JP2013194120A - 活性エネルギー線硬化型被覆組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型被覆組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2013194120A
JP2013194120A JP2012061957A JP2012061957A JP2013194120A JP 2013194120 A JP2013194120 A JP 2013194120A JP 2012061957 A JP2012061957 A JP 2012061957A JP 2012061957 A JP2012061957 A JP 2012061957A JP 2013194120 A JP2013194120 A JP 2013194120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy ray
active energy
coating composition
curable coating
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012061957A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Yamazaki
徹也 山崎
Hiroyuki Ishii
博之 石井
Hiroyuki Futahashi
浩之 二橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2012061957A priority Critical patent/JP2013194120A/ja
Publication of JP2013194120A publication Critical patent/JP2013194120A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【解決課題】プラスチックフィルム基材に対して接着性が良好で、フィルムの折り曲げに追従出来る柔軟性を兼ね備えた、厚膜の意匠性を備える印刷物を得ることが出来る活性エネルギー線硬化型被覆組成物の提供。
【解決手段】脂環式エポキシ化合物(A)、光カチオン重合開始剤(B)、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)、およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)からなる活性エネルギー線硬化型被覆組成物であって、該脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)が、常温で固形であり、かつ、重量平均分子量が500〜30000であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型被覆組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチックフィルム基材に対して接着性が良好で、フィルムの折り曲げに追従出来る柔軟性を兼ね備えた、厚膜の意匠性を備える印刷物を得ることが出来る活性エネルギー線硬化型被覆組成物に関する。
フィルム基材用への印刷方式としては、オフセット、グラビア、フレキソ、パッド、シルクスクリーンなど多岐に亘っており、フィルムへ接着し、鮮やかな着色を施した印刷物が提供されている。また、表面の保護や光沢を得るために透明な皮膜を全面にコーティングしたり、前述の印刷方式での透明なインキを、全面または部分的に印刷することが一般的に行なわれている。特に紫外線や電子線硬化型の材料を印刷或いは塗工する方法は、生産性や後加工への時間短縮の観点から一般的に用いられている。
しかしながら、オフセット、グラビア、フレキソ印刷手法では、一般的に1〜5μm程度の比較的凹凸の小さい平面的な意匠性を得るに留まっており、指触での感触やより立体的な効果を発現する加飾を行なう場合は、透明な紫外線硬化型シルクスクリーンインキを用いて厚膜印刷を行なうことに限定されている。この紫外線硬化型シルクスクリーンインキによる立体的な加飾は、盛上げ印刷と言われる手法であるが、厚膜での硬化が十分に行える、エチレン性不飽和二重結合含有のアクリレートモノマーやオリゴマーが使用され、シルクスクリーンインキの印刷に適した粘度を得るために、活性不飽和二重結合を持つアクリレートモノマーの中でも、比較的低粘度なものが使用されている。
しかしながら、一般的にアクリレートモノマーによる硬化皮膜は硬く、基材を折り曲げた際に割れを生じるなど、用途が限定され、硬化皮膜を柔軟に保つためには、ウレタンアクリレートなどの柔軟性を保つ骨格を分子内に持つオリゴマーを使用したり、長鎖のモノマーを利用するなどの方法があるが、プラスチック基材への接着性がその体積収縮により阻害されることが多い。また、アクリレートモノマーやアクリレートオリゴマーを用いる代わりに、脂環式エポキシやオキセタン骨格を持つ紫外線硬化型カチオン硬化も知られている。しかし、このUVカチオン方式では、皮膜の柔軟性を得ることは出来るものの、厚盛に印刷した際の内部硬化性を十分に得ることが出来ない。
そのため、プラスチックフィルムへ接着性が良好で、柔軟性を持ち、かつ厚盛印刷でも紫外線硬化性に優れた被覆組成物による印刷表面への意匠性付与が望まれていた。
特開平10−182021号 特開平10−087939号
本発明はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その主たる目的とする処は、プラスチックフィルム基材に対して接着性が良好で、フィルムの折り曲げに追従出来る柔軟性を兼ね備えた、厚膜の意匠性を備える印刷物を得ることが出来る活性エネルギー線硬化型被覆組成物を提供するものである。
以上の目的を達成するために、本願発明者等は、鋭意研究を行った結果、脂環式エポキシと光カチオン重合開始剤によるUVカチオン硬化素材と特定のエポキシ樹脂を併用することで前述の課題に対し極めて有効であることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の発明は、脂環式エポキシ化合物(A)、光カチオン重合開始剤(B)、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)、およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)からなる活性エネルギー線硬化型被覆組成物であって、
該脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)が、
常温で固形
であり、かつ、
重量平均分子量が500〜30000
であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型被覆組成物に関するものである。
