JP2013194136A - 紫外線吸収樹脂組成物、及び透光性部材並びに照明器具 - Google Patents

紫外線吸収樹脂組成物、及び透光性部材並びに照明器具 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線吸収性と高耐候性とが優れた紫外線吸収樹脂組成物、及びこの紫外線吸収樹脂組成物により薄膜を形成した透光性部材、並びにこの透光性部材を具備する照明器具を提供する。
【解決手段】下記(A)〜(C)の成分を含有する。(A):アクリル樹脂。(B):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体を5〜45質量部。(C):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、吸収最大波長λmaxが350〜370nmの紫外線吸収剤を5〜25質量部。
【選択図】なし

Description

本発明は紫外線吸収樹脂組成物、この紫外線吸収樹脂組成物により塗膜が形成された透光性部材、照明器具に関するものである。
従来、透明バインダ等に無機系微粉末や有機系紫外線吸収剤を混合して得られる塗料を照明器具のカバー等に塗布して光源からでる紫外線をカットすることで、照明器具へ虫が誘引されることを抑制することが試みられている。このような場合、照明器具としての性能に影響を与えることなく、虫の誘引を十分に抑制するためには、(1)黄味がない、(2)300〜405nmの波長域の紫外線光の大部分を吸収する、(3)耐久性・耐候性に優れる、(4)可視光域(特に波長555nm付近)の光の透過率が高い、等の条件が要求される。
従来、上記のような塗膜を形成する塗料として、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含む窓ガラス用塗料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、蛍光増白剤を含有した紫外線吸収フィルム、または蛍光増白剤とバインダーを含有するものをフィルムに塗布して紫外線を吸収するフィルム材が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開昭61−138664号公報 特開2010−092842号公報 特許第3956007号公報
しかし、従来の特許文献1の技術においては、ベンゾンフェノン系紫外線吸収剤を含有させるだけでは、長波長紫外線の吸収能が不足し、また耐久性や耐候性が十分に得られないという問題があった。また紫外線吸収剤のブリードアウトにより紫外線の吸収能が低下してしまうという問題もあった。
また、特許文献2、3においては、アクリル樹脂と蛍光増白剤と紫外線吸収剤を含む紫外線吸収フィルム、照明カバーが開示されている。しかし、この技術では、常態での低誘虫性は発揮できるものの、長期的な熱履歴の下では十分な低誘虫性を発揮できないおそれがあった。また、比較的短期間で耐候劣化により黄変したり、ブリードアウトが生じたり、蛍光増白剤自体が劣化したりして、紫外線吸収能が低下してしまう恐れがあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、紫外線吸収性と高耐候性とが優れた紫外線吸収樹脂組成物、及びこの紫外線吸収樹脂組成物により薄膜を形成した透光性部材、並びにこの透光性部材を具備する照明器具を提供することを目的とするものである。
本発明に係る紫外線吸収樹脂組成物は、下記(A)〜(C)の成分を含有することを特徴とするものである。
(A):アクリル樹脂。
(B):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体を5〜45質量部。
(C):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、吸収最大波長λmaxが350〜370nmの紫外線吸収剤を5〜25質量部。
本発明に係る紫外線吸収樹脂組成物では、下記(D)成分を更に含有することが好ましい。
(D):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤を0.1〜10質量部。
本発明に係る透光性部材は、紫外線吸収樹脂組成物を基材上に塗布して成ることを特徴とするものである。
本発明に係る照明器具は、透光性部材を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体と吸収最大波長λmaxが350〜370nmの紫外線吸収剤をアクリル樹脂に添加することで、紫外線吸収性と高耐候性とに優れた紫外線吸収樹脂組成物を得ることができる。さらに、この紫外線吸収樹脂組成物を透光性部材及び照明器具の基材表面に塗膜として形成することで、長期的な熱履歴の下でも優れた低誘虫性を発揮することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
(A)成分は、本発明の紫外線吸収樹脂組成物の主剤となる成分であり、アクリル樹脂であれば特に限定されない。アクリル樹脂は炭素−炭素二重結合を有するモノマーの重合物であり、そのモノマー成分を例示すると、(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、オレフィン系モノマー、及びビニル系モノマーが好ましい。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレンなどが挙げられる。また、オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。また、ビニル系モノマーとしては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。上記のモノマー成分は、一種を単独で、又は二種以上を混合して用いることができる。
