JP2013197799A - 変復調装置及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP網を経由するファクシミリ通信とを行う通信装置のための変復調装置において、ハンドセットを用いてIP網を経由する通話を行うことを可能にする。
【解決手段】通話制御装置43は、ハンドセット42からのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して出力する一方、入力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換してハンドセット42に出力する。ファクシミリモデム30は、LANを介して受信された通話のデジタル音声データを、コーデックインタフェース回路37と、通話制御装置43とを介してハンドセット42に出力する一方、ハンドセット42から通話制御装置43と、コーデックインタフェース回路37とを介して入力されたデジタル音声データをLANに出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP(Internet Protocol)網を経由するファクシミリ通信とを行う通信装置のための変復調装置、及び当該変復調装置を備えた通信装置に関する。
特許文献1には、ITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)−T勧告T.38標準準拠のネットワークファクシミリ装置において、非ECMモードで通信する際にトランスポートの種類によりパケットサイズを異ならせて送信することが記載されている。特許文献1に記載されているように、従来は、IP網に接続するファクシミリ装置としては、勧告T.38標準に準拠したメールベースでデジタル的にファクシミリデータを送受信するネットワークファクシミリ装置と、従来の公衆網に接続され、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウエイ装置を介してIP網に接続されるG3ファクシミリ装置とがあった。
また、特許文献2には、G3ファクシミリ装置用の従来の変復調装置に、IP網との間で送受信されるデジタルファクシミリデータ(デジタルみなし音声データ)と、公衆網との間で送受信されるアナログファクシミリ信号との間の相互変換機能を付加した変復調装置が開示されている。特許文献2に記載の変復調装置によれば、上述したVoIPゲートウエイ装置なしに、公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP網を経由するVoIPファクシミリ通信とを行うことができる。
現在、公衆網を利用するG3ファクシミリ装置が最も普及しているが、一般に、G3ファクシミリ装置には、ファクシミリの送信及び受信だけでなく通話も可能なように、ハンドセットが設けられる。しかしながら、特許文献2記載の変復調装置はIP網を介して通話する機能は持っていないため、当該変復調装置にハンドセットを接続することができず、ハンドセットを接続するためのVoIPゲートウエイ装置などを別途設ける必要があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP網を経由するファクシミリ通信とを行う通信装置のための変復調装置において、さらにハンドセットを用いてIP網を経由する通話を行うことができる変復調装置及び当該変復調装置を備えた通信装置を提供することにある。
本発明に係る変復調装置は、公衆網制御装置に接続され、アナログみなし音声信号であるアナログファクシミリ信号を公衆網との間で送受信し、受信されたアナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調する一方、送信するデジタル画像データをアナログファクシミリ信号に変調する変復調部と、
IP網を介して受信されたデジタルファクシミリデータをアナログファクシミリ信号に復号化して上記変復調部に出力する一方、アナログファクシミリ信号をデジタルみなし音声データであるデジタルファクシミリデータに符号化して上記IP網を介して出力するコーデック部とを備えた変復調装置において、
上記変復調装置は、ハンドセットからのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して出力する一方、入力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して上記ハンドセットに出力する通話制御装置に接続され、
上記通話制御装置からのデジタル音声データを上記IP網に出力する一方、上記IP網からのデジタル音声データを上記通話制御装置に出力するように制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る変復調装置によれば、ハンドセットからのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して出力する一方、入力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換してハンドセットに出力する通話制御装置に接続され、通話制御装置からのデジタル音声データをIP網に出力する一方、IP網からのデジタル音声データを通話制御装置に出力するように制御する制御手段を備えたので、公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP網を経由するファクシミリ通信とを行う通信装置のための変復調装置において、さらにハンドセットを用いてIP網を経由する通話を行うことができる。
