JP2013195355A - 光電センサおよび光電センサの故障検出方法 - Google Patents

光電センサおよび光電センサの故障検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮蔽物の有無によらず、低コストかつ省スペースで、光素子の故障状態を高精度に検出することができる光電センサおよび光電センサの故障検出方法を得る。
【解決手段】遮蔽物10が光を遮ることにより、遮蔽物10の有無を検出する光電センサであって、光ビームを投光する投光器1と、投光器1と対向して配置され、投光器1との間に遮蔽物10が存在しない場合に、投光器1からの光ビームを受光する第1受光器21と、投光器1と第1受光器21との間に遮蔽物10が存在する場合に、遮蔽物10で反射された投光器1からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光器22と、第1受光器21での受光結果と第2受光器22での受光結果とが相補関係にない場合に、投光器1、第1受光器21または第2受光器22の故障状態を検出する故障検出回路6と、を備えたものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばエレベータのかご位置の検出に用いられる光電センサであって、光電センサを構成する光素子の故障状態を検出可能な光電センサおよび光電センサの故障検出方法に関する。
一般的な光電センサについて、図面を参照しながら説明する。図8は、一般的な光電センサの光素子の配置を示す構成図である。図8(a)は、光電センサの検出エリアに遮蔽物が存在しない場合を示し、図8(b)は、光電センサの検出エリアに遮蔽物が存在する場合を示している。図8において、光ビームを投光する投光器51および光ビームを受光する受光器52は、コの字型の筐体において、互いに向かい合う位置に配置されている。
ここで、受光器52に向けて投光器51から投光された光ビームは、光電センサの検出エリア、すなわち投光器51と受光器52との間に遮蔽物60が存在しない場合(図8(a))には、そのまま受光器52で受光される。一方、投光器51と受光器52との間に遮蔽物60が存在する場合(図8(b))には、受光器52に向けて投光器51から投光された光ビームは、受光器52で受光されない。
図9は、一般的な光電センサを、光ビームの形状とともに示すブロック構成図である。図9において、この光電センサは、投光器51、受光器52、バンドパス(BP)フィルタ53およびパルス検出回路54を備えている。この光電センサは、遮蔽物60のような物体によって光が遮られ、受光器52で受光される光ビームの光量が変化することを利用して、物体を検出するものである。
投光器51は、太陽光のような外乱光が存在する環境にも対応するために、パルス状の光ビームを投光する。受光器52は、投光器51から投光されたパルス状の光ビームを受光する。BPフィルタ53は、受光器52で受光された光ビームのDC成分をフィルタリングする。
パルス検出回路54は、BPフィルタ53でフィルタリングされた光ビームのパルスを検出した場合に、遮蔽物60が存在しないとする検出信号を出力し、光ビームのパルスを検出しない場合に、遮蔽物60が存在するとする検出信号を出力する。これにより、光電センサの検出エリアに遮蔽物60が存在するか否かを検出することができる。
このような光電センサについて、光素子である投光器51または受光器52が故障した場合、光ビームのパルスが検出されなくなり、実際に遮蔽物60が存在しているのか、それとも遮蔽物60が存在しておらず、投光器51または受光器52の故障によって光ビームのパルスが検出されていないのかを区別することができなかった。そのため、投光器51または受光器52の故障状態を検出することができず、故障が潜在化する恐れがあった。
そこで、投光器の駆動電圧を0から規定電圧レベルまで変化させた場合における受光器の出力を観測し、この出力があらかじめ定めた値以上変化したときに、光電センサが正常に動作していると判断する光電センサの自己診断方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、投光器または受光器が故障した場合に、故障状態を容易に検出することができる。
特開2004−132865号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1の技術では、受光器が投光器からの光ビームを受光できる状態でしか、光素子の故障状態を検出することができず、受光器と投光器との間に遮蔽物が存在する状態では、光素子の故障状態を検出することができないという問題がある。
また、光素子の故障状態を高精度に検出するために、光電センサを同一検出エリアに対して2系統配置し、パルス検出回路の出力結果を比較(2重系による比較)して、出力結果が一致しているか一致していないかを判定することにより、光素子の故障状態を検出することが考えられる。
しかしながら、光電センサを2重系とすることで、光素子の故障状態を高精度に検出することができるものの、光電センサのコストが増大するとともに、パルス検出回路の出力結果を比較するための回路が別途必要になるので、光電センサのサイズが大型になるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、遮蔽物の有無によらず、低コストかつ省スペースで、光素子の故障状態を高精度に検出することができる光電センサおよび光電センサの故障検出方法を得ることを目的とする。
この発明に係る光電センサは、被検出体が光を遮ることにより、被検出体の有無を検出する光電センサであって、光ビームを投光する投光部と、投光部と対向して配置され、投光部との間に被検出体が存在しない場合に、投光部からの光ビームを受光する第1受光部と、投光部と第1受光部との間に被検出体が存在する場合に、被検出体で反射された投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部と、第1受光部での受光結果と第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、投光部、第1受光部または第2受光部の故障状態を検出する故障検出部と、を備えたものである。