(B)成分のチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体は、近紫外線域を吸収する能力が高い材料で、吸収端近傍で高い吸収能を実現するための必要不可欠な成分である。このような(B)成分として、例えば、2,5−ビス(5−t−ブチル−2−ベンズオキサゾリル)チオフェンなどが挙げられる。ベンゾキサゾイル誘導体は蛍光増白剤に分類される材料であり、チオフェン系以外にも、ナフタレン系やスチルベン系、ベンゼン系等があるが、樹脂や溶剤への溶解性の観点ではチオフェン系が最も優れている。一般的にはナフタレン系やスチルベン系の方がチオフェン系よりも材料の本質的な堅牢性が高いとされるが樹脂や溶剤への溶解性が低いため、結果的に紫外線吸収樹脂組成物を作製した際に樹脂と微視的に相分離を起こす傾向がある。そのため、耐候性試験では相分離し、ベンゾキサゾイル誘導体によって保護されていない部分からダメージを受けてしまい、トータルとして高い耐候性を確保することができない場合がある。
本発明の紫外線吸収樹脂組成物では、(B)成分が主剤のアクリル樹脂(A)の固形分に対して5〜45質量部の範囲で含有(配合ともいう)されているとよい。(B)成分の配合量が45質量部よりも多いと黄色の着色が強くなり外観上不具合が出る傾向がある。一方、(B)成分の配合量が5質量部よりも少ないと、410nm付近の吸収能が劣り、優れた紫外線吸収効果が得られない可能性がある。
そこで、本発明の紫外線吸収樹脂組成物では、他の紫外線吸収成分として(C)成分を配合される。この(C)成分は(B)成分を保護する為の紫外線吸収剤成分であり、吸収最大波長λmaxが350〜370nmの範囲のものであれば特に限定はされない。つまり、(B)成分のλmaxは375nmであり、長波長域の紫外線吸収特性を有している。ここで、(C)成分のλmaxが上記範囲であることによって、(C)成分のλmaxをできる限り375nm((B)成分のλmax)に近づかせ、且つ長波長域の紫外線を(C)成分によって吸収させることとなる。要するに、(B)成分が吸収しにくい長波長域の紫外線を(C)成分が吸収して、(B)成分を保護することができる。
しかし、(C)成分のλmaxが350nmよりも短い場合は(B)成分を保護する効果が十分ではなく、(B)成分へのダメージが大きくなる傾向がある。一方、(C)成分のλmaxが370nmよりも長い場合は(B)成分を保護する効果は高くなるが、紫外線吸収樹脂組成物が著しく黄色に着色してしまう傾向がある。
このような(C)成分は、ベンゾトリアゾール系や、ヒドロキシフェニルトリアジン系の構造を化合物の機能骨格として有していると、最大吸収波長のピーク位置、吸収剤自身の堅牢性、相溶性の観点で望ましい。
ベンゾトリアルゾール系化合物としては、λmaxが353nmの3[3−tert−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸オクチル(例えば、BASF製TINUVIN109)や、λmaxが353nmの2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(例えば、BASF製TINUVIN329)等が例示される。
また、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物としては、λmaxが356nmのBASF製TINUVIN477が例示される。
上記される(C)成分の紫外線吸収剤は、主剤とするアクリル樹脂の固形分(A)に対して5質量部〜25質量部の範囲で配合されているとよい。(C)成分の配合量が25質量部よりも多いと黄色の着色が出てしまう上、塗膜物性が低下する恐れがある。一方、(C)成分の配合量が5質量部よりも少ないと、(B)成分を保護する効果が発現しない恐れがある。
また、本発明の紫外線吸収樹脂組成物は、透明性を損なわない程度に、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、熱線反射剤、熱線吸収剤、難燃剤、滑剤、顔料、フィラー等を含んでいてもよい。
本発明の紫外線吸収樹脂組成物には、光安定剤である(D)成分を更に配合することができる。ここで、上記(D)成分としては、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられ、好適に使用される。