JP2013195849A - 画像形成装置、画質向上プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を向上させた上で、停止されている画像形成ユニットを稼動させる際に生じる画質のばらつきを抑制することができる画像形成装置及び画質向上プログラムを得る。
【解決手段】停止されている画像形成ユニット14V、14Wの稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動している画像形成ユニット14が本稼動している間に、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを予備稼動させることで、現像性が安定し、生産性を向上させた上で、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきが抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置、及び画質向上プログラムに関する。
特許文献1に記載の画像形成装置は、カラーモードとモノクロモードを有しており、モノクロモードの際に、カラーモードでのプリントが近い場合には、履歴に応じて、カラーモードでのSetupを行うようになっている。これにより、モノクロモードでのSetupを省略できるようになっている。
特開2001−92196
本発明の課題は、生産性を向上させた上で、停止されている画像形成ユニットを稼動させる際に生じる画質のばらつきを抑制することである。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、出力される画像の情報を入手する入手手段と、トナー画像を形成する複数の画像形成ユニットのうち停止されている画像形成ユニットを本稼動させる稼動予定タイミングを、前記入手手段によって入手された情報から把握する把握手段と、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニットによって形成されるトナー画像の画質のばらつきを抑制するために行われる画像形成ユニットの予備稼動に必要な予備稼動時間に達したか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によって、稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間に達したと判別された場合には、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニットによってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記画像形成ユニットは、露光装置によって光が照射されることで表面に静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像器と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写体と、を備え、前記予備稼動手段は、画像形成ユニットの予備稼動として、前記露光装置によって前記像保持体の表面に予備静電潜像を形成させ、前記現像器によって前記像保持体の表面に形成された予備静電潜像を予備トナー画像として現像させ、前記転写体によって前記像保持体の表面に形成された予備トナー画像を、前記被転写体に転写されるトナー画像とトナー画像との間に転写させることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記被転写体に形成された予備トナー画像を検知する検知手段と、前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて、停止されている画像形成ユニットを本稼動させることで形成されるトナー画像の画質を調整する調整手段と、を備え、前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて、前記予備稼動手段は、画像形成ユニットの予備稼動として、前記調整手段によって画像形成ユニットを本稼動させることで形成されるトナー画像の画質を調整させることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記判別手段によって、停止されている画像形成ユニットの停止時間が、長い場合には、短い場合に比して、予備稼動時間が長く設定され、停止されている画像形成ユニットによって前回本稼動した際に形成されるトナー画像の画像密度が、高い場合には、低い場合に比して、予備稼動時間が短く設定されることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る画質向上プログラムは、コンピュータを、出力される画像の情報を入手する入手手段と、トナー画像を形成する複数の画像形成ユニットのうち停止されている画像形成ユニットを本稼動させる稼動予定タイミングを、前記入手手段によって入手された情報から把握する把握手段と、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニットによって形成されるトナー画像の画質のばらつきを抑制するために行われる画像形成ユニットの予備稼動に必要な予備稼動時間に達したか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によって、稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間に達したと判別された場合には、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニットによってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段と、として機能させることを特徴とする。
本発明の請求項1の画像形成装置によれば、停止されている画像形成ユニットの稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動している画像形成ユニットが本稼動している間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段が備えられていない場合と比して、生産性を向上させた上で、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきを抑制することができる。