本発明の実施形態に係るファクシミリ装置10の構成を示すブロック図である。 図1のファクシミリ装置10によって実行されるファクシミリ通信におけるデータ及び信号の流れを示すブロック図である。 図1のファクシミリ装置10によって実行される通話処理におけるデータ及び信号の流れを示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
図1は、本発明の実施形態に係るファクシミリ装置10の構成を示すブロック図である。図1において、ファクシミリ装置10は、ホストCPU(Central Processing Unit)1と、ROM(Read Only Memory)2と、RAM(Random Access Memory)3と、操作部4と、読取スキャナ5と、印刷部6と、LAN(Local Area Network)インタフェース回路7と、ファクシミリモデム30と、DAA(Data Access Arrangement)ユニット20と、通話制御装置43と、電話機(ハンドセット)42とを備えて構成される。また、ファクシミリモデム30は、ハンドシェイク用RAM31及び34と、DSP(Digital Signal Processor)32と、DSP用RAM35と、DSP用ROM36と、DAAインタフェース回路33と、コーデックインタフェース回路37とを備えて構成される。さらに、DSP32は、制御部51と、変復調部52と、コーデック部53とを備えて構成される。さらに、通話制御装置43は、コーデック回路40と、加入者ループインタフェース回路(Subscriber Loop Interface Circuit;以下、SLICという。)41とを備えて構成される。
詳細後述するように、本実施形態に係るファクシミリモデム30は、DAAユニット20に接続され、アナログみなし音声信号であるアナログファクシミリ信号を公衆網との間で送受信し、受信されたアナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調する一方、送信するデジタル画像データをアナログファクシミリ信号に変調する変復調部52と、
IP網を介して受信されたデジタルファクシミリデータをアナログファクシミリ信号に復号化して変復調部52に出力する一方、アナログファクシミリ信号をデジタルみなし音声データであるデジタルファクシミリデータに符号化してIP網を介して出力するコーデック部53とを備える。ここで、ファクシミリモデム30は、ハンドセット42からのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して出力する一方、入力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換してハンドセット42に出力する通話制御装置43に接続され、通話制御装置43からのデジタル音声データをIP網に出力する一方、IP網からのデジタル音声データを通話制御装置43に出力するように制御する制御部51を備えたことを特徴としている。
ここで、ホストCPU1は、バスを介してROM2、RAM3,操作部4、読取スキャナ5、印刷部6、LANインタフェース回路7及びファクシミリモデム30と接続されていてそれらを制御するほか、種々のソフトウェアの機能を実行する。ROM2は、ファクシミリ装置10の動作に必要であってホストCPU1によって実行される種々のソフトウェアのプログラムを予め格納する。また、RAM3は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、SDRAM(Synchronous DRAM)などで構成され、ホストCPU1のワーキングエリアとして使用されてプログラムの実行時に発生する一時的なデータ及びプログラムを実行するための変数データを記憶する。さらに、操作部4は、例えば、タッチパネル又はキースイッチであって、ファクシミリの送信先の電話番号又はファクシミリ装置10を動作させるための指示コマンドなどを入力する。読取スキャナ5は、原稿を読み取ってファクシミリ送信用のデジタル画像データを生成する。またさらに、印刷部6は例えばプリンタ装置であって、ファクシミリ受信されたデジタル画像データを転写紙などの記録媒体に印刷する。
LANインタフェース回路7はLANに接続され、IP網からLANを介して、デジタルみなし音声データであるデジタルファクシミリデータ及びデジタル音声データをVoIP受信データとして受信する一方、LANに対して、デジタルファクシミリデータ及びデジタル音声データをVoIP送信データとして送信することにより信号変換及びプロトコル変換などのLAN通信に係るインタフェース処理を実行する。ファクシミリ装置10は、LANインタフェース回路7及びIP網を介して外部機器との間でVoIPファクシミリ通信を行う。
ファクシミリモデム30は変復調装置であって、読取スキャナ5からのデジタル画像データをアナログみなし音声信号であるアナログファクシミリ信号に変調してDAAユニット20に出力し、変調後のアナログファクシミリ信号を、さらにLANインタフェース回路7に出力するためのデジタルファクシミリデータ(デジタルみなし音声データ)に符号化する。また、ファクシミリモデム30は、LANインタフェース回路7からのデジタルファクシミリデータをアナログファクシミリ信号に復号化し、復号化したアナログファクシミリ信号及びDAAユニット20からのアナログファクシミリ信号を印刷部6に出力するためのデジタル画像データに復調する。なお、ファクシミリモデム30の構成及び動作は、詳細後述する。