この成分の配合によって(B)成分の耐久性が向上するわけではないが、上記紫外線吸収樹脂組成物から形成された塗膜の経時的な変色を低減することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、bis(2,2,6,6−tetramethyl−4−piperidyl)sebacate(台湾永光化学工業股分有限公司製EVERSORB90)、poly[[6−[(1,1,3,3−tetramethylbutyl)amino]−1,3,5−triazine−2,4−diyl][(2,2,6,6−teramethyl−4−piperidinyl)imino]−1,6−hexanediyl[(2,2,6,6−tetramethyl−4−piperidinyl)imino]](同社製EVERSORB91)、Bis−(1,2,2,6,6−pentamethyl−4−piperidinyl)sebacateとMethyl−(1,2,2,6,6−pentamethyl−4−piperidinyl)sebacateとの混合物(同社製EVERSORB93)、Decandioic acid, bis(2,2,6,6−tetramethyl−1−(octyloxy)−4−piperidinyl)ester, reaction products with 1,1−dimethylethylhydroperoxide and octane(同社製EVERSORB95)、デカン二酸ビス[2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)ピペリジン−4−イル](BASF製のTINUVIN123)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(BASF製のTINUVIN144)、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン(BASF製のTINUVIN152)等が例示される。
上記される(D)成分の光安定剤は、主剤とするアクリル樹脂の固形分(A)に対して0.1質量部〜10質量部の範囲で配合されていることが好ましい。(D)成分の配合量が10質量部よりも多いと塗膜物性が低下する傾向がある。一方、(D)成分の配合量が0.1質量部よりも少ないと、塗膜の耐候性能が劣り、変色を抑制する効果が発現しない傾向がある。
そして、上記(A)成分に、上記(B)〜(D)の各成分を配合することで、本実施の形態の紫外線吸収樹脂組成物を調整することができる。更に、この紫外線吸収樹脂組成物を基材の表面に塗布することで、本発明の実施の形態の透光性部材を作製することができる。
上記基材としては、透光性のある材料であれば特に限定されない。例えば、高耐熱・耐候を要求される用途ではホウ珪酸ガラス、水晶等の酸化ケイ素主体のものやサファイヤなどの酸化アルミニウム主体のものなどの無機系材料が主として挙げられる。また耐熱性の要求が比較的低い用途であれば、PMMAなどのポリアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン等の透明性の有機系材料が挙げられる。
また、本発明の紫外線吸収樹脂組成物を上記基材に塗布する方法としては、スプレーコ−ティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法を好適に用いることができる。ただし、塗布することだけに限定されるものではなく、上記紫外線吸収樹脂組成物をシート状に成形したものを基材に積層したり、フィルム上に塗布したものを基材に積層したりすることもできる。あるいは上記紫外線吸収樹脂組成物を不織布等に含浸させてプレス等で成型する方法も可能である。また上記紫外線吸収樹脂組成物の硬化方法は、特に限定されるものではないが、表面層に要求される硬化被膜性能や、基材の耐熱温度、生産性等に応じて常温(室温放置)での硬化や、焼付けによる硬化など、任意に選択することができる。さらに、表面層の膜厚についても、特に制限はないが、通常は2〜20μm程度であればよい。
本発明の紫外線吸収樹脂組成物の適用範囲としては特に限定されるものではないが、照明器具用途が挙げられる。例えば、本発明が適用される照明器具としては、上記透光性部材が前面カバーとして設けられているものであればよく、なんら限定されるものではない。例えば、公共施設や商業施設、工場、マンションや戸建集宅における屋内やエントランス、軒下等に設置される照明器具を挙げることができる。また、器具形態としては、ベースライト、シーリングライト、ブラケット、スポットライト、ダウンライト、トンネル灯などを挙げることができる。
また上記前面カバーとしては、ランプなどの光源の保護や飛散防止、汚染防止などのために、光源の前面でかつ光を取り出す方向に配置したカバーや、意匠性を目的として光源の周りに傘状、筒状、半球状に被せたカバーなどが例示される。勿論これらに限定されるものではない。前面カバーの基材を形成する材料についても透光性の材料であればよいものであって、特に限定されるものではなく、光源から発せられる熱や紫外線の程度、あるいは設置される環境等に応じて上記のように適宜選択されるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
以下の実施例及び比較例で示す物質の不揮発分とは、本発明での固形分又は目的成分を意味する。また、本発明の実施例又は比較例で用いた各成分は以下のとおりである。
・(A)成分:DIC製 アクリディックWAL−578(アクリル樹脂)
・(B)成分:BASF製 TINOPAL OB、化合物名(2,5−ビス(5−t−ブチル−2−ベンズオキサゾリル)チオフェン)
・(C)成分:BASF製 TINUVIN109、化合物名(3−[3−tert−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸オクチル)
・(C)成分:BASF製 TINUVIN 477(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)
・(D)成分:BASF製 TINUVIN144、化合物名(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート)
