。接続部15は、導光部4の基端11側のみを接続可能に構成されていてもよいが、本実施形態では、供給管2の基端10側も接続されるように構成されている。接続部15は、具体的には、供給管2を嵌め込み可能な穴であり、穴の形状が略円柱状をしている。
筺体本体16は、外形が円柱状に形成されており、操作者が把持する部分でもある。
次に、本実施形態に係る管先端位置確認装置1による供給管2の先端部3の位置の確認方法について、図1〜図3を参酌しつつ、説明する。
まず、供給管2が体内の胃の中に挿入される。このとき、導光部4は、供給管2に既に挿入されていてもよいし、供給管2を体内に挿入した後に該供給管2に挿入されてもよい。導光部4は、供給管2の先端部3側からその先端5が突出するまで挿入されている。そして、照射部6が供給管2の先端部3側から突出した状態となり、供給管2から体内に突出した状態となっている。
この状態となったあと、供給管2の基端部10(及び導光部4の基端11)を筐体20の接続部15に接続する。そして、操作部13を操作して、発光部7を発光させる。発光部7から発光された光は、導光部4に導光されて照射部6に達する。そして、光制御部12で径方向Bに光を屈折させて、体内に照射する。この光は、体を透過して体外から目視できる。そして、その光が透過している位置が供給管2の先端部3の位置と判断する。
このようにして、導光部4が体内に挿入された供給管2の先端部3まで光を導き、その先端5側に設けられている照射部6から体内に光を照射できるように体内に配置できる。そして、制御部8が発光部7を発光させることにより、光が導光部4によって照射部6に導かれて照射部6から体内に照射される。そして、その光は、体を透過して、体外に漏れ出る。その光は、体外から容易に視認することができる。その光が漏れ出ている位置がその供給管2の先端部3の位置であるため、供給管2の先端部3の位置は、このような簡単な操作で容易に確認することができる。
また、供給管2の先端部3に導かれて供給管2の先端部3から体内に照射される光が径方向Bに配光されるため、体内で供給管2を直進させている長手方向Aに対して先端部3から供給管2の径方向Bに光が配光されて、光が体外に放出される。そのため、その光が放出されている位置が体内に供給管2を直進させている長手方向Aにおける供給管2の先端部3に当たる。光制御部12による径方向Bの配光がない場合、導光部4によって先端部に達した光の一部は、そのまま供給管2の長手方向Aに直進して、先端部3と対向する体の部位を透過して体外に放出されてしまい、光が分散される。よって、光制御部12によって供給管2の先端部3の位置が更に正確に確認することができる。
また、体内で発光する光として瞬間光を用いることにより、高い光量を体内に照射しても体内が過度に加温・加熱されることはなく、熱による影響が少ない。よって、体内に照射する光量を容易に増やすことができ、体外に出る光量が増加するため、その供給管2の先端部3の位置を確認しやすくなる。
また、閃光放電管の波長が連続的で広範囲であるため、この波長の範囲から体外から光を観測する手段に合わせて任意の波長を選択することができるようになる。
また、発光部7は、体内に600nm以上650nm未満の波長の光を照射する。体内で照射される光は、体を透過しやすく、人が目視するのに適している。この光によって、体外からその供給管2の先端部負荷3の位置を容易に確認することができる。更には、生体への影響も少なくすることができる。
また、導光部4が供給管2の先端部3に光を安定して照射部6に導きやすくなる。そして、供給管2の先端部3の位置を確認し終えて栄養物を体内に供給するために、導光部4を供給管2から抜き取りやすくなっている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る管先端位置確認装置17について、図4及び図5を参酌しつつ、説明する。なお、本実施形態に係る各構成の説明について、第1の実施形態に係る構成と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明は繰り返さないものとする。
管先端位置確認装置17は、体内に挿入される供給管2の先端部3まで導光する導光部4と、導光部4の先端5側に設けられて体内で光を照射可能な照射部6と、導光部4に光を供給するために発光する発光部18と、発光部18の発光を制御する制御部8と、供給管2の先端部3から体内に照射された光を体外から撮影するための撮像装置19と、該発光部18、制御部8及び撮像装置19を収納する筺体20とを備える。
発光部18も第1実施形態に係る発光部7と同様の閃光放電管である。発光部18は、少なくとも600nm以上1100nm未満の波長の光を含んで発光する。この場合600nm以上1100nm未満の波長の光が全体の1/2以上のエネルギーであることが望ましい。
撮像装置19は、発光部18の発光と同期して撮影可能に構成されている。撮像装置19は、体内に挿入された管2の先端部3を体外から動画形式で撮影し又は静止画形式で撮影可能な撮影部21と、該撮影部21が撮影した動画又は静止画を画像処理する画像処理部22と、該動画又は該静止画を保存可能な記憶部23と、撮影された動画又は静止画を保存するか否かを選択可能な選択部24と、撮影部21で撮影された動画又は静止画を表示する液晶の表示部25とを備える。
撮影部21は、レンズにより被写体像を撮像素子の受光面に結像させ、撮像素子により被写体像を画像信号に変換する。
画像処理部22は、撮影部21より出力された被写体像の画像信号に対して、ディジタル変換等の信号処理を施す。画像処理部22において処理された画像信号は、CPUの制御に基づいて記憶部23又は表示部25に出力される。
記憶部23は、画像データの一時記憶領域として利用するとともに、撮像した動画又は静止画を取り貯めておくための記憶領域としても利用される。
選択部24は、動画又は静止画を保存しない旨の選択がされたときに該動画又は該静止画を消去する。
表示部25は、筐体20の裏面側に設けられており、撮像された動画又は静止画を表示して確認することができるようになっている。