図1において、DAAユニット20は、例えば公衆交換電話網などの公衆網に接続された公衆網制御装置であって、当該公衆網を介して外部機器との間でG3ファクシミリ通信を行う。具体的には、DAAユニット20は、読取スキャナ5からのデジタル画像データに基づいてファクシミリモデム30により生成されるアナログファクシミリ信号をDAAインタフェース回路33から受信して、公衆網を介してファクシミリ送信する一方、公衆網を介して受信されたアナログファクシミリ信号をDAAインタフェース回路33に出力する。DAAユニット20は、例えばシリコンDAA又はトランスやコイルなどのディスクリートDAAなどにより実現できる。また、DAAユニット20は、ファクシミリ装置10のDAAインタフェース回路33に対して着脱可能に接続される。
また、コーデック回路40は、コーデックインタフェース回路37からのデジタル音声データをアナログ音声信号にDA変換してSLIC41に出力する一方、SLIC41からのアナログ音声信号をデジタル音声データにAD変換してコーデックインタフェース回路37に出力する。SLIC41は、ハンドセット42とコーデック回路40との間のインタフェース処理を行う。なお。SLIC41として、SLIC機能を有する市販のデバイスを用いることができる。また、コーデック回路40と、SLIC41と、ハンドセット42とは、ファクシミリ装置10のコーデックインタフェース回路37に対して着脱可能に接続される。
図1のファクシミリモデム30において、ハンドシェイク用RAM31は、読取スキャナ5からのデジタル画像データ及びDSP32からのファクシミリ通信のための通信制御情報を一時的に記憶する。ハンドシェイク用RAM31は、ホストCPU1とDSP32との間でデジタル画像データのハンドシェイクを行うために用いられる。ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM31を介してDSP32への動作指示及び動作パラメータの設定を行う。一方、DSP32は、ホストCPU1に対するステータス情報などを、ハンドシェイク用RAM31を介してホストCPU1との間で送受信する。
また、ハンドシェイク用RAM34は、LANインタフェース回路7及びDSP32からのデジタルファクシミリデータを一時的に記憶する。ハンドシェイク用RAM34は、ホストCPU1とDSP32との間でデジタルファクシミリデータのハンドシェイクを行うために用いられる。
DAAインタフェース回路33は、所定の信号変換処理を行うことにより、DAAユニット20とDSP32の変復調部52との間のインタフェース処理を行う。一般に、ファクシミリモデム30とDAAユニット20との間で送受信される信号のインタフェース処理は、シリアルデータの形式で行われる。DAAインタフェース回路33は、シリアル/パラレルのデータ変換回路に加えて、リンギング検出機能及びダイヤルパルス発生機能などのデータ以外の通信制御情報を送受信するためのインタフェース機能も持っている。また、コーデックインタフェース回路37は、所定の信号変換処理を行うことにより、コーデック回路40とDSP32との間のインタフェース処理を行う。さらに、DSP用ROM36は、DSP32の制御部51によって実行される種々のソフトウェアのプログラムを予め格納する。また、DSP用RAM35は、制御部51のワーキングエリアとして使用されてプログラムの実行時に発生する一時的なデータ及びプログラムを実行するための変数データを記憶する。
DSP32において、制御部51はファクシミリモデム30全体の動作を制御する。また、変復調部52は、制御部51の制御の下で、デジタル画像データをアナログファクシミリ信号(以下、モデム変調信号ともいう。)に変調する一方、アナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調する。さらに、コーデック部53は、制御部51の制御の下で、アナログファクシミリ信号をデジタルファクシミリデータに符号化する一方、デジタルファクシミリデータをアナログファクシミリ信号に復号化する。
次に、以上説明したように構成されたファクシミリ装置10の動作を説明する。図2は、図1のファクシミリ装置10によって実行されるファクシミリ通信におけるデータ及び信号の流れを示すブロック図であり、図3は、図1のファクシミリ装置10によって実行される通話処理におけるデータ及び信号の流れを示すブロック図である。図2及び図3において、スイッチSW1は、図1のコーデック部53からの音声符号化処理後のデジタルファクシミリデータ又はコーデック回路40からのデジタルファクシミリデータに切り換えてハンドシェイク用RAM34に出力する切換処理を表す。また、スイッチSW2は、図1のDAAユニット20からのアナログファクシミリ信号又はコーデック部53からの音声復号化処理後のアナログファクシミリ信号に切り換え、復調処理のために変復調部52に出力する切換処理を表す。スイッチSW1及びSW2で表される切換処理は、ホストCPU1からの動作指令に基づいて、DSP32がDSP用ROM36に格納されたプログラムを実行することにより実現される。さらに、図2及び図3において、ファクシミリ通信デジタル受信データ及びファクシミリ通信デジタル送信データは、デジタル画像データ及び通信制御情報を含む。
(1)G3ファクシミリ送信処理.
図2において、まず始めに、ホストCPU1は、読取スキャナ5からのデジタル画像データを、ファクシミリ通信デジタル送信データとしてハンドシェイク用RAM31に書き込む。次に、変復調部52は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれたファクシミリ通信デジタル送信データを送信用のアナログファクシミリ信号に変調して、変調した送信用のアナログファクシミリ信号をDAAユニット20に出力する。そして、DAAユニット20は、入力される送信用のアナログファクシミリ信号を、公衆網を介してG3ファクシミリ送信する。
(2)G3ファクシミリ受信処理.
