JP2013194129A - 表面保護シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリイソブチレン系粘着剤を備え、かつ被着体表面への糊残りがよりよく防止された表面保護シートを提供する。
【解決手段】支持基材1上に粘着剤層2を有する表面保護シート10が提供される。粘着剤層2を構成する粘着剤は、ベースポリマーとしてのポリイソブチレンと、スチレン/イソブチレンブロック共重合体と、を含む。上記スチレン/イソブチレンブロック共重合体の含有量は、上記ポリイソブチレン100質量部当たり、0質量部より多く70質量部以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、被着体の表面を傷や汚れ等の損傷から保護する表面保護シートに関する。
金属板や塗装鋼板、合成樹脂板等を加工したり運搬したりする際に、これらの表面の損傷(傷や汚れ等)を防止する目的で、該表面に保護シートを接着して保護する技術が知られている。かかる目的に使用される表面保護シートは、一般に、樹脂製のシート状基材(支持基材)の片面に粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)層を有し、その粘着剤層を介して被着体(保護対象物)に接着されることで保護目的を達成し得るように構成されている。例えば、自動車塗膜用の表面保護シートの粘着剤層を構成する粘着剤として、ポリイソブチレン系の粘着剤を用いることが知られている(特許文献1)。また、ブロック共重合体に基づく粘着剤を用いた保護シートに係る技術文献として、特許文献2および特許文献3が挙げられる。特許文献4は、医療用粘着剤配合物に関する技術文献である。
特許第2832565号公報 特開2007−238746号公報 特許第3887402号公報 特許第3471122号公報
ポリイソブチレン系の粘着剤は、動的粘弾性測定において、温度分散測定による貯蔵弾性率のゴム状平坦領域が広く、かつ低弾性率である。したがって、ポリイソブチレン系の粘着剤を用いた表面保護シートは、粘着挙動の温度依存性が少なく(例えば、環境温度や熱履歴に違いによる影響を抑えて安定した粘着特性を示し)、被着体表面からの剥離作業性に優れたものとなり得る。そこで、ポリイソブチレン系粘着剤を備えた表面保護シートにおいて、該シートの剥離後に上記粘着剤が被着体表面に残留する事象(糊残り)をより高度に防止する技術が提供されれば有用である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、その主な目的は、ポリイソブチレン系粘着剤を備え、かつ被着体表面への糊残りがよりよく防止された表面保護シートを提供することである。
本発明によると、支持基材上に粘着剤層を有する表面保護シートが提供される。前記粘着剤層を構成する粘着剤は、ベースポリマーとしてのポリイソブチレンを含む。前記粘着剤は、さらに、スチレン/イソブチレンブロック共重合体を含有する。ここで、スチレン/イソブチレンブロック共重合体とは、少なくとも一つのスチレンブロック(以下「Stブロック」ともいう。)と少なくとも一つのイソブチレンブロック(以下「IBブロックともいう。」)とを有するブロック共重合体をいう。前記粘着剤における前記スチレン/イソブチレンブロック共重合体(以下、「St/IBブロック共重合体」ともいう。)の含有量は、前記ポリイソブチレン100質量部当たり、0質量部より多く70質量部未満であり得る。
かかる構成の表面保護シートによると、粘着剤層を構成する粘着剤に適当量のSt/IBブロック共重合体が配合されていることにより、該保護シートの糊残り防止性を改善する(糊残りを生じにくくする)ことができる。また、上記粘着剤のベースポリマーはポリイソブチレンであるので、粘着挙動の温度依存性が少ないという、ポリイソブチレンの特長を発揮することができる。また、ポリイソブチレン系の粘着剤は、典型的には非架橋であって該粘着剤の内部に歪みを蓄積しにくい。したがって、ポリイソブチレンをベースポリマーとする上記保護シートは、粘着剤の歪みに起因するストレスを被着体表面に与え難いもとなり得る。
上記St/IBブロック共重合体としては、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体を主成分とするものを好ましく採用し得る。該トリブロック体を主成分とし、Stブロック−IBブロック構造のジブロック体を副成分としてさらに含むSt/IBブロック共重合体を用いてもよい。
ここに開示される表面保護シートにおける粘着剤は、周波数10Hz、温度23℃で測定される室温貯蔵弾性率Aと、周波数10Hz、温度70℃で測定される高温貯蔵弾性率Bとの関係が、次式:(A/B)<1.3;を満たすことが好ましい。かかる粘着剤を備える表面保護シートは、貯蔵弾性率の温度依存性が少ないので、幅広い温度域において所望の粘着特性を安定して実現するものとなり得る。好ましい一態様では、上記室温貯蔵弾性率Aが4.5×10Pa以下である。かかる粘着剤を備えた表面保護シートは、上記粘着剤の歪みが更に蓄積され難い。したがって、被着体表面に与えるストレスが更に軽減されたものとなり得る。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記ポリイソブチレンの重量平均分子量(Mw)が30×10〜150×10の範囲にある。かかる態様によると、該ポリイソブチレンをベースポリマーとすることの利点がよりよく発揮され得る。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様では、前記St/IBブロック共重合体の重量平均分子量が3×10〜20×10の範囲にある。かかる態様によると、保護シートの糊残り防止性を効果的に改善し、かつSt/IBブロック共重合体を配合することによる他の性能の低下をよりよく抑制することができる。
本発明に係る表面保護シートの一形態例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明に係る表面保護シートは、シート状の支持基材上に(典型的には、該支持基材の片面に)粘着剤層を有する。本発明の一形態例に係る表面保護シートの断面構造を図1に示す。この表面保護シート10は、支持基材1の片面1Aに粘着剤層2が設けられた構成を有し、粘着剤層2の表面2Aを被着体(保護対象物品)に貼り付けて使用される。使用前(すなわち、被着体への貼付前)の保護シート10は、粘着剤層2の表面(粘着面、すなわち被着体への貼り付け面)2Aが、少なくとも該粘着剤層側が剥離面となっている剥離ライナー(図示せず)によって保護された形態であり得る。また、基材1の他面(背面)1Bが剥離面となっており、保護シート10がロール状に巻回されることにより該他面に粘着剤層2が当接してその表面2Aが保護された形態の保護シート10であってもよい。
