JP2013194818A - インサートナット - Google Patents

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Abstract

【課題】インサートナットを被締結部材に設けるために必要なスペースを縮小する。
【解決手段】インサートナット1は、雌ネジが形成されると共に被締結部材10の凹部11に内接する外周面16を有するナット本体15と、ナット本体15に設けられ、ナット本体15の外周面16と共に凹部11に内接する樹脂部17と、ナット本体15に形成され、ナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制する規制部21とを備えている。そして、樹脂部17は、凹部11に内接した状態で被締結部材10に溶着される。
【選択図】図7

Description

本発明は、樹脂からなる被締結部材に取付固定されるインサートナットに関するものである。
一般に、ネジにより2以上の部材を締結する場合、被締結部材にはネジを締め込むための雌ネジが形成される。しかし、被締結部材の材質や形状によっては、ネジの保持力が確保された雌ネジを直接に被締結部材に形成できないことがある。そこで、雌ネジが形成された略円筒状のインサートナットを、加熱した状態で被締結部材の凹部に圧入することにより、被締結部材に雌ネジを設けることが知られている。
かかるインサートナットとして、例えば、ビットインサートナット及びダッヂインサートナットが知られている。ビットインサートナット及びダッヂインサートナットの外周面には、被締結部材からの抜けを防止するために、凹凸形状が形成されている。また、ダッヂインサートナットには、凹凸形状に加えて軸方向に延びる複数のスリットが形成されている。そして、ダッヂインサートナットは、被締結部材の凹部に圧入された後、ポンチ等がダッヂインサートナットの円筒内に差し込んで拡径されることによって、被締結部材からの抜けをより確実に防止するようになっている。
また、特許文献1には、複数のナット(ボス部)を有するインサートリングを被締結部材に一体に形成することが開示されている。インサートリングは、金属材料からなると共に、本体リングと、本体リングの周方向に沿って複数配置されたナットとを有している。
そして、インサートリングは、ナットの外周全体が第1樹脂材料によって覆われるようにインサート成形される。次に、そのインサート成形体は、その一部が被締結部材としての第2樹脂材料に覆われるように、さらにインサート成形される。こうして、複数のナットを有するインサートリングは、被締結部材に一体に形成される。
特開2009−166738号公報
しかし、上記特許文献1のインサートリングは、ナットの外周全体が樹脂で覆われているので、ナットを被締結部材に設けるために比較的大きいスペースが必要になるという問題がある。かかる問題は、特に、携帯端末等の小型機器において、設計上重大な問題となる。また、1つのナットを設けるために2回のインサート成形を重ねて行わなければならない問題もある。
また、上記従来のビットインサートナット及びダッヂインサートナットでは、当該ナットを被締結部材の凹部に圧入して、ナット外周面の凸形状部を被締結部材の凹部内周面に食い込ませて固定するので、被締結部材における凹部周りの厚みを大きく確保しておかなければならない。その結果、この種のナットについても、ナットを被締結部材に設けるために比較的大きいスペースが必要になってしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、インサートナットの取付固定の際に被締結部材に加わる応力を低減して、インサートナットを被締結部材に設けるために必要なスペースを可及的に縮小することにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、樹脂材料からなる被締結部材の凹部に取付固定されるインサートナットを対象としている。そして、雌ネジが形成されると共に、上記被締結部材の凹部に内接する外周面を有するナット本体と、上記ナット本体に設けられ、上記ナット本体の外周面と共に上記凹部に内接する樹脂部と、上記ナット本体に形成され、該ナット本体の上記樹脂部に対する相対回転を規制する規制部とを備え、上記樹脂部は、上記凹部に内接した状態で上記被締結部材に溶着されるように構成されていることを特徴とする。
この発明によると、ナット本体及び樹脂部を被締結部材の凹部に内接させた状態で、樹脂部を被締結部材に溶着する構成であり、インサートナットを凹部内へ大きな力で押圧することが不要であるため、ナット本体を凹部に圧入して取付固定する構成に比べて、インサートナットを容易に取付固定できる。