図2において、まず始めに、DAAユニット20は、アナログファクシミリ信号のG3ファクシミリ受信を行い、受信したアナログファクシミリ信号をDAAインタフェース回路33に出力する。そして、DAAインタフェース回路33は、DAAユニット20から入力されたアナログファクシミリ信号を変復調部52に出力する。次に、変復調部42は、DAAインタフェース回路33からの受信用されたアナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調して、ハンドシェイク用RAM31に書き込む。続いて、ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれたデジタル画像データを、ファクシミリ通信デジタル受信データとして読み出し、印刷部6に出力して転写紙に印刷する。
(3)VoIPファクシミリ送信処理.
図2において、まず始めに、ホストCPU1は、読取スキャナ5からのデジタル画像データを、ファクシミリ通信デジタル送信データとしてハンドシェイク用RAM31に書き込む。次に、変復調部52は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれたファクシミリ通信デジタル送信データを送信用のアナログファクシミリ信号に変調して、コーデック部53に出力する。さらに、コーデック部53は、変復調部52により変調された送信用のアナログファクシミリ信号を送信用のデジタルファクシミリデータに符号化し、ハンドシェイク用RAM34に書き込む。続いて、ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM34に書き込まれた送信用のデジタルファクシミリデータをVoIP送信データとして読み出して、LANインタフェース回路7を介してVoIPファクシミリ送信する。
(4)VoIPファクシミリ受信処理.
まず始めに、LANインタフェース回路7は、デジタルファクシミリデータであるVoIP受信データのVoIPファクシミリ受信を行い、ハンドシェイク用RAM34に書き込む。次に、コーデック部53は、ハンドシェイク用RAM34に書きまれたVoIP受信データをアナログファクシミリ信号に復号化する。続いて、変復調部52は、コーデック部53により復号化されたアナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調し、ハンドシェイク用RAM31に書き込む。最後に、ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれたデジタル画像データを、ファクシミリ通信デジタル受信データとして読み出し、印刷部6に出力して転写紙に印刷する。
(5)ハンドセット42を用いる通話処理
図3において、ハンドセット42からのアナログ音声信号は、SLIC41を介してコーデック回路40に出力される。コーデック回路40は、SLIC41からのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して、コーデックインタフェース回路37に出力する。そして、コーデックインタフェース回路37は、コーデック回路40からのデジタル音声データに対して所定の信号変換処理を行って、ハンドシェイク用RAM31に書き込む。さらに、ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれたデジタル音声データを、VoIP送信データとして読み出して、LANインタフェース回路7を介してLANに出力する。
また、図3において、ホストCPU1は、LANからLANインタフェース回路7を介して受信されたデジタル音声データを、VoIP受信データとしてハンドシェイク用RAM34に書き込む。そして、コーデックインタフェース回路37は、ハンドシェイク用RAM34に書き込まれたVoIP受信データに対して所定の信号変換処理を粉って、コーデック回路40に出力する。さらに、コーデック回路40は入力されるVoIP受信データをアナログ音声信号に変換し、SLIC41を介してハンドセット42に出力する。
以上説明したように、DSP32は、デジタル画像データとDAAユニット20に入出力されるアナログファクシミリ信号(モデム変調信号)とを相互に変換するための変復調部52を備える。ここで、変復調部52は、従来技術に係る公衆回線用モデムの変復調部と同様に構成される。さらに、DSP32は、IP網を介してデジタルのファクシミリ情報を送受信するためのモデム変復調信号と、デジタルファクシミリデータとを相互に変換するコーデック部53を備える。ここで、デジタルファクシミリデータはLANなどのネットワーク上で送受信されるデジタルみなし音声データであり、アナログファクシミリ信号を1/8000秒ごとに8bitの分解能でサンプリングしたPCM(Pulse Code Modulation)データである。