<支持基材>
ここに開示される技術は、ポリオレフィン、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET))等の樹脂成分を主体とする樹脂シート(典型的には、このような樹脂成分を主体とする樹脂組成物を膜状に成形してなる樹脂フィルム)を支持基材とする表面保護シートに好ましく適用され得る。上記樹脂シートは、典型的には非多孔質の樹脂フィルムである。ここでいう「非多孔質の樹脂フィルム」は、いわゆる不織布とは区別される(すなわち、不織布を含まない)概念である。特に好ましい適用対象として、支持基材を構成する樹脂成分のうちの主成分がポリオレフィン系樹脂である(すなわち、ポリオレフィン系樹脂シートを支持基材とする)表面保護シートが挙げられる。かかる組成の支持基材は、リサイクル性等の観点からも好ましい。例えば、支持基材全体の50質量%以上がポリエチレン(PE)樹脂またはポリプロピレン(PP)樹脂である(換言すれば、PE樹脂とPP樹脂との合計量が支持基材全体の50質量%以上を占める)ポリオレフィン系樹脂シートを好ましく採用することができる。
上記ポリオレフィン系樹脂シート(フィルム)としては、該シートを構成する樹脂成分が主としてPP樹脂である(換言すれば、樹脂成分が50質量%を超えてPP樹脂を含む)樹脂シート(PP樹脂シート)を好ましく採用することができる。例えば、樹脂成分の凡そ60質量%以上(より好ましくは凡そ70質量%以上)がPP樹脂である樹脂シートが好ましい。耐熱性等の観点から、PP樹脂による連続構造(連続相)が形成されている樹脂シートを好ましく採用することができる。樹脂成分が一種または二種以上のPP樹脂から実質的に構成される(すなわち、樹脂成分としてPP樹脂を単独で含む)樹脂シートであってもよい。
支持基材は、単層構造であってもよく、二層以上の多層構造であってもよい。多層構造の場合、少なくとも一つの層は上記PP樹脂の連続構造を有する層であることが好ましい。上記樹脂成分の残部は、エチレンまたは炭素原子数4以上のα−オレフィンを主モノマーとするオレフィン系ポリマーを主成分とするポリオレフィン系樹脂(PE樹脂等)であってもよく、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂であってもよい。ここに開示される表面保護シートの支持基材として好ましく使用し得る樹脂シートの一例として、樹脂成分が実質的にPP樹脂およびPE樹脂からなるポリオレフィン系樹脂シート(典型的には、樹脂成分のうちの主成分がPP樹脂であり、残部がPE樹脂であるPP樹脂シート)が挙げられる。
上記PP樹脂は、プロピレンを成分とする種々のポリマー(プロピレン系ポリマー)を主成分とするものであり得る。一種または二種以上のプロピレン系ポリマーから実質的に構成されるPP樹脂であってもよい。ここでいうプロピレン系ポリマーの概念には、例えば、以下のようなポリプロピレンが包含される。
プロピレンのホモポリマー(ホモポリプロピレン)。例えばアイソタクチックポリプロピレン。
プロピレンと他のα−オレフィン(典型的には、エチレンおよび炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選択される一種または二種以上)とのランダムコポリマー(ランダムポリプロピレン)。好ましくは、プロピレンを主モノマー(主構成単量体、すなわち単量体全体の50質量%以上を占める成分)とするランダムポリプロピレン。例えば、プロピレン96〜99.9モル%と上記他のα−オレフィン(好ましくはエチレンおよび/またはブテン)0.1〜4モル%とをランダム共重合したランダムポリプロピレン。
プロピレンに他のα−オレフィン(典型的には、エチレンおよび炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選択される一種または二種以上)をブロック共重合したコポリマー(プロピレンを主モノマーとするものが好ましい。)を含み、典型的には副生成物としてプロピレンおよび上記他のα−オレフィンのうち少なくとも一種を成分とするゴム成分をさらに含むブロックコポリマー(ブロックポリプロピレン)。例えば、プロピレン90〜99.9モル%に上記他のα−オレフィン(好ましくはエチレンおよび/またはブテン)0.1〜10モル%をブロック共重合したポリマーと、副生成物としてプロピレンおよび上記他のα−オレフィンのうち少なくとも一種を成分とするゴム成分をさらに含むブロックポリプロピレン。
上記PP樹脂は、このようなプロピレン系ポリマーの一種または二種以上から実質的に構成されるものであってもよく、該プロピレン系ポリマーに多量のゴム成分を共重合させて得られるリアクターブレンドタイプもしくは該ゴム成分を機械的に分散させて得られるドライブレンドタイプの熱可塑性オレフィン樹脂(TPO)や熱可塑性エラストマー(TPE)であってもよい。また、重合性官能基に加えて他の官能基を有するモノマー(官能基含有モノマー)とプロピレンとのコポリマーを含むPP樹脂、かかる官能基含有モノマーをプロピレン系ポリマーに共重合させたPP樹脂等であってもよい。
上記PE樹脂は、エチレンを成分とする種々のポリマー(エチレン系ポリマー)を主成分とするものであり得る。一種または二種以上のエチレン系ポリマーから実質的に構成されるPE樹脂であってもよい。上記エチレン系ポリマーは、エチレンのホモポリマーであってもよく、主モノマーとしてのエチレンに他のα−オレフィンを共重合(ランダム共重合、ブロック共重合等)させたものであってもよい。上記α−オレフィンの好適例としては、プロピレン、1−ブテン(分岐1−ブテンであり得る。)、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の、炭素原子数3〜10のα−オレフィンが挙げられる。また、重合性官能基に加えて別の官能基を有するモノマー(官能基含有モノマー)とエチレンとのコポリマーを含むPE樹脂、かかる官能基含有モノマーをエチレン系ポリマーに共重合させたPE樹脂等であってもよい。エチレンと官能基含有モノマーとのコポリマーとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−(メタ)アクリル酸(すなわち、アクリル酸および/またはメタクリル酸)共重合体が金属イオンで架橋されたもの、等が挙げられる。
PE樹脂の密度は特に限定されず、例えば0.9〜0.94g/cm程度であり得る。好ましいPE樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられる。上記PE樹脂は、一種または二種以上のLDPEと、一種または二種以上のLLDPEとを含むものであってもよい。各LDPEまたはLLDPEのブレンド比や、LDPEとLLDPEとのブレンド比は特に限定されず、所望の特性を示すPE樹脂となるように適宜設定することができる。