本発明の請求項2の画像形成装置によれば、画像形成ユニットの予備稼動として、実際の現像を行わず現像器を空回転させるだけの場合と比して、生産性を向上させた上で、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきを抑制することができる。
本発明の請求項3の画像形成装置によれば、画像形成ユニットの予備稼動として、トナー画像の画質調整が行われない場合と比して、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際のトナー画像の画質を向上させることができる。
本発明の請求項4の画像形成装置によれば、停止されている画像形成ユニットの停止時間に関わらず、予備稼動時間が一定である場合と比して、停止させていた画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきを効果的に抑制することができる。
本発明の請求項5の画質向上プログラムによれば、停止されている画像形成ユニットの稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動している画像形成ユニットが本稼動している間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段が備えられていない場合と比して、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置について、4Cモードから6Cモードへ変更する際のフローを示したフロー図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置について、4Cモードから6Cモードへ変更する際の制御部における制御を示したブロック図である。 (A)(B)本発明の実施形態に係る画像形成装置及び比較例に係る画像形成装置について、4Cモードから6Cモードへ変更する際のチャートを示したチャート図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置について、画質調整用のパッチが転写ベルトに転写された際の状態を示した平面図である。 (A)(B)本発明の実施形態に係る画像形成装置について、予備稼動時間の長さと、停止時間又は画像密度との関係をグラフで示した図面である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いられた画像形成ユニットを示した構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いられた媒体供給部及び画像形成部を示した構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
本発明の画像形成装置及び画質向上プログラム記録用紙の一例を図1〜図8に従って説明する。なお、図8に矢印Hで示す方向を装置高さ方向、図8に矢印Wで示す方向の装置幅方向とする。
(画像形成装置の全体構成)
図8は、本実施形態に係る画像形成装置10を正面側から見た全体構成を示す概略図である。この図に示される如く、画像形成装置10は、電子写真方式により記録媒体Pに画像を形成する画像形成部12と、記録媒体を搬送する媒体搬送装置50と、画像が形成された記録媒体Pに対する後処理等を行う後処理部60とを含んで構成されている。
さらに、画像形成装置10は、上記各部及び後述の電源部80の制御を行う制御部70、及び制御部70を含む上記各部に電力を供給する電源部80を含んで構成されている。
後述するように画像形成部12は、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成された画像を記録媒体Pに転写する転写装置30と、記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体P定着する定着装置40とを含んで構成されている。
媒体搬送装置50は、画像形成部12に記録媒体Pを供給する媒体供給部52と、画像が形成された記録媒体Pを排出する媒体排出部54とを含んで構成されている。また、媒体搬送装置50は、記録媒体Pの両面に画像を形成させる際に用いられる媒体戻し部56と、後述する中間搬送部58とを含んで構成されている。
後処理部60は、画像形成部12で画像が形成された記録媒体Pを冷却する媒体冷却部62と、記録媒体Pの湾曲を矯正する矯正装置64と、記録媒体Pに形成された画像を検査する画像検査部66とを含んで構成されている。後処理部60を構成する各部は、媒体搬送装置50の媒体排出部54中に配置されている。
画像形成装置10は、媒体搬送装置50の媒体排出部54を構成する排出媒体受け部541を除き、各部が筐体90内に収容されている。この実施形態における筐体90は、装置幅方向に隣り合う第1筐体91及び第2筐体92より成る2分割構造とされている。これにより、画像形成装置10の搬送単位が装置幅方向に小型化されている。
第1筐体91には、後述する定着装置40を除く画像形成部12の主要部と、媒体供給部52とが収容されている。第2筐体92には、画像形成部12を構成する定着装置40と、排出媒体受け部541を除く媒体排出部54と、媒体冷却部62と、画像検査部66と、媒体戻し部56と、制御部70と、電源部80とが収容されている。第1筐体91と第2筐体92とは、一例として図示しないボルト・ナット等の締結手段によって結合されている。この結合状態で第1筐体91と第2筐体92との間には、画像形成部12の後述する転写ニップNTから定着ニップNFへの記録媒体Pの連絡開口部90C1、及び媒体戻し部56から媒体供給部52への記録媒体Pの連絡路90C2が形成されている。
[画像形成部の構成]
画像形成部12は、上記の通りトナー画像形成部20と、転写装置30と、定着装置40とを含んで構成されている。トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計6色のトナー画像形成部20が設けられている。図8に示す(V)、(W)、(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色を示している。転写装置30は、6色分のトナー画像が重畳して1次転写された被転写体の一例である転写ベルト31から、転写ニップNTにおいて記録媒体Pに6色分のトナー画像を転写するようになっている(詳細は後述)。
なお、本実施例では、一例として、第1特別色(V)は、他の色に比して頻繁に使用されるユーザ特有のコーポレートカラーとされ、第2特別色(W)は、出力画像に光沢を付加する透明色とされている。
<トナー画像形成部>