さらに、本発明の第二の発明は、前記エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)が、少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を持ち、かつ、ケロシンと重量比1/1で混合した時に40℃で透明となることを特徴とする第一の発明に記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物に関するものである。
また、本発明の第三の発明は、活性エネルギー線硬化型被覆組成物が、粘度50〜300dPa・sであることを特徴とする第一の発明または第二の発明に記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物に関するものである。(ただし、活性エネルギー線硬化型被覆組成物の粘度は、25℃で、B型粘度計にて測定する。)
さらに、本発明のだ第四の発明は、
脂環式エポキシ化合物(A)の重量をW1、
光カチオン重合開始剤(B)の重量をW2、
脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)の重量をW3
および
エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)の重量をW4とした時、下記の計算式であることを特徴とする第一の発明〜第三の発明いずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物に関するものである。
計算式(1)
Figure 2013194120
本発明により、プラスチックフィルム基材に対して接着性が良好で、フィルムの折り曲げに追従出来る柔軟性を兼ね備えた、厚膜の意匠性を備える印刷物が、活性エネルギー線硬化型被覆組成物により得ることが出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化型被覆組成物は、脂環式エポキシ化合物(A)、光カチオン重合開始剤(B)、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)からなる活性エネルギー線硬化型被覆組成物であって、該脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)が、常温で固形であり、かつ、重量平均分子量500〜30000である。
本発明で使用される脂環式エポキシ化合物(A)は、1個以上の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテルまたはシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。具体的には、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−エポキシエチルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等が挙げられる。
本発明においては、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ化合物が、硬化性の点で好ましい。
本発明で使用される光カチオン重合開始剤(B)は、カチオン光開始剤であるアリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体等が挙げられる。これらの光カチオン重合開始剤(B)は単独で用いてもよく、2種類以上のものを併用してもよい。
本発明で使用される脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)は、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂が挙げられ、芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、β−メチルエピクロ型エポキシ樹脂、臭素化型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、多価フェノールの水酸基にエピクロロヒドリンを反応させたエポキシ化物等が挙げられ、脂肪族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ポリグリコールエーテル型脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリコールエーテル型鎖状エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、エポキシ化脂肪酸エステル化合物等が挙げられる。又、脂環式エポキシ基を除くエポキシ基を導入したフェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、およびポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
なかでもフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、相対湿度が高い環境下においても、空気中の水分による硬化阻害を抑制することができる効果が高い点で好ましい。
本発明においては、該脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)は、常温で固形であり、重量平均分子量が500〜30000であることが必要である。常温で固形でないと硬化不足となり、塗膜強度の不足やブロッキングを生じることがある。重量平均分子量が500以下の場合も同様に、硬化不足となる傾向があり、塗膜強度の不足やブロッキングを生じることがある。重量平均分子量が30000より大きいと、硬化塗膜が硬すぎてしまい、柔軟性を損ねてしまう。
本発明で使用されるエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)は、少なくとも一つの水酸基を持つアルコール類と(メタ)アクリル酸をエステル化した化合物または、ビニル基を骨格に持つ化合物であり、アクリレートモノマーとも呼ばれる。その他、本発明において使用されているエチレン性不飽和ニ重結合を有するオリゴマー(反応性オリゴマー)は、アルキッド(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン変性(メタ)アクリレート等、一般的に活性エネルギー線硬化型印刷インキ、塗料、コーティング剤などに利用されているものが使用できる。