特に限定するものではないが、支持基材を構成する樹脂材料としては、MFR(melt flow rate)が0.5〜80g/10分(例えば0.5〜10g/10分)程度の樹脂材料を好ましく使用することができる。ここでMFRとは、JIS K7210に準拠して、温度230℃、荷重21.18Nの条件でA法により測定して得られる値をいう。上記樹脂材料は、MFRが上記範囲にあるポリオレフィン系樹脂(例えば、PP樹脂、PE樹脂、PP樹脂とPE樹脂とのブレンド樹脂等)であり得る。
ここに開示される表面保護シートの基材として用いられる樹脂シート(好ましくはポリオレフィン系樹脂シート)は、遮光性、耐候性、耐熱性、製膜安定性、粘着特性等の要求特性に応じて、当該基材への含有が許容される適宜の成分を必要に応じて含有するものであり得る。例えば、顔料(典型的には無機顔料)、充填材、酸化防止剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤等を包含する意味である。)、スリップ剤、アンチブロッキング剤等の添加剤を適宜配合することができる。顔料または充填材として好ましく使用し得る材料の例として、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等の無機粉末が挙げられる。無機顔料や充填材の配合量は、該配合により得られる効果の程度や樹脂シートの成形方法(キャスト成形、インフレーション成形等)に応じた基材の成形性等を考慮して、適宜設定することができる。通常は、無機顔料および充填材の配合量(複数種類を配合する場合にはそれらの合計量)を、樹脂成分100質量部に対して凡そ2〜20質量部(より好ましくは凡そ5〜15質量部)程度とすることが好ましい。各添加剤の配合量は、例えば、表面保護シートの支持基材等として用いられる樹脂シートの分野における通常の配合量と同程度とすることができる。
上記樹脂シート(好ましくはポリオレフィン系樹脂シート)は、従来公知の一般的なフィルム成形方法を適宜採用して製造することができる。例えば、上記樹脂成分(好ましくは、PP樹脂を単独で含むかまたはPP樹脂を主成分とし副成分としてPE樹脂を含む樹脂成分)と必要に応じて配合される添加剤等とを含む成形材料を押出成形する方法を好ましく採用することができる。
図1に示す支持基材(典型的には樹脂シート)1のうち粘着剤層2が設けられる側の面1Aには、酸処理、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等の表面処理が施されていてもよい。このような表面処理を施した支持基材1によると、より糊残り防止性に優れた表面保護シート10が実現され得る。あるいは、上記表面処理が施されていない支持基材1を用いてもよい。かかる支持基材1を用いた表面保護シート10においては、本発明の構成を採用することの効果(すなわち、糊残り防止性を向上させる効果)がよりよく発揮され得る。
支持基材1のうち粘着剤層2が設けられる面とは反対側の面(背面)1Bには、必要に応じて剥離処理(例えば、一般的なシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系等の剥離処理剤を、典型的には0.01μm〜1μm(例えば0.01μm〜0.1μm)程度の薄膜状に付与する処理)が施されていてもよい。かかる剥離処理を施すことにより、表面保護シート10をロール状に巻回したものの巻き戻しを容易にする等の効果が得られる。
支持基材の厚みは特に限定されず、目的に応じて適宜選択し得る。通常は、厚みが凡そ300μm以下(例えば凡そ10μm〜200μm)の基材を用いることが適当である。ここに開示される表面保護シートの好ましい一態様では、基材の厚みが凡そ10μm〜100μm(例えば凡そ20μm〜60μm)である。
<ポリイソブチレン>
ここに開示される表面保護シートに具備される粘着剤層は、ポリイソブチレンをベースポリマーとする粘着剤により構成されている。ここで、粘着剤の「ベースポリマー」とは、当該粘着剤に含まれるポリマー成分のうちの主成分(すなわち50質量%以上を占める成分)をいう。好ましい一態様では、上記粘着剤に含まれるポリマー成分の70質量%以上がポリイソブチレンである。
本明細書において「ポリイソブチレン」とは、イソブチレンのホモポリマー(ホモポリイソブチレン)に限定されず、イソブチレンを主モノマーとするコポリマー(換言すれば、イソブチレンが50モル%を超える割合、より好ましくは70モル%を超える割合で共重合されたコポリマー)をも包含する用語である。上記コポリマーは、例えば、イソブチレンとノルマルブチレンとの共重合体、イソブチレンとイソプレンとの共重合体(例えば、レギュラーブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、部分架橋ブチルゴム等のブチルゴム類)、これらの加硫物や変性物(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の官能基で変性したもの)等であり得る。接着強度の安定性(例えば、経時や熱履歴によって接着強度が過剰に上昇しない性質)の観点から好ましく使用されるポリイソブチレンとして、ホモポリイソブチレン、イソブチレンとノルマルブチレンとの共重合体(例えば、ノルマルブチレンの共重合割合が30モル%未満であるイソブチレン/ノルマルブチレン共重合体)、等が挙げられる。なかでもホモポリイソブチレンが好ましい。
かかるポリイソブチレンの分子量は特に制限されず、例えば重量平均分子量(Mw)が凡そ10×10〜150×10のものを適宜選択して使用することができる。互いにMwの異なる複数のポリイソブチレンを組み合わせて使用してもよい。ベースポリマーとして用いられるポリイソブチレン全体のMwは、凡そ20×10〜150×10(より好ましくは凡そ30×10〜100×10)の範囲にあることが好ましい。
上記ポリイソブチレンの一部または全部は、より高分子量のポリイソブチレンをシャク解処理することにより低分子量化(好ましくは、上述した好ましい質量平均分子量となるように低分子量化)してなるイソブチレン系ポリマー(シャク解処理体)であってもよい。上記シャク解処理は、シャク解処理前の凡そ10%〜80%のMwを有するポリイソブチレンが得られるように行うことが好ましい。また、数平均分子量(Mn)が凡そ10×10〜40×10のポリイソブチレンが得られるように行うことが好ましい。かかるシャク解処理は、例えば、特許第3878700号公報の記載等に基づいて実施することができる。