また、インサートナットを凹部に取付固定する際に被締結部材に加わる応力が大幅に低減することから、インサートナットを凹部に挿入する際に凹部近傍の変形を抑制できる。よって、凹部近傍における被締結部材の機械的強度を大きく確保する必要がないので、その被締結部材の凹部近傍の構成を小型化できる。その結果、インサートナットを被締結部材に設けるために必要なスペースを縮小することが可能になる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記樹脂部は、上記ナット本体の外周面に対して面一状に連続した表面を有していることを特徴とする。
この発明によると、凹部の内壁面に対するナット本体及び樹脂部の摩擦抵抗を小さくして、樹脂部及びナット本体をより容易に凹部へ挿入することが可能になる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記樹脂部は、上記ナット本体の外周面よりも側方へ僅かに突出した表面を有していることを特徴とする。
この発明によると、凹部の内壁面が樹脂部によって押圧されるので、樹脂部と被締結部材とを確実に溶着させてその結合性を高めることが可能になる。
第4の発明は、上記第1乃至第3の発明の何れか1つにおいて、上記ナット本体には、上記樹脂部を保持する溝部が形成されていることを特徴とする。
この発明によると、溝部によって樹脂部をナット本体に好適に保持させることが可能になる。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記規制部は、上記溝部の溝底に形成された凸部又は凹部を有していることを特徴とする。また、第6の発明は、上記第4の発明において、上記規制部は、上記溝部の溝側面に形成された凸部又は凹部を有していることを特徴とする。
これらの発明によると、規制部の凸部又は凹部を溝部に形成しても、その凸部又は凹部が樹脂部に覆われてナット本体の外周面に凹凸形状が表れないので、被締結部材に加わる応力を低減しつつナット本体の樹脂部に対する相対回転を規制できる。
第7の発明は、上記第1の発明において、上記樹脂部は、上記ナット本体の一端にフランジ状に設けられ、上記凹部の開口端には、上記フランジ状の樹脂部を支持する座面と、該樹脂部の外周面が内接する内周面とが形成されていることを特徴とする。
この発明によると、凹部の座面及び内周面の双方に樹脂部が溶着するため、樹脂部と被締結部材との結合性を高めることが可能になる。しかも、フランジ状の樹脂部が凹部の開口端側に配置されるので、樹脂部がナット本体の外周面から側方に大きく突出していても、インサートナットにより被締結部材に加わる応力を低減できる。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記ナット本体の一端には、該ナット本体の他端側よりも外径が小さい小径部が形成され、上記樹脂部は、上記小径部に支持されていることを特徴とする。
この発明によると、小径部によって樹脂部をナット本体に好適に保持させることが可能になる。
第9の発明は、上記第8の発明において、上記規制部は、上記小径部の外周面に形成された凸部又は凹部を有していることを特徴とする。
この発明によると、規制部の凸部又は凹部によって、ナット本体の樹脂部に対する相対回転を規制できる。
本発明によれば、ナット本体及び樹脂部を被締結部材の凹部に内接させた状態で、樹脂部を被締結部材に溶着させるようにしたので、取付固定の際に被締結部材に加わる応力を大幅に低減することができる。よって、凹部近傍における被締結部材の機械的強度を大きく確保する必要がなく、その被締結部材の凹部近傍の構成を小型化できるので、インサートナットを被締結部材に設けるために必要なスペースを縮小することができる。
図1は、本実施形態1におけるインサートナットを示す正面図である。 図2は、本実施形態1におけるインサートナットを示す平面図である。 図3は、本実施形態1におけるナット本体を示す正面図である。 図4は、本実施形態1におけるナット本体を示す斜視図である。 図5は、本実施形態1におけるインサートナットを示す斜視図である。 図6は、破断して示す凹部に対向配置されたインサートナットを示す正面図である。 図7は、破断して示す凹部に嵌挿されたインサートナットを示す正面図である。 図8は、樹脂部が被締結部材に溶着されたインサートナットを示す正面図である。 図9は、本実施形態2におけるインサートナットを示す正面図である。 図10は、破断して示す凹部に対向配置されたインサートナットを示す正面図である。 図11は、破断して示す凹部に嵌挿されたインサートナットを示す正面図である。 図12は、樹脂部が被締結部材に溶着されたインサートナットを示す正面図である。 