本発明においては、少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を持ち、かつ、ケロシンと重量比1/1で混合した時に40℃で透明となることを特徴とするものがより好ましく使用できる。単官能の場合、活性エネルギー線を照射した場合の硬化性が得られにくい。また、エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)と一般的な脂環式エポキシ化合物(A)を相溶するためには、極性の低い化合物が好ましく、ケロシンと重量比1/1で混合した時に40℃で透明となるエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)が、良好な相溶性を示し、プロピレンオキサイド重合体のジ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド重合体のジ(メタ)アクリレート、水添BisフェノールAまたは水添BisフェノールFのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、BisフェノールAまたはBisフェノールFのプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ペンタエリスリトールやジペンタエリスリトールもプロピレンオキサイド以上のアルキレンオキサイドを多数付加することによって、ケロシンとの溶解性が向上するものの、活性エネルギー線硬化性を考慮した場合、あまり有用ではない。これらのエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)は、単独でも用いることも出来るが、2種類以上混合して使用してもよい。
本発明では、光カチオン重合開始剤(B)の他に、必要に応じてラジカル光重合開始剤を併用することができる。具体例としては、ベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンジル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
なお、光ラジカル促進剤として知られる、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート、4,4‘−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどのアミン含有化合物も使用できるが、紫外線照射によって生じるオニウムイオンの発生を抑制する作用があるため、本発明の目的を達成するためには、必須成分とはならない。
本発明における活性エネルギー線硬化型被覆組成物の粘度は、25℃にて、B型粘度計で測定した時に、50〜300dPa・sの範囲であることが好ましい。
50dPa・sより小さい場合は、印刷物のエッジが滲み、不鮮明なものとなる傾向があり、300dPa・sより大きい場合は、基材への転移不良により、印刷物表面の平滑性が損なわれる傾向がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型被覆組成物は、脂環式エポキシ化合物(A)の重量をW1、光カチオン重合開始剤(B)の重量をW2、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)の重量をW3、およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)の重量をW4とした時、下記の計算式(1)
計算式(1)
Figure 2013194120
であることが好ましい。
(W1):(W2)=85:15〜99:1において、W1が85以下だと、得られる硬化塗膜が脆弱となり接着性が劣る傾向にあり、99以上だと硬化不足となり、塗膜強度の不足やブロッキング性が劣る傾向にある。
((W1) +(W2)):(W3)=25:75〜75:25において、((W1) +(W2))が25以下だと、基材との接着性が劣る傾向にあり、75以上だと硬化不足となり、塗膜強度の不足やブロッキング性が劣る傾向にある。
((W1) +(W2)):(W4)=20:80〜80:20において、((W1) +(W2))が20以下だと、基材との接着性が劣る傾向にあり、80以上だと硬化不足となり、塗膜強度やブロッキング性が劣る傾向にある。
本発明の活性エネルギー線硬化型被服組成物には、その他必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、沈降防止剤、粘度調整剤、光沢調整剤、耐摩擦補強剤等の添加剤を使用することができる。レベリング剤としては、例えばシリコンがある。シリコンは、オルガノポリシロキサンが有用であるが、エポキシ変性や(メタ)アクリル変性のシリコンも使用できる。添加剤の含有量は、インキ全体量の5%以下であることが望ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型被覆組成物には、必要に応じて顔料を用いることが出来、一般に印刷インキや塗料で使用できる無機顔料、有機顔料、あるいは体質顔料が使用できる。無機顔料として、酸化チタン、ベンガラ、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛などの有色顔料、および炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料を挙げることができる。有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾキレート顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料などを挙げることができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型被覆組成物が適用できるプラスチック基材としては、ポリオレフィンフイルム、ポリオレフィンシート、ポリエステルフィルム、ポリエステルシート、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)シート等がある。ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が好適に使用できる。本発明のシルクスクリーンインキはこれら基材の表面が処理されていても、処理されていなくても優れた接着性を示すところに特徴がある。表面処理したポリオレフィン基材は、公知の方法により、例えばコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理で処理したものが適用できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型被覆組成物の印刷方法としては、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、フレキソ印刷、スピンコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ディップコート、シルクスクリーン印刷、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、スプレーコート等の公知の手段が適用できる。