MwまたはMnが上記範囲よりも大きすぎると、粘着剤の溶液粘度が高くなりすぎて、粘着剤液のハンドリング性(例えば塗工安定性)が低下傾向となり得る。MwまたはMnが上記範囲よりも小さすぎると、粘着剤の凝集力が不足しがちとなり、厳しい条件で使用された場合(例えば、表面に微細な傷のある被着体に貼り付けられた場合)に糊残りを生じやすくなる場合があり得る。
なお、ここでポリイソブチレンのMwおよびMnとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定に基づいて求められる、ポリスチレン換算の値をいう。GPC測定装置としては、例えば、東ソー(TOSOH)社製、型式「HLC−8120GPC」を使用することができる。
<St/IBブロック共重合体>
ここに開示される技術における粘着剤は、ベースポリマーとしてのポリイソブチレンに加えて、これに配合されたポリマー(以下「配合ポリマー」ともいう。)として、スチレン/イソブチレン(St/IB)ブロック共重合体を含むことによって特徴づけられる。ここで「St/IBブロック共重合体」とは、少なくとも一つのStブロックと、少なくとも一つのIBブロックとを有するブロック共重合体を指す。かかるSt/IBブロック共重合体の代表的な構造として、Stブロック−IBブロック構造(ジブロック体)、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造(トリブロック体)等が例示される。3以上のブロックを有するSt/IBブロック共重合体としては、両端にStブロックが配された構造のものを好ましく採用し得る。かかる構造のSt/IBブロック共重合体によると、ポリイソブチレンの特長(例えば、貯蔵弾性率の温度依存性が小さいこと)と糊残り防止性とを、より高レベルで両立させた表面保護シートが実現され得る。
ここに開示される技術における粘着剤の配合ポリマーとしては、このようなSt/IBブロック共重合体の一種を単独で用いてもよく、二種以上のSt/IBブロック共重合体(例えば、StブロックおよびIBブロックの数や配置、各ブロックの分子量、ブロック共重合体全体の分子量等のうちの一または二以上が異なるSt/IBブロック共重合体)を適宜の量比で用いてもよい。好ましい一態様では、使用するSt/IBブロック共重合体の総量のうち50質量%以上(典型的には60質量%以上、例えば75質量%以上であり、実質的に100質量%であってもよい。)がStブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体である。かかる態様によると、St/IBブロック共重合体の配合が他の特性(例えば、貯蔵弾性率の温度依存性)に及ぼす影響を抑えつつ、糊残り防止性が効果的に改善された保護シートが実現され得る。
St/IBブロック共重合体の配合量は、ベースポリマーとしてのポリイソブチレン100質量部当たり、0質量部より多く70質量部以下とすることができ、通常は3質量部以上60質量部以下(例えば5質量部以上50質量部以下、好ましくは5質量部より多く40質量部以下)とすることが適当である。St/IBブロック共重合体の配合量が少なすぎると、糊残り防止性を改善する効果が十分に発揮され難くなることがあり得る。St/IBブロック共重合体の配合量が多すぎると、貯蔵弾性率(ひいては、粘着力等の粘着特性)の温度依存性が増大傾向となることがあり得る。好ましい一態様では、St/IBブロック共重合体の配合量が、10質量部以上40質量部以下(より好ましくは10質量部以上30質量部以下、例えば10質量部以上25質量部以下)である。
ここに開示される技術におけるSt/IBブロック共重合体としては、Mwが1×10以上のものを好ましく採用し得る。Mwが低すぎると、糊残り防止性を改善する効果が低くなりがちである。通常は、Mwが3×10以上(例えば5×10以上)のSt/IBブロック共重合体の使用が好ましい。一方、St/IBブロック共重合体のMwが高すぎると、貯蔵弾性率の温度依存性が大きくなることや、ベースポリマーたるポリイソブチレンとの相溶性が不足しやすくなることがあり得る。したがって、通常は、Mwが30×10以下(典型的には20×10以下、例えば15×10以下、)のSt/IBブロック共重合体の使用が好ましい。上記相溶性の観点からは、IBブロックのMwが2×10以上(典型的には4×10〜15×10)であるSt−IBジブロック体またはSt−IB−Stトリブロック体を好ましく採用し得る。好ましい一態様では、St/IBブロック共重合体のMwが、ベースポリマーたるポリイソブチレンのMwの1/3以下(例えば1/5以下)である。かかる態様によると、上記相溶性と粘着特性とをより高度なレベルで両立させた保護シートが好適に実現され得る。なお、St/IBブロック共重合体その他の配合ポリマーのMwとは、ポリイソブチレンのMwと同様、GPC測定に基づいて求められる値(ポリスチレン換算値)をいう。
好ましい一態様では、上記St/IBブロック共重合体として、スチレン含量(St/IBブロック共重合体全体に占めるスチレン残基の質量割合)が5%〜50%のものを使用する。例えば、スチレン含量が10%〜35%程度のSt/IBブロック共重合体を好ましく採用し得る。このスチレン含量が低すぎると、保護シートの糊残り防止性を改善する効果が低くなりがちである。一方、スチレン含量が高すぎると、貯蔵弾性率の温度依存性が大きくなることや、ベースポリマーたるポリイソブチレンとの相溶性が不足しやすくなることがあり得る。スチレン含量の異なる複数種類のSt/IBブロック共重合体を併用する場合には、それらの平均スチレン含量が上記範囲にあることが好ましい。
ここに開示される技術において、粘着剤に含まれるポリイソブチレンとSt/IBブロック共重合体とは、これらが良好な相溶性を示すように選択されることが好ましい。このことによって、より外観品質(例えば、粘着剤層の透明性)のよい保護シートが実現され得る。ポリイソブチレンとSt/IBブロック共重合体の相溶性が良いことは、被着体表面への糊残りを防止する観点からも有利である。
<粘着付与剤>
上記粘着剤は、必要に応じて粘着付与剤を含むことができる。好ましく使用し得る粘着付与剤の例として、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、エポキシ系樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、アルキド樹脂、石油樹脂、それらの水素添加物等が挙げられる。このような粘着付与剤は、一種を単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