・比較成分 :クラリアント製 Hostalux KCB、化合物名(1,4−ビス−(2−ベンズオキサゾールイル)ナフタリン)
・比較成分 :BASF製 TINUVIN PS、化合物名(2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール)
・比較成分 :BASF製 TINUVIN 479、化合物名(Propanoic acid, 2−[4−[4,6−bis([1,1´−biphenyl]−4−yl)−1,3,5−triazin−2−yl]−3−hydroxyphenoxy]−, isooctyl ester)
(実施例1)
(A)成分としてアクリル樹脂(DIC製 アクリディックWAL−578 不揮発分50%)20質量部(不揮発分のアクリル樹脂が10質量部)を用いた。そして、これに(B)成分としてチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体(BASF製 TINOPAL OB 不揮発分100%)をキシレンに5質量%になるように溶解・希釈させたキシレン溶液を40質量部添加した。このように上記キシレン溶液を添加することで上記チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体の不揮発分が2質量部配合されるようなる。そしてさらに(C)成分としてλmaxが357nmであるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 477 不揮発分80%)を1質量部添加して、不揮発成分が0.8質量部配合されるようにした。このように(A)成分に各成分を添加することで樹脂組成物を作製した。この樹脂溶液を、乾燥膜厚が5μmになるように、板厚2mmのアクリル樹脂押出し成型板(スミペックス E000 全光線透過率92%)の表面に塗布し、塗膜を形成した。
(実施例2)
(B)成分であるチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体(BASF製 TINOPAL OB 不揮発分100%)の5質量%キシレン溶液を90質量部添加して、上記チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体の不揮発分が4.5質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例3)
(B)成分であるチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体(BASF製 TINOPAL OB 不揮発分100%)の5質量%キシレン溶液を12質量部添加して、上記チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体の不揮発分が0.6質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例4)
(C)成分であるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 477 不揮発分80%)を2.5質量部添加して、不揮発分が2質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例5)
(C)成分であるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 477 不揮発分80%)を0.7質量部添加して、不揮発分が0.56質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例6)
実施例1の樹脂溶液組成に(D)成分としてさらにヒンダードアミン系光安定剤(BASF製 TINUVIN144 不揮発分100%)を0.1質量部添加した以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例7)
(C)成分の紫外線吸収剤として、λmaxが353nmであるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 109 不揮発分100%)を1質量部添加した以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(実施例8)
実施例6の樹脂組成物において、(D)成分であるヒンダードアミン系光安定剤(BASF製 TINUVIN144 不揮発分100%)を15質量部添加した以外は実施例6と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例1)
実施例1の樹脂組成物において、(C)成分の代わりに、λmaxが342nmであるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN PS 不揮発分100%)が1質量部配合されるようにした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例2)
比較例1の樹脂組成物において、(C)成分の代わりに、λmaxが322nmであるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 479 不揮発分100%)を用いた以外は比較例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例3)