図13は、本実施形態3におけるインサートナットを示す正面図である。 図14は、本実施形態3におけるナット本体を示す正面図である。 図15は、破断して示す凹部に対向配置されたインサートナットを示す正面図である。 図16は、破断して示す凹部に嵌挿されたインサートナットを示す正面図である。 図17は、樹脂部が被締結部材に溶着されたインサートナットを示す正面図である。 図18は、その他の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図である。 図19は、その他の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図である。 図20は、その他の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図8は、本発明の実施形態1を示している。
図1は、本実施形態1におけるインサートナット1を示す正面図である。図2は、インサートナット1を示す平面図である。図3は、ナット本体15を示す正面図である。図4は、ナット本体15を示す斜視図である。図5は、インサートナット1を示す斜視図である。
また、図6は、破断して示す凹部11に対向配置されたインサートナット1を示す正面図である。図7は、破断して示す凹部11に嵌挿されたインサートナット1を示す正面図である。図8は、樹脂部17が被締結部材10に溶着されたインサートナット1を示す正面図である。
例えば携帯端末等の電子機器では、樹脂材料からなるケーシングやフレーム等の被締結部材10に対し、他の構成部材等がインサートナット1を介して締結固定されている。図6に示すように、被締結部材10には、樹脂材料からなると共に凹部11を有するボス部12が一体に形成されている。ボス部12は、例えば有底円筒状に形成されている。
インサートナット1は、ボス部12の凹部11に取付固定される。インサートナット1は、雌ネジ14が形成されたナット本体15と、ナット本体15に設けられた樹脂部17と、ナット本体15に形成されると共にナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制する規制部21とを有している。
ナット本体15は、図1〜図5に示すように、柱状の金属材料によって構成され、凹部11に内接する外周面16を有している。すなわち、本実施形態におけるボス部12は有底円筒状に形成されているので、ナット本体15はそのボス部12の内周面13に内接する円筒状の外周面16を有している。また、ナット本体15には、軸方向に延びる貫通孔18が形成されており、その貫通孔18の内周面に雌ネジ14が形成されている。
図3及び図4に示すように、ナット本体15の外周部分には、樹脂部17を保持する環状の溝部19が形成されている。溝部19は、ナット本体15における軸方向の中央領域に設けられている。
図1及び図5に示すように、樹脂部17は、溝部19に充填されると共に、ナット本体15の外周面16に対して面一状に連続した表面20を有している。そのことにより、樹脂部17は、ナット本体15の外周面16と共に凹部11に内接するように構成されている。樹脂部17の表面20及びナット本体15の外周面16は、何れも平滑な表面に形成されている。こうして、インサートナット1は、ナット本体15及び樹脂部17の全体として円筒状に形成されている。
また、規制部21は、溝部19の溝底に形成された凸部22を有している。凸部22は、溝部19の溝長さ方向に所定の間隔で複数設けられている。凸部22の溝底からの突出長さは溝深さよりも短くなっている。よって、複数の凸部22は、その全体が樹脂部17によって覆われている。
そして、インサートナット1は、図6〜図8に示すように、樹脂部17及びナット本体15の全体がボス部12の凹部11内に嵌挿され、樹脂部17が凹部11に内接した状態で、当該樹脂部17が被締結部材10に溶着されるように構成されている。
樹脂部17の耐熱温度は、ボス部12を構成する樹脂の耐熱温度以下であることが望ましい。そのことにより、ボス部12を溶融させずにその形状を保持した状態で、当該ボス部12に樹脂部17を溶着することができる。
また、樹脂部17及びボス部12を構成する樹脂は、上記耐熱温度(又は融点)以外の特性が同等であることが好ましい。そうすれば、一体化された樹脂部17及びボス部12の結合状態を安定に維持することが可能になる。
−インサートナットの取付方法−
インサートナット1は、金属材料からなるナット本体15と、樹脂部17とをインサート成形することによって製造することができる。
インサートナット1を被締結部材10のボス部12に取付固定する場合には、図6に示すように、まずインサートナット1をボス部12に対向配置させた状態で位置決めする。