粘着剤が粘着付与剤を含む場合において、その配合量は、ベースポリマー100質量部に対して例えば50質量部以下(好ましくは30質量部以下、より好ましくは15質量部以下)とすることができる。また、通常は、上記配合量を0.01質量部以上とすることが適当である。被着体の汚染や糊残りを防止するという観点から、通常は、ベースポリマー100質量部に対する配合量を0.01〜5質量部とすることが好ましく、0.01〜2質量部(典型的には0.05〜1質量部、例えば0.1〜1質量部)とすることがより好ましい。
ここに開示される表面保護シートは、上記粘着剤が粘着付与剤を実質的に含まない態様(例えば、ベースポリマー100質量部に対する粘着付与剤の配合量が0.01質量部未満である態様)で好ましく実施され得る。かかる態様によると、被着体表面への糊残りがより高度に防止され得る。
ここに開示される技術における粘着剤は、本発明の効果を大きく損なわない限度で、St/IBブロック共重合体に該当しない配合ポリマーを任意成分として含有し得る。かかる任意配合ポリマーの例として、ゴム系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、シリコーン系ポリマー、ポリアミド、フッ素系ポリマー、ポリα−オレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、等の公知のポリマーを適宜採用し得る。上記ゴム系ポリマーの具体例としては、天然ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR);ポリイソプレン;A−B−A型ブロック共重合体ゴムおよびその水素化物、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ビニル・イソプレン−スチレンブロック共重合体(SVIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS);等が挙げられる。このような任意配合ポリマーの使用量(二種以上の任意配合ポリマーを用いる場合にはそれらの合計量)は、通常、ベースポリマーとしてのポリイソブチレン100質量部当たり30質量部以下とすることが適当であり、St/IBブロック共重合体と同等以下の量とすることが好ましい。あるいは、かかる任意配合ポリマーを実質的に含まない組成(例えば、ベースポリマー100質量部に対する任意配合ポリマーの含有量が0.1質量部未満である組成)の粘着剤であってもよい。
ここに開示される表面保護シートに用いられる粘着剤は、当該粘着剤への含有が許容される適宜の成分(添加剤)を必要に応じて配合したものであり得る。かかる添加剤の例として、軟化剤、剥離助剤、顔料、充填材、酸化防止剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤等を包含する意味である。)等が挙げられる。軟化剤の例としては、低分子量のゴム系材料、プロセスオイル(典型的にはパラフィン系オイル)、石油系軟化剤、エポキシ系化合物等が挙げられる。剥離助剤の例としては、シリコーン系剥離助剤、パラフィン系剥離助剤、ポリエチレンワックス、アクリル系重合体等が挙げられる。剥離助剤を使用する場合の配合量は、ベースポリマー100質量部に対して例えば凡そ0.01〜5質量部とすることができる。あるいは、かかる剥離助剤を添加しない組成の粘着剤であってもよい。顔料または充填材の例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ等の無機粉末が挙げられる。
ここに開示される表面保護シートは、上記粘着剤が光安定剤を含まない態様でも好ましく実施され得る。上記粘着剤はポリイソブチレンをベースポリマーとし、これにSt/IBブロック共重合体を配合した組成を有するので、光安定剤を用いない態様においても実用上十分な耐候性が実現され得る。粘着剤が光安定剤を含まないことは、糊残り防止性の改善の観点から有利であり、さらに被着体表面の汚染防止にも寄与し得る。このように光安定剤を含まない組成の粘着剤は、例えば、該粘着剤が粘着付与剤を実質的に含有しない態様において好ましく採用され得る。また、該粘着剤が上述のような任意配合ポリマーを実質的に含まない態様において好ましく採用され得る。
このような添加剤は、それぞれ、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。各添加剤の配合量は、例えば、表面保護シート用粘着剤の分野における通常の配合量と同程度とすることができる。上記粘着付与剤および添加剤の合計量は、ベースポリマー100質量部当たり30質量部以下(より好ましくは15質量部以下)とすることが好ましい。
粘着剤層の形成は、公知の粘着シートにおける粘着剤層形成方法に準じて行うことができる。例えば、上述したポリイソブチレンおよびSt/IBブロック共重合体と必要に応じて配合される添加剤等とを含む粘着層形成材料が適当な溶媒(トルエン、ヘプタン、ヘキサン、酢酸エチル等)に溶解または分散した液状組成物(粘着剤液)を、支持基材に直接付与(典型的には塗布)して乾燥させることにより粘着剤層を形成する方法(直接法)を好ましく採用することができる。また、上記粘着剤組成物を剥離性のよい表面(例えば、剥離ライナーの表面、剥離処理が施された支持基材背面等)に付与して乾燥させることにより該表面上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を支持基材に転写する方法(転写法)を採用してもよい。ここに開示される技術における粘着剤層は、典型的には連続的に形成されるが、目的および用途によっては点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムなパターンに形成されてもよい。粘着剤液の調製に用いられる溶媒としては、ポリイソブチレンおよびSt/IBブロック共重合体の双方を溶解可能なものを好ましく採用し得る。かかる溶媒の好適例としてトルエンが挙げられる。粘着剤液の固形分率(NV)は、例えば5〜30質量%とすることができ、通常は10〜25質量%とすることが適当である。
粘着剤層の厚みは特に限定されず、目的に応じて適宜決定することができる。通常は凡そ100μm以下(例えば2μm〜100μm)とすることが適当であり、凡そ3μm〜30μmとすることが好ましく、凡そ5μm〜20μmとすることがより好ましい。