この発明に係る光電センサの故障検出方法は、被検出体が光を遮ることにより、被検出体の有無を検出する光電センサであって、光ビームを投光する投光部と、投光部と対向して配置され、投光部からの光ビームを受光する第1受光部と、被検出体で反射された投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部と、を備えた光電センサの故障検出方法において、第1受光部および第2受光部で投光部からの光ビームを受光する受光ステップと、第1受光部での受光結果と第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、投光部、第1受光部または第2受光部の故障状態を検出する故障検出ステップと、を備えたものである。
この発明に係る光電センサおよび光電センサの故障検出方法によれば、故障検出部(ステップ)は、投光部との間に被検出体が存在しない場合に、投光部からの光ビームを受光する第1受光部での受光結果と、投光部と第1受光部との間に被検出体が存在する場合に、被検出体で反射された投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、投光部、第1受光部または第2受光部の故障状態を検出する。
そのため、遮蔽物の有無によらず、低コストかつ省スペースで、光素子の故障状態を高精度に検出することができる。
(a)、(b)は、この発明の実施の形態1に係る光電センサの光素子の配置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサの第1パルス検出回路および第2パルス検出回路の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサの故障検出部を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサにおける物体検出および故障検出の状態を示す論理図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサの光素子の配置を示す別の構成図である。 この発明の実施の形態1に係る光電センサの光素子の配置を示すさらに別の構成図である。 (a)、(b)は、一般的な光電センサの光素子の配置を示す構成図である。 一般的な光電センサを、光ビームの形状とともに示すブロック構成図である。
以下、この発明に係る光電センサおよび光電センサの故障検出方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る光電センサの光素子の配置を示す構成図である。図1(a)は、光電センサの検出エリアに遮蔽物が存在しない場合を示し、図1(b)は、光電センサの検出エリアに遮蔽物が存在する場合を示している。
図1において、光ビームを投光する投光器(投光部)1および光ビームを受光する第1受光器(第1受光部)21は、コの字型の筐体において、互いに向かい合う位置に配置されている。第1受光器21は、投光器1との間(検出エリア)に遮蔽物(被検出体)10が存在しない場合(図1(a))に、投光器1からの光ビームを受光する。
また、光ビームを受光する第2受光器(第2受光部)22は、コの字型の筐体において、投光器1と同じ側であって、投光器1と第1受光器21との間に遮蔽物10が存在する場合(図1(b))に、遮蔽物10で反射された投光器1からの光ビームを受光する位置に配置されている。なお、遮蔽物10は、投光器1からの光ビームを第2受光器22に十分反射させることができるように、光反射性の高い材質で形成されている。
図2は、この発明の実施の形態1に係る光電センサを示すブロック構成図である。図2において、この光電センサは、投光器1、第1受光器21、第2受光器22、パルス発生回路3、第1パルス検出回路41、第2パルス検出回路42、物体検出回路5および故障検出回路(故障検出部)6を備えている。この光電センサは、遮蔽物10が光を遮ることにより、遮蔽物10の有無を検出するものである。
投光器1は、太陽光のような外乱光が存在する環境にも対応するために、パルス状の光ビームを投光する(図9参照)。ここで、投光器1が光ビームを投光している状態をON状態とし、光ビームを投光していない状態をOFF状態とする。
第1受光器21および第2受光器22は、投光器1から投光されたパルス状の光ビームを受光する。なお、第1受光器21および第2受光器22の後段に、受光された光ビームのDC成分をフィルタリングするBPフィルタを設けてもよい。パルス発生回路3は、投光器1がパルス状の光ビームを投光するためのパルス信号を発生して、投光器1に出力する。
第1パルス検出回路41および第2パルス検出回路42は、それぞれ第1受光器21および第2受光器22で受光した光ビームのパルスを検出した場合に、ON状態の信号を出力し、光ビームのパルスを検出しない場合に、OFF状態の信号を出力する。
また、第1パルス検出回路41および第2パルス検出回路42によるON状態またはOFF状態の判定は、図3に示されるように、光ビームのパルスのポジティブエッジ、ネガティブエッジ、またはその両方を検出したときから、一定時間はON状態と判定し、一定時間パルスが検出されなければOFF状態と判定する。なお、一定時間は、任意に設定可能な時間とする。
物体検出回路5は、第1パルス検出回路41および第2パルス検出回路42の出力信号に基づいて、検出エリアにおける遮蔽物10の有無を検出して検出信号を出力する。このとき、物体検出回路5は、第1パルス検出回路41からの信号のみ、第2パルス検出回路42からの信号のみ、または第1パルス検出回路41からの信号と第2パルス検出回路42からの信号との論理和に基づいて、遮蔽物10の有無を検出する。
具体的には、物体検出回路5は、例えば第1パルス検出回路41からON状態の信号を受信した場合に、遮蔽物10が存在しないとする検出信号を出力し、第1パルス検出回路41からOFF状態の信号を受信した場合に、遮蔽物10が存在するとする検出信号を出力する。