各色のトナー画像形成部20は、用いるトナーの色を除き基本的に同様に構成されている。したがって、以下、各色の画像形成ユニット14について、特に区別することなく説明する。トナー画像形成部20は、像保持体の一例である感光体ドラム21と、帯電器22と、露光装置23と、現像器の一例である現像装置24と、清掃装置25と、除電装置26とを含んで構成されている。
(感光体ドラム)
図7に示されるように、感光体ドラム21は、円筒状に形成され、図示しない駆動手段によって自軸周りに回転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の表面には、一例として負の帯電極性を呈する感光層が形成されている。なお、感光体ドラム21の表面にオーバコート層を形成した構成としても良い。図8に示される如く、各色の感光体ドラムは、正面視で装置幅方向に沿って直線状に並べて配置されている。
(帯電器)
帯電器22は、感光体ドラム21の表面(感光層)を負極性に帯電させるようになっている。この実施形態では、帯電器22は、コロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器とされている。
(露光装置)
露光装置23は、感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成するようになっている。具体的には、制御部70を構成する画像信号処理部71から受け取った画像データに応じて、変調した露光光L(図6参照)を帯電器22により帯電された感光体ドラム21の表面に照射するようになっている。この露光装置23による露光光Lの照射によって、感光体ドラム21の表面には静電潜像が形成される。この実施形態では、露光装置23は、光源から照射された光ビームをポリゴンミラーやFθレンズを含む光走査手段(光学系)で走査しつつ感光体ドラム21の表面を露光する構成とされている。また、本実施形態では、露光装置23は、色ごとに設けられている。
(現像装置)
現像装置24は、トナーを含む現像剤Gで感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を現像することで、該感光体ドラム21の表面にトナー画像を形成するようになっている。詳細は省略するが、現像装置24は、現像剤Gを収容する容器241と、容器241に収容された現像剤Gを回転しながら感光体ドラム21に供給する現像ロール242とを少なくとも含んで構成されている(図6参照)。容器241には、現像剤Gを補給するためのトナーカートリッジ27が図示しない補給路を介してつながっている。各色のトナーカートリッジ27は、第1筐体91の上部に正面視で装置幅方向に並べて配置されており、個別に交換可能とされている。
(清掃装置)
清掃装置25は、転写装置30へのトナー画像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを該感光体ドラム21の表面から掻き取るブレード251(図6参照)を備えている。図示は省略するが、清掃装置25は、ブレード251が掻き取ったトナーを回収するハウジング、及びハウジング内のトナーを排トナーボックスに搬送する搬送装置をさらに備えて構成されている。
(除電装置)
除電装置26は、転写後の感光体ドラム21に光を照射して除電を行う。これにより、感光体ドラム21の表面の帯電履歴がキャンセルされる構成である。
<転写装置>
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に重畳して1次転写し、該重畳されたトナー画像を記録媒体Pに2次転写するようになっている。以下、具体的に説明する。
(転写ベルト)
転写ベルト31は、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。この実施形態では、転写ベルト31は、正面視で装置幅方向に長い逆鈍角三角形状の姿勢とされている。複数のロール32のうち、図7に示すロール32Dは、図示しないモータの動力により転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。
また、複数のロール32のうち、図7に示すロール32Tは、転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、図7に示すロール32Bは、後述する2次転写ロールの対向ロールとして機能する。ロール32Bには、上記の通り逆さ鈍角三角形状の姿勢とされた転写ベルト31の鈍角を成す下端側の頂部が巻き掛けられている。この転写ベルト31は、上記した姿勢で装置幅方向に延びる上辺部において、各色の感光体ドラム21に下方から接触している。
[1次転写ロール]
この転写ベルト31の内側には、各感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に転写させる転写体の一例である1次転写ロール33が配置されている。各1次転写ロール33は、転写ベルト31を挟んで対応する色の感光体ドラム21に対して、対向配置又は転写ベルト31の周回方向に若干オフセットして配置されている。また、1次転写ロール33は、図示しない給電装置によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、感光体ドラム21に形成されたトナー画像が転写ベルト31に転写される構成である。
[2次転写ロール]
また、転写装置30は、転写ベルト31に重畳されたトナー画像を記録媒体Pに転写する2次転写ロール34を備えている。2次転写ロール34は、ロール32Bとの間に転写ベルト31を挟み込むように配置され、転写ベルト31との間に転写ニップNTを形成している。この転写ニップNTには、媒体供給部52から適時に記録媒体Pが供給されるようになっている。2次転写ロール34は、図示しない給電部によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、転写ニップNTを通過する記録媒体Pに、転写ベルト31から記録媒体Pにトナー画像が転写される構成である。
[清掃装置]
さらに、転写装置30は、2次転写後に転写ベルト31を清掃する清掃装置35を備えている。清掃装置35は、転写ベルト31の周回方向において、2次転写が行われる部分(転写ニップNT)の下流側で、かつ1次転写が行われる部分の上流側に配置されている。清掃装置35は、転写ベルト31の表面に残留したトナーを該転写ベルト31の表面から掻き取るブレード351を備えている。図示は省略するが、清掃装置35は、ブレード351が掻き取ったトナーを回収するハウジング352、及びハウジング352内のトナーを図示しない排トナーボックスに搬送する搬送装置353をさらに備えて構成されている。