図1において、LANを経由したG3ファクシミリ通信では、アナログファクシミリ信号はLANインタフェース回路7を介してLANに接続された2つのファクシミリ装置10間で行われる。ファクシミリを送信する場合は、ファクシミリ装置10はLAN上に発呼し、送信先のファクシミリ装置が応答したことを確認する。その後、変復調部52は、ホストCPU1の制御の下で、モデム変調信号(アナログファクシミリ信号である。)としてコーリングトーンを生成する。さらに、コーデック部40はコーリングトーンのモデム変調信号をデジタル音声データに変換して、ハンドシェイク用RAM34と、LANインタフェース回路7と、LANとを介して送信先のファクシミリ装置に送信する。また、読取スキャナ5からのファクシミリ通信デジタル送信データは、ハンドシェイク用RAM31を介して変復調部52に出力され、変復調部52によりモデム変調信号に変換される。そして、モデム変調信号はコーデック部53によりデジタルみなし音声データに変換されてLAN上に送出される。送信先のファクシミリ装置からの応答信号などは、VoIP受信データとしてハンドシェイク用RAM34を介してコーデック部53に出力され、モデム復調信号に変換される。さらに、変復調部52はモデム復調信号を応答情報に変換し、ハンドシェイク用RAM31を介してホストCPU1に出力する。
ファクシミリをLAN経由で受信する場合は、LANからファクシミリ装置10のLANインタフェース回路7に着信する。これに応答して、ホストCPU1は、変復調部52を、モデム変調信号としてアンサートーンを生成するように制御する。コーデック部53はアンサートーンであるモデム変調信号をデジタル音声データに変換し、ハンドシェイク用RAM34経由でLAN上に送信する。ホストCPU1は、LANを介して受信された画像データを含むデジタルみなし音声データを、ハンドシェイク用RAM34を介してコーデック部53に出力する。そして、コーデック部53はデジタルみなし音声データをモデム変調信号に変換し、コーデック部53はモデム変調信号をデジタル画像データに変換して、ハンドシェイク用RAM31に書き込む。ホストCPU1は、ハンドシェイク用RAM31に書き込まれた画像データを読み出す。
次に、通話処理時の図1のファクシミリ装置10の動作を、発呼時及び着呼時に分けて説明する。発呼時は、ハンドセット42の受話器を上げた際にダイヤルトーンをハンドセット42から聞こえるようにする必要がある。また、ハンドセット42からダイヤルされた際に発生するDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号を検出し、ネットワーク上に相手先ダイヤル番号を送信する必要がある。さらに、ダイヤル後に相手先の状況に応じて話中音又は呼び出し音をハンドセット42に出力する必要がある。変復調部52は、ハンドセット42に対するダイヤルトーン、話中音、及び呼び出し音をモデム信号として生成する。モデム信号はデジタル音声データに変換され、コーデック回路40を介してハンドセット42に出力される。
また、コーデック回路40は、ハンドセット42からのダイヤル信号に対応するDTMF信号をデジタル音声データと同じフォーマットで生成して、変復調部52に出力する。そして、変復調部52は、DTFM信号に対応するデジタル音声データをモデム用の信号に変換する。さらに、変復調部52は、入力されたデジタル音声データが所定のDTMF信号に対応することを認識して、ハンドシェイク用RAM31を介してホストCPU1に通知する。これにより、ハンドセット42のダイヤル情報をLAN上に送出することが可能である。
また、着呼時は、相手機から着信したことをLAN経由でホストCPU1が認識した場合、ハンドセット42を鳴動させてユーザに知らせる必要がある。SLIC41は、ハンドセット42を鳴動するために必要な所定の信号を生成する機能を備えている。まず始めに、ホストCPU1は、ハンドセット42を鳴動させるための指示コマンドを、ハンドシェイク用RAM31を介して変復調部52に対して送る。これに応答して、変復調部52はSLIC41に対してハンドセット42を鳴動するための指示を行う。ユーザが所定のサービスに加入している場合は、相手先番号をハンドセット42に表示することが必要な場合もある。この場合は、ホストCPU1は、相手先番号の情報とともに、ハンドセット42に番号情報を表示させるための指示コマンドを、ハンドシェイク用RAM31を介して変復調部52に送る。これに応答して、変復調部52は、モデム信号として番号情報に相当する変調信号を生成した後にデジタル音声データ変換し、デジタル音声データをコーデック回路40とSLIC41とを介してハンドセット42に出力する。これにより、ハンドセット42に相手先番号の情報を表示できる。
以上説明したように、発呼時及び着呼時ともに相手側と、ハンドセット42どうしが接続互いに接続された後は、一方のハンドセット42からのアナログ音声信号を、ハンドセット42と、SLIC41と、コーデック回路40と(アナログ音声信号はデジタル音声データに変換される)、ハンドシェイク用RAM34と、ホストCPU1と、LANインタフェース回路7と、LANとを介して相手のハンドセット42に送信して通話を行うことができる。従って、公衆網を経由するファクシミリ通信と、IP網を経由するファクシミリ通信とを行う従来技術に係るファクシミリモデムにおいて、ハンドセット42を用いてIP網を経由する通話をさらに行うことができる。