次に、図7に示すように、インサートナット1をボス部12の凹部11に嵌挿する。このとき、樹脂部17の表面20及びナット本体15の外周面16が何れも平滑な表面となっているので、このインサートナット1の外周面16,20と、ボス部12の内周面13との間の摩擦抵抗は比較的小さい。
その後、図8に示すように、樹脂部17を例えば超音波等により加熱することにより、樹脂部17をボス部12に溶着させる。こうして、インサートナット1は被締結部材10のボス部12に取付固定される。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、ナット本体15及び樹脂部17を被締結部材10の凹部11に内接させた状態で、その樹脂部17を被締結部材10に溶着するようにしたので、インサートナット1を凹部11へ容易に取付固定することができる。
すなわち、インサートナット1をボス部12の凹部11に挿入した後で、インサートナット1とボス部12とを互いに固定する構成であるため、固定前の段階であるインサートナット1を凹部11に挿入する際には、大きな力を要しない。
さらに、樹脂部17がナット本体15の外周面16に対して面一状に連続した表面20を有しているので、ボス部12の内周面13に対するナット本体15及び樹脂部17の摩擦抵抗を小さくして、ナット本体15及び樹脂部17をより容易に凹部11へ挿入することができる。
したがって、従来のように凹凸形状が外周面に16に形成されたナット本体15を凹部11に圧入する構成に比べて、インサートナット1の取付固定の際にボス部12へ加わる応力を大幅に低減できる。よって、インサートナット1を凹部11に挿入する際に、ボス部12の変形を抑制できる。
そのため、ボス部12の機械的強度を大きく確保する必要がなく、ボス部12の構成を小型化できるので、インサートナット1を被締結部材10に設けるために必要なスペースを縮小することができる。つまり、被締結部材10におけるボス部12の配置設計の自由度を高めることができる。
また、規制部21の凸部22を溝部19に形成しても、その凸部22が樹脂部17に覆われてナット本体15の外周面16に凹凸形状が表れないので、ボス部12に加わる応力を低減しつつナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制できる。
ここで、上記従来のビットインサートナット及びダッヂインサートナットでは、被締結部材10の凹部11に圧入する際に、当該ナットの全体を十分に加熱する必要があり、その加熱時間を短縮することが難しい。
これに対し、本実施形態によると、樹脂部17だけを加熱すればよいので、インサートナット1の被締結部材10に取付固定する際の加熱時間を短縮化することができる。
また、1つのインサートナット1を被締結部材10に取付固定するために複数のインサート成形を重ねて行う必要がないので、インサートナットを容易に被締結部材へ取付固定することができる。
《発明の実施形態2》
図9〜図13は、本発明の実施形態2を示している。尚、以降の各実施形態では、図1〜図8と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図9は、本実施形態2におけるインサートナットを示す正面図である。図10は、破断して示す凹部11に対向配置されたインサートナット1を示す正面図である。図11は、破断して示す凹部11に嵌挿されたインサートナット1を示す正面図である。図12は、樹脂部17が被締結部材10に溶着されたインサートナット1を示す正面図である。
本実施形態2におけるインサートナット1は、樹脂部17の構成が上記実施形態1と相違している。すなわち、本実施形態における樹脂部17は、上記実施形態1のようにナット本体15の外周面16と面一状に連続した表面20を有しておらず、図9に示すように、ナット本体15の外周面16よりも側方へ僅かに突出した表面20を有している。
樹脂部17の表面20は、逆円錐台の側面状に形成されている。すなわち、樹脂部17の表面20は、樹脂部17の下端においてナット本体15の外周面16に連続している。一方、樹脂部17は、その下端から上端へ向かうに連れて外径が徐々に大きくなっている。
また、ナット本体15には、上記実施形態1と同様に、溝部19の溝底に規制部21の凸部22が複数形成されている。そして、複数の凸部22の全体が樹脂部17によって覆われている。
そして、インサートナット1を被締結部材10のボス部12に取付固定する場合には、図10に示すように、まずインサートナット1をボス部12に対向配置させた状態で位置決めする。