<定着装置>
定着装置40は、転写装置30においてトナー画像が転写された記録媒体Pに、該トナー画像を定着させるようになっている。この実施形態では、定着装置40は、複数のロール413に巻き掛けられた定着ベルト411と加圧ロール42とで形成される定着ニップNFにおいてトナー画像を加熱しつつ加圧することで、該トナー画像を記録媒体Pに定着する構成とされている。なお、ロール413Hは、内部に例えばヒータを備えると共に図示せぬモータから伝達される駆動力により回転する加熱ロールとされている。これにより、定着ベルト411が矢印R方向に周回するようになっている。
<搬送装置>
図8に示されるように、媒体搬送装置50は、媒体供給部52と、媒体排出部54と、媒体戻し部56と、中間搬送部58を含んで構成されている。
媒体供給部52は、画像形成部12の転写ニップNTに対し、転写タイミングに合わせて記録媒体Pを1枚ずつ供給するようになっている。媒体排出部54は、定着装置40にてトナー画像が定着された画像が形成された記録媒体Pを装置外に排出するようになっている。媒体戻し部56は、一方の面にトナー画像が定着された記録媒体Pの他方の面に画像を形成する際に、該記録媒体Pを表裏反転して画像形成部12(媒体供給部52)に戻すようになっている。中間搬送部58は、上記の通り第1筐体91に収容された転写装置30から第2筐体92に収容された定着装置40まで記録媒体Pを搬送するようになっている。
(媒体供給部)
媒体供給部52は、一例として用紙等の記録媒体が積載して収容される収容器521を備えている。この実施形態では、収容器521は、転写装置に対する下方で装置幅方向に沿って2つ並べて配置されている。各収容器521内には、記録媒体Pが載せられる底板5211が設けられている。この底板5211は、収容器521が第1筐体91から装置奥行き方向の手前側に引き出されると、下降するようになっている。底板5211が下降することで、ユーザにより記録媒体Pが補充される空間が形成される構成である。底板5211は、収容器521を第1筐体91に装着すると、上昇される構成とされている。この際、底板5211は、該底板5211上の最上位の記録媒体Pが後述する送出ロール523に接触するまで上昇されるようになっている。
各収容器521から2次転写位置である転写ニップNTまでには、複数の搬送ロール対522及び図示しないガイド等によって媒体供給経路52Pが形成されている。媒体供給経路52Pは、2箇所の折返部52P1、52P2において装置幅方向に折り返されて上昇しつつ転写ニップNTに至る形状(略「S」字状)を成している。
そして、各収容器521の上側には、それぞれ送出ロール523が配置されている。送出ロール523は、対応する収容器521から記録媒体Pを媒体供給経路52Pへ送り出すようになっている。複数の搬送ロール対522のうち、記録媒体Pの搬送方向の最上流側の搬送ロール対522Sは、送出ロール523によって収容器521から重なって送り出された記録媒体Pを一枚ずつに分離する分離ロールとして機能する。また、複数の搬送ロール対522のうち、記録媒体Pの搬送方向において転写ニップNTの直上流に位置する搬送ロール対522Rは、転写ベルト31上のトナー画像の移動タイミングと記録媒体Pの搬送タイミングを合わせるように動作されるようになっている。
また、媒体供給部52は、予備搬送経路52Prを備えている。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の第2筐体92側とは反対側の開口部91Wから発し、媒体供給経路52Pの2つの折返部のうち記録媒体Pの搬送方向の下流側の折返部52P2に合流している。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の開口部91W側に隣接して配置されるオプションの記録供給装置(図示省略)から送り出された記録媒体Pを画像形成部12に送り込む際の搬送経路とされている。
(中間搬送部)
図7に示されるように、中間搬送部58は、転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFまでの間に配置された複数の無端状の搬送ベルト581を備えている。各搬送ベルト581は、それぞれ複数のロール582に巻き掛けられて、正面視で装置幅方向に長手で上下方向に扁平とされる姿勢で周回可能に支持されている。複数のロール582のうち、ロール582Dは、図示しないモータの動力により搬送ベルト581を矢印B方向に周回させる駆動ロールとして機能する。複数の搬送ベルト581及びロール582によって、転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに至る媒体供給経路58Pが形成されている。
図示は省略するが、中間搬送部58は、各搬送ベルト581の内側から空気を吸引(負圧吸引)して記録媒体Pを搬送ベルトの表面に吸い付ける吸着機能を果たすように構成されている。中間搬送部58は、転写装置30にて一方の面にトナー画像が転写された記録媒体Pを他方の面(未定着のトナー画像がない面)側から吸着した搬送ベルト581に周回によって、記録媒体Pを転写ニップNTから定着ニップNFまで搬送するようになっている。
(媒体排出部)
図8に示されるように、媒体排出部54は、画像形成部12の定着装置40でトナー画像が定着された記録媒体Pを、第2筐体92における第1筐体91側とは反対側の端部に形成された排出口92Wから筐体90の外部に排出するようになっている。媒体排出部54は、排出口92Wから排出された記録媒体Pを受ける排出媒体受け部541を備えている。なお、第2筐体92の排出口92Wから記録媒体Pを受け取るオプション装置が設けられる構成においては、排出媒体受け部541は取り外される。この構成では、媒体排出部54は、オプション装置への記録媒体Pの受け渡し手段として機能する。
この媒体排出部54は、定着装置40(定着ニップNF)から排出口92Wまでに記録媒体を搬送する媒体排出経路54Pを有する。媒体排出経路54Pは、複数のロール対542、搬送ベルト543、搬送ベルト543が巻き掛けられたロール544、及び図示しないガイド等によって形成されている。媒体排出経路54Pは、装置幅方向に沿った直線状を成している。そして、複数のロール対542のうち、記録媒体Pの排出方向の最下流に配置されたロール対542Eは、記録媒体Pを排出媒体受け部541上に排出する排出ロールとして機能する。
(媒体戻し部)