以下、実施例、比較例を参照して、本発明をより詳細に説明する。本発明において、特に断らない限り、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
[実施例1]
脂環式エポキシ化合物(A1)(サイラキュアUVR6105、ユニオンカーバイド社製、)30重量部に対し、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C2)(JER1001、三菱化学社製、重量平均分子量900、常温で固体)30重量部を加え、70℃で2時間加熱撹拌し、溶解物を得た。得られた溶解物に、光カチオン重合開始剤(B)(サイラキュアUVI6990、ユニオンカーバイト社製)2重量部およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D3)(Miramer M220、MIWON社製、(メタ)アクリロイル氣2個、透明)38重量部を加え、混合、撹拌し、インキ1を得た。
次にポリオレフィン基材として、表面処理されたポリプロピレンシート(出光社製ピュアレイ)に270メッシュナイロン版でスクリーン印刷を行った。その後、速やかにUVランプ(空冷メタルハライドランプ120W、10m/分)を通し、被覆組成物を得た。
得られた印刷物は、高い光沢を有すると共に、基材に対する接着性も良好であり、かつ印刷面にギザ、カスレ、ピンホールのないものであった。
[実施例2〜27]、[比較例1〜6]
実施例1と同様な方法により、表1〜3の配合に従い、シルクスクリーンインキ(インキ2〜33)を製造し、実施例1と同様の基材にスクリーン印刷を行った。なお、実施例2〜27、比較例1〜6で用いた原料は下記の通りである。

脂環式エポキシ化合物(A2)
:ユニオンカーバイト社製サイラキュアUVR6128
脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C1)
:三菱化学社製JER828 重量平均分子量370、常温で液状
脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C3)
:荒川化学工業社製アラキード9203N重量平均分子量30000、常温で固体
脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C4)
:荒川化学工業社製KA−1439A 重量平均分子量35000、常温で固体
(メタ)アクリレート化合物(D1)
:MIWON社製Miramer M140(メタ)アクリロイル基1個、透明
(メタ)アクリレート化合物(D2)
:MIWON社製Miramer M2040(メタ)アクリロイル基2個、
不透明
(メタ)アクリレート化合物(D4)
:MIWON社製Miramer M300(メタ)アクリロイル基3個、透明
なお、光カチオン重合開始剤(B)は、実施例1と同じものを用いた。
実施例1〜27、比較例1〜6で得られた活性エネルギー線被覆組成物およびそれらの印刷被覆物について、接着性、硬化性、柔軟性、臭気、印刷適性の評価を行った。評価方法、評価基準は下記の通りである。評価結果は、表1〜3に示す。
<接着性>
印刷物にセロハンテープ(ニチバン社製)を貼った後、引き剥がし剥離の有無を確認した。
判定基準
◎:剥離無し
○:3%未満の剥離
△:3%以上10%未満の剥離
×:10%以上の剥離
(なお、評価の実用レベルは△以上である)
<硬化性>
MEK(メチルエチルケトン)を浸み込ませた綿棒で印刷部を50回擦り、塗膜の侵食具合を目視評価した。
判定基準
◎:取られ無し
○:5%未満の取られ
△:5%以上20%未満の取られ
×:20%以上の取られ
(なお、評価の実用レベルは△以上である)
<柔軟性>
印刷物を谷折、山折後、ヘラで折り曲げ部を軽く擦り、塗膜の剥離を目視評価した。
判定基準
◎:剥離無し
○:3%未満の剥離
△:3%以上10%未満の剥離
×:10%以上の剥離
(なお、評価の実用レベルは△以上である)
<臭気>
印刷物を25cmに切り、5枚を臭気瓶に詰め、40℃で5時間加熱した後の臭気を官能臭気判定した。
判定基準
◎:臭気無し
○:ほとんど気にならない
△:気になる臭気有り
×:嫌な臭気有り
(なお、評価の実用レベルは△以上である)
<印刷適性>
印刷した際の印刷面の平滑性を目視評価した。
判定基準
◎:平滑
○:ほとんど平滑
△:ほとんど平滑だが、僅かに気泡がある
×:気泡が目立ち、印刷面が波打っている
(なお、評価の実用レベルは△以上である)
Figure 2013194120
Figure 2013194120
Figure 2013194120

Claims (4)

  1. 脂環式エポキシ化合物(A)、光カチオン重合開始剤(B)、脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)およびエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)を含有する活性エネルギー線硬化型被覆組成物であって、
    該脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)が、
    常温で固形
    であり、かつ、
    重量平均分子量500〜30000
    であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型被覆組成物。
  2. 前記エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)が、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持ち、かつ、ケロシンと重量比1/1で混合した時に、40℃で透明であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物。
  3. 活性エネルギー線硬化型被覆組成物が、粘度50〜300dPa・sであることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物。
    (ただし、活性エネルギー線硬化型被覆組成物の粘度は、25℃で、B型粘度計にて測定する。)
  4. 脂環式エポキシ化合物(A)の重量をW1、
    光カチオン重合開始剤(B)の重量をW2、
    脂環式エポキシ化合物を除くエポキシ樹脂(C)の重量をW3
    および
    エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリレート化合物(D)の重量をW4
    とした時、下記の計算式(1)であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型被覆組成物。
    計算式(1)
    Figure 2013194120
    (W1):(W2)=85:15〜99:1