次に、図11に示すように、インサートナット1をボス部12の凹部11に嵌挿する。このとき、樹脂部17の表面20がナット本体15の外周面16よりも側方へ僅かに突出しているが、樹脂部17の表面20は、ボス部12の内周面13により押圧されて内側方向に弾性変形する。その結果、樹脂部17の表面20全体が、ナット本体15の外周面16と共にボス部12の内周面13に内接する。
その後、図12に示すように、樹脂部17を例えば超音波等により加熱することにより、樹脂部17をボス部12に溶着させる。こうして、インサートナット1はボス部12に取付固定される。
したがって、この実施形態2によると、上記実施形態1と同様に、インサートナット1を凹部11に容易に挿入できると共に、ボス部12の構成を小型化してインサートナット1を被締結部材10に設けるため要するスペースを縮小することができる。
しかも、樹脂部17の表面20がナット本体15の外周面16よりも側方へ僅かに突出していることにより、インサートナット1が凹部11に嵌挿された状態で、弾性収縮している樹脂部17によりボス部12の内周面13が押圧されるので、樹脂部17と被締結部材10とを確実に接触させた状態で溶着することができ、その結合性を高めることができる。
さらに、樹脂部17の表面20が逆円錐台の側面状に形成されているので、インサートナット1をボス部12の凹部11に嵌挿する際に、インサートナット1の外周面16,20と、ボス部12の内周面13との間の摩擦抵抗を比較的小さくすることができる。
《発明の実施形態3》
図13〜図17は、本発明の実施形態3を示している。
図13は、本実施形態3におけるインサートナット1を示す正面図である。図14は、ナット本体15を示す正面図である。
また、図15は、破断して示す凹部に対向配置されたインサートナットを示す正面図である。図16は、破断して示す凹部に嵌挿されたインサートナットを示す正面図である。図17は、樹脂部が被締結部材に溶着されたインサートナットを示す正面図である。
本実施形態3におけるインサートナット1は、図13に示すように、ナット本体15の一端(同図で上端)に形成されると共にナット本体15の他端側(同図で下端側)よりも外径が小さい小径部25を有している。そして、樹脂部17は、小径部25に支持されている。
本実施形態における規制部21は、図14に示すように、小径部25の外周面26に形成された凸部22を有している。凸部22は、小径部25の周方向に所定の間隔で複数設けられている。複数の凸部22は、その全体が樹脂部17によって覆われている。
樹脂部17は、図13に示すように、小径部25に装着された状態で、ナット本体15の一端(同図で上端)にフランジ状に設けられている。樹脂部17の外周面20は、ナット本体15の外周面16と同様に平滑な表面となっている。
一方、ボス部12における凹部11の開口端には、図15及び図16に示すように、フランジ状の樹脂部17を支持する座面28と、樹脂部17の外周面20が内接する内周面29とが形成されている。すなわち、ボス部12は、開口端側の内径が基端側よりも大きくなっている。そして、ボス部12内の凹部11は、インサートナット1の外径と同じ形状を有している。
インサートナット1は、金属材料からなるナット本体15と、樹脂部17とをインサート成形することによって製造することができる。
インサートナット1をボス部12に取付固定する場合には、図15に示すように、まずインサートナット1をボス部12に対向配置させた状態で位置決めする。
次に、図16に示すように、インサートナット1をボス部12の凹部11に嵌挿し、樹脂部17をボス部12の座面28及び内周面29に当接させる。このとき、ボス部12内の凹部11がインサートナット1の外径と同じ形状を有していると共に、樹脂部17の表面20及びナット本体15の外周面16が何れも平滑な表面となっているので、このインサートナット1の外周面16,20と、ボス部12の内周面13との間の摩擦抵抗は比較的小さい。
その後、図17に示すように、樹脂部17を例えば超音波等により加熱することにより、樹脂部17をボス部12に溶着させる。こうして、インサートナット1はボス部12に取付固定される。
したがって、この実施形態3によると、上記実施形態1と同様に、インサートナット1を凹部11に容易に挿入できると共に、ボス部12の構成を小型化してインサートナット1を被締結部材10に設けるため要するスペースを縮小することができる。
しかも、ボス部12における凹部11の座面28及び内周面29の双方に樹脂部17を溶着させることができるため、樹脂部17とボス部12との結合性を高めることができる。さらに、フランジ状の樹脂部17が凹部11の開口端側に配置されるので、樹脂部17をナット本体15の外周面16から側方に大きく突出するように形成しても、インサートナット1によりボス部12に加わる応力を低減できる。