媒体戻し部56は、複数のローラ対561を備えている。複数のローラ対561は、両面に画像を形成する要求がある場合に、画像検査部66を通過した記録媒体Pが送り込まれる反転経路56Pを形成している。反転経路56Pは、分岐パス56P1と、搬送パス56P2と、反転パス56P3とを有する。分岐パス56P1は、媒体排出経路54Pから分岐されている。搬送パス56P2は、分岐パス56P1から受け取った記録媒体Pを媒体供給経路52Pに送り込むようになっている。反転パス56P3は、搬送パス56P2の途中に設けられ、搬送パス56P2を搬送される記録媒体Pの搬送方向を逆向きに折り返すことで(スイッチバック搬送させて)表裏を反転させるようになっている。
[後処理部]
後処理部60を構成する媒体冷却部62、矯正装置64、及び画像検査部66は、媒体排出部54の媒体排出経路54P上における分岐パス56P1の分岐部分に対する記録媒体Pの排出方向の上流側に、該排出方向の上流側からこの順で配置されている。すなわち、媒体冷却部62は、媒体排出部54による排出過程の記録媒体Pを冷却する構成とされている。矯正装置64は、媒体排出部54による排出過程の記録媒体Pの形状を強制する構成とされている。画像検査部66は、媒体排出部54による排出過程の記録媒体Pに形成された画像を検査するようになっている。
<媒体冷却部>
媒体冷却部62は、記録媒体Pの熱を吸収する吸熱装置621と、記録媒体Pを吸熱装置621に押し付ける押付装置622とを備えている。吸熱装置621は、媒体排出経路54Pに対する上側に配置され、押付装置622は、媒体排出経路54Pに対する下側に配置されている。
吸熱装置621は、無端状の吸熱ベルト6211と、吸熱ベルト6211を支持する複数のロール6212と、吸熱ベルト6211内に配置されたヒートシンク6213と、ヒートシンク6213を冷却するためのファン6214とを含んで構成されている。
吸熱ベルト6211は、外周面において記録媒体Pと熱交換可能に接触する。複数のロール6212のうち、ロール6212Dは、吸熱ベルト6211に駆動力を伝達する駆動ロールとして機能する。ヒートシンク6213は、媒体排出経路54Pに沿った定められた範囲で吸熱ベルト6211の内周面に摺動可能に面接触されている。ヒートシンク6213は、一例としてアルミニウム又はアルミニウム合金製とされている。ファン6214は、ヒートシンク6213との熱交換用の空気流を生じさせるようになっている。これにより、吸熱装置621は、吸熱ベルト6211において記録媒体Pから奪った熱を、ヒートシンク6213を経由してファン6214が生成する空気流に放熱する構成とされている。
押付装置622は、無端状の押付ベルト6221と、押付ベルト6221を支持する複数のロール6222とを備えている。押付装置622は、記録媒体Pを吸熱ベルト6211(ヒートシンク6213)へ押し付けながら、該吸熱ベルト6211とで記録媒体Pを搬送するようになっている。押付ベルト6221は、複数のロール6222に巻き掛けられている。
<矯正装置>
媒体排出部54における媒体冷却部62の下流側には、矯正装置64が設けられている。矯正装置64は、媒体冷却部62から受け取った記録媒体Pの湾曲(カール)を矯正するようになっている。
<画像検査部>
媒体排出部54における矯正装置64の下流側には、画像検査部66の主要部を成すインラインセンサ661が配置されている。インラインセンサ661は、記録媒体Pに照射し該記録媒体Pから反射された光に基づいて、定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度を検出する。
(画像形成動作)
画像形成装置10による記録媒体Pへの画像形成工程、及び、その後処理工程の概要を説明する。
画像形成指令を受けた制御部70は、トナー画像形成部20、転写装置30、定着装置40を作動させる。これにより、各色の画像形成ユニット14の感光体ドラム21、現像ロール242が回転され、転写ベルト31が周回される。また、加圧ロール42が回転されると共に、定着ベルト411が周回される。さらに、これらの動作に同期して、制御部70は、媒体搬送装置50等を作動させる。
これにより、各色の感光体ドラム21は、回転されながら帯電器22によって帯電される。また、制御部70は、画像信号処理部で画像処理が施された画像データを、各露光装置23に送る。各露光装置23は、画像データに応じて各露光光Lを出射して、帯電した各感光体ドラム21に露光する。すると、各感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24から供給される現像剤によって現像される。これにより、各色の感光体ドラム21には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のうち、対応する色のトナー画像が形成される。
各色の感光体ドラム21に形成された各色のトナー画像は、各色の1次転写ロール33を通じた転写バイアス電圧の印加によって、周回する転写ベルト31に順次転写される。これにより、転写ベルト31には、6色分のトナー画像が重畳された重畳トナー画像が形成される。この重畳トナー画像は、転写ベルト31の周回によって転写ニップNTに搬送される。この転写ニップNTには、媒体供給部52の搬送ロール対522Rによって重畳トナー画像の搬送にタイミングを合わせて記録媒体Pが供給される。この転写ニップNTにおいて転写バイアス電圧が印加されることで、転写ベルト31から重畳トナー画像が記録媒体Pに転写される。
トナー画像が転写された記録媒体Pは、中間搬送部58によって転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに向けて、負圧吸引されながら搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過する記録媒体Pに熱及び加圧力(定着エネルギ)を付与する。これにより、記録媒体Pに転写されたトナー画像が該記録媒体に定着される。
定着装置40から排出された記録媒体Pは、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に向けて搬送されつつ、後処理部60により処理が施される。定着工程により加熱された記録媒体Pは、先ず媒体冷却部62において冷却される。次いで、記録媒体Pは、矯正装置64によって湾曲が矯正される。さらに、記録媒体Pに定着されたトナー画像は、画像検査部66によって、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度が検出される。そして、記録媒体Pは、媒体排出部54に排出される。