筐体20は、導光部4の基端11を接続可能な接続部15と、内部に発光部18、制御部8及び撮像装置19を収納する空間を有する筐体本体26とを備える。
次に、本実施形態に係る管先端位置確認装置17による供給管2の先端部3の位置の確認方法について、図4及び図5を参酌しつつ、説明する。
まず、第1の実施形態に係る管先端位置確認装置1と同様に、供給管2が体内の胃の中に挿入され、さらに、導光部4が供給管2の先端部3側からその先端5が突出するまで挿入される。
この状態となったあと、供給管2の基端部10(及び導光部4の基端11)を筐体20の接続部15に接続する。そして、撮像装置19の撮影部21(のレンズ)を供給管2の先端部3があるであろう患者の部位に向けた状態で、操作部13を操作する。この操作部13が操作されることによって、発光部18が発光して、体内に光を照射する。この光は、体を透過して体外に漏れ出る。
一方、撮像装置19は、この発光部18の発光のタイミングに同期して撮影部21で撮影を開始する。すると、体を透過して体内から体外に漏れ出た光を撮影することができる。そして、その撮影された患者の部位とその光は、表示部25に表示される。そして、その光が透過している位置が供給管2の先端部3の位置と判断する。
このようにして、発光部7は、体内に600nm以上1100nm未満の波長の光を照射する。そのため、体内で照射される光は、体を透過しやすく、撮像装置19による撮影に適している。よって、体外からその供給管2の先端部3の位置を容易に確認することができる。更には、生体への影響も少なくすることができる。
また、その供給管2の先端部3の位置を撮像装置19で確認することができるとともに、その位置を記録することができる。
また、撮像装置19が撮影した動画又は静止画を必要に応じてその記録を選択することができ、その保存の必要のない動画又は静止画を消去して、その保存のための容量を減らすことができる。また、記憶容量を下げることができるため、撮像装置19を小型化することができる。
なお、本発明に係る管先端位置確認装置1,17は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態に係る管先端位置確認装置1,17は、導光部4が供給管2に対して取り外し可能である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図6(a)に示すように、導光部27は、管28の内壁部29に設けられていてもよい。管28は、内壁部29より内側に液状物を供給可能な供給路30を備える。このようにすれば、管28には、導光する導光部27と液状物を供給する供給路30とが常時設けられているため、管28の先端部の位置を確認し終えたあとに、導光部27を抜き取ることが不要となる。更には、管28の先端部の位置を確認し終えたあとすぐに液状物を体内に供給することができるようにもなる。
また、図6(b)に示すように、管31の内壁部は、該管31内に発光される光を反射する反射層32を備え、導光部33は、この反射層32と、管31に注入される液状導光物34とで構成されることが好ましい。なお、液状導光物34は、ブドウ糖液などであって、体内に残存させても人体に影響のない又は少ないものである。このようにしても、管31に液状導光物34を注入することにより管31の内側に導光部33が形成される。つまり、管31の先端部の位置を確認するときだけ、管31に液状導光物34を注入すれば、管31に供給される光は、管31の内壁部の反射層32を反射しつつ、液状導光物34を伝って先端部3に導かれる。そして、その光は、照射部から体内に照射され、体外に光を放出させることができるようになっている。管31の先端部3の位置を確認し終えると、液状導光物34をそのまま体内に残したまま、続けて液状物を体内に供給し又は体外に導出することができるため、導光部33を抜き取ることが不要となる。
また、管31の内壁部は、液状物の屈折率と比べて小さい屈折率の樹脂35であり、導光部33は、この樹脂35と、管31に注入される液状導光物34とで構成されるようにしてもよい。このようにしても、管31に液状導光物34を注入することにより管31の内側に導光部33が形成される。つまり、管31の先端部の位置を確認するときだけ、管31に液状導光物34を注入すれば、管31に供給される光は、液状導光物34の屈折率より小さい屈折率の樹脂35の界面で反射しつつ、液状導光物34を伝って先端部3に導かれる。そして、その光は、照射部から体内に照射され、体外に光を放出させることができるようになっている。管31の先端部3の位置を確認し終えると、液状導光物34をそのまま体内に残したまま、続けて液状物を体内に供給し又は体外に導出することができるため、導光部33を抜き取ることが不要となる。更に、樹脂35をフッ素樹脂とすることにより、生体への影響を下げることが容易となる。
また、図6(c)に示すように、照射部は、液状導光物34の屈折率と比べて大きい屈折率の材料であることが好ましい。このようにすることにより、照射部が導光部を導かれてきた光を管の径方向Bに反射させ、光が直進する方向に透過しないように制御しやすくなり、光を管の径方向Bに正確に配光させることができるため、その先端部の位置の確認が容易となる。
また、管36の内壁部は、該内壁部の先端37側における屈折率が液状導光物34の屈折率よりも大きいことが好ましい。このようにしても、管36に液状導光物34を注入することにより、導光部33を導かれてきた光は、管36の内壁部の先端37側の、液状導光物34よりも屈折率の大きい先端部38で管36の径方向Bに屈折する。そして、この光は、管36の先端部38を透過して体内に照射される。つまり、この液状導光物34よりも屈折率の大きい部分は、光照射部として機能する。管36の内壁部に反射されつつ液状導光物34を伝ってきた光は、その管36の先端部38において、液状導光部34から管36に入射する角度θ1より小さい反射角度θ2で径方向Bに向かって屈折する。そのため、光を管36の径方向Bに配光させることができるため、その先端部38の位置の確認が容易となる。