ここに開示される技術における粘着剤は、周波数10Hz、温度23℃の条件で測定される室温貯蔵弾性率Aと、周波数10Hz、温度70℃の条件で測定される高温貯蔵弾性率Bとの関係が、次式:(A/B)<1.3;を満たすものであり得る。一般に、貯蔵弾性率は温度が高くなるにつれて低くなる傾向にあるため、通常は1≦(A/B)(典型的には1<(A/B))である。(A/B)の値が大きくなるほど、23℃〜70℃程度の温度域において、貯蔵弾性率の温度依存性が大きいことを意味する。(A/B)が1.3未満である粘着剤は、幅広い温度域において安定した粘着特性を示すので好ましい。例えば、表面保護シートの貼り付けられた被着体(例えば金属板)は、運搬や保管の状況あるいは成形加工に伴う発熱等により様々な温度となり得る。(A/B)が1に近い(例えば1.3未満、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下)粘着剤は、温度条件の違いによる粘着特性(例えば粘着力)の差異が小さい。したがって、該粘着剤を備えた表面保護シートは、幅広い温度条件下において適切に保護性能を発揮することができる。また、幅広い温度条件下において被着体から表面保護シートを的確に剥離することができる。
なお、貯蔵弾性率A,Bは、例えば、一般的な粘弾性測定装置(例えば、レオメトリックサイエンティフィック社製の動的粘弾性スペクトル測定器、型式「ARES」)を使用し、厚み2mmのサンプルを直径8mmのパラレルプレートにセットして、上記周波数にて測定を行うことにより把握することができる。測定温度域および昇温速度は、粘弾性測定装置の機種等に応じて適切に設定すればよく、特に限定されない。例えば、測定温度としては少なくとも20℃〜70℃(好ましくは0℃〜80℃)の範囲を含む温度域(例えば−50℃〜120℃)とすることができ、昇温速度は1〜10℃/分(例えば5℃/分)程度とすることができる。
好ましい一態様において、粘着剤の室温貯蔵弾性率Aは、4.5×10Pa以下であることが好ましく、より好ましくは4.0×10Pa以下(典型的には4.0×10Pa未満)である。かかる室温貯蔵弾性率Aを示す粘着剤によると、被着体表面に与えるストレスがより軽減された保護シートが実現され得る。通常は、室温貯蔵弾性率Aが1.0×10Pa以上(例えば2.0×10Pa以上)である粘着剤が好ましい。また、粘着剤の高温貯蔵弾性率Bは、4.5×10Pa以下であることが好ましく、より好ましくは4.0×10Pa以下(典型的には4.0×10Pa未満)である。通常は、高温貯蔵弾性率Bが1.0×10Pa以上(例えば2.0×10Pa以上)である粘着剤が好ましい。
ここに開示される技術における粘着剤層は、典型的には、非架橋の粘着剤から構成されている。ここで、非架橋の粘着剤から構成された粘着剤層とは、該粘着剤層を形成する際に、粘着剤に含まれるポリマー間に化学結合を形成するための意図的な処理(すなわち架橋処理、例えば架橋剤の配合など)が行われていない粘着剤層をいう。かかる粘着剤層は、実質的に歪が蓄積されない(一時的に歪みが生じたとしても容易に解消し得る)ので、被着体表面に与えるストレスが少なく、表面保護シート用の粘着剤層として好適な性質を有する。
ここに開示される表面保護シートは、後述する実施例に記載の条件で行われる粘着力測定において、23℃で48時間保持した後および70℃で48時間保持した後のいずれの場合にも、剥離速度300mm/分における180度剥離強度が3N/25mm以上10N/25mm以下(好ましくは5N/25mm以上10N/25mm以下、例えば5N/25mm以上9N/25mm未満)の範囲にあることが好ましい。また、23℃で48時間保持した後および70℃で48時間保持した後のいずれの場合にも、剥離速度30m/分における180度剥離強度が3〜10N/25mm(好ましくは3N/25mm以上9N/25mm以下、例えば3.5N/25mm以上7N/25mm以下)の範囲にあることが好ましい。剥離強度が低すぎると、外力等によって保護シートが被着体表面から非意図的に剥がれてしまうことがあり得る。剥離強度(特に剥離速度30m/分における剥離強度)が高すぎると、保護の役割を終えた保護シートを被着体(保護対象物)から剥離する際の作業性が低下しやすくなる場合がある。
表面保護シートの貼り付けられた被着体は、運搬や保管の状況あるいは成形加工に伴う発熱等により、様々な温度となり得る。したがって、被着体に表面保護シートを貼り付けた後の熱履歴が異なっても、該被着体から表面保護シートを剥離する作業に要する力が大きく異ならないことが好ましい。好ましい一態様に係る表面保護シートでは、23℃で48時間保持した後の剥離速度30m/分における180度剥離強度X(N/25mm)と、70℃で48時間保持した後の剥離速度30m/分における180度剥離強度Y(N/25mm)との比(X/Y)が、1.5以下(例えば0.7以上1.5以下)、より好ましくは1.3以下(例えば0.8以上1.3以下)である。かかる特性を示す表面保護シートは、被着体からの剥離作業に要する力が、上記熱履歴の影響を受けにくい。したがって剥離作業性が良好である。
本発明を実施するにあたり、上記構成を採用することにより本願の目的が達成される理由を明らかにする必要はないが、例えば次のことが考えられる。すなわち、St/IBブロック共重合体をベースポリマーとして用いた粘着剤は、凝集力が高いため、ポリイソブチレンをベースポリマーとする粘着剤に比べて糊残り防止性の点では有利なものとなり得るが、剥離力の温度依存性が大きい(後述する例15,16)。ところが、ポリイソブチレンをベースポリマーとしつつ、副成分としてSt/IBブロック共重合体を配合することにより、ポリイソブチレンの特長を維持しつつ糊残り防止性が大きく改善され、高性能な表面保護シートが実現されたものと推察される。
以下、本発明に関連するいくつかの実験例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明中の「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<例1>
プロピレンのホモポリマー(日本ポリプロ株式会社製品、商品名「ノバテックPP FY4」)70部、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)(日本ポリエチレン株式会社製品、商品名「カーネル KF380」)20部、ルチル型二酸化チタン(石原産業製品、商品名「タイペーク(TIPAQUE) CR−95」)10部を含む基材成形材料をフィルム成形機にて溶融混練し、該成形機のTダイから押し出して、厚さ40μmのPP樹脂フィルム(支持基材)を成形した。この基材の背面(粘着剤層を設ける側とは反対側の面)に、長鎖アルキル系の剥離処理剤を、乾燥後の厚みが約0.05μmとなるように塗工した(剥離処理)。このようにして本例に係る支持基材を得た。