一方、記録媒体Pの画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)、制御部70は、画像検査部66の通過後の記録媒体Pの搬送経路を、媒体排出部54の媒体排出経路54Pから媒体戻し部56の分岐パス56P1に切り替える。これにより記録媒体Pは、反転経路56Pを経由して表裏反転されて媒体供給経路52Pに送り込まれる。この記録媒体の裏面には、上記した表面への画像形成工程と同様の工程で画像が形成(定着)される。この記録媒体Pは、上記した表面への画像警護の後処理工程と同様の工程を経て、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に排出される。
(要部構成)
次に、画像形成ユニット14を本稼動(トナー画像を出力するための稼動)させる際の制御部70の構成について説明する。
具体的には、上記した画像形成動作では、6個の画像形成ユニット14V、14W、14Y、14M、14C、14Kを本稼動させた場合を例にとって説明した。しかし、本実施形態の制御部70は、本稼動させる必要のない画像形成ユニット14については停止させるようになっている。例えば、ユーザ特有のコーポレートカラーを使用することなく、さらに、表面に光沢を有しないカラー画像を出力する場合には、制御部70は、画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kを本稼動させ、画像形成ユニット14V、14Wを停止させる。これにより、トナー画像形成部20は、4個の画像形成ユニット14が本稼動する4Cモードとされる。
これに対して、ユーザ特有のコーポレートカラーを使用しながら表面に光沢を有するカラー画像を出力する場合には、制御部70は、画像形成ユニット14V、14W、14Y、14M、14C、14Kを本稼動させる。これにより、トナー画像形成部20は、6個の画像形成ユニット14が本稼動する6Cモードとされる。
ここでは、4Cモードで本稼動していたトナー画像形成部20を、6Cモードで本稼動させる場合に、制御部70が、停止されている画像形成ユニット14を本稼動させる際の構成等について説明する。
停止されている画像形成ユニット14を本稼動させる際の制御部70の構成について機能ブロックで表すと、図2に示されるように、制御部70には、入手手段70A、把握手段70B、判別手段70C、予備稼動手段70D及び調整手段70Eが備えられている。また、転写ベルト31に形成された予備トナー画像(以下「トナーパッチ」と記載する)を検知する検知手段の一例である検知部材36(図7参照)が、画像形成装置10に備えられている(トナーパッチについては詳細を後述する)。そして、調整手段70Eは、後述するように、検知部材36の検知結果に基づいて、画像形成ユニット14によって形成されるトナー画像の画質を調整するようになっている。
先ず、この検知部材36について説明し、その後に、制御部70を構成する入手手段70A、把握手段70B、判別手段70C、予備稼動手段70D及び調整手段70Eについて説明する。
[検知部材]
検知部材36には、例えば、光学センサが用いられる。図7に示されるように、検知部材36は、画像形成ユニット14Kに対して転写ベルト31の周回方向の下流側で、2次転写ロール34の上流側あって、転写ベルト31の外周面に対向するように配置されている。
前述したように、検知部材36は、転写ベルト31に形成されたトナーパッチを検知するようになっている。
[入手手段]
図2に示されるように、入手手段70Aは、画像形成装置10よって出力される画像の情報を、画像形成装置10の外部に設けられたプリントサーバ100から入手するようになっている。プリントサーバ100には、複数のクライアントコンピュータからの画像出力指示(JOB)が蓄積される。そして、プリントサーバ100は、画像形成装置10がJOBどおり順序よく記録媒体Pにトナー画像を形成させるために、蓄積された画像出力指示を管理するようになっている。なお、具体的な入手手段70Aの制御については、後述するフロー図と共に説明する。
[把握手段]
把握手段70Bは、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる稼動予定タイミングを、入手手段70Aによって入手された情報から把握するようになっている。つまり、把握手段70Bは、これから何個目の画像出力指示(JOB)から画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる必要があるかを把握する。これにより、把握手段70Bは、画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる稼動予定タイミングを把握するようになっている。なお、具体的な把握手段70Bの制御については、後述するフロー図と共に説明する。
[判別手段]
判別手段70Cは、把握手段70Bによって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニット14V、14Wによって形成されるトナー画像の画質のばらつきを抑制するために行われる予備稼動に必要な時間として設定されている予備稼動時間に達したか否かを判別するようになっている。なお、具体的な判別手段70Cの制御については、後述するフロー図と共に説明する。
[予備稼動手段]
予備稼動手段70Dは、判別手段70Cによって稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間に達したと判別された場合には、稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニット14によってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを予備稼動させるものである。なお、具体的な予備稼動手段70Dの制御及び予備稼動については、後述するフロー図と共に説明する。
[調整手段]
調整手段70Eは、検知部材36によって検知された検知結果に基づいて、画像形成ユニット14V、14Wで形成されるトナー画像の画質(濃度、色味等)を調整するようになっている。詳細には、帯電器22による帯電圧、露光装置23による露光光Lの強度、1次転写ロール33による転写電圧等を調整するようになっている。なお、具体的な調整手段70Eの制御については、後述するフロー図と共に説明する。
(要部構成の作用)
次に、4Cモードで本稼動していたトナー画像形成部20を、6Cモードで本稼動させる場合の制御部70によって実行される画質向上プログラムの処理の流れについて、図1に示すフロー図等に従って説明する。