本実施形態において、DAAユニット20は脱着可能なユニット化するか実装オプションで変復調部52に部品を搭載しないことにより、ネットワーク環境しか持たないユーザにはG3ファクシミリ通信機能を提供せずファクシミリ装置10のコストを抑えることができる。なお、IP網を経由するファクシミリ通信及び通話機能を実現するためには、DAAユニット20は不要である。また、通話機能を必要としない場合は、SLIC41、コーデック回路40及びハンドセット42は不要であるため、SLIC41、コーデック回路40及びハンドセット42を着脱可能に設け、又は部品を実装オプションとしておけば、通話機能が不要なユーザにはSLIC41、コーデック回路40及びハンドセット42を供給しないことでファクシミリ装置10のコストを抑えることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、相手装置から着信したとき、相手装置がファクシミリ装置である場合は従来技術と同様の処理を行ない、相手装置が電話機である場合はSLIC41及びコーデック回路40を使用して通話を行うことができる。
本実施形態に係るファクシミリ装置10はコーデック回路40及びSLIC41を備えたので、VoIPゲートウエイ装置又はVoIPデータ化装置などの外付け部品なしに低コストで、公衆網を経由するG3ファクシミリ通信及び通話だけでなく、IP網を経由するファクシミリ通信及び通話を実現できる。また、DAAユニット20を着脱可能に設けたので、ユーザのニーズに合わせた構成を取ることができる。具体的には、IP網を経由する通信のみを行うユーザに対しては、DAAユニット20を取り外してファクシミリ装置10を提供すればよく、これにより、ユーザは、低コストでIP網を経由するファクシミリ通信及び通話を行うことができる。さらに、コーデック回路40、SLIC41、及びハンドセット42を着脱可能に設けたので、ユーザのニーズに合わせた構成を取ることができる。具体的には、通話機能を必要としないユーザに対しては、コーデック回路40、SLIC41、及びハンドセット42を取り外してファクシミリ装置10を提供すればよく、これにより、ユーザは、低コストでファクシミリ通信を行うことができる。
なお、上記実施形態においてファクシミリモデム30はファクシミリ装置10に設けられたが、本発明はこれに限られず、複合機などの通信装置に設けられてもよい。
1…ホストCPU、
2…ROM、
3…RAM、
4…操作部、
5…読取スキャナ、
6…印刷部、
7…LANインタフェース回路、
10…ファクシミリ装置、
20…DAAユニット、
30…ファクシミリモデム、
31…ハンドシェイク用RAM、
32…DSP、
33…DAAインタフェース回路、
34…ハンドシェイク用RAM、
35…DSP用RAM、
36…DSP用ROM、
37…コーデックインタフェース回路、
40…コーデック回路、
41…SLIC、
42…ハンドセット、
43…通話制御装置、
51…制御部、
52…変復調部、
53…コーデック部。
特開2009−17383号公報 特開2012−4674号公報

Claims (4)

  1. 公衆網制御装置に接続され、アナログみなし音声信号であるアナログファクシミリ信号を公衆網との間で送受信し、受信されたアナログファクシミリ信号をデジタル画像データに復調する一方、送信するデジタル画像データをアナログファクシミリ信号に変調する変復調部と、
    IP網を介して受信されたデジタルファクシミリデータをアナログファクシミリ信号に復号化して上記変復調部に出力する一方、アナログファクシミリ信号をデジタルみなし音声データであるデジタルファクシミリデータに符号化して上記IP網を介して出力するコーデック部とを備えた変復調装置において、
    上記変復調装置は、ハンドセットからのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換して出力する一方、入力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して上記ハンドセットに出力する通話制御装置に接続され、
    上記通話制御装置からのデジタル音声データを上記IP網に出力する一方、上記IP網からのデジタル音声データを上記通話制御装置に出力するように制御する制御手段を備えたことを特徴とする変復調装置。
  2. 上記通話制御装置は、上記変復調装置に対して着脱可能に接続されたことを特徴とする請求項1記載の変復調装置。
  3. 上記公衆網制御装置は、上記変復調装置に対して着脱可能に接続されたことを特徴とする請求項1又は2記載の変復調装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の変復調装置と、
    上記公衆網制御装置と、
    上記通話制御装置とを備えたことを特徴とする通信装置。
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