ベースポリマーとしてのポリイソブチレン100部と、St/IBブロック共重合体20部とを、これらの合計量が15%(すなわち、NV15%)となるようにトルエンと混合して、本例に係る粘着剤液を調製した。ポリイソブチレンとしては、BASF社製の商品名「Oppanol B−80」(Mw約90万、Mn約25万;以下、単に「B−80」と表記することもある。)を使用した。St/IBブロック共重合体としては、カネカ社製の商品名「SIBSTER 062T」(以下、単に「062T」と表記することもある。)を使用した。この062Tは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体から実質的に構成され、Mwは約6万、スチレン含量(質量基準、以下同じ。)は23%である。
上記支持基材の前面(剥離処理が施されていない面)に上記粘着剤液を塗工し、乾燥させて厚み10μmの粘着剤層を形成し、ロール状に巻き取った。このようにして、本例に係る粘着シートサンプルを作製した。
<例2>
St/IBブロック共重合体として、例1で用いた062Tに代えて、カネカ社製の商品名「SIBSTER 062M」(以下、単に「062M」と表記することもある。)を使用した。この062Mは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体とStブロック−IBブロック構造のジブロック体とを60:40の質量比で含有し、Mwは約5万、スチレン含量は23%である。その他の点については例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例3>
St/IBブロック共重合体として、例1で用いた062Tに代えて、カネカ社製の商品名「SIBSTER 072T」(以下、単に「072T」と表記することもある。)を使用した。この072Tは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体から実質的に構成され、Mwは約6.5万、スチレン含量は23%である。その他の点については例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例4>
St/IBブロック共重合体として、例1で用いた062Tに代えて、カネカ社製の商品名「SIBSTER 073T」(以下、単に「073T」と表記することもある。)を使用した。この073Tは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体から実質的に構成され、Mwは約7万、スチレン含量は30%である。その他の点については例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例5>
St/IBブロック共重合体として、例1で用いた062T 20部に代えて、カネカ社製の商品名「SIBSTER 102T」(以下、単に「102T」と表記することもある。)5部を使用した。この102Tは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体から実質的に構成され、Mwは約10万、スチレン含量は15%である。その他の点については例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例6〜例8>
例5において、ポリイソブチレン100部に対する102Tの使用量を10部(例6)、20部(例7)および50部(例8)にそれぞれ変更し、その他の点については例5と同様にして粘着剤液を調製した。この粘着剤液を用いた点以外は例1と同様にして粘着シートサンプルを作成した。
<例9>
例7において、BASF社製の低分子量ポリイソブチレン(以下、「低分子量PIB」と表記することがある。)、商品名「Oppanol B−12SFN」(Mw約7万、Mn約2.6万)を、ポリイソブチレン100部に対して20部配合した。その他の点は例7と同様にして粘着剤液を調製した。この粘着剤液を用いた点以外は例1と同様にして粘着シートサンプルを作成した。
<例10>
St/IBブロック共重合体として、例1で用いた062T 20部に代えて、カネカ社製の商品名「SIBSTER 103T」(以下、単に「103T」と表記することもある。)10部を使用した。この103Tは、Stブロック−IBブロック−Stブロック構造のトリブロック体から実質的に構成され、Mwは約10万、スチレン含量は30%である。その他の点は例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例11>
例10において、ポリイソブチレン100部に対する103Tの使用量を20部に変更し、その他の点は例10と同様にして粘着剤液を調製した。この粘着剤液を用いた点以外は例1と同様にして粘着シートサンプルを作成した。
<例12>
本例では、例1において使用したSt/IBブロック共重合体に代えて、住友化学社製の非晶質ポリプロピレン、商品名「タフセレン H5002」(Mw20万)を使用した。その他の点は例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例13>
本例では、例1において使用したSt/IBブロック共重合体に代えて、住友化学社製のSEBS、商品名「DYNARON 8600P」(Mw9万、スチレン含量15%)を使用した。その他の点は例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例14>
本例では、St/IBブロック共重合体を使用せず、ポリマー成分としてポリイソブチレンのみを使用した。その他の点については例1と同様にして、本例に係る粘着シートサンプルを作製した。
<例15>
例14におけるポリイソブチレンに代えて062M(St/IBブロック共重合体)を使用し、その他の点については例14と同様にして粘着剤液を調製した。この粘着剤液を使用した点以外は例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
<例16>
例14におけるポリイソブチレンに代えて102T(St/IBブロック共重合体)を使用し、その他の点については例14と同様にして粘着剤液を調製した。この粘着剤液を使用した点以外は例1と同様にして粘着シートサンプルを作製した。
例1〜16で作製した粘着シートサンプルにつき、以下の評価試験を行った。それらの結果を、各例に係る粘着剤の組成とともに表1、表2に示す。
[貯蔵弾性率G’の測定]
各粘着剤液の調製に使用した材料(トルエンを除く。)を2軸混練機にて混練し、フィルム状(厚み2mm)に成形した。これを直径8mmのパラレルプレートに合わせて打ち抜いた測定用サンプルを、動的粘弾性スペクトル測定器(レオメトリックサイエンティフィック社製の型式「ARES」)にセットし、JIS K7244−1に準拠して、10Hzの周期にて剪断モードで歪みを与えつつ、5℃/分の昇温速度で−50℃から120℃まで温度を上昇させた。その結果から、23℃における貯蔵弾性率Aおよび70℃における貯蔵弾性率Bを求めた。