図1、図2に示されるように、先ずステップ100で、入手手段70Aは、画像形成装置10よって出力される画像の情報(JOB情報)を、プリントサーバ100から入手する。入手手段70Aが、JOB情報を入手するとステップ200へ移行する。
ステップ200では、把握手段70Bは、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる稼動予定タイミングを、入手手段70Aによって入手された情報から把握する。把握手段70Bが、画像形成ユニット14V、14Wの稼動予定タイミングを把握するとステップ300へ移行する。
ステップ300では、判別手段70Cが、把握手段70Bによって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニット14V、14Wに対する予備稼動に必要な予備稼動時間に達したか否かを判別する。判別手段70Cが、稼動予定タイミングまでの時間が、予備稼動時間に達した(稼動予定タイミングまでの残時間が予備稼動時間と同等)と判別した場合には、ステップ400へ移行する。
ここで、判別手段70Cは、出力画像の履歴から停止されている画像形成ユニット14V、14Wの停止時間を入手する。そして、判別手段70Cは、停止時間が長い場合には、短い場合に比して、予備稼動時間を長く設定する(図5(A)参照)。例えば、判別手段70Cは、後述する予備稼動の回数を調整して、予備稼動時間を長くしたり、短くしたりする。
さらに、判別手段70Cは、出力画像の履歴から停止していた画像形成ユニット14V、14Wが前回本稼動した際に形成したトナー画像の画像密度(例えば、記録媒体Pの面積に対して画像が形成された領域の面積の割合:面積率)を入手する。そして、判別手段70Cは、画像密度が高い場合には、低い場合に比して、予備稼動時間を短く設定する(図5(B)参照)。具体的には、判別手段70Cは、前述した予備稼動の回数を調整して、予備稼動時間を長くしたり、短くしたりする。
なお、判別手段70Cが、稼動予定タイミングまでの時間が、予備稼動時間に達していない(稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間より長い)と判別した場合には、ステップ100へ戻って再度前述した工程が行われる。
ステップ400では、予備稼動手段70Dが、稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニット14によってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを予備稼動させる。以下、予備稼動について具体的に説明する。
[予備稼動]
予備稼動手段70Dは、図6に示されるように、感光体ドラム21V、21Wを回転させて、帯電器22V、22Wによって感光体ドラム21V、21Wの表面を帯電させる。さらに、予備稼動手段70Dは、露光装置23V、23Wによって帯電した感光体ドラム21V、21Wの表面に予備静電潜像を形成させる。また、現像装置24V、24Wによって感光体ドラム21V、21Wの表面に形成された予備静電潜像をトナーパッチ38V、38Wとして現像させる。さらに、予備稼動手段70Dは、1次転写ロール33V、33Wによって感光体ドラム21V、21W上のトナーパッチ38V、38Wを転写ベルト31の外周面に転写させる。
ここで、トナーパッチ38V、38Wは、4Cモードで本稼動中の画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kによって転写ベルト31に転写されるトナー画像とトナー画像の間(インターイメージ)に転写される(図4参照)。つまり、画像形成ユニット14V、14Wの予備稼動は、4Cモードに対して並列して行われる。
トナーパッチ38V、38Wは、周回する転写ベルト31に搬送されて、検知部材36と対向する。そして、検知部材36は、転写ベルト31に搬送されてきたトナーパッチ38V、38Wを検知する(図7参照)。
さらに、調整手段70Eは、検知部材36によって検知された検知結果に基づいて、画像形成ユニット14V、14Wが本稼動することで形成されるトナー画像の画質(濃度、色味等)を調整する。具体的には、調整手段70Eは、帯電器22による帯電圧、露光装置23による露光光Lの強度、1次転写ロール33による転写電圧等を調整する。
以上により、予備稼動が終了する。予備稼動が終了するとステップ500へ移行する。
ステップ500では、制御部70が、4Cモードで本稼動していたトナー画像形成部20を、6Cモードで本稼動させる。これにより、作業が終了する。
以上説明したように、稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動している画像形成ユニット14が本稼動している間に、停止されている画像形成ユニット14V、14Wを予備稼動させることで、現像性が安定し、停止されている画像形成ユニットを本稼動させる際に生じる画質のばらつきが抑制される。
また、画像形成ユニット14V、14Wの予備稼動は、4Cモードに対して並列で行われるため(図3(A)参照)、4Cモードに対して直列で行われる場合と比して(図3(B)参照)、6Cモードへの切替タイミング(稼動予定タイミング)が早くなる(時間当たりの生産性が向上する)。
また、稼動予定タイミングに達する前に、画像形成ユニット14V、14Wによって形成されるトナー画像の画質を調整することで、停止させている画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる際のトナー画像の画質が向上する。
また、判別手段70Cは、画像形成ユニット14V、14Wの停止時間が長い場合には、短い場合に比して、予備稼動時間を長くする。このため、画像形成ユニット14V、14Wの停止時間に関わらず予備稼動時間が一定の場合と比して、画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる際に生じる画質のばらつきが効果的に抑制される。
また、判別手段70Cは、停止していた画像形成ユニット14V、14Wが前回本稼動した際に形成したトナー画像の画像密度が高い場合には、低い場合に比して、予備稼動時間を短くする。このため、画像形成ユニット14V、14Wが前回形成しトナー画像の画像密度に関わらず予備稼動時間が一定の場合と比して、画像形成ユニット14V、14Wを本稼動させる際に生じる画質のばらつきが効果的に抑制される。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、予備稼動として、画質の調整まで行ったが、特に画質の調整まで行わなくてもよく、例えば、実際の現像は行わず現像装置24を空回転させるだけでもよい。