実施例1の樹脂組成物において、(B)成分であるチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体(BASF製 TINOPAL OB 不揮発分100%)の5質量%キシレン溶液を110質量部添加して、上記チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体の不揮発分が5.5質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例4)
実施例1の樹脂組成物において、(B)成分であるチオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体(BASF製 TINOPAL OB 不揮発分100%)の5質量%キシレン溶液を4質量部添加して、上記チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体の不揮発分が0.2質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例5)
実施例1の樹脂組成物において、(C)成分であるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 477 不揮発分80%)を3.5質量部添加して、不揮発分が2.8質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例6)
実施例1の樹脂組成物において、(C)成分であるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF製 TINUVIN 477 不揮発分80%)を0.5質量部添加して、不揮発分が0.4質量部配合されるようにした以外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
(比較例7)
実施例1の樹脂組成物において、(B)成分の代わりにナフタレン系のベンゾキサゾイル誘導体(クラリアント製 Hostalux KCB 不揮発分100%)を用いること意外は実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製し、成形板の表面に塗膜を形成した。
上記した各実施例、比較例での樹脂組成物における各成分の配合割合を表1に示す。ここで、表中での配合量の数値は「質量部」を示し、更にカッコ()中に記す値は不揮発分の配合量を示す。
更に表1では、各実施例、比較例で作製された樹脂組成物から基材表面に形成された塗膜を評価した結果を示している。
Figure 2013194136
上述のようにして作製された各実施例、比較例に係る樹脂組成物について、各種試験を実施した。各種試験の試験方法と判定基準を以下に示す。
(410nmにおける透過率)
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U−4100を用いて410nmにおける透過率を測定した。
(判定基準)
○ 1%以下
△ 1%より大きく、5%以下
× 5%より大きい
(外観評価)
目視での外観評価、およびコニカミノルタ製の分光測色計CM−700dで塗布前の基材との色差ΔEを測定した。
(判定基準)
○ 外観で問題がなく、色差が塗布前後でΔEが3以下
△ 外観で問題はないが、色差が塗布前後でΔEが3より大きく、布ΔEが5以下
× 著しい着色、樹脂中成分の析出等の課題ある。または色差が塗前後でΔEが5より大きい。
(塗膜硬度)
JIS K−5600−5−4に準じて塗膜表面の硬度(鉛筆硬度)を測定した。
(判定基準)
○ H以上
△ HB−F
× B以下
(耐候性試験後の410nm透過率)
耐候性試験は75度の雰囲気中で400Wの水銀灯を点灯させた状態でそこにサンプルを設置して照射し、30日後に410nmの透過率を測定した。
(判定基準)
○ 1%以下
△ 1%より大きく、5%以下
× 5%以上
(耐候性試験後の色差)
耐候性試験は75度の雰囲気中で400Wの水銀灯を点灯させた状態でそこにサンプルを設置して照射し、30日後にコニカミノルタ製の分光測色計CM−700dで初期との色差ΔEを測定した。
(判定基準)
○ ΔEが1以下
△ ΔEが1より大きく、ΔEが3以下
× ΔEが3より大きい

Claims (4)

  1. 下記(A)〜(C)の成分を含有することを特徴とする紫外線吸収樹脂組成物。
    (A):アクリル樹脂。
    (B):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、チオフェン系ベンゾキサゾイル誘導体を5〜45質量部。
    (C):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、吸収最大波長λmaxが350〜370nmの紫外線吸収剤を5〜25質量部。
  2. 下記(D)成分を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の紫外線吸収樹脂組成物。
    (D):前記(A)成分のアクリル樹脂の固形分100質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤を0.1〜10質量部。
  3. 請求項1または2に記載の前記紫外線吸収樹脂組成物を基材上に塗布して成ることを特徴とする透光性部材。
  4. 請求項3に記載の前記透光性部材を具備することを特徴とする照明器具。
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