[粘着力(剥離強度)]
粘着力は、JIS Z 0237(2000)に準拠して測定した。すなわち、各例に係る粘着シートサンプルを幅25mmの帯状に裁断して試験片を作成した。23℃、50%RHの標準環境において、被着体としてのSUS304BA板を石油ベンジンで脱脂し、これに上記試験片を貼り付けた。該貼り付けは、JIS Z 0237:2000に規定する2kgゴムローラを3m/分の速度で一往復させて圧着することにより行った。この試験片を上記標準環境に48時間保持した後、同環境において、引張試験機を用いて、剥離速度(クロスヘッドスピード)を300mm/分と30m/分の二水準とし、剥離角度180度の条件で剥離強度[N/25mm]を測定した。
上記と同様にしてSUS304BA板に貼り付けた試験片を、70℃の乾燥オーブン中に48時間保持した後、該オーブンから試験片を取り出し、上記標準環境に2時間以上放置した。次いで、上記と同様に標準環境にて、剥離速度を300mm/分と30m/分の二水準として、180度剥離強度[N/25mm]を測定した。
測定はそれぞれ3回行った。表1,2にはそれらの算術平均値を示している。
[糊残り防止性]
各例に係る粘着シートを幅50mmの帯状に切断して試験片を作製した。上記試験片を被着体としてのSUS304板(No.4仕上げ)に圧着し、70℃の環境下に2日間保持した。次いで、同環境下において、試験担当者が被着体から試験片を、剥離角度約90度、剥離速度約10m/分の条件で、手剥離にて引き剥がした。剥離後の被着体表面を目視で観察し、上記粘着シートを被着体に圧着した面積のうち、該粘着シートの剥離後に被着体表面に糊残りが生じた面積の割合を算出した。その結果から、以下の基準で糊残り防止性を判定した。
○:糊残りは認められない(糊残り防止性優)。
△:糊残り面積が5%未満である(糊残り防止性良)。
×:糊残り面積が5%以上である(糊残り防止性不良)。
[相溶性]
各例において調製した粘着剤液を透明なPETフィルム上で乾燥させて、厚み約1mmの膜状の粘着剤を形成した。その粘着剤を目視で観察し、以下の基準により相溶性を判定した。
○:粘着剤が透明である(相溶性良)。
×:粘着剤が白濁している(相溶性不良)。
Figure 2013194129
Figure 2013194129
これらの表に示されるように、ポリイソブチレンをベースポリマーとし、該ポリイソブチレン100部当たり70部以下(より具体的には、5部〜50部)のSt/IBブロック共重合体を配合してなる粘着剤を備える例1〜11に係る粘着シートサンプルは、いずれも、St/IBブロック共重合体を配合していないサンプル(例14)に比べて、明らかに糊残り防止性が改善されていた。また、これら例1〜11に係る粘着剤は、いずれも相溶性が良好であり、配合ポリマーを含まない例14と同等の優れた外観品質を示すものであった。また、例1〜11のサンプルは、いずれも、表面保護シートとして適した粘着力(180度剥離強度)を安定して示すことが確認された。
ポリイソブチレンに配合するポリマーとして、St/IBブロック共重合体に代えて非晶質ポリプロピレンを用いた例12では、糊残り防止性の改善効果はみられたものの、剥離速度30m/分における粘着力が低くなり、保護シートとしての性能が低下した。また、ポリイソブチレンと非晶質ポリプロピレンとの相溶性が低いため、粘着剤層が白濁していた。St/IBブロック共重合体に代えてSEBSを用いた例13では、糊残り防止性の改善効果はみられたが、70℃に48時間保持することにより剥離速度30m/分における粘着力が大きく上昇した。また、剥離速度30m/分における粘着力の熱履歴依存性も大きく、粘着力の安定性および剥離作業性に難のあるものであった。さらに、ポリイソブチレンとSEBSとの相溶性が低いため、粘着剤層が白濁していた。St/IBブロック共重合体をベースポリマーとして用いた例15および例16は、いずれも70℃に48時間保持することにより剥離速度30m/分における粘着力が大きく(23℃で保存した場合の2倍以上にまで)上昇し、さらに例16では23℃に48時間保持した後の剥離速度30m/分における粘着力が低い等、保護シートとしての各種性能のバランスに難のあるものであった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本発明に係る表面保護シートは、例えば、金属板(鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板等)、その表面に塗膜が設けられた塗装金属板(例えば、住宅材料、建築材料等に用いられる塗装鋼板)、合成樹脂板、それらの成形品等の被着体(保護対象物)に貼り付けられて該被着体の表面を損傷から保護する役割を果たし、かかる保護の役割を終えた後には上記被着体から再剥離される態様で用いられる表面保護シートとして好適である。
1:支持基材
2:粘着剤層
10:表面保護シート

Claims (6)

  1. 支持基材上に粘着剤層を有する表面保護シートであって、
    前記粘着剤層を構成する粘着剤は:
    ベースポリマーとしてのポリイソブチレン;および、
    スチレン/イソブチレンブロック共重合体;
    を含み、
    前記粘着剤における前記スチレン/イソブチレンブロック共重合体の含有量は、前記ポリイソブチレン100質量部当たり、0質量部より多く70質量部以下である、表面保護シート。
  2. 前記スチレン/イソブチレンブロック共重合体は、スチレンブロック−イソブチレンブロック−スチレンブロック構造のトリブロック体を主成分とする、請求項1に記載の表面保護シート。
  3. 前記粘着剤は、周波数10Hz、温度23℃で測定される室温貯蔵弾性率Aと、周波数10Hz、温度70℃で測定される高温貯蔵弾性率Bとの関係が、下記式:
    (A/B)<1.3;
    を満たす、請求項1または2に記載の表面保護シート。
  4. 前記粘着剤は、周波数10Hz、温度23℃で測定される室温貯蔵弾性率Aが4.5×10Paである、請求項1から3のいずれか一項に記載の表面保護シート。
  5. 前記ポリイソブチレンの重量平均分子量が30×10〜150×10の範囲にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の表面保護シート。
  6. 前記スチレン/イソブチレンブロック共重合体の重量平均分子量が3×10〜20×10の範囲にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の表面保護シート。
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