また、上記実施形態では、トナーパッチ38V、38Wをインターイメージに転写したが、特にインターイメージに限定されることなく、先のジョブの最後トナー画像と次のジョブの最初のトナー画像との間にトナーパッチを形成することもできる。また、複数階調のトナー濃度のトナーパッチを転写ベルトに転写することもできる。
また、上記実施形態では、4Cモードから6Cモードへの切り替えを例にとって本願構成を説明したが、例えば、モノクロ(1Cモード)から4Cモード、5Cモード又は6Cモード等への切り替えの際に本願構成を用いてもよい。
なお、上記実施形態では、図1に示すフローをスタートさせるタイミングについて特に言及しなかったが、フローが実行されていない時間が一定時間経ってから次のフローをスタートさせても良いし、このフローが終了した際に、次のフローをスタートさせてもよい。
また、上記実施形態では、予備稼動の時間を画像形成ユニット14V、14Wの停止時間等で設定したが、前倒しするJOBのプリント枚数(予備稼動時のプリント枚数)に基づいて設定してもよい。
なお、上記実施形態では、画質向上プログラムを制御部70に予めインストールしておく形態について説明したが、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
なお、上記実施形態では特に説明しなかったが、4Cモードで本稼動をさせようとした際に、既に次の6Cモードでの稼動予定タイミングまでの時間が、予備稼動時間に達していると判別された場合には、4Cモードでの本稼動の最初から画像形成ユニット14V、14Wを予備稼動させてよい。
10 画像形成装置
14 画像形成ユニット
21 感光体ドラム(像保持体の一例)
23 露光装置
24 現像装置(現像器の一例)
31 転写ベルト(被転写体の一例)
33 1次転写ロール(転写体の一例)
36 検知部材(検知手段の一例)
70A 入手手段
70B 把握手段
70C 判別手段
70D 予備稼動手段
70E 調整手段

Claims (5)

  1. 出力される画像の情報を入手する入手手段と、
    トナー画像を形成する複数の画像形成ユニットのうち停止されている画像形成ユニットを本稼動させる稼動予定タイミングを、前記入手手段によって入手された情報から把握する把握手段と、
    前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニットによって形成されるトナー画像の画質のばらつきを抑制するために行われる画像形成ユニットの予備稼動に必要な予備稼動時間に達したか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段によって、稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間に達したと判別された場合には、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニットによってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記画像形成ユニットは、
    露光装置によって光が照射されることで表面に静電潜像が形成される像保持体と、
    前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像器と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写体と、
    を備え、
    前記予備稼動手段は、画像形成ユニットの予備稼動として、前記露光装置によって前記像保持体の表面に予備静電潜像を形成させ、前記現像器によって前記像保持体の表面に形成された予備静電潜像を予備トナー画像として現像させ、前記転写体によって前記像保持体の表面に形成された予備トナー画像を、前記被転写体に転写されるトナー画像とトナー画像との間に転写させる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記被転写体に形成された予備トナー画像を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて、停止されている画像形成ユニットを本稼動させることで形成されるトナー画像の画質を調整する調整手段と、を備え、
    前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて、前記予備稼動手段は、画像形成ユニットの予備稼動として、前記調整手段によって画像形成ユニットを本稼動させることで形成されるトナー画像の画質を調整させる請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記判別手段によって、
    停止されている画像形成ユニットの停止時間が、長い場合には、短い場合に比して、予備稼動時間が長く設定され、
    停止されている画像形成ユニットによって前回本稼動した際に形成されるトナー画像の画像密度が、高い場合には、低い場合に比して、予備稼動時間が短く設定される請求項1〜3の何れか1項に記載された画像形成装置。
  5. コンピュータを、
    出力される画像の情報を入手する入手手段と、
    トナー画像を形成する複数の画像形成ユニットのうち停止されている画像形成ユニットを本稼動させる稼動予定タイミングを、前記入手手段によって入手された情報から把握する把握手段と、
    前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングまでの時間が、停止されている画像形成ユニットによって形成されるトナー画像の画質のばらつきを抑制するために行われる画像形成ユニットの予備稼動に必要な予備稼動時間に達したか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段によって、稼動予定タイミングまでの時間が予備稼動時間に達したと判別された場合には、前記把握手段によって把握された稼動予定タイミングに達する前で、既に本稼動されている画像形成ユニットによってトナー画像が形成されている間に、停止されている画像形成ユニットを予備稼動させる予備稼動手段と、
    として機能させるための画質向上プログラム。
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