故障検出回路6は、第1パルス検出回路41および第2パルス検出回路42の出力信号に基づいて、具体的には、第1受光器21での受光結果と第2受光器22での受光結果とが相補関係にない場合に、投光部器、第1受光器21または第2受光器22の故障状態を検出し、故障信号を出力する。
そのため、故障検出回路6は、図4に示されるように、EXOR(排他的論理和)回路により構成されている。なお、図4では、第1パルス検出回路41および第2パルス検出回路42は、図示を省略している。図4において、第1受光器21での受光結果と第2受光器22での受光結果とが相補関係にある場合には、故障信号がH(正常)で出力され、相補関係にない場合には、故障信号がL(故障)で出力される。
図5は、この発明の実施の形態1に係る光電センサにおける物体検出および故障検出の状態を示す論理図である。図5において、状態B、Cが正常状態にある場合の検出論理であり、状態Bは検出エリアに遮蔽物10が存在しない状態を示し、状態Cは検出エリアに遮蔽物10が存在する場合を示している。また、状態A、D、Eが故障状態にある場合の検出論理である。すなわち、光電センサが正常状態にある場合には、第1受光器21での受光結果と第2受光器22での受光結果とが、必ず相補関係になることを示している。
また、この発明の実施の形態1では、投光器1は、上述したように、パルス状の光ビームを投光する(図9参照)。このパルス状の光ビームは、外乱光の影響を抑制するとともに、状態B、Cにおける第1受光器21または第2受光器22のON故障を検出する際にも効果を有する。
すなわち、投光器1がパルス状の光ビームを投光するものではなく、常時点灯しているものだとすると、状態Bで第1受光器21がON故障状態(実際にはビーム光を受光していないのに、光素子の故障によりビーム光を受光していると判断される状態)にある場合は、遮蔽物10が検出エリアに存在していると、遮蔽物10が抜けるまでON故障を検出することができない。
この場合において、投光器1がパルス状の光ビームを投光することにより、第1受光器21がON故障状態にあると、第1パルス検出回路41でパルスが検出されないので、第1受光器21がON故障状態にあることを検出することができる。すなわち、投光器1がパルス状の光ビームを投光することにより、ON故障時の故障箇所を特定することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、故障検出部は、投光部との間に被検出体が存在しない場合に、投光部からの光ビームを受光する第1受光部での受光結果と、投光部と第1受光部との間に被検出体が存在する場合に、被検出体で反射された投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、投光部、第1受光部または第2受光部の故障状態を検出する。
そのため、遮蔽物の有無によらず、低コストかつ省スペースで、光素子の故障状態を高精度に検出することができる。
なお、上記実施の形態1において、投光器1からの光ビームが第2受光器22に漏れ出したり、回り込んだりすることを防止して、検出精度を向上させるために、図6に示されるように、投光器1が指向性を有する光ビームを投光してもよい。また、その他の方法として、図7に示されるように、投光器1と第2受光器22との間に、カバー30を配置してもよい。
1 投光器(投光部)、3 パルス発生回路、5 物体検出回路、6 故障検出回路(故障検出部)、10 遮蔽物、21 第1受光器(第1受光部)、22 第2受光器(第2受光部)、41 第1パルス検出回路、42 第2パルス検出回路、30 カバー。

Claims (5)

  1. 被検出体が光を遮ることにより、被検出体の有無を検出する光電センサであって、
    光ビームを投光する投光部と、
    前記投光部と対向して配置され、前記投光部との間に前記被検出体が存在しない場合に、前記投光部からの光ビームを受光する第1受光部と、
    前記投光部と前記第1受光部との間に前記被検出体が存在する場合に、前記被検出体で反射された前記投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部と、
    前記第1受光部での受光結果と前記第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、前記投光部、前記第1受光部または前記第2受光部の故障状態を検出する故障検出部と、
    を備えたことを特徴とする光電センサ。
  2. 前記投光部は、パルス状の光ビームを投光する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光電センサ。
  3. 前記投光部は、指向性を有する光ビームを投光する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電センサ。
  4. 前記投光部と前記第2受光部との間に配置されたカバー
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電センサ。
  5. 被検出体が光を遮ることにより、被検出体の有無を検出する光電センサであって、
    光ビームを投光する投光部と、
    前記投光部と対向して配置され、前記投光部からの光ビームを受光する第1受光部と、
    前記被検出体で反射された前記投光部からの光ビームを受光する位置に配置された第2受光部と、
    を備えた光電センサの故障検出方法において、
    前記第1受光部および前記第2受光部で前記投光部からの光ビームを受光する受光ステップと、
    前記第1受光部での受光結果と前記第2受光部での受光結果とが相補関係にない場合に、前記投光部、前記第1受光部または前記第2受光部の故障状態を検出する故障検出ステップと、
    を備えたことを特徴とする光電センサの故障検出方法。
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