    ((W1) +(W2)):(W3)=25:75〜75:25
    ((W1) +(W2)):(W4)=20:80〜80:20
JP2012061957A 2012-03-19 2012-03-19 活性エネルギー線硬化型被覆組成物 Pending JP2013194120A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012061957A JP2013194120A (ja) 2012-03-19 2012-03-19 活性エネルギー線硬化型被覆組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012061957A JP2013194120A (ja) 2012-03-19 2012-03-19 活性エネルギー線硬化型被覆組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013194120A true JP2013194120A (ja) 2013-09-30

Family

ID=49393479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012061957A Pending JP2013194120A (ja) 2012-03-19 2012-03-19 活性エネルギー線硬化型被覆組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013194120A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072922A (ja) * 1999-06-28 2001-03-21 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP2005036152A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 紫外線硬化型塗料組成物及びその被塗物
JP2010100736A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd 紫外線硬化型缶用塗料組成物及びその利用

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072922A (ja) * 1999-06-28 2001-03-21 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP2005036152A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 紫外線硬化型塗料組成物及びその被塗物
JP2010100736A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd 紫外線硬化型缶用塗料組成物及びその利用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7018871B2 (ja) 一液型の硬化性ソフトフィールコーティング
US9249336B2 (en) Curable composition for inkjet, and method for producing electronic component
CN105431497A (zh) 包含n-乙烯基噁唑烷酮的喷墨印刷油墨
JP5517112B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物とその用途
JPH08231938A (ja) ラミネート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物
TWI598412B (zh) Curable composition for inkjet, and method of manufacturing electronic parts
JP2021070718A (ja) 平版オフセット印刷用活性エネルギー線硬化型インキ、インキ硬化物の製造方法及び印刷物
JP3821912B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型水無し平版用インキ組成物およびそれを用いた印刷物の製造方法
JP3273016B2 (ja) 印刷可能なベースコート用光硬化型塗料組成物
JP2016190907A (ja) 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料
TWI557143B (zh) 活性能量線硬化性組成物、使用其的活性能量線硬化性塗料及活性能量線硬化性印刷墨水
JP2013194120A (ja) 活性エネルギー線硬化型被覆組成物
JP7446871B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェットクリアインク組成物
JPH09302269A (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを含む被覆剤
JP3475528B2 (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤
JP7277690B1 (ja) 光硬化性コート剤およびそれを用いてなるコート層を備える積層体
JP2001064510A (ja) 活性エネルギー線硬化組成物およびその被膜形成方法
JPH0940708A (ja) 樹脂組成物及びその硬化物
JPH1135846A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを使用した被膜形成方法
JPH05287696A (ja) 紙用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP3990913B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂層積層金属板、該金属板から得られる高硬度保護皮膜積層金属部材およびその製造方法
JP2001089701A (ja) 塗料組成物および塗装金属缶の製造方法
JP2005239803A (ja) エネルギー線硬化性水中油滴型エマルション及び水系ハードコート剤
JP2005125540A (ja) 再剥離性情報シート
JPS6357678A (ja) 活性エネルギ−線硬化型平版インキ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151026

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20151102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160308