また、規制部21の凸部22によってナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1〜3では、規制部21が凸部22を有するようにしたが、規制部21は凸部22に限らず凸部22又は凹部23を有するようにすればよい。凹部23によってもナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制できる。
ここで、図18〜図20は、その他の実施形態によるインサートナットを示す斜視図である。例えば、図18に示すように、上記実施形態1又は2において、規制部21は、溝部19の溝底に形成された凹部23を有するようにしてもよい。また、上記実施形態3において、規制部21が小径部25の外周面26に形成された凹部を有するようにしてもよい。
また、上記実施形態1又は2では、規制部21の凸部22を溝部19の溝底に形成した例について説明したが、図19及び図20に示すように、規制部21が溝部19の溝側面に形成された凸部22又は凹部23を有するようにしてもよい。例えば図19に示す凸部22及び図20に示す凹部23は、それぞれ溝部19の溝側面における互いに対向する領域に設けられている。このような凸部22又は凹部23によって規制部21を構成しても、ナット本体15の樹脂部17に対する相対回転を規制できる。
また、本発明は上記実施形態1〜3に限定されるものでなく、本発明には、これらの実施形態1〜3を適宜組み合わせた構成が含まれる。例えば、ナット本体15が溝部19及び小径部25の双方を有していてもよい。また、規制部21が凸部22及び凹部23の双方を有していてもよい。
以上説明したように、本発明は、樹脂からなる被締結部材に取付固定されるインサートナットについて有用である。
1 インサートナット
10 被締結部材
11 凹部
12 ボス部
14 雌ネジ
15 ナット本体
16 ナット本体の外周面
17 樹脂部
19 溝部
20 樹脂部の表面及び外周面
21 規制部
22 凸部
23 凹部
25 小径部
26 小径部の外周面
28 座面
29 ボス部の内周面

Claims (9)

  1. 樹脂材料からなる被締結部材の凹部に取付固定されるインサートナットであって、
    雌ネジが形成されると共に、上記被締結部材の凹部に内接する外周面を有するナット本体と、
    上記ナット本体に設けられ、上記ナット本体の外周面と共に上記凹部に内接する樹脂部と、
    上記ナット本体に形成され、該ナット本体の上記樹脂部に対する相対回転を規制する規制部とを備え、
    上記樹脂部は、上記凹部に内接した状態で上記被締結部材に溶着されるように構成されている
    ことを特徴とするインサートナット。
  2. 請求項1に記載されたインサートナットにおいて、
    上記樹脂部は、上記ナット本体の外周面に対して面一状に連続した表面を有している
    ことを特徴とするインサートナット。
  3. 請求項1に記載されたインサートナットにおいて、
    上記樹脂部は、上記ナット本体の外周面よりも側方へ僅かに突出した表面を有している
    ことを特徴とするインサートナット。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載されたインサートナットにおいて、
    上記ナット本体には、上記樹脂部を保持する溝部が形成されている
    ことを特徴とするインサートナット。
  5. 請求項4に記載されたインサートナットにおいて、
    上記規制部は、上記溝部の溝底に形成された凸部又は凹部を有している
    ことを特徴とするインサートナット。
  6. 請求項4に記載されたインサートナットにおいて、
    上記規制部は、上記溝部の溝側面に形成された凸部又は凹部を有している
    ことを特徴とするインサートナット。
  7. 請求項1に記載されたインサートナットにおいて、
    上記樹脂部は、上記ナット本体の一端にフランジ状に設けられ、
    上記凹部の開口端には、上記フランジ状の樹脂部を支持する座面と、該樹脂部の外周面が内接する内周面とが形成されている
    ことを特徴とするインサートナット。
  8. 請求項7に記載されたインサートナットにおいて、
    上記ナット本体の一端には、該ナット本体の他端側よりも外径が小さい小径部が形成され、
    上記樹脂部は、上記小径部に支持されている
    ことを特徴とするインサートナット。
  9. 請求項8に記載されたインサートナットにおいて、
    上記規制部は、上記小径部の外周面に形成された凸部又は凹部を有している
    ことを特徴とするインサートナット。
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