上記実施形態に係る管先端位置確認装置1,17は、経口摂取に用いられる供給管2に適用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明の管先端位置確認装置は、輸血装置、気胸装置、透析システム、投薬装置等で体内に薬剤などの液状物を供給し又は導出するために設けられる管に適用してもよい。
上記実施形態に係る管先端位置確認装置1,17は、光制御部12が供給管2の径方向Bの全周方向の配光を有する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、光制御部は、管の径方向Bに配光する角度を所定の角度に制限してもよい。このように、光制御部が管の径方向の配光角度を180度や90度などの範囲に制限することにより、発光部が発光する光の強度を減らすことができ、若しくは、その光線の密度を配光する角度範囲に集中させることにより光量を増加させることができる。つまり、発光部が発光する光エネルギーを効率的に利用することができる。
本発明に係る管先端位置確認装置は、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を確認するための管先端位置確認装置であって、体内に挿入される前記管の先端部まで導光する導光部と、前記導光部の先端側に設けられて体内で光を照射可能な照射部と、前記導光部に光を供給するために発光する発光部と、該発光部の発光を制御する制御部とを備える構成を有することによって、液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を容易に確認することを提供する用途にも適用することができる。
1 管先端位置確認装置
4 導光部
6 照射部
7 発光部
8 制御部
12 光制御部
13 操作部
19 撮像装置
21 撮影部
23 記憶部
24 選択部
27 導光部
32 反射層
33 導光部
34 液状導光部
4 導光部
6 照射部
7 発光部
8 制御部
12 光制御部
13 操作部
19 撮像装置
21 撮影部
23 記憶部
24 選択部
27 導光部
32 反射層
33 導光部
34 液状導光部
Claims (15)
- 液状物を体内に供給し又は体外に導出する管の先端部の位置を確認するための管先端位置確認装置であって、
体内に挿入されて前記管の先端部に導光する導光部と、前記導光部の先端側に設けられて体内に光を照射する照射部と、前記導光部に光を供給する発光部と、該発光部の発光を制御する制御部とを備えることを特徴とする管先端位置確認装置。 - 前記照射部は、前記管における径方向の配光を有するように光を制御する光制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の管先端位置確認装置。
- 前記発光部は、瞬間光を発光することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の管先端位置確認装置。
- 前記発光部は、閃光放電管を備えることを特徴とする請求項3に記載の管先端位置確認装置。
- 前記発光部は、少なくとも600nm以上650nm未満の波長の光を発光することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記管の先端部から体内に照射された光を体外から撮影するための撮像装置を更に備え、前記発光部は、少なくとも600nm以上1100nm未満の波長の光を発光し、前記撮像装置は、前記発光部の発光と同期して撮影可能であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記撮像装置は、体内に挿入された前記管の先端部を体外から動画又は静止画で撮影可能な撮影部と、該動画又は該静止画を保存可能な記憶部とを備えることを特徴とする請求項6に記載の管先端位置確認装置。
- 前記撮像装置は、撮影された前記動画又は前記静止画を保存するか否かを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記動画又は前記静止画を保存しない旨の選択がされたときに該動画又は該静止画を消去することを特徴とする請求項7に記載の管先端位置確認装置。
- 前記導光部は、光ファイバであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記導光部は、前記管の内壁部に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記導光部は、前記管に注入される液状導光物と、前記管の内壁部に設けられる反射層とで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記導光部は、前記管に注入される液状導光物と、該液状導光物の屈折率と比べて小さい屈折率の樹脂からなる前記管の内壁部とで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記樹脂は、フッ素樹脂であることを特徴とする請求項12に記載の管先端位置確認装置。
- 前記照射部は、前記液状導光物の屈折率と比べて大きい屈折率の材料であることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
- 前記管の内壁部における先端側の屈折率は、前記液状導光物の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の管先端位置確認装置。
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-
2012
- 2012-03-26 JP JP2012069301A patent/JP2013198644A/ja active Pending
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